声優相撲決まり手解説

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声優相撲決まり手解説 - (2015/07/05 (日) 08:32:52) の編集履歴(バックアップ)


「声優相撲決まり手」

声優相撲の「決まり手」とは、相撲の勝負が決まった際の技のことである。

 

「基本技」

 

1.突き出し

相手の胸や顔を掌で突っ張り、土俵の外に出す技。最も基本的な技のひとつ。

明治から大正にかけての横綱太刀山峯右エ門の突きは強烈で、
“一突き半で相手を突き出す”ということから「四十五日(一突き半→一か月半)」の異名をとった。

現役力士では、戸松遥、佐倉綾音上坂すみれ、東山奈央、竹達彩奈などが得意とする。

声優相撲では、「突き押し相撲」の中でも、押し相撲以上に前に出る意欲が強い、
向こう見ず、無鉄砲なキャラクターを演じる声優が用いることが多い。(悪く言えば、「バカ」キャラ)
相手との力の差が歴然としている場合に、決まり手が「突き出し」となる場合もある。
重心が高くなってしまい相手の突きに土俵を割る場合が多いが、
突きを食らう相手が小柄で体重が軽い方が決まりやすいのは言うまでもない。

 

2.突き倒し

相手の胸や顔を掌で突っ張り、土俵上や土俵の外に向けて倒す技。
突っ張りの強力な力士の場合、ノックアウトしてしまう場合もあり、その場合もこれが当てられる。

声優相撲では、「突き押し相撲」の突き出しと同様、力の差が大きい場合に出やすい技である。
土俵際での「浴びせ倒し」に近いのしかかりや、ノックアウトに近い張り手などでも登場する。

1970初06 ◯前03・福の花 突き倒し ●大関・北の富士

 

3.押し出し

相手の胸や喉、腋を押し、土俵の外に出す技。最も基本的な技のひとつ。

声優相撲力士の「タイプ」の一つである「突き押し相撲」の最も基本的な技であり、
相撲そのものの理想的な相撲運びの一つでもあるため出現回数は多い。
また、寄り切りなど廻しを取る相撲で、土俵際の詰めの段階で、
廻しから手を離して勝敗が付いた場合も「押し出し」となる。

「明るい」「ヒロイン」キャラクター全般、また主人公を好きであることを、
「全面に出す」キャラクターなど、前向きで元気なキャラクターを演じる声優が好んで用いる。

また、基本的に声の高い、軽さを持った声優が得意とする傾向にある。

一方で、経験者が有利である「四つ相撲」を苦手とするような、
経験の浅い力士などが結果的に「押し相撲」に徹する場合もある。
「棒読み」ならぬ、「棒立ち」で腰高なまま強引に押す相撲が、
幕下以下では特に多く見受けられ、そのままある程度番付を駆け上がる例もある。
しかし本質的な「押し相撲」は押す位置や重心の低さなどで、
「四つ相撲」にも負けない技を要するものである。

「押し相撲」の弱点としては、「廻しを取られると弱い」ことがあげられる。
押し相撲一辺倒では、四つ相撲がうまい上位陣に通用しなくなり頭打ちとなる。
「演技力」を兼ね備えた上で「押し相撲」のパワーを出せるようになれば、
上位でも安定した勝ち星をあげられるようになり、上位に定着するようになる。

押し相撲を得意とする力士は、廻しを取られた場合の「対処法」の有無が大事である。
三役経験者は廻しをとっても相撲を取れる力士が揃っている印象がある。

逆に四つ相撲を得意とする力士でも、実は押し相撲のパワーが強いことがあり、
横綱大関陣などでは特にその傾向が強い。

現役力士では、戸松遥、佐倉綾音東山奈央、伊藤かな恵などが得意としている。

2012.01.08 大相撲初場所初日 千代栄 ○(押し出し)● 肥後ノ龍
2012.01.08 大相撲初場所初日 千代丸 ○(押し出し)● 前田
 

4.押し倒し

相手の胸や喉、腋を押し、土俵上や土俵の外に倒す技。

 

5.寄り切り

四つに組んだ体勢になって自分の体を対戦相手に密着させ、
前か横に進みながら相手を土俵外に出す技。もっとも良く見掛ける決まり手の一つである。
大相撲では幕内で最も多く出る「決まり手」で、声優相撲でも出現頻度はトップクラスである。

廻しを取った相撲においては、投げで決着を付けるよりも、
寄り切って決着を付ける方が理想的と見る向きが多い。

声優相撲では、バランスの良い「王道ヒロイン」「正妻」なキャラクターを
演じる声優が多く用いる決まり手
である。
安定して勝ち星を挙げる三役力士、特に横綱大関陣は、
王道ヒロインを毎クール複数演じることが現在では必須条件となっている。
特に優勝争いを競う上では、「取りこぼし」を減らす意味でも、
正ヒロイン・主人公の座を射止めることが鍵となる場所が多い。

