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甘い保守シリーズ7」(2008/05/15 (木) 19:53:23) の最新版変更点

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<p>滑稽な保守を致しましょう<br> <br> 「―と言う訳で、今日の保健体育は風邪の予防について、でお送りします」<br> 「急に冷え込んだものね。気をつけないといけないかしら」<br> 「そうね、金糸雀ちゃん。―温度の急激な変化・季節の変わり目は特に注意よ」<br> 「やっぱり寒いと風邪を引き易くなるんですねぇ…」<br> 「翠星石ちゃん、それは一概にYESとは言えないけど…まぁ、実際には引き易いわね」<br> 「じゃあ、どんな予防方法があるんでしょうか?」<br> 「基本的には手洗いうがい。―ありがと、蒼星石ちゃん、主題に戻ってこれたわ」<br> 「よく聞く話なのだわ。でも、本当に効果があるのかしら?」<br> 「真紅ちゃんが疑うのもわからないでもないけど、手や喉についた雑菌を落とす為には必要よ」<br> 「ヒナはちゃんとしてるのよ♪―でも、どうしてお手々と喉なの?」<br> 「いい子ね、雛苺ちゃん。手は食べ物に触れるから、喉は最初に風邪のウイルスに感染しやすいからよ」<br> 「……納得。それ以外に、何か……?」<br> 「薔薇水晶ちゃん、ちゃんと実行してね。そうね……喫煙者・大酒飲みは注意かな」<br> 「先生、ワタクシ達、未成年ですわ。―でも、どうしてですの?」<br> 「ま、一応って所よ、雪華綺晶ちゃん。<br> 両方とも、ウイルスから体を守る成分―ビタミンC―を破壊するからよ」<br> 「あ……そう言えば、マスクとかもよく予防で聞きますけど…有効なんですか?」<br> 「巴ちゃん、いい発言。―どちらかと言えば、マスクは『被害を拡大させない為』に必要って所ね」<br> <br> 「――でぇ。マスク付けながら鼻も顔も赤い人が言っても、説得力無いんだけどぉ、めぐぅ?」<br> 「うっさい、マーキュリー。どれだけ予防しても、基礎体力がなけりゃ引く時ゃ引くのよ」<br> 「あ、相変わらず、私には冷たいわねぇ。一昨日もタイマンで居残り勉強させられたし………くすん」<br> <br> 「……『親の心、子知らず』と言うか…。めぐ先生も素直じゃないのだわ…」<br> 「……んぁ、どういう意味だ、真紅?」<br> 「……お早う。―めぐ先生の風邪、元は水銀燈のモノなのよ」<br> 「へ?――水銀燈、風邪引いてたっけ?」<br> 「引きかけていたのよ。―それを、長時間一緒にいる事で、請け負ったみたいね」</p> <p> </p> <hr> <p><br> <br> 滑稽な保守を致すですぅ<br> <br> 「――っし、是で完璧ですぅ!」<br> 「完璧って……髪をポニーテールにしてるだけじゃないのかな」<br> 「ふふん、蒼星石はわかってねぇですねぇ。それだけじゃなくて、服もいつもと違う感じなのですよ」<br> 「まぁ、今日のはちょっと子供っぽいかなぁって思ってたけど」<br> 「その上、靴もヒール付きのじゃないですぅ」<br> 「あぁ、なるほど。それでボクとぴったり同じ視線なんだね」<br> 「ですです。これで偽名の一つでも使えば、チビ人間はぜぇったい別人と思いやがるですよ」<br> 「チビって、彼の方がとっくに大きくなってるんだけど。だから、君はヒール付きなんて履いて――」<br> 「い、今重要なのはそこじゃねぇですよ!―ともかく、今日はそーいう方向でからかってやるですぅ」<br> 「……はぁ。――言葉遣い、気を付けなよ」<br> 「万事抜かりないで―わ。行ってくるのだわ、ふふん、吠え面かかせてやるかしら!」<br> 「……成功するといいね。――言葉じゃない所で、ばれちゃうと思うけど…」<br> <br> 「こんにちはなのー、チビ人……じゃなくて、えーと……」<br> 「………いきなりご挨拶だな、翠星石」<br> 「げふっ?―ち、違いますわ、ボクは…えと……リョクショウセキよぉ」<br> 「はぁ?何言って――」<br> 「翠星石は従兄なのだわ―ほら、髪型も違うし、服の感じも違うし――」<br> 「――背も低い……か。まぁ……いいけど。で、翠星石の従妹さんのリョクショウセキさんが何の用?」<br> 「へっ?え、や、用と言われましてもぉ……」<br> 「僕は初対面の人と雑談するほど、陽気な性格じゃないんだけど」<br> 「それは知っていますが……あ、えと、ではなくて、んと……っ」<br> 「あのなぁ……何か罠にかけるつもりでも、もうちょっと考えてから細工しろよな」<br> 「あぅぅ……………ですぅ」<br> 「ったく――丁度、手を乗せるのにいい高さだな。ちょっと預けるぞ」<br> 「え、え?―わ、ぅわわ、撫でるなですぅ、子供扱いす――」<br> 「翠星石になら、こんな事しないけどさ―お前だったらいいだろ、『緑青石』?」<br> 「あぅ、ぁ…そうですぅ。翠星石ならぶっとばしてる―と思いますが…緑青石だから…許してやるですぅ」<br> <br> <br> 【まだ】【離れたくない】&gt;&gt;53氏によるイメージ <a href= "http://www9.atwiki.jp/rozenmaidenhumanss?cmd=upload&amp;act=open&amp;pageid=3321&amp;file=2007112200152385.jpg">☆</a></p> <p> </p> <p> </p> <hr> <p><br> <br> 乙女な保守を致すんだよ<br> <br> 「えと……お待たせ……」<br> 「ん、あぁ、そんなに待って…………」<br> 「ふ、振り向いて固まらないでよ!君のリクエストなんだからね!?」<br> 「――……確かに買い物に付き合う条件に、普段と違う格好で、とは言ったけど…」<br> 「けどっ?―ボ、ボクだって似合ってるとは思ってないけどさ!」<br> 「あ、いや、そーいうんじゃなくて…と言うかそうじゃなくて…」<br> 「そりゃ、無茶しちゃったかなぁって思ってるよ!こーいう長めのスカートってあんまり―」<br> 「うん、蒼星石はあんまりそういう格好しないよな。だから、その、新鮮と言うか…」<br> 「………え?