星座で801 @ wiki内検索 / 「夜の楽しみ2」で検索した結果

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  • 夜の楽しみ2
    「ほんとに何もないんだね。マンガもないの?」 「おじさんの部屋に手塚治虫だったらちょっとある。あとで持ってきてやろうか」 「うん!」 「これから一ヶ月もあるんだから、ゲームもいるんだったら家に電話して宅配便で送って もらう手もあるぞ。どうする?」 「……いや、別にいい。いらない」  山羊は家の話題になると急に堅い調子になって、口ごもりがちにうつむく。 「ゲームはお父さんがやってるし。一ヶ月で帰るんだから、わざわざ送らせるなんて悪いから」  胸元で握り締める手がそっと何かの重みに耐えていた。乙女は微かに目を伏せて甥っ子の 心持ちを案じる。子供ながらに、大人に迷惑をかけたがらない性分なのだろう。一方で、 そうでなければ捨てられてしまうという不安を隠しているようにも見える。  山羊は乙女をおいて自室にこもるとしばらく何もせずに部屋の窓を見上げて壁際に座って いた。乙...
  • 夜の楽しみ
    144 :やぎの夏休み(夜の楽しみ):2008/08/28(木) 04 09 56 ID ???0 超能力SSの姐さんも乙です! いつも楽しみにしていますw こちらもプチ投下です。 * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *  さて、ここまで何度か看過されてきたテレビだが、乙女の家のテレビは山羊の家がある 地方と番組の放送枠が違っていた。 「おじさんの家のテレビってブロックみたい」  山羊の父親である双子は早い時期から薄っぺらなプラズマテレビしか買っていない。真剣 な顔で乙女の家のテレビを見ながらそんなことを言う山羊に乙女は内心軽いカルチャーショ ックを感じていたのだが、山羊は山羊で夜の六時になってチャンネルを変えたとたん流れ 出したアニメのラインナップに著しく首をかしげたようだ。 「これこの前見た。再放送やってるのかなあ?」 ...
  • 夜の楽しみ3
     テレビの音のほかには虫の声しか聞こえない、閑散とした山の中の家だった。 「急に怖くなったのか。山羊は」 「怖いけど怖くないよ。おじさんもいるから」 「そうか」  乙女は畳の上に寝転がっていた身体を起こすと、硬くなっていた身体をまわしてテーブル においてあった麦茶をすすった。 「山羊のお父さんはこの辺の土地が苦手なんだよ」 「そうなの?」 「うん。山羊が今まで何回かここに来たときも、お父さんあんまり長居してなかっただろう。 ちょっとそわそわして」 「うん」 「この辺の地方にはいろいろなものが棲んでいるっていうが……おじさんもお父さんも何度 か、まれに見たことがあるが、山羊のお父さんは特にそういうのが苦手だった。中学に入った 頃にはもう山を避けるようになっていたな。あれでも小学生のころは木登りとか山遊びとか よくやってたんだが。  お父さんは暗闇や物の怪が怖いの...
  • やぎの夏休み0
    勝手に目次です やぎの夏休み 晩ごはん 自由研究 夜の楽しみ ねのと参り ねのと参り2 地図をつくる ことり池攻略 現在連載中 小説メニューへ
  • 自由研究05
     話を聞きながら山羊は納得とともにさびしさを覚えた。見せたくない感情があるとつい 無口になってうつむく。水瓶は山羊の心を知ってか知らずか、構わぬ顔をして自分の手帳を パラパラとめくってみせる。中には山羊の見た黒いにょろ以外にも異形のものたちがたくさん 書かれていた。 「君もノートにつけたらどうだ。自由研究とか」 「幽霊はノートにつけても自由研究にならないよ」 「君はあれを幽霊だと思っているのか? 僕はあれがどう見ても新種の生物に見えるんだが」 「どっちにしても学校の先生にうそっこ書いてるって思われるのは一緒だよ」 「僕は君ぐらいのころ街中の農家を訪ね歩いて片っ端からすいかを叩き割ったことがある。 農家ごとのすいかの違いを研究するためだ。大きさ・甘さ・たねの数・日照具合・水遣りの 時間・土のペーハー値・肥料と農薬の使用量まで全部調べた。ちょっとばっかし割った量が 多かっ...
  • カジロワ52_96
    カジノ・ロワイヤル 蟹と双子(決勝戦進出者発表) 774チップ 2007/09/30(日)19 21 95の続きです。 ──水瓶のショーが終わって、場内の明かりが正常に戻る。 一連のショーを見つめて蟹の顔にはやはり何の感慨もなかった。 絶えず憎しみの滲む冷たい顔。座っているところへ、男が一人近寄ってきて蟹を見下ろす。 双「(笑いながら)決勝戦進出おめでとう。契約を果たしてもらおうか」 蟹「……」 冷静になって勘定してみると双子の提示した20パーセントという数字は決して小さくなかった。 まして水瓶のチップと撃破ボーナスが加算された後だ。そこから五分の一を双子がより分け、 大きい単位のチップで自らの懐へとおさめる。 双子は自ら領収書を書くとサインを書き入れ、蟹の目の前に置く。 双「どうも。あんた水瓶を倒して一気に一位になったんだよ。 ...
