銀様が校舎裏モブキャラに告白されたようです
A「水銀燈さん、俺と付き合ってくれ!」
銀「ダメよぉ、私はジュンの恋人なんだからぁ」
銀様は2か月前にジュンに告白し、今では恋人同士になっていた。彼はそのことを知らなかったらしい。
そのまま立ち去ろうとする銀様。
しかしAが彼女を呼び止めた。
A「待ってくれ!だったら俺に乗り換えないか?」
銀「やぁよぉ。誰があんたなんかと……」
A「俺の彼女になったら毎日ヤクルトを1ダースプレゼントするぞ?」
銀「!!」
銀様の顔が歪む。
A「ダメか?だったら2ダースだ!」
銀「………」
A「ならば5ダースでどうだ!?」
銀「………ギリッ」
A「ええいだったら8ダース!水銀燈さんの為ならいくらでも……」
バシィィィィン!!!!
A「ゴベェーーーー!!!」
銀様に殴られAが吹き飛んだ!!
銀「ふざけないでよぉ!!私はそんなに軽い女じゃないわぁ!!」怒りに満ちた声。銀様はAをキッとにらみ付けた。
A「ち、畜生ーーーー!!!」
Aは泣きながら去って行った。
一人取り残された銀様。
彼女は思った。
銀(あんな男、100億積まれたってお断りよぉ)
銀様はぐーっと背伸びをし、快晴の青空を見上げながら、
銀「さあ、早く戻らないと。ジュンが寂しがってるわぁ」
と言って校舎裏を後にした。
後に残されたのは、散らばる落ち葉とカラスのカァ、という鳴き声だけだった
終わり
パターンA
(JUMをからかってみようかしらぁ)
「ねぇ、JUM」
「何?水銀燈?」
「実は…私、JUMの事がだいっきらぁい」
「奇遇だね。僕も水銀燈の事が嫌いだ」
「……………」
「……………」
「…………………ぅぅぅ」
「ごめん、嘘d」
「あー!チビが水銀燈泣かせてるですぅ」
他の薔薇乙女達のお陰で地獄を見た後、
どさくさに紛れて水銀燈に責任を取れとか言われた。
正直、何の責任なのか分からないが、
さっきからくっ付いてくる彼女を見ていると悪い気はしなかった。
パターンB
(そういえば水銀燈の慌てる顔って見た事ないな)
「水銀燈、ちょっといい?」
「何か用?」
「うん、…実は僕、水銀燈の事が好きなんだ」
「えっ?」
「僕にとっての女性は水銀燈しかありえないと思うんだ」
「ええっ?」
「というわけで僕と結婚してほしい」
「えええっ?」
「まぁ嘘だけど………あれ?」
気付いた時には水銀燈は居なかった。
翌日、その意味を痛みを伴って知る事が出来た。勿論薔薇乙女+1のお陰だ。
でも怪我に消毒液を塗ってくれる彼女を見ていると悪い気は…痛っ。
流石に日本刀は…なぁ。
この二人は嘘を付くとロクなことにならないと思う保守。
夜、ジュンは何をするでもなく部屋でのんびりとしていたら、ノックもせずに入ってくる人が・・・
銀「ジュン、こんばんわぁ」
ジ「どうしたんだよ水銀t・・・う!酒臭い」
よく見てみると顔が赤い。そうとう酔っているみたいだ
ジ「水銀燈、大丈夫か?」
ジュンの言葉を聞いているのか聞いていないのか、水銀燈はジュンに抱きついてきた
ジ「お、おい!」
銀「ジュンは、私のこと好き?愛してる?」
ジ「ああ、愛してるよ」
銀「うそ!ぜんぜん気持ちがこもってない!・・・・ジュンは私が嫌いなんだわぁ・・うっ、ひぐっ」
ジ「そんなことないって!・・・あーもう!」
ジュンはおもむろに水銀燈を抱きしめた
銀「うっ・・・・ジュン?」
ジ「僕は水銀燈のことを愛してるよ。うそじゃない」
銀「本当ぉ?・・・うれしい///」
ジ「だから今日はもう寝よう。・・・ね?」
銀「わかったわぁ・・・おやすみ、ジュン」
ジ「ああ、おやすみ」
そう言葉を告げ、水銀燈は帰っていった
ジ(まぁ酔ってたし、今日のことは忘れるだろ)
――――次の日
ジ「う、ううん。・・・・・あれ?」
朝起きると隣には、隣で寝ている水銀燈がいた
銀「ジュンおはよう」
ジ「な、なんでここにいるんだ!?」
銀「だって愛してるっていったじゃなぁい。これからはずっと一緒よジュン」
そう言って水銀燈はジュンに抱きついてきた
ジ(まぁこれはこれでありなのかもな・・・)
水銀燈に抱きつかれながらそう思うジュンであった
銀「私からいくわぁ!!」
紅「来るのだわっ!」
銀「あっち・むいて・ほいぃぃぃぃぃ!!」
スパァァン!
