オカシイ世の中覚え書き

株価がフラットになったときに問われる運用能力現在との差分

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わたしが常々言っているように、株式運用では、株価がフラットになったときにどうするかが大事だ。永遠に株価が上昇するなんてことはありえない。株価がフラットになったとき、あるいは下降したときには、どう運用するのか。そういうときの運用は非常に難しくなる。  例えば2005年のように株価が大きく上昇するときには、目をつぶって銘柄を選んでも、さほど失敗はしない。巨大な年金や生保の資金はほとんど個別銘柄の分析もしないでほぼ均等に“買い”を入れてくるからだ。ほとんどの株式の価格が上がっているので、たいていの場合は資産価値も上昇して当然なのだ。複数の銘柄に分散して運用しておけば、下がるものがあったとしても、上がる株式の利益で吸収できる。全体としては利益を上げられるのである。  上のグラフを見れば分かるとおり、2005年は公的年金も高い利益を上げている。しかし、株価の下がった2006年の春以降は、利益は下降傾向だ。  株価がフラット、あるいは下降傾向にあるときは、通常の運用ではダメだ。価格の上昇する銘柄もあれば、下がる銘柄もある。どれが上がるかは分からない。そんなときに適当に銘柄を選んで買っていたら、大損をすることになるだろう。だからこそ、個別株に対する識別能力が重要になってくる。どの会社の株が上昇する可能性が高いのか、その会社の将来性はどうなのか、今後利益を上げられる会社なのか、そういうことを見極める識別眼がないと、運用は難しい。  年金を運用する彼らがどれだけの識別能力を持っているかが表れているのが、今年の4月から6月の結果である。その公的年金の発表を見てみると、なんとマイナス2.7%。金額でいうと2兆円以上の損失を出しているのである。これが直近の数字だ。だから、年金の運用益は株式市場の動向次第といえる。株式市場が伸びていれば、年金の運用益も伸びる。ところが株式市場が横ばい、あるいは下降してくると、運用益はマイナスに陥る。  これが何を意味するか。単純に言えば、「お上の連中には公的年金の運用能力なんてまったくない」ということだ。株式のインデックスと同じ成績しか出すことができないのだ。株価が上昇しない時期に運用すると、彼らの能力ではこれだけの損をするということである。自分で個別株を評価して、購入する株式を選別するような能力は、ゼロといっていい。  だから、直近の運用実績を見ると、マイナスになる。当たり前の話だ。株式運用の能力のない人間が、株式運用をしているのだから。シグネチャーファンド(運用者の名前入り)のなかにはそうした局面でも上昇しているものがある。つまり、個別銘柄あるいは業界の判別ができれば、そういう局面でも利益を上げることができるのだ。
わたしが常々言っているように、株式運用では、株価がフラットになったときにどうするかが大事だ。永遠に株価が上昇するなんてことはありえない。株価がフラットになったとき、あるいは下降したときには、どう運用するのか。そういうときの運用は非常に難しくなる。  例えば2005年のように株価が大きく上昇するときには、目をつぶって銘柄を選んでも、さほど失敗はしない。巨大な年金や生保の資金はほとんど個別銘柄の分析もしないでほぼ均等に“買い”を入れてくるからだ。ほとんどの株式の価格が上がっているので、たいていの場合は資産価値も上昇して当然なのだ。複数の銘柄に分散して運用しておけば、下がるものがあったとしても、上がる株式の利益で吸収できる。全体としては利益を上げられるのである。 #ref(zu01.gif)  上のグラフを見れば分かるとおり、2005年は公的年金も高い利益を上げている。しかし、株価の下がった2006年の春以降は、利益は下降傾向だ。  株価がフラット、あるいは下降傾向にあるときは、通常の運用ではダメだ。価格の上昇する銘柄もあれば、下がる銘柄もある。どれが上がるかは分からない。そんなときに適当に銘柄を選んで買っていたら、大損をすることになるだろう。だからこそ、個別株に対する識別能力が重要になってくる。どの会社の株が上昇する可能性が高いのか、その会社の将来性はどうなのか、今後利益を上げられる会社なのか、そういうことを見極める識別眼がないと、運用は難しい。  年金を運用する彼らがどれだけの識別能力を持っているかが表れているのが、今年の4月から6月の結果である。その公的年金の発表を見てみると、なんとマイナス2.7%。金額でいうと2兆円以上の損失を出しているのである。これが直近の数字だ。だから、年金の運用益は株式市場の動向次第といえる。株式市場が伸びていれば、年金の運用益も伸びる。ところが株式市場が横ばい、あるいは下降してくると、運用益はマイナスに陥る。  これが何を意味するか。単純に言えば、「お上の連中には公的年金の運用能力なんてまったくない」ということだ。株式のインデックスと同じ成績しか出すことができないのだ。株価が上昇しない時期に運用すると、彼らの能力ではこれだけの損をするということである。自分で個別株を評価して、購入する株式を選別するような能力は、ゼロといっていい。  だから、直近の運用実績を見ると、マイナスになる。当たり前の話だ。株式運用の能力のない人間が、株式運用をしているのだから。シグネチャーファンド(運用者の名前入り)のなかにはそうした局面でも上昇しているものがある。つまり、個別銘柄あるいは業界の判別ができれば、そういう局面でも利益を上げることができるのだ。

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