モーニングコール

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「光のモーニングコールなんて最悪の目覚めになりそうだねっ! どうせなら姫路さんや美波に起こしてもらいたいなぁ……」 「え? アキはウチに起こしてほしいの?」  小さい声で呟いただけなのに、美波には聞こえていたみたいだ。隠すのも何だし素直に言ってみよう。もしかしたら本当に起こしてくれるかもしれない。このまま光に起こされるよりはマシだもんね。 「うん、美波に起こしてもらいたいな」 「本当に?」 「本当だよ」 「本当に本当?」 「本当に本当だよ」 「本当に本当に本当?」 「本当に本当に……なんかゲシュタルト崩壊を起こしてきたや……」 「あ、ごめん……。じゃ、じゃあ、明日の朝、起こしに行ってもいい?」  予想外の美波の申し出に僕は驚いた。当然といえば当然だ。少なくとも一日に一回は関節を極められるような爛れた関係なのに美波はわざわざ起こしに来てくれるというのだ。 「え? いいの?」 「何よ? アキが言ったんじゃない」 「そうだけど……結構家離れてるよ?」 「そこまで離れてないじゃないの」 「僕の家、走って逃げるよ?」 「それはもはや家じゃない気がするしアキの家マンションだったよね? ……もしかしてアキ、本当は起こしてもらいたくないんじゃ?」 「あ、ううん、そんなことないよ? ちょっとびっくりしたから戸惑っちゃって」 「そう? なら明日アキの家に行くわねっ」 美波は何故か少し嬉しそうにそう言った。何でこんなに嬉しそうなんだろう? もしかして僕が寝てるのを良いことに、盛大に関節技をかけるつもりかな? じゃあまさか新しい大技を試すためにわざわざ僕の家まで起こしに来るなんてことを言い出したのか。命を奪われるようなことは無くても、骨の二、三本は持って行かれるかもしれない。怖いけど、覚悟して訊いてみよう…… 「美波……明日の朝、僕にどこまでするつもりなの?」 「なっ! 何考えてんのよ! そんなの言えるわけないでしょ!」 「美波よ、盛大に自爆しておるぞ?」 そんなに顔を赤くして、言えるわけないって言ってるってことは相当マズいことをされるのか…… 本当に命に危険が迫っている状況かもしれない。「美波」 「な、何よ……?」 「……せめて痛くしないでね」 「なっ!」  美波は僕の言葉をきいて一瞬で顔を真っ赤にした。どうやら怒らせてしまったようだ。参ったなあ…… 「のう光よ、わしにはこの二人の会話は噛み合っているようで噛み合っていないように見える

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