かまいたちの夜

「かまいたちの夜」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

かまいたちの夜 - (2006/06/26 (月) 17:10:24) の1つ前との変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

<br> <table cellspacing="1" cellpadding="2" bgcolor="#000000"> <tbody> <tr> <td><font color="#FFFFFF">かまいたちの夜<br> まとめ人(&gt;&gt;16-169)</font></td> </tr> <tr> <td bgcolor="#FFFFFF"> <dl> <dt><a href="menu:169">169</a> <font color="forestgreen"><b><a href= "mailto:sage">かまいたちの夜1</a></b></font> <font color="#8080FF" size="2">sage</font> <font color="#808080" size="2">2005/06/22(水) 15:20:48 ID:964+6anK</font></dt> <dd>登場人物紹介<br> <br> 透・・・主人公。中肉中背の大学生。真理とは友達以上恋人未満<br> 真理・・ヒロイン。透と同じ大学。スポーツ万能、スタイル抜群<br> 小林二郎・・・ペンション「シュプール」オーナー。真理の叔父(以下、小林さんと記載)<br> 小林今日子・・小林さんの奥さん。気さくで面倒見のいい人(以下、今日子さんと記載)<br> 香山誠一・・・社長。ハゲ、小太り、関西弁と典型的キャラ(以下、香山さんと記載)<br> 香山春子・・・香山さんの奥さん。おしとやかで清楚な日本美人(以下、春子さんと記載)<br> 久保田俊夫・・シュプールのアルバイト。長身のスポーツマンタイプ<br> 篠崎みどり・・シュプールのアルバイト2。20代、ポニーテールのスポーツマンタイプ<br> 美樹本洋介・・カメラマン。ひげもじゃのがっちり体型の山男<br> 渡瀬可奈子・・OL三人組その1。痩せ型、長髪の派手めなお姉さん<br> 北野啓子・・・OL三人組その2。ぽっちゃり型、いつも片手にスナック菓子<br> 河村亜希・・・OL三人組その3。ショートカットでボーイッシュな女性。ちなみに全員18歳<br> 田中一郎・・・謎の男。ロングコートに帽子、サングラスといかにも怪しい人物<br> <br> <br> ペンション「シュプール」の構造<br> 1階・・・玄関、談話室、食堂、スタッフたちの部屋<br> 2階・・・客室<br> 地下室・・ワイン倉庫<br> <br> ○○の部屋とか、部屋という表現は大抵2階の客室だと思って下さい<br> <br> <a name="a170" id="a170"></a></dd> <dt><a href="menu:170">170</a> <font color="forestgreen"><b><a href= "mailto:sage">かまいたちの夜1、長いよ</a></b></font> <font color= "#8080FF" size="2">sage</font> <font color="#808080" size="2">2005/06/22(水) 15:22:45 ID:964+6anK</font></dt> <dd>その1<br> 透と真理はスキー場に来ていた。スキーに不慣れな透は転んでばかり、<br> 一方の真理は雪国育ちでその腕前を存分に披露していた。<br> そして透がクタクタになってきたころ、空模様もあやしくなってきたため、<br> 二人はペンション「シュプール」へと帰ることにした。<br> 透と真理は大学の同級生。透が果敢にアタックをしてきたものの一人相撲のようであったが<br> なんと今回は真理からスキー旅行へ行かないかと誘われたのだ。願ってもないチャンスを<br> 断る理由もなく、二人で旅行へ来たのであった。<br> 「シュプール」は真理の叔父の小林さんが経営しているため格安で泊めてくれるそうだ。<br> シュプールへ着く頃には空は吹雪はじめていた。<br> 透と真理はスキーウェアの着替えを済ませたあと、1階の談話室へ降りてきた。<br> そこでOL三人組・可奈子、啓子、亜希と出会う。カメラのシャッターを頼まれる透、<br> そのまま自己紹介しあい談笑していると、そこへ新たな客・香山夫妻がやって来た。<br> 香山さんは小林さんとは旧知の仲で、着くなり関西弁であれやこれやとまくし立てるのであった。<br> 奥さんの春子さんはおしとやかで何処か影があるような印象を透は受けた。<br> その後、みどりさんから夕食の準備が出来た事を聞き、食堂へ向かった。<br> 食堂にはペンションには似つかわしくない客・田中がいた。田中はサングラス、コート、帽子と<br> ヤクザのような格好であった。しかし、食事が運ばれると美味しさにそんなことを忘れのであった。<br> 食後、真理がナイターへ誘ってきたものの、俊夫さんとみどりさんに吹雪のことを聞き断念する。<br> 談話室に戻ってみると小林さんとOL三人組がなにやら言い争っている。<br> どうやらOL達の部屋に『こんや 12じ だれかが しぬ』と書かれた紙が投げ込まれたようだ。<br> 気味悪がるOL達ではあったがテレビがその部屋にしかないこと、そして部屋に入らずともドアの隙間から<br> 紙を投げ入れられることで納得し、誰かのイタズラということでその場は収まった。<br> <br> <a name="a171" id="a171"></a></dd> <dt><a href="menu:171">171</a> <font color="forestgreen"><b><a href= "mailto:sage">かまいたちの夜1、長いよ</a></b></font> <font color= "#8080FF" size="2">sage</font> <font color="#808080" size="2">2005/06/22(水) 15:23:33 ID:964+6anK</font></dt> <dd>その2<br> その後、透と真理は談話室でくつろいでいると香山夫妻がやって来て、透を自分の会社へと誘ってきた。<br> やんわりと断るも香山さんは一人で話し続けるのであった。<br> ちょうど小林さんがビールを持ってきてくれたとき、外に何かが落ちる音がして驚く透。しかしそれは<br> ただ屋根に積もった雪が落ちただけであった。そのまま窓を眺めていると、車の音が聞こえてきた。<br> そして、遅れてやって来た客・美樹本が現れた。外の吹雪がひどいらしく美樹本さんは大変苦労したと言う。<br> 実際、今までにないほどの吹雪だそうだ。<br> 美樹本さんは荷物を置いてくると談話室に現れ、自己紹介を始めた。陽気な性格らしく大声で話す人である。<br> 皆でビール、紅茶などを飲んでいると小林さんが他の人達も誘うようにみどりさんに言った。<br> 田中さんは人付き合いが良さそうでないということで、誘わなかったもののOL三人組はお茶を飲みに<br> 談話室へと降りてくる。俊夫さんはテレビを見てるということで現れなかった。<br> 人が増え騒々しくなる談話室。みなで楽しくお茶をしているときに突然「ガシャン」とガラスが<br> 割れる音が響く。小林さんが一階を見て回るも異常はなく、俊夫さんを部屋から連れ出して戻ってきた。<br> そして各自、自分たちの部屋の窓が割れてないか確かめに行く。小林さん曰くほおっておくと<br> 冷凍庫になってしまうらしい。透、真理、香山夫妻、美樹本さん、OL三人組ともに異常は見当たらなかった。<br> すると残る部屋は一つしかない。田中の部屋だ。<br> ふと真理があの脅迫状は田中の仕業ではないかとつぶやく。いやな予感がする透。<br> 小林さんが田中の部屋をノックするも返事がない。強くノックするもやはり返事はない。<br> ノブを回すも鍵がかかっていたため、小林さんのマスターキーを使い部屋に入る。<br> 部屋を開けた途端ひどい寒気が吹き抜ける。案の定、窓が開け放たれていた。<br> 小林さんが田中さんを呼ぶが見当たらない。窓ガラスは割れ、枠だけになった窓が外壁に叩きつけられてた。<br> 窓を調べようと近づくと、そこにはバラバラに切断された田中の死体が床に転がっていた・・・<br> <br> <a name="a172" id="a172"></a></dd> <dt><a href="menu:172">172</a> <font color="forestgreen"><b><a href= "mailto:sage">かまいたちの夜1、長いよ</a></b></font> <font color= "#8080FF" size="2">sage</font> <font color="#808080" size="2">2005/06/22(水) 15:24:08 ID:964+6anK</font></dt> <dd>その3<br> その後、殺害された田中を除く全員が談話室に集まっていた。<br> 透はそこで、死体が発見されたこと、脅迫状のことを皆に話す。<br> かまいたち、プラズマのせいだと異常事態に混乱していると、香山さんが警察に連絡を入れるべきだと言う。<br> 早速、小林さんが電話をかけてみるも繋がらない。どうやら電話線が切れてしまったようだ。<br> 携帯電話を試すも電波が入らない。電話が使えない、外は吹雪、完全に閉じ込められてしまった。<br> 人殺しがどこかにいるかもしれないのに…。<br> 全員に不安が広がる。このペンションにすでに人殺しが隠れているかもしれない。<br> いつ襲われるか分からない状況だ。そんな時、真理が武器を持ったほうがいいのでは、と提案する。<br> 賛同する一同。モップや果物ナイフ、スキーのストックを持ち、男性5人、透、美樹本、小林、香山、俊夫<br> で犯人が隠れていそうな所を点検してまわる。一階、二階と調べてまわるも何も見つからない。<br> そして香山さんがふと物置を指差す。その時、ガタッと中で物音が聞こえる。緊張が走る。<br> 意を決して物置を開けると同時に何かが飛び出してきた。<br> なんと、猫であった。その猫はペットのジェニーだそうで、シュプールで飼われているそうだ。<br> その後も調べるも結局なにも見つからなかった。ほっとしたような不安なような気持ちになる一同。<br> 談話室に戻り、とりあえず皆でコーヒーを飲む。そのとき透は疑問を抱く。<br> 犯人は本当に外から窓を割って入ってきたのだろうか?<br> 窓が割れる音がしてから田中の部屋に行くまでは、15分程度だ。そんな時間で人を殺害しバラバラに出来るのだろうか?<br> なにか短時間で出来る方法があるのだろうか?<br> <br> <a name="a173" id="a173"></a></dd> <dt><a href="menu:173">173</a> <font color="forestgreen"><b><a href= "mailto:sage">かまいたちの夜1、長いよ</a></b></font> <font color= "#8080FF" size="2">sage</font> <font color="#808080" size="2">2005/06/22(水) 15:25:31 ID:964+6anK</font></dt> <dd>その4<br> 窓が割れる音がしたとき一人だけ談話室にいなかった人間を透は思い出す。<br> 俊夫さん。透のなかで疑念がうずまく。いや犯人は外部の人間である、<br> そうあるべきだと無理に思い込もうと透はするのであった。