えと、……珍しいモノ見れたー、とかそういう感覚?」<br> 「いや、なんでお前は殊、自分の事になるとそう卑屈に…。人の事は言えないけど」<br> 「だって…こういう女の子女の子してるのは、やっぱり翠星石みたいな子に似合うと思うし…」<br> 「それは間違ってないと思うけど、その……お前のも可愛いと思うぞ」<br> 「へ?え?え、え、え?……ほんと?」<br> 「う、嘘吐いてどうするんだよっ」<br> 「そ、そうだけど。……ボク、滅多にそう言う風に言われる事ないから……」<br> 「そうなのか?」<br> 「うん。『格好いい』とか『凛々しい』、『襲われたい』とかは言われた事あるけど。全部、女子に」<br> 「わからないでもないけど…。いや、最後のはわからないけど!」<br> 「あ、あと、『こんな可愛い子が女子な訳がない』とか言われた事はあるよ?」<br> 「『なんで?』って顔するな。僕もわかんないから」<br> 「とりあえず、酷い事言われてるなぁとは思った」<br> 「あぁまぁ。―でもさ、その、似合ってるからさ。今度からは普通に穿いたらどうだ?」<br> 「………ん、ありがと。でも……うん、いいや、普段は何時もの格好をしてるよ」<br> 「そうか?勿体ないと言うか、えと……」<br> 「ジーンズの方が動き易いし、穿きなれてるしね。――それに……」<br> 「ま、本人がそう言うなら構わないけどさ。じゃ、行こうか」<br> 「――君にだけそう思ってもらえるなら、それでいいし――わ、もぅ、置いてかないでよぉ!」<br> (&gt;&gt;53様、イラスト有難う御座います。翠は髪がいじり易そうだなぁと思い、書きましたw)</p> <p> </p> <p> </p> <hr> <p><br> <br> びっくりな保守を致すわよっ<br> <br> 「――わとととと、な、なんとか間に合ったぁ!」<br> 「……間に合ってません。もうチャイム鳴ってますよ」<br> 「……みっちゃん先生の時計はまだ八時二十九分だもん」<br> 「ぶりっ子しても駄目です。あと、先生の腕に時計なんかついてません」<br> 「もー、相変わらず君は冷たいなぁ。ねぇ、カナぁ?」<br> 「みっちゃんはもうちょっと朝を優雅に始めるべきかしら」<br> 「カ、カナまで酷い!?ばらしーちゃん、慰めてっ」<br> 「わ、え、ぅと……ばらしーも夜更かしして、よく遅刻しそうになる。一緒…」<br> 「あん、嬉しいわ、ばらしーちゃん♪」<br> 「薔薇水晶は生徒かしら。みっちゃんは仮にも先生かしら。一緒?」<br> 「………ひぐえぐ、一緒じゃありません」<br> 「え、えと、金糸雀、…あんまり、いじめちゃダメ……」<br> 「………なんだかなぁ。まぁ、僕もあんまり朝は強くないけど…」<br> 「貴方はいいの。男の子だもの。でも、みっちゃんは女性かしら」<br> 「……女性だと、どう駄目なんだ?」<br> 「せめて、お化粧する時間くらい作るべきかしら。<br> みっちゃん、起きてから家を出るまでに30分位だし」<br> 「あっはっは。起きてラフレシア摘んで、ご飯食べて、歯磨きして、髪をちょっとセットして終わりー」<br> 「………そのサイクル、ほとんど僕と変わらな――!?」<br> 「み、みっちゃん先生、それはほんとなのぉ!?」<br> 「い、幾らなんでも…や、でも、みっちゃん先生ならあり得るですぅ…!」<br> 「た、確かに口紅もやっつけ感満載だったけど…ほぼノーメイクだったなんて…!」<br> 「――えーと。水銀燈さん、翠星石さん、真紅さん。いきなり何を…?」<br> 「貴方は男だからわかんないでしょうけどぉ!」<br> 「普通、ノーメイクで外に出るなんてできねぇですよ。肌荒れ隠すのにどれだけ必死か!」<br> 「なのに、みっちゃん先生は其れほど肌荒れも目立っていない…羨ましいのだわ…っ」<br> 「あはは、みんなありがとー♪」<br> 「だから、ちゃんとお化粧すればソバカスも隠せるのに。勿体ないのかしら、もうっ」</p> <p> </p> <p> </p> <hr> <p><br> <br> ほのかな保守を致しましょう(お祭りに乗り遅れたーよorz)<br> <br> 「からたちの 花が咲いたよ―――♪」<br> 「…………………………………………」<br> 「白い白い 花が咲いたよ――――♪」<br> 「…………………………………………」<br> 「からたちの――………盗み聞きは、いい趣味とは言えないわよ?」<br> 「………――え、あ………僕、そう言うつもりじゃ…っ」<br> 「――ないでしょうね。君に、そう言う事はできそうにもないもの」<br> 「『しそうに』じゃなくて、『できそうに』ですか………意地悪な責め方ですね」<br> 「………え?………………あぁ…そう――そうね、君の言う通りだわ」<br> 「………?――今の歌、なんて名前なんです?」<br> 「………懐かしい質問ね。でも、調べて…うぅん、知らないの」<br> 「………『懐かしい』?」<br> 「ええ。――昔、同じ質問を黒い天使さんにされたのよ。………今は、――」<br> 「――水銀燈、ですか?その、『黒い天使』って」<br> 「あら………よくわかったわね。そ、今は生意気盛りの天使さん」<br> 「なんとなく…なんですけどね。あいつには、黒い翼が似合いそうだから…」<br> 「ふぅん…ちょっと困った…かな。――昔…まだ、私が病院にいた時の話」<br> 「『困った』?――あ、はい」<br> 「あの子自身は、単に迷いこんできただけ。―私の病室に」<br> 「…………………………………………」<br> 「でも、その時の私には………私を――連れて行ってくれる、『黒い翼の天使』に見えたの」<br> 「――此処に連れてきてくれたんですね、あいつは」<br> 「………私は目的地を言ってないわよ?」<br> 「いいじゃないですか。―結果的に、先生は此処にいるんですから」<br> 「そう言う事にしておくわ。―それと、私の事は皆と同じ様に『めぐ』って呼ぶ様に。<br>  ―――チャイムが鳴っているわ。教室に戻りなさい」<br> <br> 「さて…困ったわね。――あの娘の恋敵になるつもりは、さらさらなかったのだけれど…ふむ」</p> <p> </p> <p> </p> <hr> <p><br> <br> 滑稽な保守を致す…<br> <br> 「終わった………終わってしまった………!」