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翠星石短編23 - (2006/09/21 (木) 15:01:29) の編集履歴(バックアップ)
ピトッ
スリスリスリ……
ジュン「……何やってんの、お前」
翠星石「べ、別に……翠星石はただ、女日照りで甲斐性なしでヒキコモリの
ジュンがあまりに哀れだから、せめてもの慈悲をくれてやろうと
思って、こうしてまさちゅーせっつしてやってるんですぅ」
ジュン「……いいよ、別に」
翠星石「な、何を言いやがるですぅ! 翠星石のまさちゅーせっつを断る
なんて、罰当たりにも程があるですぅ! 身の程弁えろ、ですぅ!」
ジュン「いや、そうじゃなくてさ」
ギュッ
ジュン「僕は、されるよりする方が好きなんだ」
翠星石「う……なら、特別の特別にまさちゅーせっつされてやるですぅ」
ジュン「はいはいツンデレツンデレ。ほ~らスリスリ~♪」
翠星石「きゃーっ、まさちゅーせっつですぅ~♪(/////)」
翠星石は金糸雀がいつも自分の物を借りに来るのが気にくわなかった。
ある日曜の朝、金糸雀が尋ねてきた。
また何か借りるつもりだろうと、翠星石は今日こそ断ってやると心に決めた。
「おはよう翠星石、今日は自転車を使う予定はあるかしら?」
「残念でしたね金糸雀。今日はこれから自転車に乗って、
蒼星石とサイクリングの予定ですぅ。おめぇに貸してやる自転車はネェです!」
金糸雀は言った。
「それは丁度良かったかしら。じゃあ、JUMを借りていくかしら。」
- 翠「結局今日も学校行けなかったですね。」
J「風邪なんだからしょうがないだろ。」
翠「珍しいですね、何とかは風邪ひかねーはずですぅ。」
J「うるさいな。頭痛くなるから静かにしてろ。」
翠「せっかく薬持ってきてやったですのになんて口ききやがるです!」
J「お前がヘンなこと言うからだ。まあ薬には感謝する。」
翠「・・・早くよくならねーと承知しねぇですよ。」
口は悪いがかいがいしく世話をしてくれる翠星石はこういうときありがたい。
流石に妹を持ってるって感じ、お姉さんらしさ見たいなモノを感じる。
真紅だとこうはいかないんだよな。
今もどうせ雛苺とリビングでテレビでも見てるんだろう。
なんてことを考えながら丁寧にオブラートに包まれた粉薬を手に取った。
ふとグラスに目をやると、なんだか半透明の液体がなみなみと揺れていた。
J「―――待て、これ水かと思ったらポカリじゃないか。」
翠「そうですぅ。この方が即効性があるですよ。」
J「『へっ、お茶で飲んでやった』みたいだな。」
翠「あんなひげ濃いブサメンと一緒にすんじゃね―です!とっとと飲むです。」
風邪の時の水分補給にはスポーツドリンクがおすすめ
翠「JUM、大変です、えらいことが起きたです。」
J「何があったんだ?」
翠「テレビを見るです。早くリビングに来るですよ。」
けたたましい呼び声に応えてリビングのテレビを見に来てみたが
そこに映っていたのは何の変哲も無い時代劇だった。
J「右門捕物帖か・・・影の軍団が終わっちまったとかいうんじゃ(ry
」
翠「翠星石は時代劇なんか興味ねーです。さっきやってたCMです。」
J「CM、なんの?」
翠「通信販売ですぅ。」
お昼のテレビ番組のCMの定番といえば日本文化センターテレホンショッピング。
どうせまたなんか欲しくなったのかと思ってしばらく待ってみることにした。
J「なんだ、ミルサーはこないだもらってきただろ。」
翠「そうじゃねーです、最後まで見るです。」
J「0120-00-2222ね、数字が3つしか出てこないのな。」
翠「そんなんじゃねーです、何聞いてやがったですか。」
J「何って電話番号だろ、♪な~ごやゼ―――!」
翠「やっと気付いたですか、世話の焼けるやつですぅ。」
J「そうか、変わっちゃったのかーorz」
翠「なんか違和感感じるですぅ。」
フリーダイヤルは時代の流れとはいえショックは大きかった。