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    <description>sinrps13 @ ウィキ</description>

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    <title>ツナギ少女</title>
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    <description>
      プロット
作業ツナギの魔法女
必殺技　関節技、魔法のバット　を駆使して悪と戦う

世界観

鏡界（きょうかい）
鏡の中の世界。鏡界面（鏡、水面、メッキ表面など現実世界が移りこむ
場所）から流れ込む現実世界の情念が渦巻いており、静令がその制御を
担っている。

情念
感情や精神の高ぶりで発生するエネルギー。鏡のある場所で発せられた
情念は鏡界に流れ込む。鏡界から現実世界に戻された情念は、発した人
間に戻ろうとする。少量ならば問題はないが、一度に多量の情念が戻さ
れると理性の箍がはずれ感情の赴くままに行動してしまう。

静令
情念を練り捏ねて研究。利用する。情念のエネルギーは莫大であり、彼
らの齎す成果は、鏡界で様々に役立てられている。

しかし彼らはそのために研究などを行っているわけではなく、あくまで
自分の興味本位である。そのため稀に悲惨な事故を引き起こす。

凶
情念を全て現実世界へ送り返し、鏡界を静謐な世界へ戻そうとする存在
。
元は彼も静令。

主人公
20歳。工場勤務。普段から青い作業ツナギを着用している。高身長、ス
タイルは良い。
男勝りでガサツ。女性的な趣味は皆無。興味がないわけではないが、使
いたがらない。口癖は「めんどくさい」。大体照れ隠しで使っている。
愛車は高校時代から乗っている中古のJOG。左側面に転倒傷がある。
子供の頃から近所のコージに付いて遊んでいたので、野球、プロレス技
が得意。
草野球で助っ人として雇われたりしている。近所の子供たちに慕われて
おり、その面倒見がてら一緒に遊んだりもする。野球少年たちからはカ
ントクと呼ばれている。
空手道場に通っている。昇段試験は受けていないが、それなりに上達し
ている。
意外な特技として、裁縫、工作、料理。

以前は相応の少女らしい出で立ちをしていたが、16歳のときに暴行事件
に遭い、以来スカートなど女性的な服装を着用しなくなった。犯人はコ
ージ。一年ほど外出できない状態が続き、念願かなって入学した進学校
も退学した。その後自暴自棄な心境に陥り無軌道な生活を繰り返した。
そのころに数多くの男性遍歴を持つが、男性不信は払拭されていない。
その経験から、閨事にも長ける。

晶
主人公を選んだ静令。執事然とした上品な物腰。常に3ピースのスーツ
を着込んでいる。見た目は若いが実年齢は不詳。はるか昔のことをさも
見てきたかのように語ることがある。常に微笑を絶やさず、感情を高ぶ
らせることはない。現実世界では実体化していると情念を消費するため
、
主人公手製の万華鏡ストラップに潜んでいる。

主人公には「静令の木が選んだ」などと伝えたがそのような木は存在せ
ず、かつての事件で主人公が発した情念が良質だったため、目をつけて
いただけである。事あるごとに主人公の感情を揺さぶり、情念を得よう
とする。

コージ
主人公の幼馴染。2歳年下の主人公を真摯に大切にしており、主人公も
よく懐いていた。主人公16歳の誕生日に、プレゼントを手渡す折にその
まま暴行に及び、現行犯逮捕される。3年の懲役を終え、良心に苛まれ
るまま人目を避けるように暮らしている。
晶の調べにより事件は凶が戻した情念によるものだと判明、主人公から
許しの言葉を得るが、それでもなお感情の赴くままに主人公の人生を歪
めた自分を許せずにいる。
そのため晶に頼み込み「影見」として正体を隠したまま主人公を陰に陽
に助けることを望む。

暴行に至った真相は、晶が物の弾みで現実に戻してしまった情念がコー
ジのものだった為。その際にプレゼントの手鏡に映った主人公の絶望が
晶が主人公に目をつける契機となった。晶は語らず、凶は一々誰に戻し
たかなど気に留めていないため真相は闇に葬られた。    </description>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/sinrps13/pages/20.html">
    <title>狂い月・２</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/sinrps13/pages/20.html</link>
    <description>
      ロアームルは大国であった。

400有余年前。その前身であるアムル王国の王位を簒奪した追放王エク
センは周辺国をその武によって従え、国土を縦走するセトラ山脈を越え
て西方諸国を平定、王国の悲願であった外洋港ザクトゥルを獲得。その
版図は東西1200里、南北800里に及び、東方諸国と西方世界を結ぶ交易
路カラムラを掌握した王国はロアームルとその名を改め、従えた諸国と
「カラムラの守護者連盟」を結び、その盟主として長く繁栄の時代を謳
歌した。

