ローゼンメイデンが普通の女の子だったら @Wiki内検索 / 「ずっと傍らに…激闘編 第三章~ジュンside~」で検索した結果

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  • ずっと傍らに…激闘編 第二十章~ジュンside~
    の『ジュンく~ん、ご飯よぅ~』 ジ「はーい」 1階からねーちゃんの呼ぶ声がする。 波乱に満ちたGWもすっかり終わってしまった。 ABCに2回も邪魔されたことに恨めしさを感じるが、 僕の今の力では諦めるしかない。 だからといって逃げ惑いっぱなしでいると、 水銀燈に喝を入れられる始末… あんな奴らに太刀打ち出来るわけないだろっての。 ちくしょう。 水鉄砲で遊ぼうとした時にイヤというほどよく分かったよ。 ほんと、水銀燈も解ってないなぁ…。 やっぱり僕が一番解ってるんだよ。 ──こんな事、面と向かって言ってたら、もっとシバかれてたかな。 ほんと鬱だよ…まったく。 ~~~~~ の「じゃ、いってきまーす」 ジ「ん」 ねーちゃんを玄関から送り出したところで、 連休も明けたことだし、また引き篭もりライフを送ろうっかな~ …と自分の部屋へ戻る。 今日から学校へ行く前に翠星石、蒼星石、柏葉の...
  • ずっと傍らに…激闘編 第二十三章~ジュンside~
    ──昨日水銀燈に話した翠星石のことを、今日も思い起こす。 そういや、手を繋がないと怒り出すのは、 それっぽいのが最近でもあった…かな。 街へ行った時、ケーキ屋に行く前に僕の腕にしがみついてた事とか…。 ふっ。 翠ちゃん…。 幼稚園の頃のあだ名。 ──今は昔…か。 他に思い出すといえば…おとといの話。 寝る前の翠星石との言い争いか。 僕は自殺しようという気なんてさらさら持ち合わせてなかったからな。 これだけは今でも自信を持って言い張れる。 ----- 翠「…こっんの大馬鹿者ぉ!!」 ジ「なんだよ…。さっきまで腰抜かして立てなかったくせに──」 翠「キィィィー!!」 蒼「2人ともやめようよ…」 翠「何で窓から飛び降りようとしたんですか!」 ジ「飛び降りるつもりはなかった。   自殺なんかしようとは思ってなかった。   ただそれだけだ」 翠「じゃあ何で──」 ジ「水銀燈から逃げる...
  • ずっと傍らに…激闘編 第十九章~ジュンside~
    テ『トゥートゥートゥートゥートゥートゥットゥトゥー♪』 ゴールデンウィークもそろそろ終盤。 僕はいつものごとく翠星石の家に上がりこんで、 リビングでゴロゴロしていた。 翠星石たちの家は、今年のゴールデンウィークはそれぞれに忙しくて、 全員で揃って遊びに行くことはなかったらしい。 何か、僕が引き篭もりになったのも間接的に関わってるんじゃないのかと考えると、 ちょっと気持ちが沈む…。 翠星石と蒼星石は『関係ない!』って言ってくれたけれど…。 まぁ、今の僕に出来ることは、こいつらと一緒にいることだけだ。 …昼上がりの日差しが差し込んできて気持ちがいい。 今日の天気は快晴。風が少ない分、少し外は暑そうだ。 適当にテレビを見ている僕の背中の上で、 ばらしーが腹ばいで乗っかって、同じようにテレビを見ている。 ばらしーと雛苺はリビングのテーブルでお絵かき。 翠星石は庭で花の水遣り。 真紅は2...
  • ずっと傍らに…激闘編 第二十二章~ジュンside~
    昨日の晩に相次いで来た翠星石と蒼星石。 2人は僕が起きた頃には、既にいなかった。 僕の両隣にあった布団は部屋の隅に畳まれていた。 …この置いて行かれた感は何だろう… ちくしょう…学校に行きてぇ… …あ、そうそう。 翠星石んとこのお母さんが梅岡と直に話した… ってのは昨日一昨日の話だよな。 予定通りなら。 ということは、ABCに対して何らかの措置があるはず…だよな? 登校…できる環境になってほしいな…。 (「キモイ、裁縫ヲタク!」) えっ…。 …誰の声だよ…。 (「だからお前って暗くてキモイ奴だったんだな!w」) くっそ…。 窓閉まってるのに…。 (「お前なんか所詮癌だ。死ね」) 何で布団の中に隠れたくなるんだ…。 (「馬鹿だねぇ。そのまんま女になればいいのにwww」) 震えが止まらない…。 (「脳みそ腐ってるんじゃね?」) (「うわぁ…ヲタク臭せぇ…あっち行け、し...
