ノワルと言う女は一見最強に見える。
並ぶ者のほぼいない圧倒的な魔力保有量。
攻防回復どれをとっても一級品の魔法の数々。
恵まれた才能とそれを磨きに磨き上げて手に入れた魔力操作などの魔法的テクニック。
そしてなにより彼女の代名詞とも言える当たれば勝ちが決まると言っても過言ではない協力無比な固有魔法『闇檻』と、紋切り型のプロフィールを並べ立てるだけでもういい聞きたくないと言いたくなるほどに実力差を実感する。
並ぶ者のほぼいない圧倒的な魔力保有量。
攻防回復どれをとっても一級品の魔法の数々。
恵まれた才能とそれを磨きに磨き上げて手に入れた魔力操作などの魔法的テクニック。
そしてなにより彼女の代名詞とも言える当たれば勝ちが決まると言っても過言ではない協力無比な固有魔法『闇檻』と、紋切り型のプロフィールを並べ立てるだけでもういい聞きたくないと言いたくなるほどに実力差を実感する。
だが……否、だからこその付け入る隙が一つだけある。
近接戦闘だ。
何を馬鹿な、と思うかもしれないがノワルとて今は魔女だが人の子には違いない。
ずっと使っていない機能や技能は退化していくし、向き不向きがある。
前者に関しては使っていないと言うより本来必要ないと言った方が正確で、後者は不向きなことを必要としないほどに自分の個性を伸ばした末なのだが、兎にも角にもノワルは近接戦闘がからっきしなのは事実だ。
だからこそ
近接戦闘だ。
何を馬鹿な、と思うかもしれないがノワルとて今は魔女だが人の子には違いない。
ずっと使っていない機能や技能は退化していくし、向き不向きがある。
前者に関しては使っていないと言うより本来必要ないと言った方が正確で、後者は不向きなことを必要としないほどに自分の個性を伸ばした末なのだが、兎にも角にもノワルは近接戦闘がからっきしなのは事実だ。
だからこそ
「てりゃああああああーーーっ!!!」
「いい加減離れなさいってのよ!」
自分と同等かそれ以上の出力を有する近接が本職の戦士……しかも闇檻が効きにくい存在を相手にするなどノワルにとっては悪夢に等しい。
しかも先のザラサリキエルとの戦闘でどんなに甘く見積もっても総戦力の四割を損耗している。
それでも怪我した両手に持った武器を離さず追いかけっこを続けれているのだからその実力は本物だと実感する。
しかも先のザラサリキエルとの戦闘でどんなに甘く見積もっても総戦力の四割を損耗している。
それでも怪我した両手に持った武器を離さず追いかけっこを続けれているのだからその実力は本物だと実感する。
(本当に柄じゃないわ、私自ら攻めるなんて!)
「ぐっ!」
万里ノ鎖を振るって距離を造ろうとするノワルだったが、狙ったのとはややずれた方向に飛んで行ったせいでトランクスの追撃を許してしまった。
咄嗟に防御魔法を展開するも衝撃までは吸収できず、吹き飛ばされる。
咄嗟に防御魔法を展開するも衝撃までは吸収できず、吹き飛ばされる。
(一瞬だけど鎖がところどころ凍っているのが見えた!
ルルーシュやアスナちゃんとは考えにくい……あの時いたもう1人の男ね!)
ルルーシュやアスナちゃんとは考えにくい……あの時いたもう1人の男ね!)