  • 蟹誕生日ネタ
    51 :蟹誕生日ネタ:2008/07/17(木) 15 48 21 ID ???0 双子誕生日ネタにレスをいただきありがとうございました。 終了の一文がなかったり読みづらかったりと大変失礼致したにもかかわらず、 本当にうれしかったです。 そこで今回だけ蟹でリベンジ挑戦させてください。社会人・蟹視点で相手は牡羊です。  閉じたままのまぶたに太陽の白い光を感じて、俺はゆっくりと目を開けた。 いつも隣にあるはずの牡羊のからだがそこにないことに少し戸惑ったが、視線を反対側に移すと、 冷蔵庫の前にしゃがみこんでひとりごとをつぶやく幼なじみの姿があった。  時計を見ると、まだ7時前。 牡羊がこの時間に起きているなんて、ましてや俺より先に起きて朝食の準備をしているなんて、 一体何事なのだろう。 「どうしたの?今日、起きるの早いね」  俺はベッドに寝転んだまま、ガス...
  • ことり池攻略2
     小さなスニーカーでとことこと歩き続けて、途中で一度止まって振り返ってみる。  それまで自分が立っていた地点がもうずっと遠くにまで離れているのを確認して、少し その場に立ち尽くしていた。今日は誰も止めにこない。何かあっても自分ひとりでどうにか する旅。 「もう神社がみえないや……」  ──僕は思ったよりもいっぱい歩けるんだ。  ──車なんかなくたって、大人なんか見ていなくたって、誰も見ていなくたって。森の木や 鳥や虫がそっと見ててくれる。僕は自分の足で、好きなところへ、どこまででも行けるんだ。 疲れてもその時は休んで、あきらめさえしなければ。  学校で暗くうつむいていた時のことを山羊は思い出さなかった。山の景色はどこを見ても 元気いっぱいで、林の木の並び具合やその辺に生えている草の葉っぱの形すら面白くて、 そんな昔を思い出していたらもったいなかったから。 ...
  • 土2_05
     俺は、いたたまれない気持ちで牡牛の背中を見つめた。  なにが悲しくて、自分のじいさんのオナニーのオカズを、その孫が知らされなきゃ ならないんだ。  牡牛は悲惨な顔をして屏風を見つめている。表面の天女の絵を。そして、その裏側 に貼り付けられているらしい何かを。  やがて山羊は回復し、真剣なまなざしを牡牛にそそいだ。 「牡牛、大丈夫だ。浮世絵の美術的価値はたいしたものだと聞く」  なにがどう大丈夫なんだ。  牡牛は目を泳がせながら、「次の場所に行こう」と言った。  俺たちは蔵を脱出し、牡牛の家の台所に向かった。  台所には比較的、ものが残っていた。大きな棚に沢山の食器がある。そして棚の中 央には、大きな皿が飾られていた。  牡牛はダメージから回復したらしく、ふつうの調子で説明しだした。 「この皿。母さんは陶芸の趣味があったんだが、この皿は母さんが、師匠にあたる人 ...
  • コメントログ
    テスト - 2007-10-10 23 04 54 レステスト - 2007-10-10 23 05 08 乙です。 所で、作品ではなく、12国王子ゲーム化スレのネタ断片とかは不要ですか? - 2007-10-11 01 25 15 超 必 要 で す ! 宜しくお願いします 編集フリーにした方が宜しいでしょうか、メールの方が無難ですか?(管) - 2007-10-11 01 38 00 では、とりあえず見つかった分だけメールします。 - 2007-10-11 23 28 43 保管しました。thxでした。(管) - 2007-10-12 02 04 06 テスト - 2007-10-14 00 34 04 コメントが反映されない時があるようです、そんな時は時間を置くかメールでお願いします(管) - 2007-10-14 00 34 45 リンクの中にトップページ以外に...
  • 絵板ログ 0061_0080
    06/08/27(日)水エレ三兄弟 774 > 本スレ130姐さんからネタ拝借いたしました。 個人的に蟹・蠍・魚の水組が仲良くしているところが想像できないため試みに描いてみたのですが… まったく似てない兄弟に…orz 遅すぎレスですが、前回コメントくださった方々ありがとうございました( ´∀`) リシャール知らなくてぐぐりましたw 06/08/26(土)八頭身(?)魚 78 >  本スレより  なんか描きたくなってしまいました。  こんなのに萌えられる人なんかいないって・・・  OTL 06/08/22(火) 77 > 「・・・早く読め」 「その前に、ひとくち!」 指定読書の本を牡牛(右)に借りた双子(左)。 描いてるうちに双が魚っぽいような気もしてきた・・・ 牛...
  • カジロワ23_67
    カジノ・ロワイヤル 乙女と天秤と牡牛 1/2 774チップ 2007/09/22(土)04 31 66の続きです。第四ターンに突入します。長々スレをお借りしてすみません。 ──長い夜の中で、乙女は強度の不眠に苛まれている。 すこしドアから物音が鳴ると心臓が跳ね上がり、うつらうつらしたらしたで 起きた瞬間にあの男が側にいるのではないかと鳥肌が立つのだ。 テーブルランプ以外の明かりを消した環境で、 もう闇があの男──山羊自身ではないかと錯覚してしまうほどだ。 「あの」と横から少年の声がして、そのときも乙女は心臓が恐怖に痛むのを感じた。 見返すと、そこには目にくまを作った天秤が立っていた。 天「(侘しげに微笑みながら)……ミルクティー、如何ですか。缶ですけど」 テーブルに座り、乙女と一緒にミルクティーを飲む天秤の目はやはり乙女と同じように、...
