ローゼンメイデンが普通の女の子だったら @Wiki内検索 / 「台風がやってきたようです」で検索した結果

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  • ジュンと水銀燈が同居しているようです。
    ジュンと水銀燈が同居しているようです。 J「おい水銀燈。いい加減起きろよ」 水「(うるさいわねぇ………少し驚かしてやろうかしら)」 J「水銀燈遅刻s」 銀「私に触れるなっ!」 J「す、水銀燈?」 銀「朝からごちゃごちゃと五月蝿いわねぇ………ジャンクにするわよ?」 J「………ごめん」 銀「えっ?あっ、分かればいいのよぉ」 銀「(なんでそんな悲しそうな顔するのよぉ。いつもみたいに怒ればいいのにぃ………)」 J「じゃあ………先に学校行ってるから………」 銀「ちょ、ちょっとj」 バタン。 銀「………なによぉ。これじゃあ私が悪者じゃなぁい。ジュンのばかぁ………グスグス」   ジュンが水銀燈に謝るようです コンコン。 銀「誰ぇ?」 J「僕だ。入ってもいいか?」 銀「………好きにしなさぁい。」 銀「(今朝の事謝らないといけないわねぇ………)」 J「じゃあ入るぞ」 ガチャ。 銀「今朝はg」 J「今...
  • 【ゆめうつつ】~トロイメント~§エピローグ
    §エピローグ  冬は、全てが眠りにつく季節だと思う。ついこの間まであんなに美しい彩り を見せていた樹々の葉が、いつの間にか枯れ木になり。今はその枝を冬風に揺 らしている。  きっと春になればまた新緑は芽吹き、穏やかな風が吹くだろう。今はその為 の準備期間。たとえ眠っていても、時間はこうやって進んでいるから。  街はひかりで彩られ、賑わいを見せている。その理由は簡単で、もう少しで クリスマスがやってくるから。  大きな通りに、ツリーが飾られている。イルミネーションの電飾が、きらき らと輝いていて美しい。人々は何処かうきうきとした様子で歩いている。    この季節だけ見ることの出来る、一瞬の景色。  冬に眠りについた人々が見ている、束の間の夢。  そんな中で独り、私は歩いている。細い小道に入ると、煌びやかだった電飾 は幾分ささやかなものになり、道を照らしていた。  店に辿り着き、...
  • ずっと傍らに…激闘編 第二十章~翠星石side~
    GWも終わり、 今日から学校です。 巴「おはよ~」 翠「おはようです」 蒼「おはよー」 …戦いの日々の始まりです…。 巴「おはよう御座います」 母「おはよう。3人とも、頑張ってね!」 …ABCとイヤでも顔を合わせなければならない日々が始まるです。 翠「それじゃ、行ってくるです」 蒼「行ってきまーす」 母「行ってらっしゃい」 …改めて気を引き締め直し、家を出発しました。 ──さて。 ABCの言う事を少しでも信じた私が馬鹿でした…。 そろそろ徹底して叩き潰さないと、ジュンは永遠に苛められるままです…。 ついこの間、ABCを追い掛けて家に帰った時に、ばらしーたちが言ってたです。 ----- 薔「ジュンが熊みたいな人に撮られてたよ」 金「デジカメで」 翠「デジカメは分かりますが…熊?」 雪「眉毛がありませんでしたの…」 薔「それで、頭がつるっつるの人!」 ----- 翠「…...
  • s.d.エピローグ
      君が"居なくなって"しまってから、八度目の夏がやってきた。   あの事故後の退院から。僕は相変わらず店を営業している毎日で ある。でも相当体力が落ちていたのか、すぐに疲れてしまってなか なか最初は思い通りにはいかなかった。   そんな僕を支えてくれたのは水銀燈で。夜は週四日だったシフト に更に一日加えるという行動に出た。それによって更に客が増えた というのは、まあしょうがないとして…… 『ここで一杯修行して、私も自分の店を持とうかしらぁ』 などと言っていた彼女。真面目に考えてみても、彼女なら実現出来 そうな感じがする。 『店の名前はどうしようかしらぁ。そうねぇ……』   今年の夏も、暑い。だけどこの公園のベンチの涼やかだけはずっ と変わらず。僕はあいかわらずここで休憩をとっている。   公園の子供たち...
  • L/R.6
      L.― 電信  想い、かい?  伝えたいことを……伝えられなかった。そういうことかな。  ふふ、よく言われる。妙に鋭いって。  うん。それは多分、この世の中に、ままあることのひとつなのだと思う。……あ、いや、僕がそういうことに慣れている訳では、無くてね。ただ何となく、そう思うだけ。  だって、そうだろう? ひとの命には、限りがある。決められた時間、という奴だね。それはきっと、産まれた時に、既に決まっていたんだ。僕の場合も、そう。  ひとは何時までもいきていられないし、その中で……己の中で、考えることがあるとしよう。うん、何でも良いんだ。兎に角、己の中に思い浮かぶ、由無しごとさ。  その中で、己以外に、伝えたいと思えること。それはどの位あるだろうか。  五割? 七割?  そんなに多いかな。僕はもっともっと、少ないと考えるよ。言えないこと、言いたくないこと、...
  • 第19話  『星のかがやきよ』
    何を言ってるの? 蒼星石には、悪い冗談としか聞こえなかった。 翠星石は、自分の気持ちを表現するのが下手な女の子。 気恥ずかしさから、つい、意地悪をしてしまう精神的な幼さを残していた。 本当は嬉しいのに、素直に喜びを言い表せなくて…… からかい口調で茶を濁した結果、落ち込む彼女を宥めることは、幾度もあった。 きっと、今の冗談も、いつもの悪ふざけに違いない。 蒼星石は、そう思おうとした。からかわれているのだ、と。 だから、翠星石が「ウソですよ」と戯けてくれるコトを大いに期待していたし、 その時には、ちょっと拗ねて見せて……そして、一緒に笑い飛ばすつもりだった。 ――なのに、蒼星石の期待は、あっさりと裏切られた。 「私……誰……です?」 「な、なに言ってるのさ。やだな……いい加減にしないと、怒るよ」 「ふぇ?」 「どうして、再会できたことを、素直に喜んでくれないのさ。  ボクが、どんな想...