現役力士では大横綱・花澤香菜を筆頭に、歴代横綱陣は押し並べて得意とする。
他に、内田真礼、金元寿子、雨宮天、内山夕実などが得意とする。

 

6.寄り倒し

四つに組んだ体勢になって自分の体を対戦相手に密着させ、前か横に進みながら相手を土俵外へ倒す技。

 

7.浴びせ倒し

四つに組んだ体勢で、自分の体重を相手にかけ、のしかかるように倒す技。
目安として倒して土俵外に出せば寄り倒し、土俵内で倒せば浴びせ倒しとなる。

平成24年 九月場所 十四日目 若源治ー琴大樹

 

「投げ手」

 

8.上手投げ

上手から相手の褌を引き、その上手から相手を投げる技。

四つ相撲の王道を行く技といわれることがままあり、四つに組む相撲での強豪力士の多くは、上手投げを得意としている。
一般に、上手投げと下手投げで投げの打ち合いをした場合、上手投げの方が有利といわれる。

声優相撲では「クール」「消極的」なキャラクターを演じる声優が投げを用いる傾向が強い。

現役力士の中では横綱・茅野愛衣、沢城みゆきが異なる四つであるが「上手投げ」を得意としている。
若手技巧派・早見沙織などがあげられる。

 

9.下手投げ

差手で褌を引き、相手が寄ってくる際に差した方の足を基点として、
他の足を差手の方に大きく開きながら、差手をかえすようにして投げる。
相手の前に出る力を利用して投げるため上手投げと比して熟達した技量を必要とし、
また後ろに下がりながら投げを打つケースが多いことから、「下手投げ主体の力士は大成しない」との決まり文句がある。

 

10.小手投げ

相手の片方の差手を上手から抱えるように取り、その組んだ腕に重心を預けるようにして投げる。
体勢によっては上手出し投げに似るが、小手投げは投げる際に廻しを取らない。
たびたび強引な小手投げによる負傷者が出ることから、数ある決まり手の中でも危険な技のひとつに数えられている。

全勝白鵬に稀勢の里 意地の小手投げ
旭天鵬 豪快に小手投げ 富士東
大相撲【照ノ富士-豪栄道】春場所 千秋楽-小手投げ-1503
 

11.すくい投げ

差し手で褌を取らず、相手をすくうようにして投げる技。
技の性質上比較的差し手を容易に取ることができる上に相手の差し手を封じる効果も兼ねるため、
手堅い守りの相撲を取る際に重宝される。
反面廻しを取っての投げより威力が低いため、決め手となりづらい場合も少なくない。
これを十分な武器として扱うためには強い回転が利く上体の柔軟性、或いは高い筋力が必要となる。

 

12.上手出し投げ

上手で相手の廻しを取り、廻しを取らないほうの足を引いて、相手を引きずるように自分の前方に投げる技。
いずれにせよ、技能を兼ね備えた力士が多用する奥の深い技である。

 

13.下手出し投げ

差手で相手の褌を取り、褌を取らないほうの足を引いて、相手を引きずるように自分の前方に投げる技。
相撲の流れのなかでとっさに出るという印象のある技である。

 

14.腰投げ

四つ相撲から相手の体を自分の腰に乗せて投げる技。
相手を腰に乗せる為には、自分の体勢を低くしなければならず、なおかつ膝を地面につくことはできない。
柔道(大腰)やレスリングでは基本的な技であるが、相撲での頻度は低い。

 

15.首投げ

この技は自分の腕を相手の首に巻きつけてねじるようにして相手を投げ倒す技。

攻め込まれた際の窮地の策として用いる場合が多い。
手の首に腕が回るということは、相手の頭が肩のあたりにある、つまり相手に潜り込まれている、
あるいは押し込まれた状態で、これは相撲では相手が有利な体勢である場合が多い。
そこから逃れつつ勝負を決めようとしてかける技である。失敗するとすっぽ抜けて押し倒される。

 

16.一本背負い

相手の懐に入って相手の片腕を両手で抱え、肩に担いで自分の前方に投げ倒す大技であるが、
相撲においては相手に背を見せることは送り出しでの負けの可能性が高く、そうでなくても失敗すると、
つまり足の裏以外の部分が土俵に接触すると即負けとなるため、滅多に成功することはない。

また、力士は体重が重く簡単には自分の背中に相手を乗せることができないため、この技を掛けようとすること自体ほとんどない。

 

17.二丁投げ

自分の右(左)足を相手の右(左)足の外側に当て、払うように投げる技。二丁とは二本の足のことである。

 