<br> 「また古風な縦線を背負って…どうかしたのか?」<br> 「こーしないと、凹んでるって思ってもらえない…。ん、深夜アニメが終わってしまった」<br> 「………さよか。あれ、でも三か月前に『始まった』って喜んでなかったっけ?」<br> 「今の深夜アニメは、大体1クールで終わるの。短い………」<br> 「あぁ、まぁ………よくわかんないの多いもんなぁ………」<br> 「そ、そーいうのでも、面白いの、沢山ある………っ」<br> 「わかった、わかったから、無表情で剣幕を作るな」<br> 「制作会社が大きかったりしたら、深夜でも2クールの場合もあるんだけど………」<br> 「色々あるんだなぁ…。生々しいと言うか………」<br> 「――でも、よかったのかもしれない。変に大きな所に作られないで………」<br> 「そうなのか?大きい方が長くていいものが作れるとか………?」<br> 「んー………一概に言いきれない。――特に、『日の出』とか」<br> 「また具体例を………。あー、でも、僕でも聞いた事がある所だな。ロボット系だっけ?」<br> 「ん、ロボット系。なんでもかんでも。原作なんて関係なーし」<br> 「いや、流石にそれは言い過ぎなんじゃないか………?」<br> 「んー………でも、多分、私が見てたのも、こんな感じになると思う。<br> 『引きこもりの少年―主人公は、ふとしたきっかけで、一人の少女と出会う。<br> 彼女は言う―契約しなさい。でなければ、可愛そうだけど、貴方は死ぬ。<br> 面食らう少年だが、謎のロボットに襲われ、訳がわからぬまま彼女の指輪に口付けをし―<br> そして、突如として現れた紅いロボットに乗り込む。<br> 少年の前座に座る少女は、言葉少なに語る――<br> この子はホーリエ。私はこの子の鍵。―そして、私の魂は、この子の魂―ローザミスティカ。<br> ………因みに、あの子―敵の名前はメイメイ。その鍵は――――。<br> 少年は、少女と契約を交わし、戦士となる―ローゼンメイデン・ゼノグ○シア』<br> ………とか、そんな」<br> 「………熱いストーリーになりそうだなぁ」<br> 「………そうでもない。この頃、後半は鬱展開。ガッデム。あ…この作品は実在の(ry」</p> <p> </p> <p> </p> <hr> <p><br> <br> 熱い保守を致す2<br> <br> 「ぅー…ぅー………ぅーん………………」<br> 「………そう言う小さな声で唸っていると、薔薇水晶みたいだぞ」<br> 「え、わ、あはは、聞こえちゃった?――今書いてるのが、ちょっと納得できなくて」<br> 「真面目だなぁ、蒼星石は………。何が納得できないんだ?」<br> 「文章がそもそもなんだけど………それ以前に、前までの展開もどうかなぁって思ったり………」<br> 「………もう何所かに発送してるんだよな?」<br> 「うん、佳作で取り上げてもらったから、変更する訳にもいかないし………」<br> 「――ふむ。変えればいいではないか、本当に自身が納得できないのであれば」<br> 「あ、結菱先生。………でも、そう簡単に前までの話を変えるのは…いいものなんですか?」<br> 「前例はあるな。君達も題名位は知っているだろう―その本では、死んだ筈のヒロインが蘇った」<br> 「………ファンタジーですか?」<br> 「いや、フィクションではあるが現実の話だな。元々、教育書だし」<br> 「そうなんですか?だったら、なぁ、蒼星石も――」<br> 「ぅー………やっぱり納得できないです。是からの展開とも食い違ってくるだろうし………」<br> 「ふむ。それならばそれで、とりあえず書けばいい。結果、展開が思いつかなければ――」<br> 「……『なければ』?」<br> 「二つ選択肢がある。一つ、投げ出して詫びを入れてしまえ。先達にもそういった事をしている者もいる」<br> 「いや、流石にそれは僕でもどうかと思うんですが………」<br> 「がんじがらめに縛られて何も書けなくなるよりはいいと思うがな」<br> 「えと、先生――二つ目は?」<br> 「最近の言い方だと…所謂、超展開と言うモノにあたるか」<br> 「な、投げやりな対処じゃないですか?」<br> 「何を言う、世紀を超えた大ベストセラーでも書かれているぞ。<br> ―超展開でもなければ、海が縦に割れるなどあり得んだろう?」<br> 「へ?………あ、あー………言われてみればそうですけど………」<br> 「まぁなんだ。案があるなら書いてみなさい。良いも悪いも、評価するのは読み手なのだから、な」<br> <br> (自己防衛のいい訳、もしくはスレ住人の職人様への応援保守)</p> <p> </p> <p> </p> <hr> <p><br> <br> 滑稽な保守を致す<br> <br> ブロロロ……キィィィィィィィッッッッ――!<br> 「………なぁ、さっきから下の駐車場が騒がしくないか?」<br> 「ええ、耳が痛いのかしら。………あれは…車の音じゃない?」<br> 「僕もそう思うんだけど………何所の暇人だ、あんな騒々しい音出す人は」<br> 「夜中ならともかく、昼間の学校にはあんまり来ないと思うのかしら」<br> 「そうなんだけどさ。排気音はともかく、ブレーキの音は異常じゃないか?」<br> 「ひっきりなしになっているのは確かね。――先生たちに注意してもらいましょうか?」<br> 「………だいじょーぶ。アレは、パラリラパラリラの人達じゃない…」<br> 「んぁ、薔薇水晶、じゃあ、誰が乗ってるんだ?」<br> 「………多分、お父様とみっちゃん先生。………ごめんなさい」<br> 「薔薇水晶が謝る事じゃないかしら。………でも、なんであんな音が…?」<br> 「………『運転の練習をする』って、みっちゃん先生が教えてくれた」<br> 「………草笛先生………豪快な運転で…。――ちょっと見に行こうか」<br> 「え、でも、みっちゃんは………あ、ちょ、ちょっと待ってほしいのかしら!ほら、薔薇水晶もっ」<br> 「うん、金糸雀は正しい。――はぁ………」<br> <br> 「そっちはブレーキ!って、『B』でアクセルを踏む――!?」<br> 「あああぁぁぁぁぁぁぁぁ、うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――!?」<br> <br> 「また………派手にやってるなぁ………って、あれ?」