  • 哀歌~HUNT MEMORYS~
    水銀燈の長編の走馬灯~MANY MEMORYS~から続いてる話なので先にそちらを読むことをお勧めします。 哀歌~HUNT MEMORYS~ 思い出とは儚い物・・・故にそれは美しくもなるのです。 これは大事な親友が死んだとある乙女が “思い出“の意味を違う意味で捉えてしまい 狂気に染まり、やがて双子の姉をも巻き込んでしまう物語です。 では彼女が捉えた“思い出“ 哀れなこのお話を皆さん暫しご覧あれ。 -真夜中 夜の路地に彼女は立っていた。 蒼「よし・・・あの人・・にしよう。」 蒼星石は角に隠れて人が通り過ぎるのを待つ。 そして通り過ぎた瞬間蒼星石は人の背後から 鋏を頭にへと突き刺す。 そして突き刺した所から鋏を一気に下へと下げる。 人は血を吹き流しながら二つへ分かれていく。 やがて両断されると人だった物体は声をあげる事もなく静かに倒れた。 蒼「ふふ・・これでこの人の“思い出“は貰った...
  • ずっと傍らに…激闘編 第十九章~翠星石side~
    翠「~♪」 すこやかに~のびやかに~♪ 今日もちゃんとお花に水をやるですよ~♪ いやぁ…見事なまでに青空が広がってるですぅ。 絶好の行楽日和…って言っても、今年はどこにも行けないんですが… まぁジュンとは街へ出掛けたんですけどね~♪ それだけでも良しとしますか。 …邪魔が入った? あぁ、そんなもん知らねぇです。 ヒッキーと外で遊べること自体奇跡だったわけですし、 駅弁食べながらのんびり過ごすことも出来ましたし、 色々と服も買えましたし、 アクセサリーも買えましたし、 ケーキ屋にも行けましたし── このキャミワンピースも、ジュンはさっさと気づいてくれるですかねぇ~。 『(あっ!その服、こないだ買ったやつだろ?  やっぱお前が着ると可愛く見えるよなぁ~…)』 …きゃはっ! 顔がにやけてくるですw だっ…誰にも見られてないですよね? …って、みんな家の中でゴロゴロしてやがるですか!...
  • 薔薇水晶ってこうですかわかりません
            みんなおいてけぼり、投げっぱなしの1レス小話集 『薔薇水晶ってこうですかわかりません』 ※あらすじ:薔薇水晶の退屈しのぎにジュンがつきあうよ #1 「こーどもー、こーどもー、たーっぷりー、こーどもー」 「関わりあいになりたくなくて、眼帯側の死角からこっそり逃れようとする僕です」 「あ、ジュンだ。気づいてたけど」 「ああン」 「退屈です。しのいでください」 「のっけから日本語崩壊してるなあ。いいよ、なんかして遊ぶか?」 「ヒント:1行目」 「なんで帰ろうとするかなー。むー。って口で言う。むー」 「お前は性的いたずらのことしか頭にないのか」 「ジュン酷いよ。私純愛派なのに。コウノトリだって信じてるのに」 「信じてる子は信じてるって言わない」 「……意地悪しないで。遊んで」 「セクハラしなければ普通に遊ぶぞ。で、何する?」 「コウノトリの...
  • 複数短編138
    真「ただいまなのだわ」 雛「あっおかえりなの真紅~」ニャー 真「雛苺、紅茶をお願いするわ…って今何か聞こえなかった?」 雛「そうそう、雛ね、さっき捨て猫さんを拾ってきたの~」 雛苺の後ろから顔を出す小ぶりの三毛猫 真「あああああああああああああああああっ!!!   やめてぇええええええ!!雛苺何でこんな事をするの私に何の恨みがあるの   もうこき使ったりしないわ紅茶も自分で淹れるわミサイルも撃たないわ   お望みなら私は貴女の下僕になるわだからどうかお引取願って頂戴雛苺ぉぉぉ」 雛「うゅ?でもこんなに可愛いのよ?真紅も抱っこする?」 雛苺はうずくまる真紅の目の前に猫を抱えて差し出す 真「kdjg;faくkfあせdfふじこkkfdsa」 自室に逃れる真紅 雛「う~いくら猫さんが嫌いだからってあれは異常なの…猫さん、洗ってあげるの~」 猫「ニャ」 一時間後、紅茶を...
  • L/R.7
         L.― 電信  花は――うつくしいね?  ふふ。突拍子も無くて、ごめんね。今、丁度手元にあるんだ。  僕は時々思うんだよ。この花びらの一枚一枚が、いのちそのものなんじゃないかって。  うん。まるで血のいろのようだ。僕もこんないろを、持っているんだよ。すこし指を切ったなら、それは見える。灯りがすくなくても、ふかくふかく。僕の眼には、それがきっと映るに違いない。  儚い、かな。どうだろう。儚いこと、それそのものが真であったとして。その価値は、如何なるものなのだろうか。そう、その価値さ。  さみしさ、ともすこし似ている。うん。けれどね。僕は僕自身を、不幸せであるとは思わないよ。  よくよく話せた友達は――先にいってしまったけれど。家では、おじいさんとおばあさんも待ってるんだ。それに、姉さんが居る。  帰れるかどうか、は……ああ、御免。それはもう言わない約束だったね...
  • *死の行進
       「じゃあとりあえず、後から参加のひとにはこっちねー」  にこやかにめぐさんが促す。楽しみすぎだよこのひと。  最初に用意していたショットグラスは、三つだった。二つはゲームに使っていて、残りのひとつは?  ゲームが始まる前、グラスへ並々と注いでおいて、机の端っこあたりにおいておいた例のもの。  これは『お酒の神様』が怒らないように、『おまじない』として、とっておかれるもの、らしい。  それはまさに今、こういった場合に使用される虎の子。言い換えると、呑みたいやつが呑め。 「じゃ、代表して私が頂くわぁ」  くぃっ、とグラスを傾けて、カツンとテーブルに置く水銀燈だ。  あんまりマナーとしては良くないのかもしれないが、本当に見てて良い呑みっぷり、もとい呑み慣れすぎ。大学のサークル新歓、渡り歩いたりしてなかっただろうな? 「私と真紅は最強のコンビだったわよぉ」 「詳しく聞きたく...
