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『超時空要塞マクロス』の後継的作品。初期OVAを代表するタイトルの一つ。翌年に続編も制作された。スタッフも『マクロス』のメインスタッフであった石黒昇、平野俊弘、美樹本晴彦、板野一郎らが再結集し、垣野内成美、庵野秀明をはじめとしたTV版、劇場版『マクロス』で作画を担当したアニメーターが多く参加している。本作では、前述の『マクロス』のスタッフに加えて梅津泰臣、北爪宏幸、山下将仁ら当時の若手アニメーターも原画として参加。アニメーターの個性を存分に生かした作画が見られ、作画面でもバラエティに富む作品である。ただし、全体のクオリティにはムラが見られる部分もあり、一部にはクオリティの低い作画(特に人物作画)もある。作画面での大きな見どころとしては、庵野秀明が原画を担当した中盤のガーランドとフラッガの戦闘シーン、板野一郎が担当した軍部と敵対する宇宙船との戦闘シーン、山下将仁が担当したバハムートに向かう省吾のガーランドとフラッガの戦闘、ラストの梅津泰臣パートの省吾の人物芝居などがある。また、本作を『ロボテック』(海外版『マクロス』『超時空騎団サザンクロス』『機甲創世記モスピーダ』)シリーズとして、アメリカで翻案、再編集した『ロボテック: ザ・ムービー』が制作されている。『ロボテック: ザ・ムービー』では、本作のラストシーンから続く形で、主人公が逆襲して勝利する12分の新作部分が追加されており、制作をAIC、演出と作画を南町奉行所が担当した。この追加部分には大張正己が原画として参加している*。
1985年3月9日発売製作:株式会社 あいどる ビクター音楽産業株式会社企画:鈴木敏充原作:石黒 昇プロデューサー:三浦 亨脚本:星山博之美術監督:中村光毅音響監督:本田保則撮影監督:吉坂研一音楽:鷺巣詩郎絵コンテ:板野一郎 平野俊弘 梅津泰臣 石黒 昇色指定:安斉弘美 飯塚善子特殊効果:榊原豊彦美術設定:佐藤正浩編集:西出栄子演出助手:西森明良プロダクション マネージャー:ココ栫タイトル:藤井敬康音響効果:伊藤克己 今野康之 スワラプロ録音調整:成清 量演出:長谷川康雄 板野一郎監督:石黒 昇制作:アートランド アートミック 小野寺脩一 須田英昭
オリジナル キャラクターデザイン:平野俊弘スペシャル ゲストデザイン:美樹本晴彦アクション 監督:板野一郎メカ スーパーバイザー:窪田正義メカニック デザイン:柿沼秀樹 荒牧伸志 宮尾 岳タイトルデザイン:村上 豊作画監督:平野俊弘 板野一郎 美樹本晴彦 垣野内成美作画監督補:古瀬 登原画:垣野内成美 藤高栄光 本谷利明 篠崎俊克 結城信輝 寺沢伸介 門上洋子 佐藤晴彦 福島喜晴 北爪宏幸 伊藤浩二 宮尾 岳 大上浩明 山下将仁 森川定美 神原敏昭 増尾昭一 しまだひであき 庵野秀明 清積紀文 岩滝 徹 よしもときんじ 三坂 徹 梅津泰臣 小沢尚子 桑原周枝 上野 賢 横山淳一原画(NC):柳沼和良(「月夜の晩に」柳沼和良インタビューより) 青山浩行(アニメージュ2017年3月号 この人に話を聞きたい第百九十二回 青山浩行 主要アニメ作品リストより) 田野雅祥(st.BREAKおよびLaNina氏のTwitterより**) 青井清年(「メガゾーン23 グラフィティ」より)動画作監:藤高栄光 時友美如 山本勝也動画作監(NC):山崎茂(「メガゾーン23 グラフィティ」より)動画:村田康人 福田浩一 井戸智重子 石渡美世子 堤 雅夫 北村大平 青柳富士子 杉光 登 志村芳子 関美津子 福井享子 岩永しのぶ 亀山浩志 宮崎葉月 清水勝祐 友田政晴 近藤直昭 岡村和枝 峯崎雅広 奥山友恵 川西才治 田中静男 大谷育代 ニュースタープロダクション みゆきプロダクション スタジオ ルック スタジオ ダブ スタジオ テイク 葦プロダクション カナメプロダクション スタジオ アルゴシップ キティフイルム 三鷹スタジオ 青鉛筆動画(NC):大張正己(ご本人のTwitterより*) AIC(「メガゾーン23 グラフィティ」より)