紅「効かないのだわ」
銀「外したわぁ・・・」
紅「次は私よっ!!」
銀「きなさぁい!!」
紅「あっち・むいて・ほいぃぃぃぃぃ!!」
スパァァン!
紅「楽勝っ!」
銀「うぅぅぅぅ・・・」
紅「罰ゲームの時間よ水銀燈・・・・・」
銀「ひ・・・ひぃぃぃぃぃぃぃデコピンは・・・・デコピンだけは・・・」
紅「・・・・・・・・・ハァァァァァァ」(タメ中)
J「わっすれものーわすれものー」
ガシャァァァァァァン
J「うわぁぁぁぁ!!・・・・・・す・・・・水銀燈?どうしたんだそのオデコ・・・まるでたこ焼きだぞ・・・・」
銀「ふふふ・・・JUM・・・・我が人生に・・・・・一遍の悔い・・・・な・・・・・し・・・・・」ガクッ
J「・・・・巨星堕つか・・・・・」
銀「ねぇJUM、ぬいぐるみってどこに売ってるのぉ?」
J「おまえがぬいぐるみ買うなんて珍しいなw」
銀「めぐに頼まれたのよ、お願い連れてってぇ。」
J「普通におもちゃ屋とかデパートのコーナーとかでも売ってるだろ。」
銀「いいじゃない、一緒に選んでよ、ねーJUMお願いよぉ。」
J「わかったわかった、連れてってやるからひっぱんなって。」
…
J「で、どれにするんだ?」
銀「実はもう決めてあるんだ♪」
J「なら一人でも良かっただろ!」
銀「めぐ用のよぉ。私のはJUMに選んでもらうんだから。」
J「ふぅ、じゃああとで選んでおくからそっちを先に探そう。」
銀「・・・う~ん、ないわねぇ。」
J「店員さんに訊いてみたらどうだ?」
銀「そうするわ。―――すみませ~ん。」
水銀燈は駆けつけた店員に目あての品があるが確認しようとした。
銀「ミッキーマウスのメスっておいてない?」
銀「ねぇJUM、自民党の武部さんって知ってる?」
J「なんだよ急に。『最初はグー、サイt(ry』とか言ってた人だろ。」
銀「そう。その人『偉大なるイエスマン』って自分のこと言ってるのよぉ。」
J「ふ~ん、そうなんだ。」
銀「それだけ?あのひと言うほどイエスマンじゃないと思わない?」
J「まあヘンなことしてたしそんなにイエスマンでもなかったかもな。」
銀「そうじゃなくて。ほら、いるでしょ、THEイエスマンというべき人。」
J「え、誰?」
銀「村上ショージ師匠に決まってるじゃない!」
- 「君が好きです」と素直に言えず夜空の星を眺めて
多分渡すことはできないけど今君に手紙書きます…
「ジュン…私、引っ越すの。」
1ヶ月前の帰り道、彼女は僕にそう告げた…彼女の名は水銀燈。長い銀色の髪と深い赤色の目が特徴の女性だ…
高校に入学して知り合い、いつしか僕は彼女に惹かれていた。それなのに…
ジ「そうなのか…出発はいつなんだ?」
銀「そうねぇ…1ヶ月後かしら。」
帰り道、二人きり 何から話せばいいか分からず
不思議だね、月がほら今日は少し大きく見えるよ
ジ「そうか…向こうでも…元気でな。」(違う!…本当に言いたいのはこんなことじゃないのに…)