<br> 「――みっちゃんはMTでもATでも運転上手なのかしら。自分では『悲しいわぁ』って笑ってたけど」<br> <br> 「だぁぁ!晴天の日にワイパーなんて邪魔なだけなんですから、付けないでください、――槐先生!」<br> 「しかし、草笛先生!?付けたのではなく勝手に付いたんだもんっ!」<br> 「『もんっ』じゃありませ―!?前前前まえーー!?」<br> 「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」(キキキキキキィィィィィィッッッッ!)<br> <br> 「………うん、だから。ごめんなさい………はぁ………」</p> <p> </p> <p> </p> <hr> <p><br> <br> 滑稽な保守を致すわぁ<br> <br> 「うん、水銀燈さん。僕が悪かった、悪かったから、笑顔で近づいてくるな……っ」<br> 「うふふふふふ………だぁめ。きっちり………お仕置きしてあげるわぁ」<br> 「お、お前のその手の笑い方は本気で怖いんだって!ぅわ、だから、化粧品両手に迫ってくるなぁ!」<br> 「女の子のお化粧の時間が無駄って言った罪………身をもって償ってもらうわぁ」<br> ―――「ステップ1:化粧下地→ファンデーション→おしろい」―――<br> 「く、くすぐったいってば!ねちょねちょして気持ち悪いし………!」<br> 「洗顔は飛ばしてあげたんだから我慢しなさぁい。ファンデーションはぁ………♪」<br> 「ひょ、ひょひょふぉほほひゃひひゅるひゃー!(頬を玩具にするなぁー!」<br> 「む、是だと…ベージュオークルの00!?肌のきめも細かいし…なぁんか癪ねぇ………」<br> ―――「ステップ2:アイブロー→アイシャドー→アイライン→マスカラ」―――<br> 「………貴方って、眉毛いじってたっけ?」<br> 「いや、全然。面倒くさいし………あの、何を震えてらっしゃるのですか………?」<br> 「く………お手入れなしのくせに、ブローの必要がないなんてぇ………!」<br> 「えーと、つまり………ちょっとは束縛時間が短くなる………?」<br> 「シャドーもきつくなっちゃいそうだから………えぇい、ラインは徹底的に入れてやるわぁ!」<br> 「目が!目がぁぁぁぁ!?」<br> 「マスカラもちょんちょん、と………え?ちょっと、是は………!?」<br> ―――「ステップ3:口紅→ほお紅→フェースカラー→つけまつげ」―――<br> 「こ、この前、清水の舞台を飛び降りるつもりで買ったMQのPK256を………あ、あぁ……!?」<br> 「頼むから、自分でやっといて化け物見ている様な声を出さないでくれ………」<br> 「い、いやぁぁぁ!もぅ嫌!後は自分でしなさいよぉ!?」<br> 「…あー…行っちゃった。そんなに酷い顔になってるんですか、さっきから解説してくれている柿崎先生?」<br> 「――『めぐ』」<br> 「………めぐ先生?」<br> 「えぇ、酷いわよ。――髪を………こうやって下ろせば、ショートの美少女出来上がり、と」<br> 「へ?それって酷いんですか?………いや、女の子って言われても欠片も嬉しくないですけど」<br> 「私達が、普段お手入れにどれだけ時間を費やしていると思っているの?――悔しいから、むにーーっ」<br> 「先生もさり気に怒ってたんですね……ひゃ、ひゃからひたいですっひぇ!?」</p> <p> </p> <p> </p> <hr> <p><br> <br> 甘ぁい保守を致しますわ<br> <br> 「う~ん………やっぱり、見よう見まねじゃ上手くは作れないなぁ………」<br> 「――1日に置いて3度ある至福の時間に、お一人で何の独り言ですの?」<br> 「んぁ、雪華綺晶。たかが昼食に至福はいい過ぎ――いや、何でもない」<br> 「口は災いの元………賢い選択ですわ」<br> 「うん、身を持って知ってる。――んー、今日、姉ちゃんが寝坊しちゃってさ」<br> 「あら、のり様、朝はお強そうですのに。――なるほど、それで、ご自分で」<br> 「そ、弁当作ってみたんだ。だけどまぁ、結果は散々で………皆に見られるのも癪だし」<br> 「ふふ、意地っ張りですわね。――ワタクシは………ご相伴しても宜しいでしょうか?」<br> 「ばれちゃったし………笑わないなら」<br> 「横、失礼いたしますわ(―ふわり)―一生懸命作られたのでしょう?笑う訳ありませんわ」<br> 「べ、別にそんな頑張って作った訳じゃ………!」<br> 「いいえ、作られた筈ですわ」<br> 「………なんで、断言できるんだよ?」<br> 「だって――貴方様お一人のお弁当ならともかく、のり様のお弁当でもあるのでしょう?」<br> 「………ふん。――で、お前は何を食べるんだ?」<br> 「五時間目が体育ですから…少なめに、スタミナ定食のみ……のつもりだったのですが」<br> 「足りなけりゃ、終わった後にでも学食に行けば………ん?」<br> 「え、えと、その――宜しければ、交換………して頂けないでしょうか………?」<br> 「是と?」<br> 「それと」<br> 「腹壊しても知らないぞ。それに、美味しくないだろうし………」<br> 「――有難う御座います。では、頂きますわ」<br> 「躊躇なく食べるなぁ………。――なぁ、やっぱり、美味しくないだろ?」<br> 「あら、美味しいに決まってますわよ――貴方様の、想いが込められているんですもの」<br> 「………気にしてなかったから、髪とかは入っちゃってるかもな」<br> 「ワタクシは気にしませんわよ?ついでに、調味料として………唾液も下さいな―――(ちゅく」<br> 「ん………僕のにも、今の調味料、貰っていいか?」<br> 「次に作られる時に、ワタクシを想っていただけるなら――幾らでも、お望みのままに―ふふ」</p>
