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めぐ短編13 - (2009/10/12 (月) 20:24:07) の編集履歴(バックアップ)


銀「めぐ! 薬が手に入ったわよ!」

しかし、めぐは 静かに首を振る。

銀「めぐ……めぐ、どうして?」
め「だって……水銀燈、血の臭いがするもの……」
銀「え!?……じゃあ、じゃあどうすれば良いのよ!?」
め「祈りましょう、神に。そうすれば、いずれ……」
銀「くっ………」

それ以来、昼夜問わず水垢離をする水銀燈。しかし、めぐの容態は日に日に悪化するばかり。
そうして、幾日か過ぎた満月の夜―――

佐「水銀燈ちゃん、来て!!」
銀「佐原さん……どうしたの?」
佐「めぐちゃんの容態が急変して……早く!」

しかし時既に遅く、水銀燈が見たものは息を引き取っためぐであった。

銀「………………っ…………」
佐「水銀燈ちゃんが持って来てくれた薬さえ飲んでいれば、まだ……」
銀「………何で………どうしてよぉ! 神に縋った者に対する、これが仕打ちだって言うの!? めぐ………めぐうううぅぅぅぅ………ああああぁぁぁぁぁぁ!!!」

○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●

め「っていうシチュエーションを考えたんだけど」
銀「それ何て光帝バ○ン?」
【お祈りは】【済んだ?】
【月光の】【下で】


ガラガラ…
銀「あー疲れた。めぐぅ~生きてるぅ~…って、あら居ないの。検診かしら?つまんなぁい」
ドサッ
銀「ふぅ…まあベッドは寝っころがるものよね。アンタの主人様はどこに行ったのやら…はふ」
もぞもぞ
銀「んー、めぐの香り…当たり前だけど。何だか眠くなるわぁ…めぐぅ…早く帰ってきなさぁい…すー…」

め「…ふふふ、これで水銀燈の匂い付きベッドの完成~。やっぱりこれくらいのご褒美がないと24時間なんか寝てらんないわ」
佐「…だからって私までを羽交い締めにしてベッドの下に引きずり込まないでくれない?」
め「だって水銀燈いつもより早く来ちゃうんだもん。あ、佐原さんもこれはこれでいい香りよ?なんかね、母性の塊みたいな」
佐「あら、ありがとう」
め「だから早く旦那さんもらえばいいのに」
佐「ほっとけ」


め「水銀燈……私ね、いつもこうして外を見てて……」
銀「……?」
め「いつか死んだら……背中に綺麗に羽根が生えて、この窓から飛び立つの! ……そう決めてたの」
銀「……」
め「死んで焼かれるなんて嫌。埋められて土の下で腐るのも嫌。だから飛んで逝くことにしたのよ」
銀「…………」
め「天使様が一緒なら、きっと飛べるでしょ?」
銀「だから私は天使じゃないって言ってるでしょ?」
め「ううん、貴女は私の天使様よ」
銀「貴女……人に嫌われるタイプでしょ? 今までいろんな子がいたけどぉ……こんなにイカれた子は初めてよ」
め「あら、イカれてるのは貴女もでしょ? 私達、似たもの同士ね」
銀「……バッカじゃなぁい」

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め「I can fly! ……むにゃむにゃ」
佐「まためぐちゃんは脱走して銀ちゃんのベッドに……銀ちゃんも毎度お疲れ様」
銀「……相変わらず、めぐは頭の螺子が5~6本くらいぶっ飛んでるわぁ」
佐「めぐちゃんは持って帰って拘束しておくから安心して」
銀「ありがとぉ。はぁ……おちおち骨折もしてられないわぁ。早く治して帰りたい……」
佐「そうなったら、それこそ窓から飛んでいって銀ちゃんに逢いに行きそうな勢いね、めぐちゃんは」
【人が】【飛ぶ】