部屋に帰るなりジュンは鞄を放り横になった…水銀燈がもうじき遠くに行ってしまう。その事実が彼を追い詰めていた
ジ「くそ…一体なんなんだ…僕は何がしたいってんだよ…」
もう少し僕に勇気があれば変われるのに…
あと少し僕がカッコ良くなれればいいのに…
ジュンは泣いていた…自分の勇気のなさに。本当は行くなと言いたかった…僕のそばにいてくれと言いたかった…だけど…
ジュンは怖かった。自分の存在が彼女の枷になることが…そして何より自分が傷つくことが…
ジ「水銀燈…僕は…」
ジュンはいつしか眠りに落ちていた…そこで彼は夢を見た…それは入学当初、水銀燈が初めて家に来た時のことだった…
銀「これ…ジュンが作ったのぉ?」
ジ「ま…まあな…あんま見るなよ。」
ジュンがデザインし完成させた洋服を目にして真剣に驚く水銀燈…ジュンは何だか照れくさくてまいっていた
ジ「笑うなよ…これでも一応は将来デザイナー志望なんだから…」
言ってしまった。他人には恥ずかしくて口にしてなかった自らの夢を。男のくせにと笑われるのが怖くて…だけど
銀「そう…ジュンならきっと世界一のデザイナーになれるわぁ。」
彼女はジュンの夢を笑わずに信じてくれた…
ジ「!!…夢か…でも…でも!!」
ジュンは机に向かい裁縫キットを取り出し製作に入った。それは去っていく最愛の女性へ向けた自分からの餞のため…不器用な自分ができる精一杯の贈り物…
ジ「今僕ができることをするんだ…僕しかできない、水銀燈のためのことを…」
そして時間はすぎていった
…現在
銀「結局…ジュンは来てくれないようね…」
家の中の荷物をトラックに詰め終わり水銀燈は呟いた。今日でこの町ともお別れ…ならばせめて最も心を許せたジュンに一目会っておきたかった…
銀「ふぅ、しょうがないわねぇ…」
水銀燈が車に乗り込もうとした時だった
「水銀燈!!」
銀「!?」
彼女は振り向いた…そこには息を切らしたジュンが立っていた
銀「ジュン…どうして…」
ジ「水銀燈…君にこれを…」スッ
銀「これは…?」
ジ「開けてみてくれ。君のために作ったんだ…」
銀「これは…ドレス?」
そこには彼女が好きな黒を基調とした見事なドレスが入っていた。
ジ「水銀燈…僕は背も低いし…君と違って冴えない男だ…だけど!!
…いつか僕が世界をあっと言わせるデザイナーになったら…君を迎えに行く。…だからその時は僕と結婚してくれ!!」銀「!!」
それは不器用なジュンができる一生に一度…だが人生で一番の勇気を込めたプロポーズだった
銀「…ぐす…う…嬉しいわぁ…私、ずっと…ずっと待ってるから…」
ジ「あぁ。約束だ。」
ジュンは水銀燈を抱きしめ約束を誓った…
不器用で臆病な僕だけど、一つだけ夢があるよ
人は下らないと笑うけれど、この道を信じているよ
君とは不釣り合いかもしれない 僕は微かに見える星
だけど必ず輝いてみせる…その時に君に言えるよ
BGM:ZONE 僕の手紙