<p>61:甘ぁい保守を致す…<br /><br /> 「と、――薔薇水晶、この前借りたゲーム二つ、返すな」<br /> 「ん。………どだった?」<br /> 「ぁー…………一つ目は…AVGはそもそも苦手なんだけど…それでも…ちょっと」<br /> 「まぁ……別の選択肢選んでも結果が変わらなかったり……」<br /> 「二つ目の格闘ものも……キャラ数は少ないし、技も似たり寄ったりだし……」<br /> 「その通りなんだけど、……そっちは、中古屋さん探してもなくて、新品で買った………」<br /> 「そんな縦線入った表情で言われてもなぁ…」<br /> 「高かったもん……時計付き限定版が欲しかったけど…流石になかったし……」<br /> 「――あぁ、でも、ラスボス格の子は可愛かった、かな。強くはなかったけど」<br /> 「………そう。だったら許す。色々」<br /> 「………??―で、他になんか面白いゲームあるか?」<br /> 「う?……んー…………むぅ………ぬぅ?」<br /> 「真剣に考えてるんだか、いないんだか。―じゃあ、お前が今、ハマってるの教えてくれよ」<br /> 「…………私が?……………あぁ、うん。あるけど、貸せない」<br /> 「話聞いてみて面白そうだったら買ってみるよ。どんなの?」<br /> 「それも無理だと思う。―基本、育成AVGで……」<br /> 「う……AVGは苦手なんだけど…基本って事は、他にも色々ついているのか?」<br /> 「うん。―所々アクションにスポーツ、SLG、リズム系、クイズ系……」<br /> 「って、凄いな、ほとんど網羅してるんじゃないか?」<br /> 「ん、人によってはRPGにもなるし、パズル系にもなる……」<br /> 「後、入っていないのって……STGとか?」<br /> 「………それは難しい。でも、人によっては………なんとか。弾幕はないと思うけど……」<br /> 「――なぁ、さっきから言ってる『人によっては』って……?」<br /> 「……私の場合、今は恋愛AVGが主。選択肢は総当たり的に無限にあるけど――」<br /> 「………『あるけど』――なんだ?」<br /> 「―――折角だから、私は赤く…はないけど、唇を奪うを選ぶゼー――(ちゅっ」<br /> 「ん…………なるほど、『人生』ゲームね。―じゃあ、僕も同じ選択肢を選ぼうかな」<br /> 「もっと先を選んでもいいよ?あ……『このゲームに登場する人物は全員18歳以上』以下略、と」</p> <hr /><p> <br /> 62:滑稽な保守を致しましょう<br /><br /> 「―と言う訳で、今日の保健体育は風邪の予防について、でお送りします」<br /> 「急に冷え込んだものね。気をつけないといけないかしら」<br /> 「そうね、金糸雀ちゃん。―温度の急激な変化・季節の変わり目は特に注意よ」<br /> 「やっぱり寒いと風邪を引き易くなるんですねぇ…」<br /> 「翠星石ちゃん、それは一概にYESとは言えないけど…まぁ、実際には引き易いわね」<br /> 「じゃあ、どんな予防方法があるんでしょうか?」<br /> 「基本的には手洗いうがい。―ありがと、蒼星石ちゃん、主題に戻ってこれたわ」<br /> 「よく聞く話なのだわ。でも、本当に効果があるのかしら?」<br /> 「真紅ちゃんが疑うのもわからないでもないけど、手や喉についた雑菌を落とす為には必要よ」<br /> 「ヒナはちゃんとしてるのよ♪―でも、どうしてお手々と喉なの?」<br /> 「いい子ね、雛苺ちゃん。手は食べ物に触れるから、喉は最初に風邪のウイルスに感染しやすいからよ」<br /> 「……納得。それ以外に、何か……?」<br /> 「薔薇水晶ちゃん、ちゃんと実行してね。そうね……喫煙者・大酒飲みは注意かな」<br /> 「先生、ワタクシ達、未成年ですわ。―でも、どうしてですの?」<br /> 「ま、一応って所よ、雪華綺晶ちゃん。<br /> 両方とも、ウイルスから体を守る成分―ビタミンC―を破壊するからよ」<br /> 「あ……そう言えば、マスクとかもよく予防で聞きますけど…有効なんですか?」<br /> 「巴ちゃん、いい発言。―どちらかと言えば、マスクは『被害を拡大させない為』に必要って所ね」<br /><br /> 「――でぇ。マスク付けながら鼻も顔も赤い人が言っても、説得力無いんだけどぉ、めぐぅ?」<br /> 「うっさい、マーキュリー。どれだけ予防しても、基礎体力がなけりゃ引く時ゃ引くのよ」<br /> 「あ、相変わらず、私には冷たいわねぇ。一昨日もタイマンで居残り勉強させられたし………くすん」<br /><br /> 「……『親の心、子知らず』と言うか…。めぐ先生も素直じゃないのだわ…」<br /> 「……んぁ、どういう意味だ、真紅?」<br /> 「……お早う。―めぐ先生の風邪、元は水銀燈のモノなのよ」<br /> 「へ?――水銀燈、風邪引いてたっけ?」<br /> 「引きかけていたのよ。―それを、長時間一緒にいる事で、請け負ったみたいね」</p> <p> </p> <hr /><p><br /><br /> 63:滑稽な保守を致すですぅ<br /><br /> 「――っし、是で完璧ですぅ!」<br /> 「完璧って……髪をポニーテールにしてるだけじゃないのかな」<br /> 「ふふん、蒼星石はわかってねぇですねぇ。それだけじゃなくて、服もいつもと違う感じなのですよ」<br /> 「まぁ、今日のはちょっと子供っぽいかなぁって思ってたけど」<br /> 「その上、靴もヒール付きのじゃないですぅ」<br /> 「あぁ、なるほど。それでボクとぴったり同じ視線なんだね」<br /> 「ですです。これで偽名の一つでも使えば、チビ人間はぜぇったい別人と思いやがるですよ」<br /> 「チビって、彼の方がとっくに大きくなってるんだけど。だから、君はヒール付きなんて履いて――」<br /> 「い、今重要なのはそこじゃねぇですよ!―ともかく、今日はそーいう方向でからかってやるですぅ」<br /> 「……はぁ。――言葉遣い、気を付けなよ」<br /> 「万事抜かりないで―わ。行ってくるのだわ、ふふん、吠え面かかせてやるかしら!」<br /> 「……成功するといいね。――言葉じゃない所で、ばれちゃうと思うけど…」<br /><br /> 「こんにちはなのー、チビ人……じゃなくて、えーと……」<br /> 「………いきなりご挨拶だな、翠星石」<br /> 「げふっ?―ち、違いますわ、ボクは…えと……リョクショウセキよぉ」<br /> 「はぁ?何言って――」<br /> 「翠星石は従兄なのだわ―ほら、髪型も違うし、服の感じも違うし――」<br /> 「――背も低い……か。まぁ……いいけど。で、翠星石の従妹さんのリョクショウセキさんが何の用?」<br /> 「へっ?