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フィギュアスケーターと殺し屋と大男 - (2016/01/29 (金) 00:29:26) のソース

*フィギュアスケーターと殺し屋と大男


 灯りが消え、皆が寝静まる住宅街。
 人工の光で彩られる新都の街並み。
 共通するのは、人の気配がしないということ。
 人が暮らし、生きていた色合いを強く残しながら、しかし忽然と消えてしまったような感覚。
 日常のひと時の瞬間を切り取り、この場に移したような。そんな存在。

「……」

 言葉に出来ない感情を飲み込むと、浅井花音は部屋に鍵をかけた。彼女が今いるのは、適当に見定めた一軒家のリビングだ。玄関や窓は勿論、一室一室全てに鍵をかけてある。マスターキーなんてものが存在しない以上は、外側から誰かが来ても家に入ることは出来ない。過信は禁物だが、少しばかり緊張を緩めても問題は無かろう。
 疲れ果てたように花音はソファーに腰を下ろした。ぼんやりとした視線が、傍のテーブルに置かれた湯呑を捉える。数は三つ。まだ中身が残っており、何故だか容易に団欒の光景を思い浮かべる事が出来た。

「……変なの」

 力なく言葉を零すと、そのまま花音は身体を横にした。未だに理解が追いついていなかった。
 目の前の湯呑もそうだが、この家は人の気配がありすぎる。家族の団欒を切って張りつけた空間。あと数時間もすれば消えて無くなってしまうだろうが、今のこんな状況には全く合わない。殺し合いを推奨させるには不必要な要素。主催者たちの意図を計りかねる。

 だが其処まで考えて、花音は首を振って思考を打ち消した。

 想像以上に自分は疲れているらしい、と誰もいない室内に言葉を零す。わざわざ言葉に出したのは、耳鳴る静寂と内側からの声を振り払うからだった。気だるさすら付き纏うよう体調が恨めしい。こんなところで休んでいる余裕なんて無い筈なのに。
 無駄な時間。今花音が過ごしている時間を形容するのに、これほどぴったりな言葉もあるまい。
 少なくとも。事実として彼女は今の時間を無駄なものとして捉えていた。

 だが身体は休息を欲している。

 座り込んだまま、黙って彼女は天井を見上げた。

「……」

 甘さと迷いは、親友を手にかけた時に置いた筈だ。代わりに兄の為に動く覚悟と意思を決めた筈だ。
 だというのに、現実の自分は満足に動く事も出来ないほどに疲弊している。一流のフィギュアスケーターとして研鑽を重ねて来た筈の自分の肉体が、だ。
 その原因を、薄々花音は気がついていた。目を閉じれば浮かぶ光景と、先ほどから止まない音が何よりの証拠である。

「……うるさい」

 握った拳を傍のクッションに振り下ろす。だが零した言葉も振り下ろした拳も、力ない音を出しただけですぐに静寂に飲み込まれた。
 自分は……こんなにも弱い存在だっただろうか?
 気心の知れた友人たちがいて。
 大好きな兄がいて。
 何一つ不自由の無い生活をして。
 才能を発揮する場所があって。
 成功を当たり前のように享受して。



 ――――そうして、だからこそ容易く折れてしまって――――



「……っ」

 浮かんだ光景を隠すように、花音は視界を腕で覆った。
 ほんのちょっとしたミスから生じた結果は、花音の人生を大きく変更させた。
 賛美では無く中傷。拍手では無く糾弾。纏う醜聞と敵意。
 転がり落ちるのは早く容易く、当たり前のように存在していた筈の道は、いつの間にかに見えなくなってしまっていた。

「……大丈夫……大丈夫だから」

 力の無い言葉に説得力など無い。
 空虚な響きが及ぼす効果など知れており、現状は変わらぬまま時間だけが過ぎる。
 設置された電波時計に視線を向ければ既に時刻は午前二時を回っていた。
 あれから既に一時間、ソファーに身を休めてからは三十分以上もの時間が経過していた。