しかし、時代が下れば栄光もほころびが生じ始める。

５代ガルストの御世、西方大総督に封じられセトラ山脈以西を統治して
いたアドノア・エルドバウフが、前年の大飢饉に対する中央の対応を不
服として独立を宣言。西ロアームル王を称し、セトラ山脈を貫く街道を
封鎖した。ガルストは自ら全軍を率いて討伐に乗り出したものの、未だ
飢饉の傷跡が癒えぬままの大行軍は物資の不足を致命的なまでに悪化さ
せ、峻険な地形に阻まれたこともあり多数の将兵を徒に失った挙句一度
も山脈を越えることなく敗走した。
国軍の弱体化を見て取った周辺国は長年の従属を脱却すべく次々と連盟
からの離脱を宣言、新たに「ロアームル監視同盟」なる安全保障同盟を
結成する。もはや制圧する余力の無いロアームルは傍観するを得ず、ガ
ルストは失土王と称されるまま憤死した。
国勢を維持する心臓とも言うべきカラムラの支配権を失ったロアームル
は自国を維持することに手一杯となり、以降かつての大国の残照によっ
て、辛うじて国を維持する雌伏の時代を迎える。

その終わりを告げたのは、８代アルトゥラの御世である。
今のロアームルが唯一接する海である、エルヅ内海を隔てて存在する島
国フランクールと誼を通じたアルトゥラは、フランクールを介した遠国
との貿易によって国力を蓄え、直属の９人の騎士、その率いる９つの兵
団を編成して失地回復の大事業を展開する。
ロアームルが一度たりとも対外侵攻を行わなかったことから、結成はさ
れたものの有名無実化していた同盟は、アルトゥラが駆使する虚報によ
り脆くも瓦解し、一部の国は仇敵であるロアームルに通じる有様であっ
た。
同盟８国のうち３国がロアームル側へと靡いた時点で、アルトゥラは親
征を開始する。
以後３０年にわたる長き戦いの末、アルトゥラは２人の騎士とその兵団
、
多くの将兵を失い、アストク、セコマイ、ホトヒク、ボドク、エラメニ
アの５国を滅ぼし、セラメニク、カドセア、ドラートの３国を従えて守
護者連盟の盟主に返り咲き、西ロアームルとの通商を開始してセトラ山
脈の封鎖を解除した。エクセンの時代にも匹敵する国土を獲得したアル
トゥラは太陽王と称され、ロアームル中興の祖として覇を唱えた。現在
のロアームルを形作る２大公家、９騎士の兵団をそのまま制度化した聖
色兵団、上下水道、舗装街道などはアルトゥラの治世で齎されたもので
ある。

その誉れに打ち込まれた楔が、フランクールの存在であった。

アルトゥラの覇業の礎はフランクールによって齎されたといっても過言
ではなく、その由はアルトゥラ自身も深く理解していた。それゆえ、守
護者連盟への加盟を強制せず、ロアームルとフランクールの国交は対等
なものと位置づけられた。
しかしそれゆえ、喫水の浅いエルヅ内海にしか港を持たないロアームル
は海洋貿易を、フランクールか、或いは遠く西ロアームルを経由して執
り行うことを余儀なくされた。自然、通商条約はフランクール主体のも
のとなり、その制約に対する不満は澱のようにロアームルに積もってい
った。

１２代ヒディールは、条約更新を兼ねたフランクール行幸の際に３０隻
の大艦隊を同道させた。これは交渉を有利に進めたいが故の示威行動で
あったが、フランクールは昂然と「侵略行為である」と言い放ち、内海
艦隊１０隻を持って航路上に立ち塞がった。
進退窮まったのはヒディールである。元々国内の不満を解消させんがた
めの派手な示威行動であり、内心、戦闘を行うつもりなどまったく無か
った。そもそもフランクールの操船技術は、長年内海に閉じ込められた
ロアームルとは比較にならぬほど発展しており、３対１の戦力比ですら
カーマルネには心許ないものと感じられた。
しかし、フランクール艦隊が威嚇砲撃を行ったことで親衛艦が激昂、反
撃を開始してなし崩しに第１次エルヅ海戦が開始されることとなる。
熟達した艦隊運動を繰り広げるフランクール艦隊にロアームル艦隊はよ
く持ち応え、その物量によって辛くも勝利を収めた。しかし、その被害
はフランクール側６隻大破４隻小破に対し、１２隻撃沈、７隻大破、９
隻小破、実に全軍の３分の２が撃沈ないし航行不能という散々たるもの
であった。フランクールの海軍力を身をもって痛感したヒディールは、
生存者を各々の航行可能な艦に収容させると、そのまま予定通りフラン
クールへの途に就いた。その上で右大公モルトフォーラ家当主カーマル
ネに密命を与え、フランクールの提督を伴ってのフランクールへの先行
を命じた。
フランクールの内海港ニグトへ入港したカーマルネは、提督を通じて
フランクール王イェーダに目通りし、カーマルネの密命を伝えた。
ここに、「カーマルネの密約」は結ばれる。
その内容は本土不可侵、通商の維持、そして条約の改正は事前に協議し
た海戦の結果を持って行う、と定められていた。
いわば、それと知られぬまま行われる勝敗の定まった剣闘である。
ロアームルとしては国内の不満を抑制するためにも、通商条約の改正を
望む姿勢を示したいが、武断的な行動に出れば損害が大きく周辺の不安
定化を招きかねない。さりとて、フランクールとしても国力で大きく勝
るロアームルに物量をもって攻めかかられれば、滅亡の憂き目は避け得
ない。    </description>
    <dc:date>2010-07-16T18:25:08+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/sinrps13/pages/19.html">
    <title>狂い月・１</title>
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    <description>
      太子は一人、周囲に悟られぬよう細心の注意を払いながらも溜息を吐いた。