<br> すると小林さんがふいに立ち上がり外を見てくると言う。何か痕跡を見つけられるかもしれない。<br> 猛吹雪の中、小林、俊夫、美樹本たちで外を見回りに行った。<br> 談話室で待っていると香山さんが携帯を試しに二階へ、OL三人組はトイレに行くといい二階へ行った。<br> 裏口のベルが鳴り今日子さんは裏口へ、それについていく透と真理。<br> 裏口には小林さんたちが戻ってきていた。何と美樹本さんが何者かに殴られ、頭から血を流していた。<br> 美樹本さんを治療し二階の部屋へ運び、部屋を出ると香山さんと出くわし電話のことを聞くも<br> やはり駄目だったようだ。談話室へ戻り、小林さんから事情を聞く。<br> 外へ出るなり、はぐれてしまい気付いたときには美樹本さんは襲われていて、犯人の顔も見ていないようだ。<br> 俊夫さんが襲った?再び俊夫への疑念が浮かび上がる。<br> 美樹本さんは意識はあるものの医者に見せねば安心は出来ない状態だと言う。<br> そこへ俊夫さんが戻ってきた。そして、みどりさんがいないことに気付く。<br> みどりさんは気になることがあると言って、死体のある部屋に行ったらしい。<br> OL三人組もトイレに行ったきり帰ってこないのも気になる。<br> 俊夫さんが見に行くと言う。透は迷った、俊夫さんを一人で行動させていいのか。<br> 考えていると真理が行くという。また透は迷った、俊夫さんを見張るべきか真理を守るべきか…<br> 迷っていたら真理はさっさと二階へと行ってしまった。もし犯人が二階に隠れていたら…<br> 心配になったところで真理は二階から降りてきた。<br> OLたちは誰も信用できないと言う。つまり、このペンションの中の誰かが犯人だと思っている。<br> 誰もが考えていた可能性だ。疑心暗鬼。<br> しかし小林さんは反論する。人を殺しバラバラにする時間があった人間がいるか?と。<br> 人を殺しバラバラにするのに30分かかるとする…夕食が終わったのが8時頃<br> 食堂を出ると脅迫状の件でOL達が騒いでいた。その後、香山夫妻・小林夫妻・OL達が談話室へ来る。<br> そして美樹本さんが到着したのが8時半頃。これ以降、俊夫さん以外の全員が事件まで談話室にいた。<br> 俊夫さんにもギリギリ犯行ができた?<br> 透は疑問に思う、犯人はいつ犯行を行った?いつペンションに入り田中を殺害したのか?<br> 窓は閉まっていた。正規の入り口はひとつ。田中が自ら招き入れた可能性もある。<br> 色々と推理していると、みどりさんがまだ帰ってこないことを俊夫さんが気にする。<br> 真理が行った時みどりさんは見当たらなかったらしい。とにかく危険なのには間違いない。<br> OL達もふくめ全員でまとまっていたほうが安全ではある。そこで全員でみどりさんを探すことにした。<br> 二階に行くとジェニーが物置に向かって鳴いている。<br> 小林さんが物置を開ける。そこにみどりさんがいた、すでに息絶えた姿で・・・。<br> <br> <br> <a name="a174" id="a174"></a></dd> <dt><a href="menu:174">174</a> <font color="forestgreen"><b><a href= "mailto:sage">かまいたちの夜1、長いよ</a></b></font> <font color= "#8080FF" size="2">sage</font> <font color="#808080" size="2">2005/06/22(水) 15:25:54 ID:964+6anK</font></dt> <dd>その5<br> みどりさんは殴り殺されていた。その姿を見た俊夫さんは怒りわめく。狂ったがごとき怒り<br> そして悲しみ。透は真理にOL達を呼ぶように言い、自分は美樹本さんを呼んだ。<br> 皆で談話室に一緒にいるほうが安全であるからだ。俊夫さんとみどりさんを残し談話室へと向かった。<br> 数分後、俊夫さんはみどりさんを抱き一階の自室へと連れて行った。<br> 俊夫さんが戻ってきたあと、第二の事件の皆に話した。<br> 自分たちの中に犯人がいる可能性、ペンションの中にいる可能性。どちらにせよ全員でいれば犯人も<br> ヘタに行動はできないということ。しかしお互いを疑う状態は続く。<br> 醜く罵りあい、泣きわめく結果、重い空気が流れてしまった。<br> 空気を変えるべく香山さんがテレビをつけた。銀行強盗のニュースがやっていた。<br> 香山さんは気分をほぐそうとニュースについてコメントした。透もそれに乗っかった。<br> 真理、俊夫も乗ってきた。少し空気がやわらいだ。<br> そして透は何故みどりさんは殺されたのかについて考えた。「気になること」とは?<br> 何かを知ってしまったから殺されたのではないか。<br> 透は田中の部屋を調べてみることにした。<br> 田中の部屋はユニットバスなどを使った様子はなく、また荷物も何も入っていなかった。<br> 透は推理してみるもまだ分からない。そこでとりあえず消去法を使って考えてみる。<br> 第一の事件(田中殺し)・・・結果、香山夫妻だけが犯行できる時間を持っていたことが分かる。<br> 第二の事件(美樹本殴り)・・・香山さんだけは携帯を試すと言い一人になる時間があった。<br> みどりさんも同時に殺すことが出来た。<br> 理にかなった推理だ。香山さんに全員から恐怖・怒り・悲しみさまざまな感情がぶつけられる。<br> 香山さんは当然否定するも推理を覆すようなことはできない。その場ではとりあえず地下のワイン庫へ<br> 閉じ込めておく事にした。香山さんにすれば真犯人から身を守れる、他の人にすれば犯人を監禁できる<br> ということで香山さんも了承した。<br> 明日になれば吹雪がやみ警察が来る、そう信じて皆、自室へ戻っていった。<br> <br> <a name="a175" id="a175"></a></dd> <dt><a href="menu:175">175</a> <font color="forestgreen"><b><a href= "mailto:sage">かまいたちの夜1、長いよ</a></b></font> <font color= "#8080FF" size="2">sage</font> <font color="#808080" size="2">2005/06/22(水) 15:26:20 ID:964+6anK</font></dt> <dd>その6<br> 犯人は捕まえた…とはいえ本当の犯人かは分からない。不安が残るなか透と真理は二人で透の部屋にいた。<br> 身も心も疲れていた透と真理はそのまま眠ってしまった。・・・ふと眼を覚まし、時計を見ると午前3時50分。<br> 夜明けまでまだ時間がある。そして透は真理がいないことに気付く。真理は今一人だ、不安がよぎる。<br> 廊下にでるもしんと静まりかえっている、真理の部屋へと向かう。すると突然、悲鳴が聞こえてきた。<br> 真理の悲鳴だ、そして再び悲鳴が聞こえた。<br> 透は真理のもとへ急いだ。真理は一階にいた。小林夫妻が殺された、真理の様子から透はそれを察した。<br> …まさか香山さんが、と思い地下室へ向かうと鍵をかけておいたはずなのに地下室の扉が開いていた。<br> おそるおそる中に入るとそこには香山さんまでもが殺されていたのだった。<br> 透はもはや正常な思考ができなくなってきた。とにかく生き残る、それだけを考えた。<br> 二人は二階へ戻り生き残った人たち(透、真理、春子、俊夫、美樹本、可奈子、亜希、啓子)に新たな被害を伝えた。<br> しかし美樹本だけは出てこない。心配になり様子を見に行く透。呼んでも返事がない…ドアに鍵はかかっていない<br> 部屋に入ると美樹本はベットにいた、がすでに手は冷たく脈が完全に止まっていた。<br> おそらく怪我で脳内出血でもしたのだろうと透は思った。<br> 透にはやはり俊夫が犯人としか考えられなかった。田中さんとみどりさんを殺したのは香山。<br> みどりさんの復讐のため、小林夫妻を殺し、地下室の鍵を手にいれ、香山さんを殺害した。<br> そう考えればつじつまは合う。<br> その後、真理、春子さんはOL達の部屋でまとまっていた。透は一人で小林夫妻の様子を見に行った。<br> 小林夫妻の部屋に入ると、小林さんが包丁で刺され死んでいた。そしてバスルームには今日子さんの死体。<br> 部屋から出ると裏口のドアノブに血がついてるのに透は気付いた。ドアは鍵がかかっていた。<br> 透は覚悟を決め外に出ると血痕が雪の上に落ちていた。吹雪の中、透は突如、俊夫に襲われた。<br> しかし、透だと気付くと俊夫は手を緩めた。俊夫はひどい怪我をしていた。「あいつだよ・・・」<br> 『あいつ』にやられた。そう言い残して俊夫は死んだ。透は混乱した、俊夫は犯人ではなかった。<br> あいつとはいったい・・・?<br> <br> <a name="a176" id="a176"></a></dd> <dt><a href="menu:176">176</a> <font color="forestgreen"><b><a href= "mailto:sage">かまいたちの夜1、バッドエンド編</a></b></font> <font color="#8080FF" size="2">sage</font> <font color="#808080" size= "2">2005/06/22(水) 15:27:34 ID:964+6anK</font></dt> <dd>その7-1<br> 生き残っているのは透と真理、春子とOL三人だけだ。<br> 果たして女性にあんな殺人ができたのだろうか?もしや香山が本当は生きていて犯行を行ったのでは?<br> 香山の死を確かめに透は再び地下室へと戻る。だが確かに香山は死んでいる。<br> となると犯人は…真理?信じられない、信じたくない、透はそんな気持ちだった。<br> そしてモップを持ち、透は二階のOL達の部屋へ行く。ドアを開けると予想通りの光景だった。<br> 可奈子、亜希、啓子、三人とも殺されていた。<br> 廊下に出ると透は真理と出くわした。真理が透へ向かって足早に歩いてくる。何か握っているのが気になる。<br> 真理はぼくまでも殺すつもりなのか?絶望する透。真理はこちらに向かって飛び掛ってくる。<br> 透は真理めがけてモップを振り下ろした。真理の頭から血が噴出す。<br> 真理を問いただす透だが、ふと真理の傍に落ちているネックレスを見つけた。真理はこれを握っていたのだ。<br> 真理は透に抱きつこうとしただけだった。真理はそのまま息絶えた。<br> これは夢、ただの夢なんだ。朝、眼が覚めれば真理が起こしに来てくれて、またスキーの特訓をするんだ。<br> このあと真理とは公認のカップルになて、何年後かには結婚したりしてたりして…楽しいことを考えているのに<br> 透の目から涙が止まらなかった。これは夢なんだ…空想にふけった透が我に帰ると目前に人影があった。<br> 人影が透を襲う。これで夢が終わる。長い夢が終わって真理が起こしにきてくれる。早く起こしに来てくれ…<br> <br> <a name="a177" id="a177"></a></dd> <dt><a href="menu:177">177</a> <font color="forestgreen"><b><a href= "mailto:sage">かまいたちの夜1、バッドエンド編</a></b></font> <font color="#8080FF" size="2">sage</font> <font color="#808080" size= "2">2005/06/22(水) 15:30:56 ID:964+6anK</font></dt> <dd>その7で分岐(その6までは一緒ってことです)<br> <br> その7-2<br> 生き残っているのは透と真理、春子とOL三人だけだ。