  • ずっと傍らに…激闘編 第二十一章~ジュンside~
    ──ん~。 午後4時半を回ったが、今日はピンポンが鳴らない。 今日は昼過ぎから空がどんよりとしていて、時折小雨がぱらついている。 雨だから、ここに来るのがめんどくさくなったのか。 それに、昨日揉めたばかりだし、 今日は…意地でも来ないんだろう。 メールも電話も昨日の晩から全然反応がない。ダメだ。 さすがにちょっと焦ってきた。 ──それにしても、昨日の翠星石は…わかんないな。 ABCなんてもう放置したらいいんだよ。 あいつらと、それの周りに集ってる人間とさえ会わなければ、 今なら普通に家の外に出れると思うしな。 水銀燈から言われたことも明確に覚えてるけどさ、 何かもう現状で満足だよ。 僕は── …にしても、今日は学校で絶対何か起きてるはず。 早く学校の様子を聞きたいところだ。 確か、翠星石んとこのお母さんが梅岡に僕のことを話す日って昨日だったしな。 …他に何もやる気が起きないし、...
  • ずっと傍らに…激闘編 第二十章~翠星石side~
    GWも終わり、 今日から学校です。 巴「おはよ~」 翠「おはようです」 蒼「おはよー」 …戦いの日々の始まりです…。 巴「おはよう御座います」 母「おはよう。3人とも、頑張ってね!」 …ABCとイヤでも顔を合わせなければならない日々が始まるです。 翠「それじゃ、行ってくるです」 蒼「行ってきまーす」 母「行ってらっしゃい」 …改めて気を引き締め直し、家を出発しました。 ──さて。 ABCの言う事を少しでも信じた私が馬鹿でした…。 そろそろ徹底して叩き潰さないと、ジュンは永遠に苛められるままです…。 ついこの間、ABCを追い掛けて家に帰った時に、ばらしーたちが言ってたです。 ----- 薔「ジュンが熊みたいな人に撮られてたよ」 金「デジカメで」 翠「デジカメは分かりますが…熊?」 雪「眉毛がありませんでしたの…」 薔「それで、頭がつるっつるの人!」 ----- 翠「…...
  • ずっと傍らに…激闘編 第二十一章~翠星石side~
    ──朝。 父「おはよう」 銀「…」 水銀燈が街へ行った日の翌日あたりから不機嫌ですぅ。 銀「あぁもう五月蝿い」 父「何だと!?」 水銀燈に限ってそんなこと有り得ない、ってな発言ばかり繰り返してるです…。 心配で蒼星石と少しリビングの外の廊下で話し合いました…。 翠「蒼星石…」 蒼「…ん?」 翠「水銀燈の奴、またAの親に圧力掛けられてるんですかね」 蒼「多分ね。街でAが翠星石に負けてから親に縋ったんじゃない?   “もっと翠星石の関係者を苛めてくれ”なんてことをお願いしてるかも」 翠「…」 ~~~~~ 今日はジュンと距離を置くために、 蒼星石や巴とは別登校。 つまり、ジュンの家に行かずに直接学校に行ったです。 ジュンからのメールは昨日のあれからずっと放置。 同じく電話も放置。 翠星石のありがたみを思い知れです! ──とは言うものの、ジュンが私を相手にしなくなったら…。 あ...
