ブルー・ブラッドのルーツとかけられた魔術を解く方法についての考察

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ブルー・ブラッドのルーツとかけられた魔術を解く方法についての考察 - (2016/09/16 (金) 16:02:11) の編集履歴(バックアップ)


■ブルー・ブラッドのルーツと彼らにかけられた魔術の考察

 

この考察は、ブルー・ブラッドのルーツと彼らにかけられた魔術を考察する内容である。

●結論:
以上の考察より

ブルー・ブラッドは、吸血鬼になる魔術や、妖精になる魔術がかけられていると推測される。

もしくは、妖精になったのは別の魔法的原因があると推測される。

逆に言うと
ブルー・ブラッドは、多重に魔術がかけられた普通の人間である。


●解決方法

しかし多重に魔術がかけられた人間であるという仮説には、情報的に不十分なものが多い。
ブルー・ブラッドの件について彼らにかけられた魔術を解くには情報が必要である。
この事から、解決方法は先人達に聞くのが良いかと思う。

ケルトとキリスト教について詳しいACEに聞く。

候補者1: ブータ先生 ケルト猫で アイルランドの妖精 ケットシーの一種
候補者2: ハードボイルドペンギン様  キリスト教関連
候補者3: ヒルデガルド様:キリスト教関連 神秘学系
候補者4: クリサリス・ミルヒ様  ケルト・ドルイド関係
候補者5: 玖珂晋太郎

以上の方々に相談してみると良いと思われる。

 


●ブルー・ブラッドについての考察


▼城島月子一族について

城島月子の一族は、「人間」であるケルトの女神、ダナーンの血を引く娘達である。
かつての女神である太陽の巫女としての立場を失い、小さな妖精と成り果てた。
その中で最も高貴なる血脈を保ち続けたのが、城島月子の一族である。
城島月子の一族は、ブルーブラッドである。

▼ブルー・ブラッドについて

ブルー・ブラッドは吸血鬼のことである。
ブルー・ブラッドは、見目美しく聡明であること。弱点は人肉を食べること。
ブルー・ブラッドは、遺伝子操作された存在ではない。それは基幹技術が違うためである。
元は人間と同種であり、しかしそれとは思えないほどの恐るべき速さで行動する。
城島月子は、その中で姫君である。
ブルー・ブラッドは英語である。 「Blue blood」
又、血は精気の象徴であり、生命を吸い取るものを吸血鬼と呼ばれる。
必ずしも吸血を伴うものではない。 

●我々の世界におけるダナーン神族について

▼我々の世界におけるダナーン神族について

我々の今いる世界における城島月子の一族にあたる種族は、おそらくケルト神話のダナーン神族である。
ダナーン神族は、女神ダヌを中核とした種族であり、アイルランドに4番目に上陸した種族である。
彼らはその後、ケルト人との戦いに敗れ、その後、地下に移り住んだ。彼らはその後妖精になったと伝えられている。
妖精のことは、ディナ・シーと呼ばれている。

▼ディナ・シーについて
アイルランドに住む妖精で体長20から30cmの人間の姿をした高貴な妖精たちである。
彼らはまるでヨーロッパ中世の宮廷に暮らす王侯貴族のようで、それ以外の者は騎士のような姿をしている。
アイルランドの妖精は、王を中心とした暮らしをおくり、妖精の国を構え、決闘や狩猟、領内での争いごとや
騎馬行列に熱中する。この騎馬行列の事を「妖精騎馬行列(フェアリー・ライド)」という。

▼ケルトとキリスト教
キリスト教は、古代ローマ帝国時代のイングランドで一斉に広まったが、ローマの軍団が大陸に引き上げ
異教のアングロサクソンが侵入するとキリスト教はイングランドから消滅した。しかしローマの支配も
アングロサクソンの侵入も受けなかったケルトの島、アイルランドではキリスト教が生き残っていた。
アイルランドでのキリスト教改宗は、ドルイドを中心に行われ、聖パトリックらの手によってドルイド達の神話を
残す形でキリスト教と融合する形となる。 この結果、アイルランドの人々はキリスト教への信仰を抱きながらも
妖精や精霊や土着の神々の存在も大切にしてきたのである。

▼式神の城・ヴァンシスカの悪魔におけるキリスト教と悪魔
世界は違えど、大体は、我々のいる世界と同じ宗教分布である。
式神の城やヴァンシスカの悪魔において、キリスト教にとってキリスト
異教の神やアンチキリストは、悪魔扱いである。
キリスト生誕以前からの異教の神々や精霊に天使や悪魔もなく、それを使うものの立場によって分けられる

