闇パンマン 2
<p> 闇パンマンが命を落として数ヶ月…ふもとの動物村は人間たちの宅地開発が押し寄せ、村民と建設会社は一触即発の気配が立ちこめていた<br> <br> 「くそぉ…人間共め…僕らの村は絶対に渡さないぞ!」<br> 「でも…認めたくないけど奴らの力は凄いよ…ここのバリケードもいつまで保つか…」<br> 「馬鹿を言うなカバ汚!!この村は……決してヤツらには屈しない。」<br> <br> 「クックック…随分お困りのようだな…」<br> <br> 「!?その声は……」<br> 「ま…まさか…」<br> 「そのまさかだよ…俺だよ、闇パンマンだよ!!」<br> <br> 『闇パンマン!!』<br> 「クックック…久しぶりだな、まいふれぇ~んず…」<br> 「で…でも、どうして……」<br> 「俺が簡単にくたばるわきゃねぇだろ?俺はお前らの助けを呼ぶ声を聞いて地獄の底から帰ってきたのさ。」<br> 「僕らの……助けを?」<br> 「そうだ。俺はお前らを救うためにここに来た…さぁ、願いを言えよ、俺がそれを叶えてやるよ。」<br> 「じ…じゃあ…あいつらを…殺して……」<br> 「カ…カバ汚!?」<br> 「あいつら…人間たちは……この村の開発に反対したみんなを……先生やお母さんを殺したんだ…」<br> 「ほう、そいつぁ酷ぇなぁ…」<br></p> <br> <p> 「だから……僕はあいつらを許せないんだ…できるなら生きたまま内臓を引きずり出してやりたいくらいに…じゃないとみんなが浮かばれないよ!!」<br> 「クックック…いいだろう、その願い確かに聞き入れた!楽しみにしてな…ヒャーハッハッハッハッハ!!」<br> 闇パンマンはカバ汚たちに高らかに笑いを放つとどこかへと飛び立っていった<br> <br> その頃…<br> 「ふっふっふ…村を制圧するまでは時間の問題か…」<br> 「はい、社長。明日にでも重機部隊を率いて全てのバリケードを破壊します……そうすれば奴らも諦めましょう。」<br> 「そうか…だが死傷者はできるだけ抑えろよ?マスコミが五月蝿いからな…」<br> 「はい、それに……村民は最低限の賃金で死ぬまでこき使わなければなりませんからね。」<br> 「クックック…君もわかっているじゃないか…ハーッハッハッハッハッ…」<br> <br> 「随分と楽しそうだなぁ?豚野郎…」<br> <br> 「!?だ…誰だ!?」<br> 「クックック…悪ぃが…貴様らにゃあ死んで貰うぞ…?」<br> 「な…何だ貴様は!?セキュリティは一体何を……」<br> 「あぁ…あの役立たずの雑魚共のことか?弱ぇくせに俺に楯突くもんでな…ついつい皆殺しにしちまったぜ。クックック……」<br> 「なっ…何ィ!?」<br></p> <br> <p> 「さぁて…ボクちゃんいい子だからお仕事はキチンとやんなきゃなぁ。」<br> 「な……何をするきさ…」<br> 「闇パンチ!!」<br> 『グシャア…』<br> 「ひ……ひいいいいぃ!!」<br> 「さぁて、社長さんよォ……お祈りは済んだかい?」<br> 「ひいいいいぃ!!カ…金はいくらでも出すから……命だけはどうか…へぶぢゃっ!!」<br> 「馬鹿か?てめぇ…てめぇを殺せば金は奪い放題だろうがよ……さぁて、お仕事完了。帰るとしますか…」<br> <br> <br> カバ汚の村…<br> 「ご注文どおりウジ虫は片付けてきたぜ?」<br> 「ほ…本当に!?」<br> 「やったー!!村は救われたんだー!!」<br> 「ありがとう、闇パンマン、君は村の英雄だよ!!」<br> 「クク…クックック…ヒャーハッハッハッハッハッハッハッハッハァ!!てめぇら、なんか勘違いしてねェか!?あぁん!!」<br> 「え?か…勘違い?」<br> 「だぁ~れがてめぇら糞共をタダで助けてやるっつったよ!?世の中はギブアンドティク、つまりゃあ何かをするにはそれなりの報酬がいるっつぅこったよ!!」<br> 「な…なんだってー!?」<br> 「そうだなぁ…都合一人当たり五千万円っつうっこか……勿論女、子供や老いぼれも例外じゃねぇ!!」<br> </p> <br> <p> 「そ…そんな!!そんな大金払えるわけが……俺らに死ねとでも言うのか!?」<br> 「そうだよ…死ぬ気になれば五千万くらい稼げンだろ?」<br> 「ひ…人でなし!!」<br> 「あぁ!?てめぇら…前に俺がくたばるとき何をしたか忘れたとは言わせねえぞ!!<br> 蝕まれていくこの俺をまるで汚物を見るかのような目で見やがって……俺はあの絶望と屈辱を忘れたことはねぇ…<br> てめぇら糞虫共の償いは死ぬまで俺にこき使われることだけなんだよおぉっ!!」<br> 「そ…そんな…これならまだ人間共に村をくれてやったほうがマシだ……くそっ、くそおおおぉっ!!」<br> 「ヒャーハッハッハッハッハ!!そうだ、その顔だ…絶望しろ、悔しがれ!てめぇらは死ぬまで俺の道具となるしか生きる道はねぇんだよ!!ヒャーハッハッハッハッハッハッハッハッハァ!!イッちまいそうだぜぇえええ!!」<br> <br> <br> <br> 薔「…闇パンマン…復讐が果たせて……よかったね……ぐすん…」<br> ジ「どこに泣ける要素があるんだ…?」<br></p>