  • ずっと傍らに…激闘編 第十九章~翠星石side~
    翠「~♪」 すこやかに~のびやかに~♪ 今日もちゃんとお花に水をやるですよ~♪ いやぁ…見事なまでに青空が広がってるですぅ。 絶好の行楽日和…って言っても、今年はどこにも行けないんですが… まぁジュンとは街へ出掛けたんですけどね~♪ それだけでも良しとしますか。 …邪魔が入った? あぁ、そんなもん知らねぇです。 ヒッキーと外で遊べること自体奇跡だったわけですし、 駅弁食べながらのんびり過ごすことも出来ましたし、 色々と服も買えましたし、 アクセサリーも買えましたし、 ケーキ屋にも行けましたし── このキャミワンピースも、ジュンはさっさと気づいてくれるですかねぇ~。 『(あっ!その服、こないだ買ったやつだろ?  やっぱお前が着ると可愛く見えるよなぁ~…)』 …きゃはっ! 顔がにやけてくるですw だっ…誰にも見られてないですよね? …って、みんな家の中でゴロゴロしてやがるですか!...
  • ずっと傍らに…激闘編 第二十二章~翠星石side~
    ──チュンチュン、チュンチュン… 翠「…ふぁぁ…」 朝を迎えました。 ジュンの部屋に朝の光が差し込んできています。 ジ「Zzz…」 …ジュンの奴ぅ~…。 あのあと、変なタイミングで寝返ったから、 思いっきり舌を噛んじまったじゃねぇですかっ! 翠「…」 ちょっとほっぺに…ってしてやろうと思っただけですのに…。 翠「…」 それに、昨日転んだところもまたズキズキ痛むです…。 ジュンの家のお風呂で膝が浴槽のお湯に入らないようにするのも苦労しましたし、 しかも…こういうタイプの擦り傷って…まぁこれは小さい方だと思うんですが、 痕が残るんですよね…。 …最悪ですぅ。 蒼「…ん…んぁ…もうそんな時間?」 翠「とっとと家に帰るですよ」 ~~~~~ 家に帰って、さっさとシャワーを浴びました。 寝てる間、ひたすらに暑かったですからね…。 あぁ…膝にしみるです…。 それから今日の学校...
  • ずっと傍らに…激闘編 第十八章~翠星石side~
    ──となりで顔を強張らせてるジュン。 目の前で座ってる人の視線が気になるんですかぁ? 快速と違って座席の向きが90度違いますからね。 …でも翠星石とのりがお前を挟んで座ってるだけでもまだマシでしょうに! そんなジュンも、今日で壁をひとつ乗り越えましたね。 ひとつどころじゃないかもしれないです…。 だって、学校よりも人が多い街に出ることが出来たんですからね。 別に今だって怖がることなんてないんですよ。 ABCの邪魔さえ入らなければ── やっぱり、こいつらを倒すまでは学校復帰は厳しいですかねぇ。 翠星石も連休明けから安心して学校生活を送れるか心配になってきたです…。 あと、ケーキ屋でジュンが言ってましたが、 誰にも出掛けたことを連絡しなかったことで水銀燈に怒られたんですね。 まぁそういう意味では水銀燈の気持ちは分からんでもないです。 家から忽然と姿を消したとなれば、誰だって心配しま...
  • 連載中
     投下された連載中の作品です。 上にいくほど新しく更新された作品です。   11/03/05   白兎とタイムマシンと大切な人と 10/08/22  The Unknown  guroino sinineta 10/07/15 いちご日和 10/05/30 雪華綺晶的な思考 10/05/30 少年時代 10/05/30 黒き天使を従えて 10/03/04 「とある夏休み」 10/03/03 『夢のあとに』 sinineta 10/02/11 ESCAPE GIRL FANTASY hokakyara 10/02/08 平穏な日常 10/02/08 Merry Christmas, Mr.Vegita-After Yellow Comes Purple- 10/02/03 another side sinineta guroino 10/01/31 ~Pretty Maiden~ 09/11...
  • 一日目
    「おはよう、二人とも」 「おはようですぅ。今日もお前はチビですねぇ。」 「ちょっと翠星石…。自分の彼氏にその言い方は…。あ、ジュン君おはよう。」 いつもと同じ、ある水曜日の朝。 もう点滅しはじめている信号。傍らには花屋。そんな景色。 また3人で登校するようになって、もう一月くらいたつのかな。 ジュン君と翠星石が付き合い始めてから僕も遠慮してたけど… ちょっと前、また3人で通わないか、ってジュン君から誘われたんだ。 その二人だけど、翠星石もあんな事言っておきながらジュン君にベタベタなんだよね…。ほら。 「♪♪」 「ちょ、朝から腕組むなよ。」 「いいじゃないですかぁ♪恋人同士なのですよ?」 翠星石とジュン君が腕を組んで。僕がジュン君の横について。 日差しは、僕の側から降り注ぐ。でも、むしろ暗さを感じる。 二人に少し相槌を打ちながら、歩いていた。 ボーっとしていたからかもしれない。 ...