「動かなきゃ……」

 わざわざ声に出し、発言をもって身体を動かそうと試みる。
 だが意思に反して身体は動く事を拒否し、指一本たりとも動かせぬままに終わる。
 縛り付けられているみたいだ、と花音は思った。見えない糸に雁字搦めにされているようだった。見えない誰かに押さえつけられているみたいだった。
 ギリリ、と。耳障りな音が聞こえた。聞こえてから、これは自分の歯軋りの音だと花音は気がついた。

「動け……動けよ……っ」

 自分らしからぬ乱暴な言葉遣いも、今は気にかける余裕が無い。
 せめぎ合い、相反する意思が恨めしい。力を入れても動かぬ身体が恨めしい。自身の身体を邪魔をする意思が恨めしい。兄の為に動けぬ自分が恨めしい。

「動いてよ……っ!」

 あそこに戻るのは、嫌だ。あんな目に遭うのはもうたくさんだ。
 僅かな希望に縋るように花音は手を伸ばした。こんな自分を救ってくれた、助け出してくれた愛しき人。彼の為なら何でもできる、どんなことだってしてみせる。
 覚悟はどうした?
 決意はどうした?



 ――――彼への愛は、この程度のものなのか?



「違うっ!!!」

 大粒の汗を浮かべ、花音の上半身は跳ね上がった。今までになく呼吸は荒ぶり、反して身体は凍えるような寒さを訴える。
 肩で息をしつつ、再び花音は顔を覆った。今は何も視界に入れたくなかった。
 吐き出したくて、泣き出したくて。投げ出したくて、逃げ出したくて。



「お忙しいところに悪いが、こっちの質問に答えてもらおうか?」



 声が聞こえた。
 あり得ない、と。理解よりも速く花音の身体は動く。
 だが行動が意味を為すよりも速く。花音の身体は衝撃と共に組み伏せられた。

「ぐぅっ!」

 拙い、と思う間も無かった。
 加減の無い衝撃が、花音の肺から空気を搾り出す。
 息を吸い込もうと反射的に口を開くと、そこに冷たい鉄の塊を押し込まれた。



「表の死体……あれは、アンタが殺ったもんだな?」





■





 斬島切彦がソレを見つけたのは、決して偶然の産物では無かった。
 一人目をスパッと殺る、その数分前。切彦の耳は銃声を捉えていた。
 恐らくは手にかけたあの女も耳にしたのだろう。隠れるつもりで自分と出会ってしまったのは運が悪いとしか言いようが無いが。まぁ、そんなことは過ぎ去った出来事だ。

 兎にも角にも。

 女を殺した後の切彦の目的と言えば、銃声の方向へ行くぐらいのモノである。
 参加者の全滅が仕事な以上は、相手の好悪に拘るつもりは無い。
 見敵必殺。人数が居ようが武器を所持していようが、誰彼構わずさっさと殺って終わらすのが、切彦のスタンスであった。

「……なんだ、これ」

 それが崩れたのは、ある少年の死体を見てから。
 恐らくは同世代。胸に広がる血のシミと傷跡を見れば、これが件の死体に相違ないということはすぐ分かる。死因も死体も、おかしなところは見られない。

 だが、周囲は違う。

 死体が隠されていたのは、庭付き門付きの一戸建て。その内部の塀に立てかけてあった。
 殺した場所は此処からすぐ傍の路上。街灯の光が引き摺った跡をしっかり照らしてくれている。
 つまりは、何とも不合理なことだが、殺害者は死体をわざわざ隠そうとしたらしい。家の中まで持っていけなかったのは、単純に力が足りなかったか、それとも不合理性に気付いた故か。

「……いや、後者は無いな」

 門を閉め、中に死体を丁寧に立てかけて置いておく。其処には合理性の欠片も無い。
 罠の可能性も考えたが、それにしてはお粗末だ。何か自分では関知できないモノが施されているのならば話は別だが、その様子も見られない。

 地雷?
 狙撃?
 闇打ち?