  • 飲み会 天乙編(乙女バージョン)
    飲み会 天乙編(乙女バージョン) ななし 2007/02/10(土)18 53 本スレ 116以降の飲み会で、「天秤⇔乙女」編を考えてみました。 ◆◆◆◆◆ 乙女サイド ◆◆◆◆◆  先程からどうしても隣のテーブルの惨状が気にかかる。お前ら吸殻と生ゴミを一緒くたにするな。 て言うか、煙草を吸う時は、向こう3人両隣に断ってから吸え!!大体、獅子の家に上がらせて貰って いるんだぞ、いくら何でももう少しその辺わきまえろ。まあこの家の主自体が傍若無人の権化みたいな ものだからな。しかし、あいつも人を入れるんだったら、もう少し片付けというものを・・・。 苛立って立ち上がりかけ、乙女は軽く頭を振って座り直した。全く、これだから俺は嫌われるんだ。 もう少し空気を読め、俺。今夜はとにかくこの場の雰囲気を悪くするような言動は慎め、俺。俺が何故 あの人に疎ましがられた...
  • カジロワ43_87
    カジノ・ロワイヤル 蟹と射手 774チップ 2007/09/28(金)06 38 86の続きです。 風が鳴っていた。細かい波音が幾重にも重なり、船内の各種サロンから品のいい音楽が 微かに漏れてくる以外には音のない世界だった。 雲は夜半のうちに通り過ぎたのだろう。天気が良い。目を閉じていると頬に潮風がぶつかる。 蟹は甲板テラスのベンチの上でじっと座っていた。 うなだれたその全身から苦悩がにじみ出て、日光にじわじわと消毒される。 太陽に光る海をこんなに長時間眺めたのは何年ぶりだろうか。 船の中では恐ろしいことが起きているのに、甲板から眺める海はこんなにも祝福されている。 ぼんやりしていると横からハムサンドを突き出す手があった。 蟹が見上げると、太陽の光の下にサンドイッチを頬張った射手が立っていた。 射「こんちは。──挨拶代わりにどうぞ。...
  • カジロワ31_75
    カジノ・ロワイヤル 羊vs獅子(+魚) 1/2 774チップ 2007/09/25(火)05 02 74の続きです。羊と獅子の組み合わせはやたら男臭くて楽しいです。 獅子は、空の卓で敵の帰還を待っている。 タキシードに包まれたその立派な体格からは熱気が昇り、主の微笑に合わせて、 ボードの上を揺らめいている。周りにいたいかつい男たちの一人が獅子に近づいて耳打ちする。 「獅子さん。あの男(→羊)放っておいたらまずいんじゃないですか。攫いますか」 獅「放っておけ。あの男は戻ってくる」 「はぁ。それじゃ監視だけでもつけますか」 獅「二度も同じことを言わせるな。どうしてもつけたければつければいいが、   悟られないよう一番腕のいい奴を用意してやれ。俺との戦いが終わるまでは手を出すな」 卓に座り、手元でチップをいじりながら他の卓で戦う男たち...
  • カジロワ46_90
    蟹はライトアップされた舞台の上で、裸の蠍の前に立つ。 まだ表情を表に出せない蟹の前で蠍は静かに、幸福そうに微笑んでいた。 周りの音が何もかも消し飛んだような空気がひろがっていた。 蟹「これでよかったんだな?」 蠍「……(うなずく)」 蠍は何の芸もなく、舞台の上に仰向けになる。そこへ蟹が芸のない調子で、ぎこちなく蠍を抱く。 蠍は蟹の腕の中で生気を失っていった。口元に微かな微笑を浮かべながら、 蟹の動きに振り回されてぐらぐら揺れる。 蟹は蠍を抱くうち、苦しそうに泣き始める。 蠍(ああ、そんなに泣かないで。   俺はとても嬉しいんだ。あんたは昼の人だから。俺みたいな夜の住人が、   絶対に深く関わったり愛したりしちゃいけないと思っていたから。   こうやってあんたと繋がれるのは本当に嬉しいんだ。夢みたいだ。   俺の命をあんたにやろう。だって、もともと...
  • 生徒会会長獅子×副会長蠍2
    続き あんまり御題に沿えて無くてすいません 前スレ950ですが 2006/04/16(日)14 53    汗? 気付いた途端、見計らったかのように、勢いよく手が振り解かれた。 あ。 ぽっかりと何処かに穴が空いて、空気が抜けてしまったかのような錯覚に陥る。寂しい。 その言葉が頭に過ぎり、一瞬で別の感情に取って代わられる。 恥ずかしい。 今、自分は何をしたのだろうか。手を、握った気がする。そんなこと。 駄目だ、絶対に。押さえ切らなくてはいけない。 この手を、この体を、この人間を。自分だけの物にしたかったなんて、そんな。烏滸がましいにも程がある。 獅子は、自分とは違う。こんなにも眩しい人を、堕として汚して愛情という鎖で縛ってはいけない。恨みと妬みと嫉みと曲がった欲望で溢れそうな、どろどろとした底のない膿に引きずり込んではいけない。 話すことも触れることも、同じ空間を共...