女だったら絶対にミルクサーバーにしていたと断言できる程に整った顔立ちだったな、とか場違いなことを思い出しながら立ち上がり、トランクスの居る方を見上げるノワル。
トランクスを直接相手にしながら周囲に気を配り続けることは難しい。
否が応でも視界の中心、思考の中心がトランクスになる。
トランクスを直接相手にしながら周囲に気を配り続けることは難しい。
否が応でも視界の中心、思考の中心がトランクスになる。
(本当に忌々しい!この私が男なんかに)
トランクス風に言えば、特大の気がとんでもないスピードで追って来るの感じながら迎撃しようと構えた時
<マリスラーニングアビリティ!>
あまりにちっぽけで見落としていた者がいた。
偏頭痛を感じて振り返ると、魔力とは何か違う物がノワルから抜け出て背後に立つ黒い仮面ライダーの手に持つデータキーに吸い込まれるところだった。
背後でトランクスが急ブレーキをかけた様に中空で止まったのが分かる。
偏頭痛を感じて振り返ると、魔力とは何か違う物がノワルから抜け出て背後に立つ黒い仮面ライダーの手に持つデータキーに吸い込まれるところだった。
背後でトランクスが急ブレーキをかけた様に中空で止まったのが分かる。
「シャインレ……ッ!」
魔法を使おうとしたノワルの頭すれすれを太いビームの光が飛んで行く。
飛びのいて振り向くと、ザラサリキエルとの戦いの時からこちらをデバガメしていたランチャーストライカー装備の105ダガーがこちらを狙っていた。
飛びのいて振り向くと、ザラサリキエルとの戦いの時からこちらをデバガメしていたランチャーストライカー装備の105ダガーがこちらを狙っていた。
『ラーニングと解析に時間がかかってしまったが、覇世川左虎は本当によくやってくれた』
ノワルから万里ノ鎖を奪うべく、あの破壊の嵐を潜り抜けてアークゼロの予測と指示通りの場所に指示通りの氷を鎖に付着させてくれた左虎は影のMVPと言えよう。
「ルルーシュ!」
主人を守る様にトマホークとシールドを装備したサザーランドや重斬刀を構えたジンハイマニューバが飛び出してくる。
だが今更この程度の敵、苦手な近接だろうとノワルには問題ない。
だが今更この程度の敵、苦手な近接だろうとノワルには問題ない。
(青髪の男の強大すぎる魔力に紛れて戦力を集めていたのね)
的確に魔力弾を頭部にぶつけて破壊する。
一度トランクスと撃ち合ってるとあって、この程度の格下相手には苦手な近接だろうと負けるわけがない。
だがアークゼロからすればこの状況を……ノワルを地上に縛り自分たちの土俵で戦わせる状態にしたうえで変身までの時間を稼げればよかったらしい。
一度トランクスと撃ち合ってるとあって、この程度の格下相手には苦手な近接だろうと負けるわけがない。
だがアークゼロからすればこの状況を……ノワルを地上に縛り自分たちの土俵で戦わせる状態にしたうえで変身までの時間を稼げればよかったらしい。
<アークワン!>
アークゼロはノワルの生来の悪意、他者に与えてきた恐怖や絶望、羂索、ルルーシュやトランクに対する殺意をラーニングしたキーのスタータースイッチをもう一度押す。
自動展開して変身待機状態に移行した。
自動展開して変身待機状態に移行した。
『変身』
起動させたプログライズキーをドライバーに装填。すると、バックル部分が展開され、むき出しの基盤を思わせる形状だったドライバーが白いほぼ線対称の形になる。
そして更なる悪意のデータで拡張されたシステムと白色の装甲がアークゼロに装着される。
そして更なる悪意のデータで拡張されたシステムと白色の装甲がアークゼロに装着される。
<シンギュライズ!