この半年、海峡を挟んで繰り広げられた小競り合いに、先ほどペン一本を走らせて
終止符が打たれた。辛うじてわが国が勝利を収めた形となり、今はわが国の貴賓
館に招いたかの国の貴族の面々と共に新たな和平を祝う宴席が繰り広げられてい
た。その戦勝の席で先刻まで敵国同士であった貴族たちが空々しい談笑で室内を
満たす中、王の名代たる太子としてそつなく振舞いながらも、内心一人無聊を囲っ
ているというのが偽らざる心境である。最早警備は不要と両脇に立つ騎士をも
下がらせ、ただこの場を退く折を見計らっていた。

宴席の端に設けられた演台で、扇情的な衣装の歌姫がリュートの伴奏に合わせて
寿ぎの歌を歌っている。

王朝開闢以来、いやそれ以前より、幾度も同じ光景が時代と役者を違えて再現さ
れてきた。
比類なき武勇を誇るわが国の騎兵団も、こと海戦では船倉でその蹄を虚しく鳴ら
すことしかできない一方で、かの国は1民草に至るまで海に育ち海に死す、まさ
しく水の民である。
国力としては象と狼ほどの差が歴然と存在しながらかの国が永らえてきた理由は、
まさに海の存在に拠る。大波渦巻く海峡を自在に渡り、大海を乗り越えて遠国と
の貿易盛んなかの国の軍船は、わが国の熟練した船乗りすらも容易く翻弄する。
それに対し艦隊規模の軍船を収容できる軍港が海峡内側にしか存在しないわが国
は、海峡の向こうを未だ拝めずに時を重ねてきた。
遠国との貿易は全てかの国を通し、海峡の通行税を収め、積荷を改められた上で
行われる。その利益、すなわちわが国の損失は膨大ではあり、国内ではかの国を
制圧し貿易の活性化を望む声が常に高い。
しかしながら、海戦においてかの国を圧倒することは実質不可能事であり、物量
に頼った侵攻を行えば周辺国からの防衛が危ぶまれる。歴代の王は国内の不満と
現実との擦り併せに常に悩まされてきた。

結果、この宴席に至る。

3代ヒディールの御世、当時のモルトフォーラ家当主の立案によって結ばれた密約。
兵卒の血脂で動く調整弁。すなわち不満の声が高まれば兵を動員し、勝敗の如何で
税の増減、制約の緩急を調整するが本国侵攻までは行わないという合意である。
以降10数年置きにこの弁は開き、「僅かな」損害を経た後で、美食に舌鼓を打ち
つつ次の10数年分の契約書にサインする、という慣習が継続されてきた。
偽りの和平と騒乱。そのような生贄行為を糾弾しようとする「英邁」な人格者は、
現れるたびに言葉か、尊厳か、立場か、命を失ってきた。それだけ、この制度に
は甘美な実が成っていた。

また一つ溜息をつきそうになったところで、かの国の貴族である青年に話しかけら
れ、そのまま飲み下した。この顔は先に名乗りを受けて知っている。大公家の継嗣。
敵国の王の名代。慌てて浮かない顔が出ていないか再確認する。

初陣であった太子は、この戦で師を失っていた。幼少の頃より傍仕えとして共にあ
り、長じてからは剣と、乗馬と、戦と、人生の彩りを教えてくれた彼の師は、その
力量を振るう場も与えられぬまま、乗船とともに海中に没した。
下層民との混血であった彼の師は、太子指南役という大役を与えられながらもその
身分は限りなく低いものでしかなかった。其れゆえか快活な人柄に比して意外なほ
ど武勲を欲していた師が、この戦を好機と捉えたのも太子には想像に難くない。
この戦の裏側を知らぬまま焦燥に駆られるように危険な任務を志願し、生贄として
の意味合いしかない上陸部隊へ配属された挙句の無益な戦死であった。
初陣の報告をした際、師の態度に疑問を抱かなかった己の無思慮が太子には許しが
たく、その強い意志を体現した眉を顰めさせていた。

