3-975氏 無題

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「獅子座流星群の鑑賞会?」 いつも通り旧校舎にある部室に集まったところで、部長から連絡事項があった。 何でも麻雀部で流れ星を鑑賞するらしく、それを聞いて尋ね返した私に向って、 部長はにっこりと微笑んだ。 「そうよ。学校を開放して有志の生徒達が流れ星を見られるようにする  らしいんだけれど、麻雀部には絶好のビューポイントがあるじゃない」 そう言って指差した先には、屋根の上に設えられたビーチパラソルと リクライニングチェア。 「私ももう卒業だし、折角だから思い出作りにみんなで星を見ない?」 部長は少しだけ寂しさを滲ませながらそう言ったけれど、 元より私に反対する理由なんかない。それはみんなも同じだったようで 「ほう。あんたにしては珍しくいい提案じゃの」 染谷先輩も 「楽しみだじぇ。タコスを沢山仕入れておかなくちゃな」 優希ちゃんも 「合宿所では見られませんでしたが、今回は一緒に見られるといいですね、咲さん」 そして和ちゃんも参加の意を示した。 そして迎えた当日。 幸いなことに夜空には雲一つなくて、そればかりか月も出ていない。 私達は旧校舎の屋根の上にそれぞれシートを広げて寝転がり、満天の星空を見上げた。 部長がホッカイロを買って来てくれたのでそれを上着の中に貼り、 カセットコンロを持ってきた染谷がお汁粉を作ってくれたのをご馳走になりながら、 体を温める。けれど11月の夜は冬の気配を湛えていて、 空気を裂いて風が渡って行く度に、身を切られるような寒さに包まれる。 両手に息を吹きかけながら擦り合わせていると、 それに気付いた和ちゃんに声を掛けられた。 「寒いんですか、咲さん?」 「うん。ちょっと防寒対策が甘かったみたい」 「もう、咲さんらしいですね。ここなら温かいですよ?」 そう言って和ちゃんが示したのは、 「えぇぇ!!?」 コートの中………。 驚く私に向って彼女は閉じ合わせていたボタンを外して、迎え入れるように その前身ごろを開いてみせた。 「お父さんのコートを借りて来たんです。温かいですよ?」 「で、でも?」 「嫌ですか……?」 「ううん、そういうことじゃなくて。その、は、恥ずかしくて………//////…」 「照れないで下さい。こ、恋人なんですから………//////……」 二人で俯きあっていたら、染谷先輩に声を掛けられた。 「何を照れとるんじゃ。こっちは気にせんがのう」 その言葉に部長が続き、 「そうよ。普段から仲のいいところを見せ付けているのに、  今さら何を言ってるの? からかったりしないから、風邪を引かないうちに  入っちゃいなさい、咲」 優希ちゃんもタコスをほうばりながら口を開いた。 「咲ちゃんも和ちゃんも、一足早く大人の世界に行って羨ましいじぇ。  私もタコスみたいな恋人と巡り会えるよう、流れ星に祈るしかないな」 「お父さんのコートを借りて来たんです。温かいですよ?」 「で、でも?」 「嫌ですか……?」 「ううん、そういうことじゃなくて。その、は、恥ずかしくて………//////…」 「照れないで下さい。こ、恋人なんですから………//////……」 二人で俯きあっていたら、染谷先輩に声を掛けられた。 「何を照れとるんじゃ。こっちは気にせんがのう」 その言葉に部長が続き、 「そうよ。普段から仲のいいところを見せ付けているのに、  今さら何を言ってるの? からかったりしないから、風邪を引かないうちに  入っちゃいなさい、咲」 優希ちゃんもタコスをほうばりながら口を開いた。 「咲ちゃんも和ちゃんも、一足早く大人の世界に行って羨ましいじぇ。  私もタコスみたいな恋人と巡り会えるよう、流れ星に祈るしかないな」 そんなみんなの言葉に後押しされて、私とのろのろと和ちゃんの前へと進み 「お、お邪魔します………//////」 と声を掛けた。それに答えて和ちゃんが 「はい。いらっしゃいませ、咲さん………//////」 とコートを開いたので、その中に潜り込む。和ちゃんは私が両足の間に腰を下ろすと、 後ろからぎゅっと抱きしめてくれた。言葉通りそこは温かくて、 彼女の腕に包まれながら、自然と体をもたれさせてしまった。 「温かいですか?」 「うん。とっても温かいよ。ありがとうね、和ちゃん」 「いいえ」 和ちゃんの顔はすぐ後ろにあるから、吐き出す息が耳に当たってくすぐったい。 でも、彼女とこんな風に初冬の夜に巣篭もりすることが出来て、 何だかとても嬉しくなった。気分が高揚するまま空を見上げると、その瞬間 丁度流れ星が夜空を横切っていくのが見えた。 部長(来年も麻雀部が続きますように) マコ(部長が留年でもすれば、もう一年一緒にいられるんじゃがのう。 おっと、いけんいけん) 優希(タコス、タコス、タコス!!) 咲和ジャスティス(このスレが盛り上がってくれますように!!)          流れ星が空を渡っていった後で、私は口を開いた。 「和ちゃんはどんなお願いをしたの?」 「咲さんといつまでも一緒にいられるようにと。  そういう咲さんは何をお願いしたのですか?」 聞き返されて、少し言葉に詰まってから、後ろから抱きかかえてくれる 彼女の温もりを感じつつ、言葉を紡いだ。 「え? あの、これからも和ちゃんの色々なことをしっていけたらなって」 微かに和ちゃんが動く気配が伝わって来て、次の瞬間お腹に手を回され こそばゆい感覚に包まれた。 「例えばどんな?」 「え、えと…うーんと。前に、染谷先輩のお家の手伝いをした時に  メイドの格好をしたでしょ? それがとても似合っていたから、  ああいう意外な一面を知れたらなって、そんなことを考えたりもするよ」 そこまで言った後で首筋に息がかかって、少し身をよじった。 そんな私の反応を楽しむように和ちゃんは笑いながら、 「じゃあ教えてあげますね?」 と耳元で囁いた。

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