18.櫓投げ

相手を吊り上げながら膝で相手の内股を跳ね上げて投げる技。
決まり手70手制定以前は上手櫓と下手櫓で区別した。投げられる相手が宙に浮き、高く上がるため、豪快に決まる。

 

19.掛け投げ

内掛けの状態から、そのまま跳ね上げるように投げる技。
相手が片足立ちでこらえると、跳ねることからけんけんとも呼ばれる。

 

20.掴み投げ

上手から褌を取り、その上手で自分の後方に相手を投げ捨てる技。
かける側とかけられる側に圧倒的な体格差がないと難しいとされている。

 

「掛け手」

 

21.内掛け

自分の右足を相手左足の内股に(または自分の左足を相手右足の内股に)掛けることでバランスを崩し、仰向けに倒す技。

増位山によると、「内掛けは後ろへ反ろうとする力士が食いやすい。
外掛けは足腰のいい人には効かない事が多いが、内掛けは完璧に掛ければ足腰のいい力士でも決まる。
足を相手の足の足首に内側から絡ませてはね上げる。
掛けられた側は、ひざの関節が外へ向かって開きながら後ろへ体重が傾くため、
残そうとしても踏ん張りが利きにくい。」という理由によるもの。
掛ける足は相手の足の高い位置に掛けた方が見た目は派手であるが、できるだけ低い位置に踵を払う様に掛けるのが肝要である。

 

22.外掛け

片足を相手の足の外側から掛け、重心を崩して倒す。

体を開かずに腕だけで投げに行く強引な投げ技に対しての非常に有効な逆転技の一つであり、
上位力士が強引な投げで下位力士にこの技で負けてしまう波乱が起こる事もしばしばある。

 

23.ちょん掛け

自分の右(左)足の踵を相手の右(左)足の踵に掛け、後方に捻って倒す技。
手斧(ちょうな)をかける仕草に似ていることから、ちょうなが訛ってちょん掛けとなったといわれる。

 

24.切り返し

自身の左(右)足を相手の右(左)の外側から出すようにして相手の膝の裏側に自身の膝を当て、相手を後方に倒す技。

 

25.河津掛け

河津とはカエル(かわず)に由来するといわれる。
「河津」
と表記するのは、『曽我物語』にある河津祐泰と俣野景久が相撲を取った話で、
祐泰が今でいう河津掛けを繰り出したことに由来するという。

相手が外掛けや切り返しで攻めてきたところを逆に相手の内股に足を掛け、腕を相手の首に巻いて自分の後方に倒す。

 

26.蹴返し

土俵上の攻防の中で相手の足を蹴り(払い)、相手を倒す技。立合いの際に足を蹴り、相手を倒せば蹴手繰りとなる。

 

27.蹴手繰り

立合いの際に相手の足を蹴り、相手を倒す技。土俵上の攻防の中で相手の足を蹴り、相手を倒せば蹴返しとなる。
元来横綱など、上位と対戦する小兵力士が奇襲として利用する技というイメージが強い。

 

28.三所攻め

相手の片足を外掛けまたは内掛けで攻め、もう片方の足を手ですくい、相手の胸を頭で押して倒す技。
相手の身体の三箇所を同時に攻めることからその名がついた。

 

29.渡し込み

相手の片足を外側から片腕で抱え、もう片方の手で相手を押し倒す技。

 

30.二枚蹴り

相手を吊りながら、足の裏で相手の足の外側を蹴り、蹴った足のほうに倒す技。
二枚とは、膝から足首までの外側のことである。

 

31.小股すくい

出し投げを打った後、相手の踏み込んだ足(自分に近いほうの足)を内側から掬って倒す技。

 

32.外小股

出し投げを打った後、相手の踏み出した足(自分に近いほうの足)を外側から手で掬い、相手を倒す技。

 

33.大股

出し投げを打った後、相手の踏み出した足(自分から遠いほうの足)を手で掬い、相手を倒す技。

 

34.褄取り

出し投げを打った後、後ろに流れた相手の足の足首かつま先を掬い上げ、
前に這わせる技。ちなみに「褄」とは和服の裾の端のこと。

 

35.小褄取り

相手の重心を崩して体を泳がせ、流れた足首を掴み、引き上げて倒す技。

 

36.足取り

相手の懐に潜り込み、相手の片足を両腕で抱え、体重をかけて仰向けに倒す技。

相撲の実戦的な心得の一つに「足が取れたら、相手の太ももを枕に寝ろ」というのがあり、これを実行すれば足取りになる。

 

37.裾取り

相手に投げを打たれた際、片方の手で相手の足首を外側から取って倒す技。

 

38.裾払い

出し投げを打った際、相手が踏み出した右(左)足の足首を左(右)足で払って後ろ向きに倒す技。

 

「反り手」