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    <title>カスJK沙都子と梨花のゴミ以下な小説＠wiki</title>
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    <title>あ</title>
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    <description>
      これは、これは。
ロサンゼルスから予想していなかった人が来たね。
投下ありがとう。

『野球やろうぜ！』
……正直、レザーフェイスくらいなら倒せそうなのが困る。
チェーンソーをバットで叩き壊して、おーいお茶を飲みながら去っていく流れも怖面白い。
高校から日本時代、アメリカにWBCと、豪速球使いを相手にし続けてきたんだ。 
レザーフェイスくらいになってやっと、噛ませが勤まるのかもね。
ただ、スタンドに目覚めたとなるともう二刀流じゃなく一人ドジャース。


……さて。ここからは私の説明不足だ。どうか許してほしい。
シンバトロワはあくまで版権作品同士のクロスオーバーとして進めたいんだ。
だから実在人物である大谷翔平選手を登場させることだけは、認められないんだ。
せっかく書いてくれたのに申し訳ないね。
もし許可を貰えるなら、丸太小屋コピペに登場する架空の人物である「翔ゲイ」に置き換える形で私の方で軽く調整することはできる。
もちろん、その場合でも最終的な判断は作者さんに任せるよ。
面白い話を書いてくれたことには変わりない。 
投下してくれてありがとう。    </description>
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    <title>あそび、しましょう。</title>
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    <description>
      **『あそび、しましょう。』

（キャラ）メンコ男、野村香純、本田華子

----


　右手には、削れば人生が変わるかもしれない『スクラッチくじ』。
左手には、今この瞬間の空腹を満たしてくれる『パン』。

……さて、あなたなら、どちらを選びますか？


ああ、そんなに身構える必要はありませんよ。
お腹が空いているならパンを、一発逆転の運を試したいなら、くじを。
ただのシンプルな、二者択一です。
……ええもちろん、どちらを選んでもあなたの自由です。
大切なのは、あなたが今、『自分の意志でそれを選んだ』という、その事実だけですから。


おや。
“お前なら、どちらを選ぶんだ”……ですか。
……申し訳ありません。


──私は、選ぶ側ではありませんので。




◆


☨━━━━━━━━━━━━━━☨

『놀이, 합시다.』
── “Shall We Play?” ──

【Guest】
Kasumi Nomura、Hanako Honda

☨━━━━━━━━━━━━━━☨

◆


………
……
…


「コロシアイ（笑）ぷふっ、ダッサ！！ ねえ香純ぃ、これ絶対オリヴィア黒幕説あるってぇ！ 自由の国ってこういうの好きそうじゃ～～～ん！！」

「偏見の塊すぎません？ 国際問題ですよそれ」

「でもさでもさ、オリヴィアって首輪見ても危機感ゼロで『わぁ～、ドーナツみた～い♡』とか言いそうじゃない？ で、そのあと“穴のないドーナツってドーナツなのかな……”とか一人で始まっちゃうの。めんどくさ～～～～」

「……そこまで解像度高いと、普通に心配してる人なんですよもう」

「えぇ～～～～？ それは解釈違いですなァ～～～～！ ……さてさて……ほい～～～っと！！」


　月明かりが乏しい体育館にて。
バスケットゴールへ投げられたボール──ガンッ、ぽん、ぽーーん、「グヘッ！！」……。
間抜けな声とは対照的に、見事なスリーポイントシュートを決めた私の友達・本田華子さん。
私からすれば、彼女こそ今のんきに「エンゼルフレンチとシュークリーム、味似すぎじゃね？」とか愚考してそうだけど、……人が何を考えようがそれは個人の自由。
わざわざその脳内を暴いてツッコむほど、私はお節介でも、暇人でもない。

……それと同様に、──と言えば少し違うのかもしれないけど。

さっきから私の頭の中には、ある一つの『英単語』が延々と浮かび続けていた。
そして、その『英単語』を柄にもなく叫びたい次第でもいる。
消えてなくなってほしいのに、聞いてはほしいっていうか。

ボールが床を叩く不快な音でも。
華子さんの濁った悲鳴でも。
曇ったメガネを拭く仕草でも。
──自分のジャージに書かれた『野村香純』って名前を見て、謎の自己嫌悪をしても。
全然、消えてくれない──その『英単語』。
呪詛に近いそれが、夜の帳の静寂の中で、冷たい雨粒のように私の心を打ち続けていた。


「あ、そうだ香純ぃ！ 今から“遊び”しようよ、“遊び”♡」

「……『遊び』、ですか…………」


──その単語は、────【Penalty Game】。

……はいはい。
出ましたよ。出ました。

────【罰ゲーム】。


もうほんと、なんなんだろ、これ。

殺し合い。バトル・ロワイヤル。略してＢＲ。
……いやだから何なの、その物騒なアルファベット二文字。
おまけにＢＬと一文字違い。脳が勝手に反応するからやめてほしい。
中学の頃にＡＬＴが見たら泣くレベルだよ、こんなの。
今の私、たぶん人生で一番『英語』が嫌いになってると思った。

……まあ、とんでもない八つ当たりなのは、自分が一番よく分かっているんだけども。
分かってるから余計、虚しかった。



「……それで、その“遊び”ってのは、一体なんなんですか？」

「うぇ～～？ よくぞ聞いてくれましたな香純クゥ～～～ン！！ 聞いて驚け見て笑え～～～～っ！！」

「うわ懐かし。おじゃる丸以外で初めて聞きましたそのセリフ」

「ズバリ！！ 『四人対戦オセロ』ってのどう？！ 退屈な旧時代のボドゲ文化に革命を起こす、超未来型ハイパーインテリジェンスバトルなんだけど～～～～～っ！！」

「……四人対戦オセロ……？」

「うんっ！！ 質より量！！！ 人類は人数が増えると楽しくなる生き物なんだから！！ つまり正月の親戚理論！！！」

「いや、華子さん……」

「だってさぁ、オセロって白と黒しかないじゃん？！ 今どきモノクロ限定とか時代遅れ感エグくな～～～い？？ 多様性ゼロじゃ～～～ん？？？」

「……」

「だから昨日、前多に徹夜で考えさせたの！！ “白vs赤vs黒vs青のバトロワにしたら絶対神ゲーになる”って！！！ マジこれノーベルモン案件っしょ～～～～♪ おばさんが『なめたらあかん～～♪』つってのど飴くれるやつじゃん～～～！！ ﾉｰﾍﾞﾙｯ♪ ダワッハハハハハハハハハ～～～～！！！！」

「…………。──」


「──……後攻の二人、最初の一手で詰みません？」

「…………うぇ？」

「四方向から挟めるゲームでプレイヤー四人に増やしたら、初手即死ですよ。というか盤面が戦国時代です」

「……。──」


「──……リア充って白黒のチノパン大好きだよね。マジ無理。マジ消えればいいと思う。オリヴィアも顔だけリア充だから、負けるたび私amazonでチェンソーの価格帯調べてたし」

「どんだけオリヴィアさんのこと好きなんですか……」


　……結局。
どれだけくだらない会話してても、頭の奥でずっと鳴ってる。
──【Penalty Game】。

　ぺなるてぃ。
　　ぺなるてぃ。
　　　ぺなるてぃ。

……もう呪いだよ、これ。
どれだけ華子さんが騒いでも。どれだけオリヴィアさんの実質香水みたいな匂いを想像しても、全然消えてくれない。

……はぁ。
……でも、ちょっとだけ思う。
こんな状況でも通常運転を貫ける華子さん、ある意味すごいのかもしれない説。
我の強さというか、リア充への殺意というか。なんかもう、生物として図太いって結論ていうか。
少なくとも今の私には、ああいう人の方が生き残りそうに見えた。


「じゃ、ということでさぁ香純っ！！」

「だから何に着地しての“ということで”なんですか……。リア充狩りするんですか？」

「前多が考えた、クッソおっっっもんな～～～～いゲーム、それを改良した二人対戦専用オセロってゲームをやろうかな～～～～～～～ってさ！！！」

「折り畳み式ニンテンドーＤＳみたいな言い方やめてくださいよ、もう……」


「──今、この全く知らないセールスマンに言ってみたら、あそ研の誇りってやつ、ちょっとは見せられるんじゃね！？！？ って、言い終えた次第でありますっ！！！」

「……はい？」


　　……。
…………。
…………いや待って。
図太いとかそういう次元じゃないんだけど？？？
気づいたら華子さん、近くにいたスーツの男に話しかけてるんだけど。

……なに、ナニシテルンデスカ？？？

えっ、昼休み寝たふり選手権全国大会優勝者みたいな顔してた人が、なんで急に営業職の才能開花させてるの？
通常運転どこいったの？？？
ＡＴ限定だった人が急に大型特殊免許取得してるくらい意味が分からないんだけど？？？
男の人も、「え、何この子……怖いんだけど……」ってドン引いてるし。ドン困惑なんだけど。


……私、言ったよね？
男の人苦手って…………。
……聞いてたのかな…………？


「どもども～～～～っ☆ “聞いて驚け見て笑え”って、やっぱ小鬼トリオくらいしか使いませんかね～～～？？」

「……？ ええと、どういったお話で？」

「はいっ！！ あそ研所属・本田華子ちゃんでありま～～～～すっ♪」

「いや、私は別に自己紹介を求めてはなくてですね……」

「えッ。……あ、待って。これ、もしかして次にそっちの名前を聞く流れです、コレ？？？」

「はい？」

「ヤバ～～～～っ！！！ それって実質、令和最新版のナンパじゃないですかァ～～～～！！！ いやぁ～～～～んもう、お兄さん初対面なのに積極的すぎぃ～～～～～っ♡」

「…………」


……月がきれいですね──Kill You Fu……って、もうほんとうるさい。
青白い月光が、私の薄っぺらいジャージを照らしてくれる虚無の舞台。
私は爪いじりながら現実逃避みたいにＢＬのこと考えてるし、
華子さんは、「これでリア充デビュー☆☆」「援〇？ ンなもん大人の経済回してるだけだし関係ないわボゲェ～～～！！」とか終わってるテンションで、知らない男に距離詰めてるし。
なのに、そのスーツの男だけは、全然ペース崩さないし。
困ったみたいに笑いながら、静かにカバン探ってて。なんかもう、会社帰りの営業マンみたいな空気で。
それが逆に怖かった。


「……二人対戦オセロ、ですか？ ……フフ。そんな、裏面つきメンコみたいな……」

「私は腐ってもあそび研究部だからね！！ グーチャカバトロワごっこするより、こっちの方が性に合うってワケっ！！ ねえ～～～おっさんもそう思うっしょ～～～～～～？？？？」

「……それはそれは。お若いのに、大した熱量だ──」

「──ただ、二人対戦となると、ソチラのお嬢さんが蚊帳の外で、少々気の毒ではありませんか？」

「……っ」

「うぇ？？？ じゃあなによ？ なにして遊ぶって言うのよォ～～～～？？？」


ふと、先ほど華子さんが顔面で跳ね返したバスケットボールが、ポン、……ポン、……ポン、と。
誰の手も借りず、人知れず跳ねだす無意味な怪奇現象。
そんな演出が、あまりにもさりげなく溶け込んでいた夜。


「ええ。代替といっては、あなた方の言う二人オセロには到底敵わない、他愛のないものですがね……。──」


ふと。
男の人の口元が薄く、静かに。
まるで三日月のように歪んだかと思ったら、



「────お二人にはぜひとも、私の考えた『ゲーム』を遊んでいただきたい」




それが、
──私たちの『地獄のあそび』の始まりだった。





　────ゴシュッ……


◆


　……意味が、

イミが、

まったく、わからない。



「ぁ……ぁ、っ……ぃ、ぃぃ……っ……」

「は……？ は？ は？ なにこれ……なにこれなにこれなにこれっ！！？？？」


気が付いたら──ランプひとつだけが灯る、薄暗い体育倉庫内。
世界そのものが、内側からじわじわと腐り果てていくみたいな暗さの中。
頭がズキズキして、手足もうまく動かなくて、『座る』以外の行動全部他人事みたく遠い。

……脳細胞はとっくに『これから起こりうる最悪の状況』を理解しきっているというのに、現実逃避するみたいにふと正面の華子さんを見たら、
──彼女の額には、乾きかけた血がついていて。

鼻血の跡。乱れた髪。パイプ椅子に無慈悲に固定された、その身体。
……顔色も、今の私とたぶん同じくらい、血の気の引いた真っ白さで。


「いや、これ……なに！？ なんなのこれ！？？ え、ちょ、待っ──」

「おはようございます、本田華子さんに野村香純さん」

「────ヒッ」


……『男性恐怖症』とか、そんなレベルじゃない。
日曜日の夕方をバラバラに解体して、焦げるまで煮込んだみたいな、──耳元で囁かれた声に、肩が大きく跳ねた時。

──暗がりに佇む、あのセールスマンの男。

あの男は『銃』を片手に、古びた蓄音機へ指を伸ばして。
まるで、ホームパーティのＢＧＭでも選ぶみたいな気軽さで呟いた。


「……うん。今はこの曲がいい。──」



　──カチッ

Symphony No. 9
──『♪ Ode to Joy』。
#video(https://youtu.be/AuJgbOQqjK8?list=RDAuJgbOQqjK8,width=392,height=300)



「──お二人には、『ＮＧワードゲーム』を行っていただきます」




「………………は？」



　……この時になってようやく、──私は、自分の唇から血が滲んでいることに気づいた。

歯がガチガチ鳴ってた。
止まらない。うるさい。気持ち悪い。
無意識に、思いっきり唇噛んでいても、まだ鳴りやまない。
……絶望だった。
もう、びっくりするくらいシンプルに身体全てが闇に沈んでいた。

本能が勝手に理解してた。“あ、これ終わるやつだ”、って。
だからこの時はちょっとだけ、華子さんが羨ましく思う。
強がってるだけなのか、本当に状況理解してないのか知らないけど。
でも少なくとも、あの男へ唾飛ばしながら叫べるくらいには、壊れていなかった。
「いやこれヤバいやつじゃないの！！？」「警察！！ 警察ゥウウ！！ 犯罪でしょコレ！！？」「援〇レベルじゃないんですけど！！！？ 人道的にアウトォオオオオオ！！！」

……華子さんだ。
こんな状況でも語彙だけはいつも通りなんだから。


──その言葉も、空を裂いた一発の銃声でピタリと凍りついたのだけども。


　シュゥゥ……


「…………え、」

「お静かに。まだ、ルールの説明が終わっておりません」


　……男は営業スマイルのままそう言った。



この時の私は、何度でも同じことを繰り返して叫びたかった。
喉が潰れてもいい。口が裂けてもいい。
その程度の代償で済むなら、何回だって声を大にしたかった。


『イミが』──、──『わからない。』



その“意味わからなさ”は──、
──男の口から滑り出てくる狂った『ルール』のことも。



「……まあ、ルールと言っても難しいものではありません。退屈な放課後によくやるでしょう？──」

「────ほら。ペタって」

「ヒッ！！！ ぃいいいい！！」

「互いの額に貼られた単語を、相手に言わせる。それだけです」


この、額に貼られた感触で、骨折したというぐらい跳ね上がった自分の肩も──、
──視界の先、華子さんのおでこに無慈悲に貼り付けられた──『リア充』という文字も。



「その単語を相手に言わせたら勝利。互いの心理を読み、誘導し、出し抜き、誘惑する……。これぞ現代社会における、最高にエキサイティングな『おあそび』なのです」

「い、いや……チョー意味わかんないんだけどっ！！！？ ナニコレ？！ なにっ！！？？ これ水ダウ？？！！ 演出がガチすぎて説明が全然説明になってないんですけ──」

「ええ、では単刀直入に申します。……私も時間が限られているのでね」

「……え」


あの、裸電球の細い光に群がる、無数のどうでもいい羽虫の羽ばたきも──。
──鼻の奥をツンと刺す、濃厚な硝煙の匂いも。



「負けた方には、死んでいただきます。──」

「──会話は十ターン以内。決着がつかなかった場合……つまり引き分けですね。その場合はルール上、お二人はこの部屋から生きて退場していただきます。──」

「──……ただし、勝者には敬意を込めて、このスクラッチくじを差し上げましょう」


「……は？」


男が細長い指先でヒラヒラと揺れる、紙切れのことも──。



「──あぁ、そうそう。お二人は随分と仲がよろしいようで」

「え……」　「……ぁ、ぁ……」

「そこで私からも『強制ＮＧワード』を追加させていただきました」

「え」


「『言っちゃダメ』──これを口にした時点で、射殺します。……ハハ、案外この追加ルールが、勝負の決め手となるのかもしれませんね」


「え」

「……え？」




「──命令です。勝ってください。──」


「──それでは。おあそび、スタート」



「え……え…………」



──パンッ、って。
私たち二人の心臓を綺麗に爆破させた、スタート合図の乾いた銃声も。
何もかも　全部が、変に鮮明で。
そのくせ理解なんて息苦しさに負けていて。


────ただ頭の中、“勝つ”とか“負ける”とか、そんな言葉だけがぐちゃぐちゃ回っているだけだった。




◆


………
……
…



“右手には、削れば人生が変わるかもしれない『スクラッチくじ』。”
“左手には、今この瞬間の空腹を満たしてくれる『パン』。”

“……お前なら、どちらを選ぶのか？”



　……ふふ。こんなに月がきれいな夜です。
せっかくの機会ですから、私の、個人的な答えもお教えしましょう。


──『差し出した人間を射殺して、両方奪う』。ただ、それだけですよ。



　……それにしても、今回の参加者の皆さんには少々驚かされました。
最初に、あれほど丁寧な“ゲーム説明”があったでしょう？
あの時の主催者は、実に無防備だった。大勢で一斉に飛びかかれば、あるいは制圧できたかもしれない。
それなのに、誰一人として動こうとしなかった。

……ああ、いえ。別に皆さんを責めているわけではありませんよ？
むしろ、生き物としては極めて自然な反応だ。
人間というのは悲しいかな、あらかじめ「選択肢」を与えられてしまうと、その枠組み自体を疑えなくなる生き物ですから。


