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Wine:PCFiler - (2008/11/16 (日) 11:21:21) のソース

*WineでPcFiler(rupfiler)
何かと話題のWineでRuputerのPcFilerを動かしてみた。
(「Ruputer Pc Filer」を以下「rupfiler」と呼ぶ)
結論を先に言えば、「rupfilerはWineで利用できる」
ただ、やはりちょっとクセがあるようだ。
そこで導入の際の手順や注意点やらをまとめておく。

導入環境:
・Ubuntu Linux 8.10 (JP-REMIX)
・Wine 1.1.8
・HDD40GB
・通信ポート:COM1

wine_version.jpg

要旨:
|rupfilerのVer|wineの動作設定|動作|同期|備考|
|v1.02(Pro付属)|windowsXP|OK|NG|「パソコン上でエラーが発生しました」|
|v1.02(Pro付属)|windows95|OK|OK|上のエラーを回避|
|v1.10(+upall130)|windowsXP|OK|OK|特になし|
|v1.10(+upall130)|windows95|OK|OK|特になし|
|v2.52(+rupV21)|windowsXP|OK|OK|RupShell.exeの起動が必要&br()ファイル転送の問題から非推奨|
|v2.52(+rupV21)|windows95|OK|OK|上と同じく|
・Pro付属の rupfiler v1.02 でもwin95設定なら同期OK(アップデート不要?)
・v2系のrupfilerではなく、v1系をあえて使うべし
・ドラッグ&ドロップやコピー&ペーストによるファイル転送は不可(?)
・ファイル転送手順:同期完了->cache弄る->F5で更新->同期上書き終了

***RupFilerのインストール
今回は直接付属CDからではなく、そのCDのバックアップからインストールした。
・インストーラ起動
wine_rupfiler_01.jpg
あっけなく起動。

・インストール完了
wine_rupfiler_02.jpg
あっけなく完了。
とくに注意点もない。Windowsでインストールするのと変わらない。
***Wine側の設定とrupfilerの動作
Wineは起動するアプリケーションごとにWindowsのバージョンを指定できる。
wine_rupfiler_04.jpg
(Windowsで言うところの「互換性」のようなものだろう)
・WindowsXPの設定の場合
とりあえず、WindowsXPの設定にしてみる。

wine_rupfiler_xx.jpg
そして、rupfiler(v1.02)を起動してみると、起動はした。
しかし、同期中に..

wine_rupfiler_03.jpg
有名(?)な「パソコン上でエラーが発生しました」が出る。
最近Ruputerを手に入れた人がよく困るエラーとして知られている、例のアレだ。
この辺りは実際のWindowsXPの場合の動作と変わらないだろう。
・Windows95の設定の場合
そこで、Wine側でrupfilerをwindows95モードで起動する設定に変えてみる。

wine_rupfiler_05.jpg

それから再度rupfilerを起動すると...?
wine_rupfiler_06.jpg

見事、同期に成功!

wine_rupfiler_07.jpg

rupfilerは Ubuntu Linux 上の Wine で動作する。
少なくとも編集者の環境では、
Wineで動作設定をWindows95にしておけば、
最も古いバージョンである、rupfiler v1.02でも同期できた。

また、この他、upall130適用後のv1.10とrupV21適用後のv2.52でも動作・同期を確認した。
v1.02以外であれば、windowsXPの設定でも同期できた。
ただし、次の項の理由から、v2系は使わないほうが良い。
***ファイル転送の問題
編集者が試した限りでは、
・ファイルをLinux側からドラッグ&ドロップでrupfilerに渡す動作
・ファイルをLinux側からコピー&ペーストでrupfilerに渡す動作
を行うことができなかった。
では、Ruputerにファイルを転送するためには、
どうやってrupfilerにファイルを渡せばよいのだろう?
以下、RupTEST.txtというファイルを送ってみるという形で手順を一つまとめておく

・1:Ruputerとrupfilerを同期させる
ドッキングステーションに乗せたままの状態。rupfilerも動作中のままで。
・2:転送したいファイルをrupfilerのcache/下に放り込む
wine_rupfiler_08.jpg
Program Files/Ruputer/pcfiler/にcacheというフォルダがある。
v1系のrupfilerはファイル転送の際に次のような動作をしている。
1:Ruputerからファイルを転送してcache/下にバックアップを作る
2:そのcache/にRuputerに送りたいファイルを追加する
3:同期終了時にそれをRuputerに上書きする
この動作を利用してファイルをrupfilerにファイルを渡すのだ。
・3:rupfiler側でF5キーを押して「最新の状態に更新」する
wine_rupfiler_09.jpg
企みどおり、rupfiler側にRupTEST.txtが現れた。
・4:rupfiler終了->上書きして転送
当然、rupfilerの終了メニューでは上書きして転送を選ぶ。
wine_rupfiler_10.jpg
すると、このようにRuputer側にファイルを送ることができた。

以上、rupfilerにファイルを送り、Ruputerに転送できた。
しかし、ここで紹介した方法はv1系の動作を利用しているので、
動作が異なるv2系のrupfilerでは使用することができない。
Linux+Wineで利用する際には、あえてv1系を使ったほうが良いということらしい。

なお、cache/下にファイルを放り込むのは、あくまで同期中でなければならない。
同期前にcache/下にファイルを追加しておくと、それは自動的に削除されてしまう。
その点注意。

***その他の問題点
Wine上のrupfilerで確認した不具合(?)を挙げておく。

・更新日時が文字化ける
wine_rupfiler_11.jpg
メニューなどは大丈夫なのになぜかここだけ。

・まれに謎のファイルが転送される
wine_rupfiler_12.jpg
cache/下に追加した覚えのないファイルが転送されることがあった。
どういう条件で起こるのかはまだ分からない。
ただ、発生頻度は低いようだ。気にするほどでもない..か?

・インストーラの斜体日本語が化ける
なぜか斜体は化ける。

***総括
Linuxでも、Wineを介することで、rupfilerを利用することができる。
「rupfilerはVISTAで動くか?」「7で動くか?」などという心配にウンザリな方は、
Linux + Wineな環境に乗り換えてみるのも良いかもしれない。

もちろん自己責任で。
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