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biero(?)
ジ「ん? 柏葉なんだか動き鈍くないか?」
巴「そう・・・ね。ねじが切れてきて・・・きたみたい」
ジ「そういや柏葉は人形だったな。今は」
巴「だか・・・らね、桜田君。巻いて・・・欲しいの。はい・・・ねじ」
ジ「よしじゃあ、まくぞ。えい」グリグリグリグリグリグリグリグリ
巴「あッ・・・ふァん! あぁああぁあぁぁぁン! やっ! ひぁっ!
さっ! さくっ! さくらだくんが私の大事な穴にぃ!
棒突っ込んでぐりぐりかき回すのぉ! やめへぇ! そんな乱暴にしないでぇ!
ひゃぁん! らめてぇ! あたっ! あたひこわれちゃうううぅ!」
ジ「変な声出すのやめてくれ」
巴「らめぇ・・・もっと続けてぇ・・・!」
ジ「涙目で、表情が蕩けてる上に、涎まで!? さっきのあえぎ声マジなんですか!?」
巴「じゅんくぅん・・・もっとぉ・・・。あたしをめちゃくちゃにしてぇ・・・」
雛「トモエ、冗談はそろそろ終りにしといた方がいいのよー」
巴「え? そう? じゃあ雛苺が言うなら」
ジ「冗談だったのかよ」
雛「ジュン、勃っちゃった?」
ジ「そ、そんなわけないだろ!」
雛「ジュン、露骨に焦ってるの」
巴「人形相手に欲情なんて、人間のオスは想像以上に下劣ね」
ジ「柏葉に言われるとなんだか腹が立つ」
巴メイデンにねじ穴はないってこと・・・
すいません、わかってたけどやってしまいました。
「やっぱり、せっかく人形の体を手に入れたんだし、
私としては、その、在るべき姿で在りたいわけなの」
慎ましやかに切り揃えられた頭髪。
古きよき和の心を想起させる訪問着を装う、小さな、童女の如き体躯。
そんな、どこか日本人形然とした姿を呈し、柏葉巴は、傍らの少年へ語りかけた。
「そう、私はお人形。
あなたの、幸せなお人形」
「違う」
昂り、赤く上気した頬を双の掌で包み、そんなことを口走ったのがいけなかった。
少年──桜田ジュンは、デスクトップパソコンのディスプレイを見つめながらも、
巴の言葉尻が紡がれるよりも早くに、冷淡なまでにそれを否定した。
──僅かに含羞の色で頬を染めながら。
「桜田くんのいけず。
でも、構わないわ。
良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も、
共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分かつまで、愛を誓い、
あなたを想い、あなたのみに添うことを、神聖なる婚姻の契約のもとに、誓うもの」
ジュンのこめかみを、一筋の冷や汗が伝う。
呆れも呆れ。先ほどまでの甘酸っぱい羞恥の念は、
訪われた、どこか恐怖にも似た呆れに、陰惨なまでに踏み躙られた。
「だから、その、もし桜田くんが良いなら、
いや、別に厭でもしてもらうつもりではあるけれど」
少し気後れしたと思えばこれだ。と、
少し小さくなった幼馴染の、傍若無人とした態度に、
毎度のことながら、少々人間(人形)関係について考えさせられる。
「抱っこしてほしいの」
──反則だろ。
僅かな逡巡の後、ジュンは、面倒くさそうに、
しかし、再び、淡く恥じらいの色を浮かべて、人形を。
幼馴染を、その両の腕で抱き締めた。