  • カジロワ59_04
    続きです。絵板[115]姐さん、ありがとうございます。がんがります。 医務室に担ぎ込まれて数時間後、双子は医務室のベッドで目を覚ます。 局所麻酔がかかっているのか下半身が膨れた水袋のように重かった。 横で、天秤がスツールに座ってこちらを見ていた。 双「……」 天「大丈夫ですか?」 双「……ああ、大丈夫だ少年。今何時だ?」 天「夜の11時です。すみません。僕のせいで(涙ぐむ)」 双「……本当に手のかかるガキだよ。いいよ、もう。それより医者を呼んできてくれ。   俺の体はどうなってる」 牛「内臓は奇跡的に傷ついてなかったそうだ。血管と肉を縫合しただけだから動かないほうがいい」 双子が声のほうを見ると、牛がパーティションの脇からこちらへ入ってきた。医者の姿はない。 牛「弟を庇ってくれたこと、礼を言う」 双「(自嘲して)高くついた。これ本当に明...
  • カジロワ39_83
    カジノ・ロワイヤル 天秤・双子・水瓶・乙女・射手 774チップ 2007/09/27(木)21 21 82の続きです。ちょっと流してます。 一日が終わって、最後に泣く天秤を部屋に送り返しながら 双子は不思議そうに天秤の様子を見守っていた。 天秤は双子と水瓶に付き添われながら、涙をこらえるだけで何も言おうとしない。 水「迷子になって怖かったんじゃないか。連絡手段もなかったんだろうし」 双「えー? そりゃそうだが、仮にもこの歳でその程度で泣くかね」 水「(苦笑しながら)……」 双(──まあ、あんなショーに出された後じゃわからんか。一人になったら襲われるとでも   思ったのかもしれないな)  「水瓶。俺他の奴に声かけて部屋に帰るわ。こいつ頼んでもいい?」 水「いいよ。送っていこう」 水瓶と天秤が乙女の部屋に着くと、しばらくして乙女と射手が戻...
  • 火2_07
    「全裸で行ってきたのか!?」 「大丈夫。ちゃんと金は払った」  俺は思う。俺はたしかに馬鹿だ。間違いなく馬鹿だ。  だけど射手ほどじゃねー。さすがの俺も裸でコンビニには行けねぇ。そんな行動は 取れねー。  三人でアイス食って帰った。無茶な夜遊びは楽しかった。  けど家では乙女が待ち受けてて、俺ら滅茶苦茶に怒られた。 続きです。毎回、感想有難うございます。 続き・水星座編へ 超能力SSメニューへ
  • やぎ03
    「古いなあ。雨降ったらかびそう。雨漏りしそうだなあ」  みっしりしたかやぶき屋根の萱《かや》の隙間に、何か黒いものが”にょろり”とうごめいた。  山羊はびっくりしたのを声に出すことができなかった。目を丸くして、喉をこわばらせて じっとその場に棒立ちになっていると、黒い蛇のようなものが萱の隙間から出てきてまた隙間 へと戻る。 「………。」  汗が垂れる。こめかみが冷えた。”それ”が今にも何かを喋りそうな気がして、山羊は 辺りが静かになるとそっと後じさりした。数メートル離れてから一気に走りだして夢中で 双子と乙女のいる居間まで戻っていた。  双子と乙女はまだ揃ってしみじみと話をしていた。たぶん山羊のことを。肝心の山羊は、 そんな話題だとはちっとも思っていなかったが。息を弾ませて転がり込んできた山羊を双子が 何事かと見やった。 「どうした? なんかいたか?」 「...
  • 水2_05
     だいいち、考え方の違いはあるみたいだけど、ハッキリと悪意をぶつけられたわけ でもない。  俺は祈るような気持ちになった。敵であってくれるなと。 「足から手ぇ離してくれ先輩。怖いんだ」  俺の祈りは届かなかった。  俺は、引きずられた。俺のからだは川底に擦れつつ移動した。足首を掴んでいた手 の感触は、そのまま俺を、川の深みに引きずりこんだ。  水の中で俺は、手を動かした。しかし俺が水をかいて浮こうとする力よりも、先輩 の引っ張る力のほうが強いらしく、俺の足は川底に固定されてしまった。  足元を見る。能力を使って脱出できるか? しかし俺を引っ張る力は目に見えない もので、能力をぶつけることができない。  パニックの感覚が来る。少し水を飲んだ。  俺には判断できない。どうすればいい。このままコンクリ漬けの拷問死体みたいに なっちまうのか。どうやって脱出すればいい。 ...
  • カジロワ6_50
    カジノ・ロワイヤル 蟹と蠍(と天秤と双子) 774チップ 2007/09/15(土)09 20 まだまだ萌えを追求できそうなのでもう少し板をお借りして、 とりあえず二周目いってみたいと思います。 49の続きです。冒頭のシャワーシーンは只の趣味です。 豪華客船の中はいくつもの船室に分けられている。 特にギャンブルに参加するプレイヤーはゲーム時以外でも破格の扱いを受け、 会場では貴重なシャワーを自由に使える個室をそれぞれあてがわれていた。 丸窓からのぞく午前中の海に湯気が漏れ出て行く。 爽やかな窓からの光に浴室のライトもつけず、蠍は薄暗がりの中でシャワーを浴びていた。 水滴以外をまとわぬその体にはいくつもの古傷があったが、それも蠍の魅力を損なうものではない。 シャワーを浴び終えると栓を閉め、腰にバスタオルを巻いて部屋の中をうろつく。 ドアの下の隙間から一...