  • 「彼氏彼女達の事情」
    『人様の事情に首を突っ込むな』とは人間が他人との生活の中の摩擦を経て得た尊い教訓の一つでしょう。触らぬ神に祟りはなく、親切心を働かせたところで自分が対応仕切れない問題事を背負いこむなど具の彫刻と言えるからです。 他者との距離に重きを置き、日頃より人付き合いの間合いを慎重に定め、心を鬼にして妹にも自立と成長を促すために距離を置く稀代の殊勝で努力家で正直者の教育者兼酒場の看板娘、つまりこのわたくしは、現在、世界樹で行われるアイビーリープの大会の練習真っ盛りです。 当然他人を気遣うどころか自分の事で精一杯なわたくしは、上記の精神にしだかい清く正しく美しく日々生活をしていました。 だから、わたくしの過失ではないのです。 例え手に余る事態を抱え込もうと、例えろくでもない事に巻き込まれようと。 何故ってだって、事情の方から足をはやしてわたくしを追いかけてきたので...
  • 奇しき薔薇寮の乙女 第七話
    第七話 や、いままでも何度か見てきた部屋ではあるけどさ。 相変わらず広いっていうか、場違いっていうか意味なしっていうか。 ここまでダメ押し的な部屋を見せつけられると、正直言って唖然とするほかやることがないなァ。 これはこれで3日くらいは住んでみたいなァとか思うんだけどね? んー、そんなに保つのかどうかも正直あやしいけど。 いやほら、高嶺の花に憧れるっていうか、そういうキモチ。 たしかに手が届く場所にあるんだけど、こう、伸ばしたくない領域なワケで。 今日これからここで寝るんだなーって思うと、僕としては怖気がする。 だってさ、人が住むような空間じゃないよ、ここ。 「───ここで寝るしかないよなァ」 うん、それしかない。 これでも最善は尽くしたんだけどね。 ソファーで寝るとか、水銀燈の甘い誘惑にノるとか、なんかそーいう善後策。 いくらなんでも、客人にそんな待遇はどうかっていう見事なま...
  • ずっと傍らに…激闘編 第十九章~ジュンside~
    テ『トゥートゥートゥートゥートゥートゥットゥトゥー♪』 ゴールデンウィークもそろそろ終盤。 僕はいつものごとく翠星石の家に上がりこんで、 リビングでゴロゴロしていた。 翠星石たちの家は、今年のゴールデンウィークはそれぞれに忙しくて、 全員で揃って遊びに行くことはなかったらしい。 何か、僕が引き篭もりになったのも間接的に関わってるんじゃないのかと考えると、 ちょっと気持ちが沈む…。 翠星石と蒼星石は『関係ない!』って言ってくれたけれど…。 まぁ、今の僕に出来ることは、こいつらと一緒にいることだけだ。 …昼上がりの日差しが差し込んできて気持ちがいい。 今日の天気は快晴。風が少ない分、少し外は暑そうだ。 適当にテレビを見ている僕の背中の上で、 ばらしーが腹ばいで乗っかって、同じようにテレビを見ている。 ばらしーと雛苺はリビングのテーブルでお絵かき。 翠星石は庭で花の水遣り。 真紅は2...
  • 第八話 JUMと雪華綺晶
    「一つ屋根の下 第八話 JUMと雪華綺晶」     今日は休日・・・意外な事に今日は我が家にほとんと人がいない。まず、銀姉ちゃんと真紅姉ちゃんと ヒナ姉ちゃんはくんくん探偵の劇場版を揃って見に行った。高校生にもなって・・・とか思うけど口に出すと くんくんについて小一時間語られるので(主に銀姉ちゃんと真紅姉ちゃんに)言わずに見送る。 カナ姉ちゃんは部活らしい。音楽部と科学部を兼部してたはずだ。今日はどっちだったかなぁ・・・ バイオリン持って行ったから音楽部だろう。んで、翠姉ちゃんと蒼姉ちゃんは二人で洋服とかの お買い物だ。あの二人の事だ。翠姉ちゃんが何とか蒼姉ちゃんに可愛い服を着せようとし、 蒼姉ちゃんがそれを全力で拒否を繰り返して、結局時間かかるだろう。 んで、今家に居るのは僕とキラ姉ちゃんと薔薇姉ちゃん・・・だったが・・・ 「JUM・・・出かけてくるね・・・」 「薔薇姉ちゃんもどっか行く...
  • ずっと傍らに…激闘編 第二十二章~翠星石side~
    ──チュンチュン、チュンチュン… 翠「…ふぁぁ…」 朝を迎えました。 ジュンの部屋に朝の光が差し込んできています。 ジ「Zzz…」 …ジュンの奴ぅ~…。 あのあと、変なタイミングで寝返ったから、 思いっきり舌を噛んじまったじゃねぇですかっ! 翠「…」 ちょっとほっぺに…ってしてやろうと思っただけですのに…。 翠「…」 それに、昨日転んだところもまたズキズキ痛むです…。 ジュンの家のお風呂で膝が浴槽のお湯に入らないようにするのも苦労しましたし、 しかも…こういうタイプの擦り傷って…まぁこれは小さい方だと思うんですが、 痕が残るんですよね…。 …最悪ですぅ。 蒼「…ん…んぁ…もうそんな時間?」 翠「とっとと家に帰るですよ」 ~~~~~ 家に帰って、さっさとシャワーを浴びました。 寝てる間、ひたすらに暑かったですからね…。 あぁ…膝にしみるです…。 それから今日の学校...
  • L/R.2
    L.― 電信2  そうだね――うん。平素、笑っていられるのは、とても大事なことだね。……大事さ。愛想を振りまけば良い、と言っているのではないよ? なんだろうね。ひとと話していて、いつもいつもしかめっ面じゃあ、何とも具合が悪いじゃないか。  怒っている――どうだろう。ああ、姉さんの場合はね。素直じゃあないんだ。でも、優しいひとだよ。――うん? ふふ、確かにそうかもしれない。僕達は、双子だから。多少悪いところを差っ引いても、贔屓目というのもないとは言えないかな。けれどね、これは本当のことなんだ。……そう。言うなら、たったひとりの姉だから――其処だけは、譲れないかもしれない。  僕はこうやって床に付しているからね、――ベッド、と言うのだよ、布団に木製の足が四本、付いているんだ。踏み台の広い奴で、布団がその上に載せられるような塩梅を考えてくれれば――想像が付かない? うん。僕もこの眼で見るま...