え、や、用と言われましてもぉ……」<br /> 「僕は初対面の人と雑談するほど、陽気な性格じゃないんだけど」<br /> 「それは知っていますが……あ、えと、ではなくて、んと……っ」<br /> 「あのなぁ……何か罠にかけるつもりでも、もうちょっと考えてから細工しろよな」<br /> 「あぅぅ……………ですぅ」<br /> 「ったく――丁度、手を乗せるのにいい高さだな。ちょっと預けるぞ」<br /> 「え、え?―わ、ぅわわ、撫でるなですぅ、子供扱いす――」<br /> 「翠星石になら、こんな事しないけどさ―お前だったらいいだろ、『緑青石』?」<br /> 「あぅ、ぁ…そうですぅ。翠星石ならぶっとばしてる―と思いますが…緑青石だから…許してやるですぅ」<br /><br /><br /> 【まだ】【離れたくない】&gt;&gt;53氏によるイメージ <a href="http://www9.atwiki.jp/rozenmaidenhumanss?cmd=upload&amp;act=open&amp;pageid=3321&amp;file=2007112200152385.jpg">☆</a></p> <p> </p> <p> </p> <hr /><p><br /><br /> 64:乙女な保守を致すんだよ<br /><br /> 「えと……お待たせ……」<br /> 「ん、あぁ、そんなに待って…………」<br /> 「ふ、振り向いて固まらないでよ!君のリクエストなんだからね!?」<br /> 「――……確かに買い物に付き合う条件に、普段と違う格好で、とは言ったけど…」<br /> 「けどっ?―ボ、ボクだって似合ってるとは思ってないけどさ!」<br /> 「あ、いや、そーいうんじゃなくて…と言うかそうじゃなくて…」<br /> 「そりゃ、無茶しちゃったかなぁって思ってるよ!こーいう長めのスカートってあんまり―」<br /> 「うん、蒼星石はあんまりそういう格好しないよな。だから、その、新鮮と言うか…」<br /> 「………え?えと、……珍しいモノ見れたー、とかそういう感覚?」<br /> 「いや、なんでお前は殊、自分の事になるとそう卑屈に…。人の事は言えないけど」<br /> 「だって…こういう女の子女の子してるのは、やっぱり翠星石みたいな子に似合うと思うし…」<br /> 「それは間違ってないと思うけど、その……お前のも可愛いと思うぞ」<br /> 「へ?え?え、え、え?……ほんと?」<br /> 「う、嘘吐いてどうするんだよっ」<br /> 「そ、そうだけど。……ボク、滅多にそう言う風に言われる事ないから……」<br /> 「そうなのか?」<br /> 「うん。『格好いい』とか『凛々しい』、『襲われたい』とかは言われた事あるけど。全部、女子に」<br /> 「わからないでもないけど…。いや、最後のはわからないけど!」<br /> 「あ、あと、『こんな可愛い子が女子な訳がない』とか言われた事はあるよ?」<br /> 「『なんで?』って顔するな。僕もわかんないから」<br /> 「とりあえず、酷い事言われてるなぁとは思った」<br /> 「あぁまぁ。―でもさ、その、似合ってるからさ。今度からは普通に穿いたらどうだ?」<br /> 「………ん、ありがと。でも……うん、いいや、普段は何時もの格好をしてるよ」<br /> 「そうか?勿体ないと言うか、えと……」<br /> 「ジーンズの方が動き易いし、穿きなれてるしね。――それに……」<br /> 「ま、本人がそう言うなら構わないけどさ。じゃ、行こうか」<br /> 「――君にだけそう思ってもらえるなら、それでいいし――わ、もぅ、置いてかないでよぉ!」<br /> (&gt;&gt;53様、イラスト有難う御座います。翠は髪がいじり易そうだなぁと思い、書きましたw)</p> <p> </p> <p> </p> <hr /><p><br /><br /> 65:びっくりな保守を致すわよっ<br /><br /> 「――わとととと、な、なんとか間に合ったぁ!」<br /> 「……間に合ってません。もうチャイム鳴ってますよ」<br /> 「……みっちゃん先生の時計はまだ八時二十九分だもん」<br /> 「ぶりっ子しても駄目です。あと、先生の腕に時計なんかついてません」<br /> 「もー、相変わらず君は冷たいなぁ。ねぇ、カナぁ?」<br /> 「みっちゃんはもうちょっと朝を優雅に始めるべきかしら」<br /> 「カ、カナまで酷い!?ばらしーちゃん、慰めてっ」<br /> 「わ、え、ぅと……ばらしーも夜更かしして、よく遅刻しそうになる。一緒…」<br /> 「あん、嬉しいわ、ばらしーちゃん♪」<br /> 「薔薇水晶は生徒かしら。みっちゃんは仮にも先生かしら。一緒?」<br /> 「………ひぐえぐ、一緒じゃありません」<br /> 「え、えと、金糸雀、…あんまり、いじめちゃダメ……」<br /> 「………なんだかなぁ。まぁ、僕もあんまり朝は強くないけど…」<br /> 「貴方はいいの。男の子だもの。でも、みっちゃんは女性かしら」<br /> 「……女性だと、どう駄目なんだ?」<br /> 「せめて、お化粧する時間くらい作るべきかしら。<br /> みっちゃん、起きてから家を出るまでに30分位だし」<br /> 「あっはっは。起きてラフレシア摘んで、ご飯食べて、歯磨きして、髪をちょっとセットして終わりー」<br /> 「………そのサイクル、ほとんど僕と変わらな――!?」<br /> 「み、みっちゃん先生、それはほんとなのぉ!?」<br /> 「い、幾らなんでも…や、でも、みっちゃん先生ならあり得るですぅ…!」<br /> 「た、確かに口紅もやっつけ感満載だったけど…ほぼノーメイクだったなんて…!」<br /> 「――えーと。水銀燈さん、翠星石さん、真紅さん。いきなり何を…?」<br /> 「貴方は男だからわかんないでしょうけどぉ!」<br /> 「普通、ノーメイクで外に出るなんてできねぇですよ。肌荒れ隠すのにどれだけ必死か!」<br /> 「なのに、みっちゃん先生は其れほど肌荒れも目立っていない…羨ましいのだわ…っ」<br /> 「あはは、みんなありがとー♪」<br /> 「だから、ちゃんとお化粧すればソバカスも隠せるのに。勿体ないのかしら、もうっ」</p> <p> </p> <p> </p> <hr /><p><br /><br /> 66:ほのかな保守を致しましょう(お祭りに乗り遅れたーよorz)<br /><br /> 「からたちの 花が咲いたよ―――♪」<br /> 「…………………………………………」<br /> 「白い白い 花が咲いたよ――――♪」<br /> 「…………………………………………」<br /> 「からたちの――………盗み聞きは、いい趣味とは言えないわよ?」