  • 水3_08
     徹夜で読んだ。本は分厚かったけれど、文章は綺麗で、話はわかりやすくて、読み やすかった。  いや、知らない人間にはそう思えるだろうって事だ。  俺は蠍を知っているから、その美しい文章の向こうに、すごく深いものが描かれて いることや、わかりやすい話の奥に、めちゃくちゃ複雑なものがあらわされているこ とを理解できる。  話はこうだ。ある男が、ある女に出会う。男は売れない歌うたいで、女は作家のタ マゴ。  男はいいやつだ。単純で優しくて馬鹿。歌うだけしか能が無い。  そして男は、病気だか呪いだか、よくわからんマイナスポイントを持ってて、その せいで、人を好きになることができない。  ……この病気ってのは、能力のことだろう。そして惚れられねえってのは、制限の ことだ。  女は男を好きになったので、男を応援する。  ……応援な。間違いなく蠍は、カラスに能力を使ったんだろ...
  • 星座スレ設立の経緯
    63 :1/6:2008/08/18(月) 21 35 15 ID ???0 探しても見つからなかったので、星座スレが出来た経緯を。 勝手に今日輝いていたレス大賞in801 part10 http //sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1112452448/ 33 風と木の名無しさん :2005/04/04(月) 18 29 00 ID 9Gu6D3JZ 388 名前:いて 投稿日:2005/04/02(土) 15 33 41 ID hrRz8Iy/ 387 射手から下笑っちゃいましたw 「真っ暗な中爆笑しながら飯を食う」 いつもと違うシチュエーションに妙に興奮して楽しむ射手としてはやりがちかもw しかもまわりが射手だらけならなおさらだ! 389 名前:いていて 投稿日:200...
  • カジロワ63_08
    カジノ・ロワイヤル 射手と水瓶と牡牛と魚と羊 774チップ 2007/10/04(木)10 54 続きです。 牛が放った一石は羊を皮切りにして、弧を描くように他の人間にも波及してゆく。 射手は朝から身支度を済ませると水瓶の部屋へ押しかけ、テレビを前にしてメモ帳へ優勝者予想を 書き留めるのに余念がなかった。純粋に決勝戦などと盛り上げられるとのってしまうたちだ。 かといって予想券を買う気でいるかと思えばそうでもない。予想だけするのが楽しいらしい。 射「(鼻歌まじりに)なあなあなあなあなあ、この番組なんかオッズおかしいんだけど!   おかしくねえ?」 水「僕は君が朝から僕の部屋にいることのほうが不思議なんだが」 射「だってヒマなんだもん。オトの部屋行ったら誰もいねーし。いやそれよりこのオッズだよ   ガメ君。ヒツが一番倍率高いんだぜ! 2.4倍! そ...
  • カジロワ50_94
    カジノ・ロワイヤル 獅子×水瓶(+射手) 1/2 774チップ 2007/09/30(日)00 57 93の続きです。リバ注意。獅子と水瓶がはっちゃけすぎてまるでギャグです。 水瓶と蟹の戦いは続く。射手がゲームの行方を手に汗握って眺めていたところへ、 獅子が物騒な男たちをずらずらと連れて入ってくる。 射「あ」 獅「(射手を見て)?」 射「……(このマフィアさん昨日は面白かったなあ。ガメの薬のせいなんだろうけど   昨日はステージの上で顔あらって「にゃー」とか言ってたもんな)」 獅「……(すごく不機嫌そうな顔で)おい、お前今俺のこと思いっきりバカにしたろ」 射「(笑顔を引きつらせて)え?」 獅「全部顔に書いてあるんだよっ!! ……(卓を見ながら)まったく!」 二人が見守る先で水瓶は戦い続けながら徐々に耐久性を失っていく。 エラーの混じった...

  • 17 :超能力SS:2008/06/30(月) 23 44 17 ID o56+fdok0  なにがなんだかわからない。  俺はただ、いつものように、学校行って、授業寝て、弁当食って、クラブやって。  クラブ終わって、チャリ置き場行ったら、チャリのタイヤがパンクしてたから、歩いて帰ろうと思って。  近道して。山に入って。  山ン中には川があって、川には橋があって、そこを渡れば家への近道なんだ。  なんで、橋が燃えてるんだ?  いやそれはいい。それはまだわかる。なんか橋に雷でも落ちたのかもしれない。今日は晴れてるけど。  なんで橋の炎が、地面を走って、俺のほうに伸びてきて、俺を取り囲んでるんだ?  煙がからい。咳き込みながら辺りに目をやる。  河原に誰か立ってる。男だ。腕を組み、じっと俺を見据えてる。  俺は男に向かって、助けてくれって言おうとして、やめた。  ...
  • 風2_07
     矛盾していると思う。  だから俺は、思ったままのことを言った。 「嫌なことを、無理にやるこたねーだろ」 「……」 「嫌だったから川田ん所を抜けてきたんだろ。嫌ならもうやるなよ。あんた本当は優 しいんだから、向いてないことするなよ」  天秤は服を着おえて、しばらく黙っていた。  それから、ふいに俺を抱きしめてきた。  天秤の動きはそつがなく、手の動きは優しかった。続いて聞こえてきた声も、本当 に優しかった。 「優しいのはきみだ。きみが家族になってくれてよかった。本当に」  天秤の声は震えている。その震えを隠すために、天秤は俺を抱き続けた。  俺は天秤を抱き返した。天秤とはぜんぜん違う、強い力で。  ※※※  家に帰りついたとき、双子は驚いていた。天秤を見てこう言った。 「おまえ、どういう心境の変化だよ」  俺のために買われた、動きやすくて、シンプ...
