星座で801 @ wiki内検索 / 「七夕獅子蟹3」で検索した結果
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七夕獅子蟹3
──行けよ。行って訊ねればすぐに終わるよ。そうしろよ。 どうして行く前から最悪の答えしかないって思い込む? 駄目だと思った。今この場では、最悪の事態になったときに耐えられない。男の前に女と 男を並べてどちらが恋人として正当性があるかなんて、どちらが周囲により認められるか なんて、”獅子がどれほどそれを重要視するかなんて”、わかりきったこと。 涙ですぐ振り切れるような理性じゃなく、もっと強い心が欲しかった。何かあったときに どうしようもなく理性が停止する自分は男としても弱い。獅子が嫌いそうなこの気持ちの、 とめどない溢れよう。 蟹はそれ以上顔の筋肉を動かさないようにして、人々の列から出ると獅子のいる方向に背を 向けた。そのまま地面を見て足を動かしていく。動悸と息切れに知らず胸を押さえていた。 誰にも迷惑をかけないようにと凝固させていた涙腺が、...
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七夕獅子蟹9
蟹は獅子のほうを振り向く。きくまでもなく、蟹自身も同じ内容の短冊を書いて吊るした。 獅子は照れてそっぽをむきながら、しかめっ面で小さく鼻先を掻いていた。 「獅子。俺が今日一日どれだけお前のことを好きだったか、もう一回話してもいい?」 「どうぞどうぞ」 「できればお前の隣で」 「ああどうぞどうぞ」 あしらうふりをして玄関に座る獅子の肩が、ほっと緩むのが見えた。隣に座って一緒に 廊下の七夕飾りを鑑賞する。何から話しはじめようかと蟹が幸せな顔で黙っていると、 横から顔が迫ってきて獅子とキスする形になった。 「今日はもうちょっと先へ行こうか」 「お前の話を聞いてからな」 二人で苦笑して、軒先で手をつなぐ。 一日怖かったことも哀しかったことも、全部埋めてもらえるとわかって蟹は幸せだった。 おしまい 書きながらの長文投下で失礼し...
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七夕獅子蟹2
雨のせいでしっとりとした片手をジーンズのポケットに押し込みながら、もう片手に差した 傘の先に商店街の風景を見つける。 子どもの頃から変わらない街並みと人々。いつもこの時期になるとモールの中にテントが 張られ、商店街で買い物をした客に笹竹の引き換えチケットが手渡されるのだ。毎年たくさん のカップルと家族連れがテントの前に長い列を作る。 今年は獅子と二人で過ごす初めての七夕なんだ……買い物をして人々の列に並びながら蟹が 小さくキラキラ星の口笛を吹いていると、少しずつ列が動いてテントが近づいてくる。 雨の中に人々の熱気が仄白いけむを巻いていた。蟹は揺れる人の列の中に愛する男の背中を 見つける。それまで温かった微笑がぱっと輝き、彼は遠くから声をかけようと口を開けた。 「──え?」 口まで開けたのに、彼の喉は男の名を搾り出しはしなかった。 列の先で傘をさ...
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七夕獅子蟹6
怖かった。ドアの向こうの人々に答えることが。 またすぐに、気持ちがこみ上げて醜態を晒してしまいそうで。 「蟹! もしかしてさ、蟹は女の人を連れた獅子を見なかった!? 長い髪の。 そのせいだったら絶対勘違いしてるから! 開けて」 「そ、そうだ! 俺のせいじゃないぞ」 なにが獅子のせいじゃないって? 「どうしてうちにまで来るんだよ……」 怒りに震えた声が思ったよりも小さくて、急に腹が立ってくる。なにが獅子のせいじゃない って? こんなに、こんなに酷い思いで一日動けなかったのに。 蟹は泣きながら怒りにかられてゆっくりと立ち上がった。ものものしい足取りで、玄関に 立ってドアを開ける。音だけで不穏な感情が溢れ出ているのを知らしめながら。 来客は三人いた。一人は魚。そしてもう一人は獅子。それから長い髪でスカートを履いた男。 なんとな...
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七夕 獅子蟹
26 :風と木の川田さん:2008/07/07(月) 09 03 52 ID ???0 七夕にまかせて書き逃げスマソ。獅子蟹。 七月七日だというのに、薄鼠色に湧きたった空からは次々と大きな雨粒が滴り落ちていた。 傘を差し、素っ気なくジーンズにビーチサンダルを履いただけの足で黒いアスファルトを 踏んで歩いていくと道端に咲き誇ったくちなしの花が甘い匂いを青年の身体にまとわり つかせる。 蟹座の男は梅雨か夏に生まれる。 いつだったか、獅子が自分を名指しして「おまえも夏生まれか」と物珍しそうにいっていた。 自分と違っていつも暑苦しいオーラのあるあの男を夏生まれだと言って疑う奴はそういない だろう。蟹は仕事のある日はともかく、今日のような休日に雨が降るのは嫌いではなかった が、獅子のほうがその感性を理解できるかどうかはほとほと怪しかった。 ──ああ、笹竹と...
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七夕獅子蟹7
蟹は獅子と水瓶にアパートの廊下で土下座させ、結局泣きながら何度も同じ繰り言を喚き 散らしていた。自分でも欠点だとわかっているのに、一瞬でここまで頭にきてしまって止め られない。 「なんでそういう、人の気持ち無視したことするかなぁ!? 最低だよ。見えてなきゃいいと思ったのかよ。おまえらのそういうところ……ああ」 「すまん、蟹! 許してくれ! 出来心で」 「事実を検証する前に喚かれても正直どうしようもないんだが」 「お前はちょっと黙っとけ! この」 獅子が土下座したまま横にいる水瓶の頭をはたき倒す。水瓶と比べて獅子が滑稽で、 それだけ自分のために折れてくれているのがわかって哀しくなった。 蟹の勢いが弱くなってくるのを見計らって、横から魚がティッシュを貸してくれた。 「ね。水瓶にはあとで僕がきつーく言っとくから。蟹もとりあえずおさめて。あとは獅子と...