パンか、くじか。
生きるか、死ぬか。
そうやって、“二択”を差し出された瞬間、人は、その外側を考えなくなるものです。



──二択への最適解とは、常に『真ん中』という理不尽を、自らの力でもぎ取ること。
……これこそが、私が長年この組織の営業として学んだ、唯一の真理なのです。



「……もっとも、その『真ん中』に立つ我々側も、それなりに命懸けの毎日ですがね。──」


「──さて、そろそろ失礼します。……これでも営業は時間厳守が鉄則ですので。──」





「──また本戦《イカゲーム》でお会いしましょう。素晴らしき勝者さん」




………
……
…

●
▲
■



“……っ、言っちゃダメぇえええええええええええええええええええええええ！！！！！！！！！  香純ぃいいいいいいいいいいいいいいいいい──”



　────パンッ。



&amp;color(#F54738){【本田華子＠あそびあそばせ　死亡確認】}




【野村香純＠あそびあそばせ】
［状態］：
［装備］：
［道具］：宝くじ＠イカゲーム、イカゲーム招待カード
［思考］：
1：

【めんこ男＠イカゲーム】
［状態］：眠気(軽)
［装備］：トカレフ
［道具］：メンコ、宝くじx10＠イカゲーム、パンx10＠イカゲーム
［思考］：『バトル・ロワイヤル』主催側として、ゲームを円滑に進める。
1：参加者には、可能な限り公平に“遊び”を提供する。
2：……森口先生、追加業務分の報酬申請は通してくれるだろうか。


----

&amp;image(ChatGPT Image 2026年5月27日 21_32_59.png)    </description>
    <dc:date>2026-06-07T04:32:48+09:00</dc:date>
    <utime>1780774368</utime>
  </item>
    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/satokorikass/pages/266.html">
    <title>ひみつのぺーじ</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/satokorikass/pages/266.html</link>
    <description>
      おや、また面白い話が来たね。
実は私も『ゴクオーくん』は読んだことある。
たしかサルゲッチュの漫画とか、カレーパンが好きな主人公のデュエマ漫画とか、その辺りと同じ頃だったかな。
こちらも、勝手ながら挿絵を収録させてもらったよ。
ttps://w.atwiki.jp/rrrrrrrrbrrrrrrrrr/pages/12.html


『トリオ・ザ・捜査一課 臨時増刊号：おにぎりとジャガイモ』
……右京なら対主催は既定路線。亀山でも子供守るのは自然。
でも伊丹って普段は第一印象だけ見ると、子供と相性悪そうなんだよね。
『血相変えて飛び出してきた伊丹を五歳児が怖がる』←ここ少し笑ってしまったけど、まぁ実際伊丹怖いし。
だからこそ、「おい、おにぎり頭。行くぞ。風邪引く前になんか雨を凌げる場所を探すぞ」が、刑事としてじゃなく大人として心配してる保護者さが出て、全然嘘くさくない。むしろ伊丹らしい。
……まあ、右京なら最初におにぎりを警戒しそうだけど。ｗ


『正直と腹黒』
……「ゲダツが半端じゃないくらいバカ」にほぼ全振りしてる話なんだけど、そのおかげで後半が効いてる。
「下唇を噛んでいるので何を言ってるのか全然……」←ここで笑って、
「丸腰だ（拳銃持ってる）」←バカ。「姿を隠して俺を討つ気か！（目の前にいる）」←バカ。呼吸を忘れる←バカ。ずっとアホ。そしてその全部が善意から来ている。そこが面白い。
一方でユーリィだ。
彼は天子を心配している。それ自体は本当なんだろう。
でも、『天子を守りたい』という正しい動機と『天子は僕のものだ』という危うい動機が同居してる。
今後、ゲダツが死んで、ユーリィが「役“には”立った」と言ったら天子が怒るとか、そういう予感が私には感じたよ。    </description>
    <dc:date>2026-06-07T00:13:12+09:00</dc:date>
    <utime>1780758792</utime>
  </item>
    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/satokorikass/pages/265.html">
    <title>Saving Hu Tao&#039;s Teeth（──胡桃の歯を救え──）</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/satokorikass/pages/265.html</link>
    <description>
      **『帝国三将 最後のひとり』

（キャラ）ギュメイ将軍、胡桃

----

「はぁ、はぁ。はぁ、はぁ！」

　タタタタタタタ、タタタタタ！
漆黒の帳が降りた森。
しかし、その闇を嘲笑うかのように、空には鮮血をぶちまけたような紅蓮の月が浮かんでいた。
世界の終焉を告げるかのような赤い光が木々を染め上げる中、一人の少女が駆ける。
彼女の名前は、璃月（リーユェ）にある葬儀社『往生堂』の第77代堂主ーー胡桃。
彼女はまるで幼い少女のように走り続けていた。
脚を動かし、腕を動かし、揺れる胸。そして太もも。
なんのためだ。
ーーいや、正しくは“なんでこんなことに……”か。
背水アタッカーでありトップクラスの瞬間火力の彼女でも叶わない現実。
それは、『バトルロワイヤル』。
そして…。

「……わが名は ギュメイ。帝国三将 最後のひとりだ。わが忠義にかけて 招かれざる者は……アリ１匹たりとも通しはせぶ！」

「はぁ、はぁはぁ、はぁ」

「小娘よ……貴様に恨みはないが、我が皇帝に仕えられぬ不忠は武人として許さん。覚悟しろ……我はこの戦、勝たねばならぬのだ……！！！！！」

「はぁはぁ、ギュメイのぼん……。はぁはｌあ、胸も、心も、全部走り続けて……嫌だ、死にたくないよ！！」

ーーマーダー『ギュメイ将軍』との出会い。
ギュメイは豹の頭の獣人で日本刀のような細身の刀剣を持つ剣士であり斬ってはフータオにさけられ、それでも斬りそうになってはプロとしてのアレを見せるなど、（──幼少期の筆者のトラウマである──）『まごうことなき力』を見せていたのだ。
ギュメイは、自らを打ち破った強さを持つガナサダイへの忠誠心に溢れ、戦場では敵との戦いに誇りと喜びを感じる気高き剣士。
ギュメイは、ゲルニック将軍とゴレオン将軍のような悪辣な人物とは対照的な帝国三将であり、作中であらゆる極悪非道な行為を働きまくったガナン帝国最強の将軍とは思えない真っ当な武人。
ギュメイについて、これには口を開くと一言二言多いサンディすらも「帝国にもマトモな奴はいる」と素直に彼を称賛している。

しかし、支給品がだめだった、
橘朔也 の『ギャレンバックル』をよりによって、何故神はこのような武人に渡したのか。
仮面ライダーに変身したギュメイは、とうとう追いつき。
そしてフータオはギュメイのライダーパンチで前歯が折れ、鼻血が出て、アスファルトはじんわり濡れる。グラマラスな胸も揺れる。
一方的な虐殺にﾌﾀｯｫオはなすすべがなかった。
彼女の一滴の涙が星のように流れる。

「小娘よ……貴様に恨みはないが、我が皇帝に仕えられろ不忠は武人とてて許さん。覚悟しろ……我はこの戦、勝たねばならぬのだァァァァァァァァァァァァァァァッ！！！！！！」

「うぅ、うううあああああ！」

ヒルチャールの歌は、もう聞こえなかったーー……。


&amp;color(#F54738){【胡桃＠原神　死亡確認】}

【ギュメイ将軍＠ドラゴンクエストIX 星空の守り人】
［状態］：いつもの服
［装備］：ギャレンバックル＠仮面ライダーつるぎ
［道具］：基本支給品一式、不明支給品×2
［思考］：…無用な殺傷はせん。
1：帝国三将 最後のひとりだ。わが忠義にかけて 招かれざる者は……アリ１匹たりとも通しはせん！
2：強きものと、闘いたい。

【支給品説明】
【ギャレンバックル＠仮面ライダーケン】
2004年に放送された特撮番組『仮面ライダー剣（ブレイド）』に登場する、仮面ライダーギャレン（橘朔也 / たちばなさくや）の変身ベルト。
ネタ要素としても、純粋なカッコよさとしても、特撮ファンの間で非常に愛されているベルト。
『仮面ライダー剣』のライダーたちは、トランプのマーク（スート）がモチーフになっている。
ギャレンは「ダイヤ（♦）」を司るライダー。
ベルト（ギャレンバックル）を腰に装着。
ダイヤのA（エース）のラウズカード「CHANGE（チェンジ・スタッグ）」をバックルに装填。
レバー（ターンアップハンドル）を引くと、バックル中央のダイヤ型のパーツが「クルッと180度回転（ターンアップ）」する。
ベルトから「オリハルコンエレメント」と呼ばれる光の壁（畳のようなもの）が前方に放出され、その壁を本人が走りながらくぐり抜けることで、スーツが装着されて変身が完了する。
ちなみに『仮面ライダー剣』という作品は、初期の役者陣の独特な滑舌や、あまりにもドラマチックな（時にシュールな）展開から、ネットミーム（ネタ）の宝庫として知られている。
ギャレンバックルもその中心にいるのは有名な話。
一例で言うと、「ｵﾝﾄﾞｩﾙﾙﾗｷﾞｯﾀﾝﾃﾞｨｽｶｰ!（本当に裏切ったんで──



「待て待て待て待て待て待て待て待て。いや、待て」


…………。
……。


第1話で、主人公の剣崎が、ギャレンバックルを巻いて組織を裏切っ──


「だから止めろつっただろ。説明！説明！説明！説明！説明！ ……ぉぃぉぃおいおいおいおい～～～～…………。──」

「────ギャレンバックルの解説が胡桃ちゃんの人生より長いぞ、おい」


◆



　……んんっ、ごほん。
いやぁ、いいよなぁ『◆』。
便利。マジ便利。説明に飽きた作者が急に場面転換するとき使う魔法の記号。

やあみんな！ 
画面の前のチェリーボーイ＆ガールズ、待たせたね！ ……待ってない？ うるせぇ！！
みんなの最愛のアイドル──デッドプールちゃんだぞっ！
分かってっぞ？ 
お前らが大ちゅきで大ちゅきで、便所行くときも、会社のクソ上司に怒鳴られてる時も、頭の中で必ず読んでるバイブルは『デッドプール：SAMURAI』だってことくらい。
あ、ジャンプ+の単行本、ちゃんと3巻まで買ってくれた？ 買ってない？ あとで裏路地な。

……んで、そんな俺ちゃんが、今夜だけ特別にた～～っぷりファンサービスしてやっから、……ま、見とけ。


まず、ここに用意しましたるは、ゴミ箱一個。
Oh, cool!🗑️



「あ、聞いたかお前ら！？ ギュメイ将軍はチーターがモチーフらしいぜ！ で、武人がなんたら、剣がなんたら、“アリ１匹たりとも通しはせぶ！（笑）”──」

「──フタオちゃん（笑）でいったら、なんか歌うの好きらしいね。──」

「──へぇ～～～～～！ 勉強になるねぇ～～～。明日のテストに出るのかなぁ～～。──」


「──……知らねェよッ」


　はい、この書き殴られたインポテンツな小説もどきをクシャクシャ……ポイッ！
Oh, cool JAPAN! これぞ『Mottainai』の精神をドブに捨てた和の心。サヨナラ！

おいおい……おい☆
これ書いたバカは、可愛い中華風美少女をボコボコにして、前歯をへし折って泣かせなきゃ気が済まない重度のサディストなんだろけどよ～～。
──俺ちゃんは違う。Q.E.D. 証明終了。
可愛い女の子は、おっぱいのサイズに関わらず全力で助ける。
それが、ポリコレ的にも大正解な二十一世紀の無責任ヒーローってやつだからな……。フッ……。


「ま、ディズニーに怒られたら速攻で首差し出すけど。知らんけど。──」


……ったく、
しょうがねぇな～～。


「──よし、お前らの冷え切ったココロを爆発させる時間だ。──」

「────【Take 2】、カモン！！！」



スラスラスラスラ────、

　スラスラスラスラ────……、


◆


**『Saving Hu Tao&#039;s Teeth（──胡桃の歯を救え──）』

（キャラ）胡桃、ギュメイ将軍、デッドプール

----


　始まりはねぇ。
たしか、草木どころか幽霊まで寝ちゃったんじゃないかな～って、いっそ不気味なほど静かな夜だったんだ。
往生堂の感覚で言うなら、まさに丑三つ時。
墓石の影が長～く伸びて、線香の煙だけがのんびり空へ昇って、生者も死者も、ほんの少しだけ歩みを緩める時間。
……ま、ここは璃月でもなければ往生堂でもないんだけどさ。

足元にしがみつく、湿った土の重み。
鼻をくすぐる潮の匂い。
どこか遠くで波が砕けた気もする。

ふと、湿った潮風が吹き抜けたんだ。
私の髪を気まぐれに撫でて、肩口にいるおばけちゃんをぷるっと身震いさせて、隣の赤黒マスクの旦那──その腰布をぺちぺち叩いてさ。
そうしてそのまま、夜の向こうへ流れていく。
その、風の行き着く先に──『将軍様』がいた。



“おやおや、奇遇だねぇ！ 私は往生堂堂主・胡桃！ 私の名を聞いてよきにはからえ～～！”

“ウン、俺ちゃんは↑Ctrl＋V。↑に同じくよきにはからえ～～～……。──”

“──……って、気軽に自己紹介していい相手じゃなくねぇだろ、アイツ。クルミちゃんよ～～……。”


『…………』



うん、おっきい。
すごくおっきくて、不機嫌そうで、重々しい鎧を纏った獣の顔────まさに、将軍様。
彼は切り立った崖っぷちに立ってるはずなのに、落ちそうなのは私達の方に見えたんだ。
不思議だよね。……この、『環境そのものが、彼という存在を体現していた』って感じ。

風は平等だ。お金持ちにも貧乏人にも吹くし、仙人にもヒルチャールにも吹く。
……なのにさ、さっき私たちを平気で通りゃんせした潮風は、将軍様の猫耳ひとつ揺らさない。
彼の足元には雑草一輪すら生きていない。
偶然かもしれない。私の気のせいかもしれない。
でも、こういうの。往生堂をやってるとたまに分かるんだ。

人にはね、────立ってるだけで、世界の空気を変えちゃう人がいる。



“……ねぇ、逃げた方、よくね？ これ絶対全滅イベントのフラグじゃん。オートセーブ入った？”

“っはは。君はいいだろうね。あくまで『君は』だけどさ！”

“あ？ ンだその言い方。俺ちゃん蚊帳の外？”

“言いようによってはそうなるよ、悪いけども！ ……運命なんて言葉を信じるなら、ゲームが始まった時点で、もう立ってたんじゃないかなぁ。その『フラグ』ってやつがね。”

“は？？ 意味わかんねぇ……”



『胡桃、か。……申しておこう。我は元よりこの卑劣なる催しを認めぬ』

“……うおっ！？ え、催し？？ え、このチーターちゃん何言ってんの？？？”


“…………”



おばけ話にはね、怖い話と、嫌な話がある。
……彼は、後者だった。
生者側じゃなくて、もっと『別の場所』に立っている人。
死を恐れていない人じゃない。……これまでに、あまりにも多くの死を“数えて”きた人。



『強者も弱者も、男も女も、見境なく殺し合わせるなど……武人の戦ではない。──』

『──だが、眼前の相手が『強者』であるならば……我も話は別となる』

“……あはは、残念ながら私の別腹はスイーツ専用でねぇ。本題だけを注文したいところなんだけど？”

『…………。──』


『──……力量を知らねば、共に【本来の敵】と戦うこともできぬ。──』

『──断じておく』



　低い声が落ち続ける。
まるで世界そのものが「そういうことだ」って認めちゃってるみたいだった。
赤黒マスクの旦那はまだ気づいてないようだけど、……私の勘だけは、外れた試しがないんだ。

あとで、誇り高く『ギュメイ』と名乗ってくれた──件の将軍様。



『これより交わすは、卑しき殺し合いではない。──』



……スウッ……、ってさ。
月の光が彼の刃を撫でる。



『──決闘だ。──』



私も、彼の気迫に呼応するように、手慣れた槍をそっと構える。
……もっとも、夜空の満月まで将軍様の応援団になっちゃってるんだから……世話ないよねぇ。

気づけば、波の音も風の音も、肩のおばけちゃんの存在さえ、全部。どこか遠くへ行っちゃってたこの世界。
恐怖？ まさか。往生堂堂主が死の気配に怯えるわけないじゃない。

ただ、ゾクゾクするほど理解させられちゃったんだ。



“……一応ビジネスの形式として聞こうかな。──先行は、どちらに？”



『──……参れ』



あの将軍様は最初から、
────私の『その先』だけを見つめていたんだってことをね。


………
……
…


💥💥💥💥💥💥💥💥💥💥💥💥💥
💀❤️【V─.─S】❤️💀
【♪Which One is the Champion? from DQMJ2 for DS】
#video(https://youtu.be/pVaJT7W9QWM,width=392,height=300)
💀❤️💀❤️💀❤️💀❤️💀❤️💀❤️💀❤️


──SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-S H H H R R R A A A K K K ッッ!!

──ザンッ！
　　　──ザザンッ！！
　──ザンッ！！

　────ザザザザンッ！！！！


「うっ！！ ……いいねぇ！ こういう緊迫した時にさぁ、『うおおおおおおおッ！！！』って無駄な雄叫びを上げないところが、余計ズルいよねぇ、それぇえ────────────ッ！！！」

「……ッ………………」

「それはちょっと格好よすぎないかなぁ！ 反則だよ反則！ 将軍様、そんなにサーベルを全力ブンブンで、明日の筋肉痛とか心配にならないのかな────ッ！！？」

「…………」


　お寺からゴーンッって、ゴングが鳴らないうちに始まった、『決闘』──！
場外では、こっちの状況をミリも理解してないトンチンカンな実況解説を進めてるけどさ。
──私はそれを聞く余裕もっ、──もちろん足を止める余裕も一切なーーしっ！
燃え盛る蝶を纏った『護摩の杖』をしならせて、将軍様の『さみだれ斬り』に対抗し続けたっ…………！


────SLA-

SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA──

　──SLa……────SHHHRRRAAAAAAKKKK!!!!