  • ※蠍へび→牛ver.3
    人に化ける気力も無く、無意識の本能的な行動だったとはいえ、このままここに居られたら 何をされるか分かったものじゃないが‥‥仕方ない。 「夜這いはするなよ?」 既に聞こえていないであろう蠍に向かって念を押してから、掴み上げた体を写真立ての 隣に横たえた。それから、宿屋主人の蟹に羊毛で編んでもらったマフラーを 大人しくなってしまった蛇に巻き付け、溜め息をついた。 「冬の間だけでも、またゆっくり休養していくと良い」 そう言って蠍の頭に手を置くと、不思議な事に蛇腹は見る見る黒から白へ色を変えた。 「山羊、見張りは任せたよ」 うつ伏せで居た山羊は主人の言葉に忠実に、蠍の近くに移動する。 そして牛がベットに入るのを見届けて、山羊もまたゆっくりと目を閉じた。 「牛ィーーーっ! 」 バーンッと勢い良く木造扉が開かれ、小屋に朝日が入り込む。 息を切らした射手が汚れた白...
  • カジロワ32_76
    続きです。ちょっと余計に語らせすぎて長くなりました。水瓶がトンデモですいません。 絵板[113]姐さん、その他読んでくださっている皆様、ありがとうございます。 戦いが始まる。羊は黙って獅子の前に座ると場に参加料のチップを投げ、 じっと獅子の顔を見据えながらカードを手にする。 魚が脱落するまでの戦いで相手のプレースタイルは飲み込めたつもりだ。 この男は思い切り良くカードを追加し、必要があれば豪胆にチップのせり上げに応じる。 先にどちらが音を上げるか度胸試しを楽しんでいる節すらある。 いずれにも羊は正面から戦いを挑む。自分に対し勝負で一歩も引かない羊の気迫を 獅子はひどく気に入ったようだった。 獅「そうだよなあ。こうでなければ面白くない」 羊「随分と腹ペコだったみたいだな。あんた」 獅「ん?」 羊「賭けにさ。腹が減って、腹が減って仕方なかったみたいだ」 ...
  • カジロワ5_49
    続き。天秤と双子。 これで本スレと合わせて全員分ネタが出たかな、という感じです。 レス下さったみなさま、どうもありがとうございます。 狂乱の一夜が明け、海に朝日が差す。 船内の客の大部分はまだ眠っていた。しかし船内のビュッフェはこんなときでも開放されており、 窓際の一席ではリゾート用のジャケットを着た双子がのんびりと朝食を摂っている。 天秤が質のいい服を着て彼の前の席に座ったのは、そんな朝のことだった。 天「実は、牡牛は僕の兄なのです」 双「ふうん。それは初耳だ。それじゃあ君もギャンブラー志願ってことかな、少年」 天「いいえ。兄を連れ戻しに来た、だけです」 双「そして契約書のわからない部分も確認せずに判を押した。   見たところ成人しているように見えないが、よく参加できたな。   参加するだけでも子どもの小遣いじゃ話にならない金が必要だったと思うが。...
  • 風2
     双子はニヤニヤしながら、俺の顔に顔を近づけてきた。 「信用できないなら証明してやるよ。ちょうど近い未来を読んできたところだ。もうすぐこの居間に、一人の男が入ってくる」  低くささやくような声。楽しそうな、愉快そうな、けどなんか……不謹慎な感じのする響き。  俺は眉をしかめたが、双子は面白がるような目つきのままだった。 「その男の名前は天秤。いままで戦ってた。天秤は勝ってる。天秤のからだには傷ひとつ無ぇけど、相手は血まみれ」 「……」 「天秤はいま、家の前に居る。表情は険しい。だけどつくり笑顔をこしらえて、なんてことのない様子を取り戻そうとしてる。そして決意して歩き出す。いま帰ってきた。 部屋に入ってきた。おかえり天秤」  双子は下を見た。つられて俺も下を見た。  俺の、足と足のあいだの床から、手が生えていた。  俺は絶叫しつつ椅子ごとひっくり返った。  外せない視線...
  • カジロワ2_46
    カジノ・ロワイヤル 乙女 vs 牡牛 774チップ 2007/09/14(金)20 28 45の続き。乙女vs牡牛。 ここからは勝手に新設定を足す上に牡牛がとてつもなく悪い人です。 牡牛びいきの人は避けてやってください。すいません。 一方その頃、ポーカー卓にて。 ボードの上に大量のチップを積んでいる牡牛。見るからに勝ちがこんでいる。 緒戦で蠍相手に勝利し、蠍をストリップに追い込んだ分の儲けがまだ残っているのだ。 牡牛は以来カクテルを喰らってずっと席にかじりついているが、 ある点でその向かいへ乙女が座り込んでくる。 乙女は堅実な賭けでチップを増やしながらじっと牡牛に鋭い目を向けている。 牛「さっきから俺をじっと睨んでいるな」 乙「……」 牛「気に入らん」 カードを手にどっしりした目つきで乙女を睨む牛。酒のせいでうっすら目が血走っている。...
