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『ようこそ星座の村』 - (2007/10/10 (水) 19:08:47) の編集履歴(バックアップ)


134さんの『ようこそ星座の村』より ほのぼの1 2006/06/27(火)23:59

  現行スレにも書いたけど続きものになったのでこっちにも投下。
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今日は予知したちょっとした災い(水瓶の牧場侵入)を伝えるべく、
具現化してやって来たヘビ蠍。 
しかしその出で立ちは全身黒で纏われ、この風土色には珍しいものだった。 
 
と、丁度毛狩りを終えた牛がバリカンを持って帰ってきた。 
牛は蠍が声を掛けなくとも直ぐにその異質な格好をした存在に気がついた。 
見る者を圧倒させる鋭い眼。 
その手には万能薬と言われる希少の薬草が握られている。 
ようやく合点のいった牛は、 
「もしかして、いつも贈り物をくれていた…人かな?」 
とのんびり問いかけた。しかし蠍は声を発さず、こくり、とただ頷くだけであった。 
※から分岐します ほのぼの2 2006/06/28(水)00:04

  (これはもしや…) 
 
動物に関しては知識豊富な牛の事だ。 
なりきって居る目前の男には悪いが直ぐにピンときた。 
「どうも有難う」 
受け取る際にひんやりとした手に触れる。 
真直ぐに自分を見つめ、眼で何かを言いたそうに訴えつつ 
しばらく黙っていたが、結局何も言わず無言で背を向けた。 
 
離れて行く後ろ姿に牛は、ふ、と意地悪な感情が湧いたので、 
「おーい。もう怪我するなよ~」 
と広い牧場中に響く声で言ってやった。 
すると蠍は一瞬立ち止まった後、俯き加減で走って逃げて行ったのだった。 
 
 
(なんでバレたんだろうか…) 
トグロを巻いた元の姿で、有翼人の卑猥な歌を子守唄に眠りにつく一方、 
牛小屋ではまだ煌々とランプが灯り、射手が酒盛りをしに遊びに来ていた。 
 
「あの都会者、俺が診てやるって言ってんのに…ヒック…一向に 
 聞きやしないんだぜ~?! 仮病だ、アイツ~!」 
「色々事情があるかも知れな…」 
「あっ! どーしたんだ、この薬草。くれっ!」 
「う、うん。良いけど…治療に使うのかい?」 
「おう。この苦い薬草であの都会モンに粥を食わせてやる~」

※ここから分岐
星座村より続き ※蠍へび→牛ver. 2006/06/28(水)01:19

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牧場は今一面が白く包まれ、時々、村特有の風が吹くと七色に光る。
遠くにある点々とした雪に覆われた木々の様なものは、良く見れば羊達である。
春に刈った毛はもうすっかりモコモコで、今年は気温が低いせいか伸びが良く丸々としている。
一匹の羊男が、何処ぞへ行きかけの乙女の背後に忍び寄り、突き飛ばすのも見慣れた光景だ。

牛はあの日以来現れなくなってしまった蠍へびが気になってはいたが、
それなりに忙しい日々の牧場暮らしに記憶も朧げに霞んでいった。

そんなある冬の宵。
双子の卑猥な歌も消え、牛がすっかり眠りについた頃、事は起きた。

ベットに横になる牛の足の裏からふくらはぎにかけて、何かが触れている。
ソレはゆっくりと這い上がり、ヌメりをもって膝裏を撫であげた。
無意識のままに足首がピクリと反応して意識がやや浮上するも、目蓋は重い。
覚醒を待たずに、更にヌルつくものは内腿の所にまで辿り着くと、
意図的に身体を撫でまわし始めた。
  気がついた時にはもう牛の自身は昂り、それを快感と認識していた。
おかげで、何事かと起き上がろうにも力が抜けてしまって上手く動けない。
薄ら目を開けると黒く長い物体が蠢いているのが見える。
「‥っ‥‥! 」
そうこうする間に這っていたモノが上着の内側から首筋に絡み付き、
チロチロと耳を舐めていた。思わずくすぐったさと快感に首をすくめる。

こんな状況下にも関わらず、大して動揺していない牛も大概だ。
痛い訳でもなし、このまま快楽に流されても良いかなぁ?とのんびりと構えていられるのだから。
けれども、やはり真夜中に無断で家に侵入するのは良くないと思い直した様で、
牛はケジメをつけさせる為にも不届きな輩をとっ捕まえる事にした。
早くしないと達してしまう、という限界の所でやっと足元に絡む細い部分を捕らえる。
「コラ、いい加減に‥‥しない、かっ! 」
ズルッと勢いまかせに引っ張り出すと、あっさり正体は顔を現した。
「おまえは‥‥」
見覚えのある鋭い目は閉じられているが、間違いない。この蛇はいつぞやの男だ。
牛は荒い息を整えながら、蛇の首根っこを掴み軽く持ち上げる。
威嚇する気配もなくだらりと伸びきった様子から、この生き物は本来なら時季からして
冬眠中の筈だったと遅ればせながら気がついた。
この寒さの中だ。必死で体温を求めていたのかも知れない。
どうやら蠍に他意は無かったようだ。‥‥多分。
人に化ける気力も無く、無意識の本能的な行動だったとはいえ、このままここに居られたら
何をされるか分かったものじゃないが‥‥仕方ない。
「夜這いはするなよ?」
既に聞こえていないであろう蠍に向かって念を押してから、掴み上げた体を写真立ての
隣に横たえた。それから、宿屋主人の蟹に羊毛で編んでもらったマフラーを
大人しくなってしまった蛇に巻き付け、溜め息をついた。
「冬の間だけでも、またゆっくり休養していくと良い」
そう言って蠍の頭に手を置くと、不思議な事に蛇腹は見る見る黒から白へ色を変えた。
「山羊、見張りは任せたよ」
うつ伏せで居た山羊は主人の言葉に忠実に、蠍の近くに移動する。
そして牛がベットに入るのを見届けて、山羊もまたゆっくりと目を閉じた。


「牛ィーーーっ! 」

バーンッと勢い良く木造扉が開かれ、小屋に朝日が入り込む。
息を切らした射手が汚れた白衣に雪を散らしてやって来たのだ。
「お早う」
「オハヨ‥‥って何、あの渋い置き物。
 まぁ良いや、それより急患で人手が足りない。手伝って! 」
射手は返事も聞かずに牛の手を強引に掴み、元来た道へ光の早さで飛んで行った。

とぐろを巻いた白へびは赤い座布団の上で、今日もぬくぬくと冬眠中である。

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牛のミルクは絞りませんでしt
へびプレイは拒絶反応起こしそうな牡羊・蟹・乙女・獅子・山羊あたりが相手だと楽しそうです。
それとss投下途中のままですみませんでした。
タイミングを逃した感はありますが、サソイテ少々お待ち下さい。