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「プリンセス・パニック」(2007/03/01 (木) 20:52:38) の最新版変更点
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*プリンセス・パニック
微エロ注意
----
会社の一室に集まる一同。なぜなら…
「あかりをつけましょぼんぼりに~」
今日は雛祭り。観奈ちゃんと神姫達が主役な日
「センパイ、私も忘れないでくださいよ~」
「…お前いくつだ?」
「ひ、ひどい…」
あ、落ち込んでる…
「…女性に…年齢を…聞くのは…タブー…」
「う…スマン新道」
部長に叱られてしまった
雛壇を見ると
「お兄ちゃん…コレ重い…」
雛人形のカッコをした神姫一同が
くじ引きで役割を決め、ユキがお雛様になったのだが…
「三都衣め…マジで12枚構成で作る事はないだろ…」
白雪フレームじゃない他の誰かだったらオーバーヒート起こすところだぞ
ちなみに、右大臣はマイちゃん、左大臣にはミチル、三人官女はムツキちゃん、花乃、ひじりんだ
さらに観奈ちゃんもお雛様のカッコをしている
「どうじゃケンシロウ?似合っておるかな?」
…なんつーか、似合いすぎ。いつもならユキの次くらいにとか言うところだが、今回ばかりは観奈ちゃんの勝ちだ
「似合うとか、そんな次元じゃねーな…」
愛澤も同じ事を思っているらしい
「まるで本物のお雛様みたいだっよ、観奈ちゃん」
「そ、そうなのか…?」
照れてる観奈ちゃん。うーん、可愛い
「…それじゃ…記念写真を…撮ります…」
みんなが雛壇の周りに移動する
「…観奈ちゃんは…雛壇の前…香田瀬君は…その隣…」
「え?俺そんなとこでいいんですか?」
「…香田瀬君は…お内裏様…だから…お雛様の…隣…」
「ぶっ!」
「…やはりユキ殿の隣がいいのか…」
うるうるした目で問いかけてくる観奈ちゃん
「あ…いや…その…ちょっと驚いただけだよ」
といいつつユキの方を見る…ニコニコしながら手を振ってる。まぁ怒る訳無いか
「…じゃあ…」
カメラをセットし、雛壇前へと来る部長。そして俺の隣に座る
「…へ?」
「…撮ります…」
リモコンスイッチを押す部長
パシャ!
雛壇をバックに、新道、部長、俺、観奈ちゃん、愛澤という構図になった
「ってなんで俺が真ん中?」
----
「はぁ~重かった…」
「お疲れ、ユキ」
撮影が終わったので着替えてきた観奈ちゃんと神姫達
「…みなさん…パーティの…料理が…出来ました…」
「をを~!」
次々と運ばれてくる部長の手料理
「…雛祭りには…ちらし寿司…」
他にもチキンやらサラダやらピザやら色々と並んでる
「…それでは…いただきます…」
部長の合図で料理に手を伸ばし始める一同
「う、うまい!酢飯の加減と食材とのハーモニーが…」
「新道、トリップするのはいいが、口から怪光線発したりしないでくれよな」
ユキに寿司やらチキンやらを取り分けながら、新道の暴走を牽制する。まぁ無理だろうけど
「斗小野さんって、料理上手だよねー」
「本来、軽い手伝いしか出来ないヘンデルを使ってあれ程の料理を作るユキもスゴイと思うが?」
「えへへ、ありがとお兄ちゃん」
暫く料理に舌鼓を打つ一同
「…ケンシロウ…」
観奈ちゃんが俺に寄りかかってきた
「どうしたの観奈ちゃん?…あれ?」
なんか顔が赤いような…?