破壊 破滅 絶望 滅亡せよ!>
破壊 破滅 絶望 滅亡せよ!>
<コンクルージョン・ワン>
それは本来ならば夢に向かって飛ぶ意志を折られた若き社長の死装束だったはずの姿、仮面ライダーアークワン。
(青い男が攻撃してこない……こいつらを巻き込むからね)
羽虫のあがきのお陰で良い小休憩になると判断したノワルは回復魔法の行使が許される程でないとは思ったが身体を休めるために会話を始めた。
「そう言えば聞きそびれていたわね。
こそこそカタツムリのように引きこもって悪戯の準備をしているかと思ってたのにどうしてこちらに喧嘩を売る気になったのかしら?」
こそこそカタツムリのように引きこもって悪戯の準備をしているかと思ってたのにどうしてこちらに喧嘩を売る気になったのかしら?」
『……何を言っている?』
本気で困惑したようにアークワンが返す。
両者が知る由もないが、この戦場にノワルとルルーシュが居るという事態はマイ=ラッセルハートの奸計で、ルルーシュはそれに罠と分かって乗っかっただけなのだ。
自分から喧嘩を売りに来たのとは少しだけ事情が違う。
両者が知る由もないが、この戦場にノワルとルルーシュが居るという事態はマイ=ラッセルハートの奸計で、ルルーシュはそれに罠と分かって乗っかっただけなのだ。
自分から喧嘩を売りに来たのとは少しだけ事情が違う。
「? まあいいわ。
白を切るならそれでも。『闇檻』」
白を切るならそれでも。『闇檻』」
ガチャンガチャンと無数の重たい金属が複雑に絡まり合うような音と共にアークワンの姿が黒い靄に覆われる。
そしてそれが晴れると
そしてそれが晴れると
<バーニングレイン!>
炎の刃がノワルの眉間目掛けて放たれた。
杖で防ぎ払ったノワルの形の良い眉が仮面越しに不快感に跳ねる。
杖で防ぎ払ったノワルの形の良い眉が仮面越しに不快感に跳ねる。
「……そうよね。
荒れだけ大口叩いたんだから傀儡は兎も角、流石に本人が無策ではないわよね」
荒れだけ大口叩いたんだから傀儡は兎も角、流石に本人が無策ではないわよね」
自分の『闇檻』がこの場では『絶対』かもしれないが『無敵』ではない。
その事実を改めて感じながらノワルは武器と別の魔法を準備する。
その事実を改めて感じながらノワルは武器と別の魔法を準備する。
『エネルギー効率が良いとは言えないがな』
身体前身にスパイトネガのエネルギーを絶えず流して、闇檻の魔力が触れた瞬間に解析。
スパイトネガのエネルギー波形を『闇檻』と反発する形に変えて弾いたのだ。
超予測と流体多結晶合金を自在に操る精密性を持つアークの仮面ライダーだからこそ出来た芸当だ。
スパイトネガのエネルギー波形を『闇檻』と反発する形に変えて弾いたのだ。
超予測と流体多結晶合金を自在に操る精密性を持つアークの仮面ライダーだからこそ出来た芸当だ。
「良いこと聞いたわ、磨り潰す」
無数の魔弾と生成されては射出される武器の応酬が始まる。
トランクス戦とは違う勝者が決まり切った我慢比べが始まった。
トランクス戦とは違う勝者が決まり切った我慢比べが始まった。
頬を撫でる風が気持ち良い。
長らく閉じ込められ、嬲られ続けた身体が無視できない疲労を感じながらにも喜んでいる様に感じる。
長らく閉じ込められ、嬲られ続けた身体が無視できない疲労を感じながらにも喜んでいる様に感じる。
「はっ!」
一閃。
ノワルとアークワンの攻防の隙間、眼孔を狙ってビームサーベルを繰り出す。
この後に及んでもノワルは自分を、アスナという玩具1号を手放す気はないらしく魔力の波動で雑に薙ぎ払うに止める。
それでも刀身に重さがない故にまだ扱いきれていないビームサーベルを取り落としてしまう。
ノワルとアークワンの攻防の隙間、眼孔を狙ってビームサーベルを繰り出す。
この後に及んでもノワルは自分を、アスナという玩具1号を手放す気はないらしく魔力の波動で雑に薙ぎ払うに止める。
それでも刀身に重さがない故にまだ扱いきれていないビームサーベルを取り落としてしまう。
「『闇お……ああもう!」
必殺技を使おうとしたノワルめがけて赤い光刃を生やした青いビームブーメランが投擲される。