  • 最終話 生きる事は・・・
    「超機動戦記ローゼンガンダム 最終話 生きる事は・・・」     「これでよしっと・・・」 自室のドレッサーで薄く化粧をする少女がいた。軍部に身を置きながらも年頃の女の子。身だしなみは 忘れない。最も、今日はオフだからなのだが。彼女の名前は地球連合軍「Rozen Maiden」第六番大隊 隊長、柏葉巴中佐。11年前のアリスの乱からはじまった戦乱をレジスタンス「メイデン」の旗艦、サクラダの 副艦長として活躍し、現在はその手腕を買われて六番大隊の隊長に抜擢された。もっとも、彼女の場合は 戦闘のための隊長というより、ある人物の護衛。悪く言えばお守りとしての役割の方が大きい。 1年前、稀代の天才科学者ローゼンの作りし最高の人工知能「アリス」の暴走による戦乱は様々な レジスタンスによって鎮圧された。そのレジスタンスで最も活躍したとされるメイデンから因んで、現在連合軍は 自らを「Rozen Maid...
  • 一日目
    「おはよう、二人とも」 「おはようですぅ。今日もお前はチビですねぇ。」 「ちょっと翠星石…。自分の彼氏にその言い方は…。あ、ジュン君おはよう。」 いつもと同じ、ある水曜日の朝。 もう点滅しはじめている信号。傍らには花屋。そんな景色。 また3人で登校するようになって、もう一月くらいたつのかな。 ジュン君と翠星石が付き合い始めてから僕も遠慮してたけど… ちょっと前、また3人で通わないか、ってジュン君から誘われたんだ。 その二人だけど、翠星石もあんな事言っておきながらジュン君にベタベタなんだよね…。ほら。 「♪♪」 「ちょ、朝から腕組むなよ。」 「いいじゃないですかぁ♪恋人同士なのですよ?」 翠星石とジュン君が腕を組んで。僕がジュン君の横について。 日差しは、僕の側から降り注ぐ。でも、むしろ暗さを感じる。 二人に少し相槌を打ちながら、歩いていた。 ボーっとしていたからかもしれない。 ...
  • 複数短編137
    sinineta?netasini? JUM(さて、後嘘をついてない相手は、っと・・・)   バキッ JUM(なんか壊れたような音が・・・?) (ドスドスドスドス ?「ジューーーーンーーーーーーーー」(ゴゴゴゴゴ JUM「ん・・・真紅・・・さん?     なんかものすごい怒りのオーラが見えるんですが・・・」 真紅「『水銀燈の胸は詰め物で、本当は真紅よりもぺったんこ』     と言う貴方の言葉を信じてからかいに行ってみれば・・・嘘だったとはね・・・」 JUM「いや、まさか、あんなのを信じるとは思わなくて」 真紅「そのせいで逆に水銀燈にさんざんからかわれ・・・よくもやってくれたのだわ・・・」 JUM「って言うか真紅よりぺったんことかもはやえぐれてるレベルだし嘘だとすぐ分かr「絆ックル!!!」(ドグシャァ 真紅「今日のところはこれで勘弁してあ...
  • 【お酒と河川敷と、お嬢様】
    「ジュン様は奥手すぎるのですっ! 大体ですね……」   さて、隣でやたら僕に絡んでくるこのお方の対処に、僕はほとほと困り 果てて居るのだった。どうしようかなあ……普段おしとやかでも、ひとっ てやっぱり変わるんだなあ……  かと言ってこのまま放置していく訳にもいかないし。一度腹を決めたのだ、 とことんまで付き合おうではないか。   僕の隣で、最早顔も真っ赤にしながら話し続けているのは雪華綺晶。この 辺りじゃ有名なお屋敷に住んでいるお嬢様である。夕暮れ時の光が、彼女の 顔をより一層赤く照らしているように見えた。 「あ、また無くなりましたわね……ジュン様、そちらの袋をおとり下さいますか」 「はいよ」   がちゃん、と音が重く響くほど中身の詰まった袋を、彼女に渡す。 「ゴミを持ち帰るのは、ひととしてのマナーですわ」   ...
  • 第2話 カウンセラー
    A>僕はもう生きていくのが嫌になりました。学校に行くたび痣を付けられ クラスの女の子からは汚いものを見るような目で見られます 毎日家でゲームやアニメの日々、僕には妹がいます 妹はスポーツ万能で成績も悪くない 親には妹と比べられるばかりの日々 妹が友達を呼ぶときは僕は家から追い出されます 僕の存在する理由がもう見つからないんです もう、死にたいです ………なるほど カタカタカタ… <確かにあなたのお話を聞く限り今の生活はあなたにとって辛いものばかりでしょう  けど、あなたは本当に存在するための理由を見つけられないんですか?  答えは見つけられないんじゃなくて、あなたが見つけようとしないだけでは ないのですか? 人間は誰でも弱さを持っています。だから自分より弱い人間を苛めたくなるのです ここでいう弱さとは肉体的なものではありません。心の問題で...
  • 【夢の続き】~ドール~
     桜が、散ろうとしていた。待ち望んでいた筈の春は、あっという間にその終わりを見せよう としている。川沿いの桜並木から、零れ落ちていく花びら。それらが、水面にひたり。水の 流れに沿っている。落ちた花びらは、抗えず。ただ、流されていくだけ。  こんな風景を見て。私の心の内には、何の波も立っていない。感傷、寂しさ、あるいは哀し み……という名前の、『何か』。そういうものは、少なくとも私には必要の無いこと。  涙は流さず。少しの喜びと、楽しみがあれば。それだけで、良いのだから。  私は、十分に哀しんだ。  だからもう、いいと思う。  ちりん、と。首元から聴こえる金音。紫の紐に通された、ふたつの銀の輪。  ぎゅっと、握り締める。  光が眩しい。眼を細めて、私は。自分の先を、ただぼんやりと見つめている、だけ。   ―――――――――――  夢を、見ていた。私は春の桜並木の下を、ひ...
  • 奇しき薔薇寮の乙女 第八話
    第八話 思い出した。 今日の夕方、学校から帰ってきたら珍しいお客さんがいたんだった。 黒縁の大きめな眼鏡をかけた、私にとって大切なお客様。 きらきーより先に帰ってきたのはマズかったなと思っていたのに、一瞬で忘れちゃったんだっけ。 うん、本当に大切だからね。 なにせこの寮の人たち、あんまりゲームしないし。 何人かはするけど、そこまでのめりこんでやるってワケでもない。 つまり話題があんまりないから、ちょっと困っていた。 真紅が連れてきたあいつは話がわかるし面白い。 私にとって、あいつは救世主でもある。 そういう意味で、私にとってあいつは大切なお客さまなワケだ。 さっそくこないだ買ってきたゲームを進めると、やっぱり乗ってくれる。 ある程度は進めたから、新規データ作っちゃえ。 普通は他の人のプレイを見ていても大して面白くはないけど、こいつは別。 なんだか見てて面白い。 別にプレイしてる最中に「...
