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巴メイデン471~480 - (2009/04/21 (火) 23:46:05) のソース

471

巴「さてと、そろそろこたつしまおうかな…」
雛「えぇー、やーなの!ヒナはまだまだおこたで寝たいのよ」
巴「もう…風邪ひくからダメって言ってるでしょう?」
雛「ひかないもん!おこたで眠るとすっごく気持ちいいのー」
巴「風邪ひいたら、辛いのは雛苺なのよ」
雛「だいじょーぶだもん。それに寝ちゃったら、ジュンが部屋まで運んでくれるし…」
巴「え?そうなの?」
雛「そうなの、ヒナのこと抱っこしてお布団までつれてってくれるのよ!」
巴「へぇ……桜田くん……そうなんだ……」

~~次の日~~

巴「……」ヘクシュン!
ジ「あー、柏葉、昨日こたつで寝てたろ?風邪ひいちゃって……あはは、柏葉でもそんなことあるんだなー」
巴「ギロッ」
ジ「え……な、なんか怒ってる?」

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472

巴「お昼……」
 「……面倒くさいな」
 「……お昼ご飯くらい食べなくても、死ぬわけじゃないしね……」
 「……」ウダウダ

ジ「ただいまー」
巴「お帰りなさい。お昼ごはんなにがいい?」
ジ「あんまりお腹すいてないんだけど…」
巴「だめよ、食べなきゃ。じゃあ、何かあっさりしたもの作るね」
ジ「ああ……ほんっと柏葉はしっかりしてるよ」

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473

ギャーキャー←スプラッタ系B級ホラー映画

ジ「くくっ……このバカバカしさがたまらないんだよなぁ~」
紅「……あっ……う……」
ジ「……お前は見るなよ。夜寝られなくなるぞ」
紅「ぜ、全然平気なのだわ……こんなの……」

キャアァァァ

ジ「おおっ!?これはグロい…」
紅「……」
ジ「し、真紅!?い、意識が飛んでる……まぁいいか」

キャーギャーウワー

ジ「あはは……ありえないっての、そこまでやるかぁ?」

キャーキャー

ジ「くくく……」
『もうやめて…』
ジ「!?その声は柏葉……!?ど、どこにいるんだ?」
『そんなに怖い映画見ないで……』
ジ「だから怖いなら見るなよ!?っていうかどこにいるんだよ!?」
『ちゃんとカメラに映ってるんだからね…』
ジ「カメラ!?くそっ、また撮ってたのか、そのうえ音声通信まで、いったいどうやって…」
イヤアアア!!ウワアアアア
『ひっ……さ、桜田くん、はやく消して……怖いよ……』
「ああああああああ」

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金「はぁ~、乙女のファーストキス!憧れるかしら~」
巴「金糸雀でもそんなこと思うんだ」
金「むむっ、失礼かしら、カナだって素敵な殿方とのロマンスを夢見たりするわ」
巴「へぇ…意外」
金「そういう巴はどうなの?」
巴「私?わ、私は……」
み「ふっふ~、カナ、それは愚問というものよ!
  巴ちゃんとて乙女、憧れてないはずがないじゃない!」
巴「……」カァッ
金「わぁ、巴が赤くなってるかしら!」
巴「そ、そういう草笛さんはどうなんですか?憧れたりするんですか?」
み「それはもちろんみっちゃんだって乙女、ファーストキスへの憧れはあるわ。
  あぁ、いつか白馬の王子様が……」
巴・金「……”憧れ”、か……」
み「ハッ!?」

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の「ファーストキス?ロマンチックねぇ~」
巴「ありますか?」
の「ないわよぅ、全然!

の「え?巴ちゃんそんなの幼稚園時代にジュンくんともう…」
巴「……」フルフル
の「ノーカンなの?」
巴「コクン」
み「ああああああああああああ」

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476

雛「今年のお花見だけど…」
巴「?」
雛「お花見はみんなでやるものだから、ジュンとふたりっきりはめーよ?」
巴「べ、別に二人きりでなんて…元から考えてなんて…」
雛「でもだいじょうぶ、トモエのためにヒナが代案考えてきたから!」
巴「代案?」
雛「まず1つは、改めて別の日付に二人だけでお花見するのよー」
巴「え、や、そんなの、無理っていうか……」
雛「そしてもう1つが本命なんだけど…夜桜よ」
巴「夜桜…?」
雛「宴もたけなわ、いよいよ日も暮れてきたっていう頃に、こっそりジュンと二人で抜け出すの」
巴「それって…」
雛「その後は二人きりの夜桜鑑賞会よ、喧騒を背景にしてただ二人肩寄せ合いながら
  花びらと静寂に包まれる……ぜったいぜぇったい、いい雰囲気になるのー!」
巴「いい雰囲気……じゃあその後は……!!」カァッ
雛「いや別にそこまでは」