首を捻って避けるノワルに対してこちらに自分が持っていたビームサーベルを投げ渡しつつ、背中の対艦刀を引き抜いたソードストライカー装備の105ダガーが撃破されるのを見ながら先程ルルーシュから伝えられた作戦を思い出す。
首を捻って避けるノワルに対してこちらに自分が持っていたビームサーベルを投げ渡しつつ、背中の対艦刀を引き抜いたソードストライカー装備の105ダガーが撃破されるのを見ながら先程ルルーシュから伝えられた作戦を思い出す。
「簡単ではないが単純な話だ。
魔法を唱えさせなければ良い」
魔法を唱えさせなければ良い」
今のノワルは今までになく疲れている。
体力や魔力の消費ということ以外にも折角戻ってきた獲物を捕まえられないもどかしさ、男なんぞに翻弄されているという苛立ち、慣れない戦い方を強いられいつも通りの戦いが出来ないストレス。
全てがノワルを削っている。
体力や魔力の消費ということ以外にも折角戻ってきた獲物を捕まえられないもどかしさ、男なんぞに翻弄されているという苛立ち、慣れない戦い方を強いられいつも通りの戦いが出来ないストレス。
全てがノワルを削っている。
「どんなに強い相手だろうと、本来なら不意打ちで拘束、どんなにてこずっても雑な遠距離攻撃で弱らせての拘束で勝ててしまうのがノワルだ。
だがアスナ、君という楔でその雑な遠距離攻撃を封じる」
だがアスナ、君という楔でその雑な遠距離攻撃を封じる」
「いくら彼奴がアスナに執心(おねつ)と言えどそこまで追い詰められてなお捕らえんとするか?」
「あの手の病気は死んでも治らん」
「それは……そうだな」
「それにトランクスとの戦闘は奴にとって決して楽な戦いでない以上、疲れるはずだ。
ならばトランクスを倒せていないうちに我々がご馳走片手に乱入すれば必ず食いつく。
『いつものペース』を取り戻すために」
ならばトランクスを倒せていないうちに我々がご馳走片手に乱入すれば必ず食いつく。
『いつものペース』を取り戻すために」
「なぜならそれで勝てるから」
「そういう訳だ」
「あの悪趣味は養分補給を兼ねるからこそだな。
それで、お前の策に乗った場合左虎たちに何をさせる気だ?」
それで、お前の策に乗った場合左虎たちに何をさせる気だ?」
という会話の果てに2人はルルーシュの策に乗った。
今の所はなんとか上手くいっているように見える。
今の所はなんとか上手くいっているように見える。
(一度でいいから闇檻さえ使えればこんな奴ら!)
この乱戦で手加減できないノワル相手にアスナたちを巻き込まない為に下手に介入してこない。
今頃歯噛みしてこちらを注視し続けている事だろう。
これはいい。
しばらくトランクスの相手をせずに済むならそれに越した事はない。
今頃歯噛みしてこちらを注視し続けている事だろう。
これはいい。
しばらくトランクスの相手をせずに済むならそれに越した事はない。
だがまた飛んでくるかも分からない『時に手をかける攻撃』を気にしながら下手にルルーシュを殺す訳にもいかずチマチマ力を加減して無力化しなければいけない。
(女を盤上に出さざるを得ないならば最大限有効活用させてもらう。
このままアスナを楔にノワルを止める。
人参をぶら下げられた馬の如く同じ場所を回り続けるが良い)
このままアスナを楔にノワルを止める。
人参をぶら下げられた馬の如く同じ場所を回り続けるが良い)
ルルーシュは状況を確認しながら遠距離に待機させた砲撃装備持ちのNPCモンスターたちにザイアスペックで指示を出す。
(Q1がパターンAで攻めた場合Δ3とΔ4で十字砲火。
パターンB、Dの場合はγ1が斬り込め。
パターンCとそれ以外の場合は待機。
アークワンに任せろ)
パターンB、Dの場合はγ1が斬り込め。
パターンCとそれ以外の場合は待機。
アークワンに任せろ)
『『『イエス!ユア・マジェスティ!』』』
因みにQ1とはアスナのことだ。
一度の攻防が終わればまた次の攻防が始まる。
殆どラグ無しで手番が変わるチェスのようなヒリついた感覚でルルーシュは次の指示を
一度の攻防が終わればまた次の攻防が始まる。
殆どラグ無しで手番が変わるチェスのようなヒリついた感覚でルルーシュは次の指示を
「ルルーシュ」
送ろうとして呼び止められた。
「左虎か?