<br> 果たして女性にあんな殺人ができたのだろうか?もしや香山が本当は生きていて犯行を行ったのでは?<br> 香山の死を確かめに透は再び地下室へと戻る。だが確かに香山は死んでいる。<br> となると犯人は・・・春子さん?香山さんと共犯だったとすればありえる話だ。<br> 透はOLたちの部屋に戻った。しかし、そこには春子はいなかった。そして響く悲鳴。<br> 春子のワナだろうか?迷う透に真理が見殺しにできないと飛び出す。<br> 春子の部屋は鍵がかかっていた。マスターキーを取りに行く透。一階に下りると突如、部屋の電気が全て消えた。<br> 真理が気になり透は二階へと戻ると廊下に真理がいた。透を心配してきたらしい。<br> 急いでOL達の部屋に戻った二人、すると電気が回復した。そこには惨殺されたOLたちの姿があった。<br> そこで透はある考えが浮かぶ。透が心配だからといって一人で出歩いたりするだろうか?<br> OL達と一緒だったのは真理しかいないのでは?疑う透に気付いた真理。真理は怒り自分の部屋へと帰ってしまう。<br> 透も自分の部屋へと戻った。透はもう眠ってしまいたい気分だった。<br> 真理が透を殺す可能性、真理が真犯人に殺される可能性。どちらも最悪である。<br> そこへ響く真理の悲鳴。ワナ?<br> 透はすべてがどうでもよくなってしまった。もはや生きている意味はない。<br> 透は部屋の鍵を開け、そのままベットで眠りについた…目覚めれば真理に会えると信じて<br>                                                           終<br> <br></dd> <dt><a href="menu:205">205</a> <font color="forestgreen"><b><a href= "mailto:sage">かまいたちの夜1、殺人事件編ハッピーエンド</a></b></font> <font color="#8080FF" size="2">sage</font> <font color="#808080" size= "2">2005/06/24(金) 20:47:42 ID:5ACLjtXu</font></dt> <dd>その4解決編<br> その3から分岐<br> <br> 透は考えた。じつは犯人はずっと前からペンションに入り込んでいたのではないかと。<br> いつ?何処から?戸締りがしていた以上、正面玄関などの人目につく所しかない。<br> とすると…犯人は正面から入ってきたが誰も見えなかったのだ。<br> 透には真相が見えた。この事件の謎、そして犯人が。<br> 透は皆に犯人が分かったと告げる。驚く一同。全員が見守る中、透はそっと話す。<br> 「犯人は、美樹本さんだ」<br> しかし、美樹本さんはシュプールに着てからは、ほとんど談話室にいた。<br> 荷物を自室へ持っていく数分の間だけを除いては。どうやって殺害したのか、疑問を言う一同。<br> 確かにその時間では犯行は出来ない。透はあっさり認めた。だが透は「田中さんは殺せずとも<br> 鈴木さんなら殺せたんじゃないかな」と言い添えた。理解できない様子の一同。<br> 「つまり、あの死体は誰かは分からないが田中さんではない」と言い切る透。<br> 誰にも田中さんは殺せなかった、が死体は確かにある。ということは死体は田中さんではない。<br> 犯人が分かった代わりに被害者が分からなくなった、と俊夫さんは鼻で笑う。<br> では被害者はどこから入ってきたのか?と小林さんは眉をひそめる。<br> 透は答える。「もちろん、正面玄関からですよ」<br> 正面から入ればチャイムがなり、スタッフには分かるようになっていると小林さんは反論する。<br> 一人で入ってくれば気付かれる。しかし、田中さんと被害者が一緒に入ってくれば別である。<br> 田中さんは間違いなく一人だったと断言する小林さん。<br> 「スキーバックの中を確かめましたか?被害者はその中にいたんですよ。すでにバラバラになってね」<br> 透がそう言うと全員が息を呑んだ。<br> 死体をバラバラにした理由、それは運びやすくするためであった。<br> そして脅迫状、あれも犯人が書いた物で、12時ごろ死体を発見されるだろうと犯人は予想していた。<br> 死体発見のきっかけとなった窓が割れる音。あれも犯人のしわざで、わざと死体を発見するように<br> 窓が割れる仕組みを仕掛けたのだ、アリバイ工作のために。<br> 窓は外開きのタイプだ。犯人は外へ出た後、ロープを窓につけ、そしてロープの反対側には平べッたい<br> 板のようなもの…バックの底板など…を繋いでおく。窓と板をロープで繋いだ後、その板を屋根の雪に<br> 突っ込んでおく。すると時間が経つと積もった雪が屋根から滑り落ち、板も一緒に落ちる。<br> ロープで繋がった窓は勢いよく引っ張られ、外壁に叩きつけられて窓が割れるという仕組みだ。<br> 板とロープはそのまま雪に埋もれてしまう。この計画ではいつ雪が落ちるか分からない不確実なものだ。<br> そこで犯人はいつ窓が割れてもアリバイが作れるように、服も髪型も変えてペンションに戻ってきて<br> 透たちとともに死体を発見する方法を使った。<br> 美樹本はまず田中の格好をして顔を隠してペンションに来る。一緒にバラバラ死体を部屋に置いて、<br> 窓が割れる仕掛けを作り、窓から逃走する。近くに隠しておいた車などで着替え、再び美樹本として<br> ペンションへやってくる。そして、皆と死体を見つけることでアリバイを作ろうとしていた。<br> 自分の推理を話し終えた透は美樹本へ話しかけた。もしその髭が本物なら謝ると。<br> 真偽を見極めるために透は美樹本の髭をぐいと引っ張る。するとベリッという音とともに髭が剥がれた。<br> 「やっぱり…」透が呟くとともに美樹本は透の腕をねじあげた。<br> 美樹本は本性を現した。透の腕を人質に美樹本は全員を威嚇する。<br> 透は自分に構わず、美樹本を捕まえるようにと叫ぶ。それを聞いた美樹本は透の腕を折った。<br> 苦しみわめく透。それを見て楽しんでるかのような美樹本。<br> すると真理が透を助けに美樹本へ飛び掛る。もみ合う二人、大柄な美樹本に真理がかなうはずないと<br> 思いながら何もできない自分を透は歯がゆく思った。<br> しかし次の瞬間、美樹本が高く飛び上がりテーブルに叩きつけられた。何と真理が美樹本を投げ飛ばしたのだ。<br> 驚く一同。護身用に合気道をならっていたのが役立ったらしい。呆然としていた一同も我に帰り<br> 今のうちに美樹本を縛り付けた。透は応急処置をしてもらい、ようやく皆の緊張がとけた。<br> みんな無事だったことを素直に透は喜んだ。真理はかっこよかったと言ってくれている。<br> そして皆が見ていないのを確認してから二人はそっとキスをした。<br>                                          完<br> <br> <a name="a206" id="a206"></a></dd> <dt><a href="menu:206">206</a> <font color="forestgreen"><b><a href= "mailto:sage">かまいたちの夜1、殺人事件編バットエンド</a></b></font> <font color="#8080FF" size="2">sage</font> <font color="#808080" size= "2">2005/06/24(金) 20:48:43 ID:5ACLjtXu</font></dt> <dd>その6解決編<br> その5>透は田中の部屋を調べてみることにした。<br>    >田中の部屋はユニットバスなどを使った様子はなく、また荷物も何も入っていなかった。<br> から分岐<br> <br> 談話室に戻り犯人が分かったと皆に告げる透。<br> 犯人は…美樹本だと透は言った。外へ見回りに行った時に殴られた。あれは自作自演であった。<br> 死体をバラバラにするほど手間をかける犯人である、それぐらいやるだろう。<br> 透は自分の推理を話し始める。透は最初、死体をバスルームで切断した後、部屋に放置したのだろうと<br> 思っていた。しかし、バスルームを使った様子はない。つまりすでにバラバラの状態で持ってきたのだ。<br> 田中=美樹本だと言う透。全員に動揺が走る。そして反論する美樹本。<br> 透は「つけひげでしょう?外れかかってますよ」言うと、美樹本は思わず手をアゴに当てた。<br> かまをかけたのだ、美樹本は見事に引っかかった。ニヤリと笑う美樹本。<br> そして透は事件の謎を解き始める。バラバラだった理由。窓ガラスを割る仕掛け。脅迫状。(内容は前と共通)<br> 自作自演の襲われたふりは、あまり外を調べられたくなかった、窓を割る仕掛けが発見される可能性があるからだ。<br> 全てを語った透は美樹本へ動機を聞く。美樹本は話始めた、いつの間にかその手には銃が握られていた。<br> みどりさんはやはり真相に気付いてしまった、そのために殺された。<br> 実はバラバラ死体は美樹本の相棒であった。美樹本と南(バラバラ死体)はニュースでやっていた<br> 銀行強盗犯だったのだ。誰もが驚いた。分け前の分配で揉め、美樹本は南を殺した。<br> 盗んだ金は宅配便でシュプールに届けられる予定だとも言う。死体をうまく処分する方法として<br> 手の込んだ、この事件を起こしたのだ。<br> 全てを話し終えた美樹本は金が届くまで待って逃げるつもりだと言う。そのために他の人間を縛らせた。<br> 拳銃で脅されながら縛られていく一同。透は俊夫さんと一緒に後ろ手で縛られていた。<br> 何とかしなきゃ、俊夫さんがささやく。透がとまどっていると俊夫さんはズボンに果物ナイフがあると言う。<br> ナイフを抜いた俊夫さんは透の縛られているロープを少しずつ切り始める。<br> 透のロープが切れる、俊夫さんのロープを切っている時間はあるのだろうか?<br> と、そのとき真理が美樹本へストックを振りかざしていた。透は真理の手を汚させまいと美樹本へ<br> 体当たりを食らわせる。勢いで美樹本の手から離れた拳銃は、真理の足元へと転がる、拾う真理。<br> 美樹本は透の急所へケリを入れると、真理に向かって歩き出した。<br> 拳銃を美樹本へ向ける真理。声が震え、腕も震えている。透は目を閉じた。次の瞬間、銃声が鳴り響いた。<br> そして静寂。透はおそるおそる目を開けた。そこには真理が座り込んでいて、美樹本は首をかしげていた。<br> 美樹本の後ろには俊夫さんがいて、まだ腕は縛られているのにモップを握っていた。<br> 真理の弾ははるか天井の方へあり、美樹本は俊夫さんがモップで殴ったのだ。<br> 俊夫さんは後ろ手で縛られていたのに、手は前に来ていることを不思議に透は思った。<br> 俊夫さんは体が柔らかく、両手の間から足を通して手を前に持ってきたのだった。<br> 美樹本を縛りつけ、一安心する一同。みどりさんさえ生きていれば・・・悔やむ透。<br> 真理が落とした拳銃を俊夫さんが拾い上げ、美樹本を見つめていた。美樹本を殺そうとでも考えているのだろうか?<br> そこで透は思い出す、美樹本が盗んだ金がシュプールへ届けられることを。人の命を奪ってまで欲しい大金。<br> まさか、と透は俊夫さんを見ると、俊夫さんは拳銃をスッと操作し弾倉をはずす。<br> それを透に預ける。俊夫さんはみどりさんところへ行くと言い、自室へ戻っていく。<br> 透はおぼろげながらAT拳銃の知識を思い出す。一発撃った後、新たな弾が本体へ送り込まれることを。<br> 嫌な胸騒ぎを感じる。その時、どこからか銃声が聞こえた。<br> なぜ?なぜ?殺人犯が生きているのに、なぜ俊夫さんが死ななければならないのか?<br> 透以外は誰も理解できない様子でいる。