デュラハンマイナソー

「ゲカプリー!」

【名前】 デュラハンマイナソー
【読み方】 でゅらはんまいなそー
【声】 橋本全一
【登場作品】 騎士竜戦隊リュウソウジャー
【登場話】 第30話「天空の神殿」
【所属】 ドルイドン
【属性】 アンデッド型モンスター
【分類】 マイナソー/馬車目デュラハン科
【発生元】 三浦敦史
【願望】 「高スペックな自分が結婚できないのは女性が悪い」という逆恨み
【武装】 両腕の長剣
【鳴き声】 「ゲカプリー!」
【分布】 逆恨みの戦場
【経験値】 974
【幻獣モチーフ】 デュラハン
【その他のモチーフ】 馬車
【経験値の由来】 首なし

【詳細】

外科医のプリンセス、通称「ゲカプリ」こと三浦敦史のマイナス感情から誕生し、幻獣「デュラハン」の伝説を司って実体化した高スペックなマイナソー。

由来となる伝承のデュラハンとは、いわゆる「首なし騎士」のこと。
首から上は存在しなかったり、切断された頭部を持っていたり、肉体と切り離されているにも関わらずそれ自体が意識を持っていたりと作品によってデュラハンの設定は異なる。

そのデュラハンの伝承を司るこのマイナソーはたしかに首から上がなく、首の切断面からは煙のようなものを吐き出す白いシルクハットのようなデザインになっている。
そしてマイナソーの本体である胴体部分には、深海魚のような血の気の失せた巨大かつ恐ろしい形相の顔が埋め込まれている。
視ようによってはシルクハットっぽい首を胴体の顔が被っているように見えなくもない。
切り取られた頭部を中心に手足が生えたような、そんな恐ろしい姿をしたマイナソー。

両手には鎌のような湾曲した刃を持ち、両腕の動きに合わせて斬撃を放って攻撃する他、ツヨソウルを発動したバンバの攻撃を全く受け付けない極めて強靭な外皮、
トワのハヤソウル発動のスピードをも上回る高速移動能力を持つ上に、複数人が同時に襲いかかっても余裕でいなすという、まさに「高スペック」マイナソー。
これまでとはひと味もふた味も違う強敵であり、これを作り出したことでクレオンワイズルーは大喜びしていた。
メルトいわく「硬いし速いし強い。今までのマイナソーとは段違いだ!」。

「ゲカプリー!」という謎の鳴き声を発するがこれは上記の通り、発生元となった三浦敦史が外科医であり、その端麗な容姿から「外科医のプリンス」と呼ばれていることに起因したもの。
彼は学歴もお金もある高スペックな男性なのだが、自分に自身があるあまり自己中心的で付き合う女性に対しての配慮に欠けている(デート中女性をほったらかしにして髪型を直したり等)。
そのため周囲の評判とは裏腹に女性との交際が長続きせず、「高スペックな自分が結婚できないのは見る目のない女性が悪い」と思い込んで鬱屈した感情を抱え込んでいた。

それに目をつけたクレオンによって生み出されたこのデュラハンマイナソーは今までのマイナソーよりも数段強力な個体として誕生しており、リュウソウジャー達も太刀打ちできなかった。

しかし弱点、欠点は存在し、マイナソーの能力は発生元たる三浦のマイナス感情に左右されてしまう。
要はマイナス感情を抱いていればその間圧倒的な力を発揮できるが、何らかの要因で三浦がメンタルを持ち直してしまうと能力が発揮できずに弱体化してしまう。
ある意味マイナス感情から生まれうるマイナソーらしい、強弱の付け方である。
本来、人は意欲を持って行動するときにこそ、そのスペックをフル活用出来るのだから。発生元が外科医であればなおさらであろう。

なお、「ゲカプリー!」と叫んで緑色の光線を発射するが、ダメージはなく、当たった女性の目を開かなくするという謎の効果を持つ。

第30話にて出現し、トワ、バンバ、カナロを圧倒。
バンバのツヨソウルの攻撃を弾き、トワのハヤソウルをゆうに追い越し、カナロがビリビリ強竜装の雷ビーム攻撃を放つもこのマイナソーには通じない。
さらに増援に駆けつけたコウらの攻撃も簡単にあしらってしまうという、これまでのマイナソーとは段違いの能力に苦戦するリュウソウジャー達。

そこへ自分の作り出したマイナソーが如何に高スペックかをを誇らしげに語るクレオンと、それに便乗して「低スペックリュウソウジャー」と煽るワイズルーが現れる。
高スペックとは「高身長、高学歴、高収入」といった結婚できる男の条件としてカナロが覚えており(戦う直前に結婚相談所にいたカナロは相談員からその旨の説明を受けていた)、
それを聞いたアスナから「それで本当に結婚できるの!?」という言葉をぶつけられたマイナソーはひどく動揺しはじめ、緑色の光線を発射してリュウソウジャー達を包み込む。
しかし目を開けたコウ達にダメージはなく、…いやたった一人だけアスナにだけ如実に効果が発揮されていた。
何故か彼女の目が開かなくなってしまったのである。