先程はよくぞノワルの鎖を封じてくれた。
後は我々に……」
先程はよくぞノワルの鎖を封じてくれた。
後は我々に……」
「使ったな。瞳の力を」
物理的にも心情的にも冷たく容赦のない気配がルルーシュに突き刺さる。
だがルルーシュは一切顔を向けず、ザイアスペックのコンタクトレンズ型ディスプレイに送られてくるデータを分析し、頭を並列に使って指示を出し続ける。
だがルルーシュは一切顔を向けず、ザイアスペックのコンタクトレンズ型ディスプレイに送られてくるデータを分析し、頭を並列に使って指示を出し続ける。
「……濡れ着と言いたいところだが、実は私のギアスはオンオフ不能で、普段は特殊なカラーコンタクトレンズで抑えているんだ。
だが今はザイアスペック用の透明なやつを使っているから『どうか私の策に協力して欲しい』と頼んだ拍子に仕掛けてしまっていても不思議はない」
だが今はザイアスペック用の透明なやつを使っているから『どうか私の策に協力して欲しい』と頼んだ拍子に仕掛けてしまっていても不思議はない」
「最後にそう頼む以外で左虎とアスナに徹底して命令口調で喋りかけなかったくせによく言う。
懇切丁寧に策を語ったのもあの状況下でノワルが聞き耳を立てる余裕がない以上に理詰めで左虎たちを少しでも納得されて制限(デバフ)がかかった瞳の力の発動する確率(パーセンテージ)を少しでも上げる為だろう?」
懇切丁寧に策を語ったのもあの状況下でノワルが聞き耳を立てる余裕がない以上に理詰めで左虎たちを少しでも納得されて制限(デバフ)がかかった瞳の力の発動する確率(パーセンテージ)を少しでも上げる為だろう?」
「だったらどうする?ここで私を殺すか?」
返事をする代わりに左虎は仕掛けた。
ルルーシュの腕の令呪が輝くがもう遅い。
マイの分析が正しければルルーシュのギアスはそう何度も使える代物ではない。
ならば、、ならば何故今使った?
ルルーシュの腕の令呪が輝くがもう遅い。
マイの分析が正しければルルーシュのギアスはそう何度も使える代物ではない。
ならば、、ならば何故今使った?