透はもう説明する気もなかった。<br> どうしてこうなったのか、透はただただ悲しむしかなかった…<br>                                      終<br> <br> <a name="a207" id="a207"></a></dd> <dt><a href="menu:207">207</a> <font color="forestgreen"><b><a href= "mailto:sage">かまいたちの夜1、殺人事件編バットエンド</a></b></font> <font color="#8080FF" size="2">sage</font> <font color="#808080" size= "2">2005/06/24(金) 20:49:28 ID:5ACLjtXu</font></dt> <dd>その7解決編<br> <br> 透は『あいつ』の正体に気付いた。あいつは美樹本だ。<br> すべてを理解した時、悲鳴が鳴り響く。あせる透。<br> 階段を昇ると、春子さん倒れていた。周りにあいつの姿は見えない。<br> 近づくと春子さんはもうすでに助からない状態なのが分かる。<br> 犯人が分かった今、透は恐怖や悲しみより怒りの気持ちがはるかに強かった。<br> そして透は美樹本の部屋へと向かう。美樹本の死体へ透は話しかける。<br> すると美樹本は死体のふりを止め、起き上がった。手の冷たさは雪を触って冷やした。<br> 脈は脇の下にタオルを強く挟んで血行を止めたために無かった。自分の推理を美樹本に聞かせた後、<br> 透は怒りをぶつけた、なぜ皆を殺したのかと。はぐらかす美樹本、そして立ち上がり透へゆっくり近づく。<br> 透はモップを持っていたが、美樹本の異様な殺気に押される。覚悟を決め、モップで殴りかかった。<br> しかし、美樹本は攻撃をかわし透の首を後ろから絞めつけた。その手にはナイフが握られている。<br> 喉へ冷たいナイフが当たる。その時、「透?」と声が聞こえ、どんと音がして美樹本がふらついた。<br> 透はそのときうまく美樹本から逃れた。が、すぐに美樹本によって押し倒され両手で首を絞められた。<br> 苦しみ、意識が遠のいていく透。だが、ふと美樹本の力がなくなる。そして眼を開けるとドアには<br> 真理が立っていた。真理の両手は血まみれであった。<br> 真理は透を助けるべくナイフで美樹本を刺したのだ。長い悪夢が終わったと透は思った。<br> しかし、なぜ美樹本はこんなことをしたのか?どうやって田中を殺したのか?<br> 今となっては誰も答えられない。だが、今は真理と生きていることを喜ぶのだった。<br>                                       終<br> <br> <a name="a208" id="a208"></a></dd> <dt><a href="menu:208">208</a> <font color="forestgreen"><b><a href= "mailto:sage">かまいたちの夜1、スパイ編</a></b></font> <font color="#8080FF" size="2">sage</font> <font color="#808080" size= "2">2005/06/24(金) 20:50:09 ID:5ACLjtXu</font></dt> <dd>その2スパイ編<br> その1の夕食後>談話室に戻ってみると小林さんとOL三人組がなにやら言い争っている。<br> から分岐<br> <br> どうやらOL達の部屋に『こんや かまいたちが あらわれる』と書かれた紙が投げ込まれたそうだ。<br> その言葉を聞き、青ざめる真理。気にする透だったが真理は答えてくれなかった。<br> 誰かのイタズラ…もしくは誰かへのメッセージだが間違えてOL達の部屋に入れたのでは?<br> どちらにせよ気にするものではない、と小林さんは言った。透もそうだろうと思っただろう、真理の<br> 青ざめた表情さえ見ていなければ。ますます気にする透だったが、真理は透を置いて二階の自室へと戻っていく。<br> 透が真理を追おうとすると、小林さんがお茶でもしないかと話しかけてきた。断るのも妙なため透は<br> そのまま談話室にてお茶を飲むことにした。だが、やはり透は真理のことを気にかけていた。<br> あのメッセージ…もし真理へ当てたものだとすれば?真理が青ざめてもおかしくない…などと<br> 考えていたところ、真理が二階から降りてきた。真理は何事もなかったごとき様子だ。<br> 透はただの思いすごしだ、そう思いこんだ。<br> その時、外から車の音が聞こえた。遅れてやって来た客・美樹本が現れた。<br> 美樹本さんが二階の自室へと昇っていくとき、OL達が鋭い目つきで彼を見ていたようだった。<br> お茶が入り、透、真理、OL三人、美樹本、小林夫妻、みどり、俊夫と談話室に人が増えにぎやかになった。<br> 夜も更け、そろそろ寝ようと各自部屋へと戻っていく。<br> 透は真理を部屋に誘うも断られる、やはり何かを気にしている様子だ。<br> 部屋に戻り透は一人、真理のことを気にする。するとノックの音が聞こえる。真理?と喜んだ透。<br> しかし、ドアを開けるとそこには可奈子がいた。とまどう透をよそに可奈子は部屋に入り<br> ワインを飲まないかと誘う。そして可奈子は透を誘惑する。色仕掛けに迷う透・・・<br> そして透は可奈子へと飛びかかった。・・・ふと気がつくと、そこには真理がいた。<br> 透はいつの間にか眠っていたようだ。真理に起こされ、あたりを見回すと<br> そこには可奈子の死体があった。<br> <br> <a name="a209" id="a209"></a></dd> <dt><a href="menu:209">209</a> <font color="forestgreen"><b><a href= "mailto:sage">かまいたちの夜1、スパイ編</a></b></font> <font color="#8080FF" size="2">sage</font> <font color="#808080" size= "2">2005/06/24(金) 20:50:36 ID:5ACLjtXu</font></dt> <dd>その3スパイ編<br> <br> 可奈子は喉元を真一文字に切り裂かれ死んでいた。驚く透に対し、真理は冷静に死体を観察する。<br> 可奈子に誘惑されたことを真理に話した透は、床に血文字が書かれているのを見つける。<br> 「かまいたち」<br> ダイイングメッセージなのだろうか?あの手紙との関係は?考える透に真理は気にするなと言い放つ。<br> 慌てふためく透に真理は苛立ちながら、冷静に事を対処していた。そのことを透は不審に思った。<br> そして真理は小林さんを呼びに一階へ向かう。小林さんが透の部屋へ来ると、突然ベットの下などを<br> 探し始めた。やがて小さな黒い物=盗聴器を見つけて外へ捨てた。<br> その後、小林さんは透が飲んだワインを調べ自白剤が入っていたと言った。<br> 透を無視し話し始める小林さんと真理。フランス情報部がなんとかとか盗聴器がどうとか…<br> なにがなんだか分からない透。小林さんは心を決め、透へ話し出した。<br> 実は小林さん、真理も日本の諜報機関なのだと。他国のスパイの動向を探る役目らしい。<br> そう可奈子もまたフランスのスパイで透を重要な人物と勘違いして自白剤を飲ませたようだ。<br> その重要人物が「かまいたち」という伝説のスパイ集団なのだ。「かまいたち」は昔、ソ連のスパイで<br> 重要な機密を握っていた。しかしソ連が崩壊した今、彼らは居場所がなくなってしまった。<br> しかし重要な機密を持ったまま行方がしれなくなったため、様々な国がその情報を得たいがために<br> 彼ら「かまいたち」を手に入れるべく暗躍しているということを。<br> 「かまいたち」が今夜このシュプールに現れる、そんな情報を日本は手にいれ「かまいたち」を<br> 捕まえるべく、このペンションを借りて小林さんはオーナーの姿をして探していたのだ。<br> 真理もまた普通の大学生という姿でカモフラージュし、ここへ来たのだ。透はそれに利用されただけ<br> だったのだ。悲しむべきか怒るべきかも分からない透だった。<br> そんな透をよそに話は続く。ダイイングメッセージ・『こんや かまいたちが あわられる』という手紙。<br> これらは「かまいたち」をあぶり出すために行われたことだと小林さんが言う。<br> あの手紙はOL達の自作自演で、「かまいたち」という言葉に反応するかどうか確かめたのだ。<br> 真理は反応してしまったために一緒にいた透を可奈子は狙ったのだった。<br> そして小林さんは死体をバスルームへ隠し、透に朝まで何事もなかったごとくしろと<br> 言い放つと出て行った。真理も出て行き、部屋には透と死体だけになってしまうのだった。<br> <br> <a name="a210" id="a210"></a></dd> <dt><a href="menu:210">210</a> <font color="forestgreen"><b><a href= "mailto:sage">かまいたちの夜1、スパイ編</a></b></font> <font color="#8080FF" size="2">sage</font> <font color="#808080" size= "2">2005/06/24(金) 20:51:31 ID:5ACLjtXu</font></dt> <dd>その4スパイ編<br> <br> 死体のことを気にしつつ、何とか時間を潰した透。朝6時ごろに部屋から出て一階に行くと<br> みどりさんがいて、透に話しかけた。俊夫さん、みどりさんも小林さんの部下だと言う。<br> それを聞いた透は少し安心し、談話室でコーヒーを飲んでいた。すると真理もやって来て<br> ごく自然に話しかけてきた。その時、OL達二人も談話室へやって来て透と真理に可奈子のことを聞く。<br> はたしてスパイなのか透と同じくカモフラージュ要員なのか…当然知らないふりをする透たちであった。<br> その後、香山夫妻、美樹本さんもやって来て朝食まで時間を潰した。<br> 朝食の時間、食堂には可奈子以外来ていた。あの怪しい田中も相変わらず顔を隠し食事を取っている。<br> このなかの誰かが「かまいたち」なのか…疑いだすとキリが無く、食事風景すら腹の探り合いのようだった。<br> そして最初に食べ終え二階へと向かったのは田中だった。<br> 真理は何気ないふりをして田中の後をつけていった。透は食堂に残り他の人間の様子を見ていた。<br> 次に美樹本が食事を終え二階へと行く。透はつい立ち上がり後をつけた、自分の部屋に盗聴器を<br> 仕掛け、殺人をした相手のことを腹を立てていたのだろう。<br> 二階につき、さり気なく美樹本を見ていると彼は普通に部屋に入っていった。が、すぐに出てきて<br> 透のほうへ向かってやって来た。自室へと逃げ込む透、だがドアを閉めようとした所で美樹本に<br> 力ずくで開けられ、透へと襲い掛かってきた。<br> 体を押さえつけられる透、美樹本は透から情報を聞き出そうとする。<br> しかし突如、美樹本の力がなくなる。見ると真理が立っている、手刀一発で気絶させたようだ。<br> 美樹本を縛り上げると、真理は透を連れ立ち美樹本の部屋へと向かう。<br> 部屋で真理は手慣れた様子で、バックから様々な物を見つける。無線機、信号弾、パスポート<br> どうやら彼はアメリカのスパイなようだ。美樹本は「かまいたち」ではなかった。<br> 一方、田中は部屋でおとなしくしているようだ、彼が怪しいことには変わりはないが。<br> 美樹本の部屋を出ると真理はすぐに透の部屋へ向かった。透もそれにつづく。