***明日はみんなで鍋にしよう 作者:疲ぃ◆/BvwvNTFak 『明日はみんなで鍋にしよう』 「じゃあね、また明日」 いや、明日ってなんだよ。今日はもう終わってしまったのかよ。終わってなんてねーよ。 ――だって、これから夜が来るじゃないか。 毎日毎日ヤロー4人で不っ細工な顔つき合わせて 俺の嫁がどうだ、それに比べて妹はこうだ、おっぱいがそうだと 心底どうでもいい言葉テキトーに言い合って 無駄な時間をむさぼって 一番大切なところでこれですか。 時計の音。上の階の足音。隣のカップルの笑い声。子どもの泣き声。犬の遠吠え。 下手糞なギター。セミ。バイク。チャルメラ。笑い声。笑い声。笑い声。 誰か、誰かかき消してください。 あなたの声で、かき消してください。 あなたの手の温もりで、凍えた指先を温めてください。 そして願わくば、俺の大切な友人3人も、同じようにして助けてやってください。