「ケンシロウ…わらわは…」
「わわっ!」
ドサ…
観奈ちゃんに不意を付かれ押し倒されてしまった
「わらわは…わらわは…」
だんだん彼女の顔が近づいてくる
「わらわは…そなたのことが…」
観奈ちゃんは、言葉を発するたびに息が顔にかかる距離まで近づいて…
ん?この匂い…まさか
ちゅ
考えているうちに、観奈ちゃんの唇が、俺の唇に触れる
「…あらあら…大胆…」
「うわっ!センパイ大胆!」
「うおっ!香田瀬!みんなが見てる前で!やるなら見てないところでやれ!」
ぐら…トサッ
そのまま観奈ちゃんが横に転がって…
「くー…くー…」
「寝てる…」
「あー!私のカクテル!」
新道が叫ぶ
「…ジュースと間違えたのか…」
「…みたいです…」
「…とりあえず観奈ちゃんは仮眠室で寝かしておくか」
観奈ちゃんを抱える
「いいなー、お姫様だっこ…」
「新道、そんなこと言ってないでドアを開けてくれ」
「あ、あたしがやるのだー」
そういってミチルが飛んでくる
「このまま仮眠室まで一緒にいくのだ。健四郎が送り狼にならなように監視するのだ」
「ならないって…まぁドアが開けられないから一緒に来てくれると有り難い」
俺とミチルは観奈ちゃんを寝かせに仮眠室へと向かった
「ふぅ、これでよし」
「くー…くー…」
仮眠室に布団を敷いて観奈ちゃんを寝かせ、髪を撫でる
「ん…ケンシロウ…わらわは…くー…」
「寝言か…」
可愛い寝息を立て眠っている観奈ちゃん
しかしさっきのは…
「さっきの事を考えてるのか、健四郎」
ミチルに問いかけられる
「…ああ」
「観奈の気持ちには気付いているのだろ?」
「…ああ」
「なら、なんで何も言ってあげないのだ?」
「…俺のワガママかな」
「そうか、やっぱり健四郎は非道いヤツなのだ」
「…そうだな」
観奈ちゃんだけじゃない、新道だってそうだ。部長ももしかしたら…なんて思うのは自惚れか
焦らしたり、振ったりしておきながら、彼女達と離れるのがイヤなのだ
「だが、優しい奴でもある」
「…それはどうかな。単なる臆病者じゃないのか」
「そんなことはないぞ。もしそうなら、あたしがとっくに斬り捨ててるのだ」
「少なくともお前には認められてるのか」
「あたしだけじゃない。みんなだ」
「俺はそんなみんなが好きだ」
「ならそれでいいんじゃないかな」
「いいのかな…?」
「それでいいのだ…」
俺達はそのまま、寝てる観奈ちゃんを見ながら何をするでもなく部屋に居続けた…
----
結局、パーティが終わっても観奈ちゃんは目を覚まさず、俺は観奈ちゃんを家まで送り届けた
「センパイ、ごめんなさい。私があんなの持ってきたせいで…」
「まぁしょうがないさ。それに、ワザと飲ませた訳じゃないんだろ?」
「でも、そのせいでセンパイと観奈ちゃんとミチルちゃんが…」
「気にするな。それより、お前も気をつけて帰れよ」
「はい、センパイ。では…」
「元気だせ。元気だけがお前の取り柄だろ」
「ヒドイですセンパーイ。それじゃ私がバカみたいじゃないですかー!」
ぷぅと膨れる新道
「はは、やっぱお前はそうでなくっちゃな」
「あっ…はい!ではまた来週~!」
ブンブンと手を振り去っていく新道
そんな新道を見送った後、俺達も帰路についた
----
家に着き、そのままベッドにゴロンと転がる
「お疲れさま、お兄ちゃん」
ユキが俺の胸に乗っかってきて言う
「ユキも疲れたろ。フロ前に少し休んだらどうだ?」
「うん、そうさせてもらうね…」
そういって俺の胸で休憩モードに入るユキ。やはりだいぶ疲れていたようだ
三都衣にいっておかないとな。あの服は無茶だって…
…気付いたらあのまま眠ってしまったようだ
「むにゃむにゃ…お兄ちゃん…」
ユキも眠ってしまったようだ
フロに入る前に、ユキを脱がせ体を拭いてやる
…そこの君、いくら俺でも眠ってるユキにそんなイタズラはしないぞ。着替えさせる前に汗を拭いてやってるだけだぞ
寝間着を着せ、クレイドルにそっと寝かせる。うん、起きた様子は無い
「おやすみ、ユキ」
そういって俺は風呂場へと向かった
ザバァ!
湯船に浸かりながら今日のことを考える
観奈ちゃんとのキス…
「気持ちは嬉しいんだけどなぁ…」
ぼそっと呟く
「なら答えてあげてもいいんじゃない?」
「でも俺にはユキがいる。裏切るような真似は出来ない」
「裏切る?なんで?」
「心に決めた女性がいるのに浮気なんて出来ない」
「浮気じゃなくて本気ならいいんじゃない?一人じゃなきゃダメなんて方がおかしいのだ」
「…そうなのかな…って!」
「ん?どうしたのだ?」
俺、誰と話ししてるんだ?
