1933年三陸津浪からの復興計画

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■内務大臣官房都市計画課『三陸津浪に因る被害町村の復興計画報告』、1934年


本報告書は津浪デジタルライブラリィ(津波ディジタルライブラリィ作成委員会)に全頁がアップされています。
アドレス
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東京市政調査会の市政専門図書館デジタルアーカイブスに『三陸津浪に因る被害町村の復興計画報告』の全文のPDFがアップされました。個人で利用する範囲であれば自由にダウンロードしてよいとのことです。→市政専門図書館デジタルアーカイブス(5)津波に関する資料
I.總説 頁1
II.被害の概要 14
III.波高、浸水面積、家屋の流失倒壞區域面積 24
IV.明治二十九年三陸津浪被害に對する復興事業概要 31
V.津浪被害對策 39
VI.都市計畫及復興事業 42
VII.復興事業執行の方法 51

写真・図表・飛行写真・計画図

I.寓眞
II.圖表
III.飛行寫眞測量圖並計畫圖


内務省は、下記の復興計画の方針に基づいて、岩手県で20町村43集落、宮城県で15町村60集落において、復興計画を立てた

計画方針


都市らしき形態を備ふる大聚落と漁業農業を生活中心とする小聚落との間には、其の防浪對策又は部落移轉計畫等につき自ら相異なる方針を採る可きである。

I.都市的聚落地 

茲に都市的聚落地と稱するは釜石、山田、大槌、大船渡等の如く都市的機構を有する市街地を指す。之等の都市的聚落地は沿岸地方に於ける交通、經濟、教育等社會生活の中樞をなす地方的中心市街地たるものである。

1.敷地
之等の市街地は、その位置が現在並に將來の繁榮に對して、絶對に必要なる要素たる場合が多い。且又從來港灣其他の設備の爲に多大の資本が投下されて居るが故に、假に斯の如き市街地が津浪或は其の地の災害に依り全滅に頻せる場合ありとするも、其の敷地が危險區域に在るの故を以て、直に附近安全地帶に市街地を移轉するは、不可能である。以上の理由に依り都市的聚落地はその原敷地に復興するを本則とし、その敷地内に就き土地の利用を工夫し、海邊に直接するを絶對的要件とする運送業、倉庫、その他の建築物を除き、住宅は後方安全なる高地に敷地を造成し移轉せしむ。

2.道路
市街地を中心とし、隣接市街地、附近聚落地との連絡を緊密ならしむ司き路線を選定し、此等幹線道路を基準として、市街地並に市街地たる可き土地に就き道路組織を整備す。其幅員は非常時に於て避難或は防火の用に備へ得る最小限を保たせる必要がある。後方高地に於ける集團移轉敷地と市街地、並に海岸とは移轉者が日常の往復に不便を感ぜざる程度の連絡道路を設ける必要がある。
高臺の安全地帶に部落移轉を行ひ得ざる場合は現在部落より後方高臺に逹する避難道路を設くる必要がある。

3.防浪施設
波高大ならず、家屋の流失倒壞區域廣大ならざる場合には、津浪の浸水を逃れ得る程度に市街地の地上げを行ふ。之の場合、盛土法面は練石積とし尚盛土天端に防浪壁を設くるを可とす。臨港區域に於て、直接水面を利用する必要ある場合には、護岸の嵩上、補強を行ひ、遠淺の海面は之を埋立て後方地帶に於ける波高並に衝撃力の減殺に資す。更に港灣に直接する建築物は耐震、耐浪の構造たらしめ、後續木造建築物の保護に備ふ。港灣施設として堅固なる防波堤を築造するの要あるは勿論なり。