「っ──くぅ！」


火花が散る。思わず声が漏れる。身体を捻っても鼻先を刃が掠める……！

鍔迫り合いの距離。
将軍様の獣の顔が、すぐ目の前にある……。
──なのに。
────これだけの猛攻を繰り出しておきながら、彼の表情は少しも熱くなっていなかった！ 
呼吸一つ乱さず、ただ『武』として私を斬りにきている……！！



──ザンッ！
　　　──ザザンッ！！
　──ザンッ！！

　────ザザザザンッ！！！！


「──っ！！！」


　来た。
そう思った時には、いつもコンマ数秒遅いんだ……！

　月光が揺れた。
……ううん、そう見えただけ。本当は違う……！


揺れたのはお月様なんかじゃない──。



　S……──ギインッッッ──────


「あ！！ ぅっ！」

「…………」



────将軍様の剣のほうだ……！


『往生秘伝槍法』ｖｓ──『さみだれ斬り』……！
将軍様はご丁寧にも、技を繰り出す前にボソッと技名を教えてくれる至極紳士だけどさ……名前の通りだよ！ 本当に五月雨（さみだれ）の雨粒みたい……！

一本防いだ頃には次の刃っ──。
──それを受け流した頃には、もう次の次の刃っ────。

一瞬でも気を抜けば、お経をあげる暇もなく、スパーンとスッパスパさっ…………！！



──SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-S H H H R R R A A A K K K ッッ!!──SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-S H H H R R R A A A K K K ッッ!!──SLA
-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-SLA-S H H H R R R A A A ＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫＫ！！！！！！


　ザンッ、

　　ザッ──……、


凄まじい衝撃波に押し出され、私の靴底が土を激しく削る。



「…………ハァ、ハァ……。もーっ！ “ザッ、ザッ”って土を掘って遊んでるんじゃないんだからさぁ！ 私はぁ～～～！」

「…………」



────ザンッ


──、

　──。


　…………。



　……ハァ、ハァ、……っ。
今更言っとくけどさ。……私のお気に入りのおばけちゃん、今の猛攻のどこかで普通に消されちゃった。
私の愛槍だって、目に見えない傷ができてるみたいでボロボロ。……ハァ、ハァ…………。
それだけの地獄を繰り出しておいて、当の将軍様はといえば、すっと綺麗に距離を取って、ただ静かに立っている……。
……一番怖いよねぇ、それが。


「…………」


分かる？
私がこうして、頭の中でどうでもいい軽口を叩いてさ、
ちょっとでも疲れを癒せるほどに──、『闘』がぴたりと止んでいる。
さっきまで休みなく降り続いていた、斬撃の雨が、突然。


「……ハァハァ、……インターバル…………？」

「………………」


──ゆっくりと大刀を構え直し、さらに深く腰を落としたのさ、将軍様はっ…………。


呼吸は変わらない。視線もブレない。
ただ、構えを一段階、変えただけ……。
当然、私は思ったよ。身体はヘトヘトで悲鳴をあげてるけど、そう思わざるを得なかったさ。
……もう、我慢できずに声に出しちゃうほどね…………っ。


「……んんっ、……────っし、反撃の『チャンス』……！！」


元素スキル『蝶導来世』は、使うまでもない。
元素爆発『安神秘法』でまとめて「さいなら～～！」って吹き飛ばすのもまだ。まだ、お預け。
私が選べる最強の手札は、まだまだ残りまくってる。
だけど、……今はそんなまどろっこしい手順を踏むより、シンプルにっ！
もうほとんど本能のままで、私は槍を強く握って、突き出したのさ…………！


──バッ────



力強く地面を蹴った。
重力から自由になったみたいな身体を、そのまま、この決闘の終わりへと突き進ませる。
私は勝てるっていう『確信』を抱いたまま、将軍様の懐へと吸い込まれていったんだ────。


「はい、これでお葬式の予約、一丁あが～～～～～──────────────」




…………まさに、

その時だったんだよ。



　プツンッ──



「────へ？」



──“おかしい”
──“おかしいんだよ”



……そんな知らない声が、鼓膜から直接響いた気がした。
『え、ちょっと待って、誰の声……？』
──なんだか酷く懐かしいような、それとも、遥か未来から聞こえてくるような、そんな妙な声。


──“そうでしょ”
──“もう、気が付いているはず”


……何か言い返そうとしても、何故だか私の喉からは声が出なかった。
何故かって？ 答えは簡単。今度は私の視界が、まるで古いモニターみたいに激しくバグっちゃってきたからさ。
もうこうなると、目の前の将軍様も、夜空の満月も、それどころじゃないんだ。

白黒の古びた映像から始まって、何十倍速、何百倍速っていうとんでもないスピードで、
視界の映像がどんどん鮮明に切り替わっていって。
あーもう目がチカチカしそう、限界！……って思ったその瞬間、
────そのバグが、私の海馬のあたりを容赦なく傷つけてきた。


──“戦闘に、”


……あ、これ。これまでの私だ。……私の、これまでの記憶じゃん！ って。
うわ、懐かしいなぁ。
昔の私の楽しかった思い出のネガフィルムじゃん！ ってね。


──“『確信』は、”


それで、その『走馬灯』をとうに過ぎて、────恐らく『すぐ未来の私』。
…………モザイク処理なんかなんもかかってない、
目を覆いたくなるほど鮮明すぎる私の『腹部』のビジョンが、ふと。
脳裏にフラッシュバックした、その時。



「……気付いたか。勝負の最中、驕りはご法度だ。胡桃」


「あ──────。…………たす──」



　────ZUGAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡＡッッッッッッ！！！！！！！
💀❤️【技名：『ギガブレイク（溜め技）』→『まじんぎり』】❤️💀


──、

　──あの彼岸の蝶の羽ばたきが、完全に停止していたんだ。




「うひょ～～～！ この◆UC8j8TfjHwってヤツが書いたオープニング、マジで超意味わかんね～～～～！ ……あ？ おーいくるみちゃん。今、往生堂のプライド全部捨てて『助けて』とか言っちゃった？ え？ もしかして、やっと俺ちゃん大先生の出番が来ちゃった感じ？」

「……って、そんな最悪の展開に、ならなくて本当によかっ──ゲホッ、ゴホッ！！！」



　……はぁはぁ、はぁあああああ～～～っ、やばかった！！！
直前で“あれ、そういや赤黒マスクの旦那は……”とか、関係ないことに気がそれてよかったよ！！！
呑気にスマホポチポチしてる旦那に、若干思っちゃうことができてよかったよ！！！？
よく分かんないけど、その一瞬のおかげで、私の身体が反射的にコンマ数ミリだけ後ろに反応してくれたんだよね！？
だからこそこうして、人生最大の『最悪』から間一髪で逃げ延びられたんだから！！
こうしてっ！！！


「……ゲホッ、げほっ、……ま、まぁ……想定する限り『最大限』の最悪からは……だけどね……。ングッ、ゲホ、ゲホ！！」

「……うわ、ちょっと待ってくるみちゃん……お前っ……、その腹……──ってセリフだけで、なんとなく察させる物書きテクニック…………。んじゃんじゃ、俺ちゃんの最低限の存在意義は確保されたところで、お二人さん、続きをドゾッ」

「……っ、ハァ、ハァ……！ とりあえず、どうも……、ぅッ…………！」



……うん、…………こうして、さ……。


はぁ………………、
は……ぁ……。


　冷たい地面に膝を突き、護摩の杖を支えにして、なんとか上体を繋ぎ止める……。
お腹の傷口から、じわじわと体温が奪われていくのが分かる…………。
決闘前、将軍様と交わした言葉を、なんとなく思い出す……。


『……殺しじゃなく【決闘】ねぇ～～。…………でもさぁ将軍様、決闘の結果として、私が死んじゃうこともあるわけだよね。……こんなうら若き美少女を容赦なく殺めることは、君の高潔な武人のプライドに反することじゃないのかい？』
↓
『…………花は手向ける。来い、胡桃』


👆……あれれ、論破しちゃってないか……？ という。

はぁ、はぁ。
本当にピンチな時は、いつもどうでもいいことばかり考えて頭を逃避させてしまうのが、私の悪い癖だ。
だからこそ、これまでの人生、ピンチに陥ること自体がまずないように、我が道を突き進んできたつもりだったんだけど。


　──ＴＡッ────


「……まだか、胡桃」

「はぁ、ぁあ…………」


……将軍様は約束通り、見えない彼岸花を携えて、私の目の前に剣を刺した。
呆れたような、なんというか、こちらのペースに一切合わせる気のない、あの人の冷徹な瞳。
お腹からは濁流みたいに血が溢れて、
心臓は「まだ生きろ！」と言わんばかりにバクンッバクンッと血を体外に出してるっていうのに、……将軍様が放った最初の一声は、まさかの『まだか』。
……うん、もう白旗だよ、白旗。
真っ赤に染まっちゃってる白旗だけどさ……。


「こ、降参……はぁ、はぁ、降参……です……………。私の負け、参り……ゲホッ──」

「我の目は、まだ腐っておらぬはずだ」

「え？」



それだというのに、だよ。
将軍様は、降伏を宣言した私を斬ろうともせず、ただじっと見下ろして淡々と言い放ったんだ。



「……試し打ちとはいえ、貴様には『相応』の力を見せているつもりでいる。……何故まだ分からん？」

「…………ど、どういうこと、で──」

「……思い出すのだ、貴様のこれまで。……潜り抜けてきた日々の戦い。──」



「────その裏にあった『モノ』を、……まだ我に、見せておらぬ」



　……あはは、これには参った、感服さ。
────『まだ戦えるはずだ』。
手厳しいねぇ。もう往生堂の新しい師匠になってくれるのかな？

うーーん、……私のこれまでの戦いの裏にあった『モノ』、ねぇ。
モノ、モノ、モノ……。

…………。
……ごめん、将軍様。
答えは、『妥協』。何ひとつ思い出せやしないや。


“本当に、分からないです……”──って、
どうにかもう丸く収めてくれない……かな──…………、


「はいくるみちゃん、超特別にヒントタイムいっちゃう？」

「……え？」



その折だった。
後方から響いたのは、もうそっちに首を向ける体力すら残っていない私に向けられた──ぶっきらぼうな声。
正直、これっぽっちも必要としていなかった助け舟が、わざわざ大波を立ててやってきてさ。



「大ヒ～～ント。『歯』」

──《仮面ライダーに変身したギュメイは、とうとう追いつき。》（笑）
──《そしてフータオはギュメイのライダーパンチで前歯が折れ、鼻血が出て、アスファルトはじんわり濡れる。グラマラスな胸も揺れる。》（笑）


「あぁあああ、ぁああ！ 黙っててほしかったよ正直ぃ～～！！ ハァ、ハァ……」

「……おいおいおい〜〜、俺ちゃん的にはあの駄文、ビジュアルの解釈一致というか割といい味出してると思ったんだぜ？ そりゃないってもんだろクルミちゃん、そりゃよ」

「……旦那のセンスにはもう脱帽さ…………。……私は、もう──」



「くるみちゃんには『死』が似合うんだろ？ つまるところ、この話の着地点はそういうことってわけだ」



──、

　────ッ、


　──。



　その、助け舟の行く先は、


「“地獄だった。ただし、地獄が必ず『不正解』とは限らない”──っと、未来のくるみちゃんのセリフを先回りして奪っちゃってゴメンな！ ……画面の前の読者諸君も、これ超重要な伏線だからよぉ～～くテストに出ると思って覚えとけよ？ ま、すぐ回収されっけど」

「…………旦那」

「おうサンキューな。──」


「……黄泉の国へ行くには、私はまだ若すぎるんだよねぇ。……この土壇場の『策』、どうか裏切らないでほしいなっ！」

「──俺ちゃんに見せ場をくれそうで、何よりだっ！」



────地獄の底へと突き落とされる策だけども、それが「不正解」じゃないのさっ！！！



「……ハァハァ、……参ってもいいかな。もちろん、再戦という意味でね！ 将軍様ッ！！！」

「…………」



──TAッ────


　背後で、旦那の着地音を聞き届けた私は、夜の静寂を切り裂いてこう叫んだっ！
「散ッ！！」
────元素スキル『蝶導来世』！


ガッ──、
　ァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア────


「……ムッ。……ぬうッ！」


その刹那、私にとっては見慣れた、鮮烈なる紅蓮の焔の景色がこの崖一帯の全てを轟かせ、焼き尽くしていく……。
……わざわざ言うまでもない、
──って流しちゃったら、あの旦那が『いや知らないヤツのために～』とか説明しそうだし、……このスキルについて私の口から説明しておくとね。

これはね、発動してから九秒間、私は『冥蝶の舞』っていう無敵にカッコいい状態になるの。
私の攻撃に全て炎の元素が宿って、秘められた力がこれでもかってくらいみなぎってくる。
だけど、その凄まじい代償として、



　──プツンッ。



「……なっ」

「ありゃりゃ、やっぱり無理しちゃって～……」



────私の残り少ない体力のほとんどが、一瞬で消え去ってしまうんだ。

……目を開けば、音も光もない、真っ暗な静寂。
……技を出さずしての自爆特攻。
どうやら黄泉の国ってやつは、電気代を延滞してるらしい。
はは、新しい知識が増えちゃった。いっそ心地よいくらいの暗闇だったさ……。



──ただ、私はやっぱり夜のお墓のほうが、よっぽど性に合う暗さだっ！



「……ハッキリと聞こえたぜ、くるみちゃん？ “今ですよ、世界一素晴らしくて美しくてユーモアあふれるデッドプールしゃま～～～”って魂の叫びがね。……いやぁ、俺ちゃんってばどうしてこう、死にかけの可愛い子ばかりに好かれちゃうのかねぇ～～！」



【胡桃】
【HP】0


↓スラスラスラスラ────、

　↓スラスラスラスラ────……、


────【HP】“6000”───────ッ！！


「なっ！！？ 死に瀕した魂が、巻き戻ったというのか……！？」

「これ許されるアメコミ終わってんだろ、マジで」



　……もう、これ以上は言う必要なんてないよね…………！
身体にみなぎる激しい炎を、かき消す水圧はこの場にないっ…………！！
お腹のズキズキする痛みなんて、自分の炎の熱でジュッと焼きちぎって、無理やり止血しちゃえばいいっ…………！！

私は、当然にうろたえる将軍様の言葉には、あえて返さず──、


「……小癪な……、小癪な真似をッ！！！」

「おうおう。あいにく俺ちゃんは小癪さだけで何十年も飯を食ってきたんだよ。チート？ 何が悪い。Hey、チーター将軍！ てめぇだって腹が減りゃあ、そこらの野うさぎをよぉ……………」


「おいしく食べるよねぇッ！！！！」



──感情のまま、この冷たい『決闘の舞台』に、緋色の焔を咲き乱れさせた────。




ッッッッガアアアアアアアア───…………。


………
……
…



※警告：HP回復・偽装行為は、この時を以て全面禁止となりました。
※今後の不正使用は、即座に首輪爆発（ペナルティ）につながります。


「↑↑ンだよこれ！？ 俺ちゃんのアイデンティティ完全消滅！！ やってらんねーなパロディロワイヤル！」


◆



　……それから、どれくらい時間が経ったかな。
嵐のようなお祭り騒ぎがひと段落してさ。まぁ、当然これが始まるわけだよね。


「小癪な。……我の見誤りであった。貴様のような姑息な者、武人の風上にも置けん」

「だよね～～～…………」


はい、ギュメイ将軍様のありがた〜いお説教タイム～～……。
私の足元で、せっかく復活したおばけちゃんも一緒になってシクシク泣いているのであります～～……。

正直ね、「死を安易に扱うな」とか、そういう生死観を交えた正論のお説教が飛んでくるかと思ったんだけどさ。……思いのほか、シンプルに私の存在そのものを全否定する言葉の嵐。
小癪、小癪、小癪、小癪。……『癪』って字、こんな難しいんだ～って、もう悟り開くくらいには正座がキツかったよ。
勝負に勝って試合には～～ってやつなのかな？ いや、違うか。よく分かんない。
とにかくさ、この時の私は精神的にもヘトヘトのボロボロだったんだ。


……だから、こそ。──なんだろうねぇ。


「……胡桃。二度と我の前に、その小賢しい姿を現すな」

「そりゃ、もちろん……」

「そしてもう一つ、この協定を遵守せよ。──」



「──……生きろ。死して、我をこれ以上失望させるな。…………小癪者が」


「……え？」



その言葉を最後に、もう『次なるどこか』へ姿を消していた将軍様。

……もうそこには誰もいないし、
ただの崖っぷちの夜風が吹いてるだけだけどさ。
それでも、私は精いっぱいの声を大にして、闇の向こうへ届くように叫んだものだよ。


「それはこっちのセリフでもあるよ！ 私はもう葬儀代の見積もりなんて見たくないんだからね！ 将軍様！」



……お礼は、今は言えないかもだけどね。




【胡桃＠原神】
［状態］：腹部に重傷（応急処置済み）、疲労（大）、全身打撲
［装備］：護摩の杖
［道具］：基本支給品一式、不明支給品×2
［思考］：死にたいヤツは、み～んな私んとこへ来いっ！
1：将軍様（ギュメイの旦那）との再戦！ 次こそはチート抜きで、ちゃんとお葬式の予約を取って勝つ！
2：デッドプール旦那には借りがある……気がする。気のせいかも。
3：生きる。死んだら将軍様に失望されちゃうしね。

【デッドプール＠デッドプール：SAMURAI】
［状態］：絶好調
［装備］：愛用武器一式
［道具］：基本支給品一式、不明支給品×3
［思考］：『デッドプール：SAMURAI』で検索したら『炎上』『打ち切り』『なんJ』とか出てくるのやめろ。
1：くるみちゃんと行動。
2：正直な話、最初の数分間は彼女の名前、ずっと『こもも』ちゃんって読むのかと思ってた。
3：『フータオ』……読めるかッ！

【ギュメイ将軍＠ドラゴンクエストIX 星空の守り人】
［状態］：軽度疲労、胡桃への評価修正済み
［装備］：愛刀
［道具］：基本支給品一式、不明支給品×2
［思考］：戦いの中でこそ、真の強者を見定める。我が刃に迷いはなし
1：この卑劣な遊戯を仕組んだ「主催者」の打倒。そして、その先にある真なる強者との乾いた戦いを求める。    </description>
    <dc:date>2026-06-03T23:17:45+09:00</dc:date>
    <utime>1780496265</utime>
  </item>
    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/satokorikass/pages/189.html">
    <title>哭倉村って辺鄙に哀れな小娘がいましてな</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/satokorikass/pages/189.html</link>
    <description>
      **『哭倉村って辺鄙に妙な小娘がいましてな』