<br> 部屋に着くとまず気絶させた美樹本の様子を確認すると、つぎにバスルームへと向かう。<br> バスルームを開けた瞬間、何者かが真理を襲った。それは河村亜希だった。彼女がアイスピックを持ち<br> 真理を狙っている。透が助けようとしたとき、背後から北野啓子が透の狙った。<br> 啓子は透の首にピアノ線を巻き、絞め始めた。かろうじて指を食い込ませた透だが、このままでは<br> 指も首もピアノ線によって切断されてしまう。嫌だと思う透、すると真理が透は関係ない人だと言った。<br> そして真理はOL二人…フランスのスパイ達に素性を話す、日本の諜報機関のものだと。<br> OL二人は可奈子を殺したのは透たちだと勘違いして、襲ってきたのだ。<br> 事情を話した結果、二人ともおとなしくなってくれた。その時、部屋をノックする音がした。<br> OL二人はバスルームへ隠れる、そしてドアを開けるとみどりさんがいた。<br> <br> <br> <a name="a211" id="a211"></a></dd> <dt><a href="menu:211">211</a> <font color="forestgreen"><b><a href= "mailto:sage">かまいたちの夜1、スパイ編</a></b></font> <font color="#8080FF" size="2">sage</font> <font color="#808080" size= "2">2005/06/24(金) 20:51:53 ID:5ACLjtXu</font></dt> <dd>その5スパイ編<br> <br> どうやら小林さんが見当たらないらしい。真理はみどりさんに何か告げ、一緒に出て行く。<br> 透は部屋に残っていると、またしてもノックする音が。出てみると春子さんがいた。<br> 春子さんは小型銃を持っていた。またしても狙われる透。「かまいたち」について問いただす春子さん。<br> そこへ真理が戻ってきて、春子さんと格闘する。真理はあっさり春子さんをのしてしまった。<br> 春子さんも縛りあげた後、田中の部屋へ行くと真理は言う。<br> OL三人、美樹本、香山夫妻がスパイであった今、残るは田中しかいない。<br> 部屋を出た透はバスルームに隠れたOL達を気にする、が真理はみどりさんに催眠ガスを仕込むように<br> 告げておいたから安心だと言った。<br> 田中の部屋をノックする。ドアを開ける田中、部屋の中だというのにまだ帽子、サングラスの格好だ。<br> 話があると告げると、田中は全てを悟った様子で部屋へ二人を招いた。<br> 田中が何者であるか分かったと言い、金の取引を持ちかける真理。<br> それを聞いた田中は少し考え込む、すると突然ドアから声が聞こえる。<br> そこには香山夫妻が大型銃をこちらに向けていた。驚く田中に香山さんも取引を持ちかける。<br> どうやら香山夫妻はイスラエルのスパイのようだ。春子さんが透に真理を縛るよう脅す。<br> だが次の瞬間、バスルームが開き何かが飛び出してきた。<br> 意外にも河村亜希と北野啓子だった。<br> 香山夫妻が持っていた銃は二人によって奪われてしまった。<br> バスルームに閉じ込めておいたのだが、バスルームの天井裏が隣と繋がっていたため出てこれたのだ。<br> 一体何がどうなっているんだ!悲痛な叫びを上げたのは田中だった。<br> その田中はこのままOL二人ことフランスに連れて行かそうになる。<br> 亜希は啓子に迎えの連絡を入れるように指示し、啓子は部屋から出て行った。<br> 悔しがる真理は唇を噛んでいた。しかし今度はドアから声が聞こえた。<br> ドアを開けるとそこには、みどりさんが啓子に拳銃を突きつけていた…<br> <br> <a name="a212" id="a212"></a></dd> <dt><a href="menu:212">212</a> <font color="forestgreen"><b><a href= "mailto:sage">かまいたちの夜1、スパイ編</a></b></font> <font color="#8080FF" size="2">sage</font> <font color="#808080" size= "2">2005/06/24(金) 20:52:39 ID:5ACLjtXu</font></dt> <dd>その6スパイ編<br> <br> 間一髪助かり、真理は亜希から銃を取り上げ、そして田中を外へ連れだそうとした。<br> 香山夫妻、OL二人はみどりさんに任せ、透と真理は一階へと向かう。<br> そしてボスである小林さんに伝えようと小林夫妻の部屋に入るも誰もいない。今日子さんも見当たらない。<br> 困惑しているとそこへ俊夫さんがやって来て、田中を外へ連れ出すのは自分の役目だと告げる。<br> そんなこと聞いていないと食い下がる真理だったが、小林さんがそう決めたと聞くとしぶしぶ承知した。<br> 田中は俊夫さんに連れられていく、しかし透はそこで違和感に気付く。<br> 俊夫さんの格好が薄着すぎるのだ。冬の雪山に行くのだから普通は厚着するはずなのに<br> 俊夫さんは部屋着のまま田中を連れ出した。そのことを真理に告げると真理は俊夫さんを追い、裏口にいた<br> 俊夫さんに銃を突きつけた。驚く俊夫さんに対して真理は冷たくあしらう。<br> 真理は透に小林夫妻の部屋および俊夫の部屋を調べるように指示する。小林夫妻の部屋を再度調べる透。<br> そしてバスルームを開けると…そこには死体があった、今日子さんだった。<br> 今日子さんは可奈子と同じく喉を真一文字に切り裂かれていた。その様子を見た真理は俊夫を問いただす。<br> しかし俊夫は自分が殺したのではないと、否定した。すると、部屋の外で様子を伺っていた田中が何者かに<br> 連れ去られてしまった。慌てて田中を追う俊夫。しかし、飛び出した俊夫はマシンガンに餌食となり、絶命した。<br> 意外な展開に驚く透と真理。透が壁からそっと覗き込むと、そこには何とみどりさんが田中とともに<br> マシンガンを持っていた。可奈子を殺し、今日子さんも殺し、今また俊夫さんを殺した…全ての犯人はみどりだった。<br> 彼女はダブルスパイだったようで、真理たちを裏切ったのだ。そして、田中を連れたみどりはスノーモービルに乗り<br> ペンションから逃げ出そうとしていた。急いで追いかける透と真理。<br> 二人もまたスノーモービルを使い、みどりを必死に追いかけた。荒れた雪道を全速力で駆け抜けていく二人。<br> 透はまるでロデオのごとく飛び回るスノーモービルから落ちないようにするだけで必死だった。<br> そうこうしている間にみどりのスノーモービルに追いついた。スノーモービルを運転しながらマシンガンは<br> さすがに撃てない、そのチャンスを狙って真理は近づくも、みどりは車体をこちらにぶつけて来た。<br> 何とかみどりの攻撃をかわし、ふたつのスノーモービルは横に並んだ。<br> そこで真理は透に田中に飛びつくように指示をし、透は言うとおり飛びついた。<br> 田中とともにスノーモービルから転げ落ちる透。雪の上とはいえ、かなり冷たく痛かった。<br> その後、スノーモービルがぶつかる音、そして壊れたような音が聞こえた。<br> 透が雪の中から這い出てくると、そこにはみどりがいた。しかもマシンガンをコチラに向けている。<br> みどりは田中以外に用はない、まして余計な秘密を知った透は邪魔な存在。<br> マシンガンの引き金をみどりは引いた…<br> <br> <br> <a name="a213" id="a213"></a></dd> <dt><a href="menu:213">213</a> <font color="forestgreen"><b><a href= "mailto:sage">かまいたちの夜1、スパイ編</a></b></font> <font color="#8080FF" size="2">sage</font> <font color="#808080" size= "2">2005/06/24(金) 20:53:50 ID:5ACLjtXu</font></dt> <dd>その7スパイ編完結<br> <br> 透に向けマシンガンを撃つみどり。<br> …しかし、弾が出ない。何度やってもカチリ、カチリと音がするだけで弾が出なかった。<br> 「凍り付いているのよ」どこからか真理の声が聞こえた。<br> ここぞとばかりに透はみどりに飛び掛っていく、しばらく転がりあう二人。<br> だが、結局みどりが透の体を押さえつけたのだった。<br> みどりの手から現れる鋭いナイフ、その刃先には血の跡がついていた。これで皆を殺したのだろう。<br> 今度こそ絶体絶命、透がそう思い覚悟を決めた時銃声が鳴った。<br> みどりの胸から血が流れる。信じられない様子のまま、みどりは死んだ。<br> 真理が撃ったのだ。真理も服があちこち破け、顔には血がついている。<br> それでもお互いが生きていることに安堵すると、そこへ一台の車がやって来た。<br> 降りてきたのは小林さんだった。驚く二人、そして小林さんは透、真理、田中、そして死んだみどりを<br> 見てから「…済んだようだな」と呟く。<br> 真理は事情を小林さんに聞く、その声は怒りを必死に抑えているようだった。<br> 小林さんは言う。仕方がなかった、と。実はこの作戦は全て偽りで、『かまいたち』を捕らえる任務と<br> 称して、内部の裏切り者を見つけ出す作戦だったのだと言う。真理も含め裏切り者の可能性のある者が<br> この作戦に参加させられたのだ。さらに、『かまいたち』なんて存在しないとも言った。<br> 伝説のスパイ『かまいたち』は日本の諜報機関が長い間をかけ、作り上げた幻想だった。<br> その幻想を内部にも外部にも信じ込ませることで、何かに利用するために作られたものであった。<br> 結果として内部の裏切り者を見つけ、さらに各国のスパイを一網打尽することは出来た…<br> だが、真理の気持ちは怒りに満ちた。皆をだました挙句、死人まで出ていることが許せなかったのだ。<br> 小林さんはそんな様子にも気付かず、嬉々として話を続けていた。<br> そして、透と真理は同時に小林さんを殴り飛ばした。<br> 二人は同じ気持ちだったらしく、互いを見て笑い出した。小林さんは怒りをあらわにしている。<br> しかし、二人はそんなことはお構いなしに、小林さんが乗ってきた車に乗り込んだ。もちろん田中も一緒だ。<br> そして、小林さんを置きざりにし、そのまま車を走らせた。<br> 透はふと疑問に思った。田中は一体何者なのか?取引に乗ったのは何故なんだ?<br> その疑問を口にすると田中は泣きながら答えた。<br> 実は田中は、客のふりして宿泊しペンションのランク付けをする旅行雑誌のライターだった。<br> 取引とは金を貰うかわりに評価をあげてやるということだったのだ。<br> それを聞いた透と真理は笑い出した。一番怪しい田中が普通の人で、後は全員スパイだったのだ。<br> こんな冗談があるのだろうか?透は馬鹿馬鹿しく思い、とてつもない疲労感に襲われるのだった…<br>                                                   完<br> <br></dd> <dt><a href="menu:215">215</a> <font color="forestgreen"><b><a href= "mailto:sage">かまいたちの夜1、ゲーム編</a></b></font> <font color="#8080FF" size="2">sage</font> <font color="#808080" size= "2">2005/06/24(金) 21:27:45 ID:5ACLjtXu</font></dt> <dd>その2ゲーム編<br> その1>透と真理はスキーウェアの着替えを済ませたあと、1階の談話室へ降りてきた。