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七夕獅子蟹4
雲の立ち込めた空が徐々に光を失って茶色く澱んでゆく。 星は見えなかった。いつまでも公道で泣いた姿勢でいるのもみっともないと思って、立ち 上がる。蟹は手で顔をぬぐいながら泣きはらした赤い目をあさっての道路の先へと向けた。 いつか確かめなければならないことだけど、今その勇気はない。 逃げ出そうと足を踏み出した先に新たな人影が歩いてくる。今日はみんな商店街の笹竹を 目当てに歩いてくるからだ。向こうの人物が自分を見つけて大きく手を振ったのを見て、蟹は とっさに顔に残った涙をのこさず手の甲に擦り落とした。 「蟹~! やったあ。笹はまだもらえそう?」 道の先から魚が柔らかい笑顔で駆け寄ってくる。蟹はどんな顔をしたらいいのかわからなく なって、片方の口角を吊り上げたひどい笑顔を作った。魚も遠くから距離を詰めてくるうちに 気づいたようだった。自分が泣き出しそうでた...
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七夕獅子蟹8
「……あの」 「なに? 獅子」 「いや。ほんとに、すまなかった」 獅子と目が合う。自分の目は一日泣き腫らしたせいで赤らんでいるだろう。彼の指が涙を 拭おうと伸びてきて、途中で臆病に引き返し、足元に置かれていた笹竹を拾った。 「笹、もらったんだ」 「ああ。お前が好きそうな行事だなと思って」 「うん。短冊も作ってないけど飾ろうか。雨もあがったし」 獅子は蟹の話を聞くと懐からおまけでついてきた短冊のセットを蟹に手渡した。本当は 二人だけでなくもっと大人数でやりたかったんだろうなと蟹は思ったが、知らん振りをして 家にあがる。笹竹は玄関を開けたままアパートの廊下に飾ることにした。獅子にボールペン だけ手渡して自分は奥の部屋で短冊に願いを書き込み、戻ってきて笹竹にくくりつける。 七色の短冊がひるがえる笹竹に、夜空の雲の切れ目から天の川が映えた。 ...
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七夕獅子蟹5
一人暮らしのアパートに帰ってから、玄関に濡れたビーチサンダルと傘を取り捨てて音の ない湿った部屋に閉じこもった。笹竹を飾ろうと思っていたベランダにむなしい空きスペースが 残っていて、雨の音を聞きながらいつまでもそれを眺めていた。 胸が冷たい。 あれが自分の気のせいなら、獅子はここへ来てくれるはず。いや気のせいじゃなくても 弁解のために来るかもしれない。最悪のシナリオで未来を練っておいたほうが傷つかなくて 済む。 「べつに大したやつだって思われてなかったってことかな。キスぐらいで」 また涙が溢れてきて口をつぐむ。体育座りをして俯いたせいで、畳の上に涙が落ちて染みた。 雨は日暮れ時になってようやく止んだ。雨音がなくなっただけで誰も来ない。 いつのまにか畳の上で横になっていた体が、壁の薄い家の前の足音を聞きつける。 「蟹ー! いるー!...
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小説
新しい作品は上に追加してゆきます 少しづつ改行を訂正させて頂きます 保管庫管理人様が、投下された一部の長編作品をまとめてくださいました 携帯にも対応しているそうなので、お言葉に甘えてリンクさせて頂きます 現在の収録作品は、「超能力SS」と「やぎの夏休み」 http //milky.geocities.jp/alal801/zodiac/toukou/top.html やぎの夏休み 蟹誕生日ネタ 七夕 獅子蟹 超能力SS 双子誕生日ネタ うーちゃんとさーちゃん 『雪の山荘』サウンドノベル風・羊視点 水月 カジノ・ロワイヤル ゾディアック学園 山羊視点/牡羊・双子・魚 五人囃子 飲み会 獅水編(ギャグ) 飲み会 天乙編(乙女バージョン) 水星座三兄弟 忍な天秤蠍 『ようこそ星座の村』(未完) 大正ネタ、警官乙女と探偵射手 大正浪漫 蟹×蠍 生徒会会長獅子×副会長蠍 十二...
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十二国王子 獅子王子×山羊王子
お借りします 名無しのとも 2005/10/19(水)18 59 12の王国とその王子に萌えたので、地味な獅子王子×山羊王子で投下。 (とは言っても山羊王子のみスマソ) またか。 山羊王子は自室で獅子王子からの書面を読み終えて思った。 「若。東の果てとはいえ、十二国の中でも歴史と伝統、そして文化を誇るわが国に、同盟を結ぶか、それとも戦うかとまだ獅子国の王子は言うのですか」 その入口で座っている家臣は王子に聞いた。 「そうだ。獅子国から我が国は蟹国と並んで遠く、獅子国がわが国と同盟を結ぼうが、攻め入ろうが余りメリットが無いのにも関わらず、何度もこのような書面を送ってくるのだ」 眉間に皺を寄せ、王子は返事をした。 「王は、こうなった以上は戦うしかないと言っておりますが」 「そうか。そうするよりないだろうな、そなたははるかなる昔あった『カミカゼ』を信じるか」 王子の呟きを聞いた家...
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生徒会会長獅子×副会長蠍2
続き あんまり御題に沿えて無くてすいません 前スレ950ですが 2006/04/16(日)14 53 汗? 気付いた途端、見計らったかのように、勢いよく手が振り解かれた。 あ。 ぽっかりと何処かに穴が空いて、空気が抜けてしまったかのような錯覚に陥る。寂しい。 その言葉が頭に過ぎり、一瞬で別の感情に取って代わられる。 恥ずかしい。 今、自分は何をしたのだろうか。手を、握った気がする。そんなこと。 駄目だ、絶対に。押さえ切らなくてはいけない。 この手を、この体を、この人間を。自分だけの物にしたかったなんて、そんな。烏滸がましいにも程がある。 獅子は、自分とは違う。こんなにも眩しい人を、堕として汚して愛情という鎖で縛ってはいけない。恨みと妬みと嫉みと曲がった欲望で溢れそうな、どろどろとした底のない膿に引きずり込んではいけない。 話すことも触れることも、同じ空間を共...
