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ティリエル - (2019/10/11 (金) 00:28:46) のソース

【種別】
“[[紅世の徒]]”、[[通称]]

【初出】
III巻

【解説】
[[真名>真名(まな)]]は“愛染他”(あいぜんた)。[[炎]]の色は山吹色。
姿はリボンをあしらったドレスと鍔広帽子に金髪碧眼の美少女で、フランス人形を思わせる姿をしていた。
外見が瓜二つな兄“愛染自”[[ソラト]]とあわせて“[[愛染の兄妹>あだ名]]”と称された。

比較的若い“徒”で、兄のソラトを溺愛し、兄の欲望を叶える為に己の全てを捧げた。ただしソラトの他の女に対する欲望は一切甘受せず、特に相手が[[ヘカテー]]の場合は名前を口にしただけで首を絞める程に厳しかった。
兄に対しては徹底的に甘やかし愛情を注ぐが、兄以外や自分達を侮辱する者には残忍で執念深い気質。ただし、愛に生きる者には敵に対してさえ好意的な面もあった。

他者のために当然のように我が身を削り滅びるという“徒”の中でも例外中の例外とも言える本質は『溺愛の抱擁』と呼ばれ、その本性の姿は山吹色の花弁で構成された炎のケープ。
この世を兄と共に渡り歩きながら[[自在法]]『[[揺りかごの園>揺りかごの園(クレイドル・ガーデン)]]』などを用いて、兄の欲望を叶えるためのサポートに回っていた。

戦闘までに、人間に[[自在式]]を埋め込んで“[[燐子]]”『[[ピニオン]]』を多数作り、[[宝具]]『[[オルゴール]]』の力でそれらを起動・維持させて『揺りかごの園』を広域に拡大させることで、兄や自分に強力な回復力を持たせ、『ピニオン』が生み出す無数の蔦や蔓を使って[[フレイムヘイズ]]などの敵をいたぶり殺していた。

[[自在師]]に数えられ、彼女の作り出す自在式は埋め込んだ人間を瞬時に高性能の“燐子”『ピニオン』に作り変えた。その技の冴えは[[ウィネ]]をして、彼の組織でもなかなか見ることはできないと思わせるほどだった。

“徒”としての統御力は大したものではないが、『揺りかごの園』『ピニオン』『オルゴール』の自在法・“燐子”・宝具の力による戦場の構築さえ完璧なら、その力は“[[王>紅世の王]]”以上となる。

この世に渡り来てすぐの頃、ウィネに連れられて赴いた『[[星黎殿]]』で[[ヘカテー]]から訓令を受ける際に、彼女とちょっとした諍いを起こしているが、一方的にあしらわれた。

香港で『[[万条の仕手]]』[[ヴィルヘルミナ・カルメル]]と遭遇し、[[シュドナイ]]によって逃れた後、『[[贄殿遮那>贄殿遮那(にえとののしゃな)]]』を求める兄ソラトの欲望を叶えるため、シュドナイを護衛に伴って[[御崎市>御崎市(みさきし)]]に来襲。
『揺りかごの園』を使って[[シャナ]]を追い込むも、[[マージョリー>マージョリー・ドー]]に『揺りかごの園』の力の供給源を無効化され、力を供給出来ないで居る所でソラトが斬られ、自身の“[[存在の力]]”を削りソラトの傷を治し守るが、自身は“存在の力”を使い果たしきる直前にシャナの炎に飲まれて消滅した。

全てを兄に捧げるその存在の在り様は、シャナに己の恋愛感情を自覚させる変化を促すことになった。

参照
→[[ソラト]]

【由来・元ネタ】
名前の元ネタは、アグリッパが定めたインテリジェンスで、水星を司るとする天使 ティリエル(Tiriel)と思われる。
ウィリアム・ブレイクは、アグリッパから自身の予言書の主人公に名前を採用している。ブレイクの注釈者たちは、ティリエルを物質主義の象徴と見なしている。ティリエルは兄弟たちとともに父親ハルに反乱を起こし、西の暴君となって弟たちを幽閉・追放したり、息子たちを奴隷にしたりするが、最後には盲目となって呪いながら死ぬことになる。

執着するという意味の「愛染」と「他」から真名全体で「他(確実にソラト)に執着する」という意味だと思われる。

【コメント】
☆[[アニメ版]]で登場した。
☆女性の“徒”の自在師は他に[[[とむらいの鐘>とむらいの鐘(トーテン・グロッケ)]]]の『[[九垓天秤]]』[[ウルリクムミ]]の副官[[アルラウネ]]と[[[仮装舞踏会>仮装舞踏会(バル・マスケ)]]]の[[捜索猟兵>捜索猟兵(イエーガー)]][[レライエ]]と“[[螺旋の風琴]]”[[リャナンシー]]がいる。
☆[[[巌楹院>巌楹院(ミナック)]]]の[[ゴグマゴーグ]]や[[[百鬼夜行]]]の[[ギュウキ]]や[[パラ]]とも絡んでいたら面白そうだったのにな。
☆[[アニメ第2期]]でも、ソラトと共に[[メア]]の『[[ゲマインデ]]』の中で登場した。
☆番外編『[[しんでれらのしゃな]]』では、サンドリヨン(ヨシダ)の意地悪な姉の一人として登場している。
☆番外編『[[かぐやひめのしゃな]]』では、6話の舌切り雀で雀の飼い主のお婆さんとして登場している。
☆番外編『[[おじょうさまのしゃな]]』には登場しなかった。
☆番外編『[[さんじゅうしのしゃな]]』では、パリで遊ぶ子供たちの一人として登場している。