<br> から分岐<br> <br> 談話室に来た透と真理はそこにゲーム機があるのに気付く。<br> 面白そうだと思い、さっそく透はゲームを手に取った。<br> 「弟切草」と「かまいたちの夜」の二つのソフトがある。透は「かまいたちの夜」をゲーム機に<br> セットし早速始めるのだった。ゲームが始まる。<br> …透と真理はスキー場に来ていた。スキーに不慣れな透は転んでばかり、<br> …一方の真理は雪国育ちでその腕前を存分に披露していた。<br> …そして透がクタクタになってきたころ、空模様もあやしくなってきたため、<br> …二人はペンション「シュプール」へと帰ることにした。<br> ゲームの内容が自分たちの行動と全く一緒なことに違和感を感じる二人。<br> …談話室に来た透と真理はそこにゲーム機があるのに気付く。<br> …面白そうだと思い、さっそく透はゲームを手に取った。<br> ここまで同じな事に透は不気味さを感じていた。<br> …「弟切草」と「かまいたちの夜」の二つのソフトがある。透は「かまいたちの夜」をゲーム機に<br> …セットし早速始めるのだった。ゲームが始まる。<br> ……透と真理はスキー場に来ていた。……ゲームの内容が自分たちの行動と全く一緒なことに違和感を感じる二人。<br> さきほどの現実の会話さえ、ゲームのなかに出てきた。透の手は震えていた。<br> しかし、ここで止めると本当に気持ち悪いままになってしまう、透はむりやり続けた。<br> ………透と真理はスキー場に来ていた。………ゲームの内容が自分たちの行動と全く一緒なことに違和感を感じる二人。<br> ………しかし、ここで止めると本当に気持ち悪いままになってしまう、透はむりやり続けた。<br> 予想通り現実とゲームの中の透と真理は同じ会話を繰り返している。<br> ゲームの中にゲームがあり、さらにゲームが…と終わらないループ。<br> ゲームの中の「透」が、さらにゲームの中の「透」をプレイしていた。<br> ………透と真理はスキー場に来ていた。……どうせここにゲーム機があるんだぜ、そう言ったのは<br> 現実の「透」だろうか?それともゲームの「透」?<br> ……ゲームの中で透と真理は当然スキーをしシュプールへ来て、ゲームをする…<br> ……真理が言った、ゲームより話をしようと。それに「透」はうなずいた。<br> ……談話室には関西弁の社長と奥さん、それとOL三人がいた。<br> ……社長は釜井だと名乗った。それを聞いた透は驚いた、透も苗字はカマイ(鎌井)だと言う。<br> ……そして女の子や、黒メガネの怪しい人も加え宴会になった。<br> ……「実はわたしもカマイで…」「ノルウェーのノヨル・カマーイです」・・・<br> ……皆で酔っ払い大騒ぎし、実に楽しい夜だった、透はそう思った。<br> ……『鎌井 達の夜』   完<br> …「なんだ、このゲーム?」そう言って「透」はゲームの電源を切った。<br> …「ひどいな、こりゃ」そう言って「透」はゲームの電源を切った。<br> …「どうなってんの?」そう言って「透」はゲームの電源を切った。<br> ゲームの中の「透」は次々と電源を切っていく。「透」はそれを呆然と見つめていた。<br> そして「透」の手が誰かに操られたようにスイッチを切る…<br> 我に返った気が
<p><strong>かまいたちの夜</strong></p> <hr> <p>かまいたちの夜<br> まとめ人(&gt;&gt;16-169)<br> 169 かまいたちの夜1 sage 2005/06/22(水) 15:20:48 ID:964+6anK<br> 登場人物紹介</p> <p> 透・・・主人公。中肉中背の大学生。真理とは友達以上恋人未満<br> 真理・・ヒロイン。透と同じ大学。スポーツ万能、スタイル抜群<br> 小林二郎・・・ペンション「シュプール」オーナー。真理の叔父(以下、小林さんと記載)<br> 小林今日子・・小林さんの奥さん。気さくで面倒見のいい人(以下、今日子さんと記載)<br> 香山誠一・・・社長。ハゲ、小太り、関西弁と典型的キャラ(以下、香山さんと記載)<br> 香山春子・・・香山さんの奥さん。おしとやかで清楚な日本美人(以下、春子さんと記載)<br> 久保田俊夫・・シュプールのアルバイト。長身のスポーツマンタイプ<br> 篠崎みどり・・シュプールのアルバイト2。20代、ポニーテールのスポーツマンタイプ<br> 美樹本洋介・・カメラマン。ひげもじゃのがっちり体型の山男<br> 渡瀬可奈子・・OL三人組その1。痩せ型、長髪の派手めなお姉さん<br> 北野啓子・・・OL三人組その2。ぽっちゃり型、いつも片手にスナック菓子<br> 河村亜希・・・OL三人組その3。ショートカットでボーイッシュな女性。ちなみに全員18歳<br> 田中一郎・・・謎の男。ロングコートに帽子、サングラスといかにも怪しい人物</p> <p><br> ペンション「シュプール」の構造<br> 1階・・・玄関、談話室、食堂、スタッフたちの部屋<br> 2階・・・客室<br> 地下室・・ワイン倉庫</p> <p> ○○の部屋とか、部屋という表現は大抵2階の客室だと思って下さい</p> <p><br> 170 かまいたちの夜1、長いよ sage 2005/06/22(水) 15:22:45 ID:964+6anK<br> その1<br> 透と真理はスキー場に来ていた。スキーに不慣れな透は転んでばかり、<br> 一方の真理は雪国育ちでその腕前を存分に披露していた。<br> そして透がクタクタになってきたころ、空模様もあやしくなってきたため、<br> 二人はペンション「シュプール」へと帰ることにした。<br> 透と真理は大学の同級生。透が果敢にアタックをしてきたものの一人相撲のようであったが<br> なんと今回は真理からスキー旅行へ行かないかと誘われたのだ。願ってもないチャンスを<br> 断る理由もなく、二人で旅行へ来たのであった。<br> 「シュプール」は真理の叔父の小林さんが経営しているため格安で泊めてくれるそうだ。<br> シュプールへ着く頃には空は吹雪はじめていた。<br> 透と真理はスキーウェアの着替えを済ませたあと、1階の談話室へ降りてきた。<br> そこでOL三人組・可奈子、啓子、亜希と出会う。カメラのシャッターを頼まれる透、<br> そのまま自己紹介しあい談笑していると、そこへ新たな客・香山夫妻がやって来た。<br> 香山さんは小林さんとは旧知の仲で、着くなり関西弁であれやこれやとまくし立てるのであった。<br> 奥さんの春子さんはおしとやかで何処か影があるような印象を透は受けた。<br> その後、みどりさんから夕食の準備が出来た事を聞き、食堂へ向かった。<br> 食堂にはペンションには似つかわしくない客・田中がいた。田中はサングラス、コート、帽子と<br> ヤクザのような格好であった。しかし、食事が運ばれると美味しさにそんなことを忘れのであった。<br> 食後、真理がナイターへ誘ってきたものの、俊夫さんとみどりさんに吹雪のことを聞き断念する。<br> 談話室に戻ってみると小林さんとOL三人組がなにやら言い争っている。<br> どうやらOL達の部屋に『こんや 12じ だれかが しぬ』と書かれた紙が投げ込まれたようだ。<br> 気味悪がるOL達ではあったがテレビがその部屋にしかないこと、そして部屋に入らずともドアの隙間から<br> 紙を投げ入れられることで納得し、誰かのイタズラということでその場は収まった。</p> <p><br> 171 かまいたちの夜1、長いよ sage 2005/06/22(水) 15:23:33 ID:964+6anK<br> その2<br> その後、透と真理は談話室でくつろいでいると香山夫妻がやって来て、透を自分の会社へと誘ってきた。<br> やんわりと断るも香山さんは一人で話し続けるのであった。<br> ちょうど小林さんがビールを持ってきてくれたとき、外に何かが落ちる音がして驚く透。しかしそれは<br> ただ屋根に積もった雪が落ちただけであった。そのまま窓を眺めていると、車の音が聞こえてきた。<br> そして、遅れてやって来た客・美樹本が現れた。外の吹雪がひどいらしく美樹本さんは大変苦労したと言う。<br> 実際、今までにないほどの吹雪だそうだ。<br> 美樹本さんは荷物を置いてくると談話室に現れ、自己紹介を始めた。陽気な性格らしく大声で話す人である。<br> 皆でビール、紅茶などを飲んでいると小林さんが他の人達も誘うようにみどりさんに言った。<br> 田中さんは人付き合いが良さそうでないということで、誘わなかったもののOL三人組はお茶を飲みに<br> 談話室へと降りてくる。俊夫さんはテレビを見てるということで現れなかった。<br> 人が増え騒々しくなる談話室。みなで楽しくお茶をしているときに突然「ガシャン」とガラスが<br> 割れる音が響く。小林さんが一階を見て回るも異常はなく、俊夫さんを部屋から連れ出して戻ってきた。<br> そして各自、自分たちの部屋の窓が割れてないか確かめに行く。小林さん曰くほおっておくと<br> 冷凍庫になってしまうらしい。透、真理、香山夫妻、美樹本さん、OL三人組ともに異常は見当たらなかった。<br> すると残る部屋は一つしかない。田中の部屋だ。<br> ふと真理があの脅迫状は田中の仕業ではないかとつぶやく。いやな予感がする透。<br> 小林さんが田中の部屋をノックするも返事がない。強くノックするもやはり返事はない。<br> ノブを回すも鍵がかかっていたため、小林さんのマスターキーを使い部屋に入る。<br> 部屋を開けた途端ひどい寒気が吹き抜ける。案の定、窓が開け放たれていた。<br> 小林さんが田中さんを呼ぶが見当たらない。窓ガラスは割れ、枠だけになった窓が外壁に叩きつけられてた。<br> 窓を調べようと近づくと、そこにはバラバラに切断された田中の死体が床に転がっていた・・・</p> <p><br> 172 かまいたちの夜1、長いよ sage 2005/06/22(水) 15:24:08 ID:964+6anK<br> その3<br> その後、殺害された田中を除く全員が談話室に集まっていた。<br> 透はそこで、死体が発見されたこと、脅迫状のことを皆に話す。<br> かまいたち、プラズマのせいだと異常事態に混乱していると、香山さんが警察に連絡を入れるべきだと言う。<br> 早速、小林さんが電話をかけてみるも繋がらない。どうやら電話線が切れてしまったようだ。<br> 携帯電話を試すも電波が入らない。電話が使えない、外は吹雪、完全に閉じ込められてしまった。<br> 人殺しがどこかにいるかもしれないのに…。<br> 全員に不安が広がる。このペンションにすでに人殺しが隠れているかもしれない。<br> いつ襲われるか分からない状況だ。そんな時、真理が武器を持ったほうがいいのでは、と提案する。<br> 賛同する一同。モップや果物ナイフ、スキーのストックを持ち、男性5人、透、美樹本、小林、香山、俊夫<br> で犯人が隠れていそうな所を点検してまわる。一階、二階と調べてまわるも何も見つからない。<br> そして香山さんがふと物置を指差す。その時、ガタッと中で物音が聞こえる。緊張が走る。<br> 意を決して物置を開けると同時に何かが飛び出してきた。<br> なんと、猫であった。その猫はペットのジェニーだそうで、シュプールで飼われているそうだ。<br> その後も調べるも結局なにも見つからなかった。ほっとしたような不安なような気持ちになる一同。<br> 談話室に戻り、とりあえず皆でコーヒーを飲む。そのとき透は疑問を抱く。<br> 犯人は本当に外から窓を割って入ってきたのだろうか?<br> 窓が割れる音がしてから田中の部屋に行くまでは、15分程度だ。そんな時間で人を殺害しバラバラに出来るのだろうか?<br> なにか短時間で出来る方法があるのだろうか?