「ってミチル!いつの間に…?」
「ふっ、甘いのだ!」
「いやなんでウチの風呂場で体を洗ってるのかなーって」
「だって、観奈は酔っぱらって寝てるから、一緒にフロに入ってくれる人が居ないのだ」
「社長は?」
「恥ずかしいのだ」
「俺ならいいのか?」
…ぽ
「なぜそこで顔を赤くするミチルさん」
つーか、今は泡で隠れてるけど、もしかして…
ザパー
俺が見てる前で自らにお湯をかけるミチル
「ぶっ!裸かよ!」
「当たり前なのだ。フロに服着て入るやつなどいないのだ」
「その割には翼はつけてるんだな」
とりあえず強がってみるが、ミチルの裸体を直視してしまった。いつもの両おさげをほどき、長い髪が腰まで伸びていてなんか大人の雰囲気を醸し出している。そしてユキとは違う、引き締まった体…
いかん…俺の愚息が…
「ん?どうしたのだ?」
悪戯っぽい笑みを浮かべ俺に尋ねてくるミチル
「いや、なんでも…」
「そうか、なら上がってくるのだ。背中くらいは流してやるのだ」
「いや…それは…」
「ふっふっふ、分かっているのだ。あたしのナイスバディで(ピー)がスゴイことになってるのだな?」
「いやミチルさん、そんなことないぞ、つかそんなズバリ言わないで…」
「なら上がってくるのだ」
「…う…ご免なさい。その通りです」
「嘘はいけないのだ。罰としてあがってくるのだ」
「くそう、こうなったら…」
ザパー
風呂から出る
「あ…それが健四郎の…」
頬を染めてるミチルの前に、背中を向けて座る
「背中、流してくれるんだろ?」
「あ…うん」
スポンジを持って、背中を洗い始めるミチル
「健四郎の背中って、大きいのだ」
「普段は観奈の背中を洗ってあげてるのか?」
「うん。そうそう、観奈って、ここに奇妙な痣があるのだ。だから、背中が開いた服は着たがらないのだ」
そういって、肩胛骨のあたりを洗う
「まるで天使の羽根の痕だな」
「そうなのだ。きっと観奈は翼を捨てて地上に降りてきた天使なのだ」
「その翼がお前に付けられたのかもな」
「そうかもしれないのだ…」
「でもそんな事、俺に話していいのか?」
「健四郎なら問題無いのだ。どうせいずれ知ることになるのだ」
「ぶっ!」
シャー…
噴いてる俺にお湯をかけ泡を流すミチル
「終わったのだ」
「ああ、ありがと」
そして一緒に湯船に浸かる俺達
上気したミチルの顔が、すぐ傍にある
コイツ、こんなに色っぽかったっけ…?
「ふふ、どうした?惚れ直したか?」
「…そうかもな…」
「健四郎…あまり考えない方がいいぞ」
「…何を?」
「もしユキちゃんに気を使って他の女性に手を出さないのなら、だ。彼女はそんなことを望んでいない」
「…みたいだな。でも問題は俺の方なんだ」
「…そうか」
「さって、そろそろ上がるか」
二人で風呂から上がって、体を拭く
「ユキの寝間着でいいか?」
いくら神姫でも、風呂上がりに寒空の中帰れとは言えないので泊めてやることにした
「裸でもかまわないのだ。どうせ脱いじゃうのだ」
「ぶっ!そんなコトしないぞ」
「…残念なのだ」
「ホラ、早く着ろ。でないと俺が寝られん」
そういって寝間着と毛布を渡す
「分かった」
ウチのクレイドルは大型の物なので、神姫が3体くらいは同時に寝ることが出来る
「ユキちゃん、おじゃましまーす」
「んじゃ消すぞ」
「うん。おやすみなのだ…」
----
チュン、チュン
「お兄ちゃんおはよう…って、なんでミチルちゃんがいるの?」
「ああ、昨日来てそのまま泊まってって…なんじゃこりゃー!」
俺はてっきりユキが起きたら隣にミチルがいたから聞いたのかと思ったが…
ミチルは俺のベッドに潜り込んできていた…全裸で。