<br /> 「………――え、あ………僕、そう言うつもりじゃ…っ」<br /> 「――ないでしょうね。君に、そう言う事はできそうにもないもの」<br /> 「『しそうに』じゃなくて、『できそうに』ですか………意地悪な責め方ですね」<br /> 「………え?………………あぁ…そう――そうね、君の言う通りだわ」<br /> 「………?――今の歌、なんて名前なんです?」<br /> 「………懐かしい質問ね。でも、調べて…うぅん、知らないの」<br /> 「………『懐かしい』?」<br /> 「ええ。――昔、同じ質問を黒い天使さんにされたのよ。………今は、――」<br /> 「――水銀燈、ですか?その、『黒い天使』って」<br /> 「あら………よくわかったわね。そ、今は生意気盛りの天使さん」<br /> 「なんとなく…なんですけどね。あいつには、黒い翼が似合いそうだから…」<br /> 「ふぅん…ちょっと困った…かな。――昔…まだ、私が病院にいた時の話」<br /> 「『困った』?――あ、はい」<br /> 「あの子自身は、単に迷いこんできただけ。―私の病室に」<br /> 「…………………………………………」<br /> 「でも、その時の私には………私を――連れて行ってくれる、『黒い翼の天使』に見えたの」<br /> 「――此処に連れてきてくれたんですね、あいつは」<br /> 「………私は目的地を言ってないわよ?」<br /> 「いいじゃないですか。―結果的に、先生は此処にいるんですから」<br /> 「そう言う事にしておくわ。―それと、私の事は皆と同じ様に『めぐ』って呼ぶ様に。<br />  ―――チャイムが鳴っているわ。教室に戻りなさい」<br /><br /> 「さて…困ったわね。――あの娘の恋敵になるつもりは、さらさらなかったのだけれど…ふむ」</p> <p> </p> <p> </p> <hr /><p><br /><br /> 67:滑稽な保守を致す…<br /><br /> 「終わった………終わってしまった………!」<br /> 「また古風な縦線を背負って…どうかしたのか?」<br /> 「こーしないと、凹んでるって思ってもらえない…。ん、深夜アニメが終わってしまった」<br /> 「………さよか。あれ、でも三か月前に『始まった』って喜んでなかったっけ?」<br /> 「今の深夜アニメは、大体1クールで終わるの。短い………」<br /> 「あぁ、まぁ………よくわかんないの多いもんなぁ………」<br /> 「そ、そーいうのでも、面白いの、沢山ある………っ」<br /> 「わかった、わかったから、無表情で剣幕を作るな」<br /> 「制作会社が大きかったりしたら、深夜でも2クールの場合もあるんだけど………」<br /> 「色々あるんだなぁ…。生々しいと言うか………」<br /> 「――でも、よかったのかもしれない。変に大きな所に作られないで………」<br /> 「そうなのか?大きい方が長くていいものが作れるとか………?」<br /> 「んー………一概に言いきれない。――特に、『日の出』とか」<br /> 「また具体例を………。あー、でも、僕でも聞いた事がある所だな。ロボット系だっけ?」<br /> 「ん、ロボット系。なんでもかんでも。原作なんて関係なーし」<br /> 「いや、流石にそれは言い過ぎなんじゃないか………?」<br /> 「んー………でも、多分、私が見てたのも、こんな感じになると思う。<br /> 『引きこもりの少年―主人公は、ふとしたきっかけで、一人の少女と出会う。<br /> 彼女は言う―契約しなさい。でなければ、可愛そうだけど、貴方は死ぬ。<br /> 面食らう少年だが、謎のロボットに襲われ、訳がわからぬまま彼女の指輪に口付けをし―<br /> そして、突如として現れた紅いロボットに乗り込む。<br /> 少年の前座に座る少女は、言葉少なに語る――<br /> この子はホーリエ。私はこの子の鍵。―そして、私の魂は、この子の魂―ローザミスティカ。<br /> ………因みに、あの子―敵の名前はメイメイ。その鍵は――――。<br /> 少年は、少女と契約を交わし、戦士となる―ローゼンメイデン・ゼノグ○シア』<br /> ………とか、そんな」<br /> 「………熱いストーリーになりそうだなぁ」<br /> 「………そうでもない。この頃、後半は鬱展開。ガッデム。あ…この作品は実在の(ry」</p> <p> </p> <p> </p> <hr /><p><br /><br /> 68:熱い保守を致す2<br /><br /> 「ぅー…ぅー………ぅーん………………」<br /> 「………そう言う小さな声で唸っていると、薔薇水晶みたいだぞ」<br /> 「え、わ、あはは、聞こえちゃった?――今書いてるのが、ちょっと納得できなくて」<br /> 「真面目だなぁ、蒼星石は………。何が納得できないんだ?」<br /> 「文章がそもそもなんだけど………それ以前に、前までの展開もどうかなぁって思ったり………」<br /> 「………もう何所かに発送してるんだよな?」<br /> 「うん、佳作で取り上げてもらったから、変更する訳にもいかないし………」<br /> 「――ふむ。変えればいいではないか、本当に自身が納得できないのであれば」<br /> 「あ、結菱先生。………でも、そう簡単に前までの話を変えるのは…いいものなんですか?」<br /> 「前例はあるな。君達も題名位は知っているだろう―その本では、死んだ筈のヒロインが蘇った」<br /> 「………ファンタジーですか?」<br /> 「いや、フィクションではあるが現実の話だな。元々、教育書だし」<br /> 「そうなんですか?だったら、なぁ、蒼星石も――」<br /> 「ぅー………やっぱり納得できないです。是からの展開とも食い違ってくるだろうし………」<br /> 「ふむ。それならばそれで、とりあえず書けばいい。結果、展開が思いつかなければ――」<br /> 「……『なければ』?」<br /> 「二つ選択肢がある。一つ、投げ出して詫びを入れてしまえ。