作者:Elika 女01「いらっしゃいませー。お決まりになりましたらお声をおかけください」 男01「えーーっとぉ……どれがいいのかな……すいませーん」 女02「はい、お決まりになりましたか?」 男02「あ、いえ、そうじゃなくて」 女03「ッチ……。──いかがなさいましたかー?」 男03「舌打ち!?今舌打ちしたよね?!」 女04「いかがなさいましたかー?」 男04「うっわスルーしてるし……まぁいいや、えーと、この『森のカフェテラス』っていうケーキ────」 女05「こちらお買い上げですねーありがとうございます」 男05「や、あの、そうじゃなくて」 女06「ッチ……。──こちら、先月出たばかりの新作ケーキでしてー」 男06「また?!また舌打ちしましたよね?!」 女07「アーモンドをふんだんに使用した生地を、ピスタチオクリームで優しく包み、香ばしいコーヒービーンズをあしらったものでして、女性だけでなく男性にも人気の商品となっておりますー」 男07「うっわごまかしてるし……でも、なんかおいしそうだな、よし、これ2つください」 女08「男二人でケーキ……いやぁん、バラの世界~ん♪」 男08「待て待て待て待て!誰が男と食うっつった!!」 女09「えー、だって2つだしぃー?」 男09「普通ケーキっつったら女だろ女!」 女10「……いるの?彼女ww」 男10「半笑いで聞くとか失礼すぎるだろ常識的に考えて!!!いるよ!!俺にだって彼女の一人や二人いるよ!!」 女11「一人や二人……いやぁん、浮気モノーーー!!不潔ーーー!近寄らないでーーーー!!」 男11「同時進行なんてしてねぇよ!!!」 女12「そんなことするような人じゃないって信じてたわ!まさゆき!」 男12「誰だよまさゆきって!いいからそのケーキ売ってくれよ!!仕事しろ!!!」 女13「はぁ……今日も売り切れかぁ……はぁぁぁ~……」 男13「な、なんだよその、売りたくないオーラ全開モード……」 女14「今日こそは、売れ残ったケーキ、持って帰るって……うぅっ、ごめんね、博子!」 男14「うわーーーなんかもうすっげぇやなかんじ!!?」 女15「はぁぁぁぁ……ふがいないママを許してね、博子ぉ……」 男15「さめざめと泣くな!買いづらい!!」 女16「お会計、955円になりまぁす……はぁ……」 男16「恨みがましく上目遣いで俺を見るな!!」 女17「これ食ったら殺すこれ食ったら殺すこれ食ったら殺すこれ食ったら殺す……」 男17「や、やっぱ、いい、です」 女18「ッチ……だったら最初っから来るなよハゲ」 男18「ハゲてねぇ!!なんなんだよこの店!!!」