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ハリー・スミス - (2022/05/31 (火) 06:00:55) のソース

【種別】
人間

【初出】
XV巻

【解説】
[[トマシーナ・スミス]]の息子で、[[ハリエット・スミス]]の兄。[[フレイムヘイズ]]『奔馳の抜き手』[[ジョージ]]や『誑欺の吐き手』[[ファーディ]]や『替移の接ぎ手』[[アーヴィング]]とはホノルル[[外界宿>外界宿(アウトロー)]]での同僚にして友人同士であったが、後に裏切ることになる。

19世紀後半のアメリカ西海岸の[[外界宿>外界宿(アウトロー)]]の構成員である両親と共に妹のハリエットと平穏に暮らしていたが、ある日両親の友人の一人であった[[フレイムヘイズ]]が当時勃発していた『[[内乱]]』で戦死してしまい、それを怒り哀しんだハリーの父親がフレイムヘイズとして契約してしまう。そのことでハリーの父親は人間としての絆を失ってしまった。契約直後にトマシーナと幼いハリーに自分が夫であり父親であると話していったが、ハリーはそれを母に余計なことを言ったフレイムヘイズが勝手な芝居をしたとしか捉えることができなかった。
だから、父親だったフレイムヘイズが『内乱』で死亡しても何も感じなかったが、母のトマシーナが知識としての事実と感覚のギャップによる世界の法則そのものに煩悶することに、辛さを感じた。

やがて母のトマシーナは、友人たちの勧めでハリーや幼いハリエットと共にハワイへと移住して精神の安らぎを取り戻すが、そのすぐ後に“[[徒>紅世の徒]]”に喰われて死亡してしまう。当時すでに外界宿の助手として『[[この世の本当のこと]]』を知っていたハリーは母のことを忘れず、母を喰らった“徒”を憎みフレイムヘイズとなる可能性を思いの端に乗せていたが、当時「この世の本当のこと」を知らされていなかった妹のハリエットが母のことを忘れてしまうという事実がハリーを愕然とさせ、立ち竦ませた。

やがてハリーの日々は、思い出で締め付ける拷問へと変貌し、そんな日々から逃げるために転属したアメリカ大陸での『内乱』の事後処理の中で、ハリーは[[[革正団>革正団(レボルシオン)]]]の提唱する『明白な関係』という思想と出会い、それに共感する。そして1893年に[革正団][[サラカエル]]一派と初めての接触を取り、[革正団]の一員兼密偵となる。[革正団]にいる間は同志である[[クロード・テイラー]]に妹のハリエットの事ばかり話していた。

そして二年後の1895年、ハリーはホノルル外界宿に設置されていた[[宝具]]『[[テッセラ]]』をサラカエル一派に奪取させるために、ホノルル外界宿の所在地を教えて襲撃を手引きしたが、ハリエットを連れてホノルル外界宿から離れようとしていたところを、友人であったフレイムヘイズ『奔馳の抜き手』[[ジョージ]]に追いつかれてしまい、ハリエットを守るため突き飛ばした直後に、ジョージ自慢の剣で胴を切り裂かれて死亡した。

ハリーの死後、兄が[革正団]の一員兼密偵であったことを[革正団]のフレイムヘイズ『空裏の裂き手』[[クロード・テイラー]]から聞かされたハリエットは、ハリーの後任として男装して兄ハリー・スミスに成りすますことで、[革正団]の協力者兼密偵として活動することになった。

【コメント】
☆[[アニメシリーズ>アニメ版]]には未登場。
☆母親のトマシーナ同様、“[[紅世>紅世(ぐぜ)]]”に関わったが故に不幸になってしまった一人といえる。
☆ある点で、[[田中栄太>田中栄太(たなかえいた)]]に似ていた。
☆もしフレイムヘイズになっていたら、[[ノーマン・パーセル]]や[[セシリア・ロドリーゴ]]みたいになっていたかもな。
☆[[[巌楹院>巌楹院(ミナック)]]]の[[ゴグマゴーグ]]や[[[仮装舞踏会>仮装舞踏会(バル・マスケ)]]]の“[[祭礼の蛇]]”や[[巡回士>巡回士(ヴァンデラー)]][[リベザル]]や[[捜索猟兵>捜索猟兵(イエーガー)]][[ピルソイン]]や[[禁衛員>禁衛員(ヴァッフェ)]][[ウアル]]や[[布告官>布告官(ヘロルト)]][[ストラス]]や[[[宝石の一味]]]の[[コヨーテ]]とも絡んでいたら面白そうだったのにな。
☆番外編『[[おじょうさまのしゃな]]』には登場しなかった。
☆番外編『[[さんじゅうしのしゃな]]』では、序幕で観客の一人として登場している。