  • ずっと傍らに…激闘編 第二十一章~翠星石side~
    ──朝。 父「おはよう」 銀「…」 水銀燈が街へ行った日の翌日あたりから不機嫌ですぅ。 銀「あぁもう五月蝿い」 父「何だと!?」 水銀燈に限ってそんなこと有り得ない、ってな発言ばかり繰り返してるです…。 心配で蒼星石と少しリビングの外の廊下で話し合いました…。 翠「蒼星石…」 蒼「…ん?」 翠「水銀燈の奴、またAの親に圧力掛けられてるんですかね」 蒼「多分ね。街でAが翠星石に負けてから親に縋ったんじゃない?   “もっと翠星石の関係者を苛めてくれ”なんてことをお願いしてるかも」 翠「…」 ~~~~~ 今日はジュンと距離を置くために、 蒼星石や巴とは別登校。 つまり、ジュンの家に行かずに直接学校に行ったです。 ジュンからのメールは昨日のあれからずっと放置。 同じく電話も放置。 翠星石のありがたみを思い知れです! ──とは言うものの、ジュンが私を相手にしなくなったら…。 あ...
  • ずっと傍らに…激闘編 第二十章~ジュンside~
    の『ジュンく~ん、ご飯よぅ~』 ジ「はーい」 1階からねーちゃんの呼ぶ声がする。 波乱に満ちたGWもすっかり終わってしまった。 ABCに2回も邪魔されたことに恨めしさを感じるが、 僕の今の力では諦めるしかない。 だからといって逃げ惑いっぱなしでいると、 水銀燈に喝を入れられる始末… あんな奴らに太刀打ち出来るわけないだろっての。 ちくしょう。 水鉄砲で遊ぼうとした時にイヤというほどよく分かったよ。 ほんと、水銀燈も解ってないなぁ…。 やっぱり僕が一番解ってるんだよ。 ──こんな事、面と向かって言ってたら、もっとシバかれてたかな。 ほんと鬱だよ…まったく。 ~~~~~ の「じゃ、いってきまーす」 ジ「ん」 ねーちゃんを玄関から送り出したところで、 連休も明けたことだし、また引き篭もりライフを送ろうっかな~ …と自分の部屋へ戻る。 今日から学校へ行く前に翠星石、蒼星石、柏葉の...
  • 【夕暮れと夜のノート】
        また、雨が降るのかしら。  しばらく晴れていた天気の合間に挟まるような雨が、昨日は降り続いていた。  そして明け方にはそれもやんで、今のところは空はまだ泣いていない。ただ、それが近付いている気配だけがする。  そうなると、もう森の中へは入れない。きっといつもの夕暮れと違い、森はその表情を変えてしまうだろうから。中に入れば、迷ってしまう。森の奥へ、誘われてしまうかもしれない。  ずきん、と、右腕が痛む。  それはそれで、と考えなくもないが、やはり怖い。自分の領域から出るのは、恐ろしいことだ。   「紅茶でも、淹れようかしらね」  珍しく、自分で淹れてみようという気になる。  立ち上がる。静かなこの部屋で、椅子から立ち上がるだけのカタンという音が、やけによく響いた。  それに加えて、あの娘が寝室に繋がるドアを開けた音も。 「真紅……紅茶の時間? 私が準備するわぁ」 「水...
  • 【お酒と、雪と、お嬢様】
        雪がふる。  雪がふるよ。  静かできれい。あんまり静かで、眠ってしまいたくなる。けど今眠っちゃったら、多分しんでしまうから、しない。  ベランダに出てはく息は、周りがとてもくらいというのに、とてもはっきりと白く見える。部屋のカーテンから漏れる僅かなひかりが、空気を照らしているのだ、きっと。ほう、と手に吹き付ければ、ほのかにあたたかい。  くぴ、と。手に持っていた缶を傾ける。この年になって、この苦い炭酸を飲むのが大変ではなくなってきた。というよりはむしろ、すきになっているかもしれない。味もさることながら、多分こういったものは、喉越しを愉しむ物なのだろうという気がしている。だから、最初の一口目が多分いちばんおいしい。  そういえば、冷蔵庫のストックがついになくなった。これは元々僕が買ったものじゃない。前に遊びにきた『彼女』が大量に持ってきたものを、毎日毎日少しずつ消費して...
  • 第三十四話 JUMと喫茶ラプラス 後編
    「一つ屋根の下 第三十四話 JUMと喫茶ラプラス 後編」     「ん~……ねぇ、JUM君。真紅ちゃんのドレスのここはどうしたらいいと思う?」 「真紅姉ちゃんは、ここをこんな感じで……後、ヘッドドレスとかも似合うかも。」 「ふむふむ……きゃー!想像の中でも真紅ちゃん可愛い~!!」 僕は喫茶ラプラスのとある部屋でみっちゃんさんと紙と布に埋もれていた。 ちなみに、姉ちゃんたちは今はまだ普通のメイド服でお店に出てるようだ。白崎さんに言わせれば、イベント 前の客集めに最適だそうで。実際、姉ちゃんたちが入ってから客の入りは伸びているらしい。 「ねぇ、JUM君。JUM君はさ、お裁縫とか、お洋服のデッサンとか嫌い?」 ふと、みっちゃんさんがそんな事を聞いてきた。 「……何ですか?急に。」 「うん。カナが言ってたんだけどね。JUM君って小さい頃はドレスやお洋服のデッサンとかお裁縫得意だったって。 でも、大...
  • 巴メイデン481~490
    481 の「お酒って怖いわねぇ」 巴「怖いですか?」 の「そうよぅ、お酒を飲むと、みんな人が変わっちゃうもの」 巴「そうですね。……人前で全裸だなんて、ダメですよね」 の「ええ、ええ、ジュンくんの裸はそんなに安くないもの!」 巴「そう思います」 巴「だから、今のうちに耐性つけないと」 ジ「それでわざわざ大量の酒用意かよっていうかなんでビデオの用意までしてるんだよ」 482 ジ「すーいーせーせきー!またお前は僕の大切な呪い人形をー!」 翠「ふーんだ、いい年こいてお人形遊びなんてしてるお前が悪いんですよーだ!」 ジ「なんだとー!?だいたいお前こそいい年して雛苺みたいないたずらを…」 翠「翠星石がチビ苺みたいですってぇ!?そんなことチビに言われる筋合いはないですぅ!」 ジ「チビチビって、お前僕よりチビだろ!?」 翠「ふん、翠星石は心のでか...