■板野一郎軍部と敵対する宇宙船との宇宙戦のシーン。(WEBアニメスタイル「アニメ様365日」第270回より)上記のパートの中に板野氏本人が声優としてナビゲーターの声を担当している部分がある。(WEBアニメスタイル アニメの作画を語ろう 板野一郎より)後述の宮尾氏のパートのパトカーに乗っているルパンと次元に似た警察官は板野氏が修正で追加したもの。(「ジ・アニメ特別編集 メガゾーン23」より)省吾のバイク疾走シーンの参考映像を撮影するため、板野氏自らビデオを担いで東京中をバイクで走り回ったのだそう。(同上)■美樹本晴彦(佐藤晴彦)作画監督としてはイヴの修正を担当。(「いまだから語れる80年代アニメ秘話~美少女アニメの萌芽~」より)原画としての担当パートは、4パート 31 33-38、5パート 1-19、6パート 1 5 9。イヴのTV番組の辺り、インカムで話すB・Dなど。(「ジ・アニメ特別編集 メガゾーン23」より)上記の担当パートのカットナンバーから推測すると、イヴがTVに映るところ~電話コーナーが終わるまで(4パート32、5パート20、21を除く)と直後のシーンのモニターに映るイヴの歌唱カットは美樹本氏の原画だと思われる。(憶測)■垣野内成美原画としては4パート 1-30、6パート 2-4、8パート 53-65、9パート 1-32A 33-74、17パート 1-31、18パート 1-14。TV局で由唯が踊っているところなど。(「ジ・アニメ特別編集 メガゾーン23」より)上記の担当パートのカットナンバーから推測すると、序盤の舞がエレクトーンを引きながら歌っている辺りからの部屋のシーン(イヴがTVに映るところからは美樹本氏の原画)、 TVに映るイブの歌唱シーンの合間のTVを見る3人~智美が「バハ……なんとか、言ってたね」と言うところまでの3カット、公園のシーンの終わり辺り~省吾がガーランドで由唯を助けた後、ガレージで口論になる辺りまで殆どと、終盤の舞と由唯の別れのシーンや、ラスト付近の1人になった由唯がテラスに出て「省吾」とモノローグが入るシーンは氏の原画だと思われる。(憶測)■結城信輝1パート 22-61、15パート 8-55。省吾と由唯が出会う辺り、省吾と由唯のベッドシーン(由唯がピンク色になっているところ)、智美が殺されるところ(全部ではない)等の原画を担当。(「ジ・アニメ特別編集 メガゾーン23」より)上記の担当パートのカットナンバーから推測すると、省吾と由唯が出会う辺り~店の電話番号をメモした後の省吾の「ダーッ!」辺りまで、智美が編集作業をしている辺り~省吾が「あの野郎!タダじゃ置かねぇ」と言ってガーランドを飛ばすところまでの殆どは氏の原画だと思われる。撃たれた智美が倒れていくところは恐らく別の人。(憶測)■門上洋子2パート 5-11 19-23、5パート 20 21 19-23(カットナンバー誤記?)、8パート 1-52、9パート 75-91、15パート 1-7。省吾と由唯がデートするところ、マクドナルドのシーン、智美の電話の声をバックにレオタードの女の子達がダンスの練習をしているところなど。(「ジ・アニメ特別編集 メガゾーン23」より)上記の担当パートのカットナンバーから推測すると、美樹本氏のパートの間のB・Dがタバコを消すところ~部下が「11次隊到着しました」と言うカットまでの2カット、 由唯が部屋でバレエの練習をしているところ~公園で由唯が立ち上がって、由唯が省吾に血液型を聞く辺りまで、青山通りのマクドナルドが出てくる辺り~車の間を縫って白バイが省吾たちを追いかけてくる辺りまで、結城氏のパートの直前のマクドナルドで省吾、舞、由唯が話す7カットも氏の担当だと思われる。■北爪宏幸14パート 24-39。テレビに軍事パレードが映っているところ。B・Dが演説している辺りまで。(「ジ・アニメ特別編集 メガゾーン23」より)上記のパート付近でザブングルやエルガイムの登場人物そっくりなキャラクターがモブキャラとして登場するカットがある。合間の、智美が「私だって戦争状態よ――」と言いながら撮影の準備をするところは田野雅祥氏の担当。