<p>『密会』<br> ジ「…それじゃ、俺、そろそろ帰るよ。」<br> ブーツを履き、コートを手にした彼を見送りながら、私はこう聞く。<br> 水「…そう。明日もうちに寄ってくれるのぉ?」<br> ジ「どうだろ?…はぁ、それにしても、外はすっかり暗いね?」<br> 何時ものようにそんな事を言いながら彼は笑い、振り返りもせず帰っていく。<br> 今日もまた、当たり障りのないやり方で…私の言葉をかわすのね。<br> 遠くで何かのサイレンが聞こえる。</p> <p> 水「『どうだろ?それにしても、外はすっかり暗いね?』…かぁ。来るのか来ないのかはっきりして欲しかったわぁ…つまり今日も上手く逃げられた訳ねぇ。」<br> ため息をつき、想いを馳せるのは彼のあの何気ない言葉。でも何だかセンスがいいだなんて思った。<br> 英字新聞で巻いたスミレみたいにそっと…そっと恋人に差し出す花束のような彼の言葉は、何時だってセンスがいいって私は思ってしまう。だからかなぁ?私はまた彼が来るのを待ってしまう。私は彼の一番なんかじゃないのに。<br> ━終わり━</p> <hr> <br> <p>J「水銀燈ペット飼いだしたんだって?」<br> 水「あらぁ、良く知ってるわねぇ。」<br> J「ああ、真紅がクラス中で自慢しててうざいって言ってたからな。」<br> 水「Σ(´Α`;) まあ良いわぁ。とっても可愛いから思わず自慢したくなるのよ。」<br> J「へーそんな可愛いんだ。」<br> 水「えぇ、あまりの可愛さに昨日は一晩中眺めたわぁ。」<br> J「溺愛してるな。」<br> 水「当たり前じゃない。あんなに可愛いんだもん。」<br> J「そこまで言うならみてみたいなー。」<br> 水「あらぁ、仕方ないわね。放課後見せてあげるわ。」<br> J「おう、楽しみにしとくよ。因みに名前は?」<br> 水「メイメイよぅ。」<br> ・<br> ・<br> 放課後かしら~<br> ・<br> ・<br> J「お邪魔します。」<br> 水「メイメイはこっちよぉ。いらっしゃい。」<br> J「どこ?どこ?」<br> 水「ここよぉ。」<br> J「……どれ?」<br> 水「この水槽に居るじゃなぁい。」<br> J「もしかしてこの蛙?」<br> 水「そうよぅ。アルビノクラウェルツノガエルのメイメイよ。可愛いでしょぅ。」<br> J「……まあ、オレンジ色で可愛いかもな…。」<br> 水「あ~かわいいわぁ。メイメイ。」</p> <p>こんなのttp://www.vivid-fish.com/template6/ARUBINO.JPG</p> <hr> <p>~もしも、水銀燈が人妻だったら~<br> <br> ジ「おはよう」<br> 水「おはよぉ朝御飯出来てるわよぉ」<br> ジ「おっうまそうなトーストと……ヤクルトだな」<br> 水「美味しそうでしょ」<br> ジ「朝から甘い物か……いただきます」<br> 水「いただきまぁす」<br> ジ「うん、うまいよこのトースト」<br> 水「本当!? と・こ・ろ・で・ぇ」<br> ジ「なんだ?」<br> 水「遅刻するわよぉ」<br> ジ「うそっ!? やっべもう行かなきゃ」<br> 水「ちょっと忘れてるわよぉ」<br> ジ「何か忘れ物した?」<br> 水「お出掛け前のキ・ス」<br> ジ「俺は急いでるんだからな」<br> チュッ<br> ジ「これでいいだろ」<br> 水「もぉ~ヤクルトよりも甘ぁいキスじゃなきゃだめぇ」</p> <a title="suigintoutanpen1" name="suigintoutanpen1"></a>