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【女「うち・・・ホンマは・・・・・」】

女「目が見えているんですよ」
男「へぇ」
女「色んな場所に貴方と二人で旅行に行って、美しい景色を肩寄せ合って見るんです。
  春なら、桜。夏なら、深緑と蜉蝣。秋なら、紅葉に染まる山。冬なら、景色一面を綺麗な白で覆う雪」
男「うん」
女「私は言うんです。『綺麗だね』と。きっと貴方も『そうだね』って言うでしょうね」
男「まぁ、言うだろうな」
女「…そんな夢を見ました。見てしまいました」
男「そっか。」

男「ちょっとくらいなら、泣いてもいいんだよ」
女「グリーンダヨ………うぇぇぇ」

男「…今度、どこか温泉旅行でもしてみるか?」
女「…ちょっとだけ、楽しみにしてますよ」


【温泉旅行】

男「…と、いうワケで旅行に来てみた」
女「中々爽やかな風が吹いていますね。少しだけ香る枯れ草の香りが良い感じです」
男「そりゃ良かった。じゃあ早速部屋に向かうか。ほら、荷物を渡せ」
女「ありがとうございます。…もちろん相部屋ですよね?」
男「…嫌だったか?スマン」
女「逆です。相部屋じゃなかったら貴方と一緒に居れないから、ホッとしました。嬉しいですよ」
男「(その笑顔、ずるいなぁ)…そりゃ結構」

女「では、部屋に向かいましょう」
男「おう。で、何で俺の腕を組んで歩こうとするんだ?」
女「私は目が見えませんから、誰かに寄り添わなければこけてしまいます。何らかの支えが必要なんです。」
男「で、でもこんなに接近したら歩きにくいんじゃないか?」
女「…にぶちん。私は貴方にくっついていたいだけです」
男「!!」
男「…まぁ、アレだ。俺の腕で良ければいつでも組んでくれ。支えどころかお前の支柱になるくらい頼りになると思うから、さ」
女「…はい♪では早速その権利を有効に使わせてもらいますよ」
男「(勝てないなぁ、全く)」

男「で、結局はいつもの俺の部屋にいる状態と変わらないワケか」
女「そうですね。私は貴方の隣でくつろいでいて、貴方は何故かそわそわしてる。あ、心拍数が上がってますよ」
男「そりゃそうだろ。お前の浴衣姿が綺麗だから胸が高鳴らない方がどうにかしてる」
女「……何かえっちな視線を胸に感じるのですが?///」
男「気のせいだ」


【温泉旅行】からの続きで【覗き】

男「う~、混浴混浴」

今露天風呂を求めて全力疾走している俺は、大学に通うごく一般的な男の子。
強いて違うところをあげるとすれば、彼女である女の肢体に興味があるってところかナ。
そんなワケで、旅館にある大きな露天風呂にやってきたのだ。

実はこの露天風呂、どうやら地元では結構有名な混浴温泉らしいのだ。
事前にチェックを入れておいて、貸切状態のときに女を一人で風呂に向かわせておいた。中々に完璧なピーピングミッションだ。
ふと脱衣場を見ると、備え付けの椅子に女が座って徐に浴衣の帯を外し始める。

男「ウホッ!いい体…」

そう思っていると突然女は光を映さないその目でしっかりと俺の方を向いて、はだけた胸元を隠しながらしっかりとした足取りで近づいてきたのだ…

女「バレてるよ(気配で)」

笑顔が怖い、と人生で初めて思った瞬間に意識はブラックアウトした。
次に気が付いたときは、自分の部屋で大の字になって仰向けになっていた。何故だか左の頬と後頭部がやたらと痛い。

女「えっちなのな知っていましたが、覗きはいけません」
男「…はい。スイマセン」
女「…そんなに見たいのなら、遠慮無しに私を頂いても構わないんですよ。いや、今日はいっそ私が貴方を…」
男「え、い、いくら旅行だからって羽伸ばしすぎてキャラが…あんまり変わってないな。諦めってのも肝心なのかな…」

その日の晩、イヤ、ダメ、やめてと嬌声が二人の部屋から絶え間無く聞こえてきた。
その内の九割が男の声だったという事を補足しておく。
こうして俺達の初めての二人旅行は、女の一人勝ちな結果に終わったのでした…



最終更新:2006年11月22日 14:31