「好奇心」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
「好奇心」(2010/10/17 (日) 13:07:04) の最新版変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
***好奇心
作者:wikiの人◆SlKc0xXkyI
【好奇心】※男性を推奨
BGM:ジャズなどの、落ち着いていてもノリのいい曲。
買出しを頼まれ、薬局に出かけたのは昨日のことだっただろうか。
目的のティッシュと絆創膏、ついでに包帯とガーゼを買おうとする。
しかしレジへ行く前に、私はある商品へ目をやった。
それはいわゆる、鼻の毛穴の汚れ――脂を落とす物だった。
普段ならば見向きもしないが、パッケージに書かれている文字が気になったのだ。
「発熱効果で小鼻クレンジング」と。そう、書いてある。
ああ、発熱効果――つまり毛穴を広げると。
お手入れなんて、脂取り紙くらいしか知らなかったが、そんな物があるだなんて――――。
否。知ろうとしなかっただけで、こうした商品は多く世にあるのだ。
断じて発熱効果が特別というわけではない。
そも、これらの商品に特別なぞ在り得ない。
だが気になったというのも事実。
これを機に、試してみるのも悪くはないだろう。
そう考えて、私はこの商品を購入する運びとなったのである。
帰宅し、実際に試してみる。
洗浄ジェルと発熱ジェルの二種があり、それらを使ってクレンジングするようだ。
使用方法に記載されているよう、まず洗浄ジェルを鼻に塗った。
続いて発熱ジェルを塗ってみるが、なるほど――確かに発熱しているではないか。
充分にマッサージをし、ジェルを洗い流す。
そして鼻に触れてみれば、脂と呼べるものはもう、ない。
見事である。
知ろうともしなかった間に、ここまでの物が完成していたのか。
満足した私は、そうして洗面所を後にしたのである。
――では、ここからが本題だ。
このジェルは、かなりぬるぬるとしている。
そして発熱ジェルを重ね塗ることで、発熱効果を発揮する。
これは――――
股間のリチャードに塗るのも、ありではなかろうか?
分かっている。
愚かな行為だと、存分に理解している。
分かっている。
諸君が引いていると、痛いほど理解している。
だが、そうと分かっていようとも、男にはやらねばならぬ時がある。
その時が今、というだけだ。
考えてもみるがいい。
人類史上、先駆者とは常に奇異の目で見られるもの。
しかし、私は違うのだ。
未知を既知に変え、新たな何かを模索しようとする精神を持つのだ。
ローションを初めて股間のリチャードに塗った者など、その勇気には尊敬さえ覚える。
故に私とて、完全なる先駆者というわけではない。
股間のリチャードに異物を塗る――その行為だけで言えば、幾人もの先駆者がいるのだ。
私はその亜流として、発熱効果を持つジェルを試そうというだけ。
これのどこに、恐れて身を引く必要があると言うのだ。
恐怖なぞ――どこにも、ない。
皆無で、絶無だ。
元より私は、己が好奇心に逆らえぬ、宿業を背負う者――!
「ヨーシ、ソレジャア塗ッテミヨー」
――かくて、私は自らの好奇心に挑む。
未だ知らぬ世界を既知とすべく、未知の海原へと船を漕ぐ。
嗚呼、男とはいつの世も馬鹿な生き物である。
虚しい快楽を高めるべく、こんなにも熱くなれるのだから――――!!
……そして、人は時に後悔する生き物だと、最後に言い残しておく。
ああ、よもや病院のお世話になるとは、思ってもみなかった――――。
【あとがき】
じ、実話なんかじゃないんだからねっ!
***好奇心
作者:wikiの人◆SlKc0xXkyI
【好奇心】※男性を推奨
BGM:ジャズなどの、落ち着いていてもノリのいい曲。
買出しを頼まれ、薬局に出かけたのは昨日のことだっただろうか。
目的のティッシュと絆創膏、ついでに包帯とガーゼを買おうとする。
しかしレジへ行く前に、私はある商品へ目をやった。
それはいわゆる、鼻の毛穴の汚れ――脂を落とす物だった。
普段ならば見向きもしないが、パッケージに書かれている文字が気になったのだ。
「発熱効果で小鼻クレンジング」と。そう、書いてある。
ああ、発熱効果――つまり毛穴を広げると。
お手入れなんて、脂取り紙くらいしか知らなかったが、そんな物があるだなんて――――。
否。知ろうとしなかっただけで、こうした商品は多く世にあるのだ。
断じて発熱効果が特別というわけではない。
そも、これらの商品に特別なぞ在り得ない。
だが気になったというのも事実。
これを機に、試してみるのも悪くはないだろう。
そう考えて、私はこの商品を購入する運びとなったのである。
帰宅し、実際に試してみる。
洗浄ジェルと発熱ジェルの二種があり、それらを使ってクレンジングするようだ。
使用方法に記載されているよう、まず洗浄ジェルを鼻に塗った。
続いて発熱ジェルを塗ってみるが、なるほど――確かに発熱しているではないか。
充分にマッサージをし、ジェルを洗い流す。
そして鼻に触れてみれば、脂と呼べるものはもう、ない。
見事である。
知ろうともしなかった間に、ここまでの物が完成していたのか。
満足した私は、そうして洗面所を後にしたのである。
――では、ここからが本題だ。
このジェルは、かなりぬるぬるとしている。
そして発熱ジェルを重ね塗ることで、発熱効果を発揮する。
これは――――
股間のリチャードに塗るのも、ありではなかろうか?
分かっている。
愚かな行為だと、存分に理解している。
分かっている。
諸君が引いていると、痛いほど理解している。
だが、そうと分かっていようとも、男にはやらねばならぬ時がある。
その時が今、というだけだ。
考えてもみるがいい。
人類史上、先駆者とは常に奇異の目で見られるもの。
しかし、私は違うのだ。
未知を既知に変え、新たな何かを模索しようとする精神を持つのだ。
ローションを初めて股間のリチャードに塗った者など、その勇気には尊敬さえ覚える。
故に私とて、完全なる先駆者というわけではない。
股間のリチャードに異物を塗る――その行為だけで言えば、幾人もの先駆者がいるのだ。
私はその亜流として、発熱効果を持つジェルを試そうというだけ。
これのどこに、恐れて身を引く必要があると言うのだ。
恐怖なぞ――どこにも、ない。
皆無で、絶無だ。
元より私は、己が好奇心に逆らえぬ、宿業を背負う者――!
「ヨーシ、ソレジャア塗ッテミヨー」
――かくて、私は自らの好奇心に挑む。
未だ知らぬ世界を既知とすべく、未知の海原へと船を漕ぐ。
嗚呼、男とはいつの世も馬鹿な生き物である。
虚しい快楽を高めるべく、こんなにも熱くなれるのだから――――!!
……そして、人は時に後悔する生き物だと、最後に言い残しておく。
ああ、よもや病院のお世話になるとは、思ってもみなかった――――。
【あとがき】
じ、実話なんかじゃないんだからねっ!