ローゼンメイデンが普通の女の子だったら @Wiki内検索 / 「四番目 その参」で検索した結果

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  • s.d.プロローグ
      冬は全てが眠りにつく季節だという言葉に、僕は賛同の意を示し たい。昨年の冬に、店の常連客から聞いたこと。冬は時間が止まり、 風景がいのちを失い。また来るべき春に向けて、皆眠っているのだ と。   眠りは、時間の停止を表す。そのことを実は、僕はもっと前から 聞かされていたのだけれど。   この地方に雪はあまり降らないけれど、だからこそたまにちらつ く仄かな白は余計な哀愁を際立たせる。雪は静かに舞い落ちると言 うのに、身に吹き付ける風は一体何処からやってくるのだろう―― そんなことを、もう少しでやってくる季節になればいつも考えてい る。   今、季節は秋。冬が全て眠りにつく季節ならば、秋はそこに至る まで、ゆっくりと空ろな夢を見せる時間であると僕は思っている。 周囲が完全に色を失ってしまうまでの幕間。   この季節だけ見せる樹々の黄や紅も、夏よりも...
  • 第十一話 旋律(二)
    『その力を使うのは、僕が傍についているときだけにした方がいい』   彼と組んで闘うようになってからすぐ、私が言われた言葉。一人で居るときは使わない、 またそれでなくても、みだりに回数を重ねて発揮するものではないと。   多分彼は、私の力の本質を。彼と組む以前に私が能力を使っている様子を見たときから、 看破していたのかもしれない。   その証拠に、と言うか。私と組もうと申し出てきたのは、彼の方からであった。   それはまだ、私が……組織に所属して間もない頃の話。 「全く酷いなあ、白崎君は」   私はそんな文句をぶつぶつ言いつつも。ある場所を目指して歩きながら、当時のことを 少しだけ思い出していた。 『めぐ、今回はちょっと昔の相方と行ってくるよ。少しだけ待っていて欲しい』   待っていて、と言われてもなあ。多分彼には彼なりの考え方があって、...
  • 第九話 トラウマ
    「超機動戦記 ローゼンガンダム 第九話 トラウマ」   アリスの攻撃があるとの情報を受けサクラダがセンダイシティへ向かっている途中だった。 JUMはふと、自分の学生時代を思い出していた。それは少ない時間ながらもJUMにとって 数少ない楽しい思い出の記憶。のりがいて、真紅がいて。そういえばベジータともこの時に出会った んだったな。アリスの乱で親を失ったけど、学校のみんなもそうだった。だから、仲良く慣れたの かもしれない。その後僕はメイデンに加入してみんなとは会わなくなっていたけど・・・ みんなは元気でやっているだろうか・・・ 「桜田君、もうじきセンダイに到着します。情報によるとセンダイシティの守備についているレジスタンス はすでにアリス軍と交戦中。何でも新型機があるとのことで苦戦中の模様です。」 巴がJUMに向けて言う。それで正気に戻ったJUMは艦内放送を入れる。 「もうじき戦闘領域に入る。...
  • 第八話 JUMと雪華綺晶
    「一つ屋根の下 第八話 JUMと雪華綺晶」     今日は休日・・・意外な事に今日は我が家にほとんと人がいない。まず、銀姉ちゃんと真紅姉ちゃんと ヒナ姉ちゃんはくんくん探偵の劇場版を揃って見に行った。高校生にもなって・・・とか思うけど口に出すと くんくんについて小一時間語られるので(主に銀姉ちゃんと真紅姉ちゃんに)言わずに見送る。 カナ姉ちゃんは部活らしい。音楽部と科学部を兼部してたはずだ。今日はどっちだったかなぁ・・・ バイオリン持って行ったから音楽部だろう。んで、翠姉ちゃんと蒼姉ちゃんは二人で洋服とかの お買い物だ。あの二人の事だ。翠姉ちゃんが何とか蒼姉ちゃんに可愛い服を着せようとし、 蒼姉ちゃんがそれを全力で拒否を繰り返して、結局時間かかるだろう。 んで、今家に居るのは僕とキラ姉ちゃんと薔薇姉ちゃん・・・だったが・・・ 「JUM・・・出かけてくるね・・・」 「薔薇姉ちゃんもどっか行く...
  • 奇しき薔薇寮の乙女 第十二話
    第十二話 後に悔み、覆された水が盆に返るコトを望んでもソレらは決して受け入れない。 因果律が定めたように、未来から過去へ進むことはできないのだ。 あるとしたら、それは現在と過去。 未来からは干渉できず、絶対に塗りつぶされるコトのない事実。 思い出にカテゴライズされはしない、決して消えない黒い記憶。 媒体が違えれば意味も変わる。 それはこれからの一生涯、再生されるべきではない映像として記録された。 いまから目を潰しても、すでに脳裏に焼きついた映像は消えない。 さながらブラウザクラッシャのように。 なにかのきっかけで再生針が落とされるかもしれない、危うい場所に保管される。 人体のブラックボックス、運営者の意思に反する曖昧な場所。 いまなお再生され続ける、あの時の記憶。 ガソリンが切れたにもかかわらず、それは正しく駆動していた。 「うあ……うぅぅ」 喘ぎ声。 快感でも嗚咽でもなく、...