例:レギオン:「ローマ帝国時代にアウグストゥスが破った悪魔だな。軍隊を組織するという。」
「いや、…いや、ひょっとして、あれは悪魔ではなく、天使だったのか。」
「ありえる。キリスト誕生前だ。古代ローマにしてみれば、悪魔も天使も同じだ。」(ヴァンシスカの悪魔より)

▼名前の掟 呪い
魔術の根幹にある概念を意味する。呪は、そこにある物に「意味」を与える事。
意味がなければ物は物でしかなく、意味が与えられた瞬間、それは人間に影響を与えるものに変化する。
多くの場合「名づける」事を指す。真の名が魔術において重要なのはそのせいである。
名前には力があり、その力は、そのものを関連付ける。

▼妖精
妖精とは、魔法によって擬人化された自然法則の事です。

●ブルー・ブラッドについての疑問点

1:アイルランドの母国語は、ゲール語である。
城島月子の祖先がアイルランドに関係するのであれば、ブルー・ブラッドの名前が「英語」なのはなぜだろうか。

2:女神ダヌを中核とするダナーン神族がその後、吸血鬼になったとするような伝承は、我々の世界にはない。
しいて言えば、妖精であるリャナンシーがそれに当たるが、彼女は対象に霊感をさずけ、詩人の才能を与え、詩人の精気(一説には血)を吸い
詩人が死ぬまで付き添い、その惚れた詩人にしかリャナンシーは見えないとされる。 しかし、リャナンシーのような性質は、ブルー・ブラッドに見る事はできない。

3:女神ダナーンは人間である。 彼らがなぜ妖精になり、そして吸血鬼になってしまったのか。そこに何の原因があるのだろうか。

4:式神の城やその過去の物語であるヴァンシスカの悪魔においても、キリスト教から見れば、異教の神や精霊や妖精は悪魔にあたる。
しかし、その悪魔と天使の違いも古代ローマから見た主観の問題である。
では、ケルトの女神ダナーンはキリスト教からはどのような存在とされたのだろうか。


●疑問点からの考察

以上の疑問点より、次の仮説を考える。

ブルー・ブラッドとは、英語である事からゲール語を国語とするアイルランド以外の英語圏の国からもたらされた言葉である。

この言葉は、本来の吸血鬼ではない妖精や人を吸血鬼だとする魔術なのではないだろうか。
似ている存在を名前を付けることでその存在にする類似魔術や、名前の掟が存在し、名前を与えることにより
魔術がかかり、それゆえにその性質を付与されてしまったのではないかと思われる。

ブルー・ブラッドとは、城島月子の一族にかけられた魔術ではないだろうか。

又、アイルランドの歴史を通してみた時
人間であるケルトの女神ダナーンの末裔がが妖精になった話と、我々の世界のダナーン種族がケルト人の祖である
ミレー人に敗北し、地下に住む契約を結んだとされる話は、符合する。 

英語の到来は明らかにその後になるはずである。
又、妖精の存在もその後、アイルランドはケルトのドルイドの文化を一部残す形で、キリスト教に吸収される形を
取っており、キリスト教においても「悪魔ほど悪くもなく、天使よりも善くもない存在」とされているように、妖精の存在自体も
キリスト教に関連するものであると思われる。

式神の城やその過去の物語であるヴァンシスカの悪魔を見る限り、キリスト教は異教の神々や精霊や妖精を悪魔としていることから
これらの影響はアイルランドの妖精にも関連すると思われる。
ブルー・ブラッドの言葉も英語圏からもたらされた言葉であるし、キリスト教の布教や
アイルランドを長い間併合してきたイギリスとアイルランドの関係とその時期に符合すると思われる。

又、妖精も魔法によって擬人化された自然法則であることから、ダナーンの末裔の太陽の巫女が妖精になった事も
なんらかの魔法的な原因があると考えられる。

以上のことを整理すると
ケルトのダナーンが太陽の巫女より小さな妖精になった時期は、ケルト人の祖ミレー人との戦いに敗れ、地下に住んだ時期と符合する。
この事から、その時期に妖精になった何らかの原因があるはずである。
又、その時点では当然英語は存在しないことから