  • 【ゆめうつつ】~トロイメント~§4
    §4 ―――――――――  『トロイメント』は、相変らず私以外に客が居ない。  毎週決まった曜日と時間帯にここへ訪れる私は、もはや常連になっていると 言って何の差支えも無いと思う。今日はアッサムティーを注文して。多めのミル クを入れてから口をつける。 「それにしても。本当にお客が少ないのね、ここは」  たまに声に出てしまうのも失礼なのかもしれなかったのだが、どうにも事実な ので致し方ないと思う。  白崎さんとも大分親しくなり、私は大概のひとに接するときと同じような口調 で彼と話をするようになっていた。それに対する彼の話し方と言えば、相変らず なのだった。 「火曜は日が悪いようですね、真紅さん。まあもともとこの店は。  よく来て頂ける常連さんによって成り立っているようなものですから」 『例えば、あなたのような』。そんなことを話す彼の表情はいつも通り穏やかだ。 「ここは、ずっ...
  • =さらば!我が愛しき日々よ=第五話
    1時間後・・・ 疲れた・・・。結局真紅に全部させられた・・・。腰がイテェ 大掃除が終わった後は、全員リビングへばっている。 銀「つ、疲れたわぁ。」 金「カ、カナもかしら~。」 翠「腰が痛いですぅ・・・」 真「この程度で疲れるなんて、なってないわね。」 雛「ひなもうだめなの~」パタッ 薔「ZZZ・・・」 蒼「みんな、お疲れ様。」 真紅以外は全員相当参っているようで、当分静かになりそうだ。部屋は随分ときれいになっている。 意外にも、掃除はできる方らしい。そう思い、部屋へ戻ろうとしたところ、 ガチャ、 の「ただいま~。」 のりが帰ってきた。コノジョウキョウハ・・・まずくないか? ばたばた、カチャ の「ジュン君ごめんね~、おそくなって・・・」 あちゃ~。のりはリビングの扉を開けて部屋を見るなり、固まってしまった。 の「だ、だめよジュン君!未成年なのに出張ヘ○ス...
  • L/R.3
    R.―  かなしいこと、かい?  ――どうだろう。世の中にかなしいことは、結構多いとは思うよ。けれど、僕はそうでも無い。かなしいことよりは、さみしいことの方が多いような気がするんだ。そこは君と一緒だね、きっと。ひとは、独りだとさみしい。……うん。それはとっても、さみしいことだから。  ――ああ。姉さんかい? うん。姉さんは僕に、そんな素振りは見せないんだ。人一倍さみしがりなんだろうけど。素直じゃない――ああ、それも確かに……ふふ、そうだね。不思議だな、何だか。……や、本当に不思議な気分だよ。  君と話しているのは、楽しいな。何だか気分が紛れる。――僕はね、結構我侭な方だと自分で思うんだ。誰かと話していたい、だなんて。普段は独りで居るとは好きなくせに、たまに考えたりもするんだよ。……君はどうだい。――うん……そうか。僕と君は、何処か似ているところがあるのかもしれない。  もう少し...
  • 第七話 鏡の姉妹
    「……ねえ、お姉ちゃん」 「どうしましたか?」 「……私達のしたことは――間違い、……だったのかな」 「答えは誰にもわかりませんよ。この世の正しさを保障してくれる神様だって――   ひとの数だけ、居るのですから」   久しぶりの休暇――という訳でもないが。私達は久しぶりに、自宅でのんびりと した時を過ごしている。   しかし、仕事とあればすぐに飛んでいくし。妹もそのことは重々承知している筈。   窓の外には、新月に近くなっている細身の月が見えて。指輪の光のような白く艶かしい ひかりを放っている。折角良い眺めだからということで、部屋のカーテンは開け放してお いた。室内の照明は元より薄暗いものだったし、これならばご近所の迷惑になるというこ とも無いだろう。   眼の前には、グラスを持ちながら、これでもかと言うくらい顔をまっかっかにし...
  • エピローグ
      …………  目覚めるとそこは、真っ白い空間だった。だけどここは"九秒前の白"では無くて――― 僕が入院していた、病院の一室。 「……ジュン君~!」  目覚めて身体を起こすなり、いきなり抱きつかれる。……またかよ! 「ね、姉ちゃん……暫く身体動かしてないんだから……! ちょっ、痛い痛い!」  僕の抗議も空しく、姉は泣きながら抱きつくのをやめてくれない。―――僕が一応植物状 態みたいな状況に陥ってから、どれ位の時が経っていたのかはすぐにはわからなかったが。  やっぱり心配かけちゃったよな…… 「……ごめん、姉ちゃん。あと……ただいま」 「ひっく、……? ジュン君、ぐすっ、何処か、お出かけしてたのぉ?」 「うーん……ちょっと、夢の中で」 「……ふふっ、おかしなジュン君……」  うん、まあおかしいよなあ。……それにしても。僕が幽霊になる前は、あれほど激しく...
  • ちょっと暑い、夏の日。
    「暇ですぅ・・・」 第一声がこれでいいのかとは思うが、どうしようもない。 だって暇なんだもん。 今日の夜には花火大会もある。 なのに・・・ 「めっさ暇ですぅ・・・」 エアコンの効いた部屋。 外からはワシワシ、ミンミン蝉の声。 ふとケータイに目をやる、 着信もメールもない。 年頃の乙女がこんなんでいいのか? 「はふー・・暇ですぅ・・・」 せっかく買った奇麗な翠の浴衣も、出番があるとは思えない。 「誰か拉致られろですぅ・・」 かたっぱしから友人に電話してみる。 Trrrr・・・・Trrrrr・・・Trrrr・・・・ 「もしもしぃ~?どうしたのぉ?」 「今日の夜暇ですかぁ?」  ってこいつが暇なわけはなく、 「何言ってんのよぉ、今日は花火大会よぉ? 暇なわけないじゃなぁい。おばかさ~ん」 「いっぺんこの世から乳酸菌を消し去ってほしいですか?」 「フフフ、とにかく私はだ...
