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ヨーハン」を以下のとおり復元します。
【種別】 
“[[ミステス]]”

【初出】
I巻(『[[零時迷子]]』の本来の持ち主である“ミステス”として。名前はIX巻) 

【解説】
『[[約束の二人>約束の二人(エンゲージ・リンク)]]』の片割れ。[[通称>あだ名]]『[[永遠の恋人]]』。[[宝具]]『零時迷子』の“ミステス”にして製作者の片割れである。[[炎]]の色は“彩飄”[[フィレス]]と同じ琥珀色。元人間だが、その実力は強大な“[[王>紅世の王]]”クラスだった。

[[自在法]]を日々研究している凄腕の[[自在師]]で、数年がかりとはいえ“壊刃”[[サブラク]]が誇る不破の自在法『[[スティグマ]]』を無効化する[[自在式]]の元を作った。
“ミステス”となった17歳当時の容貌のまま『零時迷子』の力で見た目が変わっておらず、繊細な面差しの少年で、壊れんばかりの躍動感と生命の鮮やかさを見せつけた。女装が似合っていたようだ。

フィレスと共に放埒を尽くした人間である[[ゲオルギウス]]の息子。母譲りの金色の髪と黒い瞳を持っていた。妄想に取り憑かれた父親に殺されかけたところを、フィレスに救われ育てられた。
幼い時から“[[徒>紅世の徒]]”に育てられ、その力の行使と触れ合っていたためか、物心がつく頃には“[[存在の力]]”を明敏に感じられたようだ。
明るく軽やかな性向だが、反面「[[この世の本当のこと]]」についてその有り様を見つめ、思索にふける面もあったようだ。
フィレスに連れられて様々な所を旅し、あらゆる物事を見て育った彼は、その中で彼女に恋をした。
「この世の本当のこと」を見つめ続け、研究を続けた末、彼は望みを果たす一つの答えを見つけ出した。
そして、愛する彼女との永遠を過ごすために、時計塔を材料に『零時迷子』の“ミステス”になった。

20世紀初頭には、フィレスや『[[鬼功の繰り手]]』[[サーレ]]、[[キアラ>キアラ・トスカナ]]と共に、ハワイ諸島で[[クロード・テイラー]]確保と[[[革正団>革正団(レボルシオン)]]]の活動阻止に関わり、その一連の流れの中で[[ハリエット・スミス]]の生涯を見届けることとなった。そのため、以後100年余り『約束の二人』の消息が途絶えることになった。

本編の数年前からサブラクの襲撃を受けるようになり、その逃亡の途中、中央アジアにて、“徒”の運び屋一味[[[百鬼夜行]]]を追っていた[[ヴィルヘルミナ>ヴィルヘルミナ・カルメル]]と出会い、行動を共にしていた。
二年後、本編の開始直前にサブラクから致命傷を受け、フィレスによって『零時迷子』の内部に匿われ、[[宝具]]の無作為転移という形で避難させられた。
この時打ち込まれた『[[大命詩篇]]』によって、『零時迷子』の循環部とその中のヨーハンが変異したのを、ヴィルヘルミナと[[ティアマトー]]が目撃していた。

XIII巻にて、フィレスの干渉によって封印が解けないまでも目覚めたらしく、[[マージョリー>マージョリー・ドー]]の外から内へ向かう探査の[[自在式]]の力の流れを内から外へと逆転させ、一時的にとはいえ[[坂井悠二>坂井悠二(さかいゆうじ)]]の体を乗っ取って自力で封印の外へ姿を見せるという、凄腕を見せ付けての登場となった。

一見、彼自身は打ち込まれた『[[大命詩篇]]』による改変の影響を受けずに無事なようだが、実際には完全に変異してしまっており、残った自我の断片をかき集めて、自我が曖昧な状態ながらも変異の根源『大命詩篇』を数十年単位でどうにかしようといじり続けるために、内側には走査と探索の網を常時展開する自在式を張り巡らし、外側には宿主である“ミステス”坂井悠二に鋭敏な感知能力を付与したりもしていた。
『零時迷子』の『[[戒禁>戒禁(かいきん)]]』と『[[暴君]]』の休眠していた吸収機能を掛け合わせて、自身に“[[存在の力]]”が統御できる分だけ流れ込むようにしたりもしていた。
しかし、そうした対策では間に合わないほど事態は早く進行してしまい、復活は絶望的となった。