「・・・先ほどから浮かないご様子。殿下にはご気分でも優れませぬか？」
適当に会話を受け流していた先刻の貴族が、気遣わしげな声をかけてくる。如何にも
煩わしいが正直に告げるわけにも行かず、僅かに表現を変えて心情を吐露した。
「いや、そのようなことはない。が、僅かとはいえ失われた兵どもを思えば心は晴れ
ぬ」
師に聞かれれば惰弱と叱責されそうな言葉がまろびでてしまったことに、太子は内心
動揺したが、それを表に出すことは辛うじて押しとどめた。剛毅たれ、という師の教
えを守るには、精神の表皮が破れすぎていた。
それは相手にとっても同様だったらしく、口元を綻ばせて呟く。
「これは・・・「天秤王の大鉈」とは思えぬお優しいお言葉」
「貴様、謗るか」
国内の賊討伐などで得た異名を、太子は内心快く思って居なかった。其れを論い、己
の武勇ごと辱められたと感じ、射殺さんとばかりの眼光で睨みつける。帯剣していれ
ば実際に斬り捨てられかねない殺気に、公子は怯んだ。
「そのような意図は微塵も。無礼が過ぎました。殿下には平にご寛恕賜りたく」
真顔に帰った公子は、叩頭し謝罪を口にした。周囲の視線に次は己が鷹揚さを問われる
とは、太子も承知している。もとより本気で気に障ったわけでもない。あっさりと矛を
収めた。
「よい、予も軽率であった」
「軽率などと・・・。まさに王者の仁でありましょう」
「そのようなものではない」
阿る様な口調に、軽い不審と軽蔑を抱く。和平の席とはいえ、自国の兵を討ち果たした
相手に謙るとは何のつもりか。2人の若者を取り巻く視線はもはや興味を失い、演台に
現れた卑猥な衣装の踊り子に注がれていた。下卑た酔漢の歓声が、二人の会話をかき
消していく。

