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+9月1日晴れ
+小、中学生たちは夏休みが空けて、久しぶりの登校日である。
+みんな、面倒臭いなーと言いつつも友達と一ヶ月ぶりに会うので、どこか楽しそうだ。
 
+空は晴れ、外も少々賑やかになってきた日和とは裏腹に、
+とある家に心が土砂降り状態の一人の青年がいた。
+
+彼の名前は桜田ジュン(24歳)現在無職。
+元々は平凡なサラリーマンだったが、就職したての会社が不況により倒産。
+ジュンは職を失った。今現在、彼は新しい仕事を探すため就職活動を行っているが、
+不況により、ジュンのような平凡な人には仕事すら見つけるのも難しい状況。
+さらに追い討ちをかけるように、ジュンの両親も不況で多額の借金をかかえ、
+その借金を残して蒸発。
+その上、借金返済のため出稼ぎに行っていた姉の桜田のりが、
+数週間前から連絡が途絶え、行方不明状態。
+ちなみに、その借金額は約800万円。無職の者にとって、
+とてもじゃないが返せるような額ではない。
+積み重なった不幸……もはや絶望的な状況……
+仕事の見つからない苛立ち、借金、突然の両親の蒸発、姉の失踪…
+これらが組み合わさって、彼は身体的にも精神的にも疲れきっている状態である。
+
+
+そんな苦しい日々の中、ある日ジュンがいつものように仕事を探すため、
+街中を歩いていると、ある男に呼び止められた。
+
+?「すみません、このあたりに桜田ジュンという人はいませんでしょうか?」
+話しかけてきたのは、30代前半ぐらいの若い男性であった。
+ジ「あっ、はい。僕が桜田ジュンですけど?」
+?「そうですか、貴方が…」ガシッ
+
+そう言うと、その男はいきなりジュンの腕を掴んだ。
+
+ジ「!?何をするんですか?」
+?「君の両親が残した借金について話をしたいんだ。
+  ちょっと事務所まで来てもらおうか?」
+両親の残した借金…事務所…それらの言葉を聞いた途端、ジュンの顔が真っ青になった。
+
+(殺される…絶対に殺される…)
+ジュンは最悪の結末を思い描いた。
+
+
+謎の男に連れられ、ジュンはある事務所に連れられた。
+どうやらこの男は暴力団の幹部で、名前は槐というらしい。
+その男、槐は暗い密室の中でタバコを吸いながら、ジュンにいろいろと話を聞いた。
+まるで、警察が犯人を尋問するかのように……
+槐「…で、桜田さん?君は借金をどうやって返すんです?
+  このままじゃ、非常にヤバいですよ?我々も手荒なことはしたくないのですがねぇ…」
+
+ジュンはずっと下を向いて黙っていた。
+というよりも、怖くて何も話すことが出来なかった。
+心の中でも、この男に殺される…殺される…と、ばかり考えて、
+まともに槐の顔を見ることも出来なかった。
+しかし、槐はそんなジュンの様子などお構いなしに話を続けた。
+
+槐「ふぅ、仕方ないね。君には…カニ漁船に乗ってもらうかね?」
+ジ「!?」
+
+
+カニ漁船…それは、借金を返せない債務者がカニの漁船に乗って1年ほど海で働く
+          仕事である。名前的にも大した事なさそうだが、実際は海が荒れる中、
+          アラスカ周辺の海峡で漁をする。アラスカ周辺の海峡は極寒のため、
+          海に落ちたら数分で身体機能が停止してしまう。しかも、
+          毎シーズンごとに数十名が、荒れる海で行方不明になるとも言われている。
+     お金は稼げるが、マグロ漁船よりも非常にリスクの高い仕事なのである。
+
+
+ジ「そ…それだけは勘弁してください!お願いします!!」
+ほぼ半泣き状態で土下座をするジュン。
+そんなジュンを見て槐は、哀れみを出したのだろうか。ジュンの肩に手をそっとおいた。
+
+槐「そう言うと思ってね。実はとっておきの情報を入手しておいたのさ」
+ジ「本当ですか!?ぜ…ぜひともお願いします」
+槐「良いだろう。実はな、ローゼンメイデンといわれる女性ばかりを集めた地下組織が
+    ギャンブルの相手を探しているんだ。その集団とギャンブルをやって、
+    見事に勝てば借金なんて楽勝に払えるんだけどなぁ」
+
+要するに、危ない連中とギャンブルをやって勝たなければならないのだ。
+当然、危険な連中なので負ければ命に関わるかもしれない。
+一か八かの大勝負をするのだ。確立は50%……非常に危険である。
+もしかしたら、カニ漁船に乗った方が安全かもしれない。
+しかし、今のジュンはワラにもすがる気持ちだ。
+槐の提案することにあっさりと承諾してしまった。
+
+ジ「分かりました、僕はやります!!!」
+槐「そうか、分かった。なら、その連中に連絡しておくから。
+  では、君はこのメモに書いてある場所に3日後の午後6時に行ってくれ。
+    時間もかいてあるから」
+そう言うと、槐は1枚のメモをジュンに渡した。
+ジュンはありがとうございました!!っと、深々と頭を下げて、事務所を後にした。
+
+彼が出て行ったあと、別の男が出てきて槐に言った。
+「上手くいったんだね?」
+塊「ハハハ、あの男、まんまと引っかかったな」
+「しかし、君もワルだねぇ。あんな誠実そうな青年をカモにするなんて…」
+槐「ふん。この世の中、正直者が馬鹿を見るのさ。あんなんじゃ、
+    世間に出ても騙されるのがオチさ。そこで、世の中はそんなに甘く無いと
+  俺は教えてやったんだ。これが優しい心遣い…だろ?白崎?」
+白「まぁね。ハハハッ」
+
+
+3日後、メモ通りにジュンは指定された場所に着いた。
+午後6時、黒服にサングラスの男が近寄ってきた。
+黒「お待ちしておりました。桜田ジュン様ですね。
+  さぁ、お車へどうぞ…」
+そう言うと、黒服は豪華なリムジンにジュンを乗せた。
+これから行き先で何が起こるのか…
+ジュンは期待感と不安感が入り混じって、複雑な気持ちだった。
+
+1時間後の午後7時、車が大きな屋敷の前に着いた。
+日本の建物とは思えないほど、とても立派な屋敷だった。
+その屋敷の周りには、沢山の薔薇が生えている。
+薔薇の色は主に紅色、翠色、蒼色、黒色、金色、桃色、紫色、白色の8色があった。
+なんだか、とてもロマンチックだなぁ、と思いつつ、ジュンは黒服に誘導されるがまま、
+奥へと進んでいった。
+
+そしてある部屋に着いた。
+その部屋は広く、学校の教室並み……いや、それ以上だろう。
+天井には豪華なシャンデリア、壁には美術館で目にするような見事な絵画。
+机もすごくお洒落で、机の上の花瓶には紅い薔薇が数本たててあった。
+
+ジュンが見事な部屋に感動しつつも、何が起こるのか緊張していると、
+隣の部屋から真っ赤な服、青い瞳、金髪のツインテールをした女性が入ってきた。
+
+「貴方が今日のお相手なのね?お手柔らかに願うのだわ」
+
+To Be Continued...