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生徒会会長獅子×副会長蠍
出来たので投下します 長いので分割 前スレ950ですが 2006/04/16(日)14 50 生徒会会長獅子×副会長蠍で蠍の一人称ぐだぐだ語り。 あまりプラトニックじゃないのは、蠍がエロいからだと思ってくださいorz ++++++++++++++++ 949 お互いの幸せを思いあうゆえのプラトニックラブ やけに左半身が暑いと思い、今まで資料に落としていた目を其方に向ければ、今まさに夕日が沈もうとしているところだった。 紅い。朱い薄衣が、生徒会室(ここ)を覆っている。 古びた無数の資料が散らばる机も、背もたれの無い緑のカヴァーが付いた丸椅子も。 全てが只赤に。 沈んでいく太陽は血反吐を吐いているようで、酷く痛々しい。 どうしてああも姿を変えるのだろう、昇り征く陽は何処までも気高く、欠片の汚れも持たずはね除けるような強さを持っているというのに。 ...
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飲み会 獅子編(ギャグ)2
「ああ?!」 俺はヤンキーヨロシク、顔をギリギリまで近づけて睨んでやった。座布団の後ろから「ケンカを止めないと」「山羊、野暮なことしないの!」とか声が聞こえたが一応無視。そして俺はその色気の無い声で頭が一瞬冷えたせいか、あることに気が付いた。 こいつとの距離は、いつも40センチはあった。近づいても、絶対に同じ分だけ離れようとするやつなんだ。だのにこんな近くにいる。 「……おい、今日はずいぶん近づいてもいいんだな」 「あ、そう、だね――」 水瓶が動揺している。さっきまで平然と合わせていた筈の目が下のほうを泳いでいる。おい、もしかして本当に傷ついてるんじゃないのか。ショックすぎてオレとの距離のとり方すら間々ならないんじゃないのか。こらこら、今更離れようとするんじゃない。往生際が悪いな。俺は逃げようとする水瓶の胸倉を掴んだまま、うっすらと赤くなっていくヤツの頬を見つめていた。 ...
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火3_07
獅子は考えると、首を横に振った。 「それは違う。あんなものと、それを同じにするな」 「ってことは、おまえも好きだったのか」 「ああ」 獅子は当然、水面に突き出た竹筒に火をつけた。 孔雀はもがきながら浮上し、げほげほ言ってた。 俺はもう孔雀が哀れになってきたので、孔雀の姿を空中に固定し、俺たちの手前ま で引き寄せると、手足を大の字に引き伸ばした。 俺は獅子をみつめた。視線には、もうラクにしてやれ、という意味を込めたつもり だ。 そして、獅子の全身全霊を込めたアッパーパンチをアゴに受けて、孔雀は泡をふい て気絶した。 射手が拍手した。 「すげえ。いいコンビだなーおまえら。格好いいなあ」 俺は悲しい気持ちで射手に問い返した。 「おまえ何も感じねえ? こいつを見て」 「哀れなくらい馬鹿で、可愛いと思うぜ。悪いやつじゃないんだろ?」 最後の問いは、...
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火3_06
獅子が俺に言った。 「このあたりに石を置け」 俺は辺りを見回した。頭くらいのサイズの石を見つけたので、能力で浮かせて、指 示された場所におろした。 落とし穴が石を呑みこんだ。結構なサイズの落とし穴だった。 獅子は続いて辺りを見回すと、手をあげ、木々の間に張られたツタを指した。 ツタは発火して焼き切れた。同時に、巨大な木の振り子がぶんと降りてきて、獅子 の目前で揺れた。 続いて獅子は考えると、指を眉間にあてて、念じた。 同時に、矢が飛来した。しかし獅子の体に届く前に、燃え上がって灰になった。 矢が飛来した方向に獅子は目を向けた。そして足元に炎をたてると、目前の方向へ と、いっきに燃え広がらせていった。 あっという間に火事になった。範囲と方向が定まった奇妙な山火事は、木の間に隠 れていた孔雀をいぶり出したのだ。 空を飛ぶ孔雀は、発火していた。発火...
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カジロワ33_77
獅子は、バーで休んでいる羊をじっと見上げている。 やがて羊を見上げたまま部下を呼ぶ。彼は部下が近くにくると羊の背中を見上げたまま指示を出した。 獅「おい、川田に言って干渉をやめさせろ。必要なら金を持っていけ」 「干渉……あの相手のですか? 別にギャンブラー一人、どうせ獅子さんに負ける身なんですから……」 獅「いいから早くやれと言ってるんだ!!」 突然の怒鳴り声に部下の体が凍る。 それまで余裕の笑みを浮かべていた獅子の顔が鬼のように険しくなり、 有無を言わせぬ調子で部下を圧迫した。 獅「いいか。あれはボードの上でとはいえ、俺を殺す気で戦いに臨んでいる。 戦いを穢すやつはゆるさん」 獅子の一喝を受けて部下が弾丸のように走っていく。 獅子は椅子の上で腕を組みながら、人を使う難しさに一人溜め息をつく。 羊が体調を回復させるまでには時間...
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ストーリー
始まりは、古代兵器を狙う獅子王の命で、獅子王子が友人(?)だった射手王子の国を滅ぼす。 しかし、古代兵器を扱える射手王は自害、射手王子に“古代兵器を誰にも渡すな”と遺言。 王と従者の計らいで逃げ延びた射手は、獅子より先に古代兵器の使用法を探す旅へ。 【最初から行ける国】…羊射手ご近所説推し 白羊国:雄羊に勧められ傭兵を決意。兵を貸してくれる。 金牛国:獅子のイイ話を聞き共感を覚える。天秤の噂(金星繋がりで芸術関係)も聞ける。 巨蟹国:敵対国だが、そんなこと関係なく暑さでやられている所を助けてもらう。 射手蟹戦争はよくあったが、蟹の、身内に優しい一面を知る(国民からの高支持率ぶり)。 【上記を訪れた後に入れるように】 天秤国:傭兵ならばと、双児国を薦められる。実は近々獅子が攻めてくる事を分かっていて、 仲の良い双子にちょっとした助っ人をよこそう...