  • 「秋口のこと」
    一 夢みたこと 朝日が差し込んでいる。その眩しさで真紅は目を覚ました。随分と眠っていたような気がするけれど、よく思い出せなかった。 頭が酷くぼうっとしている。そもそもなぜ自分は座りながら眠っていたのか。 真紅の席と向かい側には大きな空の食器。何かが乗っていた様子も無い。 真紅は見た事も無い場所だった。 「なんなのここは…?」 狐につままれたような気持ちで真紅は席から降りた。椅子は足がつかないほど大きく、飛び降りるような形になる。服の揺れる衣擦れの音が大きい。 真紅は自分の服を確かめた。 人形展の時にも着ていった紅いドレスだ。いつの間に着替えたのか。 自分の指が関節ごとに丸く膨らんでいた。まるで球体関節人形のように。いや、球体関節人形そのものだ。 真紅は人形になっていた。 椅子も食器も大きいのではなくて、自分が縮んでいたのだ。 慌てて真紅は鏡を探した。ちょうど部...
  • 薔薇乙女家族
          「起きなさぁい」 布団を被って横たわる僕の耳をくすぐるかの様な声。陳腐な表現だが、鈴を鳴らすかのようなその声は何回聞いても心地よい。その声で僕の為に詩を歌ってくれたら、例え云十年と時を跨いでもその都度惚れ直すに違いない。 「まぁだ寝ているつもりぃ?」 体が揺すられる。彼女の綺麗な指を布団越しに感じられる。 彼女を知らない人間は、とにかく「冷たい」という印象を抱く。それは、彼女が自分自身を守る為に周囲にその手を以て刃を向けていたという事もあり、余計に拍車をかけていた。彼女はとにかく、近寄るものを「敵」の如く扱った。 しかし、その刃の様に冷たい手は僕に対しては暖かく、柔らかかった。この手の温もりは、おそらく僕しか知らないだろうと自負している。 「いい加減に起きなさぁい!」 ガバッと音がしたと思ったら、体を包んでいた温もりがあっという間に寒気に変わった。布団を...
  • 第二十三話 蒼星石
    「超機動戦記ローゼンガンダム 第二十三話 蒼星石」   「サクラダはこれより戦闘に入る!ブリッジ遮蔽。オールウェポン、ロック解除。柏葉。敵軍の規模は?」 「敵軍はディアーズが5隻・・・積載を考えればバーズは100機以上はいるかと・・・」 これまでにない規模だ。しかし、メイデンだけではまず迎撃不可能だろうが今回は他のレジスタンスも いる。充分追い払う事は可能だろう。むしろ、今後の決戦に備えて多く敵機を潰すのもいい。 「よし、MS隊出撃!他のレジスタンスと連携してアリスを叩く!」 JUMの声が響き渡る。メイデンの7機のガンダムが出撃していく。 「さて、今回は力比べですね。もちろん、潰せれば言う事なしです・・・全機出撃!行くぞ!」 白崎が号令をかける。出撃した内訳はバーズが60機ほど。ラプラスは1機。そして、アリス軍の 新型MS、Zローンが40機ほどだった。 「!?40機ほど識別できません!敵軍...
  • 奇しき薔薇寮の乙女 第二話
    第二話 ど、どうしましょう。 男性なんて、ただでさえ怖いのに。 一緒にいることなんて絶対にムリ。 やっとの思いで同じ場所にいられるようにはなったけれど。 話すどころか、目を合わせるのもまだ出来ない。 桜田さんには悪いけど、早く帰ってくれないでしょうか……。 というか、まだいらっしゃるのかしら。 外はもう暗いし、さすがにお帰りになられましたよね。 い、いるかな……。 『帰らなくてもいいのよ』 『なんでだ!』 『今日は部活のみんなとお勉強会するから、今夜はよろしくねぇ~ですって』 ひいいい。 ま、まだいらっしゃいます~。 コレは困りました。 晩御飯が終わったらばらしーちゃんと一緒にゲームする予定でしたのに。 これでは、部屋から出られません……。 でもお腹が、ああ、ぐうぐう言ってます。 やっぱり、ダイエットのつもりでお昼を少なめにしたのがまずかったでしょうか。 でも、まさかこんな...