(キャラ)　ねずみ男、龍賀沙代

----


【♪ねずみ男のテーマ】
#video(https://youtu.be/kzmvyH93QUk?list=RDkzmvyH93QUk,width=392,height=300)


　終戦から早十一年 。
勤勉を美徳とする同胞たちの血汗により、日本は高度経済成長の狂乱に沸き、天を衝く世界一の電波塔までもが聳え立とうとしている。
右も左も景気、景気、けいき、けいき！景気の連呼！
……あぁデコレーションケーキが羨ましいもんだぜ、ちくしょう！
おれさまは十円のアンパンで刹那の幸せに酔いしれるか、五円のコッペパン二つでその日暮らしするかの選択をしてるってのによ。
金なんて、糞食らえだ。


「……まぁ食糞の趣味はねぇけどな。ヒヒヒっ！」


　さて、改めましてご紹介に預かりましょう。
おれの名前はねずみ男。名刺は山ほど刷ってあるんでね、よろしければ一枚百円で購読よろしく～。
オバケ大学を首席で卒業し、今や米英のビジネスマンと足並みをそろえるエリート──
──それがこのおれさまってわけだが……いやはや、全くもって世知辛い。
平坦で幸も不幸もない人生をお求めなおれなんざお構いなしに、神様って野郎は試練を与えてくるもんだぜ。
ねえ奥さん、聞いてくださる？『殺し合い』ですってよ、殺し合い 。
先の対戦で玉砕していった若兵どもの無念も露知らず、随分と不謹慎な箱庭にぶち込まれたもんだぜ。
まったく誰が政治をしているんだ！！このイカレポンチめ！


「……まぁんなこたぁ、このねずみ男さまにはどうでもいい話だがよ」


　はい、その通り。
斯の美しきねずみ男先生が代弁してくれたとおり、殺し合いだろうがなんだろうが、おれの鉄の信念が揺らぐことなんざ万に一つもありゃしねえ。
ベリアルだかベーコンだか知らねえが、御大層な主催者先生の仰るルールによれば、『最後の一人のみが生還を許される』だとよ。
だが待てよ。
招集された我々にも、相応の矜持ってやつがある。
造反か、あるいは虚を突いた脱出か。
運営側の計算を狂わせる『想定外の出口』だって、どこかに転がっているわけだ。
一寸先は闇、あるいは光。
どう転ぶか予測不能ってのが、この低俗な戦争における唯一の魅力……。
したがって、おれさまの取るべき行動は一択のみだ。

──💰強そう　or　金がありそうな参加者に取り繕う。🤑──

そ〜んだけ。
工場でネジ量産のバイトするより容易い作業ね。
濁流に身を任せるように他人の生にしがみつき、最後の最後でその背を蹴り飛ばして出し抜く。
泥水すすってでも美酒を求めるってのがこのおれさまの生き様ってわけよ！


「とりあえずなにに関してもまずは銭よ！ 都合よく、カモにしやすい金持ちのザコでも現れねえもんかねえ。──」


スタスタ……


「──なんて言っていたらあれまこれ！ ……神様よぉ、礼にお陀仏の一つは唱えてやるぜ……ヒヒヒ！」


　野心を胸に、薄汚れた裸足を一歩踏み出した、その刹那。
おれさまは、見るからに資産家の子女然とした『娘』と、運命的な邂逅を果たしちまったんだ！


「…………う、ぅぅ……」

「ありゃ、ありゃままま〜？」


暗鬱な夜道。視線の先にいたのは、独り咽び泣く幼い娘。
ガキ。されども女だぁ……！
そして何より身なりを見ろ！ 
札束を段ボール詰めで蓄えていそうな上質な着物じゃないかね……！
カモがネギ背負ってやってきたとはこのことだ！


「（願わくば、蕎麦という名の女体でおれを温めてくりゃあ、おばけ大学エリートとしての誇が立つもんだがよ……）」


エアネクタイを仰々しく結び直し、おれさまは早速獲物へのアプローチを開始したわけよ！



「や。や。やぁねぇ〜素敵なお嬢さん。どったの？ そんなに顔を濡らしちゃって」

「うっ……うぅ」

「まあまあ、大丈夫、大丈夫。そんなに泣いたら、その高価な着物にシミがついちまうわよん」

「うぅ……み、みず……ひっ」

「もう大丈夫大丈夫って。ほらほら、安心しなさいの〜。目の前、顔上げてごらんなさい──」

「──何せ君は、最も幸運なことに、かの美しきエリート・ねずみ男様に出会え……、」


「み、『水木』さんっ……！！！──」

「──わ、わたくしは……あんな……あんなことをっ…………！ ごめんなさい、ごめんなさいぃ……」


「……なんて言いたいところで、なによなによ、なんなのよぉ～～……」


……ほれ見たことか。
御嬢のお求めは『水木』だかだとよ。
……この恨みは陰湿な方法でたっぷりお返ししてやっからな！！ 
顔も知らねぇ水木とかいう旦那ぁ！！


………
……
…

◆


　妖魔『狂骨』────。
……おれぁ別に豚骨だの牛骨だのラーメンの話をする気はさんさらねぇ。
今から語るのはな、『哭倉村』なんていう僻地に咲いた────哀れな一徒花にまつわる話だ。


「…………アンパン、食べる？ あたしの食べかけだけども」

「……っ、申し訳ありません。いただきます……」

「あらま一口で！（※しかもおれなんかの食いかけをまあ！）」

「…………、っ…………」


　哭倉村ってのはな、『人里離れた』なんて生易しい言葉じゃ足りねえほどの、険しい山奥に隠された秘境だ。
文明の恩恵なんざ、露ほども届いちゃいねえ。
そこを龍賀という（おれさまが大嫌いな→）成金趣味の特権階級が牛耳っていたわけだ。
全く……、経済発展が瞬く間に進む昭和のこの御世にだぜ？ 
一つの家系が集落の根幹を握り、絶対的な権力として君臨してるなんて、平安時代じゃあるまい。
笑わせる話だろ！ 
（……ちなみに漏れ聞いた噂じゃ、その龍賀の御偉方たちは、おしろい塗りに白装束、本当に平安の亡霊みたいな格好をしてやがったらしいぜ！ ヒヒヒ……） 

　だがな、どれほど腐敗した土壌であっても、清らかな花が芽吹くことはある。
──哭倉村における実質的紅一点。
それがこの、────『龍賀沙代』だ。
今、俺の隣で必死にアンパンを咀嚼している、この可愛らしいお嬢様がそれってわけだな。


「…………水木、さん……」

「……」


　ここから先の話は、いささか眉唾ものだぜ。
不可思議不謹慎意味不明。はっきり言ってマジメくんが聞くもんじゃねぇぞ？
それでも聞きてぇってんなら、唾液の準備してから聞くことをおれぁオススメするぜ。

龍賀の連中は、田舎者の分際で底知れぬ野心を抱いてやがった。
あろうことか『幽霊族』の身体を実験台に供し、『M』というM薬まがいの代物を開発しやがったんだ。
それで敗戦国となった日本を再び再興させよう、なんて大義名分を掲げていたらしいがね。
……愛国心なんてこれっぽっちもありゃしねえくせに、大層なもんだぜ。
素直に『金が欲しい』って言やあいいものを。けっ！ 
そうそう、
幽霊族と言やあ、あの憎たらしい鬼太郎小僧も確かその末裔だったはずだが……、アイツがこれを聞いた日には、一体どんな顔をするものか。 
……ああ、きっと──…………何もしねえだろうよ。あのクズは。

話を戻すぞ。きっしょく悪ぃ話はこっからだぜ。
おまけに血も汚れてやんのな、その龍賀の皆さんは。
なんと、龍賀の子供たちは、その歪な野心のために当主のジジイへ『ご奉仕』を強いられるのだという。
……すなわち、この沙代のお嬢さんも、……『ご想像にお任せする』ような、忌まわしき辱めを受け続けてきたってわけだ。


だからこそ、沙代のお嬢さんは渇望し、待ち続けた。
いつ終わるとも知れぬ永劫の時を、たった一人で耐え忍んできたんだ。
村人共がカブトガニみてぇにチューチュー実験で吸われてる地獄絵図。
その血みどろの渦中で、お嬢はずっと、喉を掻き切らんばかりの叫びを押し殺していたんだとよ。


────“誰かわたくしを……この村から連れだして────。”


……健気な話だこりゃ。



「そんじゃま、そろそろ行こうじゃないの。ほらお嬢さん」

「…………行けません」

「あぁ？」

「……わたくしには、……合わせる顔など、もうございません…………。わたくしは、わたくしは……自らの手で……み、水木さんのっ…………ことを……──」

「バァカ！ 誰がそいつに会うなんて言った！？ 冗談じゃねぇ～ぞこの小娘が！」

「…………」

「……あらやだ、ごめんなさい～。今の暴言は綺麗さっぱり忘れて！ ね？ お嬢さん！」

「……はい」


つまりは皮肉な話だな。
沙代のお嬢さんは『殺し合い』によって、雁字搦めから自由の身となってるわけだ。
お嬢さんは全てを知り、自分の邪魔する一族を皆殺しにしたうえ、その最愛の『水木』の旦那。
──自分を連れ出そうとしてくれた、東京からの使者者までも、狂乱の果てに手にかけようとしたんだ。
その後の経緯はもう支離滅裂、知ったかめっちゃかよ。
その水木の首をひねろうとした瞬間、誰かに突かれて絶命し、気が付いたら死んだ筈なのに殺し合い。
今に至るってらしいぜ？

な？おれが言った通りだろ？『眉唾もの』の話って。
怪奇、不可思議、意味不明。
専門家でも茶濁して汚濁湯にするオチが、沙代のお嬢さん──そのすべてってわけだ。


　だが、そのうえで言わせてもらうぜ。
『意味の分からん話は信じない』
『わけのわからぬものは口に入れない』
テメェらのような鼻持ちならない真面目くんの言い分は、平時ならもっともだろうよ。
──だがな！！
──そんなお上品な懐疑精神なんざ、この激動の殺し合いじゃあ、命をドブに捨てる甘ちゃんな考えだってことを肝に銘じなッ！


「ほら立って立って。いつまでも座ってちゃ、日も暮れて仕方ないわよん」

「…………本当に申し訳ありません、何から何まで。ねずみ男さん……」

「いいのいいの！ アタシ、ボランティア精神の権化みたいな男でしょ？ 貴方みたいな『ビビ～ッ』と来るお嬢さんを前にして、素通りできる性格はしてないのよね～～～」

「…………はい」

「よし！ ……んじゃまぁ～そういうことで。──」

「──ほら」

「……え？ “ほら”、とは………」

「あぁ～～もう！ 美人に限って察しが悪いのね、このお嬢さんは！！」


　右手をすっと、優雅な角度で差し出すおれさま。
その掌の意味するところに、「これに掴まって立ちなさい」だの「友情の握手」だのといった温い情緒は含まれちゃいねえ。
……金だよ。銭。
先ほど振る舞ったアンパン代。
時価と手間賃を上乗せして、ざっと五百円が定価ってもんだ！


「ん！ ん！！ ん！！」

「……申し訳ありません。……あいにく今、懐には一銭も……」


つ～まりは、こういうことだ。
いいか、耳の穴をかっぽじって、おれさまの至言をよく聞きやがれ！
極限状態とはすなわち──なにもかくにも、自分の内たる『栄養素』が失われているということ……！
すなわちは利用！ 話を畳んでいえば生存＝利用の数々！
殺し合いだの皆殺しだの願いの報酬だの、全部おれには知ったこっちゃねぇ。
あるのは今日の飢えを凌ぐための算段。
あるいは輝かしい未来の栄養補給へと繋げる不断の努力のみだ！

すなわちね。はい。


「ん！！！ ん！！！！ んん～～～！！！！」

「…………後日、後日どうにかお支払するので……どうにか勘弁を……」

「お支払い？！！ 何でよ！？ 貴方、まさか『お金』以外で清算しようだなんて考えてないわよねぇ！？ もう、ゲスな下心は勘弁してちょうだい、恥ずかしい～～ッ！！」

「そ、そんなつもりでは……っ！！ ……本当に、申し訳ありません。──」

「──……あの、ねずみ男さん」

「な～に、まだ言い訳が足りないのかしら、このお嬢さんは！」




「…………さっきから、何故──わたくしの『背後』を……ちらちらと見ていらっしゃるのですか？ 何か、そこに居るのですか…………？」



──その背にたっぷりとした『怨霊』と『狂骨』を纏っているこの娘を、
──特級のボディーガードとして利用できる、

──この幸運よ────……。

……おっと、これ以上は野暮ってやつだな。
おれさまはどうにも長話が過ぎるのが玉に瑕なもんで。ヒヒヒ……！



【ねずみ男＠墓場鬼太郎】
［状態］：健康
［装備］：不明
［道具］：不明支給品×２
［思考］：殺し合い？！ 誰が政治をしとるんだ！
1：こんな殺生なゲームを企画した政治家に文句を言いつつ、隙あらば利権に預かろうとする。
2：沙代のお嬢さんとは末永く良好な関係を築きたい（※背後の狂骨込み）。
3：できれば危険な仕事は全部狂骨にやらせたい。
4：水木……？ どこかで聞いたような聞いてないような……。

【龍賀沙代＠鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎】
［状態］：精神不安定
［装備］：不明
［道具］：不明支給品×２
［思考］：
1：自らの手で首を絞めようとした水木に対し、一度でいいから顔を見て謝罪したい。
2：ねずみ男さんには迷惑をかけてばかりで申し訳ない。


----

&amp;size(10){【作者コメント】}
&amp;size(10){これ書くのにゲ謎もっかいみた。めっちゃ面白かった}
&amp;size(10){テンポめっちゃ良い金田一耕助って感じ？BGMもいいし粗も少ない。墓場鬼太郎にもリスペクトある小ネタ多くておもろかった}
&amp;size(10){ただぁ、死亡シーンは何故かダリオ・アンジェルト調。作風に合わんのよ、その無駄なグッログロ}
&amp;image(ChatGPT Image 2026年3月12日 21_10_53.png)    </description>
    <dc:date>2026-06-03T18:12:11+09:00</dc:date>
    <utime>1780477931</utime>
  </item>
    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/satokorikass/pages/176.html">
    <title>パロロワゴミ置き場</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/satokorikass/pages/176.html</link>
    <description>
      *パロロワゴミ置き場

**概要
前提として、パロロワとは、なんかキャラで殺し合いさせるやべー二次創作です。
そのやべー界隈の中でも異端児として浮きまくってるのが、当wikiの作者・五味葛葉でございます。
もっとも、私にまとわりついた悪評は想像以上に根深く、いまや何を書こうと無条件に落選する状況であります。
そこで、せめて完全に無に還してしまうのも忍びないため、ここに供養として書き留めておくことにしました。

**クズ度について
当wikiは今すぐ強制閉鎖になってもおかしくないクズssばかりですが、パロロワに関してはすり寄り全開で書いてるので『やさし～い』内容になっています。
ついでに、支離滅裂で原作崩壊もほとんどありません。
僕ちゃんが「このキャラ、こう言いそうだよなぁ」「こんなことしそうだなぁ」という完全オリジナルの『発想の勝利作品』たちを、ご覧あれ。

***細かい解説
・舞台背景→『[[蒼空ロワ&gt;https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/12648/1769851109/]]』ってとこで投げた候補作集（&amp;color(#3B4EF0){&amp;bold(){◆UC8j8TfjHw}}ってヤバイ奴が俺ちゃんね）
・ベリアル→主催者。グラブルだかなんかの敵キャラらしい。知らんよやったことないもん。
・パロロワである必要性→なし。ほかの人は真面目に候補作書いてる中、俺ちゃんはただのクロスオーバー。
・採用率→100パー０％。言ってしまえば採用されたらやべえよ？
・真面目度→まじめにふまじめ。ゾロリイズムがこの書き手。

**作品集
|なんばー|たいとる|きゃら|たいとるもとねた|完成度|
|1|『[[恥知らずのパープル・ヘイズ～Rock n&#039; Roll Fever!!]]』|後藤ひとり、猫猫|ジョジョの奇妙な冒険のスピンオフ|&amp;color(#F54738){★★★}☆☆|
|2|『[[枝豆と無垢]]』|ずんだもん、ふみ|無垢の祈り|&amp;color(#F54738){★★}☆☆☆|
|3|『[[王位の復権：D.D.D.]]』|ストレイツォ、デデデ陛下、Dr.エスカルゴン、ワンチェン|カービィのBGM|&amp;color(#F54738){★★★★★}|
|4|『[[お～なかが鳴くから帰ろ～♪]]』|井之頭五郎(ドラマ版)、八九寺真宵|八九寺のキャラソン|&amp;color(#F54738){★}☆☆☆☆|
|5|『[[焔の眼]]』|古畑任三郎、ムスカ|押切蓮介の漫画|&amp;color(#F54738){★}☆☆☆☆|
|6|『[[ESPΨ]]』|燃堂力、アーニャ・フォージャー|エスパイ|&amp;color(#F54738){★★★}☆☆|
|7|『[[去りゆくあなたへ、贈る言葉]]』|ヨーコ、スペランカー|金八|&amp;color(#F54738){★★★★}☆|
|8|『[[アメリカン・ピーチパイ]]』|ロッキー・バルボア、千代田桃|洋画|&amp;color(#F54738){★★★★}☆|
|9|『[[哭倉村って辺鄙に哀れな小娘がいましてな]]』|ねずみ男、龍賀沙代|特になし|&amp;color(#F54738){★★}☆☆☆|
|10|『[[玉王]]』|オカルン、黒崎検査官、ターボババア|陸王|&amp;color(#F54738){★}☆☆☆☆|
|11|『[[西瓜天ぷらの奇跡]]』|フェルン、フリーレン、シャミ子|食い合わせ|&amp;color(#F54738){★★★★★}|
|12|『[[君の名は──。]]』|ポーラ、勇者ヒンメル、大槻班長|ハンチョウのセリフ|&amp;color(#F54738){★}☆☆☆☆|
|13|『[[水曜日のDowntown]]』|ウェンズデー・アダムス、三橋貴志|水ダウ|&amp;color(#F54738){★★★}☆☆|
|14|『[[別れのワイン]]』|コロンボ警部、ハイター、廣井きくり|コロンボの神回|&amp;color(#F54738){★★}☆☆☆|
|15|『[[未来はどうあれ動かない]]』|岸辺露伴(ドラマ版)、佐倉千代|岸辺露伴は動かない|&amp;color(#F54738){★★★★}☆|
|16|『[[月が綺麗ねと言われたい]]』|かぐや＠超かぐや姫！、早坂愛|柿崎ユウタ|&amp;color(#F54738){★★★}☆☆|
|17|『[[時を止める能力]]』|瀬文焚流|DIO|&amp;color(#F54738){★}☆☆☆☆|
|18|『[[言葉はいらない]]』|リュグナー、リーニエ、星野みやこ|ねぇよ|&amp;color(#F54738){★★}☆☆☆|
|19|『[[ヒーローインタビュー]]』|つば九郎、ドアラ、結束いのり、スポーツ・マックス|ねぇよ2|&amp;color(#F54738){★★★}☆☆|
|20(終)|『[[終わらない、青]]』|キタノ、R・田中一郎、大戸島さんご|同名のJKがリスカする映画|&amp;color(#F54738){★}☆☆☆☆|
|おまけ|『[[約束の土地へ]]』|西園寺まりい、鰯水等|パトレイバー|&amp;color(#F54738){★★★★★}|