ブルー・ブラッドという性質は後から英語圏の何者かによってかけられた魔術だと推測され、その前の妖精も何らかの
魔法的原因によるものであると推測できる。 

またこれらの問題は、征服の歴史を根底としており、その深い所には、人を人として扱わないで貶める考えが根底として存在する。
しかし、かような考えは現代の事情にそぐわない考えであると言える。 

●結論:
以上の考察より

ブルー・ブラッドは、吸血鬼になる魔術や、妖精になる魔術がかけられていると推測される。

もしくは、妖精になったのは別の魔法的原因があると推測される。

逆に言うと
ブルー・ブラッドは、多重に魔術がかけられた普通の人間である。


●解決方法

しかし多重に魔術がかけられた人間であるという仮説には、情報的に不十分なものが多い。
ブルー・ブラッドの件について彼らにかけられた魔術を解くには情報が必要である。
この事から、解決方法は先人達に聞くのが良いかと思う。

ケルトとキリスト教について詳しいACEに聞く。

候補者1: ブータ先生 ケルト猫で アイルランドの妖精 ケットシーの一種
候補者2: ハードボイルドペンギン様  キリスト教関連
候補者3: ヒルデガルド様:キリスト教関連 神秘学系
候補者4: クリサリス・ミルヒ様  ケルト・ドルイド関係
候補者5: 玖珂晋太郎

以上の方々に相談してみると良いと思われる。


●捕捉
カインとアベルについて
カインは人類最初の殺人とされている。 吸血鬼の聖典とされるノドの書によれば
カインはアベルを殺した後、天使達にそれぞれ 火の呪い、陽光の呪い、闇の種族になり、吸血を行う呪い。
そして不死の呪いをかけられると言われている。 彼の末裔に13の氏族がおり、その内もっとも高貴な種族をヴェントルーという。
このヴェントルーは通称:blue blood と呼ばれている。 (ヴァンパイア・ザ・マスカレードより)

しかし上記の内容は、TRPG内の話であり、実際に本件と関係があるかは不明である。


■根拠ログ

ケルトの女神、ダナーンの血を引く娘達は、かつての女神、太陽の巫女としての立場を失い、小さな妖精となりはてた。
その中で最も高貴なる血脈を保ち続けたのが、城島月子の一族である。
(出典:図解:吸血鬼P126)

ふみこの言葉を無視し、こちらだと言う英太郎。見つけたそれは小さな聖堂だった。
十字を掲げていたが、それは、それとは縁もゆかりもない邪教の聖堂であった。
方角からしてそれは立てられた場所が逆であり、墓は墓でなく、小さき家のようであった。
(出典:http://blog.tendice.jp/200608/article_10.html

次の瞬間には元は人間と同種とは思えないほどの恐るべき速さで暗がりが飛び出した、何人ものブルーブラッドが、棒と槍とで
英太郎を刺し貫いた。(中略)
どれもが美しいブルーブラッド。それゆえの醜悪さを感じて遅れて着地したふみこは、顔をしかめた。

(出典:http://blog.tendice.jp/200608/article_9.html

Q:「図解 吸血鬼」p.059 城島月子の項によれば、ケルトの女神ダナーンの血を引く娘達が
落ちぶれて、小さな妖精になったもののうちの高貴な血筋であると記述されています。
 元は人間だったというのは、ダナーン自体でしょうか、それともダナーンと子をなした相手が人間だったという意味でしょうか?

A:歴史的にはダナーンも人間ですよ。我々の神話でも神には歴史上の人物が含まれています。

Q: ダナーンが人間であったということならば、元は人であったものが偉大なことを成してしまったが
 ゆえに過去が書き換わって神となったということでしょうか?

A:いいえ。単に同じものをそれぞれの世界の言葉で言っているだけです。
その手の神話の場合、英雄も神も人も、たいていはみんな同じものです。


Q:ブルーブラットってなんですか?
 A:吸血鬼のことです。

Q:ブルーブラッドは「人を食う存在を造る魔術」のようですが、英太郎やふみこが「品種改良」とか言っている
あたり、ブルーブラッドは科学的(?)に言うと、そういう風に遺伝子操作された存在であってそれ以上ではない、
と考えるのは間違っていますか?

A:質問は明確にしてください。読みにくいと回答も遅れます。
ブルーブラッドが遺伝子操作された存在かという質問に対してはノーです。基幹技術が違います。

Q:なぜ月子だけ床の下に匿われていたのでしょうか?
A:姫君だったからですよ。

(出典:http://blog.tendice.jp/200608/article_7.html

ブルーブラッドの能力(利点)と弱点は何でしょうか?