その効果に困惑しているリュウソウジャーを尻目にその場から走り去るデュラハンマイナソー。
それを慌ててクレオン達は追いかけ、逃すまいとしてトワとバンバが追いかけるもガイソーグが邪魔をしたことで逃してしまうのだった。

アスナの開かなくなった目はカガヤキソウルの効果で治療が可能だったため回復。
「ゲカプリー」という謎の鳴き声から発生元に当たりをつけたコウ達だったが、その頃三浦は捉えられて、一緒に捕まった西園寺智美(30話冒頭でカナロが相談していた結婚アドバイザー)から、
「肩書がすごくても、自己中で、相手を敬う気持ちのない人は結婚できません」
「相手のせいにするのは最低の振る舞いですよ!」
と事実を突きつけられた三浦は激昂し、放出された生体エネルギーを吸収したことで再び街に出現し、今度は発生元の怒りを代弁するかのように女性の目を封じるビームを発射しまくって暴れまわった。

両手のブレードの驚異に薙ぎ払われるコウ達。
バンバとカナロが捕まっているゲカプリの救出に向かい、なおも高スペックである自分が結婚できないのは周りが悪いと毒を吐きまくる三浦に対し、
同じく婚活に邁進中のカナロは彼の気持ちがわかるとし、「相手のことを知ろうとせず、自分の素晴らしさを相手に押し付けてきた」と言葉をかけ、
結婚とは相手を尊重し、敬い、認めあってするものだという言葉に心を動かされた三浦は己の言動を反省。

その頃ツヨソウルを発動し、「なーにーがー高スペックよ!優しくないやつがモテるわけないっつうの!」と言いつつデュラハンマイナソーと互角に渡り合うアスナ。
接近戦でアスナの攻撃を捌ききれずに大きく吹き飛ばされたことで、コウはカナロが三浦の説得に成功し、それに伴いマイナソーのスペックが弱体化したことを察する。
しかし戦闘力が低下したとはいえ頑強な体表と、両腕のブレードによる攻撃力は健在。
コウらと合流したカナロによって「モテない男は内面がやたらと打たれ弱い」と見抜かれたことで、衝撃を操るドッシン強竜装を発動したコウが内側から破壊しようと試みる。

ドッシン強竜装が繰り出す激しいラッシュを耐え抜きブレードから斬撃を飛ばして反撃するマイナソーだが、そこへガイソーグを纏ったナダが現れる。
「強い相手を求める」ガイソーグの性質によってデュラハンマイナソーに攻撃を加えるナダ。
エンシェントブレイクエッジを受け両腕のブレードを粉砕されてしまい、慌てふためいているすきにディーノソニックブローを叩き込んだコウによって内部を粉砕され致命傷となり爆散した。

高スペックなマイナソーを失ったクレオンは「嘘だろぉ…」とかなりショックを受け、その場から立ち去るのだった。

【余談】

モチーフであるデュラハンは地域によっては妖精の一種であるともされるが、このマイナソーはアンデッド目に分類されており、
首を切られてもなお動く化け物としての性質で実体化している模様。

デザイナーによればデュラハンがモチーフとして選ばれたのは「顔がいいけど醜い心を持った男から生まれるマイナソー」というが先に決まっており、
顔がいいやつから生まれたのに顔がないモンスターというのが逆説的に面白いかなと考えたためだという。
監督から首がないのを残酷に見えないようにというオーダーも受けたため、切断面はオーラっぽく揺らめかせ、
マイナソー本体の顔は深海魚みたいに醜い顔が浮き出ているデザインにしたという。
そのためか眉毛、ひげにも見えるパーツは黒い煙のようでもある。

また両足が馬車をモチーフとしているのはデュラハンが首なし騎士が馬車に乗っているモンスターのためだとか。
鎧に覆われていない体表は鎖帷子を意識したもの。

高スペックマイナソーの名に恥じず、974という経験値はマイナソーの中でも最大値である。幹部らよりも高い。
なおデュラハンマイナソーが登場するまでは「848」のトロールマイナソーが最大だった。

またケルピーマイナソー以来となる等身大のまま倒されたマイナソーでもある。
もしデュラハンマイナソーが巨大化してしまった場合、かなりの難敵になったことだろう。
自信作が巨大化出来ずに消滅してしまったことを考えるとクレオンの落ち込みっぷりも納得である。

第30話では西園寺智美役として長澤奈央女史がゲスト出演している。
三浦敦史役として出演した橋本全一氏は放送後自分のツイッターにて「(演じている自分は)実際は高身長しか満たしていない」等自虐ネタを投稿していた。

最終更新:2022年07月14日 03:24