「いやいや・・・。次代の王が王者たるを聞けば、みどもは安心奉りまする」
「その仁とやらが、貴国に向くとは些か都合が良いのではないか？」
「無論でございます。王者の徳は王者が国を照らすのみ。ただ、徳を持つ王者同士なら
新たな道を照らすこともできましょう」
「・・・何の話だ」
「未来の話です」
晴れやかな笑顔で語る公子に、毒気を抜かれた体の太子は苦笑するほかなかった。
「仁だの徳だのと・・・東（あづま）かぶれか貴公」
海の向こうの遠国、とりわけ東方の諸国は多数の思想家を輩出し、その教義は海を越え
この大陸にも伝播してきていた。その新しい思想は若い世代を魅了し、「東かぶれ」と
呼ばれる層を生み出し始めている。
「おや、殿下もご存知であらせられますか」
「言の端程度にはな。貴国が荷改めなぞせねば、もっと広くしろしめたやも知れんが」
「これはしたり」
「笑い事ではない」
苦笑した公子を、太子は真顔で諌めた。
積荷制限は食料、物資から文献、技術にまで及ぶ。しかし、技術や思想等を押し留める
事は無理があり、僅かな道筋から国内に流入していた。とはいえ、高い精度の機材等を
要求する技術を取り入れるにはあまりにも細い間口であった。
「いや、これは喜び故でして･･･。やはり殿下は既にして王者であらせられる」
「今度は嬲るか」
もはや太子は怒気を発する気もなく、呆れながらに言い捨てた。
「滅相もござりませぬ」
慌てて否定するが、公子の笑みは消えない。
「偏に、喜ばしいのでございます。生贄を捧げずとも、新たな時代が築けましょう」
太子は表情には出さず、しかし内心驚愕する。数百年続くこの戦の連環を、「生贄」と
表現したのは己以外で初めてであった。しかも、その言葉の意味するところは今上の否
定である。凡そ和平の席で、形式上とはいえ敗戦国の貴族が口にする事柄ではない。
「貴様、陛下を愚弄するか」
動揺を噛殺し、太子は多重の意味を込めて問う。
「愚弄などと。貴国の今上陛下はまさに鋭才。天秤王の異名に恥じぬ慧眼をお持ちでご
ざいます」
「ならばよい。ゆ・・・」
幾許かの心残りを掃き清めるように吐き出しかけた許しの言葉に、公子は平然と毒を被
せた。
「しかしながら、否定いたします」
あまりの事に太子は二の句を失う。
「恐れながら両国の今上陛下は鋭敏、慧眼にてその才は疑う所にありませぬが、いささ
か利の追求に過ぎます」
踊りと伴奏が激しさを増し、最早2人に視線を置くものは一人としていない。喉の渇きを
覚え杯を探したが、すでに干していた。
公子は熱情すら感じる視線をまっすぐに注いでくる。
「天秤王とはよくも申したもの。算盤勘定を至上の命題として己が臣民を天秤の重石と
するとは、王者にあらず、商人の所業。娼館にでも篭もって命の代価でも数えるがふさ
わしかろうかと」
父王を貶める物言いに、しかし太子は反駁できなかった。
「・・・まだ杯は酔うほどには満ちておらん。貴公、語る時には至っておらぬぞ」
「杯が干されているなら、注げばよろしかろうかと」
手ずから、太子の杯に葡萄酒を注ぐ公子は平然と告げる。
「貴公！」
「さ、どうぞ」
無礼とも取れる親しげな態度で、杯を太子の手に握らせる。笑顔だが、目の熱情は一層の
輝きを放っている。自然、太子の声は潜められる。
「貴公、何を言っているのか分かっているのか」
「少々お待ちいただけますか」
公子は付き人を呼び寄せると、何事かを伝えた。付き人は舞台袖へと駆けていき、程なく
演奏と踊りがより激しく蠱惑的なものとなった。
会場内では袖へと退いていた男女の踊り子達が舞台衣装のまま練り歩き、酔客たちを魅了
している。もはや主賓席には何人も注意を払っていなかった。
「・・・貴公の手の者か。身元は確かという触れ込みだったが」
余りの迂闊さに、太子の顔に自嘲がこみ上げる。戦勝の席で暗殺の憂き目に遭っていたら、
どれだけ後世に笑いを残したことか。
「利で結ばれた者は、小さな障壁なら利で転ぶのです。そのご様子では、ご存知で無いと
お見受けいたします」
「・・・何をだ」
「侵攻艦隊３艦、沈んでおりませぬ。いや、正確には沈んでおりませなんだ」
「貴国が沈めたのであろうが」
「さにあらず。そもそも沈める腹積もりなど、両国とも」
「何の為に」
「駄馬をただ斬り殺すより、荷役にでも売り払えば些か元も取れましょう」
「・・・奴隷か！！！」
激昂しかかる太子を公子は押し留める。
「お平らかに。先ほど殿下がおっしゃられたとおり、杯はまだ満ちておりませぬ。」
その言を正しいとしながらも、筋骨に満ちる力を押しとどめるにはなお努力が要った。
掌と拳を力いっぱい打ちつけ、しばしの歯噛みによってその怒りは腹腔へ飲み下され
る。
「ばかな・・・しかしあの父なら・・・」
「そも、この和平は利によって齎されております。さて、その利はどこから得られま
しょうや?国益とはまた別の利が、必要ではありませんか」
「・・・」
「まこと、天秤王は慧眼たるかと。一滴の血すら銭にいたしまする」
「侵攻艦隊は下級兵とはいえ精鋭で固められていた。そう易々と奴隷などに堕すものか。
逃げ出して声高に呼ばわれば破綻する、稚拙な戯言だな」
脳裏に誇り高き師を描きながら、太子は否定を唱える。
「行軍中に薬物にて声と抵抗を奪い、遠国で売り払う心積もりだったとか」
「よくもそのような陰謀が発覚したものだな。埋伏はお家芸か」
嘲笑しようとして失敗した太子は、杯を干しにかかった。
「我らもこの事を把握したのは、つい3日前に過ぎませぬ」
「先の言では、全艦沈んだような物言いだったが」
「3番艦の生存者が、わが国に漂着して発覚しました。其れが無ければ」
「3番艦・・・」
師も、3番艦に配属されていた。
「曰く、道中で彼のものがその事実を知るに至り、蜂起して各艦を開放するも貴国の
艦隊より包囲され衆寡敵せず、包囲殲滅の憂き目に」
「その者は」
「残念ながら。戦傷深く、遭えなく」
「名は申したか」
「名乗られませなんだ。誇りを汚すと。鳶色の髪と瞳を持った、美しい女騎士でござ
いました」
絶望が、太子を飲み込んだ。    </description>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/sinrps13/pages/2.html">
    <title>メニュー</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/sinrps13/pages/2.html</link>
    <description>
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--[[クォウ]]
--[[シモン・ウィル・モルトフォーラ]]
--[[メルドール・アストラステ]]


-事件
--[[フランクール攻略]]
--[[ミオナメルテ会戦]]
--[[赤い門]]
--[[アルトルード包囲戦]]