  • =さらば!我が愛しき日々よ=第十五話
    蒼星石は一階に下りたあとリビングに向かい、真紅を探した。 蒼「あ、居た居た。」  真紅は気づいたらしく、振り向かずに返事をした。 真「何か用?蒼星石。」  真紅は、蒼星石が入れた紅茶を一口飲んだ。 蒼「いつもならサスペンス見てる時間じゃないか。」  蒼星石は、真紅にゆっくりと近づいた。 真「今はそんな気分じゃないの。それに、用があるなら単刀直入に言ってほしいわ。」  真紅の声にはいつもの厳しさがない。今は落ち込んでいるようだ。 蒼「じゃあ、単刀直入に言うよ。ジュン君の事を、君はどう思っているんだい?」 『パリーン!・・・』  真紅は、手に持っていたカップを床に落とした。 真「申し訳ない・・・そんな風に思っているわ。」  真紅はソーサーだけをテーブルに置いた。 蒼「そうじゃない。ジュン君自体の事をどう思っているか聞いているんだ。」 真「ジュン自体の事・・・。」 ...
  • =さらば!我が愛しき日々よ=第十四話
    気絶して、ジュンが階段から転がり落ちて、1日程たった後、ジュンは自分のベッドでうなされていた。 ジ「見るな・・・見るな・・・」  その様子を、蒼星石と雪華結晶が見守っている。  蒼星石は、色落ちした青ジーンズに紺のシャツ、薄い上着。  雪華結晶は、白のロングスカートと、白のシャツ。どちらも、のりの借り物である。  のりは、雪華結晶に渡されたお金を持って、巴、金糸雀、雛苺と共に、薔薇姉妹に必要な、生活物資の調達に出かけた。 蒼「昨日から、ずっとこれだね。」 雪「ジュン様は、大丈夫なのでしょうか・・・。」  周りには、水の入った洗面器、タオル数枚、シップや包帯、薔薇姉妹達の食事の後が散らばっていた。 (治療には、ジュンの幼馴染の巴も手伝ってくれた。)  のりのパジャマを借りている、翠星石、水銀燈は、蒼星石たちに毛布を掛けられ、部屋の端っこの方で寝ている。 蒼「大丈夫...
  • その他
    上にいくほど、最近に掲載された作品です。   Dolls House 或る夏の嵐の日に 朝顔 『ひゃくものがたりどる』 薔薇族 ~ローゼンメイデンが普通の女の子だったら~テーマ統一オムニバス作品集 元旦とお鍋と 【少女たちの夢を星に託して】 ドキドキしちゃう けもみみ☆もーど! 名前のない話 「K」の正体とは!? みどりいろのかのじょ 【戦闘妖精natukaze】 僕たちはアリスだった かゆうまメイデン トリック・スターず 微妙な長さのss ある日のできごと 【怪盗乙女、ローゼンメイデン】 湾岸 Maiden Midnight 【決闘のアリス】 もしローゼンメイデンのポジションが逆だったら R ずっと、ずっと、昔のお話 薔薇乙女湯煙みちのく一人旅 《SUMMER》 薔薇色の日々 ~ローゼンメイデンが普通の女の子だったら~2周年記念作品集 ローゼン・エキデン 薔薇乙女たちがロックマン2...
  • あなたを感じていたい
    「とにかく、翠星石は僕がいない間に無茶苦茶するなよ。僕がいなくなったとたん にせいせいして、いろいろやんちゃしだすからな……」  ジュンはこれでもかというぐらいに私に釘を差す。 「うるさすぎるです、チビ人間」  本当にうるさい。  そこまで言わなくても分かっているですよ。  ――そんなに……しゃべらなくも……。 「また雛苺にいらないちょっかい掛けるなよ。雛苺から泣きの電話が入るのはうん ざりするのだからな」 「いちいちうるせえですよ!翠星石はそこまでひでえ奴じゃねえです」  ジュンのさらなる言葉に私は顔を膨らませた。 「ははは、本当に翠星石は可愛い奴だな」  そんな私の反応を見て吹き出すジュン。 「ジ、ジュンこそちょっかいかけてるじゃねえですか。だったらこうしてやるです」  私はそう言ってジュンの首元をくすぐる。 「ち、ちょっとやめてくれよ、ははは」 「もっとやってやるですぅ」  ...
