「ローゼンメイデンが普通の女の子だったら @Wiki - 翠星石短編29」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
死にネタですので、苦手な方はスルーをお願いします。
彼の仕事がやっと軌道にのってきた頃だった。
毎晩毎晩、徹夜で服のデザインして、縫い物をして、やっと認められるようになった頃だった。
私のお腹のなかに、ずっとずっと、待ち続けていた赤ちゃんがきてくれた頃だった。
本当に、いい事続きで、神様に守られているんじゃないかと思っていた頃だった。
でも、ジュンが、死んじゃった。
よそ見運転の車に撥ねられて、打ち所が悪くて、死んじゃった。
あなただけは、こんなことにならないと。
わたしたちだけは、神様に守られていると。
これから、幸せな生活が始まると。
信じていた、矢先だった。
私は泣いた。泣いて泣いて泣いて。
食事も摂らず、寝る事も忘れ、泣き続けていた。
妹に電話で泣きついていた。
「どうして!? どうしてジュンが死ななければならなかったですか!」
「…」
「翠星石も、ジュンも、何にも悪い事はしてなかったです!」
「…」
「二人で、幸せになろう、って言ったのに!」
「…」
「ジュンはまだこの子の顔も見てないです! この子も父親のことを知らずに育つです!」
「…」
朝も昼も夜もなく、不平不満をぶつけ続けていた。
彼女に電話が通じなくなるのは、そう遅くはなかった。
私は、本当に一人になった。
彼の葬儀の日。
太陽は憎らしいほど高く昇ってて。
日光の照りつけるところには、人がいなくて。
コンクリートから、もうもうと熱気が立ち込めていて。
私と、彼と、二人っきり。
「これが、最後のデートですね」
自分で言ってて、泣いてしまった。
彼の顔は隠されていて見えない。きっと損傷が酷いのだろう。それにこの季節だ。腐っているかもしれない。
棺は固く閉ざされていて、開かない。
最後の顔すら、見せて貰えない。
「さようなら、ジュン」
私は泣いた。
彼に抱きついて泣いた。
まるで赤子のように泣いた。
何もない駐車場に私の泣き声が響いた。みっともない。
私が彼の胸で泣くとき、彼は私の頭を撫でてくれた。
優しく、優しく、撫でてくれた。
今、私の頭に触れているのは、冷たい金属の縁。温かかった、彼の手ではない。
それがとても悲しくて、涙がとまらなくて。
「ひぐぅッ…ジュン…! ジュン…!」
ただただ、泣き続けていた。
私はそのまま崩れ堕ちた。
―――――翠星石。
なんだろう、わたしのなおよぶこえがきこえる。
―――――さぁ、立って。泣くのをやめて。お前の身体は、ひとりだけの身体じゃないんだぞ。
あったかい。なつかしい。やさしい。あなたわだあれ?
―――――君のことが大好きで大好きでたまらなかったモノだよ。
ジュンなのですか? ゆめのなかでならまたあなたにあえるのですか?
―――――あるいはそういうこともあるかもしれないね。
ならわたしわずっとこのなかにいるです。
―――――僕はそんなことは許さないよ。僕はお前たちに強く生きていて欲しいから。
わたしわジュンのそばにいたいです。ジュンといっしょにしあわせになりたいです。
―――――聞いて。僕はもう死んでしまったんだよ。幻と一緒だ。それに僕はずっとお前たちと一緒だよ。これからも。
どうしてそんなことがいえるですか。あなたわもういないんでしょう?
―――――これ、僕の骨。ちょっと失敬してきた。人差し指の骨だと思う。これが僕。
…あったかい、です。
―――――これを、僕を、お前が離さない限り、僕はお前たちを守ってやれる。傍にいられる。はい、これ僕の娘のぶん。
…このこわ…おんなのこなのですか?
―――――そうだよ。お前に似て、美人でしっかりしたいい子に育つんだ。
……
―――――この子を立派に育てるのは、お前の仕事だ。さぁ、行くんだ。
…また、あえますか?
―――――お前がしっかりやってれば、また会えるよ。絶対。
じゃあ、わたし、がんばるですよ。
―――――その意気だ。さあ、行って。
目を覚ます。
まくらのシーツがぐっしょりと湿っていた。
何だか不思議な夢を見た気がする。
手には、何か固いものを握っていた。
石ころのような、灰の塊のような。少し温かい何か。
「大切にしますよ。ジュン。」
ベッドから重い身体を起こす。
ジュン、ジュン、聞こえますか。
今日から私は強くなりますよ。
もう泣きません。
もう惑ったりしません。
生まれてくる、この子の為にも。
死んでしまった、ジュンの為にも。
私は立って、歩き出します。
二度と、倒れたりなんかしません。
だから、ジュン、天国から見ていてくださいね。翠星石の生きる姿を。
自慢してもいいですよ。立派な嫁がいた、って。
そしてたまには遊びにくるです。
絶対、絶対、二人で元気にやってますから。
あなたの席はいつでも、空けておきますから。
終
ジ「翠星石、前から君の事がずっと好きだったんだ。僕と付き合ってくれ。」
翠「ふぇ?いいいきなりなに言ってやがるですか!そそりゃあちっとは嬉しいですが…でも…まあそこまで付き合って欲しいと言うのなら付き合ってやっても…」
ジ「な~んて今日はエイプr?んーー!」
翠「ん…ぷはっ、なんですかぁ?よく聞こえなかったですぅ。」
ジ「いやだから、ただの冗d……んんー!」
翠「んふー、何にも聞こえんですぅ。というわけで帰りに買い物に付き合えですぅ。」
ジ「あ、ああ。…あれ?いいのかこんなんで?」
ベ「なあ、罰ゲームじゃなかったのか?翠嬢が一番殴られ易そうだからってさ?」
笹「知らん、こっちに振るな。…なんか飲みにでも行こうや。」
終わる
翠ちゃんの一レス短編保守 ~放課後、教室に呼び出されました~
翠「ジ、ジュン・・・その・・・話があるというのは、どういうことですか・・・?///(こ、告白フラグktkrですぅ!!!///)」
ジ「その・・・翠星石・・・すごく言いにくいんだけどな・・・僕はお前が・・・」
翠「はい・・・ですぅ・・・(あーうー・・・言わなくても分かってるです・・・けど///)」
ジ「昼からずっと、気になってたんだけどさ・・・」
翠「・・・・・・・(///」ドキドキ
ジ「お前が・・・昼からずっと、青ノリを前歯につけてることが・・・気になってた」
翠「・・・・・・!!」ボフッ(///
ジ「ふぅ・・・これでスッキリした。じゃ、青ノリ取ってから帰れよ」スタタタ
翠「・・・・・(つд`)」