</p> <p><br> 173 かまいたちの夜1、長いよ sage 2005/06/22(水) 15:25:31 ID:964+6anK<br> その4<br> 窓が割れる音がしたとき一人だけ談話室にいなかった人間を透は思い出す。<br> 俊夫さん。透のなかで疑念がうずまく。いや犯人は外部の人間である、<br> そうあるべきだと無理に思い込もうと透はするのであった。<br> すると小林さんがふいに立ち上がり外を見てくると言う。何か痕跡を見つけられるかもしれない。<br> 猛吹雪の中、小林、俊夫、美樹本たちで外を見回りに行った。<br> 談話室で待っていると香山さんが携帯を試しに二階へ、OL三人組はトイレに行くといい二階へ行った。<br> 裏口のベルが鳴り今日子さんは裏口へ、それについていく透と真理。<br> 裏口には小林さんたちが戻ってきていた。何と美樹本さんが何者かに殴られ、頭から血を流していた。<br> 美樹本さんを治療し二階の部屋へ運び、部屋を出ると香山さんと出くわし電話のことを聞くも<br> やはり駄目だったようだ。談話室へ戻り、小林さんから事情を聞く。<br> 外へ出るなり、はぐれてしまい気付いたときには美樹本さんは襲われていて、犯人の顔も見ていないようだ。<br> 俊夫さんが襲った?再び俊夫への疑念が浮かび上がる。<br> 美樹本さんは意識はあるものの医者に見せねば安心は出来ない状態だと言う。<br> そこへ俊夫さんが戻ってきた。そして、みどりさんがいないことに気付く。<br> みどりさんは気になることがあると言って、死体のある部屋に行ったらしい。<br> OL三人組もトイレに行ったきり帰ってこないのも気になる。<br> 俊夫さんが見に行くと言う。透は迷った、俊夫さんを一人で行動させていいのか。<br> 考えていると真理が行くという。また透は迷った、俊夫さんを見張るべきか真理を守るべきか…<br> 迷っていたら真理はさっさと二階へと行ってしまった。もし犯人が二階に隠れていたら…<br> 心配になったところで真理は二階から降りてきた。<br> OLたちは誰も信用できないと言う。つまり、このペンションの中の誰かが犯人だと思っている。<br> 誰もが考えていた可能性だ。疑心暗鬼。<br> しかし小林さんは反論する。人を殺しバラバラにする時間があった人間がいるか?と。<br> 人を殺しバラバラにするのに30分かかるとする…夕食が終わったのが8時頃<br> 食堂を出ると脅迫状の件でOL達が騒いでいた。その後、香山夫妻・小林夫妻・OL達が談話室へ来る。<br> そして美樹本さんが到着したのが8時半頃。これ以降、俊夫さん以外の全員が事件まで談話室にいた。<br> 俊夫さんにもギリギリ犯行ができた?<br> 透は疑問に思う、犯人はいつ犯行を行った?いつペンションに入り田中を殺害したのか?<br> 窓は閉まっていた。正規の入り口はひとつ。田中が自ら招き入れた可能性もある。<br> 色々と推理していると、みどりさんがまだ帰ってこないことを俊夫さんが気にする。<br> 真理が行った時みどりさんは見当たらなかったらしい。とにかく危険なのには間違いない。<br> OL達もふくめ全員でまとまっていたほうが安全ではある。そこで全員でみどりさんを探すことにした。<br> 二階に行くとジェニーが物置に向かって鳴いている。<br> 小林さんが物置を開ける。そこにみどりさんがいた、すでに息絶えた姿で・・・。</p> <br> <p>174 かまいたちの夜1、長いよ sage 2005/06/22(水) 15:25:54 ID:964+6anK<br> その5<br> みどりさんは殴り殺されていた。その姿を見た俊夫さんは怒りわめく。狂ったがごとき怒り<br> そして悲しみ。透は真理にOL達を呼ぶように言い、自分は美樹本さんを呼んだ。<br> 皆で談話室に一緒にいるほうが安全であるからだ。俊夫さんとみどりさんを残し談話室へと向かった。<br> 数分後、俊夫さんはみどりさんを抱き一階の自室へと連れて行った。<br> 俊夫さんが戻ってきたあと、第二の事件の皆に話した。<br> 自分たちの中に犯人がいる可能性、ペンションの中にいる可能性。どちらにせよ全員でいれば犯人も<br> ヘタに行動はできないということ。しかしお互いを疑う状態は続く。<br> 醜く罵りあい、泣きわめく結果、重い空気が流れてしまった。<br> 空気を変えるべく香山さんがテレビをつけた。銀行強盗のニュースがやっていた。<br> 香山さんは気分をほぐそうとニュースについてコメントした。透もそれに乗っかった。<br> 真理、俊夫も乗ってきた。少し空気がやわらいだ。<br> そして透は何故みどりさんは殺されたのかについて考えた。「気になること」とは?<br> 何かを知ってしまったから殺されたのではないか。<br> 透は田中の部屋を調べてみることにした。<br> 田中の部屋はユニットバスなどを使った様子はなく、また荷物も何も入っていなかった。<br> 透は推理してみるもまだ分からない。そこでとりあえず消去法を使って考えてみる。<br> 第一の事件(田中殺し)・・・結果、香山夫妻だけが犯行できる時間を持っていたことが分かる。<br> 第二の事件(美樹本殴り)・・・香山さんだけは携帯を試すと言い一人になる時間があった。<br> みどりさんも同時に殺すことが出来た。<br> 理にかなった推理だ。香山さんに全員から恐怖・怒り・悲しみさまざまな感情がぶつけられる。<br> 香山さんは当然否定するも推理を覆すようなことはできない。その場ではとりあえず地下のワイン庫へ<br> 閉じ込めておく事にした。香山さんにすれば真犯人から身を守れる、他の人にすれば犯人を監禁できる<br> ということで香山さんも了承した。<br> 明日になれば吹雪がやみ警察が来る、そう信じて皆、自室へ戻っていった。</p> <p><br> 175 かまいたちの夜1、長いよ sage 2005/06/22(水) 15:26:20 ID:964+6anK<br> その6<br> 犯人は捕まえた…とはいえ本当の犯人かは分からない。不安が残るなか透と真理は二人で透の部屋にいた。<br> 身も心も疲れていた透と真理はそのまま眠ってしまった。・・・ふと眼を覚まし、時計を見ると午前3時50分。<br> 夜明けまでまだ時間がある。そして透は真理がいないことに気付く。真理は今一人だ、不安がよぎる。<br> 廊下にでるもしんと静まりかえっている、真理の部屋へと向かう。すると突然、悲鳴が聞こえてきた。<br> 真理の悲鳴だ、そして再び悲鳴が聞こえた。<br> 透は真理のもとへ急いだ。真理は一階にいた。小林夫妻が殺された、真理の様子から透はそれを察した。<br> …まさか香山さんが、と思い地下室へ向かうと鍵をかけておいたはずなのに地下室の扉が開いていた。<br> おそるおそる中に入るとそこには香山さんまでもが殺されていたのだった。<br> 透はもはや正常な思考ができなくなってきた。とにかく生き残る、それだけを考えた。<br> 二人は二階へ戻り生き残った人たち(透、真理、春子、俊夫、美樹本、可奈子、亜希、啓子)に新たな被害を伝えた。<br> しかし美樹本だけは出てこない。心配になり様子を見に行く透。呼んでも返事がない…ドアに鍵はかかっていない<br> 部屋に入ると美樹本はベットにいた、がすでに手は冷たく脈が完全に止まっていた。<br> おそらく怪我で脳内出血でもしたのだろうと透は思った。<br> 透にはやはり俊夫が犯人としか考えられなかった。田中さんとみどりさんを殺したのは香山。<br> みどりさんの復讐のため、小林夫妻を殺し、地下室の鍵を手にいれ、香山さんを殺害した。<br> そう考えればつじつまは合う。<br> その後、真理、春子さんはOL達の部屋でまとまっていた。透は一人で小林夫妻の様子を見に行った。<br> 小林夫妻の部屋に入ると、小林さんが包丁で刺され死んでいた。そしてバスルームには今日子さんの死体。<br> 部屋から出ると裏口のドアノブに血がついてるのに透は気付いた。ドアは鍵がかかっていた。<br> 透は覚悟を決め外に出ると血痕が雪の上に落ちていた。吹雪の中、透は突如、俊夫に襲われた。<br> しかし、透だと気付くと俊夫は手を緩めた。俊夫はひどい怪我をしていた。「あいつだよ・・・」<br> 『あいつ』にやられた。そう言い残して俊夫は死んだ。透は混乱した、俊夫は犯人ではなかった。<br> あいつとはいったい・・・?</p> <p><br> 176 かまいたちの夜1、バッドエンド編 sage 2005/06/22(水) 15:27:34 ID:964+6anK<br> その7-1<br> 生き残っているのは透と真理、春子とOL三人だけだ。<br> 果たして女性にあんな殺人ができたのだろうか?もしや香山が本当は生きていて犯行を行ったのでは?<br> 香山の死を確かめに透は再び地下室へと戻る。だが確かに香山は死んでいる。<br> となると犯人は…真理?信じられない、信じたくない、透はそんな気持ちだった。<br> そしてモップを持ち、透は二階のOL達の部屋へ行く。ドアを開けると予想通りの光景だった。<br> 可奈子、亜希、啓子、三人とも殺されていた。<br> 廊下に出ると透は真理と出くわした。真理が透へ向かって足早に歩いてくる。何か握っているのが気になる。<br> 真理はぼくまでも殺すつもりなのか?絶望する透。真理はこちらに向かって飛び掛ってくる。<br> 透は真理めがけてモップを振り下ろした。真理の頭から血が噴出す。<br> 真理を問いただす透だが、ふと真理の傍に落ちているネックレスを見つけた。真理はこれを握っていたのだ。<br> 真理は透に抱きつこうとしただけだった。真理はそのまま息絶えた。<br> これは夢、ただの夢なんだ。朝、眼が覚めれば真理が起こしに来てくれて、またスキーの特訓をするんだ。<br> このあと真理とは公認のカップルになて、何年後かには結婚したりしてたりして…楽しいことを考えているのに<br> 透の目から涙が止まらなかった。これは夢なんだ…空想にふけった透が我に帰ると目前に人影があった。<br> 人影が透を襲う。これで夢が終わる。長い夢が終わって真理が起こしにきてくれる。早く起こしに来てくれ…</p> <p><br> 177 かまいたちの夜1、バッドエンド編 sage 2005/06/22(水) 15:30:56 ID:964+6anK<br> その7で分岐(その6までは一緒ってことです)</p> <p>その7-2<br> 生き残っているのは透と真理、春子とOL三人だけだ。<br> 果たして女性にあんな殺人ができたのだろうか?もしや香山が本当は生きていて犯行を行ったのでは?<br> 香山の死を確かめに透は再び地下室へと戻る。だが確かに香山は死んでいる。<br> となると犯人は・・・春子さん?香山さんと共犯だったとすればありえる話だ。<br> 透はOLたちの部屋に戻った。しかし、そこには春子はいなかった。そして響く悲鳴。<br> 春子のワナだろうか?迷う透に真理が見殺しにできないと飛び出す。<br> 春子の部屋は鍵がかかっていた。マスターキーを取りに行く透。一階に下りると突如、部屋の電気が全て消えた。<br> 真理が気になり透は二階へと戻ると廊下に真理がいた。透を心配してきたらしい。<br> 急いでOL達の部屋に戻った二人、すると電気が回復した。そこには惨殺されたOLたちの姿があった。<br> そこで透はある考えが浮かぶ。透が心配だからといって一人で出歩いたりするだろうか?<br> OL達と一緒だったのは真理しかいないのでは?疑う透に気付いた真理。真理は怒り自分の部屋へと帰ってしまう。<br> 透も自分の部屋へと戻った。透はもう眠ってしまいたい気分だった。<br> 真理が透を殺す可能性、真理が真犯人に殺される可能性。どちらも最悪である。<br> そこへ響く真理の悲鳴。ワナ?<br> 透はすべてがどうでもよくなってしまった。もはや生きている意味はない。