『どうせ脱いじゃうのだ』
こういうことですか、ミチルさん…
----
あとがき
やべーやべー
書いててミチルえっちにいっちゃうトコだった…
*プリンセス・パニック
微エロ注意
お願い
作者は雛祭りなんてモノはサッパリ知りません
作中おかしな所があっても生暖かい目でみてやってください
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会社の一室に集まる一同。なぜなら…
「あかりをつけましょぼんぼりに~」
今日は雛祭り。観奈ちゃんと神姫達が主役な日
「センパイ、私も忘れないでくださいよ~」
「…お前いくつだ?」
「ひ、ひどい…」
あ、落ち込んでる…
「…女性に…年齢を…聞くのは…タブー…」
「う…スマン新道」
部長に叱られてしまった
雛壇を見ると
「お兄ちゃん…コレ重い…」
雛人形のカッコをした神姫一同が
くじ引きで役割を決め、ユキがお雛様になったのだが…
「三都衣め…マジで12枚構成で作る事はないだろ…」
白雪フレームじゃない他の誰かだったらオーバーヒート起こすところだぞ
ちなみに、右大臣はマイちゃん、左大臣にはミチル、三人官女はムツキちゃん、花乃、ひじりんだ
さらに観奈ちゃんもお雛様のカッコをしている
「どうじゃケンシロウ?似合っておるかな?」
…なんつーか、似合いすぎ。いつもならユキの次くらいにとか言うところだが、今回ばかりは観奈ちゃんの勝ちだ
「似合うとか、そんな次元じゃねーな…」
愛澤も同じ事を思っているらしい
「まるで本物のお雛様みたいだっよ、観奈ちゃん」
「そ、そうなのか…?」
照れてる観奈ちゃん。うーん、可愛い
「…それじゃ…記念写真を…撮ります…」
みんなが雛壇の周りに移動する
「…観奈ちゃんは…雛壇の前…香田瀬君は…その隣…」
「え?俺そんなとこでいいんですか?」
「…香田瀬君は…お内裏様…だから…お雛様の…隣…」
「ぶっ!」
「…やはりユキ殿の隣がいいのか…」
うるうるした目で問いかけてくる観奈ちゃん
「あ…いや…その…ちょっと驚いただけだよ」
といいつつユキの方を見る…ニコニコしながら手を振ってる。まぁ怒る訳無いか
「…じゃあ…」
カメラをセットし、雛壇前へと来る部長。そして俺の隣に座る
「…へ?」
「…撮ります…」
リモコンスイッチを押す部長
パシャ!
雛壇をバックに、新道、部長、俺、観奈ちゃん、愛澤という構図になった
「ってなんで俺が真ん中?」
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「はぁ~重かった…」
「お疲れ、ユキ」
撮影が終わったので着替えてきた観奈ちゃんと神姫達
「…みなさん…パーティの…料理が…出来ました…」
「をを~!」
次々と運ばれてくる部長の手料理
「…雛祭りには…ちらし寿司…」
他にもチキンやらサラダやらピザやら色々と並んでる
「…それでは…いただきます…」
部長の合図で料理に手を伸ばし始める一同
「う、うまい!酢飯の加減と食材とのハーモニーが…」
「新道、トリップするのはいいが、口から怪光線発したりしないでくれよな」
ユキに寿司やらチキンやらを取り分けながら、新道の暴走を牽制する。まぁ無理だろうけど
「斗小野さんって、料理上手だよねー」
「本来、軽い手伝いしか出来ないヘンデルを使ってあれ程の料理を作るユキもスゴイと思うが?」
「えへへ、ありがとお兄ちゃん」
暫く料理に舌鼓を打つ一同
「…ケンシロウ…」
観奈ちゃんが俺に寄りかかってきた
「どうしたの観奈ちゃん?…あれ?」
なんか顔が赤いような…?