**結果
（2026.3.25追記）
本当に全落選させっやついるかァァァアアア！？！？！ｗｗｗｗｗｗｗｗ


-----


**二回目。
6/1開催予定『シン・バトロワ』候補作集（別名：ゴミ箱のティッシュ）。
二次創作って、だいぶうざくねぇっすか？
作家性を出そうとすると「キャラが違う」と言われるし、説明を書けば「解釈語りすぎ」と言われる。
求められるのは作者の言葉じゃなく、キャラクター本人が言いそうなこと。
理屈よりも、説明よりも、ぼんやりと滲む心情。じゃないと読み手様（笑）がキレる。……クソうぜぇって感じよ、ぶっちゃけな。
でも、まぁ、↑よりは少しだけ、その辺を理解した気がするな～（要するに再現度は上がった）ってのが、↓の一品たちです。
|なんばー|たいとる|きゃら|たいとるもとねた|完成度|
|-|[[コピペ]]|-|-|-|
||『[[OP（再　構 成）]]』|松坂さとう、神戸しお、伊地知虹夏|ねぇっす|&amp;color(#F54738){★★★★}☆|
|22|『[[Zero⇔11 Requiem]]』|扇要、ヴィレッタ・ヌゥ、早川アキ|ゼロ・レクイエム|&amp;color(#F54738){★★★★★}|
|23|『[[支配の悪魔]]』|スズキタゴサク、マキマ、類家、東山コベニ|まんまやろ|&amp;color(#F54738){★★}☆☆☆|
|24|『[[4000万の微笑み]]』|冥冥、天内理子|100万の微笑み|&amp;color(#F54738){★★★}☆☆|
|25|『[[一握りの花火]]』|渡辺修哉、レゼ|ねぇよ|&amp;color(#F54738){★★}☆☆☆|
|26|『[[恋する一欠片《ワンピース》]]』|ナルシソ・アナスイ、北原美月、心先輩|同名の漫画|&amp;color(#F54738){★★★★}☆|
|27|『[[レオン・モンタナにあこがれて]]』|三星太陽、桜樹八重花、霧島透|まほあこ＋レオン|&amp;color(#F54738){★}☆☆☆☆|
|28|『[[ここでは誰も流されない]]』|糸色望、紅月カレン|アニロワ2のパクリ|&amp;color(#F54738){★★★★★}|
|29|『[[みいちゃんのアトリエ]]』|山田マミ、メアリー＠ib|アトリエシリーズ|&amp;color(#F54738){★}☆☆☆☆|
|30|『[[魔術師の芽吹き]]』|川合麻依、高遠遥一、金田一二三、ヤン・ウェンリー|魔術師、還らず|&amp;color(#F54738){★★★}☆☆|
|31|『[[fragile]]』|宮崎すみれ（すーちゃん）|ELT|&amp;color(#F54738){★}☆☆☆☆|
|32|『[[あそび、しましょう。]]』|メンコ男、野村香純、本田華子|ねぇけどまぁタイトルエモいやろ？|&amp;color(#F54738){★★}☆☆☆|
|33|『[[ブルーアイジャパニーズ]]』|オリヴィア、ロボット三等兵|笑うセールスマンの神回|&amp;color(#F54738){★★}☆☆☆|
|34|『[[友よ。]]』|玉城真一郎、井上直美、山田リョウ、ほくろの巡査|ケツメイシ|&amp;color(#F54738){★★★★}☆|
|35|『[[恥ずかしい料理]]』|立花みかん、トニオ・トラサルディ|美味しんぼの神回|&amp;color(#F54738){★★★★}☆|
|36|『[[マイライフ・アズ・ア・ドッグ]]』|ジョン・ウィック、セリュー|見たら泣いた映画|&amp;color(#F54738){★}☆☆☆☆|

以下そのうち書くから待ってろ枠
||『[[天国の檻、地獄の扉]]』|エンリコ・プッチ、空条徐倫、イヴ|確かそんな邦画あったやろ|&amp;color(#F54738){★}☆☆☆☆|
||『[[ロックンロールは生きている]]』|後藤ひとり、遠藤カンナ|キングクリムゾン|&amp;color(#F54738){★}☆☆☆☆|
||『[[私の愛した世界]]』|名探偵津田、藤聖子|1の世界、2の世界|&amp;color(#F54738){★}☆☆☆☆|
||『[[You&#039;re my HERO]]』|窪、エリー・ウィリアムズ、ジョエル・ミラー、間島恭一、伊地知潔高|DeNA石川の出囃子|&amp;color(#F54738){★}☆☆☆☆|
||『[[Digital Devil Circus]]』|中島朱実、白鳥弓子、ポムニ|大松「まんまやんけｗ」←サンキューマッツ||
||『[[百年早いわッ]]』|禪院直哉、ゼーリエ|ない||
||『[[Saving Hu Tao&#039;s Teeth（──胡桃の歯を救え──）]]』|デッドプール、ギュメイ将軍、胡桃|プライベートライアン||    </description>
    <dc:date>2026-06-03T00:56:29+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/satokorikass/pages/261.html">
    <title>友よ。</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/satokorikass/pages/261.html</link>
    <description>
      **『友よ。』

（キャラ）玉城真一郎、井上直美、山田リョウ、ほくろの巡査

----



「おれぁ玉城真一郎！ で、こっちが井上だ！！ おれと井上はなァ、あの【黒の騎士団】で一緒に戦ってきた仲間なんだよ！！ 同じ釜の飯を食ってきたおれらに……心配はいらねぇぜ！！」

「……うん、私は山田リョウ。冷静なのが取り柄かな。逆にそこが欠点でもあるけど」

「おう！ いいじゃねぇか！！ 組織にゃそういうクールな参謀役が必要なんだよ！ つまりおれとの相性もバッチリ、相思相愛ってワケだ！！ な、井上！！」

「いや別にそこは知らないけど……」

「……」


「っしゃあ！！ なんか知らねぇけど、これなら今回の『ゲーム』も楽勝で生き残れる気がしてきたぜぇ！！！」



　──こんな会話してから、まだ十数分も経ってないってのが何より腹立たしいぜ……。

ッたくよォ……。
ッたくよォ…………！！



「（モグモグ……）うん、ルーが攻撃してこない。これ食べると、普段食べてたカレーがカレー風の何かだった気がしてくる」

「…………。あ！ ちょ、ちょっと玉城！！」

「うっせぇ井上！！ ……おい山田ァ……てめぇなぁ……」

「言うなら──舌が全然《疲れない》……流石は一杯五千円のプレミアム・マハラジャカレー。素材の『格』が違うね。（ゴク、プハァ）──」

「──……すいませーん、チャイゼリーとマンゴーラッシー。ラッシーはタピオカトッピングで追加お願──」

「ふっざけんじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッ！！！てめー山田ァ！！！」

「……わ」　「ちょっと玉城！！！」


「古着だの！！ ワケわかんねぇ楽器だの！！ 変なお土産だの！！ カレー！！ カレー！！ カレーブレークファストォ！！！ どんだけおれに奢らせる気だよっ！！？ いい加減限界だゴルァァァァァ！！！！」

「……怒られるとは心外だね。冷静なのが取り柄の私だよ。殺し合いなんかで揺らぐ私じゃ──」

「そういう話してねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッ！！！！！！！ いい加減にしろコラアアアアアアアアアアアッ！！！！！！！」



コラアアアアアアアアアアアアアアアアアア

　コラアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア


　　コラァァァアァア…………ァァァァァ──────


「……（スラスラ）」

「ってェ！！ 何メモってんだテメェ！！？ 『いい加減にしろコラァカウンター』ってなんだよォ！！？」

「これで二十四回目だから。それと暴言記録は後々賠償金請求に役立つ」

「ぁああああ？？！ ……て、てんめえッ！！ よくも……よくも……ッ」

「ちょっと玉城ってば！！」　「あ（察し＆ペン準備）」


「いい加減にしろっ！！！ コラアアアアアアアアアアアアアアアアアアア！！！！！！！！！！！」



　　ァァァァ、ァァァァ────。


　　　　────二十五回目──ぇぇぇぇ──────。


………
……
…


◆



　……今に始まったわけ話じゃねぇ
おれぁガキの頃から、カッとなるとすぐ手が出ちまう荒くれだった。
おふくろに何度も耳にタコができるほど言われたっけな。
「真一郎、イラついたときは一回立ち止まって考えなさい」って。──だけどよ、その言葉を思い出し終えた頃には、もう殴り合いが始まってんだよな、おれ。
しかも毎回毎回、喧嘩売る相手の『格』ってやつを間違えちまうから、そりゃあ損ばっかりの人生にもなったもんだぜ。
身体はボロボロ。財布はスッカラカン。
おまけに近所じゃ、『玉城さん家の息子さん、また……』……おれぁ、自分みてぇな人間が一番大嫌いだった。

バカで、短気で、勢いだけで、肝心なトコでいつも大ポカやらかす。
……そんな、どうしようもねぇおれを。──ナオトは『仲間』だって言ってくれて、
──そして今、ナオトのソウルを引き継いだ『ゼロ』。
…………おれの大親友は、いつもいつもおれを心から気にかけてくれるんだ。


なあ、ゼロ……。
運命って奴は、ほんと運命みてぇな冗談だよな。
今ならもう、お前に何兆億回、何回でも頭下げて、アドバイスを求めてぇ気分だぜ。


仲間の井上直美と、
──底なしの金食い虫・山田リョウ。
……このイカれた殺し合いで、二人を守り抜くとしたら。

おれの大親友なら──どうするんだ──────？



「ふんふふ～～ん♪」

「……それ、そんな違うの？ リョウちゃん」

「全然違うよ。これはジャズベース」

「ジャズ……？ あぁ、サッチモとかの、大人っぽい音楽？」

「ううん、音楽ジャンルじゃなくて、正式にはフェンダー系統の定番モデルのこと。プレベに比べて音がちょっと暴れる。だけど輪郭がはっきりしてて、中音域が太くて……そう、『歌う低音』って感じかな」

「歌う低音……？」

「うん。ベースって、普通は目立たない楽器なんだけど──」


　ボボボンッ──♪


「────これは“後ろで目立つ”」

「これは後ろで目立つ……（キリッ──じゃねーよ！！ あぁ？！ いくらだ！？ そいつに何円だしゃテメェは満足だ！？ この一般民間人さんよぉ！！！」

「……私は玉城さん、結構好きだよ。なんだかんだ財布開いてくれる。包容力の塊だね」


　チャリンッ──♪

「……玉城。あなたの財布ダム、どれだけ決壊してるの？」

「ったく、うっせぇぇぇッ！！！ こりゃ先行投資の生殺しってヤツだ！」

「……なによそれ……（絶対“先行投資”も“生殺し”も意味わかってないわねコイツ……）」



　……クソ、クソクソ、クソッ…………。
どこもかしこも無人販売、飯は頼めば無から出てくるこの亜空間で、組織の金は律儀に消えていきやがる。
『ARIZONA SPORTS CLUB』とか書かれた意味不明ジャージは、いつの間にかカレーのシミだらけ。
買ったばっかのベースの裏ァ、もう訳わかんねぇステッカーでベッタベタ。
汗水垂らして、同じ釜の飯食って稼いできた黒の騎士団の金に、この山田ってガキはあまりにも冒涜的だった。

……で、一番腹立つのは、井上の反応だ。
そもそもおれァ、この保護話、最初から完全賛成ってワケじゃなかったんだ。
──いや、厳密には別に反対でもなかった。でも今反対って気持ちになってるから、もう反対でいいだろ。
おれがさんざん「こいつは嫌な予感がする」つった気がするのに、井上の野郎は黒の騎士団ソウル半端ねぇから山田に甘くてよ。
「まだ高校生なんだから」とか、「ゼロが言ってた『弱者を救う』ための保護対象でしょ」とか、もっともらしいこと抜かしやがって。
……ったく。
そんなに世話好きなら、もう保母でもなんでもやれってんだ。チクショウッ！！


「…………え？ ……玉城、え、あなた……まさかさっきから、組織のお金使ってるんじゃないでしょうね？」

「ァァあ？！ 経費だから仕方ねぇだろ！」

「あぁもう絶対“経費”の意味わかってないやつ！！！ な、なにしてるのよ！？ ゼロが用意したプール金よ！？ おかしいんじゃないの！！？」

「おかしくねぇ！！ 金なんて持ってても仕方ねぇだろうが！！」

「仕方なくない！！！」


　……ぁ？ ァあああ！？
ンだ井上……！？ 急に説教モード入りやがって……。
それも保母さんの何かなのか！？


「どうすんの？！ 五十万！！ 五十万よっ！！！！ あなた自分の給料考えなさいよ！！ 月いくらもらってるの！！？」

「……ンな大事な話かよ」

「大事よ！！ スポンサーが無限にいるわけじゃないの！！ 黒の騎士団だって慈善事業じゃないのよ！？」

「ァァァァァァ！！ ワケわかんねぇ話すんじゃねぇよ！！ 文句ならリョウに言えよ！！！ リョウに！！」

「…………っ、あなたにも責任はあるからねっ！！！ 責任！！！！」


クソッ、何が責任だ……！
おれァなァ、長年黒の騎士団の会計係として！！
新入り共に飯食わせて！！ 酒飲ませて！！ 焼肉連れてって！！ 時には女にモテる服まで見繕ってやった男なんだよ！！今更の話じゃねぇか！！
大体金なんて１＋１。それの無限バージョンみたいなもんだろうが。
ンな義務教育レベルの算数の話を、いちいち学校の教師みてぇに上から目線で言いやがって……。
だからおれァ、正論ってヤツが大嫌いなんだよ！！


「ねえ、リョウちゃん……？ さすがに、その……少しは遠慮というか……──」

「いや、言わなくていい。流石に私も申し訳ないとは思ってるから」

「え？」


クッ……、思えばよぉ。
カレンのヤツも、井上も、母ちゃんも。女ってヤツァ、どうしてこう正論を綺麗に使いやがるんだ。
山田のガキもそうだ。
おれがどれだけ血流して、どれだけ殴られて、どれだけ泥すすって生きてきたかも知らねぇクセに、容易く正論で殺しにかかる。
……違ぇだろ。人間ってのは、そんな冷てぇ計算式じゃねぇだろ。
ただ正しいことばっかり言ってりゃいいなら、それァ銀行員かブリタニアのデカブツロボットだ。
もっとこう……魂の付き合いってモンがあるだろ。


「たださ、失ったものを追いかけることはロッカーの流儀に反する。過去の犠牲を数えるよりも、未来へのセッションだけを見るべきかなって」

「……えぇ、つまり……どういうこと？」

「うん。つまり」


そうだ。
おれが言いてぇのは、こういうことなんだよ。
人間ってのはな、正論とか。理屈とか。……んなモンじゃねぇ。

もっとこう……泥臭くて。
バカで。
意味わかんなくて。
だから、忘れられねぇモンがある。

──例えるならな、
──おれとゼロが、まだ何者でもなかった頃、河川敷で並んで食った、あの泥臭ぇコロッケの味。
──ソースもべちゃべちゃで、衣も湿気ってて、でも、妙に世界で一番うまかった。

──あの、言葉にできねぇエモい感じみてぇな────、


「……玉城」

「あァ？」

「ベースケース持って」

「…………ァあ？」

「重いからさ。値段も、物理的にも」

「あ、あの、リョウちゃん！！」



──プッツーン。
……コロッケにケチャップマヨネーズブチ撒けられた気分だった。


「ィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイいいいい加減にしろッッッ！！！！」

「玉城！？」

「コラァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ！！！！！！！」


おれは心のコロッケをゴミ箱に捨てて、バカ二人を置いて店から飛び出した。
ざまぁみろ、誰が荷物持ちなんかするか！！
……ケッ！



◆


　……あれから、数分が何度も何度も経ったもんだぜ。
経費の金で、チャーシューメン大盛り。それを肴にキンキンに冷えたビールまで胃袋に流し込んでやったってのによ。
……おれの心の虫は、全然収まりがつかねぇ。

一杯、二杯、三杯。飲んでも飲んでも、こういう時に限って全然酔えねぇ。
店のテレビは無機質なバラエティ垂れ流してやがるし、支給品は訳わかんねぇ覆面マスクと冷たい銃だけ。
夢もロマンもありゃしねぇ。
……結局よォ、本当に苦しい時ってのは、何も助けちゃくれねぇんだ。


