第一話

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第一話 - (2007/07/15 (日) 20:38:04) の編集履歴(バックアップ)


第一話 古都


 俺は古都生まれ古都育ちの由緒正しい古都っ子だ。当然優しいお店の人やちょっと危険な遊び場なんかもよく知ってる。でも全く知らないことがある。
「16歳になるまでは街の外へ出てはいけません」
どこの親もそう言う。街の外はモンスターいて危険であるというのが理由になる。外の世界は大雑把に地名が書き込まれた地図でしかその姿をうかがうことはできない。
 俺はウィザードだ。いわゆる魔法使いと言う奴だ。生まれつきの素質は剣士、ウィザード、アーチャー、シーフ、ビショップに分かれていて、俺はウィザードに該当する。選択技術でウィザードの知識を積んで、16歳でやっと成就する、ということらしい。
 俺は今15歳と364日、20時間だ。そこまでそれなりに訓練を積んで、漸く実践に耐えうる魔法を会得したのがファイアーボルトだ。
ただ火の弾を飛ばすだけの大したことの無いスキル。でもかなり頑張ったんだ。それがモンスターを倒せばあっさりとその実力を伸ばすことができる。実戦とはそういうものらしいな。
 説明だけじゃあつまらない。もうすぐ16歳、つまり明日こそこの目で、手で外の世界に触れることができる。今はそれに備えて寝ようと思う。

 鳥が朝を教えるために鳴いているのが聞こえる。俺はその声で一気に目が覚めた。押さえようも無いぐらいの何かがこみ上げてくる。
「おはよう」
俺は食事を作って待っていたお袋に挨拶をした。本当のところは今すぐにでも出発したいところだったが昨日、当日に渡したい物があるから、と引き止められていた。
「で、渡したいもんって何だよ」
俺はウィザード特有の知識欲って奴か、そんな感じのもんに急かされてついついそう言ってしまった。
「まあ、とりあえずご飯、食べなさい」
そんな俺を笑って受け流してお袋はテーブルにつくように促した。
今日の飯は全部スタミナ物だ。朝からこんなもんを食わないといけないかと思うとそれだけで胃もたれがする感覚があったがそれもすぐに忘れ去った。
「ご馳走様」
皿を片付けてから俺は聞いた
「で、渡したい物って?」
「……ふふ、あんたそんなに外へ行きたいの? いいよ、ちょっと待ってなさい」
お袋は隣の部屋へ行くと、1本の杖を持ってきた。
「これは死ぬ前に父さんが木に魔力を込めて削った杖だよ。使えるようになったらすぐに使いなさいな」
使用可能レベル12、必要知識20。普通の杖にしては要求されるレベルが高い。こいつは何かのオプションが付いているのか? 今持っている初期状態の杖と比べてみた。やっぱり。知識が上昇する能力が付いているようだ。知識+30? おいおい、こいつはLv6のオプションだぜ。かなりのレア物だ。ちなみに知識は一般に言われる物に関しての情報ではなく魔法のパワーに影響するステータスだ。
「さ、気をつけて行ってくるんだよ」
「あぁ、行ってきます」
がちゃり、俺はドアをあけると伸びをした。
 ばさばさばさっ! な、なんだぁ!?
 鳩が俺の周りを飛んでいる。何かを持って、である。
「こいつは俺への……手紙?」
『ヴァイシス様
私は国会八議員、ブロームの秘書官のロングッシュです。最近ゴドム共和国ではレッドストーンに関する噂が数多くあります
  • 最初の鳩さんのアレと同じなので割愛-
ロングッシュ拝』
要するにロングッシュとやらにあって噂を集めろってことか。
 どうやらロングッシュは議事堂の前にいるらしいな。
「ねえ、君」
不意に声をかけられて振り返った
「あん? なん……」
そこにいたのは槍を右手に、手紙を左手に持った16,7ぐらいの少女だった。
 そしてその外見を一言で表すと、露出狂。
 鉄でできているビキニに毛が生えた程度の物しか見につけておらず
、臍も丸出しで俺は目のやり場に困った。
「うぁ、な、何?」
やべえ、俺うろたえてる。お肌もつやつやなことをしっかり確認した俺は彼女の目の少し上を見ることにした。
「君もロングッシュって人から手紙が来たの?」
そんな俺を知ってか知らずか相手は無邪気に問いかけてくる。
「あぁ、そうなるな」
「そか、じゃあ一緒に行こうよ」
あぁん!?
 いや断る理由は無いんだが彼女いない歴16年と9時間の俺にとってはこれは少しハイレベルな初体験……いやいやただロングッシュのところまで行くだけだ……
「まぁ、いいけど」
俺は平静を保ちつつ答えた。
「うん、じゃあ行こうか」
女子からのにっこり……最後に女子ににっこりされたのはいつだったか……確か三年前に荷物を持ってあげた時以来か。
「私ミライナ。君は?」
また唐突に彼女が自己紹介をしてきた。
「俺はヴァイシスだ」
俺は見つめられてドギマギしながら答えた。
「そ、よろしくね」
二度目のにっこりをめに焼き付けながら俺は思った。
 モテない歴16年と9時間の俺が! ただ同じ手紙をもらっただけの露出度高い鎧に身を包んだ女の子と歩いている何て!
……え?
「よろしく? 何のことだ?」
「何言ってんの?私達これからpt組むんじゃん」

  • もうやめて!いさみんのライフポイントはもう0よ! -- 漆 (2007-06-25 04:16:25)
  • 『   ヴ   ァ   』 -- とあるWIZ (2007-06-25 05:16:14)
  • なんぞこれwwwwwwwwwwwww -- 殴り (2007-06-25 16:51:51)
  • いっさみんみん先生の次回作にご期待下さい。 -- 時計 (2007-06-26 23:08:38)
  • これは期待が高まるwww -- ジックー (2007-07-15 20:38:04)
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