XVII巻にて、[[ラミー]]が[[ベルペオル]]から受けた説明の中で、ベルペオルが言った「宝具『零時迷子』に深く絡み付いている不確定要素」とは彼のことであると思われる。

また、『[[星黎殿]]』でラミーを通してヴィルヘルミナに『大命詩篇』を解析する為の虎の巻を渡したりもしていた。

[[御崎市>御崎市(みさきし)]]最終決戦終盤に現れたフィレスの助力で、“祭礼の蛇”坂井悠二が保持していた“存在の力”を元にして[[顕現]]。坂井悠二から分離して『零時迷子』を彼と奪い合いつつ、その企図について論評を加えた。そして[[[百鬼夜行]]]の到着と共に彼らと合流して、主戦場からの離脱を計った。
その逃避行の最中、『零時迷子』を失った自分では永遠を生きられないと判断し、フィレスに改変させた『大命詩篇』を核に、フィレスと存在を縒り合わせて、史上初の『[[両界の嗣子]]』[[ユストゥス]]を生み出し、自身はフィレスと共に消滅した。

【[[アニメ版>アニメ第2期]]】
第二期から登場。オリジナルシーンとして、クリスマス・イヴに[[ヘカテー]]によって坂井悠二から抜き取られた『零時迷子』の中から『[[ヒラルダ]]』を通して吉田一美に話しかけるシーンがあった。
[[アニメ第3期]]では原作通りだった。

【由来・元ネタ】
モデルはドイツに実在したと言われる魔術師ヨハン・ファウスト(Johann Georg Faust)。
父親(ゲオルギウス)もまたファウスト伝説の元となった人物の名が元ネタ。
「フィレス、時に悪戯をしよう。巡った時を、零時で迷子にしてやろう。」は 
ファウスト博士の「瞬間よ止まれ、汝はいかにも美しい(Verweile doch! Du bist so schön.)」が元ネタと思われる。

【コメント】 
☆あの“[[天目一個>天目一個(てんもくいっこ)]]”や『[[異形の戦輪使い]]』と、どのミステスが一番強かったのだろうか?
☆↑[[自在師]]なんだし、相性からして“天目一個”だろうな。
☆ヨーハンはいつから、どこまで[[創造神>神]]の『[[大命]]』について知っていたんだろうか?
☆↑いつからについては、サブラクに『大命詩篇』を打ち込まれたりしたときからかな。
☆XXI巻までの展開から、最終巻でヨーハンが消滅したのは間違いなかった。
☆『[[アズュール]]』に刻まれた[[転生の自在式]]でどうにかなったりしなかった。
☆↑ヨーハンは構成そのものが改変されたようなので、おそらく無理だったろうな。
☆生きていたとしても[[[マカベアの兄弟]]]や[[[轍>轍(ラット)]]]や[[[狂気の城]]]には関心を示さなかっただろうな。
☆[[[巌楹院>巌楹院(ミナック)]]]の[[ゴグマゴーグ]]や[[[とむらいの鐘>とむらいの鐘(トーテン・グロッケ)]]]の“[[棺の織手]]”[[アシズ]]や『[[九垓天秤]]』[[フワワ]]や[[ニヌルタ]]や[[ソカル]]や[[ウルリクムミ]]や[[チェルノボーグ]]や[[[マカベアの兄弟]]]の[[ダーイン]]とも絡んでいたら面白そうだったのにな。
☆番外編『[[かぐやひめのしゃな]]』では、13話の織姫と彦星で彦星として登場している。
☆番外編『[[おじょうさまのしゃな]]』では、招待客の一人として登場している。
☆番外編『[[さんじゅうしのしゃな]]』では、ヨーハン・バッキンガム公爵として登場している。

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