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477

の「今年はいいお天気の日が多くてよかったわぁ」
巴「桜も満開ですね」
雛「おっは~なみ~♪おっは~なみ~♪」
翠「バカ面さげて音痴晒してんじゃねーですよ、チビ苺は能天気ですねぇ」
紅「そういうあなただって楽しみなんでしょう?翠星石」
翠「うっ、そ、そんなわけじゃ……だいたいどうせお弁当作りは私なんですから、面倒くさいったらありゃしないですよ!」
巴「……私が作ってもいいけど」
翠「!?で、でも、翠星石が作らないとお花見が始まらないとでもいえばいいですかね…えぇっと」
雛「そうでもないのよ」
紅「誰が作ったっていいのだわ」
翠「むむぅ~……別にいいんですが……お弁当はジュンにアピールする絶好のチャンスだとか思ってないですが……」
巴「……あぴーる……?」
の「そうねぇ、女の子としては一大アピールポイントになるかもしれないわねぇ」
翠「……べっつにアピールなんて……でも……でも……」
巴「あぴーる……」
紅「……そうかしら。そんなことであの子が心動かされたりはしないと思うけど。
  ……私には作れないから僻んでるわけじゃないのよ?」
翠「そ、そうですよね、そんなことで……」
巴「……」ドサッ
翠「巴っ!?その料理本の山は……」
紅「な、なんていう気合……これはもしかすると……でも私には……くっ」
の「はいはい、それじゃあみんなでつくろーかっ!」
翠「……そ、そうですね、それなら負担も分散されるし公平ですね」
巴「……そうね」
雛「ヒナもヒナも、一緒につくっていい!?なんだか楽しそうなの!」
紅「……仕方ないわね、ちょっとくらいなら手伝ってあげるわ」


ジ「っていう会話を目の前でされたんだけど」
蒼「まず外に出たがらない君にプレッシャーかけてるんだよ。春なんだから外出しようよ」

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478

巴「……」パラパラ
ジ「……」
巴「……」パラパラ
ジ「……」
巴「はぁ……」
ジ「…ああもぅっ!わかったよ!」
巴「わかったって?」
ジ「し、白々しい……そんなお花見特集読みながら溜息なんてついてさぁ……」
巴「あ……気になった?ごめんね……」
ジ「もういいって!わかったよ、行くよ……行けばいいんだろ!?」
巴「え」
の・紅・翠・雛「本当?」
ジ「なにこのトラップ」

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479

お花見当日

ザーザーザーザー

巴「……」
ジ「あーあ、これは無理だな」
巴「……」
ジ「残念だけど、仕方ないな」
巴「……」
ジ「そんなにしょげるなよ、また日を改めて……」
巴「……」ゴソゴソ
ジ「……なにしてる?」
巴「……」ゴソゴソキョロキョロ
ジ「何か探してる……?」
雛「あれはジュンが逆さてるてるを仕掛けてなかったかチェックしてるのよ」
ジ「えぇー僕信用ないっていうかそうだとしてもなんかいろいろひどくない?」

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480

ちゃかちゃんちゃんちゃん♪←お花見な感じ

ジ「適当に過ぎる」
巴「え…なにが…?」
ジ「いやなんでも。……にしても、騒ぎすぎだろ」
雛「あーっ!翠星石がヒナのえびとったのー!」
翠「ふーんだ、ケチくさいこと言うなですチビチビ、お子様は卵焼きでも食べてろですぅ」
蒼「卵焼きは金糸雀が速攻で全部食べちゃったよ」
ワイワイガヤガヤ
巴「クスッ……桜田くんは、こういうの嫌い?」
ジ「……好きじゃない……けど……別に…たまになら、そんなに嫌じゃない……かな」
巴「うん……私も」
ジ・巴「……」

紅「じゅんっ!あにをともえなんかとべたべたしてるのっ!こっちにきらさい!」
銀「そぉ~よねぇ、真紅もたまにはいいこと言うわぁ、ね、ジュンも一緒に飲みましょう♪」
ジ「え…や、お前ら、うわっ、酒くさっ!?」
巴「……はい、二人とも、お酒」
ジ「おい、柏葉っ!?」
銀「あらぁ、気がきくわねぇ」
紅「ひくっ、じゅ、ジュンも飲むのらわ……」
ジ「いや、いいよ……っていうか大丈夫かお前……」

銀・紅「zzz……」
巴「……よし」
め「なるほど、邪魔者を酔い潰して、その後ジュンくんと二人きり、と…うまいけれど、その作戦には穴があるわ」
巴「!か、柿崎さん、いつのまに…穴っていったい…?ハッ、桜田くんは……」
め「とっくに酔っ払って、翠星石と蒼星石に介抱されて帰っちゃったわよ」
巴「!!?」
め「水銀燈が酔っ払うくらいなのにジュンくんが大丈夫なはずないでしょ」

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