「クソッ…………。くっ…………、──」

「──…………井上、山田、…………こんなおれで、すまねェ……ッ」


　…………くっ。
……すまねぇ、──ゼロ……。

……さっきまで、井上相手に色々理屈をごねたおれだが……間違ってる。
間違ってることくらい、このおれにだって本当は分かってんだ。
自分を守る為だけの、プライドを保つためだけの、しょうもねぇ言い訳に過ぎねぇってのは、痛いほど分かってんだよ。
これがゼロなら、こんなところで現実逃避の酒逃げなんかしねぇ。くだらねぇ愚痴を巻いて終わりにすることも絶対にしねぇ。
アイツなら今頃きっと、なんとかして二人をまとめて、義理を通して、──感情を抑えたはずなんだ。
例えば、山田のガキにはよ。

“いまは殺し合い中だぜ。だからやめろ。おい”

……とか、冷静に言ったんだろうな。
クッ……アイツらしいぜ。どこまでも青臭ぇっていうか、正義の味方の優等生っていうかよ。
だからみんな、あの仮面の背中についていったんだろうな……。


……それに比べて、おれはどうだ？



「……ゼロは、ここにはいねぇ。……代行──代行・ゼロは……おれになる。──」

「──……おれがアイツの代わりにやらなきゃいけねぇってのに……おれは……、──」

『ピザハット！ オッサンカマンベ～～～ル♪』

「──ッ！！！ あぁああうっせぇんだよＣＭ！！ スポンサー誰だこの野郎！！」

『濃厚チーズがとろ～り♪』

「ケッ！！！！」



「──……おれは、たった二人すら、まとめられねェ……」



……ビールだけが、クソほどぬるくなっていた。
炭酸は相変わらず、上へ上へと気泡飛ばしてるっつうのによっ……。


「くっ…………。──」


　──ゴクリッ……


「──ウジウジ悩んでても仕方ねぇよな。……な、ゼロ！」


　……はは、んだそれ。
今、自分で口にしたクセに、おれ自身が一番ビックリしちまったぜ。
おれの口からだって、ちゃんと吐けるんじゃねぇか。
──『正論』ってヤツをよ。


そうだ、思い返してみりゃ、ゼロだって最初から全部が全部うまくいってたワケじゃねぇ。
扇だって、吉田だって。最初ァ突然現れて、意味わかんねぇことばっか言うアイツを疑ってた。
そりゃそうだろ。顔を怪しい仮面で隠して、口を開けば命令ばっかりでよ。普通の人間なら「なんだコイツ、頭おかしいんじゃねぇのか」で終わりだ。
……でも、アイツは、黒の騎士団ソウルと、訳わかんねぇくらいの知略で。
気づけば、おれらのアニキ分みてぇになってたじゃねぇか。

──なら、おれも、親友に倣うまでだぜ。


「（ゴクゴク……）ぷはっ、旨くねぇ！！ ンでもいいぜ！──」

「──悪いな、病みモードのおれで……！ おれがゼロとして、テメェらにいつまでも付き添ってやるんだからな！！」


……ただし、経費までゼロいっちまうのはゴメンだけどよ。
ヘヘヘ……！


「うっし！ やっぱり酒ってのは不思議な魔法だぜ……！ 苦しい時にはこうしておれの背中をドンと押しやがるんだからよ！！──」

「──よっしゃあ、いくか！！」


がははは、とおれは誰もいない店内で一人で豪快に笑った。
おれの心の中にはいつでもゼロがいる。
辛ぇ時、苦しい時には、“アイツなら何て言うか”を考えりゃいい。
それだけで、おれァどこまでだって前に進める無敵の男になれるんだ。

空になった財布を握り締め、おれァ、中華屋の暖簾をくぐった。




──そして、おれは一歩も動けなくなった。


………
……
…


◆


　さっきまで通り、あの店には、井上と山田のガキがいた。


「はぁ……はぁ、うぅっ……！ っ、く……！」

「い、井上さん……」

「……っ、大丈夫……大丈夫だから、リョウちゃん……動かないで、後ろにいて……っ！」


──一つ違うのは、……井上の脚は、見るに耐えねぇ弾痕で染まってたことだ……ッ。



「……フゥ～～～～～～」

「ィイッ……！──」



　そんで、……さっきまで通り、井上は必死に山田を庇っていた。


「──バカじゃないの……。バカじゃないのっ！！！ こんな……『殺し合いしろ』って言われて……バカ正直にそれに従って…………あなた、一体何考えてるのよ……っ」

「ん？ どうかしましたか、お嬢さん。随分と手厳しい」

「おかしいんじゃないのって言ってるのよ！！！ ……上から言われたからやりました、命令だから従いましただなんて……まさしく最低の『権力の犬』……！──」

「──『警察』のくせに……こんな狂ったことしていいと思ってるのッ？！！！ ねえッ、答えなさいよ！！！」


──一つ違うのは、……二人の目の前に、ニコやかで不気味なおまわりが壁のように立ちふさがってたってことだ……ッ。



「……いいと思ってるか、ですか。答えはノーですね」

「は、……ハァ……ッ！？」

「計画性のない殺人は必ず証拠が残ります。ただでさえ、上のヤマさんに始末書書かされるのは勘弁でしてね。私も、本来なら市民の安全を守る職務に忠実であるべきでした」

「な、なによ……それ……」

「ですが」


　最後に、……さっきまで通り、井上の目には黒の騎士団ソウルが灯ったままだった。
……脚にゃドス黒い血だまりができて、頬にゃ硝煙の傷がついて、息も絶え絶えで全身ガタガタ震えてて。
護身用の武器っぽいやつも遠くの床へ無残に弾き飛ばされて、
……目の前のおまわりが、片手で変なノートみたいなやつを、ぶるっちまうくらい不気味にペラペラ捲って、
──黒いチャカを突き付けられてもなお、井上の目は死んでいなかった。


「『さんかしゃが　しんだとき　【きゅうせいしゅ】が　あらわれるだろう』──」

「え……？」

「『よげんのしょ』に、このような記載がありました。……ええ、これが本物か贋作かは判断できません。ただ～、そうとなるとですよ？──」


「──よげん通りに行えば、真贋の判別ができる。──」

「──というわけであなた方には、少々その確認作業の『検体』付き合っていただこうかと思っている次第でして──」

「……ッ、意味わかんない意味わかんないわよッ！！ ふざけないでよッ！！！！」



──さっきまでと決定的に違うのは、……そんな絶体絶命の二人を前にして、このおれは。

──「幹部サマだぞ」と威張って飛び出すこともできず。
──「いい加減にしろコラァ！」と怒鳴り散らすこともできず。
──ただ店の外の影で、情けなく息を殺して。


────ビビってるだけだったってことだ。

…………正直、逃げようとしているのが、このおれだった。



「…………ッ、……っぅ、……な、ならせめて…………リョウちゃん」

「……え？」

「リョウちゃんだけでも……見逃してもいいんじゃないの。……あの冷酷非道なブリタニアの鬼畜どもでさえ……武器を持たない子供だけは、進んで殺したりはしないわよっ……！」

「『ばんぱく、ばんざい』」

「……は？ ……ちょっと、ねえ聞いてるの！？」

「『ばんぱく、ばんざい』『ばんぱく、ばんざい』『ばんぱく、ばんざい』『ばんぱく、ばんざい』」

「……聞いてるのって言ってるでしょ……何回同じことを言えば気が済むのよ…………ッ」

「『ばんぱく、ばんざい』『ばんぱく、ばんざい』『ばんぱく、ばんざい』『ばんぱく、ばんざい』『ばんぱく、ばんざい』『ばんぱく、ばんざい』」

「……ッ……、……！」


　……なぁ、玉城真一郎ってクソッタレのバカ野郎……。
なんでてめぇの手は、さっきから情けなくガタガタ震えてやがんだよ……ッ？
なんでこんな極限状態で、頭の片隅じゃ『あ～……チャーハンも一緒に頼んどけば、もっと腹にたまったかな』とか、現実逃避の後悔をしてんだ……ッ？
なに、『酔ってきて動けない』とか、自分に言い訳してんだよ……ッ？

なんで、……井上の、見ずとも分かる表情から、……顔を逸らしてんだ…………ッ。


あんなザコそうなおまわり、……これまで潜ってきた修羅場に比べりゃ、なんも怖くねぇじゃねえか。
……そりゃ、今までと違ってこっちは素手同然だ。
ナイトメアも、防弾装備も、仲間の援護もねぇ。
でも、そうじゃねぇッ──。
おもちゃみたいな錆びついた銃しか手元になかった時だって……、防弾チョッキすら着ねぇで必死こいて、それでもお前は叫びながら前に突っ込んでいったじゃねぇかよ……。

それだというのに、なんだ？
この、喉の奥がカラカラに干からびるような汗は、一体なんなんだってんだ…………？


「会話も……通じないわけッ！！？ ねぇ、ねえったら──」

「『ばんぱく、ばんざい』────お疲れさまでした。お二人さん」

「……ッ！！」　「…………」


　……あぁ、そうかよ。よく分かったぜ。
おれァ今、安全な『対岸』にいるんだ。
あいつらの命がけの地獄を、おれは強化ガラスの向こう側から安全に眺めてるだけだ。
『まだ自分は安全だ』とか思っちまってる。
コロッセオの観客みてぇに、“自分は舞台の外側だ”って、どこかで思ってやがる。


……なんだよ、それ。

なんなんだよ、それッ……。

おれらは、黒の騎士団ってやつは、そういう高いところから世界を見下ろして高みの見物キメ込んでる特権階級の奴らが、反吐が出るほど大嫌いだったんじゃねぇのかよ。
いつだって世界から笑われる側。
理不尽に踏みにじられる側。
力のある奴らから、理不尽なルールを一方的に押し付けられる側。

そんな持たざる奴らと同じ釜の飯を食って、泥水をすすって、血を流して。
理不尽に泣く弱者を“救う”ために、おれたちは命を賭けて戦ってきたんじゃねぇのかよ……。



「……まぁ、おそらくこの『よげんのしょ』は偽物……ですがね」


　──カチャリッ



「…………ッ！！！ リョウちゃんッ…………！」

「…………。──」


「──うん、偽物だよ。言ってしまえば、おまわりさんの妄信してる『本物のよげんしょ』っていうのも、私にはチープで、真実には見えない」


「…………はい？」



……それなのに、俺は……。
あの時、店を飛び出したことを心のどこかで「運命の幸運」だなんて思っちまって、
その温い甘い泥沼に足を引きずり込まれて、ただ固まって動けなくなっちまって──、



「『The savior doesn’t live in heaven, man.He hides somewhere inside the feedback of a loud guitar.』──救世主はロックにのみ宿る。ジミ・ヘンドリックスの有名な言葉」

「………………はい？ 『ともだち』を、否定すると？」

「リョ、リョウちゃん……ッ」

「否定はしない。それは個人の価値観の自由。私はあくまで、孤高のベーシストとしての見解を述べただけ」

「………………もう一度言います。……はい？ 『ともだち』を、否定すると？」

「……何回も繰り返されたらキリがないね。じゃあハッキリ言うよ。おまわりさんの真実、その全て、否定するから」

「リョウちゃんッ……！！」


「……もう一度言います。……はい？ 『ともだち』を、否定す──」

「ごめんなさい、井上さん。私は常に冷静さがモットーだから。銃口で言論を封じられるようじゃ、結束バンドの名に申し訳が立たないよ。──」

「──……証明するね。──」



「────救世主は、音楽を鳴らせばいつだってステージにやってくる」



──────ッッ♪。



──あの山田の、生意気で、空気が読めなくて、図々しいハズのガキは、
──…………おれが買ってやったベースの四本の弦へ指を、真っ直ぐに滑らせやがったッ…………。



「ぅう……、ぐっ……」


────ッッ♪。

　知らねぇメロディだった。
今までおれがナイトロのクラブだので聴いてきたどんな音楽とも違う。
まったく聞いたこともねぇ、そもそも世間で言うエモい曲でもなけりゃ、この最悪な絶望の状況を爽快に吹き飛ばすような、ヒーローものの輝かしい曲でも決してなかった。
暗くて、ジメジメしてて、お化け屋敷の楽屋裏で流れてそうな、……あまりにもナンセンスで、変拍子すぎる、泥臭い歪んだメロディ。


「うぅうっ……ィイイイッ……」


────ッッ♪。

それでも、……おれのソウルの奥底が揺れて仕方ねぇ。
昔、学校の教師や厳しかったオヤジに怒鳴られた時よりも、リアルに地面がグラグラ揺れて真っ直ぐ立っていられそうにない。
周りの木々も、無機質な中華屋の建物も、クソおまわりも、……井上も、全部まとめてごちゃまぜのカオスな渦の中に叩き落としちまうような、圧倒的な音の暴力。


「……ィイイイイイイイ……ぁぁぁあああああああ……ッッ！！！！！！」


────────ッッ♪。

……あぁ、ディートハルトが口々いう『カオス』の意味が、ようやく理解できた気がしたぜ。
おれは山田の発言が、アインシュタインやニュートンの名言よりも『正論』に感じちまって、
鼓膜が、心臓の鼓動が、俺の眼差しがッ、身体の細胞全てがッ！
ベースという地味な楽器の、一番太い咆哮を受け止めたその瞬間……ッ！！


「イイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッッッ！！！！！！」



──聞いたこともないこの曲が、『あの思い出』で流れてたことに、おれは気づいちまったんだ。



【♪日が暮れてどこからか、】
#video(https://youtu.be/-NDZPbKJRxc?list=RD-NDZPbKJRxc,width=392,height=300)

…
……
………

『へっ……おいおい、世界を変える救世主様が、こんな薄汚い路地裏で地べたに座るなよ。格好がつかねえだろ』

“世界だの救世主だの、そんなものは表の顔さ。ここには『仮面の男』も『皇子』もいない。お前と俺……ただのダチだぜ”

『ゼロ……お前……っ』

“玉城。お前はよく『俺はゼロの親友だ』と周りに言い触らしているらしいな”

『あ、いや……それはその、悪気はなくてよ……』

“バカ野郎。言い触らすな。……『心の中』だけで通じ合っていれば、それでいいことだろ？”

『…………！！ ゼロ……、ゼロ……っ！ ぐっ……！！』


“……ほらよ、お前の大好きなワンカップ大関と、ファミチキだ”


………
……
…


　おっと、大事なことを言い忘れてたぜ。
このイカれた殺し合いでおれに与えられた支給品はよ、──『ともだちのマスク』っつうんだ。
……こっぎたねぇし気持ち悪いデザインのモンだが、今の状況じゃ贅沢なんか言ってられねぇ。


「いい加減にしろォォォォォッ！！！！ クソおまわりィィィィィィィ！！！！ コラァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッッッ！！！！！！！」


「！！」


おれはマスクを、本物の『代替』として乱暴に被り、銃口を突きつける野郎の目の前へと、堂々と立ちふさがってやった。
ゼロとの青春はおれの青春だ。おれの、黒の騎士団の絶対的な誇りだ。
“親友”って言葉ァ、ハッタリなんかじゃねぇッ！！


「……た、玉城！？」

「…………ふふ！──」


「──これで『二十六回目』だね。……玉城さん」



同じ釜の飯を食って。
同じ日本の美味ぇ米を食って。
同じ釜の風呂入って。
同じ、バカみたいにデカい夢を見た。

そんなおれらに──ッ！！！



「黒の騎士団・ゼロ緊急代行が命じるッ……！！──」

「──このおれの仲間に手を出してみろッ！！ ぶっとばしてやるからなァァァァァァァァ！！！！ ゴルァァァァァァ！！！！！！」



負けるモンなんざ、ねぇんだよッッッ！！！！！！



【玉城真一郎＠コードギアス 反逆のルルーシュ】
［状態］：ゼロソウル覚醒
［装備］：拳銃、ともだちのマスク＠20世紀少年
［道具］：基本支給品一式、財布（経費残高激減）
［思考］：この玉城真一郎、一度逃げた相手からは絶対に逃げねぇ！！！
1：井上と山田のガキを守り抜く。
2：ゼロ緊急代行として仲間を導く。
3：ホクロの巡査をぶっ飛ばす！！！
4：ゼロ、見てろよ！ おれだってやればできる男なんだよ！！

【井上直美＠コードギアス 反逆のルルーシュ】
［状態］：右脚銃創・疲労大
［装備］：なし（武器喪失）
［道具］：基本支給品一式、止血に使った布、空の救急キット
［思考］：このイカれた殺し合いから生きて脱出する。
1：……命じてないじゃん。
2：リョウちゃんを守る。他、一般市民の参加者を保護。

【山田リョウ＠ぼっち・ざ・ろっく！】
［状態］：冷静
［装備］：ベース、アンプ、小型エフェクター
［道具］：基本支給品一式、『ARIZONA SPORTS CLUB』ジャージ、チャイゼリー、大量のレシート
［思考］：この理不尽な世界に、ロックの偉大さをこれでもかと知らしめる。
1：……『そんなおれらに負けるモノはない』って、勝てないってことじゃん。
2：ベースの重低音とカオスなグルーヴで、この場の戦況をひっくり返す。
3：……玉城さん、ピンチになればなるほど面白い。観察対象としてはこれ以上にないね。rock &#039;n&#039; roll……。

【ほくろの巡査＠20世紀少年】
［状態］：精神錯乱気味
［装備］：拳銃、『よげんのしょ』
［道具］：基本支給品一式、警察手帳、予備弾倉、意味不明なメモ群
［思考］：『よげんのしょ』に書かれた通りの記述を淡々と実行する。
1：……一度逃げたら終わりでは？
2：……『救世主』…………？

----

&amp;image(ChatGPT Image 2026年5月25日 01_02_49.png)    </description>
    <dc:date>2026-06-01T01:32:26+09:00</dc:date>
    <utime>1780245146</utime>
  </item>
    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/satokorikass/pages/258.html">
    <title>OP（再　構 成）</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/satokorikass/pages/258.html</link>
    <description>
      **『OP（再　構 成）』

（キャラ）松坂さとう、伊地知虹夏、神戸しお

----


──ザーッ……
　──ザーッ……



　……天気なんて、どうでもよかった。
晴れでも、雨でも、世界が終わりそうな台風の日でも。
今みたいに、この薄汚い世界がどれだけ濁って、泥水を撒き散らしていても。
──あの子がそこにいるなら、そこだけはいつだって、甘くて、美しくて、私の全部を満たしてくれるから。


「はっ……はぁ、っ……しおちゃん……！」


壊れたおもちゃが立てるノイズみたいに、不快な雨音まみれの街。
湿ったコンクリートのひどく冷たい匂い。
私は、知らない街の、どこにでもある薄汚い団地──その『333号室』目掛けて、廊下を駆ける。