 残念なことに、今に至るまで何も起きていない。

「……甘ちゃん、ってことか」

 そんなわけが無い、とは言い切れまい。
 クライアントたちの趣味で多種多様な人材が参加させられているとすれば、まだ覚悟を決め切れない阿呆もいる可能性はある。
 何ともまぁ無駄なコトを。人を殺しといてやっぱり私には無理です勘弁してください? 阿呆か。

「世話がやけるぜ、ったく」

 そんな輩に生き残る道などある筈が無い。
 怨むならそんな自分を怨むことだな。音を出さずに溜息を吐くと、切彦は玄関口の取っ手に手をかけた。甘ちゃんならばこの家にいるだろう。経験則からの判断だった。
 だが当然、鍵はかかっている。

「無駄だっての」

 だがその程度。
 腕を振る。一閃。ただのそれだけでドアが開く。
 斬島の名の前に、鍵など意味を為さない。
 音を立てることなく室内に入ると、人の気配のするリビングへと足を向ける。
 ご丁寧に相手は声を出してくれていたので、特定は容易かった。
 そして、



「表の死体……あれは、アンタが殺ったもんだな?」



 今に至る。
 現実に思考が追いついていない弱者を見下ろしながら、あの女から回収した銃を口に押し込む。
 苦しそうにしているが知ったことではない。

「……ああ、安心しろ。仇討何かのつもりじゃねぇよ」

 当然だ。あんな奴は知りもしない。名無しのA君である。
 切彦の目的は一分一秒でも早く参加者を殲滅する事。
 故にこの問いかけと言葉に意味は無い。
 だが。
 だがその言葉を訊いて、花音の目に明確な感情が戻った。

「……ふん。人の気も知らないで、ってところか?」

 冷めた目のまま、より奥に銃を押し込む。
 相手に感情が戻ったところで意味は無い。
 結局は想像通りの甘ちゃんだった。それだけのこと。
 そもそも言葉を交わす事に興味は無いのだ。

「じゃあな」

 だから躊躇い無く。
 引き金を引く、



 ――――ヒュン



 よりも早く。
 切彦は身体を旋回させた。

「っ!」

 ポケットに忍ばせたままの右手を振り抜く。
 その手には包丁。
 彼女にとっての一番の得物が、計ったかのように刹那のタイミングを掴み取る。
 キィンと。音が響いて。
 弾かれる乱入者の得物。

「……おいおい。なんだそりゃ?」

 あてもなく宙を彷徨っていた投擲物が引っ張られ、持ち主の下へと戻って行く。
 その様子と、そして奥にいる人影を見た切彦の口から疑問の言葉が漏れた。



「使い慣れませんね、この手の武器は」



 シュルシュルと。音を立てて戻って行く鎖鎌。
 器用にそれを掴むと。暗がりから大仰な影が現れた。
 そいつは、実に異様な風貌をしていた。
 土気色の顔色。
 てらてらと脂ぎった頬。
 ぎょろりと剥いた大きな双眸。
 二人よりもはるかに高い長身。
 お伽噺の魔法使いのような服装。



「ご機嫌麗しゅう、お嬢様方よ」



 月明かりに照らされて露わになる姿。
 目の前に現れた人物は、ありとあらゆる思考を放棄させるに足る存在であった。



「良ければ私もご一緒に楽しませていただいても宜しいですかな?」



 それの名はキャスター。
 サーヴァント、キャスター。





■





 いきなり現れた乱入者に、しかし一番に反応したのは切彦だった。
 組み伏せていた花音を置き去りに後退。すでに意識から彼女のことは消え失せている。
 斬彦は目の前の得体の知れない輩に、今までにない危機感を感じていた。
 それは生物的な危機感。
 包丁を持った手に、僅かに汗がにじんでいた。

「? 宜しいのですよ、あのまま続けて頂いて」

 一方で大男は、そんな切彦の様子を気にかけることなく先の続きを促す。
 警戒心を最大限に引き上げている切彦は、当然その言葉に促される気は無かった。
 彼女が考えているのは、どこまでもシンプル。
 即ち、どうするべきか。