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火2_03
獅子はぐるっと振り返って俺を見ると、当たりを見回してから、射手に文句を言っ た。 「人の返事を聞いてから行動しろおまえは」 「急いでたんだ。あっ麻痺が来た」 射手の左手から袋が落ちて、缶やら何やらが散らばった。 俺はそれらを拾い集めながら尋ねた。 「俺の靴は?」 「忘れてた」 それが目的で戻ってたんじゃねーのかよ! 獅子がびしっと俺を指さした。 「貴様、この俺の、この姿を見たあとだというのに、まだ靴ごときにこだわるのか」 それもそうか。 俺は納得した。けど獅子は、あたりまえだが不満そうだった。 「戻せ射手」 「なんで」 「体を流したいからだ! 海に飛び込めとでもいうのか!? そのあと服を着たいか らだ!」 「もー獅子はわがままだなぁ」 言いながら射手は、自分の服を脱ぎ始めた。 俺が思うに、獅子はワガママは言ってない。けど射手の中では、...
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火3_02
射手はふたたび俺を連れてジャンプし、獅子のかたわらに立った。 「獅子。邪魔しに来た」 射手が言うと、獅子は横目で俺らを見た後、ふたたび数本の炎を湖面に走らせた。 たしかに綺麗だった。青い湖の上に描かれる、放射線状の火模様。続いてわきあが る水蒸気の雲。 なるほど、水に火を放てば、簡単に消火できるから、残り火のことを考えずにすむ んだ。 獅子はやっと俺たちを正面から見た。 「邪魔だ」 「だから邪魔しにきたんだって。はい忘れ物」 射手は鎮痛剤のビンを差し出した。 獅子は無言で受け取ると、中身を手のひらにあけて飲んでいた。 俺は湖面を見た。水蒸気が晴れて、水面には空が映りこんでいる。 そしてその水面の、雲の影のあたりに、なにかが浮かんでいる。 念じて持ち上げ、手元に引き寄せてみると、それは魚のマスだった。 「みごとに茹で上がってるぜ」 そう言...
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火3_05
しかし獅子も、俺にこう言った。 「手を出すな、牡羊」 そして獅子は空を見上げた。 空中のビンは、手前のものから次々と爆発していった。そして最後に、孔雀が発火 した。 燃えながら孔雀は飛び、湖の中に飛び込んだ。 そしてふたたび飛び上がってくると、また得意げになった。 「はっはっは! 水のそばでは貴様の攻撃も効かんぞ。これで私の……あちちち!」 またふたたび発火した孔雀は湖に飛び込み、頭をちりちりパーマにして上がってき た。 「卑怯だぞ獅子! まだセリフの途中……あちちちち!」 発火した孔雀は湖に飛び込み、今度は上がってこなかった。 俺は心配した。ギターの中身を。酸って水の中で、ちゃんと分解するんだろうか? 獅子は湖面を見つめている。浮いてくる孔雀でもって、炎のもぐら叩きをやるつも りなんだろう。 孔雀が上がってきた。今度の動きは素早かった。さ...
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カジロワ48_92
カジノ・ロワイヤル 獅子と部下たち 774チップ 2007/09/29(土)13 11 91の続きです。これで第六ターン終了になります。 船倉は昼間でも電球無しでは一歩先が見えぬほど暗い。 オレンジ色に焼け付く白熱電球の下で、獅子は空箱の一つに座って部下のヤキ入れを眺めていた。 「てめぇ、大事な商売道具に手ぇ出しやがって!」 「ヒーッ、すいません! すいません!」 ジャパニーズに売りつける大事な大事な”小麦粉”。 あんまり小麦粉がおいしいので、群れの中にいた一匹の悪いライオンが箱に首を突っ込んで 中の小麦粉をおいしいおいしいとなめてしまいましたとさ。 獅「おい、その辺にしてそいつ縛っとけ。 ……(ヤキを入れられた男に)お前ゲームは好きか?」 「へ?」 獅「(淡々と)ゲームだよ。ゲーム」 「ああ……はい」 ...
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カジロワ34_78
カジノ・ロワイヤル 水瓶×獅子(中間成績) 774チップ 2007/09/26(水)06 06 77の続きです。どうもこのゲーム、優勝者以外は全員一度は受け化する危険が大ですので このキャラは絶対攻め! という思い入れのある方には土下座するしかありません。色々スマソ。 この回で第四ターン終了になります。実は山羊が棚ボタ状態。 獅「どれ、見たい奴らには見せてやろう。一度しか見せないから感謝して拝め」 獅子はステージに上るとタキシードを脱いで鉄板を打ち込まれたような筋肉を晒す。 男が見ても惚れ惚れするような立派な身体を誇示しつつ、 このきらびやかな会場のどこかにいる敵の姿を意識していた。 自然と目が流すような鋭いものになる。今撃たれるのは勘弁願いたいなと思いながら ライオンのようにぐるりとステージを歩き回ると、 まな板ショーのじゃんけんが始まってショ...
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カジロワ9_53
カジノ・ロワイヤル 獅子×天秤、と、牡牛 1/2 774チップ 2007/09/16(日)23 28 52の続き。エロ注意。 ──ステージに立って天秤は初めて気がついた。 この賭博場には窓が無い。構造的に、船の中心部にあるのだろう。 賭博場のシャンデリアがら光が消えると舞台の上の自分にスポットライトがあたる。 恐怖に震える体をどうにか押さえつけて観客たちのじゃんけんを眺めていると、 彼のお相手は最終的にマフィア然とした風貌の男に、あたった。 獅「誰か他に希望者はいるか。いなければご指名どおり俺がもらう」 百獣の王者のような堂々とした物言いは発言者への心酔を集めこそすれ、反逆者は出さない。 獅子は希望者がいないのを確認すると迷わずステージに上り、 タキシードのブラックタイを引き抜きながら片手でジャケットを脱いだ。 天「どうすればいいで...
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火3_03
さらに何かを尋ねようとしたとき、俺たちは、笑い声を聞いた。 湖面を吹きわたる哄笑。俺たちは辺りを見回し、背後を振り返った。 ……俺は何を見つけちまったんだろう。 高い木が生えていて、その木のてっぺんに、へんなやつが立っていた。 真っ赤なボディースーツ。仮面。肩からかけた白いギター。青いスカーフが風にな びいている。 射手を見ると、目が輝いていた。 獅子を見ると、なんか嫌そうな顔をしていた。 俺は獅子のほうに尋ねた。 「なんだありゃ?」 獅子はやっぱり嫌そうに答えた。 「孔雀という。むかしのグループの仲間だ。俺が今の家族に参加する前の」 そりゃ初耳だ。獅子はむかし、川田ん所でもうちでもない、第三のグループに居た のか。 射手が移動した。高い木のてっぺん。ヒーロー風な孔雀の横に。 「なあ! おまえ何やってんだ?」 とつぜん現れた射手の大声...
