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タロンユニークの分解 - (2010/12/09 (木) 14:05:45) のソース

Taron Unique の分解

例によってカメラ屋さんのジャンクをあさりに行くと、タロンユニークという知らないカメラのジャンクが1000円で
置いてあったので、すかさず購入。

症状は、まき上げが何度もできてシャッターが切れないというもの。
以前分解したハイマチックCと同じ症状だ。

というわけで前回と同じく前板をはずしにかかる。横ストライプの変わった革が貼られていたが、
これがバリバリに硬化していて剥がすことができない。仕方がないのでドライバでこそぎ落とした。
革は粉みじんに砕け散り、カメラも傷だらけ。カメラに申し訳ない。

#ref(http://www16.atwiki.jp/saltysugar?cmd=upload&act=open&pageid=23&file=IMGP0700.JPG,width=320,height=240)


上蓋と底蓋をはずす。上蓋をはずすときに巻き上げ軸の飾り板をはずすが、この板はボンドでとめられているので注意。
ごく普通のRF機で、まき上げもスプロケットを回すだけのごくシンプルなものである。特にユニークな点はない。

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前板をはずす。ラック&ピニオンギアでチャージがされている。リリースノブを押し上げてもシャッターは切れない。
シャッターの故障と判明。

#ref(http://www16.atwiki.jp/saltysugar?cmd=upload&act=open&pageid=23&file=IMGP0710.JPG,width=320,height=240)#ref(http://www16.atwiki.jp/saltysugar?cmd=upload&act=open&pageid=23&file=IMGP0712.JPG,width=320,height=240)


前板を組みなおして前玉をゴムリングではずし、シャッターユニットを開く。この状態で巻き上げると、
チャージギアが回転し、リリースボタンも正常に働いていることが分かった。

#ref(http://www16.atwiki.jp/saltysugar?cmd=upload&act=open&pageid=23&file=IMGP0717.JPG,width=320,height=240)


何が悪いのかな~とシャッターをピンセットでつついてみたら、パシャッとシャッターが切れた。
不良の原因はシャッター羽根の固着だった。よくある話である。これなら最初から前玉をはずしてやれば革を剥がずに済んだのに。
ベンジンで洗浄してやるとシャッターは全速切れるようになった。

どうも横ストライプの革がこのカメラのユニークさらしいことがわかり、これを雰囲気でもいいから再現したいと思った。

素材の宝庫100円ショップに行き、うろうろすること30分、よい代替品を見つけた。
ストライプの入った薄いプラ製のバインダーである。元の革と比べるとストライプの幅が広いがまあよい。

#ref(http://www16.atwiki.jp/saltysugar?cmd=upload&act=open&pageid=23&file=IMGP0719.JPG,width=320,height=240)#ref(http://www16.atwiki.jp/saltysugar?cmd=upload&act=open&pageid=23&file=IMGP0721.JPG,width=320,height=240)

バインダーをはさみとカッターで切りだして、両面テープで貼りつけて完成。
右がオリジナルの状態、左がバインダーを貼りつけたもの。まあまあ雰囲気は出ているのでよしとする。