「ケンシロウ…わらわは…」
「わわっ!」
ドサ…
観奈ちゃんに不意を付かれ押し倒されてしまった
「わらわは…わらわは…」
だんだん彼女の顔が近づいてくる
「わらわは…そなたのことが…」
観奈ちゃんは、言葉を発するたびに息が顔にかかる距離まで近づいて…
ん?この匂い…まさか
ちゅ
考えているうちに、観奈ちゃんの唇が、俺の唇に触れる
「…あらあら…大胆…」
「うわっ!センパイ大胆!」
「うおっ!香田瀬!みんなが見てる前で!やるなら見てないところでやれ!」
ぐら…トサッ
そのまま観奈ちゃんが横に転がって…
「くー…くー…」
「寝てる…」
「あー!私のカクテル!」
新道が叫ぶ
「…ジュースと間違えたのか…」
「…みたいです…」
「…とりあえず観奈ちゃんは仮眠室で寝かしておくか」
観奈ちゃんを抱える
「いいなー、お姫様だっこ…」
「新道、そんなこと言ってないでドアを開けてくれ」
「あ、あたしがやるのだー」
そういってミチルが飛んでくる
「このまま仮眠室まで一緒にいくのだ。健四郎が送り狼にならなように監視するのだ」
「ならないって…まぁドアが開けられないから一緒に来てくれると有り難い」
俺とミチルは観奈ちゃんを寝かせに仮眠室へと向かった
「ふぅ、これでよし」
「くー…くー…」
仮眠室に布団を敷いて観奈ちゃんを寝かせ、髪を撫でる
「ん…ケンシロウ…わらわは…くー…」
「寝言か…」
可愛い寝息を立て眠っている観奈ちゃん
しかしさっきのは…
「さっきの事を考えてるのか、健四郎」
ミチルに問いかけられる
「…ああ」
「観奈の気持ちには気付いているのだろ?」
「…ああ」
「なら、なんで何も言ってあげないのだ?」
「…俺のワガママかな」
「そうか、やっぱり健四郎は非道いヤツなのだ」
「…そうだな」
観奈ちゃんだけじゃない、新道だってそうだ。部長ももしかしたら…なんて思うのは自惚れか
焦らしたり、振ったりしておきながら、彼女達と離れるのがイヤなのだ
「だが、優しい奴でもある」
「…それはどうかな。単なる臆病者じゃないのか」
「そんなことはないぞ。もしそうなら、あたしがとっくに斬り捨ててるのだ」
「少なくともお前には認められてるのか」
「あたしだけじゃない。みんなだ」
「俺はそんなみんなが好きだ」
「ならそれでいいんじゃないかな」
「いいのかな…?」
「それでいいのだ…」
俺達はそのまま、寝てる観奈ちゃんを見ながら何をするでもなく部屋に居続けた…
----
結局、パーティが終わっても観奈ちゃんは目を覚まさず、俺は観奈ちゃんを家まで送り届けた
「センパイ、ごめんなさい。私があんなの持ってきたせいで…」
「まぁしょうがないさ。それに、ワザと飲ませた訳じゃないんだろ?」
「でも、そのせいでセンパイと観奈ちゃんとミチルちゃんが…」
「気にするな。それより、お前も気をつけて帰れよ」
「はい、センパイ。では…」
「元気だせ。元気だけがお前の取り柄だろ」
「ヒドイですセンパーイ。それじゃ私がバカみたいじゃないですかー!」
ぷぅと膨れる新道
「はは、やっぱお前はそうでなくっちゃな」
「あっ…はい!ではまた来週~!」
ブンブンと手を振り去っていく新道
そんな新道を見送った後、俺達も帰路についた
----
家に着き、そのままベッドにゴロンと転がる
「お疲れさま、お兄ちゃん」
ユキが俺の胸に乗っかってきて言う
「ユキも疲れたろ。フロ前に少し休んだらどうだ?」
「うん、そうさせてもらうね…」
そういって俺の胸で休憩モードに入るユキ。やはりだいぶ疲れていたようだ
三都衣にいっておかないとな。あの服は無茶だって…
…気付いたらあのまま眠ってしまったようだ
「むにゃむにゃ…お兄ちゃん…」
ユキも眠ってしまったようだ
フロに入る前に、ユキを脱がせ体を拭いてやる
…そこの君、いくら俺でも眠ってるユキにそんなイタズラはしないぞ。着替えさせる前に汗を拭いてやってるだけだぞ
寝間着を着せ、クレイドルにそっと寝かせる。うん、起きた様子は無い
「おやすみ、ユキ」
そういって俺は風呂場へと向かった
ザバァ!
湯船に浸かりながら今日のことを考える
観奈ちゃんとのキス…
「気持ちは嬉しいんだけどなぁ…」
ぼそっと呟く
「なら答えてあげてもいいんじゃない?」
「でも俺にはユキがいる。裏切るような真似は出来ない」
「裏切る?なんで?」
「心に決めた女性がいるのに浮気なんて出来ない」
「浮気じゃなくて本気ならいいんじゃない?一人じゃなきゃダメなんて方がおかしいのだ」
「…そうなのかな…って!」
「ん?どうしたのだ?」
俺、誰と話ししてるんだ?