----

-本編
--[[狂い月・１]]


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**更新履歴
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    <dc:date>2010-06-25T14:33:50+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/sinrps13/pages/18.html">
    <title>エリアス・ウィル・ファブリナード</title>
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    <description>
      左大公ファブリナード家、第9代当主。

シモン・ウィル・モルトフォーラと並び、「[[ギルミニューレ]]の車輪」と称される。
[[フランクール攻略]]戦では首都攻略部隊を指揮し、戦の趨勢を決定付けた。
ファブリナード家代々の鳶色の髪と瞳を受け継ぎ、その偉丈夫たる姿は不惑に至ってなお宮廷の花々を魅了してやまない。

軍事、政治両面においてギルミニューレの信頼厚いが、西ロアームル侵攻の直前に[[アルトリーヴ]]と[[カルムルード]]の扱いについての諫言が不況を買い、自領での蟄居を命ぜられる。このためミオナメルテ会戦では参戦が間に合わず、東ロアームル敗走の遠因ともなった。

赤い門事件前後の混乱に乗じアルトリーヴを救出し脱出。後の蜂起への礎となる。    </description>
    <dc:date>2010-06-24T21:49:33+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/sinrps13/pages/17.html">
    <title>アルフォーラ</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/sinrps13/pages/17.html</link>
    <description>
      父：メルドール・アストラステ
母：エルマ・ウィル・ファブリナード 
兄：[[アルトリーヴ]]

王位継承権第4位を所持。アルトリーヴの実妹。血縁はないが[[カルムルード]]をおお兄様と呼ぶ。アルトリーヴの呼称はちい兄様。
母譲りの鳶色の髪と瞳を持ち、幼少の頃から将来の美貌を感じさせる愛らしさを称えられる。
母違いの兄、血縁の無い半下層のカルムルードと分け隔てなく接し、大貴族の系譜にありながら公然と市井に混じり触れ合う姿から領民の人気も高い。カルムルードとアルトリーヴは「アルフォーラ女王の下、我ら兄弟臣となるのが最も良い治世ではないか」などと語ったこともある。
下層民のために尽力するカルムルードの姿に対し、憧憬を抱いていた。

赤い門事件において、カルムルード自らの手に係り死亡。享年14歳。    </description>
    <dc:date>2010-06-24T21:35:49+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/sinrps13/pages/15.html">
    <title>アルトリーヴ</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/sinrps13/pages/15.html</link>
    <description>
      父：[[ギルミニューレ]]
母：[[エルマ・ウィル・ファブリナード]]
妹：[[アルフォーラ]]

[[ギルミニューレ]]の第２子
王位継承権第１位

正妃であるエルマを母に持ち、正当なる王位継承権第１位を持つ。
エルマが正妃として迎えられたのは左大公ファブリナード家出身にして自身も王位継承権保持者であったため、「高貴な血」を維持するために[[ギルミニューレ]]が望んだといわれる。
実際アルトリーヴ誕生後にエルマは離縁されており（後、白色騎士団長[[メルドール・アストラステ]]と再婚）、継承者づくりの為だけの婚姻（一夜婚事件）と揶揄された。その為か父王との情は薄い。

エルマが[[クォウ]]を気遣い頻繁に交流があったため兄[[カルムルード]]との親交は多く、その影響か兄の上奏する同化政策には理解を示す。が、父王に対して抗するような事はなく、[[カルムルード]]にしてみれば日和見主義と見えるような態度も少なくなかった。

アルトリーヴ自身としては、「王権の上に立っている自身が王を否定する事は制度自体の否定であり、自身が王権の主体となったときに改革を推し進める為にも、王権を強固たる物としておかねばならない」との考えからであったが、もとより王権の外に立ち現実の緊急性を理解している[[エルムルード]]が理解を示せる筈もなく、二人の溝は深まっていった。

[[ミオナメルテ会戦]]における敗北の報が首都アルドハートにもたらされた際には、左大公とともに予備兵力の編成に当たっていたために難を逃れた。
が、右大公軍によって宮殿を制圧され、母と妹が兄自身の手により処刑されるのを目撃し、兄への復讐を決意する。

首都を脱出し左大公領に逃れたアルトリーヴは挙兵の為に各地を放浪するが、[[エルムルード]]による統治は良好で特にかつての下層民とされた被征服国の地域では歓迎されていた。
かつての己の理想を実現しつつある兄を見て自分の存在意義に苦悩するが、王たる自分を捨て、復讐だけの為に生きる事を決意。紅楼の援助を受け傭兵団を率いて国内の不満分子を糾合し、[[エルムルード]]打倒の為の反乱軍を組織する。