  • 『ひょひょいの憑依っ!』Act.13
        『ひょひょいの憑依っ!』Act.13 ――こんなに、広かったんだな。 リビングの真ん中で胡座をかいて、掌の中でアメジストの欠片を転がしながら、 ぐるり見回したジュンは、思いました。 間取りが変わるハズはない。それは解っているのに…… なぜか、この狭い部屋が、茫洋たる空虚な世界に感じられたのです。 一時は、本気で追い祓おうと思った、地縛霊の彼女。 だのに……居なくなった途端、こんなにも大きな喪失感に、翻弄されている。 彼のココロに訪れた変化――それは、ひとつの事実を肯定していました。 はぁ……。 もう何度目か分からない溜息を吐いたジュンの右肩に、とん、と軽い衝撃。 それは、あの人慣れしたカナリアでした。 左肩に止まらなかったのは、彼のケガを気遣ってのこと? それとも、ただ単に、医薬品の臭いを忌避しただけなのか。 後者に違いない。すぐに、その結論に至りました。 意志の疎通...
  • 『薔薇HiME』第3話
    ジュンはいつもより爽やかに目覚めた。今日から新学期。 ジュンの学園生活が始まる日だったからだ。 巴とともに余裕を持って登校したジュンは、初日はまず職員室に来るよう言われていたことを思い出し、「用事を思い出した」と校門前で巴と分かれた。 有璃珠学園は異様に敷地が広い。学園の東西と北を山に囲まれた砦のような位置にあり、それらの山も学園の所有地となっているからだ。 そのような場所だから当然高低差もあり、また、各棟を結ぶ道路から少しでも反れるとろくに舗装もされていない獣道となる。 「自然に囲まれた学園」というコンセプトが暴走していると思うのはジュンが新参者だからであろうか。 「ぜぇ…ぜぇ…」 ジュンが向かおうとしている職員棟は東山の頂上にあるのだが、ずいぶん険しい。 この坂を毎日行ったり来たりしている学園の教師たちの苦労を思う。 「きゅ、休憩…」 中腹付近で限界を感...
  • 水銀燈
    上にいくほど、新しく掲載された作品です。 『飛べない翼』 -Mid(k)night 3rd- Dornroeschen 冬の窓 クリスマス中止のお知らせ エキセントリック童話『マッチ売りの少女』 水銀燈のファーストキス じはんきめーでん orikyara注意 nothing or all? biero注意 『歪みの国の少女』 ~繋げる希望~ 私とあなたとこれから biero注意 孤独と自分とそれから shinineta guroino注意 CHOCOLAT DAYS -Mid(k)night 2nd- もしもジュンが紳士な召使だったら  水銀燈Ver いやな夢 -Mid(K)night- 『水銀燈の逆襲』 『メイメイ飼育日記』 What is your justice? 「アンニュイな日」 鳥取砂丘にて しゅいぎんとー ジュンと水銀燈が同居しているようです。 Please,stay by ...
  • エイプリルフール短編
    四月馬鹿。つまり、エイプリルフール。 僕はこの日が大嫌いだ。 というのも全て、ここ数年のアイツらに原因がある。 本当なら引き篭もってしまいたいけれど……始業式の日でもあるし、僕は仕方なく学校へと向かっていた。 その道中。 「あらぁ?相変わらず冴えない顔で歩いてるわねぇ?」 幼馴染の一人、水銀燈に朝から出くわしてしまった。 「……うるさいな……」 僕は彼女に不機嫌さを隠さない表情でそう告げ、これ以上関わらないように早足で歩く。 背後から「つまんないわねぇ」という声が聞こえてきたが、無視して歩く。 僕と、それから数メートル離れて水銀燈が、通学路を歩く。 嫌な予感が背中からひしひしと伝わってくるのが、何とも最悪な気分だ。 工事中と書かれた看板で封鎖された道を横目に、僕はいつもと同じ通学路を歩く。 途端に、足元が崩れ……僕は...