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超能力12_02
双子の話は過去から始まった。俺が家族に加わる前の話だ。 ある日、双子は、俺という能力者が、獅子にかつぎこまれる未来を読んだ。 予知の中で獅子は双子にこう語った。俺を発見したのは偶然だと。散歩の途中で俺 を見つけたのだと。 老朽化した橋をわたろうとして、割れた足板から落ちた俺は、能力を発動し、足元 に岩を積み上げて、落下距離を縮めて助かったのだと言う。 からだを強く打った俺は、あちこちを骨折していたらしい。 しかしその未来を双子に聞いた、現在の獅子は、散歩の予定を、意図的な探索に切 り替えた。俺を見つけるため、って目的の。 ついでに、俺を骨折させる運命を持った橋を、燃やしてしまった。 ここで、いま俺の横に居る獅子が、双子の話を保証した。 「歴史は少し変わったらしいが、結論は同じだろう。牡羊は俺たちの所に来た」 魚は、俺の骨折と疲労を治すべき運命を、俺...
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火2_05
しばらく二人で、まったりと沈黙した。心地よい時間だった。 俺は獅子に聞いた。 「射手、俺を慰めようとしてくれてんだよな?」 やり方は無茶苦茶だが、そういうことなんじゃないかと思った。 獅子は考え、首を横に振った。 「違うだろう。あいつは単におまえに興味があって、一緒に遊びたかったんだ」 「そっか。でもまあいいや。スッキリした」 言いながら笑ってみせると、獅子は複雑そうな顔をした。そういう顔をすると、な んか怒ってるみたいに見えた。 でも、そうじゃないんだってことを俺はもう知ってる。獅子はそっぽを向いて、そ っけない口調で語りだした。 「射手に、悪気は無い。おまえを傷つけたのも、わざとじゃない」 「わかってるよ」 「わかってはいないだろう。……いつだったか。双子だったと思うが、あいつが言っ ていた。射手は欠落していると」 それはわからない。どういう...
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火3_08
それに従って乙女が、俺たちの今までの居場所を視ていたみたいだ。不安いっぱい の目で。 そして蟹が獅子の心を読んで、「貴様、やせ我慢をしているが、本当は今、相当に 痛いのだろう」と獅子風に言った。 俺はぜんぜん気づいてなかった。蠍が獅子を眠らせ、魚が射手の麻痺を治し、ひと り無事な俺は、残りの面子に詳細を説明した。 説明しながら俺は、孔雀の気持ちが、ちょっと分かるような気がしてた。 偉そうで、たまにムカつくが、獅子はたしかに見ていて、男として憧れるようなと ころがある。 その憧れが自分を捨てたって事実は、そりゃあ辛いだろうなあと思うんだ。 俺はあの特撮番組が大好きで、出来ることなら、永遠に見ていたかったもんな。 火です。後半突入です。毎回コメントありがとうございます! 続き・水星座編へ 超能力SSメニューへ
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カジロワ51_95
ステージの上は淫靡な色合いのライトがきつくて、眼下の人々の視線がほどよい緊張感に繋がる。 水瓶はいざステージの上に立ってこの先の方針に困った。溜め息をつくが周囲は彼の脱衣に期待満々だ。 水(本当はここで全部の電源を落として逃げる予定だったんだけど……まあ仕方ないか。 人体の研究だと思って割り切れば結構早く済むかな) 見ると、遠くに射手と獅子が来ている。射手や蠍のように上手くショーを見せる自信がなかったので とりあえず手先からハトを出してみた。観客からおおっと歓声が上がり、 愛らしい生きた白いハトが水瓶の手にあわせて飛んでゆく。 射(ガメすげええええええ!! ……え、あと普通に脱ぐの。ハトの意味は?) 獅(あいつはスーツの中に一体何を仕込んでるんだ……いや、それよりアレを探さねば) 全裸になった後のじゃんけんはほとんど八百長のようなものだった。 ...
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カジロワ10_54
獅「おい、どうした」 天「……(震えている)」 獅「顔をあげて、顔を客へ見せろ」 獅子の残酷な手が天秤の髪を鷲づかみにする。「あうっ」と生々しい声が漏れた。 暴力を本職にする男の野獣のような手。無理やり自分の顔を外に逸らして客に見せようとしている。 少年は獅子の手に必死に逆らい、声を噛み殺して耐えた。 獅「声を、出せと言っているんだ」 天「……」 獅子の手が少年の体の内側へ伸びる。 少年の体が何度もびくびくと跳ね、限界まで噛み殺した悲鳴が間欠的に小さく外へ漏れた。 少年は絶対に観客へ顔を見せようとしなかった。獅子の顔が苛立ってみるみる歪んでゆく。 獅「俺の言うことが聞けないならそれなりの見せ方もある。そっちにしてやるか。 お前はまだガキだ。ごめんなさいと大きな声で言えば許してやるが?」 天「……」 涙ぐみ、絶望的な顔をしながら少...
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カジロワ32_76
続きです。ちょっと余計に語らせすぎて長くなりました。水瓶がトンデモですいません。 絵板[113]姐さん、その他読んでくださっている皆様、ありがとうございます。 戦いが始まる。羊は黙って獅子の前に座ると場に参加料のチップを投げ、 じっと獅子の顔を見据えながらカードを手にする。 魚が脱落するまでの戦いで相手のプレースタイルは飲み込めたつもりだ。 この男は思い切り良くカードを追加し、必要があれば豪胆にチップのせり上げに応じる。 先にどちらが音を上げるか度胸試しを楽しんでいる節すらある。 いずれにも羊は正面から戦いを挑む。自分に対し勝負で一歩も引かない羊の気迫を 獅子はひどく気に入ったようだった。 獅「そうだよなあ。こうでなければ面白くない」 羊「随分と腹ペコだったみたいだな。あんた」 獅「ん?」 羊「賭けにさ。腹が減って、腹が減って仕方なかったみたいだ」 ...