  • ずっと傍らに…激闘編 第二十三章~ジュンside~
    ──昨日水銀燈に話した翠星石のことを、今日も思い起こす。 そういや、手を繋がないと怒り出すのは、 それっぽいのが最近でもあった…かな。 街へ行った時、ケーキ屋に行く前に僕の腕にしがみついてた事とか…。 ふっ。 翠ちゃん…。 幼稚園の頃のあだ名。 ──今は昔…か。 他に思い出すといえば…おとといの話。 寝る前の翠星石との言い争いか。 僕は自殺しようという気なんてさらさら持ち合わせてなかったからな。 これだけは今でも自信を持って言い張れる。 ----- 翠「…こっんの大馬鹿者ぉ!!」 ジ「なんだよ…。さっきまで腰抜かして立てなかったくせに──」 翠「キィィィー!!」 蒼「2人ともやめようよ…」 翠「何で窓から飛び降りようとしたんですか!」 ジ「飛び降りるつもりはなかった。   自殺なんかしようとは思ってなかった。   ただそれだけだ」 翠「じゃあ何で──」 ジ「水銀燈から逃げる...
  • 『ひょひょいの憑依っ!』
    『ひょひょいの憑依っ!』 凍てつく冬が、静かに舞台を降りてゆく頃。 それは、春という再生の訪れ。 多くの若者たちが、新しい世界に旅立っていく季節。 彼……桜田ジュンもまた、新たな道に歩を踏み出した若者の一人でした。 「今日から僕は、ここで――」 穏やかに、昼下がりの日射しが降り注ぐ空間。 薄汚れた壁際に、山と積まれた段ボール箱を眺め回して、独りごちる。 大学を卒業したジュンは、首都圏に本社のある企業に、就職が決まっていました。 そこで、これを機に親元を離れ、独り暮らしを始める予定なのです。 彼が借りたのは、都心から電車で30分ほど離れた下町の、ボロアパートでした。 築20年を越える5階建てのコンクリート家屋ですが、立地条件は悪くありません。 勤務先にも、公共の交通手段を用いれば、1時間以内に辿り着けます。 そんなアパートならば、家賃だって安かろう筈もなく―― 最低でも、一ヶ...
  • ずっと傍らに…激闘編 第十八章~翠星石side~
    ──となりで顔を強張らせてるジュン。 目の前で座ってる人の視線が気になるんですかぁ? 快速と違って座席の向きが90度違いますからね。 …でも翠星石とのりがお前を挟んで座ってるだけでもまだマシでしょうに! そんなジュンも、今日で壁をひとつ乗り越えましたね。 ひとつどころじゃないかもしれないです…。 だって、学校よりも人が多い街に出ることが出来たんですからね。 別に今だって怖がることなんてないんですよ。 ABCの邪魔さえ入らなければ── やっぱり、こいつらを倒すまでは学校復帰は厳しいですかねぇ。 翠星石も連休明けから安心して学校生活を送れるか心配になってきたです…。 あと、ケーキ屋でジュンが言ってましたが、 誰にも出掛けたことを連絡しなかったことで水銀燈に怒られたんですね。 まぁそういう意味では水銀燈の気持ちは分からんでもないです。 家から忽然と姿を消したとなれば、誰だって心配しま...
  • *中盤戦
       「はぁ……頬を真っ紅に染めながらソファで横になるカナも雛ちゃんも超絶可愛いわ……」 「落ち着け」  二人仲良く抱き合って寝ている雛苺と金糸雀を見ながら、虚ろな眼でみつさんは呟いている。槐さんが嗜めてくれなかったらどこへ向かっちゃうかわかったもんじゃない。 「まあ……うん。なんかこう、娘を見守る親、という気持ちとしてはわかるかもしれない。姪っ子ではあるが、うちの薔薇水晶も雪華綺晶も、寝顔は本当にかわいいものだ」  言いながら、槐さんは壮絶の渦中を見やって、どこか諦めた表情をしている。なんかあったんですか? 「……私でも引かないところは引かないよ!」 「あらあらばらしーちゃん(唐揚の皿を完食)、私も姉として(カルボナーラの皿を完食)挑まれたなら白黒つけずには(シーザーサラダの皿を完食)(姉ちゃんが五目チャーハンを追加)いられませんわよ?(完食)」  家の中に嵐が居る。食...
  • 五話「水銀燈Ⅱ」
    短編「図書館」シリーズ五話「水銀燈Ⅱ」 突然だが、私、真紅は図書委員だ。 元々本が好きで、中一のときに初めて図書委員になり… 気が付けば図書室、そして図書委員の常連となり早3年。 その間に図書室仲間ともいうべく、同じく本の好きな友達連も出来て、 図書館をよく利用する人の顔もかなり覚えた。 これは、そんな私の図書室でのある日の放課後のお話。 当番の日は、普通の掃除は免除になる。しかし代わりに広い図書室の掃除があった。 HR後に、同じ掃除箇所のクラスメイトに当番だから、と声をかけて歩き出す。 図書室にたどり着くと、みっちゃん先生が掃除機や雑巾を出して待っていたが、 金糸雀のクラスはまだHRが終わっていないようで姿が見えなかった。 紅「掃除に来たのだわ」 み「はーい。まだ急がなくてもいいけど…はじめるなら掃除機の前に机の雑巾がけをお願い」 金「遅くなりましたかしら~!」 み「じゃあ、一緒...
  • 伝わらない気持ち
    ピッ… ブウゥゥゥゥゥゥゥン… <交流チャットコミュニティ【薔薇の楽園】> カタカタカタ… J坊>今日はじめてクンクンを見た、そっちが言うほどじゃないけど暇つぶしにはなるよ ホーリエ>クンクンの面白さを分からないあなたはまだ子供ね J坊>あんなのに夢中になれるほど僕はもう子供じゃないんだ ホーリエ>そういう台詞はクンクンのビデオを全て見てから言いなさい。 今日はもう落ちるわ、明日は当番で学校が早いの J坊>分かった、僕も色々忙しいんだ ホーリエ>おやすみなさい J坊>おやすみ <退出する> ピッ… JUN「ふぅ…学校か…」 <学校> 梅「やあ、みんなおはよう では出欠をとるぞ呼ばれたものは返事をしろー」 先生があいうえお順に出席をとっていく いつものことだが桜田という苗字で一旦止まる そして何事...
  •  『ひょひょいの憑依っ!』Act.5
     『ひょひょいの憑依っ!』Act.5 夕闇が迫る下町の風景は、どうして、奇妙な胸騒ぎを運んでくるのでしょう? どこからか漂ってくる、夕飯の匂い。お風呂で遊ぶ子供の、はしゃぎ声。 車のエンジン音と、クラクション。遠く聞こえる電車の警笛。その他、様々な雑音―― 闇が世界を塗りつぶしていく中、人影の群は黒い川となって、足早に流れてゆきます。 毎日、繰り返される平穏な日常の、何の変哲もないワンシーン。 なのに、ジュンはそれらを見る度に、家路を急ぎたい衝動に駆られるのでした。 黄昏時は、逢魔が刻。 そんな迷信じみた畏れが、連綿と魂に受け継がれているのかも知れません。 ――などと、しっとりとした雰囲気に包まれながら、ジュンは、ある場所を目指していました。 それは……ズバリ、近所の銭湯です。 タオルやボディソープ、シャンプーなど、入浴に必要な物はバッグに詰めて、背負っています。 にしても、自宅...