A>能力は見目美しく聡明であること。弱点は人肉を食べることです。
(総合質疑応答掲示板 170)

ブルーブラッドとしての月子の神格が漏れ出している。
月子がそこにいるだけで、病室は聖地と化してしまうのだ。(中略)
状況が極端化すれば、人々は自らの食、自らの肉すらも月子に差し出す。
故に月子の血族は吸血鬼(ブルーブラッド)と呼ばれていた。
?(式神の城 III 石神迷路の解 p.142-143)

吸血鬼:
血は精気の象徴であり、生命を吸い取るものを吸血鬼と呼ぶ。
必ずしも吸血を伴うものではない。
関連:城島月子
(七夜月:用語集)

カガチ:2000歳を超える狼神。凶悪な戦闘力を武器に月子を守っている。(玖珂家の秘密 冒頭キャラクター紹介)

格闘家といっていいほどの巨躯、凄まじいまでの戦闘力を持ち、数々の魔法を使いこなす狼神(玖珂家の秘密 p174)

月子に従う人狼族。ヴァンパイアでもあり、その目は太陽に耐えられるように潰されている。日向の同族。(式神の城 七夜月幻想曲 カガチ レベル2)

玖珂 光太郎の許婚にして妹である城島月子の守護役。月の光を浴びて変身する月神族の一人。大神=狼である。ヴァンパイアであり、強力な力を持つ。もう一つの日向にあたる存在で、金に傷を負わせた憎い父の姿でもある。
(式神の城3)

1999年初夏:光太郎、月子と出会う。
月子 この時、7歳。 晋太郎 17歳 この時点でカガチもおり、月子を守っている。
1997年から1999年ほど英太郎、玖珂家を離れる。その後、月子を連れて帰宅。
(玖珂家の秘密 36-44p)

「本邦の海幸彦、山幸彦から、聖書のカイン、アベル、ローマのロムルス、レムス兄弟まで、兄弟殺しの神話は、普遍的なものです。
この都市伝説も、その系譜に入ると考えられます。」(式神の城2 陰の章 22p)

「それは間違いない・・・・完璧な血統・・・・純粋にして完全無比なブルーブラッドだ」(玖珂家の秘密 カガチ 141p)

「その極めて近いのが、創世記第四章に出てる」「聖書のか」「そうだ カインとアベル」「兄弟だってのか?」
「そう兄弟同士の争いにして、人類最初の殺人と呼ばれる事件だ。」(玖珂家の秘密 起吏 庸吏 211p)

類似魔術
 似ているものは互いに関係する、ゆえに似ているものを扱うことでそのものに効果を表すという魔術原理に基づいた魔法。
 双子が互いの意思を分かり合うなどは、この例である。仲が良い夫婦が相次いで死ぬ場合もこれにあたる。
 姿形だけでなく、名前や言葉にもこれはあてはまり、力の大小はあるにせよ、似ているものは効果・性質も類似するという素朴な理論である。
この理論を逆説的に実践したものが類似魔術といえるだろう。
(Aの魔法陣 神々の宴 類似魔術)

名前の掟
 物事の真の名前を知れば、類似魔術を行使できるという古い魔法理論。
 今もそれと知られずに広く実践され、生き続ける理論である。
 名前を与える(探し出す)のは古くから権威を持つ魔術師が行うとされる。が、同じくらい古くから、知ったかぶりの素人が名前を与えようとする。
 神の名を知っていれば、言葉遊びから神々を呼び出し、盟約を結ぶ話し合いをすることも、あながち出来ないことでもない。
もっとも神の名は非常に分りづらく出来ていたり、長かったり、秘められていたりするので、そうそう分るものではない。なお、名前を尋ねるのは万葉集にあるとおり、結婚を申し込むのと同義である
(Aの魔法陣 神々の宴 名前の掟)

この場合の“呪”は呪いではなく、
魔術の根幹にある概念を意味する。呪は、そこにある物に「意味」を与える事。
意味がなければ物は物でしかなく、意味が与えられた瞬間、それは人間に影響を与えるものに変化する。
多くの場合「名づける」事を指す。真の名が魔術において重要なのはそのせいである。
関連:式神(七夜月:用語集)

小夜の名前に隠された力。言葉は言霊となり、力となる。
小夜に“夜”の名が与えられ、光太郎という“光”を求めるのは当然かもしれない。
関連:結城小夜 (七夜月:用語集)


