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その他短編11 - (2006/05/28 (日) 21:23:52) の編集履歴(バックアップ)


「本当に――本当に大丈夫なのね、雛苺?」
「うぃ…トモエがんばるのよ、あいとおーなの…」

けほけほと空咳をしながら姉を玄関から追い出す
39.2℃まで温めた体温計を見せるまでもなかった
巴はヒナを疑ったりしない

今日は日曜日 巴の剣道の試合がある日
そして、ジュンと真紅が街へ出かけるはずだった日

呼び鈴が鳴った お客様はもちろん想い人と恋敵
お茶を出そうとする素振りをしたら思ったとおり
「すごい熱だって聞いたぞ、おとなしく寝てろ」
どうしよう、叱られてるのに凄く嬉しいの

薄暗い部屋の中、寝そべりながら思い出すのよ
貼りつけたみたいにぎこちない真紅の微笑み
薄暗い部屋の中、指を折りながら考えてるのよ
約束をあといくつ壊せば絆にヒビが入るのかしら









桜田ジュンは夢を見ている。
手に握られたゲームソフトのケース。
タイトーのロゴ。真紅みたいな人の絵。特典の懐中時計。

―――そう、多くの人を絶望のふちに叩き込んだ『どえるばるつぁ』だ…





「どないせーっちゅーねん!」
思わず関西弁(エセ)でツッコミを入れる。
嗚呼神様。僕が何か悪い事しましたか。いや、別に悪夢じゃないけどさ。
とりあえずケースを地面に投げつける。ぱりん、って音が聞こえたけど気のせいだ。
前向きに行こう。前向きに。
夢の中なら何でもできる。楽しいと思えば楽しくなる。ポルポルくんも(漫画で)言ってたじゃないか。死にかけたけど。
とりあえずこのゲームの内容を変えてやる。そうだな、まず―――

 ・萌えるシナリオを大量挿入。
 ・PC版にしていちはちきんにする。
→・ハーレムルートをよろしく☆
「よおし、これで水銀燈も蒼星石もみんなハッピーだ!
 わはははははは!」
 ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 。0
ジ「…という夢を見たんだけど、どうすればいいのかな。」
みなさん「「「……………」」」