……目に入るもの、全部が不快。でも、そんなの眉をひそめる価値すらなくて。
喉を焼く吐息も、体の疲れも、どうでもいい。
雨でグショグショになった靴の気持ち悪さも、どうでもいい。
肌にべったり張り付く制服も、冷たい髪も、あとでいくらでも乾かせばいい。
こんな、檻みたいな建物だって、私の中からこみ上げる『甘さ』への渇望の前には、なんのマイナスにもなりはしない。


……だって、そんなの。
帰ってしおちゃんと一緒にお風呂入れば、ぜんぶ綺麗に溶けちゃうんだし。


「待っててねぇ……しおちゃん……っ♡」


胸の奥が、きゅうって切なく甘くなる。
さっきまで握っていた、あの小さくて、やわらかい手。
私が『……ついた場所、LINEですぐに知らせてね？』って言った時の、“うんっ”って声。
不安そうに揺れてたいた、大きな瞳。
……あぁ、かわいい。かわいすぎる。
食べちゃいたいくらいかわいい……。
でも、食べたらなくなっちゃうから、私はずっと舐めるみたいに愛していたい……。


「……ふふっ！」



　──ガチャッ


「しおちゃんっ！！ ただいまぁ！！ 遅くなってごめんねぇ～～！！」

「あ、さとちゃん～～！！」


　……あぁ。
やっぱり、この子だけ。この子だけが私の特別。
この世界がどれだけ苦くて、どれだけ忌ま忌ましいルールに縛られていようと、そんなの関係ない。

──しおちゃんは、私がずっと舌の上で、
──大切に、大切に転がしていたい、
──世界に一つだけの『飴玉』だった……────。



「しおちゃんよかったぁ……っ。ほんと心配したんだから──」

「わたしもね！ さとちゃん待ってたの！ あのね、さとちゃんにずっと紹介したかったんだよ～！」

「え、紹介？ フフ♪ なにをかなぁ？」

「うん！ きっとさとちゃんも好きになってくれるよ！ 紹介するね！！──」



「──『にっじー』！ わたしの、あたらしいお友達！！」



「…………ん？ 『にっじー』……？」



　ちっちゃな、愛らしい指先。
家具も何もない、がらんどうな室内を突き刺す、その光の先を見た瞬間、

──ガタンって。


指から、カバンが転げ落ちた。



「あ、どうも～！ お邪魔しちゃって……！ 松坂さとうさん、ですよね？ この子の面倒……ちょっと見てました！」

「にっじーはさ！ とっても優しいんだよ！ お菓子もくれたし、いっぱいお話してくれたの！」

「いやいや～、しおちゃんが可愛いからついね～！ えへへっ！──」


……あぁ。
そっか。そっか。



「──私、伊地知虹夏っていいます！ えーと、ひとまずは……よろしくね、さとうさん！」

「………………」



　甘いものってさ、放っておくとすぐ溶ける。
で、気付いた頃には、決まって汚い虫が群がってるんだよね。
何歳になっても、見つけたら指で潰さずにはいられない、────哀れなアリンコ。



◆

◤ 𝗦𝗛𝗜𝗡・𝗕𝗔𝗧𝗧𝗟𝗘 𝗥𝗢𝗬𝗔𝗟𝗘 ◢

╔═════════════════════════════════════╗
　　　— 𝗢𝗣𝗘𝗡𝗜𝗡𝗚 —
『 𝑾𝒉𝒂𝒕 𝑰𝒕 𝑴𝒆𝒂𝒏𝒔 𝒕𝒐 𝑩𝒆 𝑯𝒖𝒎𝒂𝒏 𝒕𝒐  “Satou Matsuzaka” 』
╚═════════════════════════════════════╝

◆


………
……
…


　──ぽつ、

　　──ぽつ、ぽつ。


　雨って、ほんとに我がままだよね。
勝手に泣いたり、急に怒ったり、何事もなかったみたいに静かになったり。情緒不安定すぎ。

薄暗い台所、古い換気扇の音、湿ってふやけた壁紙。
私はそこで、やかんから立ち上る蒸気をぼうっと見つめていた。
コンロの脇には、この部屋で比較的マシだったマグカップが二つ。
唯一、茶ばんで汚れていなかったこの器は、もうすぐ、どす黒い液体に満たされる。

コーヒーなんて、私にとっては一度も美味しいと思ったことのない、ただの苦汁を。
一滴、一滴、一滴、一滴、一滴、一滴、一滴、一滴、一滴、一滴、一滴、一滴、一滴、一滴、一滴、
一滴、一滴、一滴、一滴、一滴、一滴、一滴、一滴、一滴、一滴、一滴、一滴、一滴、一滴、一滴。


「へ〜！ わたしも書いてみたいな、しゃくようしょ！」

「ふぇっ！？ だ、ダメダメダメっ！？ あれはリョウ専用っていうか、書いたら人生終わるやつだからぁ……！ ほらしおちゃん、お絵描きしよ、お絵描き！」

「うん！ にっじ～～！」


──一滴。

──あの金髪の、女の、為だけ、に。
──こんな冷たい場所で、無言で火を眺め続ける。


「にっじー、なんか面白い遊びしよ！ こわい遊びとか！」

「怖い遊び！？ うわっ難題きたなぁ～～……！」


「………………」


“外が危険だから、しおちゃんの不安を必死に紛らわせたい”──とか、かな。
……あぁ、なるほど。『優しいお姉さん』。



　背中越しに響く、リビングからの笑い声。
しおちゃんの声。……私の知らない声。
私といる時とも違う。あの時とも違う。
もっと、境界線がなくて。もっと、無防備で、もっと──楽しそうで。

金髪の女の隣で、嬉しそうにクレヨンを動かして。
知らない女の、安っぽい相槌に、また無邪気に笑って。
そのぜんぶが、私の大切な、綺麗で静かな世界を、泥だらけの靴で踏みにじって歩き回っているみたいで。

楽しげで、鋭い棘が背中に刺さるたび、頭の芯がグラって揺れる。
スプーンを持つ手元が狂って、インスタントコーヒーの黒い粉が、カップにぼたぼたと落ちすぎる。

……失敗した、
……苦しい、
……失敗した、苦しい、失敗した、苦い、失敗した、苦い、


「う～～ん……怖い遊び、怖い遊びねぇ～～……。よしっ！ 『ひとりこっくりさん』とかどう？」

「おお～～～っ！」


　──苦い。
その金髪、どこの誰が触ったかもわからない十円玉なんか取り出して。
明らかにしおちゃんの情操教育に悪いゲームを始めて、
──ぁぁぁ苦い。


「こっくりさん、こっくりさんっ！ 良い子にしてたら甘いものをもらえる子は～～」

「おおおお～！！」

「だ～～れだ、っと！！」


　──ピトッっていう、苦い音。
何百人もの強欲な指を渡り歩いてきた、菌の温床の硬貨が、しおちゃんの綺麗な、真っ白なおでこにくっつけられる音がして。
──あとで何千回、何万回、皮膚が赤くなるまでウェットティッシュで拭いてあげなきゃいけないかを考えたら、狂いそうなくらい苦い。


「おお～～っ！ しおちゃんよかったね～～！！ では稲荷の神様から、特別にご褒美を授けよう～～！！」

「わーいわーい！！」


　──ただ聞いてるだけなのに、ずっと、ずっと苦い。
どこの安売りの店で買ったかもわからない、着色料の塊みたいな金平糖なんかを出して、野良犬に餌でもやるみたいにしおちゃんへ差し出して。
それなのに、しおちゃんは、なんの警戒もなくそのゴミを小さな口に含んで、
──苦い、苦い苦いッ。



「あ！ にっじー、この曲いいね！ アプリかな……？」

「そりゃアプリ！ あと曲名より先に音楽アプリ情報！！ ……ごめんね〜、これまだ配信とかの音源じゃないんだけどさ。でも、どうだった？」

「すごくよかったよ！ ひゃくてん〜！！」

「わ、それは痛み入ります～～。喜んでもらえてよかった！」


　………………ねえ、しおちゃんもさ、……違うでしょ？
なにが百点なの？ 
私、何回も失敗して、半熟のトロトロ、いっぱい練習して。
ケチャップの文字だって、崩れないように頑張って、朝ごはんにオムライス作ったことあるのに。
なのに、しおちゃんは“おいしい”だけで、採点する必要ないみたいな感じだったよね。
で、なんで？
なんで、たかが素人の鳴らした雑音なんか聴いて、そんな顔をしてるの？
ねえ、その、素性の知れない金髪の。


「にっじーも、そのおうた歌ってみてよ！」

「うぇっ？！ ……えっと……ヒーツクパーツク、ツカツクパーツク♪」

「わ！ ドラムのおと～～！ すごい〜！」

「あははっ、うちのバンドの歌は喜多ちゃんっていう子がすっごく上手だからさ〜！ 私はドラム！ ほら、こうやってスティックを持って、体全体でリズムを叩くの！」

「うん！！」


　…………だからしおちゃん、違うって言ってるよね？
パンパカパンパカ、トントントン、って……ねえ、何を嬉しそうに体を揺らして聴いてるの？
私はずっと、そういうのから遠ざけてきたよね。
前にもちゃんと教えたよね？ 
バンドマンがよく吸う『悪いおクスリ』って、とっても苦い味がするんだよって。


「ばんどって、楽しいんだね！ ……お外に出るのはダメだけど、今度にっじーの演奏ききに行くね！ さとちゃんと一緒に！！」

「お！ いいねいいね～～、歓迎するよっ！ ……あ、でもうちのベースのリョウって人からだけは、絶対にチケット買っちゃダメだよ！？ 絶対ね！？」

「うん！ わかった！──」


「──にっじー、さとちゃんくらいだいすき！！」

「あははは～～～！ 短い時間ですっごい懐かれちゃったな～～もう～～～！」



　……でさ、

『にっじー』って、なに。
“だいすき”って、なに…………？


「……………………」



　コーヒーなんて、泥水を煮詰めただけの薄汚い麦茶。絶対に、一滴たりとも口にしたくない。
こんな石油を薄めてできたような漆黒の闇を、味覚の知識として私の脳内に入れたくない。汚らわしい。


「……」


ポチャン、
あぁ、足りない。
ぜんぜん、足りない。


「…………」

ポチャン、ポチャン、ポチャン、ポチャン。
何個、何十個角砂糖を入れても、この底なしのコーヒーには決定的に足りない。


「…………………………」


ガラスの瓶が空っぽになって、カップの縁からドロドロの塊が溢れ出しそうになっても、まだ足りない。
足りない、足りない、足りない、足りない。


ポチャン、ポチャン、ポチャン、ポチャン、
ポチャン、ポチャン、ポチャン、ポチャン、ポチャン、ポチャン、ポチャン、ポチャン

苦い、

ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、
ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、
ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、ニガイ、



「でさ～にっじー！ 絵かけたから、みてみて～～！」

「んー？ どれどれ～～？」


ィィィィィィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ



　────ガシャンッ



「え？」

「……さ、さとうさん？！ え、大丈夫っ！！？」


「…………」


　──あの金髪に肩を触れられる感触で、私はカップが砕け散ったことを認識した。
床へ散る破片、木目に染みこむ黒くて甘ったるい水たまり。その中で茶色くふやけた、無惨な角砂糖の死骸。
トコトコ近づいてくるしおちゃんと、ぜんぶ台無しの色。


「……はは」


……なにやってるんだろ、私。


「あ～～！ さとちゃんジュースこぼれてる～～！ ねぇにっじー、どうしよう……？」

「あ、えっとぉ～……さとうさん、ケガしてない！？ 火傷とか！ ……うん、わかるよ。不安だよね～やっぱり──」

「ううん、大丈夫。なんでもないの、ごめんね。──」

「──……ところで、虹夏さんさ。ちょっと耳、貸してくれる？」

「え？」


──カサリ、と。
彼女の耳元に口を寄せて、私は声を優しく、優しく、這わせる。


「……しおちゃんのことで。ちょっと、本人の前じゃ言えない『相談』があるの」

「え……？」

「少しだけ、向こうで。……いいかな？」

「……しおちゃんの相談？ ……あ。う、うん、……分かったよ」

「うん、ありがと！──」


「──じゃ、しおちゃん、ちょっ～っとオハナシしてるから……いい子にして待っててね！」

「オハナシ？ うん、わかった！ ゆっくりしてってね、にっじー！ さとちゃん！」


「………………」


床に広がった下水の掃除すら放棄して、私はそのまま、金髪の手首を掴み、リビングの外へと連れだした。
……向かう先？ まぁ、『お風呂場』とか。


“ちょっと本人の前じゃ言えない『相談』”
──うん、嘘は言っていない。


………
……
…


◆


　『体の傷はいつでも治るけど、心の傷はいつまでも残る』……よく聞くよね、そういうの。
ならさ、私はこれまで何人くらい、そういう『言葉の暴力』で殺してきたかなぁ、ってふと思う。

性観念の終わってる店長、気持ち悪いゲス教師、お城に近づこうとした薄汚い連中。
みんなみんな、グッサグサにしちゃったからさ、“……まぁ、ちょっとは可哀想なことしちゃったかな？”くらいは思うよ。
でもね、よくよく考えてみたらさ、私、そんな汚いのを誰一人として本当に『殺した』ことはないんだよね。
だって面倒だし。リスキーだし。汚れるし。
そもそも頭の中で何回も何回も解体して、それでだいたい満足できちゃうから。
だから、遺体って形になったのは、あの画家のお兄さん。……私の生涯において、たったその人だけになる。


……思っちゃうな。


「────って、わけ。……相談の内容は以上、理解できたかな？ 虹夏さん」

「ぁ……はっ……ぁ…………っ、げほっ……！ ゲッ……ほ……っ……」


──血溜まりの上で、小さく呼吸をしている金髪女。
……コイツはいま、何を考えてるんだろうな、って。


「…………ねぇ、理解できたかなぁって、聞いてるの」

「……っぅ…………！ ……は、ぁ……、ぁ…………」


スラッパーってすごいね。
……一振りでだいぶ体力持っていかれちゃうから、あまり好きじゃないかも。



「ふふ、分かるよ？ 私だって別にサイコパスとかじゃないからさ。虹夏さんの気持ち、すっごい分かる。──」

「──“なんでいきなり殴ってきたんだろ、このイカレ女。私はただ親切にしてあげただけなのに”……いま、頭の中でそう思ってるんでしょ？」

「……っ、ぁ……ぅ…………」

「でもさぁ、料理屋さんってネズミホイホイ置くよね？ ネズミって結構かわいいっていうか、フワフワはしてるし小さいじゃん？──」

「──でも、みんな普通に駆除する。潰す。ゴミ扱いする」

「……、ぅ……あ、が……」

「……ねぇ、しおちゃんと何回笑った？ 何回お話した？ しおちゃん、優しいから勘違いしちゃった？ ……で、楽しかったかな？──」



　ぽちゃん、ぽちゃん──。……水滴の音か、外の雨の音かは、どうでもいいや。

……薄い。本当に、薄いよね。
殺したい理由としては。


「──……よかったね。ねえ、虹夏ちゃあん？」

「………………」


でもさ、しょうがないよね。
──口内に残り続ける毒々しさに、これ以上一秒たりとも耐えきれる気がしないから。
口がドロリとしたらうがいしたくなる。……それが人間だもん。


　ふと鏡を見たら、赤い飛沫でベタベタ。
息も荒くてさ、髪が赤くぐっしょり濡れて、瞼をピクピクさせる──鏡の中の私と、足元のこの女。
今さらこんなのと目を合わせる意味なんてない。そう思って目をそらしたのに、視界の隅でぐちゃぐちゃの髪だけが残るからさ、……あー、もう流れちゃえって感じ。
洗って、甘いシャンプーで上書きして、泡ごと苦いものぜんぶ流して。真っ白な服を着て、いつもの私に戻る。
それだけ。
ただ、空白を水に流して白く戻すだけ。


「じゃ、私はそろそろ行くね。ありがとう、私のためにたくさん疲れさせてくれて」

「……ざ……っ、……とう……さっ……げほっ……！ ……っ…………」

「うん。どういたしまして。……しおちゃん、心配してなきゃいいな～～」

「………………っ、……っ！」


甘くて、やさしくて、世界の誰にも、どんな虫にも汚されちゃいけない、私だけの帰るべき場所。
ただひたすらに、そこだけを目指して生きていくこと。
それだけが、私としおちゃんの、永遠の『ハッピーシュガーライフ』なんだから──。


「さとう……さっ、さと…………」

「フフ♪ しおちゃん～～しおちゃん～～♪」

「…………はぁ、ぁぁ……、…っッ！！！──」



「──さとう……さんっ！ 大丈夫……だからっ…………！！」



　──、

──、─────、

──。



それだけが、絶対のハッピーシュガーライフなはずなのに。


ぐらって、視界と世界が大きく揺れた。
温かい、気持ち悪い、理解できない。
誰かに強く抱きしめられているんだって理解するまでに、私の脳は少しだけ時間がかかった。

…………伊地知虹夏。


「え」


私の目を真っ直ぐに見つめていて、
顔なんかもう滅茶苦茶で、呼吸も止まりそうで、目だってまともに開いていないのに。
それなのに、私を包み込むその体温だけは、振り払いたかったのに振り払えなくて。

……彼女は。


「……だぃ、じょ……ぶ…………だから……っ」


「…………え」


「うっ……ぅ……っ……大丈夫……。だから、そんな顔……しないで……。──」


「──私は…………何とも思ってない、から…………、」


「え」



「──……だから……ちゃんと、笑って……あげて…………、──」


「──……しおちゃんに、ただいま、って…………。──」



「──……さとう、……さ…………………ん……」




──そう、言ったのを最期に。
虹夏……さんは、私の身体をすり抜けるみたいに、その場へ崩れ落ちた。

理解できなかった。
いや、違う。理解したくなかった。
……だって、おかしいじゃん。
私は殴った側で、この人は殴られた側なのに。
なんで最後まで、私のことなんか心配してるの。