「理想を体現するのに名分は必要です」
-[[エルムルード]]の非難を受けて

「王って何・・・血が何だって・・・」
-母と妹の処刑を目撃して

「国を売り、民を売り、そして今、味方さえ売ろうとする。こんな男が生きていても天罰ひとつ落ちてきやしない」
「いっそ、雷で打ち砕かれた方が楽だっていうのにね」
-[[サルファ]]への雨中での独白



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    <dc:date>2010-06-24T21:18:20+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/sinrps13/pages/16.html">
    <title>クォウ</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/sinrps13/pages/16.html</link>
    <description>
      旧フランクール第1王女

子：[[カルムルード]]

[[フランクール]]併合の際に[[ギルミニューレ]]に見初められ、側室入りする。その美貌は諸国に知れ渡っており、併合は彼女こそが目的であるとするものもいた。

元々はフランクールの貴族[[アヴァン・アストラル]]公爵の婚約者であったが、侵攻作戦の折に公爵が死亡。直後にギルミニューレより入宮を要求された。
婚約者の死に悲嘆に暮れていたクォウは敵国内部からの崩壊を志して入宮を受け入れるも、[[ギルミニューレ]]は厚遇こそするものの何一つ実権を与えることは無く、その野望は[[カルムルード]]に託される事となる。

[[赤い門]]事件に際し、彼女ら親子に親身であった元王妃[[エルマ・ウィル・ファブリナード]]や[[アルフォーラ]]の助命を嘆願するが[[カルムルード]]に受け入れられなかった。
その後、フランクール国内の再統治などに協力し[[カルムルード]]体制の一翼を担う。

[[アルトリーヴ]]蜂起の際、包囲された首都[[アルトルード]]の城壁上で自害して果て、停戦協定を結ぶ端緒となった。
元王妃親子を助けられなかったことを生涯悔やんでいた。

[[カルムルード]]は、アストラル公の遺児ではないかという説がある。


「夫ともに一度は死んだ身、蛇の毒(*1)が食らいたくばお好きになさりませ」
-[[ギルミニューレ]]に入宮を突きつけられ

「穢れと畏れは同じもの。疎まれる事こそ誇られよ」
-罵りを受けた[[カルムルード]]に対して

(*1)フランクールでは蛇は死神の使いであり、死者には魂を切り離す毒が注入されているという俗信がある。    </description>
    <dc:date>2007-08-31T01:27:43+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/sinrps13/pages/13.html">
    <title>カルムルード</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/sinrps13/pages/13.html</link>
    <description>
      父：[[ギルミニューレ]]
母：[[クォウ]]

[[ギルミニューレ]]第一子
母が[[フランクール]]出身の側室の為、王位継承権を持たない。そのため宮廷内では何かと軽んじられる。
身分階級の最高位と最低位の血を持つ自分にジレンマを感じ、身分制度自体を疑問視する。

自国民に対しても苛烈な[[ギルミニューレ]]の軍事至上主義の政策には常々諫言を上奏し、[[ギルミニューレ]]にたびたび叱咤される。特に下層民とされた母の母国である[[フランクール]]の地位向上に尽力するが父王の強固な血統主義、民族主義に阻まれ、その際には「穢れた血」などと公然と罵倒されたことからいつしか反目の思いを抱くようになる。
１５歳の折、父王の命により[[フランクール]]総督に着任する。これは旧王家の血統であるカルムルードに統治させる事で領内の夫雄運の緩和を狙ったと思われる。前総督の代よりも領民の待遇は改善され人口の上昇など統治面での成果は確実に現れたが、本国に徴用された兵を送る任務などからカルムルード自身は自らを「奴隷商人の御用聞き」などと卑下した表現をしている。
その本国に送られていた兵の一部を領内に留め置き、旧王家が率いた歩兵軍団を模倣し、「フランクール兵団」を発足させる。これは強靭な踏破能力と三馬身半に及ぶ長槍を特徴とした槍兵のみで編成された部隊であり、騎兵が主体である東ロアームル軍内において特異かつ強力な部隊として[[ギルミニューレ]]の覇道の一翼を担う。
度重なる徴兵と重税によって疲弊の極みにあるフランクール領内の窮状を目の当たりにし続けたカルムルードは事態を打開する方法をを模索しつつあったところ、右大公[[シモン・ウィル・モルトフォーラ]]より西ロアームルが侵攻を企図していることを聞かされ、父王への決別を決意する。
[[ミオナメルテ会戦]]の際にフランクール兵団を率いて臨んだカルムルードは右大公と結託し手薄になった本陣を急襲。[[ギルミニューレ]]を刺殺し、戦線を崩壊させた。
全軍壊滅し混乱冷め遣らぬ首都アルトルードを右大公軍の協力もありさしたる抵抗もなく制圧した後、宮廷に残っていた王位継承権所持者２８人をことごとく処刑した。その中には元王妃[[エルマ･ウィル・ファブリナード]]や[[アルフォーラ]]も含まれていた（[[赤い門]]）。
戦局を逆転させた功績により[[西ロアームル]]から東大公として[[旧東ロアームル]]領を統治する立場に任じられ、以後は民衆の身分階層を撤廃し、同化政策を進め国民間の融和を図った。