  • 【愛か】【夢か】
    「おかえりなさい」 夜更けの非常識な来客を、凪いだ海のように穏やかな声が出迎えてくれた。 僕の前に佇む君に、あどけない少女の面影は、もうない。 けれど、満面に浮かぶのは、あの頃と何ひとつ変わらぬ夏日のように眩しい笑顔で。 「疲れたでしょう? さあ、入って身体を休めるかしら」 そんなにも屈託なく笑えるのは、なぜ? 君が見せる優しさは、少なからず、僕を困惑させた。 ――どうして? 僕のわななく唇は、そんな短語さえも、きちんと紡がない。 でも、君は分かってくれた。 そして、躊躇う僕の手を握って、呆気ないほど簡単に答えをくれた。 「あなたを想い続けることが、カナにとっての夢だから」 なんで詰らないんだ? 罵倒してくれないんだ? 僕は君に、それだけのことをした。殴られようが刺されようが、文句も言えない仕打ちを。 ここに生き恥を曝...
  • エピローグ
      …………  目覚めるとそこは、真っ白い空間だった。だけどここは"九秒前の白"では無くて――― 僕が入院していた、病院の一室。 「……ジュン君~!」  目覚めて身体を起こすなり、いきなり抱きつかれる。……またかよ! 「ね、姉ちゃん……暫く身体動かしてないんだから……! ちょっ、痛い痛い!」  僕の抗議も空しく、姉は泣きながら抱きつくのをやめてくれない。―――僕が一応植物状 態みたいな状況に陥ってから、どれ位の時が経っていたのかはすぐにはわからなかったが。  やっぱり心配かけちゃったよな…… 「……ごめん、姉ちゃん。あと……ただいま」 「ひっく、……? ジュン君、ぐすっ、何処か、お出かけしてたのぉ?」 「うーん……ちょっと、夢の中で」 「……ふふっ、おかしなジュン君……」  うん、まあおかしいよなあ。……それにしても。僕が幽霊になる前は、あれほど激しく...
  • ―/― はじまりのうた――夢の続き
     色々なことを、思い出していた。学校での、出来事。保健室での出会い、思い出。それ よりももっと前の、曖昧な記憶。  雛苺が渡仏してから、年明けの春。あと半年とちょっともすれば、彼女は日本へ帰って くる。僕は高校二年生になって、来年は受験生だ。……といっても、大学を受験するつも りはないから、周りよりはある程度余裕ではある。そのことを伝えに、僕はこれからフラ ンスへ向かう。我ながら、相当大胆な行動に出たものだと思う。  出世払い……というとプレッシャーなのだけれど、今回の旅費については家のひとに相 当無理を言ってしまった。姉はなんだか喜んでいたみたいだったが。  本当はバイトをして自分で稼ぎたかったが、山奥の学校ではそれも敵わず。その辺りは、 流石に不便であると思う。 『卒業したらバイト始めなよ、桜田君。いいとこ紹介してあげるから』 『ジュンが働くなら、私も其処でバイトするわぁ』  ...
  • 奇しき薔薇寮の乙女 第三話
    第三話 「だから、その、帰らないで……」 彼女が羨ましいと、私は思う。 今の私には、あれほどまでの勇気はないのだから。 涙を流して、顔をジュンに向けることが出来ないでいても、彼女は必死に伝えている。 私にもそれが痛いほど分かるし、それだけに、彼女に少し嫉妬した。 恋愛のソレとも取れる告白が、私にとっては、ずっとずっと遠くにあるもの。 顔がくしゃくしゃになってしまうほど、自分の素直さを表に出せる彼女は、私にとっては羨望そのもの。 彼女が羨ましいと、私は思う。 すこしだけ後ずさりして立ち止まることが許される世界から、旅立とうと「努力」する雪華綺晶。 自分の力で1秒を巻いた彼女は、当然のように祝福されるべきだ。 私は未だ、その9秒前にいる。 自分の殻の中という、無限の領域にある白い世界から、私は踏み出せずにいる。 雪華綺晶自身の、雪華綺晶のためにある出口を見つけた彼女が、羨ましい。 私の...