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カジロワ31_75
カジノ・ロワイヤル 羊vs獅子(+魚) 1/2 774チップ 2007/09/25(火)05 02 74の続きです。羊と獅子の組み合わせはやたら男臭くて楽しいです。 獅子は、空の卓で敵の帰還を待っている。 タキシードに包まれたその立派な体格からは熱気が昇り、主の微笑に合わせて、 ボードの上を揺らめいている。周りにいたいかつい男たちの一人が獅子に近づいて耳打ちする。 「獅子さん。あの男(→羊)放っておいたらまずいんじゃないですか。攫いますか」 獅「放っておけ。あの男は戻ってくる」 「はぁ。それじゃ監視だけでもつけますか」 獅「二度も同じことを言わせるな。どうしてもつけたければつければいいが、 悟られないよう一番腕のいい奴を用意してやれ。俺との戦いが終わるまでは手を出すな」 卓に座り、手元でチップをいじりながら他の卓で戦う男たち...
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五人囃子
五人囃子 名無し 2007/03/04(日)17 47 現行スレ(11)218-220で五人囃子な人たち CP(獅魚、獅蠍、他出来かけ) ※時代設定はとりあえず昔。他細かいところは丸無視で書きました。 宮中。そこは雅やかな貴族達の世界。常に唄を詠み、雅楽を奏で、政が上手くいくよう取り仕切る場所。 ――のはずなのだが。 羊「聞いたか? 蟹のヤツ遂に三人官女入りだって! 苦労するぜ、絶対」 蠍「そうだろうな。学問も今から仕込むんじゃあ一仕事になるぞ」 天「そこは双子も山羊も手伝ってくれるし。魚だって頑張るはず、だと思うよ」 水「ずいぶん自信のなさそうな”頑張る”だねえ、天秤君」 射「仕方ねえさ。魚は今までそういった勉強してきてねえワケだし」 今年桃の節句で五人噺となった面々は、宮中に来たての魚姫のことで話題が尽きなかった。本来噂などは進んでは話さな...
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火4
その知らない男は、さっきの炎使いの男の体を、自分の両腕で抱きこむようにしていた。炎使いの方が激しく暴れていて、それを必死で押さえ込もうとしているようだった。 「暴れんな獅子! いててて掴むな!」 そいつがそう言った瞬間、俺の目の前の映像が、ふっと途切れたような気がした。 そして岩の上に立っていた男二人は、岩の下に移動していた。 なんというか、フィルムを別のコマにつなげて、岩から下りる過程を省略したみたいに。 あたらしく現れたほうの男が、もがく炎使いを抱きしめながら、俺に、場違いに明るい笑顔を投げかけてきた。 「ごめんな。獅子が限界だからもう帰るわ。遊んでくれてありがとう」 俺は当然の問いを口にした。 「だれだ、おまえ」 「俺? 射手。こいつ獅子。おまえは牡羊だろ? よろしく」 「……」 「獅子、おまえの力を確かめに来たんだ。びっくりしだだろ」 俺の力。 ...
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火3_04
孔雀は「よくぞ聞いてくれた!」と叫ぶと、両手を体の前で交差させ、なんかのポ ーズを取った。 「私の名は孔雀! ヒーロー孔雀! 世界の平和を守るため、悪人獅子を成敗しにき た!」 おれガキのころ、こういうのが好きだった。黄道戦隊ゾディアックとか。 いつかヒーローになりたいとも思っていた。 だからこのシチュエーションには違和感を覚えた。 「獅子が悪党? んじゃ俺は悪党の仲間か。成敗される立場かよ」 「そこの少年! それは違う。獅子は裏切り者ゆえ悪人なのだ。我々のグループを裏 切って逃走した」 そう……なのか? しかし獅子はムっとしていた。腕組みをし、顔をあげ、大声で孔雀を怒鳴りつける。 「馬鹿が! 逃げたりなどするか! 俺がグループを抜けたのは、おまえが馬鹿だか らだ!」 孔雀は明らかにびくっとしていた。しかしそれを隠すかのように、腰に手を当てて 胸...
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超能力14_02
そして未来の予定が書き込まれたタイムテーブルの紙を、山羊が確認する。 「次の出来事が起きるまでは、しばらく間がある。いちど天秤を引き上げたほうが良 いんじゃないか?」 暇そうにしてた射手が、さっと手をあげた。 「じゃ、行ってくる」 待てと、獅子が止めた。 「射手、牡羊を連れて行け」 俺? 水瓶が反論した。 「それはよせ。牡羊は今回の出来事のキーだ。なるべく家に置いて守ったほうがいい」 正論だとは思う。しかし俺には、獅子の考えもわかる。 そして俺の予想通りの戦法を、獅子が語った。 「無駄だ。敵も未来を変える能力を持っているのだろう。なら、どう守っても意味が 無い。だったら攻めろ」 あえて敵前に俺をぶら下げて、ゆさぶってやりゃあいいんだ。敵の目的が見えるか もしれねー。 あと単純に、獅子は射手を心配してるってのもあるだろう。 そして俺のほう...
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超能力14_06
「僕は獅子の過去をすこし知ってる。なぜ獅子がむかし何故、自分がリーダーだった グループを抜けたのか知ってるかい?」 俺は首を横に振った。本当に知らなかったからだ。 天秤は裸のからだを、俺のほうに向けた。 「裏切り者が出たからだ。メンバーの誰かが獅子を裏切った。そして裏切り者の正体 は不明なままだ。獅子としては誰も疑いたくなかったんだろうね。狙いが自分なのは 明らかだったから、グループを解散するしかなかったんだよ」 「その裏切り者が、孔雀かもしれねえって?」 「あるいは。だから彼を家族に会わせるのは反対だ。仲間を裏切るような人間は、危 険だ」 天秤の言葉が、自嘲に聞こえたのは、俺の気のせいだろうか。 俺は天秤を説得することをあきらめた。そもそも向いてねえ。俺は俺の言葉でしか 語れねえ。 「天秤! 頼むからやめてくれ。この通りだ。天秤が正しいのかもしれねえが、...