「ってミチル!いつの間に…?」
「ふっ、甘いのだ!」
「いやなんでウチの風呂場で体を洗ってるのかなーって」
「だって、観奈は酔っぱらって寝てるから、一緒にフロに入ってくれる人が居ないのだ」
「社長は?」
「恥ずかしいのだ」
「俺ならいいのか?」
…ぽ
「なぜそこで顔を赤くするミチルさん」
つーか、今は泡で隠れてるけど、もしかして…
ザパー
俺が見てる前で自らにお湯をかけるミチル
「ぶっ!裸かよ!」
「当たり前なのだ。フロに服着て入るやつなどいないのだ」
「その割には翼はつけてるんだな」
とりあえず強がってみるが、ミチルの裸体を直視してしまった。いつもの両おさげをほどき、長い髪が腰まで伸びていてなんか大人の雰囲気を醸し出している。そしてユキとは違う、引き締まった体…
いかん…俺の愚息が…
「ん?どうしたのだ?」
悪戯っぽい笑みを浮かべ俺に尋ねてくるミチル
「いや、なんでも…」
「そうか、なら上がってくるのだ。背中くらいは流してやるのだ」
「いや…それは…」
「ふっふっふ、分かっているのだ。あたしのナイスバディで(ピー)がスゴイことになってるのだな?」
「いやミチルさん、そんなことないぞ、つかそんなズバリ言わないで…」
「なら上がってくるのだ」
「…う…ご免なさい。その通りです」
「嘘はいけないのだ。罰としてあがってくるのだ」
「くそう、こうなったら…」
ザパー
風呂から出る
「あ…それが健四郎の…」
頬を染めてるミチルの前に、背中を向けて座る
「背中、流してくれるんだろ?」
「あ…うん」
スポンジを持って、背中を洗い始めるミチル
「健四郎の背中って、大きいのだ」
「普段は観奈の背中を洗ってあげてるのか?」
「うん。そうそう、観奈って、ここに奇妙な痣があるのだ。だから、背中が開いた服は着たがらないのだ」
そういって、肩胛骨のあたりを洗う
「まるで天使の羽根の痕だな」
「そうなのだ。きっと観奈は翼を捨てて地上に降りてきた天使なのだ」
「その翼がお前に付けられたのかもな」
「そうかもしれないのだ…」
「でもそんな事、俺に話していいのか?」
「健四郎なら問題無いのだ。どうせいずれ知ることになるのだ」
「ぶっ!」
シャー…
噴いてる俺にお湯をかけ泡を流すミチル
「終わったのだ」
「ああ、ありがと」
そして一緒に湯船に浸かる俺達
上気したミチルの顔が、すぐ傍にある
コイツ、こんなに色っぽかったっけ…?
「ふふ、どうした?惚れ直したか?」
「…そうかもな…」
「健四郎…あまり考えない方がいいぞ」
「…何を?」
「もしユキちゃんに気を使って他の女性に手を出さないのなら、だ。彼女はそんなことを望んでいない」
「…みたいだな。でも問題は俺の方なんだ」
「…そうか」
「さって、そろそろ上がるか」
二人で風呂から上がって、体を拭く
「ユキの寝間着でいいか?」
いくら神姫でも、風呂上がりに寒空の中帰れとは言えないので泊めてやることにした
「裸でもかまわないのだ。どうせ脱いじゃうのだ」
「ぶっ!そんなコトしないぞ」
「…残念なのだ」
「ホラ、早く着ろ。でないと俺が寝られん」
そういって寝間着と毛布を渡す
「分かった」
ウチのクレイドルは大型の物なので、神姫が3体くらいは同時に寝ることが出来る
「ユキちゃん、おじゃましまーす」
「んじゃ消すぞ」
「うん。おやすみなのだ…」
----
チュン、チュン
「お兄ちゃんおはよう…って、なんでミチルちゃんがいるの?」
「ああ、昨日来てそのまま泊まってって…なんじゃこりゃー!」
俺はてっきりユキが起きたら隣にミチルがいたから聞いたのかと思ったが…
ミチルは俺のベッドに潜り込んできていた…全裸で。
『どうせ脱いじゃうのだ』
こういうことですか、ミチルさん…
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あとがき
やべーやべー
書いててミチルえっちにいっちゃうトコだった…
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