「なんだと?」
ルルーシュの姿が、景色に溶ける様に消えていた。
取り残された左虎はどうしようもなく嫌な流れを感じてノワルの方に向かった。
取り残された左虎はどうしようもなく嫌な流れを感じてノワルの方に向かった。
「ようやく玩具の兵隊も品切れみたいね!」
幾度仕掛けて、何度躱され、今手に持つ剣が何本目かも分からない。
ランナーズハイに等しい状態のアスナは終わったら倒れることを確信しながらも絶えず動き続ける。
でなければ正に今拘束されてしまった彼を助ける事はできない。
ランナーズハイに等しい状態のアスナは終わったら倒れることを確信しながらも絶えず動き続ける。
でなければ正に今拘束されてしまった彼を助ける事はできない。
「ジェノサイド!」
拘束された四肢はピクリとも動かせないようでアークワンの装甲に魔法の光が炸裂した。
ギリギリでエネルギーをかき集めて着弾面に集約させた様だが、ガクリと首を下げて動かなくなる。
ギリギリでエネルギーをかき集めて着弾面に集約させた様だが、ガクリと首を下げて動かなくなる。
「やめろぉおおおーーーっ!」
「辞める訳がないでしょうっ!」
やっと邪魔者を攻撃できてハイになったのか、ノワルは躊躇わずに令呪を解放。
心意システムの恩恵も上乗せされた最大以上の出力でトランクスを幾重にも拘束して身動ぎ一つ出来なくしてから超火力なんて言葉では生ぬるい魔力砲を炸裂させて吹き飛ばす。
脱出してすぐさま戻ろうと思ったら令呪を使わないわけにはいくまい。
結局互いの絶対値が同じならリミッターを先に外した方の勝ちだ。
続けてアスナと烏天狗も拘束する。
これは事前に奥歯に仕込んでいた宝珠で相殺するが、アスナの表情を見てそう何度も使える物ではないと判断したらしく、もう一度闇檻を使って直接魔力サーバーに変換する。
一体でも近くにNPCモンスターが残っていれば防げたかもしれないが、これでは駄目だ。
心意システムの恩恵も上乗せされた最大以上の出力でトランクスを幾重にも拘束して身動ぎ一つ出来なくしてから超火力なんて言葉では生ぬるい魔力砲を炸裂させて吹き飛ばす。
脱出してすぐさま戻ろうと思ったら令呪を使わないわけにはいくまい。
結局互いの絶対値が同じならリミッターを先に外した方の勝ちだ。
続けてアスナと烏天狗も拘束する。
これは事前に奥歯に仕込んでいた宝珠で相殺するが、アスナの表情を見てそう何度も使える物ではないと判断したらしく、もう一度闇檻を使って直接魔力サーバーに変換する。
一体でも近くにNPCモンスターが残っていれば防げたかもしれないが、これでは駄目だ。
(青髪へのトドメはお仕置きも兼ねてアスナちゃんから搾り取った魔力で刺せば良い!
あの黒い神も次戦うまでに魔力サーバーを揃えておけば問題ない!
まずは今のうちにルルーシュとコソコソ隠れてる長髪の男を……)
あの黒い神も次戦うまでに魔力サーバーを揃えておけば問題ない!
まずは今のうちにルルーシュとコソコソ隠れてる長髪の男を……)
『TRANS-AM』
アークワンの肉体が暗い紫色に発光を始めていた。
解禁した令呪のパワーを高濃度圧縮して全面解放したからだ。
三倍になった出力で強引に拘束を引きちぎり急接近すると左手でノワルの口周りを掴み、右の拳で頭を殴りつけた。
いくらノワルが人間を超えた力を持つ災害級の魔女とは言え、人体構造はただの人間と大差ない。
令呪使用中だろうと脳震盪を起こして前後不覚になったまま右拳の強打を受け続ける。
アークワンも長くない有利を自覚しており、殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴り続ける。
仮面が割れ、鎧が砕け、真っ二つに折れた起動鍵が乾いた音を立てて地面を跳ねる。
解禁した令呪のパワーを高濃度圧縮して全面解放したからだ。
三倍になった出力で強引に拘束を引きちぎり急接近すると左手でノワルの口周りを掴み、右の拳で頭を殴りつけた。
いくらノワルが人間を超えた力を持つ災害級の魔女とは言え、人体構造はただの人間と大差ない。
令呪使用中だろうと脳震盪を起こして前後不覚になったまま右拳の強打を受け続ける。