  • 蒼星石
    上に行くほど最近に掲載された作品です。 「蒼空のシュヴァリエ」 sinineta guroino 【繋いだ手と手】 世界に一つの幸せ 【ゆめみごこち】 男だと思ってた 雪の日の暖かな出来事 「聖なる夜の陰陽」 星に御願い Mid Night! 神様の助け方 暖かい日差し 春の日の夢 夏休みと海 メールパニック 『友情』についての考察 『夏の幻影、青春の反映』 止まらない世界 ある三日間。と、もう一日 『普通の女の子と普通の男の子とフィクション的表現誇張の割合』 『幼馴染』 かわりにくちづけ 今日は姉妹揃って豆まきするようです 幸せな時間 「オニンギョウサン」 君は僕のナイト 蒼星石の作戦 色褪せた世界で 蒼星石の独白 猫と猫みたいな子 「帰り道、長い道、君と眺めた道。」 midnight express ずっと一緒に スレ Noir Cerisierより。 『 秋の夜長の酔っ払い(×2...
  • 『ひょひょいの憑依っ!』Act.12
          『ひょひょいの憑依っ!』Act.12 玄関に立つ眼帯娘を目にするなり、金糸雀は凍りついてしまいました。 そんな彼女に、「おいすー」と気の抜けた挨拶をして、右手を挙げる眼帯娘。 ですが、暢気な口調に反して、彼女の隻眼は冷たく金糸雀を射竦めています。 「あ、貴女……どうし……て」 辛うじて訊ねた金糸雀に、眼帯娘は嘲笑を返して、土足で廊下に上がりました。 ヒールの高いブーツが、どかり! と、フローリングを踏み鳴らす。 その重々しい音は、ピリピリした威圧感を、金糸雀にもたらしました。 「……お久しぶり。元気そう……ね?」 どかり……どかり……。 眼帯娘は、一歩、また一歩と、竦み上がったままの金糸雀に近づきます。 妖しい笑みを湛えた唇を、ちろりと舌で舐める仕種が、艶めかしい。 その眼差しは、小さな鳥を狙うネコのように、爛々と輝いて―― 「……イヤ。こ、こないで……かしら」...
  • 巴短編12
    「離れても、傍にいるよ」 寂しくなるねと言った私に、その言葉を添えて、貴方はプレゼントをくれた。 貴方をデフォルメした、ぬいぐるみ。 徹夜で拵えたのだろう。ちょっと縫い目が粗い。 私は、アナタを胸にきつく抱きながら、貴方の乗る飛行機を見送った。 どこまでも高い蒼穹に消えてしまう前に、私の視界は滲んでしまったけれど。 それから毎週、貴方は留学先で買い求めた絵ハガキで、便りをくれた。 風習の違いに戸惑う様子や、言葉の壁に苦しめられていること、等々・・・ 行の間、字の傾きから、貴方の苦悩が偲ばれて、私は落ち着かなかったものよ。 そんな夜には、返事の手紙を書いた後、アナタを抱いて眠ったわ。 せめて、遠い異郷の貴方に、安らかな時間が訪れますようにと祈りを込めて。 三ヶ月が経ち、貴方からの便りは隔週になった。 半年が過ぎて、それは一...
  • 『ひょひょいの憑依っ!』Act.11
          『ひょひょいの憑依っ!』Act.11 白銀のステージライトを浴びて、ゆるゆると路上に佇む、眼帯娘。 だらりと肩を下げ、今にも大きな欠伸をしそうな、さも怠そうな様子は、 立ちはだかるというより寧ろ、寝惚けてフラフラ彷徨っていた感が強い。 冷えてきた夜風を、緩くウェーブのかかった長い髪に纏わせ、遊ばせて…… 水晶を模した髪飾りが、風に揺れる度に、鋭い煌めきを投げかけてきます。 でも、人畜無害に思えるのは、パッと見の印象だけ。 めぐと水銀燈の位置からでは逆光気味でしたが、夜闇に目が慣れた彼女たちには、 ハッキリと見えていたのです。 眼帯娘の面差し、金色に光る瞳、口の端を吊り上げた冷笑さえも。 「貴女……どっかで見た顔ねぇ」 水銀燈は、一歩、めぐを庇うように脚を踏み出します。 午前一時を回った深夜まで、独りでほっつき歩いている娘―― しかも、出会い頭に妙なコトを口走ったとあれ...
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