しかしそれゆえ元々の特権を失った階層の一部からは憎まれ、[[アルトリーヴ]]の台頭を許すこととなる。

彼の生涯の中でもっとも血なまぐさい[[赤い門]]事件であるが、後年「後悔はしていないが、あの赤い色を忘れた事はない」と述懐している。「王統を絶やさねば血の支配は消えない」という考えは[[ギルミニューレ]]の薫陶の裏返しであったかもしれない。
親交のあったエルマを手にかける際、「王道を歩もうという者が、鮮血で幕を上げるのか」との問いに「鮮血を流すのは王統だ。ならば流す側を絶やすまで」と一顧だにせず斬り捨てた件からも、「血による支配」を嫌悪する根深い面が伺える。
なお、彼は生涯独身を貫き、子孫は存在しない。


「彼を穢れた血と言うなら、わが半身を切り捨てねばならぬ」
-式典の折、[[フランクール]]出身の部下を見咎められて

「貴様はいつも、目を背ければそれが見えぬと思っているのか!!!」
-[[アルトリーヴ]]との対峙に際し

「父を、王を討ってなんとする」
「父と言うなら、己が血のように我が血を受け入れるべきで
あった。王と言うなら、臣民の血のように己が血を流すべきだ」
-[[ギルミニューレ]]刺殺の際の問答



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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/sinrps13/pages/14.html">
    <title>ギルミニューレ</title>
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    <description>
      東ロアームル第7代の王

[[アルトリーヴ]]、[[カルムルード]]の実父。

即位以来、[[アルマード]]、[[ドレスクワ]]、[[フランクール]]を20年の間に併呑。2帝時代以降最大の版図を獲得し、[[東ロアームル]]最高の隆盛を築いた。
反面、あまりに軍事至上主義に徹したため国内の文化的、福祉的事業はなおざりとなっており、それを危惧する声もある。
また、民族主義を推し進め被征服国の国民を下層民と位置づけたりするなどの差別的な政策は、下層民とみなされた層はもちろん、元々の[[東ロアームル]]国民の一部ですら批判の対象としている。
しかしながら国土の拡張、国力の充実が富裕層や大多数の国民からは熱烈な支持を受け、体制としては磐石であった。

[[ミオナメルテ会戦]]に際し大規模な迂回包囲戦術を採り、本陣が手薄になった隙を[[カルムルード]]率いる歩兵兵団に急襲され戦死。
指揮系統が壊滅した東ロアームル軍は各個撃破されたが、仮に成功していれば戦勝は確実であったといわれる。

軍事的な業績の大きさに対して、文治的な評価は芳しくない。これは当人も自覚していたようで「剣の時代は１代で終わらせねば、国が死ぬ」との言葉を左大公[[エリアス・ウィル・ファブリナード]]が耳にしている。当時の宮廷に仕えた人々の中には、広大な版図を獲得した後は、息子たちの平穏な統治を期待していたとと語る声も多い。

蔑んだ我が子に殺されるとの憂き目に会っている事から、家庭内での人となりは良いものではなかったと見られがちである。
実の息子を「穢れた血」と蔑んだりことさら冷淡に接したりするなど父としては見本となるとは言い難いが、[[カルムルード]]に対して最も高い評価を下していたのはギルミニューレかもしれない。
若干１５歳にて一地方の総督を任せたり、私兵ともいえる軍団の編成を許可したのは期待の表れだったとも言える。その一方で母を離縁したり公然と罵倒したりするなど、後継者であるはずの[[アルトリーヴ]]への情は薄かったと言わざるを得ない。この事から[[アルトリーヴ]]を血統の盾とした統治の下で、[[カルムルード]]を実質上の後継者とみなしていたのではないかとの説もある。


「王が治めての国ならば、血涙をもって国土を固めるのは王の責務である」
「高貴ならぬ血なれば、それを理解できぬか」
-[[カルムルード]]に徴兵制度の緩和を求められて

「流れる血が足りぬなら、己が血を加えるのみ。さがれ」
-[[ミオナメルテ会戦]]に際し、迂回戦術の危険を説かれて

「20余年流し続けた血に一滴加わるだけのことよ」
「いずれ、冥府でまみえん」
-臨終に際し、[[カルムルード]]に問われて

「狂うのは、このただ一度」
-クォウを見初めた際に



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