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マモン - (2016/04/22 (金) 12:20:39) のソース

【種別】
“[[紅世の徒]]”、[[通称]]

【初出】 
XIX巻 

【解説】
“[[紅世の王]]”。[[真名>真名(まな)]]は“冀求の金掌”(ききゅうのきんしょう)。[[炎]]の色は黄檗色。 
[[[仮装舞踏会>仮装舞踏会(バル・マスケ)]]]に所属する強大な“王”の一人で、[[巡回士>巡回士(ヴァンデラー)]]に属する。『[[鬼功の繰り手]]』が相性の上で苦手とする相手だった。
[[顕現]]した姿は老若の判別がつかない長身の男であり、時代錯誤な暗灰色のトップハットとテールコート、マントという紳士然とした身なりをしていた。「白皙の美貌」と表現される顔と、異様に長い犬歯も特徴の一つ。その声は「色気に粘る」と表現された。
冷徹な指揮官としての見識を持ちながら、普段は貫禄溢れる穏やかさを持っていた。[[フレイムヘイズ]]に対してさえ、その穏和さは変わらなかった。[[レライエ]]の評するところによれば、「胡散臭い」人物。[[ヴェチェールニャヤ>ウートレンニャヤ&ヴェチェールニャヤ]]曰く、「[[強引な気取り屋>あだ名]]」。
実は[仮装舞踏会]の中でも最古参の一人であり、三千余年前の『[[大縛鎖]]』創造の儀式にも参列していた程の古き“王”で、[[カムシン]]らフレイムヘイズが儀式に列席・反逆(彼の目線からは当然そうなる)したのを目撃していた。

物体を引き寄せ押し退ける、原始的ながら強大な力を誇る[[自在法]]『[[貪恣掌]]』を操った。これはマモンの露骨な欲望の証でもある。
『[[極光の射手]]』[[キアラ・トスカナ]]と『[[鬼功の繰り手]]』[[サーレ・ハビヒツブルグ>サーレ]]とは以前に交戦したことがあるらしく、彼らをはじめ討ち手らからはその実力を非常に警戒されている程の実力者だった。
この自在法の性質があまりにも自身の本質をあからさまに表現してしまうため、恥じ入って韜晦することが多々あり、それが上記の胡散臭さとして表れてしまう。

本編開始の二年前には、中央アジアで[[ザロービ]]らを配下に活動していた。

[[フレイムヘイズ兵団]]との決戦では、[[外界宿>外界宿(アウトロー) ]]征討軍西部方面のエジプト方面軍の指揮官を務め、撤退の途中で[[オロバス]]のギリシア方面軍と合流した。“王”である自分が“徒”であるオロバスの指揮下に入ることにも特段の抵抗を示さず、むしろ積極的に協力を申し出た。
撤退の途上、テヘラン近郊のイラン軍基地で「補給」と通信をし終えた際に、キアラとサーレら西部防衛線のフレイムヘイズの追撃部隊と遭遇し、キアラと交戦。その最中に発生した『[[朧天震]]』にて感覚を狂わされながらも、彼女の放つ『[[グリペンの咆]]』『[[ドラケンの哮]]』を『貪恣掌』にて容易く操り、翻弄した。
さらに『朧天震』を“[[祭礼の蛇]]”帰還の証と宣布して討ち手らの動揺を狙った。
それを機にフレイムヘイズ達が撤退を始め、自身は逃走するキアラを『貪恣掌』で確保したが、それはサーレが作り出した傀儡であった。
直後に撤退部隊の退却のために張られた[[炎弾]]の弾幕をレライエと協力して弾き、全軍を守ったが、本人はサーレにはめられたことに怒りと自嘲を見せた。

『[[星黎殿]]』に帰投してからは、[[銀沙回廊]]を使っての案内や情報の精査など、戦死した[[フェコルー]]の役職を引き継いだような役割をこなしていた。
[[御崎市>御崎市(みさきし)]]決戦では『[[真宰社>宰祝の社壇]]』の防衛にあたり、主にキアラと空中戦を繰り広げた。
長くも短い攻防の末、サーレによる[[ダンタリオン]][[教授]]討滅に唖然としてしまい、その隙をキアラに突かれて致命傷を受けた。
[[ピルソイン]]に追撃を防いでもらい即座の討滅からは逃れるが、制御を失った教授の鉄巨人たちの自爆から『真宰社』を守るべく、最後の力を振り絞った『貪恣掌』でそれらを自分の元にかき集め、『[[揮散の大圏]]』による破壊を最小限に食い止めて消滅した。

【由来・元ネタ】 
キリスト教における七つの大罪の一つ、「強欲」を司る悪魔マモン(Mammon)。マンモンとも呼ばれる。
『旧約聖書』の『マタイによる福音書』(第6章24節)および『ルカによる福音書』(第16章13節)に「汝ら神と富(Mammon)とに兼ね仕えこと能はず」という記述があり、アラム語(古代シリア語)の「富、財」が神との対比から悪魔として解釈されたものとされている。異名のひとつは、「この世の王」。
悪魔としては、双頭の鳥の頭、黒い身体、爪のある手足という姿であるとされる。

「冀求」とは激しく願い求める、望み欲することを意味する。また「金」は美しいもの、高価なものを欲する、もしくはそれを満たすことのできる偉大さというイメージ、「掌」に関しては、欲するものを手に入れるための力の象徴として考えてよいだろう。
真名全体で「激しく欲望する強力無比な掌」という意味になるだろう。
通称の由来であるマモンは七つの大罪の「強欲」を司る悪魔であり、また彼はその本質を自在法『貪恣掌』として顕現させている。

擬された役割は「良将」。個人的な欲望に流されることなく、組織のために尽くす。

【コメント】
☆本編開始の二年前は[[サブラク]]のバックアップをしていたのかな。
☆こいつは[[巡回士>巡回士(ヴァンデラー)]]だった。公式ガイドブック完結編『灼眼の[[シャナ]]ノ全テ 完』で判明した。
☆白皙の美貌に長い犬歯、19世紀っぽい服装というと、どうしてもヴァンパイアを思い起こさせるな。[[フリアグネ]]や[[サラカエル]]とキャラがかぶっていたな。
☆[仮装舞踏会]には、本当に忠臣が多かったな。
☆決して[[くまモン>http://kumamon-official.jp/]]ではない。
☆[[アニメ第3期]]で登場した。
☆番外編『[[おじょうさまのしゃな]]』には登場しなかった。