  • 第五話 魔術師
      "幸福"。……それを追い求めた男の、――昔話。   男は、思索を好む人間だった。哲学の本を貪る様に読んでは、"幸せ"とは、 一体何なのであろうか? ということを考えた。   自分の周りに置かれた環境は特に何の変哲も無く、それなりに幸せといえ ば幸せだったのかもしれなかったが、それを自覚することが出来ず、そして苦 悩した。   辺りを見渡せば、まともな職にもつけず、日々食べるのも困るような貧し さに苦しむ人はあまりにも多すぎた。   世の中すべての人々が、幸せになることを神は許してはくれない。いつし か男は、そんなことを考えるようになる。世界はもっと幸せに満ちてもよいの ではないか? だが、実際にそれが実現されることは無い。それはゆめやまぼ ろしの類だから。   男は勤勉で、しかも普通のひとには無い不思...
  • あなたを感じていたい
    「とにかく、翠星石は僕がいない間に無茶苦茶するなよ。僕がいなくなったとたん にせいせいして、いろいろやんちゃしだすからな……」  ジュンはこれでもかというぐらいに私に釘を差す。 「うるさすぎるです、チビ人間」  本当にうるさい。  そこまで言わなくても分かっているですよ。  ――そんなに……しゃべらなくも……。 「また雛苺にいらないちょっかい掛けるなよ。雛苺から泣きの電話が入るのはうん ざりするのだからな」 「いちいちうるせえですよ!翠星石はそこまでひでえ奴じゃねえです」  ジュンのさらなる言葉に私は顔を膨らませた。 「ははは、本当に翠星石は可愛い奴だな」  そんな私の反応を見て吹き出すジュン。 「ジ、ジュンこそちょっかいかけてるじゃねえですか。だったらこうしてやるです」  私はそう言ってジュンの首元をくすぐる。 「ち、ちょっとやめてくれよ、ははは」 「もっとやってやるですぅ」  ...
  • 奇しき薔薇寮の乙女 第一話
    第一話 「おはよう」 大体は、彼女のこの挨拶から朝が始まる。 最初は驚いた。 入学してから三日目、通学途中でいきなり声をかけられたんだから。 自分にかけられた挨拶だとも思わなかったし。 中学時代にあんな目に遭っていたから、高校では極力、誰とも接触を持たないようにしていたのに。 たった三日でブチ破られてしまった気さえしたな。 「ああ、おはよう」 最初は無視しようと思ったけど、それで二の舞になってもつまらない。 一応返事だけは返したんだけどね。 まさか、それが毎日続くようになるなんて思いもしなかった。 僕の計画はいきなりつまづき、それから2ヶ月の間、内心では混乱しっぱなしだ。 「今日も下ばかり向いちゃって。ツマラナイ男ね」 「じゃあ、なんで僕に構うんだよ」 関わり合いたくないという意思を含んで返した。 凄味は込められなくても、出来るだけ精一杯に。 少し悩むような仕草を...
  • L/R.4
      L.― 白い部屋の会話 「――嬉しい。来てくれたのね」  僕の姿を見て、いの一番に発した声がそれであった。 「気まぐれだよ、ほんの」  本当に、ただの気まぐれ。僕はなるべく、此処へ着たくないと考えている。海の近い、この療養所へ。  病に罹るのが、恐ろしい? 流行りの、治る筈も無い病に。  ――違う。僕は、……もう、見ていられないのだ。病に罹ったら罹ったで、それが僕の人生なのであるし。今僕の口元に巻かれている布当てだって、すぐ取り去ってしまっても別に構わない。  彼女は前に見た時――もう随分、遠い日のことであったようにも思う――と同じ様に、温藉な表情を浮かべていた。  艶やかな黒髪と、色白だった肌が、更に顔色の白さを――幾分悪い方へ――強調している。少し痩せたろうか。何となくやつれているように、見えなくも無い。 「今日はね、調子がいいの。咳もあんまり出ないし」 「...
  • L/R.8
        L.―  眼が覚める。  ――此処は、何処だっけ。  ああ。また、眠ってしまったんだ。此処最近は、己の身体が己のものでは無いような気がする。てのひらを開いて、結んで。こうやって感じる何かで、とりあえず僕がまだ生きているという感覚を保つ。  姉さんと、話をしていたんだっけ。――彼の声も、聴こえたような気がしたんだけどなあ。何だか、不思議な感じ。  とりあえず、ベッドから身体を起こす。血を、沢山吐いた筈だったのだけれど。来ているものも、布敷きも、ぼんやりとした暗闇越しからわかる位に真っ白だった。  廊下へ出る。姉さんは、もう帰ってしまったのかな……声が、聴きたいな。  二階の廊下。階段とは反対の突き当たりに、電信が置いてある。新しもの好きの院長が、仕入れてくれたもの。これは僕にとって、とても大切な繋がりだった。  ……?  鳴って、居る。電信が。静かに、音が響く。  ...
  • 薔薇乙女と、きもだめしと、柿崎さん。
    「薔薇乙女と、きもだめしと、柿崎さん。」 毒虫に穿たれ。 恋人の兄に謀られ。 最後は恋人によって空へと上げられた狩人──オリオン。 そんな、泣きっ面に踏んだり蹴ったり50HITな男の見守る空の下。 僕は。 僕らは。 半周ほど、季節を取り違えたイベントを行っていた。 肝試し。 きもだめし。 KIMODAMESHI。 正直な話、何一つ理解することがきなかった。 何故、僕が、斯様な不可解な集いへの参加を強いられなければならなかったのか。 何故、この寒空の下、「納涼」だなんて場違い甚だしい文句がプリントされた旗を、槐さんは笑顔で持っているのか。 何故、柿崎さんを始めとする女子たちは、不満一つ漏らさずに、気迫すら感じさせる眼差しで此方を見つめているのか。 そして。 何故。 舞台がこんな、「如何にもな」墓地なのか。 「か、柿崎霊園……!...
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