「……っ」

 闘う気は起きない。だが逃げる気も無かった。
 前者は生物的な考えから。後者は斬島の名前から。
 だがその二つ以外に案が有るわけではない。
 彼女は今、どうしようもなく迷っていた。

「ぐぅっ……」

 一方で花音も漸く現状に回帰する。
 打ち付けられた身体を起こして、二人から距離をとる。
 大男は部屋の隅。切彦はドア近く。そして花音は窓辺に。
 自分たちの立ち位置を表すかの様のに、三角形を象って空間を開けた。
 僅かに流れる停滞の間。
 それを破ったのは切彦だった。

「なんだ、テメェは?」

 それは純粋な問いかけ。それ故に、幾つもの意味を持つ問いかけ。

「そうですね……私はキャスターのサーヴァント。現代風に言えば……青髭、とでもお呼びください」

 考えるように眼を瞑る。そうして発せられたのは自らの呼称について。
 埒があかねぇな。上半身を脱力させたまま、斬彦は僅かに身体の重心を前に移動させる。
 隙を見つけて殺す。ただシンプルに。その答えのままに。
 問答をする趣味は無い。
 問答をする時間も無い。
 身体を滑らせるように、相手への最短距離へと動かし――



「っ!」



 最大限の力で動きを止める。
 動から静へ。無茶な力の使い方に元より丈夫でない身体が悲鳴を上げる。
 が、そんなことは気にならなかった。

 隙が無い。

 いや、隙はある。だがそれは隙と呼ぶものではない。
 何処も彼処も隙だらけなのに、まるで攻め入る気が起きなかった。
 それは一種の危険信号にも似ていて、

「チッ」

 舌打ちを一つ。
 そうして包丁を収める。

「おや、どうなさったのですか?」
「気分悪ぃ、それだけだ」

 ぶっきらぼうに問いかけに答え、切彦はキャスターに背を向けた。
 殺す気が起きない。そんなことは前に一度あっただけ。
 だが今の感情は、以前のと比べようもなく最悪なモノだった。

「……ふん」

 キャスターに一切眼を向けることなく、切彦はドアを出て玄関へと向かう。奇襲をかけられても殺せる自信があるからこその行動。だがもうこれ以上はこの場に居ようとする気は起きなかった。
 おや、行ってしまいましたか。そんな切彦を追いかけるわけでも無く見送るだけのキャスター。彼は口元に微笑みすら浮かべていた。彼は無理に追いかけようと言う考えはもっていなかった。
 ガシャン。ガラスの割れる音。視線を向けると消えた人影と割れたガラス。おや、彼女も逃げてしまいましたか。窓際に後退していた花音の姿は、時を同じくして消えてしまっていた。

「……残念ですね」

 誰もいない部屋に言葉を零す。
 答える者は当然いない。
 言葉通りに残念そうな表情を浮かべたまま、キャスターは静かに眼を伏せた。





【一日目/2時00分/G-5、住宅街】 
【浅井花音@G線上の魔王】 
[状態] 疲労(中)
[装備] ニューナンブM60
[所持品]基本支給品、ランダムアイテム×1~2
[思考・行動] 
基本:兄(浅井京介)を優勝させる
1:兄の優勝の為に動く

【備考】
・花音ルートより参戦


 
【一日目/2時00分/G-5、住宅街】 
【斬島切彦@紅】 
[状態] 健康
[装備] 包丁
[所持品]基本支給品
[思考・行動] 
基本:『悪宇商会』の一員として虐殺する
1:人が集まりそうな所へ向かう
2:キャスターには会いたくない

【備考】
・参戦時期は原作二巻以降
・名簿に名前が載っていません





■





「……おお、貴方がそうですか」

 人の気配の無い敷地内を隈なく探す。
 そうして見つけたのは、塀に背を預ける姿で絶命している一人の少年。
 相沢栄一。

「皮肉な運命もあったものですね、まさかお目にかかる前に旅立ってしまうとは……」

 キャスターはその大きな双眸から、はらりと涙を流した。それは頬を伝い、乾いた地面へと零れ落ちる。
 彼はその両手で、死に絶えた少年の頬に触れた。下がった顔を上げさせれば、損傷の無い綺麗な顔が露わになる。
 そしてその表情を見て、また大粒の涙を彼は双眸から流した。