先達にもそういった事をしている者もいる」<br /> 「いや、流石にそれは僕でもどうかと思うんですが………」<br /> 「がんじがらめに縛られて何も書けなくなるよりはいいと思うがな」<br /> 「えと、先生――二つ目は?」<br /> 「最近の言い方だと…所謂、超展開と言うモノにあたるか」<br /> 「な、投げやりな対処じゃないですか?」<br /> 「何を言う、世紀を超えた大ベストセラーでも書かれているぞ。<br /> ―超展開でもなければ、海が縦に割れるなどあり得んだろう?」<br /> 「へ?………あ、あー………言われてみればそうですけど………」<br /> 「まぁなんだ。案があるなら書いてみなさい。良いも悪いも、評価するのは読み手なのだから、な」<br /><br /> (自己防衛のいい訳、もしくはスレ住人の職人様への応援保守)</p> <p> </p> <p> </p> <hr /><p><br /><br /> 69:滑稽な保守を致す<br /><br /> ブロロロ……キィィィィィィィッッッッ――!<br /> 「………なぁ、さっきから下の駐車場が騒がしくないか?」<br /> 「ええ、耳が痛いのかしら。………あれは…車の音じゃない?」<br /> 「僕もそう思うんだけど………何所の暇人だ、あんな騒々しい音出す人は」<br /> 「夜中ならともかく、昼間の学校にはあんまり来ないと思うのかしら」<br /> 「そうなんだけどさ。排気音はともかく、ブレーキの音は異常じゃないか?」<br /> 「ひっきりなしになっているのは確かね。――先生たちに注意してもらいましょうか?」<br /> 「………だいじょーぶ。アレは、パラリラパラリラの人達じゃない…」<br /> 「んぁ、薔薇水晶、じゃあ、誰が乗ってるんだ?」<br /> 「………多分、お父様とみっちゃん先生。………ごめんなさい」<br /> 「薔薇水晶が謝る事じゃないかしら。………でも、なんであんな音が…?」<br /> 「………『運転の練習をする』って、みっちゃん先生が教えてくれた」<br /> 「………草笛先生………豪快な運転で…。――ちょっと見に行こうか」<br /> 「え、でも、みっちゃんは………あ、ちょ、ちょっと待ってほしいのかしら!ほら、薔薇水晶もっ」<br /> 「うん、金糸雀は正しい。――はぁ………」<br /><br /> 「そっちはブレーキ!って、『B』でアクセルを踏む――!?」<br /> 「あああぁぁぁぁぁぁぁぁ、うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――!?」<br /><br /> 「また………派手にやってるなぁ………って、あれ?」<br /> 「――みっちゃんはMTでもATでも運転上手なのかしら。自分では『悲しいわぁ』って笑ってたけど」<br /><br /> 「だぁぁ!晴天の日にワイパーなんて邪魔なだけなんですから、付けないでください、――槐先生!」<br /> 「しかし、草笛先生!?付けたのではなく勝手に付いたんだもんっ!」<br /> 「『もんっ』じゃありませ―!?前前前まえーー!?」<br /> 「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」(キキキキキキィィィィィィッッッッ!)<br /><br /> 「………うん、だから。ごめんなさい………はぁ………」</p> <p> </p> <p> </p> <hr /><p><br /><br /> 70:滑稽な保守を致すわぁ<br /><br /> 「うん、水銀燈さん。僕が悪かった、悪かったから、笑顔で近づいてくるな……っ」<br /> 「うふふふふふ………だぁめ。きっちり………お仕置きしてあげるわぁ」<br /> 「お、お前のその手の笑い方は本気で怖いんだって!ぅわ、だから、化粧品両手に迫ってくるなぁ!」<br /> 「女の子のお化粧の時間が無駄って言った罪………身をもって償ってもらうわぁ」<br /> ―――「ステップ1:化粧下地→ファンデーション→おしろい」―――<br /> 「く、くすぐったいってば!ねちょねちょして気持ち悪いし………!」<br /> 「洗顔は飛ばしてあげたんだから我慢しなさぁい。ファンデーションはぁ………♪」<br /> 「ひょ、ひょひょふぉほほひゃひひゅるひゃー!(頬を玩具にするなぁー!」<br /> 「む、是だと…ベージュオークルの00!?肌のきめも細かいし…なぁんか癪ねぇ………」<br /> ―――「ステップ2:アイブロー→アイシャドー→アイライン→マスカラ」―――<br /> 「………貴方って、眉毛いじってたっけ?」<br /> 「いや、全然。面倒くさいし………あの、何を震えてらっしゃるのですか………?」<br /> 「く………お手入れなしのくせに、ブローの必要がないなんてぇ………!」<br /> 「えーと、つまり………ちょっとは束縛時間が短くなる………?」<br /> 「シャドーもきつくなっちゃいそうだから………えぇい、ラインは徹底的に入れてやるわぁ!」<br /> 「目が!目がぁぁぁぁ!?」<br /> 「マスカラもちょんちょん、と………え?ちょっと、是は………!?」<br /> ―――「ステップ3:口紅→ほお紅→フェースカラー→つけまつげ」―――<br /> 「こ、この前、清水の舞台を飛び降りるつもりで買ったMQのPK256を………あ、あぁ……!?」<br /> 「頼むから、自分でやっといて化け物見ている様な声を出さないでくれ………」<br /> 「い、いやぁぁぁ!もぅ嫌!後は自分でしなさいよぉ!?」<br /> 「…あー…行っちゃった。そんなに酷い顔になってるんですか、さっきから解説してくれている柿崎先生?」<br /> 「――『めぐ』」<br /> 「………めぐ先生?」<br /> 「えぇ、酷いわよ。――髪を………こうやって下ろせば、ショートの美少女出来上がり、と」<br /> 「へ?それって酷いんですか?………いや、女の子って言われても欠片も嬉しくないですけど」<br /> 「私達が、普段お手入れにどれだけ時間を費やしていると思っているの?――悔しいから、むにーーっ」<br /> 「先生もさり気に怒ってたんですね……ひゃ、ひゃからひたいですっひぇ!?」</p>

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