アークワンも長くない有利を自覚しており、殴って殴って殴って殴って殴って殴って殴り続ける。
仮面が割れ、鎧が砕け、真っ二つに折れた起動鍵が乾いた音を立てて地面を跳ねる。
『ふんっっっ!!!』
肉体の発光が切れ、最後の一発と右フックが振り抜かれる。
ノワルは受け身も取れず(今まで受け身が必要になる場面がなかったせいで習得すらしていないのだろう)地面を転がる。
ノワルは受け身も取れず(今まで受け身が必要になる場面がなかったせいで習得すらしていないのだろう)地面を転がる。
『やはりタウ型GNドライヴ……それもNPC用の模造品を参考にしGN粒子を令呪のエネルギーで代替した擬似TRANS-AMではこれが限界か』
そう呟いたアークワンがピロリーで拘束され、両腕の動きを封じられたまま無数の光弾を叩きこまれる。
「よくも……よくも私の顔をっ!」
歯は抜け飛び、皮もめくれ、血で濡れた顔を回復魔法で癒しながらオーバーダメージで変身解除寸前のアークワンに接近して、胸部を思い切り踏みつけるノワル。
攻撃の勢いで破壊されたピロリーの代わりに四肢を拘束するリングが地面から出現。
動けなくする程度ではすませておかない。
仮面を剥いで洗脳魔法を使おうとした瞬間にこの人差し指と中指で眼をえぐり潰して生まれる性別を間違えた細く美しい顔面を踏み潰してやる。
魔法使いがわざわざ魔法を使うまでもなかった存在として葬ってくれる。
攻撃の勢いで破壊されたピロリーの代わりに四肢を拘束するリングが地面から出現。
動けなくする程度ではすませておかない。
仮面を剥いで洗脳魔法を使おうとした瞬間にこの人差し指と中指で眼をえぐり潰して生まれる性別を間違えた細く美しい顔面を踏み潰してやる。
魔法使いがわざわざ魔法を使うまでもなかった存在として葬ってくれる。
「褒めてあげるわ。
私をここまで苛立たせたのはここ数十年であなたがはじめてよ、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア!」
私をここまで苛立たせたのはここ数十年であなたがはじめてよ、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア!」
男の名前を戒めとして覚え続ければならない屈辱に肉体が熱くなるのを感じながら踏みつけたアークワンの仮面を右腕で引っ掴む。
そして仮面を剥がそうと引っ張るべく上体を起こした。
そして仮面を剥がそうと引っ張るべく上体を起こした。
「『黙れ』」
急にノワルの目の前に現れたルルーシュが現れた。
「────?」
何かしゃべろうとしたのだろうが、ノワルは喋れなかった。
喋れるはずもない。
一人につき一回。
しかしその制約さえ守れば集合無意識相手にだろうと絶対不変のものを刻み込める最強の力だ。
普段のノワルなら抗えたかもしれないが、今の疲弊しきったノワルには無理だ。
彼女が彼女の魂を持つ限り二度とその喉は声を出せない。
当然魔法の呪文を唱えることも出来ない。
喋れるはずもない。
一人につき一回。
しかしその制約さえ守れば集合無意識相手にだろうと絶対不変のものを刻み込める最強の力だ。
普段のノワルなら抗えたかもしれないが、今の疲弊しきったノワルには無理だ。
彼女が彼女の魂を持つ限り二度とその喉は声を出せない。
当然魔法の呪文を唱えることも出来ない。
「チェックメイトだ。ノワル」
ノワルの腹部をルルーシュの短刀が貫く。
それがアスナが気絶する寸前に見た最後の光景だった。
それがアスナが気絶する寸前に見た最後の光景だった。
097:I'm a KAMEN-RIDAER ロロ・ランペルージ:オリジン | 投下順 | 097:I'm a KAMEN-RIDER ルルーシュ:ヴィ・ブリタニア:■■■■■■■■■■■ |
時系列順 | ||
覇世川左虎 | ||
ノワル | ||
アスナ | ||
ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア | ||
ロロ・ランペルージ | ||
花村陽介 | ||
トランクス(未来) | ||
神戸しお |