「…………」


何か言わなきゃいけない気がした。
なのに、喉の奥に絡みついた何かが邪魔をして。


「……え」


小さく開いた口から零れたのは、──いつから口の中にあったのかも分からない角砂糖一つだった。




◆


──ザーッ……
　──ザーッ……


　……雨だと思った。
でも、違った。
リビングの汚いテーブルの上に、置きっぱなしにされたままのスマホ。
そこからただ静かに流れ続けている、ノイズ混じりの、あのバンドの配信音源。
周波数のズレた雑音が、耳じゃなくて網膜へ直接流れ込んでくるみたいだった。


「ねえ～さとちゃん～～！ にっじは～～？ にっじーはどこいっちゃったの～～？ ねぇ、にっじーは～～？」

「……」

「ねえってば～～！ にっじー呼ぼうよ～～！ にっじーにオムライス作ってあげてよ～～！」

「……いこっか、しおちゃん」

「ええ～～～？ やだ！ にっじー待ってるもん〜！」

「…………」


　小さくて、やわらかい手。
しおちゃんの指先が、私の見えない血に汚れた服を無邪気に掴む。
……いつもの私なら。“虹夏さんは先帰ったよ～”とか。“また今度ね～”とか。
適当に笑って、簡単に嘘つけたと思う。
なのに、今の私は。しおちゃんの手を優しく引いてあげようとしても、指先のひとつにすら、まるで力が入らなかった。


なんで、だろ。
今、会ったばかりの、知らない女の子なのに。
通っている学校も違う、年齢だって知らない。何が好きで、何が嫌いなのか、そんなこと何も知らない。
私としおちゃんの人生にとっては、ただの、完璧な、部外者の他人なのに。
なのに。
私の頭の中で、ずっと、

“大丈夫だから”

──その声だけが、味覚のいちばん嫌なところに引っかかってくる。


「あ、そうだ！！ 出る前にね、さとちゃんに見せたいものあるの！」

「…………え？」


自分の舌先を思わず触ってしまった私。
そんな私の服の袖をグイグイと無邪気に引っ張るしおちゃん。
糸の切れたまま私は、しおちゃんが誇らしげに見せびらかすその指先へと、視線を動かした。


……見なきゃよかった。


「にっじーも喜んでたんだよ！ だからきっと、さとちゃんも好きになるの！！」



しおちゃんが両手で掲げた、一枚の、くしゃくしゃになった『画用紙』。
色とりどりのクレヨン。はみ出したぐちゃぐちゃの線。子供が描いたみたいな、丸くて不器用な顔。
────そこには、私と、虹夏さん。
二人で仲良く笑い合って、ひとつの甘いケーキを分け合って食べている──そんな、無垢な絵があった。



「……え」




　いつの間にか、しおちゃんの小さな手から、私の身体が離れていた。
気が付いたら、私はその絵を見て、人生で味わったことのない味覚が襲ってきた。

その味覚が『塩味』であることに気付いたのは、暫くしてやっとだった。


「さとちゃんもにっじーも、わたしは、だーーいすきだよ！ これからもずっと、みんなで一緒にいようね！」


そして、その塩味を無理矢理にでも飲み込んだ時。
──『本当は欲しかった味』が溶け消えたことを、この【バトル・ロワイヤル】の舞台で知る。



◆



──数時間前。目が覚めたら、見覚えのない教室で、


『人は命に感謝しません。……何故でしょう？ それは、皆さん、“明日も生きている”と、何の疑いもなく信じているからです』


──知らない、女教師が、私たち相手に、授業をして、


『まぁ当然でしょう。統計上、人間の死因の大半は慢性的疾患によるものです。つまり人は、ゆっくり死ぬことには慣れていても、突然死ぬことには慣れていないのです』

『事故、災害、あるいは殺人。……そういった、ある日突然訪れる予期せぬ死を、皆さんは心のどこかで“自分には関係のない、遠い世界の出来事”だと考えている』

『ですが、それは本当に幸せなことでしょうか』


──黒板に、チョークの鋭い音を響かせた。


『人は恐怖によってしか、命の価値を理解できません』

『ですから私は、身勝手で愚かな皆さんへ、これ以上ない特別な“命の授業”を行うことにしました』



──【BATTLE ROYAL】。



『起こしてみませんか。この閉ざされた島で、誰一人として逃れることのできない──“死因百パーセントの予期せぬ死”を』




──これは、私の人生を再構成させてくる、
──たった二日間だけの、狂おしいほどに長すぎる、歪んだ物語。



『──では、これより命の授業を始めます』




【主催者】
【森口悠子＠告白】

【見せしめ】
【なし】

【バトル・ロワイヤル（命の授業）】
【AM.00:00を以て────】
【開始確認】



&amp;color(#F54738){【伊地知虹夏＠ぼっち・ざ・ろっく！　死亡確認】}


【松坂さとう＠ハッピーシュガーライフ】
［状態］：味覚の反転（喉の奥に残り続ける強烈な塩味と拒絶感）
［装備］：スラッパー
［道具］：基本支給品一式、不明支給品×1～3
［思考］：……『友達』をもう、失いたくない。
1：レール通りに動いた自分がおかしかった。
2：レールから少し離れていれば、今頃私“たち”は、美味しいお菓子を食べて、互いに勇気づけあえていた。
3：あの子と話している間だけ、苦さを忘れられた。
4：……そんな子を、私は壊した。
5：しおちゃんも、……もう。

【神戸しお＠ハッピーシュガーライフ】
［状態］：さとうへの全面的信頼
［装備］：不明
［道具］：基本支給品一式、不明支給品×1～3、クレヨンの絵（さとう＆虹夏）
［思考］：さとちゃんと、これから先もずーーっと、一緒にいたい。
1：お外は雨で危ないから、またあとで、さとちゃんと三人でいっぱいいっぱい遊びたいな！
2：にっじーはね、わたしに優しくしてくれて、お菓子をくれて、おでこにピトッてしてくれたの。とってもキラキラした、『てんしみたいなコ』なんだよ！

----

&amp;image(ChatGPT Image 2026年5月24日 00_55_26.png)    </description>
    <dc:date>2026-05-31T13:23:02+09:00</dc:date>
    <utime>1780201382</utime>
  </item>
    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/satokorikass/pages/248.html">
    <title>コピペ</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/satokorikass/pages/248.html</link>
    <description>
      【R】と書いて、『リメイク』と読みます。


〔※当企画はコンペ形式のパロロワです。〕
【！コンペ募集中！　6/1(月)～8/2(日)まで】
候補作の投下、お待ちしております。

［シン・バトルRワイヤル＠wiki］
ttps://w.atwiki.jp/rrrrrrrrbrrrrrrrrr/


【企画概要】シン・バトルＲワイヤル
■ 基本ルール（Game Rules）
・舞台・期間：渋谷を丸ごと切り抜いたかのような孤島にて開催。制限時間は48時間。
・タイムリミット：終了時刻までに決着がつかない場合、生存者全員の首輪が自動的に爆破されます。
・勝利報酬：最後の一人（優勝者）には、「元の世界への帰還」および「あらゆる願いを叶える権利」が与えられます。
・支給品：全参加者に以下のアイテムを配布。
1. ランダム支給品： 武器から日用品まで、1～3個のアイテム。
2. デイパック： 支給品を収納するバックパック。
3. 各自スマホには島の地図アプリ、最寄りの飲食店マップアプリがインストール済み。
（※世界観・時代背景によりスマホがない参加者にはIPhoneが支給されます）
（※スマホはオンラインです。他の参加者と通話・チャットが可能です）
（※飲食店は無人です。ただし、金銭を払えば任意の料理が出てきます。現実に存在する一般的な飲食物のみ提供されます）
・首輪：全員に装着。参加者の能力やスペックに関わらず、爆破＝即死となります。
・開始時刻：深夜0時、ゲームスタート。
・NPC︰なし。エリアにおいて、参加者以外の人間・動物・知的生命体は存在しません。
・能力制限について：各参加者の能力については、企画が破綻しない範囲で適宜制限お願いします。


■ 執筆・募集ルール（Submission Guide）
本企画ではコンペ企画です。「候補話」の形式で参戦キャラを募集します。
・募集期間： 6/1（月）午前0時～ 8/2（日）午後23時59分まで。
・公平性の担保：過去のコンペ等で作成した作品の流用も大歓迎です。（採用率への影響はありません）
・採用数：投稿作の中から、選りすぐりの上位25作品前後（＋企画主の書いた5作程度）を採用。
・審査基準：アイデアの斬新さ、ストーリーテリングの妙、キャラチョイスのセンスなど「純粋な面白さ」で判断します
・（※「面白い」＝「笑い」とは限りません）
・（※採用数は目安です。応募状況に応じて増減する場合があります）
・企画運営および選考に関する最終判断は企画主に帰属します。
作者の実績や経験、文章の長短を問わず、忖度なしで平等に審査します。
そのため、結果として特定の書き手の作品が重なる場合もあります。ご了承ください。
なお、選考理由、落選理由について個別回答は行いません。


［禁止事項］
・直接的すぎる性行為描写。
・未成年キャラに対する性的虐待描写。
・他企画で採用された候補話の流用。


■ 投稿用テンプレート（Template）
執筆の際は以下の形式を使用してください。

【＠】
［状態］：
［装備］：
［道具］：基本支給品一式、不明支給品×1～3
［思考］：
1：
2：
3：

［記入例（Example）］
【森口悠子＠告白】
［状態］：精神的虚無
［装備］：チョーク
［道具］：基本支給品一式、黒板消し、不明支給品×1～3
［思考］：ゲームを主催・掌握する。
1：命の重さをすべての参加者に教え込む。
2：第一回放送まで静観し、動向を見極める。



それでは、本日より候補話の募集・投下を開始します。
ご質問等がございましたら、お気軽にお尋ねください。



【ステマロワを99話も描き上げた英雄・五味葛葉】
【──最後のお気持ち表明】

私の小学校の校長先生には口癖がありましてね。
「二兎を追う者は一兎も得ず」
私は今でも時々思い出します。「それ、文武両道を全否定してないか？」と。
まあ、それはさておき。

令和の時代です。
一兎を追いかけながら、もう一兎を抱えて昼寝するくらいの生き方があってもいい。
一兎をライフルで狩りながら、別の一兎をペットとして愛でる人生だって案外悪くない。
私はそう信じています。

以上を持って、今回限りでステマロワでは完全連載終了とさせていただきます。
ここまで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。
企画主として伝えたかったことは、だいたい全部書きました。
長かったような、短かったような時間でしたが、そのすべてを文字として残せたことを幸せに思います。
またどこかでお会いしましょう。
さようなら。

……繰り返します。
『お気持ち表明コーナー』“は”、完全連載終了とさせていただきます。
コーナーは。コーナーだけは。


🐰🔫🐰

終わると思ったか！！！！！！！！！！火曜日定期連載再開！！！！！！！！！
逃がさんぞ読者ァ！！！！！！！！！！！！！🫰👶🫰👶🫰👶🫰👶🫰👶🫰👶    </description>
    <dc:date>2026-05-31T12:35:23+09:00</dc:date>
    <utime>1780198523</utime>
  </item>
    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/satokorikass/pages/264.html">
    <title>マイライフ・アズ・ア・ドッグ</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/satokorikass/pages/264.html</link>
    <description>
      **『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』

（キャラ）ジョン・ウィック、セリュー・ユビキタス

----


　あの日以来、朝食のメニューは変わらない。
卵、ベーコン、ブラックコーヒー。ただ、肉体を維持するためだけに胃袋へ流し込む作業だ。
それは車で行く先も、酒もそうだ。
レンタカーのステアリングを握り、決まったルートを走り、スーパーの代わり映えのしない棚を眺める。
スマホをいくらスワイプしても、現れるのは変わらない動画だけ。
世界から色彩が消えて久しい。
俺の現実は、ひどく退屈で、ひどく静かだ。

それだというのに、ツケのように訪れる『夢』だけは律儀だった。
毎晩、こちらの都合などお構いなしに、鮮明なレパートリーを引き連れて侵入してくる。


時々、見る。
──本当に何も考えずに眠れた時だけ、その場所に辿り着く。


………
……
…


『あっ、これ絶対合うわよ！ ジョナサン』


　風が吹いていた。
柔らかい草の匂い。突き抜けるような青空。
助手席から身を乗り出した妻──ヘレンが、紙袋を抱えて笑っている。


『また妙なものを買ったのか』

『妙じゃないわ。発見よ、偉大な発見』


俺の愛した69年型マスタング。
ダッシュボードを陽光が優しく照らし、ドリンクホルダーにはチープなコーヒーが二つ収まっている。
それが当然の日常であるかのように、昔からそうだったみたいに。
俺はその安物のコーヒーを口に含む。


『これ。豚レバーのペースト。ジャムと一緒に食べるのよ』

『……よせ。冗談がきつすぎる』

『何よ、その顔！ ……ふふっ、良いから食べてみて。ほら』

『……本当に合うのか？』

『だから試してみてって言ってるの。はい、あーん』


俺が眉をひそめると、彼女は決まって楽しそうに笑った。


『最初にカニを食べた人も、きっとこんな風に躊躇したと思うのよね』

『意味が分からないな』

『つまり、勇気ある第一歩ってこと。案外、歴史の転換点なんてこんなものよ』

『……フッ、そいつはいい』


彼女が笑う。
俺も、釣られて口元を緩める。
それだけで十分だった。他には何もいらなかった。

愛犬のデイジーが、楽しげに草地を駆け回る。ヘレンがその小さな背中を追いかける。
ふと振り返って、俺に手を振り、そして名前を呼ぶ。


『ジョナサン！』


それが、世界で一番好きな声だった。
白い指も、陽に透ける髪も、薬指のリングも、目を離す理由がなかった。
だから、俺はいつだってヘレンの呼び声に応えようとする。

ポケットからスマートフォンを取り出して、
デイジーも、愛車も、この穏やかな光のすべても、──目覚めた後でも眺められるように。



『ほら、早く来て！』

『……ああ。今行く』

『ほら──』




────そして、無機質なモーニングアラームで、俺はいつも目が覚める。


◆


………
……
…


　かつての上司を殺し、──そして俺も死を迎える。
コンテナに背を預け、最期の力を振り絞ってスマートフォンを開こうとした時には、もうすべてを理解していた。
指は動かない。肺に空気は戻らない。
だから、ただ夜空を見上げた。

“……すまない、ヘレン”

元より、血塗られた裏社会の人間だ。
愛犬と、彼女と──同じ場所へ行けない。その事実を、ただただ静かに受け入れるだけだった。


だが、次に目を覚ました時、俺はまだ生きていた。
──『バトル・ロワイヤル』。
……致命傷だらけだったはずの肉体は、不自然なほどに痛まない。
それは死後の世界にいるからではなかった。治療されていたからだ。


「犬は、うそをつかないんですよ」

「……ああ」

「人間みたいに裏切ったりもしません。汚い損得で動いたりもしない。だから私は、犬が大好きなんです！」



その『彼女』は、愛おしそうに胸元の犬を抱きしめた。



「──コロも、きっとそれが分かってあなたを見つけたんですよ、ウィックさん」

「…………恩に着る、──Ms.セリュー」



　セリュー・ユビキタス──このゲームの参加者の一人。
小さな『コロ』という犬を抱きながら、彼女は俺を救った理由を満面の笑みで語ってみせた。
その瞳には、一点の曇りもない。


「ジョンさんも、そう思いませんか？」

「思う。……犬は犬だ」

「え？」

「嘘もつかない。見栄も張らない。自分が何者かになろうともしない。だから人間よりマシだ。……それだけだな」

「それはちょっと……言い過ぎじゃあないですか～？ 少し偏屈ですね！」


セリューは頬を膨らませて見せた。
年相応の、どこにでもいる少女のような仕草。
俺は、彼女へ呼応するように、言葉を続ける。


「そうかもしれないな」

「私は人間も好きですよ。悪い人ばかりじゃありませんから」

「……」




小さな犬はふと尻尾を振る。
俺とセリューを交互に見上げてから、警戒も敵意もなく、ただ当たり前のようにこちらを見つめていた。
何も知らない顔だった。



「もちろん悪人はいます。でも、その分、正しい人だってたくさんいます。だから私は正義のために……『諦めません』！」

「諦めない、か……。それは、果てのない道だな」

「いえいえ、とんでもない。絶対的な正義の御旗のもとで戦えるなら、どんな痛みだって、──」


「──…………。………………」

「……どうした？」

「…………いえ、別に。何でもありません！」


彼女はそう言って、弾かれたようにまた笑顔を張り付けた。
病室の時計が刻む。冷徹な秒針の音だけが、しばらく部屋を支配する。


　『犬は嘘をつかない』
その言葉には同意する。
だが、人間は違う。
善人も、悪人も、時々自分でも気付かない嘘をつく。そして、誰もが何かを隠して生きていく。
俺も。ヴィゴも。マーカスも。

…………。


……俺は、それ以上は考えなかった。



「とにかく、今は安静にしていましょう。……犬好きに、悪い人はいませんから。ね、ウィックさん」

「……ああ」


　余計な言葉は、互いに必要なかった。
ただ、俺はまるでごく自然な仕草で、コロの頭に手を伸ばし、その毛並みを静かに撫でた。
……ふと、デイジーと同じベッドで見た最後の夢を、思い出しながら。




【ジョン・ウィック＠ジョン・ウィック】
［状態］：全身に負傷（治療済）、疲労（中）
［装備］：グロック34
［道具］：基本支給品一式、不明支給品×2
［思考］：主催者に『復讐』を遂行。
1：セリュー・ユビキタス、及びコロを警戒。
2：……だが、彼女には命を救われた恩がある。今は深く踏み込まない。聞かない。問い質さない。行動だけを見て判断する。
3：…………ヘレン。

【セリュー・ユビキタス＠アカメが斬る！】
［状態］：健康
［装備］：コロ（ヘカトンケイル）
［道具］：基本支給品一式、不明支給品×1～3
［思考］：悪人は即・『正義執行』。
1：ウィックさん。……善人だと信じたいです。信じたいんですけども……。
2：……話は聞きません。……もしかしたら、聞きたくないのかもしれません。ですが、そのうち分かることでしょう。
3：──『悪人』が現れた、その時に。

----
&amp;image(ChatGPT Image 2026年5月30日 00_39_44.png)    </description>
    <dc:date>2026-05-31T00:45:58+09:00</dc:date>
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