  • ―/ライラック5
     この世界の、風が無かった。  だから思ったのだ。ああ、これはきっと夢なのだろうと。 『本当に、それは夢だったの?』  そう言われてしまえば確かな返事は出来ないのだけれど、そんなことを僕に聞いてくれ るひとも居ないから。  世界の中で、僕と君の二人きり。いつも自分が見ている風景と何ら変わりは無い筈なの に、何処かしら『何か違う』雰囲気が漂っているのは何故なのだろう。  硝子が。  上を見上げれば、空が青色を見せている素振りで。実は僕らに嘘をついていた。  世界が、嘘を、ついていた。 「世界は、硝子で出来ていたのよ。初めはみんな、透明だったのに。  ……ひとが。ひと、という存在が、それに色をつけただけ」  そんなことを語る君の言葉を信じることにしたのは。この世界で動いているものが、 僕ら以外に何もなかったから。もっとも、それ以前に。僕が君の言葉を、信じないこ となんて無いの...
  • 【空と森のノート】
       「はあ……暇ですねぇ」  誰に語りかけるでもなく、呟いてみる。  気だるい午後――には、まだ早い。今はまだ、お昼前。庭にお水はもうやってしまったし、朝のお仕事は終わってしまった。  気晴らしにスコーンでも焼こうかしら、とも思うのだけれど、妹が出かけているし、それもなんだかやりがいが無い。  妹は森へ木の実を採りにいった。もう暫くすれば、帰ってくるような気もする。  そうすれば、今日の午後は、木の実を使ったタルトでも作ることが出来る――ああ、待ち遠しい。レシピはもう覚えてしまっているから――その内新しいものを思いついたら、またノートに書いておこう。  ちょっと、外へ出てみた。  樹々の隙間から、木漏れ日が私の顔を照らす。今日も、天気が良い。ぽかぽかと暖かいし、やわらかいベッドに潜り込んだら、もういくらでも眠ってしまえそう。  でも、それは駄目。ぐうたら過ごすのは楽には楽...
  • 【ゆめうつつ】~トロイメント~§5
    §5 ――――――――――――――――――――――  彼女の家に行く機会は、割と多い。講義で出された課題なんかの存在に気付 かないことがままある私が、助けを求めにいくのだ。  そういった勉学の場にお酒を持っていくと彼女は怒るので、終始しらふで勉 強し、話をしたりしている。女は三人そろえばかしましいが、二人であればぎ りぎり大丈夫のようで。  彼女の家で勉強をすると、非常に効率があがる。逆に私の家には、お酒のス トックが多くあるせいか、勉学の場としてはあまり向いていない。  高校時代は、実家の方によく遊びに行っていたけど。普段のキャラは冷静沈 着で通っている彼女(たまに爆発するが)の部屋が、結構ファンシーなもので飾 り立てられていたのが最初は以外だった。  だが、長く付き合っていると。彼女はなかなかどうして、かわいい性格をし ていることがわかる。本人に言うと怒られそうなので、あえて言う...
  • 秋口のこと
    一 夢みたこと 朝日が差し込んでいる。その眩しさで真紅は目を覚ました。随分と眠っていたような気がするけれど、よく思い出せなかった。 頭が酷くぼうっとしている。そもそもなぜ自分は座りながら眠っていたのか。 真紅の席と向かい側には大きな空の食器。何かが乗っていた様子も無い。 真紅は見た事も無い場所だった。 「なんなのここは…?」 狐につままれたような気持ちで真紅は席から降りた。椅子は足がつかないほど大きく、飛び降りるような形になる。服の揺れる衣擦れの音が大きい。 真紅は自分の服を確かめた。 人形展の時にも着ていった紅いドレスだ。いつの間に着替えたのか。 自分の指が関節ごとに丸く膨らんでいた。まるで球体関節人形のように。いや、球体関節人形そのものだ。 真紅は人形になっていた。 椅子も食器も大きいのではなくて、自分が縮んでいたのだ。 慌てて真紅は鏡を探した。ちょうど部屋の隅に薔薇の彫刻に縁取られた...
  • 『山桜の下で・・・』
    その山桜は一本だけ、周囲の緑に溶け込みながら、ひっそりと咲き誇っていた。 満開の白い花と赤褐色の新芽に染まる枝を、私はただ、茫然と見上げているだけ。 時折、思い出したように花弁が降ってくる。青空との色合いが、とっても良い。 いつもなら、衝動的にスケッチブックを開いて、ペンを走らせているところだ。 でも、今は何も持っていない。持っていたとしても、描く気が湧かなかった。 そのときの私は、小学校低学年くらいの小さな女の子で―― どうしてなのか思い出せないけれど、泣いていた。 『…………』 ふと、誰かが私の名前を呼んだ。男の子と、女の子の声。 二人の声が重なって、なんだか奇妙な余韻を、私の胸に刻みつけた。 だぁれ? 止まっていた私のココロが、静かに動きだす。 身体を揺さぶられる感覚。そして―― 気付けば、レールの継ぎ目を踏む車輪の音が、規則正しく私の耳を叩いていた。 うたた寝してたら...
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