  • カジロワ48_92
    カジノ・ロワイヤル 獅子と部下たち 774チップ 2007/09/29(土)13 11 91の続きです。これで第六ターン終了になります。 船倉は昼間でも電球無しでは一歩先が見えぬほど暗い。 オレンジ色に焼け付く白熱電球の下で、獅子は空箱の一つに座って部下のヤキ入れを眺めていた。 「てめぇ、大事な商売道具に手ぇ出しやがって!」 「ヒーッ、すいません! すいません!」 ジャパニーズに売りつける大事な大事な”小麦粉”。 あんまり小麦粉がおいしいので、群れの中にいた一匹の悪いライオンが箱に首を突っ込んで 中の小麦粉をおいしいおいしいとなめてしまいましたとさ。 獅「おい、その辺にしてそいつ縛っとけ。   ……(ヤキを入れられた男に)お前ゲームは好きか?」 「へ?」 獅「(淡々と)ゲームだよ。ゲーム」 「ああ……はい」 ...
  • 生徒会会長獅子×副会長蠍
    出来たので投下します 長いので分割 前スレ950ですが 2006/04/16(日)14 50 生徒会会長獅子×副会長蠍で蠍の一人称ぐだぐだ語り。 あまりプラトニックじゃないのは、蠍がエロいからだと思ってくださいorz ++++++++++++++++ 949 お互いの幸せを思いあうゆえのプラトニックラブ やけに左半身が暑いと思い、今まで資料に落としていた目を其方に向ければ、今まさに夕日が沈もうとしているところだった。 紅い。朱い薄衣が、生徒会室(ここ)を覆っている。 古びた無数の資料が散らばる机も、背もたれの無い緑のカヴァーが付いた丸椅子も。 全てが只赤に。 沈んでいく太陽は血反吐を吐いているようで、酷く痛々しい。 どうしてああも姿を変えるのだろう、昇り征く陽は何処までも気高く、欠片の汚れも持たずはね除けるような強さを持っているというのに。 ...
  • 絵板ログ 0001_0020
    05/10/17(月) 射手王子とおおかみ ななし > 神のフラッシュがあまりに素敵すぎたので ハピーエンドにしてやりたい射手です。 各国の紋章動物に萌え。 05/10/16(日) 蠍国の王子 ななし > ネ申フラッシュに感動してサソ王子 ふ、雰囲気壊してないか…(*1))ガクガクブルブル 05/10/11(火) 秋の行楽 名無し > 965姐さんのレスに萌えたので。 きっと牛に飛びつくとき、ついでに頭突きもかましてると思った。 05/10/03(月) よくわからんけど ナナシス > 風星座は軽そうなのでいまいち把握できませんでしたが 「フツーに仲の良い男子高生」を想像したら 結構いけましたw 05/09/28(水) 獅子蠍山羊 ...
  • カジロワ21_65
    カジノ・ロワイヤル 羊と魚 774チップ 2007/09/21(金)19 32 64の続きです。 「ええーっ」と船室の中から声が漏れた。 いつの間にか当然のように羊の部屋に入り込んでいる魚が、 二人がけのテーブルの傍らにつきながら不安げな顔をしている。 彼の視線の先にはメモにペンを走らせる羊の姿があった。 魚「じゃあ、明日からいきなり一人で戦えっていうの? 俺に?」 羊「もうちょいちゃんと教えてやりたかったが時間がない!   午後が潰れてみんな明日には仕切りなおしてくるはずだ。あのガキも脱落しちまった。   少しでも長生きしたいなら明日一番で蟹に仕掛けろ。他の奴にとられたらかなりまずいぞ」 羊の手元には12人分のスコア表がメモ付きで書き出されている。 12人のうち3人には斜線が引かれ、残るは羊と魚を含めて9人になっていた。 羊「も...
  • カジロワ51_95
    ステージの上は淫靡な色合いのライトがきつくて、眼下の人々の視線がほどよい緊張感に繋がる。 水瓶はいざステージの上に立ってこの先の方針に困った。溜め息をつくが周囲は彼の脱衣に期待満々だ。 水(本当はここで全部の電源を落として逃げる予定だったんだけど……まあ仕方ないか。   人体の研究だと思って割り切れば結構早く済むかな) 見ると、遠くに射手と獅子が来ている。射手や蠍のように上手くショーを見せる自信がなかったので とりあえず手先からハトを出してみた。観客からおおっと歓声が上がり、 愛らしい生きた白いハトが水瓶の手にあわせて飛んでゆく。 射(ガメすげええええええ!! ……え、あと普通に脱ぐの。ハトの意味は?) 獅(あいつはスーツの中に一体何を仕込んでるんだ……いや、それよりアレを探さねば) 全裸になった後のじゃんけんはほとんど八百長のようなものだった。 ...
