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RSpecの構文 - (2010/01/24 (日) 14:20:59) の編集履歴(バックアップ)


RSpecの構文



慣習


RSpec用のテストとして書くテストコードは、[テスト対象のファイル]_spec.rb という名前でつくる。

なにはなくともrequire


require 'lru_cache'

テスト対象のファイルを読み込ませる。
ちなみに、RSpecの何かをrequireする必要なない。

まずは基本


describe do
end

で、一番外側のブロックを記述する。
通常は、次のようにテスト対象のクラスを宣言しておく。

describe LRUCache do
end

また、一緒に説明を付けることも可能。

describe LRUCache, "を初期化する場合" do
end

もちろん、説明だけにすることも可能。

describe "LRUCacheのケース" do
end 

describeの中


describeの中にもdescribeを重ねられる


たとえば、同じクラスのテストでも、初期化のテストをがっつりやって、次にhogeメソッドのテスト、そしてfugaメソッドのテストを…とやっていくと、必然的にテストが長く見づらくなってくる。
たとえば、hogeメソッドのテストとfugaメソッドのテストとでは、前準備で必要なものがぜんぜん違う。
そんなときには、describeのなかにさらにdescribeを書いて、整理をつける。

describeの説明文


ここに何を書くべきか。
自然に仕様書っぽく構成した文書にしたい場合、次のように気をつけて記述してみるといい。

[クラス名], [て/に/を/は/の]○○する場合(ケース)
※クラス名は、ひとつ上のdescribeでまとめてしまった方が記述がスッキリするのは、言うまでも無い。

テストの前準備 before


テスト(it)を実行する前に必要な、テストと直接は関係ない準備のための処理を記述する。
たとえば、テスト対象のオブジェクトを生成して、インスタンス変数に入れたり。
たとえば、モックやスタブを用意して、本物のオブジェクトと摩り替えたり。
たとえば、ファイルを用意したり。

before :each do
end

before :all do
end

eachを指定したbeforeは、各テスト(it)のたびに、その前に必ず実行される。
allを指定したbeforeは、describeの最初に一度だけ実行される。

テストの後処理 after


テスト(it)を実行した後に必要な、テストと直接は関係ない後片付けのための処理を記述する。
after :each do
end

after :all do
end

eachを指定したafterは、各テスト(it)を実行するたびに、その後に必ず実行される。
allを指定したafterは、describeの最後に一度だけ実行される。

itの中

テストのコードは、すべてitの中に記述する。
基本的な書き方は、次のとおり。

[テスト対象オブジェクト].[テスト対象メソッド].should == [結果]

itの説明文


ここに何を書くべきか。
自然に仕様書っぽく構成した文書にしたい場合、次のように気をつけて記述してみるといい。

[どのような操作をする]と、[その結果はどうなる]。

基本的な機能要件を説明する場合

は、○○すると、××になる。

特殊な機能要件や、エラー的な機能要件を説明する場合

もし、○○すると、××になる。

shouldメソッド


shouldメソッドは、そのオブジェクトの状態を確認し、指定された状態であるか否か(~であるべき)を検査する。
== 演算子のほか、be系のMatcherが多数用意されている。

全てのオブジェクトに動的に加えられたメソッドなので、基本的には何でも検査可能。

should_notメソッド


shouldと違い、こちらは否定検査(~であってはいけない)をするときに使用する。

Matcher群


shouldで検査できるよう、多数のMatcherが用意されている。

== expected
==比較の結果が同じか
be_true
真であるか
be_false
偽であるか
be_nil
nilか
be_empty
Arrayが空か
be_an_instance_of Class
クラスがClassと一致するか
be_a_kind_of Class
クラスが指定Class、もしくはそのサブクラスか
have_key key
keyがあるか
be_close E,D
数値が、E~Dの範囲に収まっているか
change receiver,message,&block
Procオブジェクトが変化するか
change(receiver,message,&block).by value
Procオブジェクトが指定された値で変化するか(should_notは使用できない)
change(receiver,message,&block).from(before).to(after)
Procオブジェクトがbeforeからafterに変化するか(should_notは使用できない)
eql expected
==とほぼ同義((eql?で比較)
equal expected
同じオブジェクトか
have(n).items
配列などのコレクションオブジェクトが、n個の要素を持っているか。
have_exactly(n).items
配列などのコレクションオブジェクトが、ちょうどn個の要素を持っているか。(should_notは使用できない)
have_at_least(n).name
配列などのコレクションオブジェクトが、n個以上の要素を持っているか。(should_notは使用できない)
have_at_most(n).name
配列などのコレクションオブジェクトが、n個以下の要素を持っているか。(should_notは使用できない)
include expected
配列などのコレクションオブジェクトに、expectedが入っているか。
match regexp
正規表現regexpにマッチするか。
raise_error
例外が発生するか。
raise_error Expected
Expectedな例外が発生するか。
raise_error Expected,message
Expectedな例外が、messageを伴って発生するか。
raise_error Expected,regexp
Expectedな例外が、正規表現にマッチするメッセージを伴って発生するか。
respond_to method,method,method...
オブジェクトが、指定メソッドを全て持つか。
satisfy {|e| ...}
ブロックの実行結果(eにテストオブジェクトが渡される)が真になるか。
thorw_symbol(symbol=nil)
symbolがthrowされるか。

書いてる本人が、使ったことがないMatcherが多数。

例外が発行されたかどうかはどうチェックする?


次のようにすると、例外の捕捉ができ、例外発行チェックができる。

proc{ [ターゲットオブジェクト].[ターゲットメソッド] }.should raise_error(ArgumentError)


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