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ヒラルダ - (2015/01/28 (水) 03:07:13) のソース

【種別】
[[宝具]]

【初出】
XIII巻

【解説】
人間に大きな[[自在法]]を使わせるための宝具。形状はコイン大のギリシャ十字型。
[[フィレス]]によると

・人間が祈ることで込められた自在法を発動させる。
・使用者を“[[存在の力]]”に変換して起動するため、使った者は存在を消失する。
・人間の女性にしか使えない。
・現在は『[[風の転輪]]』が込められており、発動によってフィレスを召喚する。

とのことであり、フィレスから[[吉田一美>吉田一美(よしだかずみ)]]に手渡された。上記のフィレスの言葉は、何か思惑あってのことであるため、どこまでが本当かは長らく不明だった。

真相は、自在法の起動に必要な“存在の力”はあらかじめ『ヒラルダ』自身に込めておけるので、『ヒラルダ』の起動に本当に必要なものは“[[徒>紅世の徒]]”が自在法を使うのと同じようにただまっすぐに念じるという行為だと最終巻でフィレスにより明かされた。

『彼方より吹き、此方より発つ風を、指すモノと似た……心』
『遍く寄せる力を、己が則りに捕らえ、確固と屹立する……姿』
それが宝具起動条件と重なるため、よってこの宝具を『ヒラルダ(風見)』と名づけたとフィレスは語っていた。
フィレス曰く「人間の[[意思総体]]は“徒”と比べ良くも悪くも煩雑すぎて真っ直ぐに念じるということが出来ない。だから自分の存在という雑念の最大の根源を払うために命が代償と伝えられる」とのことだった。

吉田一美に渡される以前は『[[約束の二人>約束の二人(エンゲージ・リンク)]]』→[[クロード>クロード・テイラー]]→クロードの妻→『約束の二人』と持ち主が巡っていた。
その際にはクロードの妻によって使用され、フィレスを呼び寄せていた。
また、人間が自分の身を犠牲にしても自在法を発動させるような状況に踏み込ませるためか、持っていると[[封絶>封絶(ふうぜつ)]]の中でも動けるようになった。

『約束の二人』がこの宝具を入手した経緯は不明。吉田一美は、[[カムシン]](と[[ベヘモット]])にこの宝具の機能がフィレスの語ったとおりのものか訊ねたが、長く生きる彼らでもその真偽は分からなかった。

XX巻のプロローグで、フィレスが[[ヨーハン]]との約束をできれば実行したくないため、『ヒラルダ』に必要な自在法を込めていた。また、吉田一美が使用するという奇跡が起きることも望んでいたので、心中は複雑な様子であったようだ。

XXI巻のラストで、[[御崎市>御崎市(みさきし)]]決戦で吉田一美が使用し、周囲に琥珀色の風を吹かせてフィレスを召喚した。最終巻で“存在の力”に適性がある若い人間は死なないことが判明した。なお、クロードの妻が死亡したのは、困窮した生活の末に年老いた体では自在法の行使という異常な力の滾りに耐えられなかったからだと、フィレスは吉田一美に説明していた。

【[[アニメ第2期]]】
フィレスの説明はほぼ原作通りであるが、皆の前ではなく一人きりの吉田一美に渡したため、フィレスが実際の言葉と心の声での説明を変えるシーンは無かった。
また、何故か『[[零時迷子]]』の中のヨーハンと会話する機能が付いていた。
また、[[アニメ版]]の吉田一美は、カムシンにより元から封絶内部で動けるようになっていたため、アニメ版『ヒラルダ』に封絶内部で動けるようになる力があるかは不明。 しかし、『ヒラルダ』を入手してから吉田一美は、カムシンから渡されたお守り([[神器]]“[[サービア]]”の飾り玉の一つ)を見せなかったため、描写されていないだけで効果は出ていた可能性はあった。

【由来・元ネタ】
セビリアの大聖堂に隣接する「ヒラルダの塔(La Giralda)」からだと思われる。
塔の頂上に設置された女性像が、手にした旗に風を受けて回転することから、「風見(giralda)」と呼ばれるようになった。

【コメント】
☆「XX巻のプロローグで、フィレスがヨーハンとの約束をできれば実行したくないため、『ヒラルダ』に必要な自在法をかけているらしい。」とあるが、自在法をかけているという描写あったかな?
☆誰かを召喚する宝具は他に[[フリアグネ]]の『[[金旌符]]』があった。
☆[[アニメ第3期]]で使用された。
☆高橋弥七郎の新作『カナエの星』でも、『ヒラルダ』のような誰かを召喚する道具が登場するのかな。