II.漁農聚落 

沿岸部落は生業漁を主とし、農を副とするもの、又は漁業のみに依るものあり。之等を茲に漁農聚落と總稱す。三陸沿岸地方に於ける部落の大部分は之の形式のものなり。

1.敷地
漁農聚落に於ては住民の生業は主として漁業である。然しながら、必ずしも海岸に密接して居住するを必要とせず。日常の作業に不便を感ぜざる程度の距離にして、相當の施設を有するに於ては、安住の地に敷地を設くるは極めて望ましき事である。殊に三陸沿岸地方に於ける漁農聚落の如く、環境高峻なる山崖に圍まれたる支谷部に位置するものは、津浪の災害最も悲慘なる部類に屬するを以て、部落敷地を附近高地に移轉するは、他の如何なる防浪對策より勝れるものなり。
部落敷地の選定要項下の如し。

海濱に近きこと、
既住の津浪に於ける最高浸水線以上に位すること、
海を望み見得ること、
南面の高地なること、
飮料水の取得容易なること、

2.部落の構成
全部落高地移轉をなすものに在りては、部落構成の中心を造成敷地に移し、町村役場、警察署、學校、社寺等公共的施設は之を造成敷地の最高所に位置せしめ敷地の中心には部落民交歡の用に供す可き小廣場を設け、之に接して集會所、共同浴場等を設く。部落の一部移轉をなすものに在りては、部落の構成は移轉戸數の多少に依り自ら異なる可きも、移轉敷地は舊部落殘存戸數をも收容し得る面積を有する敷地を選定し、殘存戸數の漸次高地移轉を可能ならしむる用意を須ひたり。
家屋の流失倒壞區域にして海濱に接する區域は、部落の共同作業場として之を利用し又は倉庫、納屋、工場、事務所其の他の非住家屋の建築地並に網干場、船曳場等として之を利用するの途を講じたり。

3.道路
移轉部落敷地と共同作業場、海濱との連絡は部落生活に必要缺く可からざる重要の施設なるを以て、充分の施設を行ふを要す。交通幹線(縣道、重要町村道)と新敷地との連絡道路亦必要にして、縣道、町村道等の新設又は改修さるるものは可成新部落敷地を連結せしむる樣路線の選定を行ふ。重要道路は之を津浪の災害を被らざる高地に配置する必要あり。何となれば、再び津浪に襲はれたる場合、救捐その他後方連絡途絶し、部落民の糧道を絶つが如き事態を惹起することなからしむる必要あるのみならず、かかる公共工作物が屡々破壞さるる損失を繰り返ヘすが如きは賢明なる策に非さればなり。

4.防浪施設
部落の高地移轉を行ふを得ざるものにありては、防浪堤、護岸の築造、防潮林の植栽、避難道路の新設等を行ふ。
以上の外、鐵道の敷設せらるるものある場合には安全なる高地を利用す可きは勿論にして、特に鐵道驛の如きは新部落敷地に接する等の考慮を必要とす。

■震災予防評議会「津波災害予防に関する注意書」、1933年


■岩手県編『岩手県昭和震災誌』、1934年

●[追緝] 復興事業
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Googleブックスで全文公開されています。→『岩手県昭和震災誌』

■岩手県土木課編『震浪災害土木誌』、1936年

※ファイル容量の関係で4分割しております。
一、知事告論及訓示
二、過去に於ける地震及津浪
三、観測
四、被害 
以上、ファイル1
五、復旧工事
以上、ファイル2
六、規程其ノ他
七、津浪予防対策
以上、ファイル3
八、雑録
以上、ファイル4

■宮城県編『宮城県昭和震嘯誌』、1935年



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■三陸津浪からの復興計画に関する書籍・報告・論文

山口彌一郎、『津浪と村』、恒春閣書房、1943

住宅地造成・集落移転に関する報告・論文
『建築雑誌』収録の論考は、CiNiiで検索して頂くと、オンラインで全文閲覧可能です。ただし、計画停電の影響でCiNii自体のサービスが中止されている時間帯があります(2011.3.23)
  • 北原糸子「昭和8年津波と住宅移転 -岩手県下閉郡山田町船越・田ノ浜地区の事例-」、津波工学研究報告、15、pp.51-76、1998年

■都市計画遺産研究会「三陸大津波からの復興 -1933-2011→」(日本建築学会まちづくり支援建築会議「まちづくり展」展示パネル(2011年4月12日―22日))


関連サイト


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