  • 大正浪漫5
    にぎやかな音をたててカツレツを咀嚼したあと、射手が独り言のように呟いた。 「…うーん、しかしまだ誰か殺される予定なわけだよなー。危ねーな、乙女さんに単独行動をしないように注意しとかねェと。もし狙われたら…」 「一人歩きができなくて軍人が勤まるわけないでしょう。余計なことを言って、また張り倒されても僕は知りませんからね」 蟹は不思議に思った。魚の口調が、微妙に尖っているように感じられたせいだ。逆に、射手は妙に楽しそうな笑顔で答えている。 「そーだよなぁ、あのきついところも最高。あの綺麗な顔から綺麗な声で、冷たい罵倒がぽんぽん出てくるんだから、たまんねー。…ああいう人ほど、実はすげー寂しがりやの甘えんぼだったりすんの。早く、俺への素直な気持ちを表に出してくれればいいのに。いつでも受け止めるのに」 「先生なんか、だめですよ。頼りないのに」 一層尖った声で言い、魚が射手をにらんでいる。...
  • カジロワ56_100
    カジノ・ロワイヤル 天秤と双子 1/2 774チップ 2007/10/01(月)18 59 続きです。 少年の腕の中に、三人分のサンドイッチとジュースの入った紙袋がおさまっている。 天秤は”あの船倉”に至る廊下でじっと立ち尽くしていた。怖い場所だとわかっているのに、 それ以上にあの「小麦粉」に引きつけられている。 小麦粉を注射して酔っ払ったあの男が気がかりでならない。酒に酔って荒れ果てた兄の姿を思い出すからだ。 ──自分はどうしたらいいのだろう。あの小麦粉のたったひとつかみで、酔っぱらいができて、 きっと自分の家のように破滅した家がたくさん生まれてしまう。 天(いやだな。よその家のことなんて放っておけばいいのに) 大きくて、強くて、優しかった兄を変えてしまったのは賭け事と酒だ。 ひたすら酒を飲み続ける兄に対して悲しむことすら許されなかった家の...
  • ゾディアック学園 山羊視点/牡羊・双子・魚
    ゾディアック学園 山羊視点・1 /牡羊・双子・魚 名無し 2007/07/15(日)01 04 11スレ目の557-559の私立ゾディアック学園高等部 超常科ネタでssを。 学園祭準備始めようか、くらいの時期です。 ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─  うちの学園祭は獅子会長を中心に生徒会が仕切ってきただけあって、かなり力が入れられている。 個々の才能を存分に発揮させたいという学園の方針の元、出し物は生徒の自由に任せられており、 クラス単位だけでなく個人での出店・発表等も許されているのだ。  おのずと超常科の生徒達による催し物の方が派手かつ華やかになるというものだが、普通科だって そう捨てたものではない筈だ。 (合唱!手作り感たっぷりな劇…!たとえ普通でも、完成までの地道な過程が大事なんだ!皆で努力す...
  • カジロワ27_71
    カジノ・ロワイヤル 双子×射手(+山羊と魚) 774チップ 2007/09/23(日)22 39 70の続きです。アクロバティックtelinko、エロあっさりの回。 絵板[112]姐さま、その他応援して下さっている皆様、本当にありがとうございます。 ……射「へえ、ヤギさんて意外と気さくな人なんだね。俺さあ、本当はねヤギさんのこと   もっと怖い人なのかと思ってた。……いや、慣れてるっつってもやっぱ悪かったよ。ごめん。   昨日はカクテルご馳走様でした。あれでちょっと運が戻った。   ヤギさんがおごってくれなかったら俺牛のやつも倒せなかったかも。   乙女の奴はね、うん、大丈夫そう。でももうあいつギャンブルやめるかもしれないな。   ……ああ、乙女はなんていうか、純粋なギャンブラーじゃないから。ディーラー上がりだもん。   もうギャンブル続けてる理由ないだ...
  • カジロワ28_72
    カジノ・ロワイヤル 水瓶vs蠍、蟹vs魚 774チップ 2007/09/24(月)18 33 71の続きです。ボツになった一行↓ 水「ああ。余談だが、ベートーベン自身は射手座だ」 射手とのまな板ショーを終えた後、双子は観衆に挨拶だけを済ませて自室へと戻ってしまった。 一段落つくとプレイヤーたちは再び戦いの場に戻る。 射手に精神的ダメージを被った(?)魚も、涙目になりながら蟹とのゲームに戻ったようだ。 水(双子は部屋に戻ったか。彼らしい。双子はメンタル面の調整に気を遣うたちだからな……。   ……一方で蠍は。こいつは弱者から徹底的にむしり取っていくタイプだ。   戦力的にはこちらが2、あちらが3ぐらいか。少しシビアにいかなければ) 水瓶はポーカー卓の正面に残った蠍を見据えた。 暗闇の中を走る鉈、いや毒針のような目つきがこちらを静かに観察してい...
  • 絵板ログ 0101_0120
    07/12/28(金) さし > 先日のスレを見張る水瓶というのにとても興奮して勢いで…今までROMっていましたが初めて書きます やっと落ち着いた…と一人ホッとしながら眼鏡を外す、イメージです 07/12/26(水) 7氏 > ダレモイナイ…ラクガキハルナライマノウチ… なにネタのというわけでもない個人的な水瓶イメージ せっかく描いたのでこっそり貼るよ! 07/11/03(土) 名無し > 641-643さんのネタで 兄弟の様子を想像すると和むよ いて「とりっくおあとりーと!おかしをくれなきゃいたずらするぞ」 がめ「…するぞ」 うお「するー」 てん「??…下で覚えてきたの?」 さそ「(こいつら…ひとの気も知らないで)」 やぎ「(3人だけでたのしいことしてきたんだ...
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