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カジロワ22_66
カジノ・ロワイヤル 獅子と山羊(中間成績) 774チップ 2007/09/22(土)02 23 65の続きです。特に悪い人たちの密談。新たなる波乱の予感。 これで第三ターン終了になります。 船内のサロンの一角に、ものものしい空気が張り詰めている。 大理石のローテーブルを挟んで二つの勢力が殺気立っていた。それぞれの集団を成す男たちは 今にも野次を振り上げ相手方につっかかっていきそうな勢いだが、 双方のソファの中央に座っている男がそれぞれの覇気でそれを止めている。 獅子と山羊はテーブルを挟んで睨み合っている。一触即発の空気が場を支配していた。 獅「互いに口では何とでも言える。 困ったものだな。お互い信用の立てようがない状況というものは」 山「……こちらからは断じてやっていないというよりない。 だがそちらの言い分もわかる。互いの信用を固...
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絵板ログ 0041_0060
06/05/23(火) 大正探偵ネタ 名無し > 酔っ払いとモメて留置所にいた射手と、迎えに来た魚。 「ちょっと探り入れるだけっていってたじゃないですか」 心配してたんですからってかんじで。 06/05/20(土) 74 > ほのぼの和風コンビ。 魚竜、白蛇とイメージがダブってます。 06/05/13(土) 火星座+山羊一家 7市 > 過去スレ読み返してたら獅子ママに禿げ萌えしました。 水一家や風一家のご近所を絡めて妄想が止まらない土曜の夜 06/05/08(月) うわあぁぁぁ 774 > 本スレの大正浪漫モエス そしてGW最後の萌えをありがとう… 06/05/07(日) Wレッド ナナシ > スレの301よりWレッド。左が射手で右が牡羊。 ...
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火3_01
136 :超能力SS9:2008/08/26(火) 23 17 12 ID TG477jk60 さいきん俺は、蟹に針と糸を借りて、針穴に糸を通す練習をしていた。能力を使っ て。 まず糸玉から、糸先を取り出す。 適当に念を込めたら、糸を引っ張りすぎて、糸玉が転がって、あわてて糸玉を引き 寄せたら、途中の糸がこんがらがった。 まあ、いい。次に針を持ち上げる。 小さな針穴に糸先を近づける。入らない。先をよじりあわせて、もう一度。……入 らない。 何度も、何度も、何度も何度も何度も入れようとして、俺のイライラは頂点に達し た。 俺はわめき声をあげながら髪をかきむしり、床をごろごろと転がった。 部屋に射手が出現した。 俺と室内の様子を見ると、針と糸を取り上げ、糸先を舐めて針に通す。 そして「はい」といって、俺にそれを差し出してきた。 俺は首を...
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カジロワ3_47
カジノ・ロワイヤル 獅子と山羊×乙女 1/2 774チップ 2007/09/14(金)21 49 46の続き。獅子と山羊×乙女。 牛も黒いですが山羊も黒めです。エロ注意。 ポーカー卓では牡牛と乙女の静かな死闘が続いている。 賭博場の周り、ゲームを見下ろせるよう小階段の上に作られたバーで 獅子がカクテルを啜っている。その横には焼酎のグラスを持つ山羊が。 獅「(カクテルを勧めながら)いるか?」 山「結構だ。そういうのは似合う人間が飲めばいい」 獅「しかしお前のグラスにはさっきから氷しか入っていないように見えるが」 山「仕事の時は極力飲まないようにしている」 獅「そうか。いいことだ」 船を下りられるようになるまでにはまだ時間がある。 事を急くこともあるまいと二人はまだ取引に入らずにいた。 獅「しかし俺も貴様も、敵にはこと欠かんようだな...
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カジロワ4_48
混沌を孕んだ沈黙の中、みなが立ち上がる。 獅子が立ち上がるのを見て山羊も仕方なく腰を上げる。 じゃん、けん、ぽん。 一度ごとに喜びの声と失望の声が入り乱れ、人が減っていく。途中で負けて座る獅子。 遠くではわけがわからず勝とうとしている蟹、複雑な顔の蠍、 まだ事情が飲み込めずに流される羊と魚、天秤、何が起こるのかと訊ねる射手に答えない水瓶、 蔑笑とも冷笑ともつかぬ顔のまま観客にまぎれている双子と眠そうな牡牛がいる。 川田が観客の中の誰なのか、どこにいるのかは誰も知らない。 じゃん、けん、ぽん! ざわめきと共に観客の視線が山羊へと集まる。 勝ち残ったのは山羊だった。思いがけぬ展開に呆然とする山羊に 獅子が意地悪い笑みを浮かべながら悠然と拍手を送る。思わず獅子を見る山羊。 獅「おめでとう。貴様が拒否すればあの男は多分犬の餌だが、どうするね」 ...
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火2_06
射手は欠落していると誰かが言ったらしい。 欠落の意味はわからない。けどなんとなく、ぼんやりとした意味が、感じられるよ うな気がした。 「止まった心臓は魚が動かしたの?」 「いや、俺が痛みを気力でねじ伏せて、人口呼吸と心臓マッサージで動かした」 「よく復活したなあ。あぶねぇ」 「ああ危ない。あのとき思ったんだ。射手の欠落というやつを埋められる人間が必要 だと」 「どういうやつ?」 「わからん。だか俺でないことは確かだ。だから、おまえかもしれない」 俺? それは……違うんじゃないか? 「俺どっちかというと、あんたがピンチだったら、射手と似たような行動取ると思う ぞ」 死んでも助けなきゃならねぇヤツだったら、死んだって助けるだろ普通。 獅子は、眉をしかめた。 「大きな世話だ。あのときは特別だ。おまえに助けられる俺じゃない」 「うるせー。ぜったい助ける...