■伊藤浩二伊藤氏が担当パートのショックコマに描いたレオタード姿の由唯が、ムック本(恐らく「メガゾーン23 グラフィティ」のP.24)に取り上げられたというエピソードが「いまだから語れる80年代アニメ秘話~スーパーロボットの時代~」の座談会中で話題になっている。 山下氏のパートの直後~突入してB・Dとの一騎打ち終わりまで殆ど。(憶測)■宮尾岳メカニックデザインとしては実車関連のデザインを担当。(ご本人のTwitter*および「ジ・アニメ特別編集 メガゾーン23」より)原画としては、省吾が夜の街中をガーランドで爆走したり、変形したガーランドがパトカーをふっ飛ばしたりする辺りを作画している。(同上**)本編以外でも宮尾氏は多数の本作のイメージイラストを担当。ショウワノートの本作の子供向けぬりえ、ジグソーパズルのイラストも宮尾氏の作画である。(同上**)■大上浩明(本猪木浩明)省吾に銃を向けられたB・Dがバハムートの秘密について話す辺りや、B・Dの上をガーランドが飛び越える辺り。(憶測)■山下将仁16パート 12-34。バハムートに向かう省吾のガーランドとフラッガの戦闘。(「ジ・アニメ特別編集 メガゾーン23」より)省吾の「バハムートをぶち壊してやる!」~輸送用フラッガから切り離されたハーガン隊の着地まで。(憶測)■増尾昭一庵野氏のパートの後、ガーランドが宇宙に出てからのハーガンとの戦闘。(憶測)■しまだひであき結城氏と山下氏のパートの間、B.D.達が会議をしているシーン。(憶測)■庵野秀明14パート(北爪氏と一部の担当カットナンバーが被るので、恐らくパートナンバーは誤記だと思われる) 1-36。中盤のガーランドとフラッガの戦闘。(「ジ・アニメ特別編集 メガゾーン23」および第27回東京国際映画祭 | 特集上映「庵野秀明の世界」:アニメーター・庵野秀明 上映作品詳細より)制作当時、庵野氏は大阪の十三の友人の部屋に泊まり込んで「八岐大蛇の逆襲」のミニチュア制作と並行しながら「メガゾーン」の原画を担当していた。(comic box Jr. vol.14 1985年2月号 『ほふくぜんしん4 「八岐大蛇の逆襲」について』 より)■梅津泰臣17パート 32-40、19パート 1-25。ラスト付近のガーランドのコクピットの中でイブが表示されたモニターを省吾が消す辺りや、ラストシーンなどを作画。絵コンテは12パートAを担当。(「ジ・アニメ特別編集 メガゾーン23」より)■田野雅祥北爪氏のパートの合間、後半の智美が「私だって戦争状態よ――」と言いながら撮影の準備をするところ(ラニトコ商会氏のTwitterより*)ココと省吾がバイク屋で志願兵になったモーリーとチョンボをTVで見るシーンではラフ原のみ担当?(ラニトコ商会氏のTwitter*より推測)■大張正己動画を数カット担当。(ご本人のTwitterより*)キャラクターの走りのおかしな原画を、大張氏が修正しながら動画にしたカットが存在する。(同上*)
絵コンテ・演出:山崎理作画監督:つるやまおさむ制作協力:南町奉行所制作:MTV、AIC製作:あいどる※上記の本作(追加部分)のスタッフリストはアニメーションインターナショナルクロニクル ~AIC創立15周年記録大全史~に記載されていたもの原画:大張正己 羽原信義ほか
参考:ジ・アニメ特別編集 メガゾーン23 月夜の晩に アニメージュ2017年3月号 メガゾーン23 グラフィティ いまだから語れる80年代アニメ秘話~美少女アニメの萌芽~ いまだから語れる80年代アニメ秘話~スーパーロボットの時代~ WEBアニメスタイル「アニメ様365日」第270回 WEBアニメスタイル アニメの作画を語ろう 板野一郎 第27回東京国際映画祭 | 特集上映「庵野秀明の世界」:アニメーター・庵野秀明 comic box Jr. vol.14 1985年2月号 アニメーションインターナショナルクロニクル ~AIC創立15周年記録大全史~ 大張正己 (@G1_BARI) - Twitter st.break (@stbreak) - Twitter LaNina (@lanineko) - Twitter 宮尾岳 (@GAKUJIRA) - Twitter
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