みっちゃん短編7
<p> ここは駅のホーム…今まさにここで別れの時が訪れようとしていた…<br> <br> み「カナ…とうとうお別れね…」<br> 金「みっちゃん…」<br> み「貴女を置いていく私を許して……私、カナのこと絶対に忘れないから…」<br> 金「うん…」<br> み「例え離ればなれになっても…私とカナの心はひとつよ……絶対に…絶対にまた会いに…ぐすっ……うぅ…」<br> 金「みっちゃん…」<br> <br> <br> <br> 金「1日出張に行くからって大袈裟すぎかしら!!」<br> み「だって…だってぇ~ざびじぃんだも~ん!!びええええええぇぇんえんえぇ~ん!!」<br> 『ヒソヒソ…』<br> 金「あぁもう!周りが見てるかしら!!さ、涙を拭いて。」<br> み「ぐしゅぐしゅ…」<br> 金「あぁ、鼻水が出てるかしら。はいティッシュ!」<br> み「ちーーん!!」<br> 『プルルルルルル…』<br> 金「あぁ、ほら時間かしら!早く電車に乗らないと…」<br> み「やだやだやだぁ~!!カナと一緒じゃなきゃやぁだぁ~!!」ジタバタ<br> 金「ワガママ言うんじゃないかしら!ほら乗った乗った!!」<br> み「ぐしゅっ…カナは私が嫌いなのぉ!?私がいないほうがいいのぉぉ~!?」<br> 金「はいはい、お仕事から帰ってきたらたっぷりまさちゅーせっちゅさせてあげるから…」グイグイ<br> 『プシュー』←ドアが閉まる音<br></p> <br> <p>み「カナぁ~…カぁカぁぁ~…ひぐっ…ぐすっ…」<br> みっちゃんはドアの向こうで窓ガラスにべったり顔をくっつけて涙を流している…<br> 金(うっ…とてもよそ様に見せられる顔じゃないかしら…)<br> そしてやがて電車はゆったりと動き出した<br> み「くゎああああああぁぬわあああぁぁぁぁ~!!」<br> 金「行ってらっしゃいかしら~♪」<br> 金糸雀がハンカチを振りながら電車を見送ったが、しばらくの間プラットフォームにはみっちゃんの絶叫が響いていた<br> <br> 金「ふぅ…まったく、みっちゃんったら…」<br> 『♪オヒサマキョーモゴーキゲンカシラ…』←着メロ<br> 金「……早速みっちゃんから着信かしら……はい、もしもし…」<br> み『カぁナぁ~…寂しいよぉ~…会いたいよおぉ~!!カナ…』ピッ←電源を切る音<br> 金「みっちゃん……お願いだからもうちょっとカナ離れしてほしいのかしら…」<br> その後、金糸雀の元に掛かってきたみっちゃんからの電話は1日で50を超えたという…<br> </p> <br> <hr> <br> <br> <p>もしみっちゃんに彼氏ができたら…<br> <br> み「いや~、やっと私にも春が来ました(///)」<br> <br> ジ「それ…ちゃんと三次元の話ですか?」<br> 銀「騙されてるんじゃないのぉ…?」<br> 翠「相手はどこの人体模型ですぅ?」<br> 蒼「す…翠星石、失礼だよ?せめてマネキン…」<br> 紅「そぅ、おめでとう……でもあまり借金ばかりしていると愛想を尽かされるのだわ。」<br> 雛「みっちゃんおめでとなのー!!賞味期限切れでも貰ってくれたのね~♪」<br> 薔「……あいきゃんとびりーぶいっと……」<br> 雪「世も末ですわ…」<br> <br> み「……orz」<br> 金「ちょっとみんな!?みっちゃんに失礼すぎかしら~!!」<br> み「うぅ…カナ、やっぱり貴女だけは…」<br> 金「当然かしら♪カナはいつもみっちゃんの味方よ♪」<br> み「ひぐっ…かぁなああぁ~!!」がしっ<br> 金「よしよし、泣くのはよすかしら♪<br> ………<br> ……<br> …<br> (…これはきっと夢かしら…みっちゃんに彼氏なんて…あぁ、早く起きなきゃ遅刻しちゃうかしら…)」<br> <br> <br> <br> <br> まぁ、何が言いたいかと言うと…みっちゃんは俺の嫁ってことですよ。<br> </p> <br> <br> <hr> <br> <p>み「!?こ…これは……」<br> 金「あれ?みっちゃん、鏡の前で固まってどうしたかしら?」<br> み「カナ!水銀燈ちゃんの電話番号わかる!?」<br> 金「ふえ!?わ…わかるけど…どうしたのかしら?」<br> み「な…なんでもないのよ…いいからちょっと教えてくれない?」<br> 金「わ…わかったかしら。はい。」<br> <br> <br> 『♪ユーレーウーゴークイノチニオクル、カナタカラノレークイーエム♪』<br> 銀「ん?着信だわぁ…はい、もしもし……」<br> み『す…水銀燈ちゃん!?私だけど、目尻のシワってどうすればいいの!?』<br> 銀「……喧嘩売ってるのぉ?」<br></p> <p><br> <br></p> <hr> <br> <br> <p> み「ひっく…ひっく…うぅ、しゃっくりが止まらないよぅ…ひっく!」<br> <br> 金(みっちゃん辛そうかしら…そうかしら!しゃっくりはビックリさせたら止まるって聞いたことがあるかしら!!よ~っし…)<br> <br> み「ひっく!ひっく!」<br> 金「ね…ねぇ、みっちゃん?」<br> み「ひっく…なぁに?カナ…ひっく!」<br> 金「大事な話があるのかしら…」<br> み「大事な…ひっく!話?」<br> 金「カナ、こないだジュンの家に遊びに行ったでしょ?」<br> み「うん、それがどうしたの?…ひっく!」<br> 金「そのときので…出来ちゃったみたいなのかしら……///」<br> み「!!!??」<br> 金「……なーんちゃって♪どう?ビックリしてしゃっくり止まっ…あら?みっちゃんどこに行ったのかしら…?」<br> <br> 数分後…<br> 『♪オヒサマキョーモゴーキゲンカシラ…』<br> 金「ん?ジュンから着信かしら。」ピッ<br> 金「もしもし、どうしたかしらー?」<br> <br> ジ『金糸雀か!?どうしたもこうしたもないぞ!!さっきからウチの玄関の前で包丁持ったみっちゃんさんが僕を出せって喚きちらしてるんだよ!!』<br> 金「いぃっ!?」<br> ジ『お前一体みっちゃんさんに何を言って…うわっ!ドア蹴り始めたぞ!!』<br> 金「い…今から急いでそっち行くから待ってるかしら!!」<br> </p> <br> <p> ジ「あぁ、頼むから僕が殺される前に来てくれよ!?」<br> 金「わかったかしら!!」ピッ<br> <br> その後、金糸雀がジュンの家に駆けつけたところ金糸雀は半壊した台所で鍋の蓋を手に必死にみっちゃんの包丁を防いでいるジュンの姿を見ることになった…<br> そして2人の必死の説得の末にようやく誤解が晴れた矢先、近所によって通報を受け駆けつけた警察に補導されたみっちゃんは1晩を冷たい留置所の中で過ごしたのであった…<br> 唯一の救いはみっちゃんのしゃっくりが無事に止まったことであろう…<br> </p>