バチカンの意を受けた悪魔使いならぬ天使使いだったのだ。
キリスト生誕以前からの異教の神々や精霊に天使や悪魔もなく、それを使うものの立場によって分けられるだけなのだ。
(アルファシステムサーガ p135)


悪魔の存在を認めるキリスト教の宗派から見れば、アンチキリストは悪魔です。
ここに作品のバックボーンがあります。

「ヴァシスカの悪魔」への質問(世界の謎掲示板 NO.4393)

ふみこの悪魔=ミュンヒハウゼンシリーズです。
ヴァンシスカの悪魔と同じで、グレーターデーモン属に属します。
(世界の謎掲示板 NO.7358)

ほかになんという「属」の悪魔が存在するのでしょうか?

レッサーデーモンや、デビルなどがいます。
(世界の謎掲示板 NO,7380)

ヴァンシスカの“悪魔”はヴァンシスカとの契約が終わったあとは
もういなくなってしまったのですか?

元の世界へ帰ります。

> 元の世界というと、「地獄」でしょうか。それともまったくべつのものですか?

異教徒の天国=キリスト教の地獄っていう言葉もありますが、
地獄や天国は相対的に名付けられるもので、立場によって変わります。

ここでは物語をはずれた中立的な立場から見ていますので、
元の世界としているわけです。
世間一般では悪魔の本来居るところ=元の世界ですから、地獄と呼んでも
かまわないでしょう。

(世界の謎掲示板 NO,7626)

ヴァンシスカの悪魔では、悪魔には、属はあっても階位はありません。

(世界の謎掲示板 NO.7626)

猫神族や小神族も、キリスト教から見れば立派な悪魔です。
ガンパレ世界は世界背景の関係上キリスト教ではなく神道に立脚しているので、
悪魔なる存在はいません。 悪神はあっても、悪魔はいないのです。

(世界の謎掲示板 NO.7626)

「悪魔は、なぜ存在するの。」

頭の中に、低い声が響く。
-存在それ自身に意味や理由はない。他の全てと、同じように。-
「では、なぜ私は悪魔使いになったの、あなたは私と契約したの?」
-そこに超常の意志はない。全てはお前が考え、私が考え、行動した結果だ。
そうして世界は存在する。一つの意志で世界はあるのではなく、たくさんの意志で世界はある。-

ヴァンシスカの悪魔は、見えない爪でヴァンシスカの眼帯を切った。
ヴァンシスカの歪みを受けた瞳に、たくさんの淡い光の珠が見える。昼間はまぶしすぎる光も、夜ではちょうどいいぐらいになっていた。

-これは、意志。生きとし生けるものの意志、かつて生き、そして死に、新たに生まれようとしている意志。
我らに近いものよ。我らと同じその目に見える物を、なぜそれを信じない。世界は、誰かのものではない。皆のものなのだ。-  
 
「…悪魔の言い分ね。救いがない。生も死も関係なく、いつまでたっても同じ世界。」
-実際にないのだ。人よ。だがそれに意味があるかどうか、救いがあるかどうかは、他人が決めるべきではない。
その者が決めるだろう。いつかそなたが死ぬときに、考えるがいい。意味があったのか、救いは、あったのかと。-

ヴァンシスカはヴァンシスカの悪魔を見た。
歪みを受けた瞳だけに映るヴァンシスカの悪魔は、悪魔に見えなかった。
何かを悲しみながら、冷厳に見守ることを選んだ異郷異貌の戦士。

(ヴァンシスカの悪魔)

「あの時の芋虫のなれの果てだな…成長したな。」
「悪魔…でない?」
金の粉を撒く蝶を、トリスは呆然と見上げた。壁に手をつく。

「いや、…いや、ひょっとして、あれは悪魔ではなく、天使だったのか。」
「ありえる。キリスト誕生前だ。古代ローマにしてみれば、悪魔も天使も同じだ。」
 ナポレオンは、即座に言った。
「国教化前は、キリスト教も異教の一つだった。…あれも、神が地上にお示しになられた奇跡だよ。」

(ヴァンシスカの悪魔)

スタンベルクの血は、闇を宿す。
アルカランドが、まだキリスト教国でなかった頃の神。
現在となっては悪魔と呼ばれるものを、スタンベルク家は代々育ててきたのだ。


http://blog.tendice.jp/200711/article_17.html