「……もしかしたらよろしかったのかもしれませんね」

 こんな残虐な運命に翻弄される前に旅立てるのであれば。
 嗚咽すら滲ませながら彼は少年の死を悲しんだ。
 少年は、本来であれば彼のマスターとなる筈の参加者だった。
 だが何の因果か、彼は呼びだすことなく絶命してしまう。
 その事にサーヴァントであるキャスターが気がついたのは、まさに死体を見つけた今のこの状況である。
 悲しむのは無理もないと言えよう。

「……おお、もう…」

 彼はついに顔を伏せ、憚ることなく涙を流した。
 彼と共闘した未来。
 素晴らしき仲間たちとの出会い。
 難敵との対峙、そして打倒。
 それはもしかしたらあったかもしれない運命。

「ああ、神よ……」

 涙を流す。
 こうも容易く命が奪われていいのか。
 運命とやらは何故彼を助けてくれなかったのか。
 一人の少年の死に、彼は心から涙し、

「神よ……ああ、神よ……」



「やはり貴様はいないのかっ!!!」



 怒号。



「こんなことを許しっ! 命を奪いっ! ただ玩弄するだけかっ!」



 彼は死体を掴むと、一息で潰した。縦に。規格外の力を以って。



「人の悪辣さにっ! 醜い欲得にっ! 傲慢さにっ! ただ任せるのかっ!」



 紅い花が咲く。溜まっていた水分が周囲に散らばり、キャスター自身も赤く染める。



「嘆きも悲鳴もっ! 等しくっ! ただっ! 闇に消せとっ!」



 地を殴る。紅い花の上から殴りつける。



「裁くのは人かっ! ただの人が何故裁くのだっ!」



 怒号はやがて慟哭へと変わり、遂には嘆きに落ち着いた。
 天を仰ぎ、彼は大粒の涙を流し続けた。その声をかき消すものはなく。どこまでも澄んだ空気に乗って響き渡る。

 そうして約十分。遂に彼は嘆くのを止めた。



「……ええ、そのつもりであれば相応の対応をするまでです」



 悟ったように彼は立ち上がった。
 流すだけ涙は流した。叫ぶだけ叫んだ。
 あとは、ただ補充するだけ。
 無くなった分を補充するだけ。

「最初は奇妙な事もあるものだとも思いましたが……神に裁く気が無いのら身勝手に振る舞わせていただくだけです」

 彼はキャスターのクラスでこの地に降り立った。
 だが彼は些かイレギュラーなキャスターでもあった。
 だから彼は知らない。
 何故自分がマスターの手を介さずに限界したのか。
 マスターとなるべき少年が死んだ今、自分の存在はどうなるのか。
 そもそもこの地は何なのか。
 ここで何が起きているのか。
 彼は知らない。知ろうとするつもりもなかった。

「裁くのであれば早くなさい。終焉を迎えるまで、私は突き進むから」

 両腕を広げて空を見上げる。
 そしてその向こうの、月に向かって彼は高らかに宣言した。



「早く罰しなさいっ! 私が全てを殺す前にっ!!」




【一日目/2時00分/G-5、住宅街】 
【キャスター@Fate/Zero】 
[状態] 健康
[装備] 
[所持品]
[思考・行動] 
基本:全員殺害
1:出会った人間全てを殺す

【備考】
・原作召喚前からの参戦




|No.031:[[前途多難]]|[[投下順]]|No.033:[[ラッキーガール]]|
|No.031:[[前途多難]]|[[時系列順]]|No.019:[[difference]]|
|No.024:[[あんなに一緒だったから]]|浅井花音|No.:|
|No.029:[[裏vs裏]]|斬島切彦|No.:|
|COLOR(yellow):GAME START|キャスター|No.:|