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カジロワ50_94
カジノ・ロワイヤル 獅子×水瓶(+射手) 1/2 774チップ 2007/09/30(日)00 57 93の続きです。リバ注意。獅子と水瓶がはっちゃけすぎてまるでギャグです。 水瓶と蟹の戦いは続く。射手がゲームの行方を手に汗握って眺めていたところへ、 獅子が物騒な男たちをずらずらと連れて入ってくる。 射「あ」 獅「(射手を見て)?」 射「……(このマフィアさん昨日は面白かったなあ。ガメの薬のせいなんだろうけど 昨日はステージの上で顔あらって「にゃー」とか言ってたもんな)」 獅「……(すごく不機嫌そうな顔で)おい、お前今俺のこと思いっきりバカにしたろ」 射「(笑顔を引きつらせて)え?」 獅「全部顔に書いてあるんだよっ!! ……(卓を見ながら)まったく!」 二人が見守る先で水瓶は戦い続けながら徐々に耐久性を失っていく。 エラーの混じった...
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カジロワ29_73
カジノ・ロワイヤル 魚と羊(+蠍・獅子) 1/2 774チップ 2007/09/24(月)20 13 72の続きです。蠍が残酷です。魚がエロいです。 「プレイヤー魚氏は破産です。 相手プレイヤーを撃破した蠍氏には追加で撃破ボーナスが加算されます」 場内にアナウンスが流れて初めて羊ははっとなった。 勝負の途中でがばとポーカー卓のほうを見ると、蟹と戦っていたはずの魚の卓に いつのまにか蠍が座っている。 羊は羊で目の前の勝負に気を張っていたおかげで魚のほうに目をやる余裕がなかった。 歓声の中、思わず魚の卓を見つめてこめかみに汗が垂れる。 羊「マジかよ……!!」 獅「どうした。誰か懇意にしてるプレイヤーでも負けたのか」 悠然とのけぞって笑みを浮かべている獅子に歯を剥く。 蟹がやられたというアナウンスはなかった。魚が一度でも蟹相手に優勢に...
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火2_04
ふざけた論に対して、獅子はまっとうなことを言った。 「ふざけるな」 「俺は真剣だ」 「真剣ならなおさらふざけるな。俺はどう考えたってMじゃない。Sだ」 そっちが問題なのかよ。 射手は真剣な顔で足元を見つめた。 「いいアイデアだと思ったけれど、根本的に無理があったか」 「おまえこそMになれば良いんじゃないか? 動けなくなっても落ち込まずに済む」 「それじゃ俺の問題は解決しねぇ。俺さ、手や足が動かないのも嫌だけど、いちばん 嫌なのはチンコだと思うんだ」 「……」 「好きな子のところに飛んで行って、いざ本番って時にチンコが役に立たなかったら、 俺のプライドはズタズタだ」 「たしかに、それは恐怖だな」 「だろ? だから俺はふだんから自分に言い聞かせてる。夜這いだけは歩いて行くよ うにしようって」 馬鹿だ。こいつら、馬鹿だ。 大笑いしながら俺は、今まで悩ん...
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絵板ログ 0001_0020
05/10/17(月) 射手王子とおおかみ ななし > 神のフラッシュがあまりに素敵すぎたので ハピーエンドにしてやりたい射手です。 各国の紋章動物に萌え。 05/10/16(日) 蠍国の王子 ななし > ネ申フラッシュに感動してサソ王子 ふ、雰囲気壊してないか…(*1))ガクガクブルブル 05/10/11(火) 秋の行楽 名無し > 965姐さんのレスに萌えたので。 きっと牛に飛びつくとき、ついでに頭突きもかましてると思った。 05/10/03(月) よくわからんけど ナナシス > 風星座は軽そうなのでいまいち把握できませんでしたが 「フツーに仲の良い男子高生」を想像したら 結構いけましたw 05/09/28(水) 獅子蠍山羊 ...
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絵板ログ 0021_0040
06/03/17(金) ナナシデブランク > 6スレ目571のソースより あの不思議な山羊(?)と水瓶をムリヤリ擬人化。 588さんのシチュに当てはめて萌えてみた。 ガメが変てこな某金ぴかの戦士に見えなくも無い…orz 06/03/09(木) 風星座と水星座 名前はまだ無い > まだ最初のスレッドしか読んでませんが 「水は風に憧れるけど届かない」ってところに萌えたので 「風は水を連れ去れない」ってのはアリですかね 06/02/23(木) 魚キューピッド 74 > 色合いがサンリヲチックなのはキニシナイ! 06/01/12(木) 時代物 > 時代劇ネタの武士羊と医師牛 どたばた時代劇の脇役調 06/01/11(水) 妖怪ネタ 奈々氏 >...
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水2_02
そうして最初に家族になったのが、魚と水瓶。ただしこの段階では、二人は互いを 家族ではなく、大切な友人だと考えていた。 次に家族になったのが射手と獅子。二人ともグループに属していない一匹狼の能力 者だったが、グループに追われて困っていたのを、魚が助けて仲間になった。四人に なって彼らは、互いをチームの一員だと考えるようになった。 それから蠍と蟹。二人とも、能力を隠してひっそりと生きていたのを、みなで見つ け出して仲間に誘った。家族という考え方が出てきたのはこのころだ。 天秤と双子は、二人とも川田のグループのメンバーだったが、水瓶の説得によって 引き抜くことができた。このころには、彼らは完全に家族になっていた。 乙女と山羊は、まだ能力に目覚めていない段階だったが、グループより先に見つけ 出して、仲間にすることができた。この二人は家族という考え方になかなか馴染めず ...
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火2_02
だから、射手を怒鳴りつけて部屋に駆け戻った俺は、たぶん最悪に失礼なやつだ。 最低だ。 だけど俺の中で、悲しいのとか悔しいのとか、いろんな感情がごたまぜになってて、 どうしようもなかった。 ずっと布団にもぐってた。ドアには鍵をかけてた。途中で蟹とか魚とかが、部屋の ドアをノックしてきたけど、無視した。 それで、夜中になって、さすがに腹が減って、そろそろ下に降りようかなあと思い だしたところで、気配がわいた。 射手が部屋の真ん中に立ってた。 俺を見ると、ぱっと笑顔を作って、手を差し出してきた。 「遊びに行こう」 ハイとかイイエとか、そんな言葉を思いつく暇もなかった。 射手の手が俺の腕に触れ、それと同時に俺は、知らない場所に居た。 視界いっぱいに広がる海と、ものすごい星空。耳には波音。鼻には潮の香り。 誰も居ない海辺は、ただそこに在った。砂浜に俺と...
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