<br> 透は部屋の鍵を開け、そのままベットで眠りについた…目覚めれば真理に会えると信じて<br>                                                           終</p> <p><br> 205 かまいたちの夜1、殺人事件編ハッピーエンド sage 2005/06/24(金) 20:47:42 ID:5ACLjtXu<br> その4解決編<br> その3から分岐</p> <p> 透は考えた。じつは犯人はずっと前からペンションに入り込んでいたのではないかと。<br> いつ?何処から?戸締りがしていた以上、正面玄関などの人目につく所しかない。<br> とすると…犯人は正面から入ってきたが誰も見えなかったのだ。<br> 透には真相が見えた。この事件の謎、そして犯人が。<br> 透は皆に犯人が分かったと告げる。驚く一同。全員が見守る中、透はそっと話す。<br> 「犯人は、美樹本さんだ」<br> しかし、美樹本さんはシュプールに着てからは、ほとんど談話室にいた。<br> 荷物を自室へ持っていく数分の間だけを除いては。どうやって殺害したのか、疑問を言う一同。<br> 確かにその時間では犯行は出来ない。透はあっさり認めた。だが透は「田中さんは殺せずとも<br> 鈴木さんなら殺せたんじゃないかな」と言い添えた。理解できない様子の一同。<br> 「つまり、あの死体は誰かは分からないが田中さんではない」と言い切る透。<br> 誰にも田中さんは殺せなかった、が死体は確かにある。ということは死体は田中さんではない。<br> 犯人が分かった代わりに被害者が分からなくなった、と俊夫さんは鼻で笑う。<br> では被害者はどこから入ってきたのか?と小林さんは眉をひそめる。<br> 透は答える。「もちろん、正面玄関からですよ」<br> 正面から入ればチャイムがなり、スタッフには分かるようになっていると小林さんは反論する。<br> 一人で入ってくれば気付かれる。しかし、田中さんと被害者が一緒に入ってくれば別である。<br> 田中さんは間違いなく一人だったと断言する小林さん。<br> 「スキーバックの中を確かめましたか?被害者はその中にいたんですよ。すでにバラバラになってね」<br> 透がそう言うと全員が息を呑んだ。<br> 死体をバラバラにした理由、それは運びやすくするためであった。<br> そして脅迫状、あれも犯人が書いた物で、12時ごろ死体を発見されるだろうと犯人は予想していた。<br> 死体発見のきっかけとなった窓が割れる音。あれも犯人のしわざで、わざと死体を発見するように<br> 窓が割れる仕組みを仕掛けたのだ、アリバイ工作のために。<br> 窓は外開きのタイプだ。犯人は外へ出た後、ロープを窓につけ、そしてロープの反対側には平べッたい<br> 板のようなもの…バックの底板など…を繋いでおく。窓と板をロープで繋いだ後、その板を屋根の雪に<br> 突っ込んでおく。すると時間が経つと積もった雪が屋根から滑り落ち、板も一緒に落ちる。<br> ロープで繋がった窓は勢いよく引っ張られ、外壁に叩きつけられて窓が割れるという仕組みだ。<br> 板とロープはそのまま雪に埋もれてしまう。この計画ではいつ雪が落ちるか分からない不確実なものだ。<br> そこで犯人はいつ窓が割れてもアリバイが作れるように、服も髪型も変えてペンションに戻ってきて<br> 透たちとともに死体を発見する方法を使った。<br> 美樹本はまず田中の格好をして顔を隠してペンションに来る。一緒にバラバラ死体を部屋に置いて、<br> 窓が割れる仕掛けを作り、窓から逃走する。近くに隠しておいた車などで着替え、再び美樹本として<br> ペンションへやってくる。そして、皆と死体を見つけることでアリバイを作ろうとしていた。<br> 自分の推理を話し終えた透は美樹本へ話しかけた。もしその髭が本物なら謝ると。<br> 真偽を見極めるために透は美樹本の髭をぐいと引っ張る。するとベリッという音とともに髭が剥がれた。<br> 「やっぱり…」透が呟くとともに美樹本は透の腕をねじあげた。<br> 美樹本は本性を現した。透の腕を人質に美樹本は全員を威嚇する。<br> 透は自分に構わず、美樹本を捕まえるようにと叫ぶ。それを聞いた美樹本は透の腕を折った。<br> 苦しみわめく透。それを見て楽しんでるかのような美樹本。<br> すると真理が透を助けに美樹本へ飛び掛る。もみ合う二人、大柄な美樹本に真理がかなうはずないと<br> 思いながら何もできない自分を透は歯がゆく思った。<br> しかし次の瞬間、美樹本が高く飛び上がりテーブルに叩きつけられた。何と真理が美樹本を投げ飛ばしたのだ。<br> 驚く一同。護身用に合気道をならっていたのが役立ったらしい。呆然としていた一同も我に帰り<br> 今のうちに美樹本を縛り付けた。透は応急処置をしてもらい、ようやく皆の緊張がとけた。<br> みんな無事だったことを素直に透は喜んだ。真理はかっこよかったと言ってくれている。<br> そして皆が見ていないのを確認してから二人はそっとキスをした。<br>                                          完</p> <p><br> 206 かまいたちの夜1、殺人事件編バットエンド sage 2005/06/24(金) 20:48:43 ID:5ACLjtXu<br> その6解決編<br> その5>透は田中の部屋を調べてみることにした。<br>    >田中の部屋はユニットバスなどを使った様子はなく、また荷物も何も入っていなかった。<br> から分岐</p> <p>談話室に戻り犯人が分かったと皆に告げる透。<br> 犯人は…美樹本だと透は言った。外へ見回りに行った時に殴られた。あれは自作自演であった。<br> 死体をバラバラにするほど手間をかける犯人である、それぐらいやるだろう。<br> 透は自分の推理を話し始める。透は最初、死体をバスルームで切断した後、部屋に放置したのだろうと<br> 思っていた。しかし、バスルームを使った様子はない。つまりすでにバラバラの状態で持ってきたのだ。<br> 田中=美樹本だと言う透。全員に動揺が走る。そして反論する美樹本。<br> 透は「つけひげでしょう?外れかかってますよ」言うと、美樹本は思わず手をアゴに当てた。<br> かまをかけたのだ、美樹本は見事に引っかかった。ニヤリと笑う美樹本。<br> そして透は事件の謎を解き始める。バラバラだった理由。窓ガラスを割る仕掛け。脅迫状。(内容は前と共通)<br> 自作自演の襲われたふりは、あまり外を調べられたくなかった、窓を割る仕掛けが発見される可能性があるからだ。<br> 全てを語った透は美樹本へ動機を聞く。美樹本は話始めた、いつの間にかその手には銃が握られていた。<br> みどりさんはやはり真相に気付いてしまった、そのために殺された。<br> 実はバラバラ死体は美樹本の相棒であった。美樹本と南(バラバラ死体)はニュースでやっていた<br> 銀行強盗犯だったのだ。誰もが驚いた。分け前の分配で揉め、美樹本は南を殺した。<br> 盗んだ金は宅配便でシュプールに届けられる予定だとも言う。死体をうまく処分する方法として<br> 手の込んだ、この事件を起こしたのだ。<br> 全てを話し終えた美樹本は金が届くまで待って逃げるつもりだと言う。そのために他の人間を縛らせた。<br> 拳銃で脅されながら縛られていく一同。透は俊夫さんと一緒に後ろ手で縛られていた。<br> 何とかしなきゃ、俊夫さんがささやく。透がとまどっていると俊夫さんはズボンに果物ナイフがあると言う。<br> ナイフを抜いた俊夫さんは透の縛られているロープを少しずつ切り始める。<br> 透のロープが切れる、俊夫さんのロープを切っている時間はあるのだろうか?<br> と、そのとき真理が美樹本へストックを振りかざしていた。透は真理の手を汚させまいと美樹本へ<br> 体当たりを食らわせる。勢いで美樹本の手から離れた拳銃は、真理の足元へと転がる、拾う真理。<br> 美樹本は透の急所へケリを入れると、真理に向かって歩き出した。<br> 拳銃を美樹本へ向ける真理。声が震え、腕も震えている。透は目を閉じた。次の瞬間、銃声が鳴り響いた。<br> そして静寂。透はおそるおそる目を開けた。そこには真理が座り込んでいて、美樹本は首をかしげていた。<br> 美樹本の後ろには俊夫さんがいて、まだ腕は縛られているのにモップを握っていた。<br> 真理の弾ははるか天井の方へあり、美樹本は俊夫さんがモップで殴ったのだ。<br> 俊夫さんは後ろ手で縛られていたのに、手は前に来ていることを不思議に透は思った。<br> 俊夫さんは体が柔らかく、両手の間から足を通して手を前に持ってきたのだった。<br> 美樹本を縛りつけ、一安心する一同。みどりさんさえ生きていれば・・・悔やむ透。<br> 真理が落とした拳銃を俊夫さんが拾い上げ、美樹本を見つめていた。美樹本を殺そうとでも考えているのだろうか?<br> そこで透は思い出す、美樹本が盗んだ金がシュプールへ届けられることを。人の命を奪ってまで欲しい大金。<br> まさか、と透は俊夫さんを見ると、俊夫さんは拳銃をスッと操作し弾倉をはずす。<br> それを透に預ける。俊夫さんはみどりさんところへ行くと言い、自室へ戻っていく。<br> 透はおぼろげながらAT拳銃の知識を思い出す。一発撃った後、新たな弾が本体へ送り込まれることを。<br> 嫌な胸騒ぎを感じる。その時、どこからか銃声が聞こえた。<br> なぜ?なぜ?殺人犯が生きているのに、なぜ俊夫さんが死ななければならないのか?<br> 透以外は誰も理解できない様子でいる。透はもう説明する気もなかった。<br> どうしてこうなったのか、透はただただ悲しむしかなかった…<br>                                      終</p> <p><br> 207 かまいたちの夜1、殺人事件編バットエンド sage 2005/06/24(金) 20:49:28 ID:5ACLjtXu<br> その7解決編</p> <p> 透は『あいつ』の正体に気付いた。あいつは美樹本だ。<br> すべてを理解した時、悲鳴が鳴り響く。あせる透。<br> 階段を昇ると、春子さん倒れていた。周りにあいつの姿は見えない。<br> 近づくと春子さんはもうすでに助からない状態なのが分かる。<br> 犯人が分かった今、透は恐怖や悲しみより怒りの気持ちがはるかに強かった。<br> そして透は美樹本の部屋へと向かう。美樹本の死体へ透は話しかける。<br> すると美樹本は死体のふりを止め、起き上がった。手の冷たさは雪を触って冷やした。<br> 脈は脇の下にタオルを強く挟んで血行を止めたために無かった。自分の推理を美樹本に聞かせた後、<br> 透は怒りをぶつけた、なぜ皆を殺したのかと。はぐらかす美樹本、そして立ち上がり透へゆっくり近づく。<br> 透はモップを持っていたが、美樹本の異様な殺気に押される。覚悟を決め、モップで殴りかかった。<br> しかし、美樹本は攻撃をかわし透の首を後ろから絞めつけた。その手にはナイフが握られている。<br> 喉へ冷たいナイフが当たる。その時、「透?」と声が聞こえ、どんと音がして美樹本がふらついた。<br> 透はそのときうまく美樹本から逃れた。が、すぐに美樹本によって押し倒され両手で首を絞められた。<br> 苦しみ、意識が遠のいていく透。だが、ふと美樹本の力がなくなる。そして眼を開けるとドアには<br> 真理が立っていた。真理の両手は血まみれであった。<br> 真理は透を助けるべくナイフで美樹本を刺したのだ。長い悪夢が終わったと透は思った。<br> しかし、なぜ美樹本はこんなことをしたのか?どうやって田中を殺したのか?<br> 今となっては誰も答えられない。だが、今は真理と生きていることを喜ぶのだった。<br>                                       終</p> <p><br> 208 かまいたちの夜1、スパイ編 sage 2005/06/24(金) 20:50:09 ID:5ACLjtXu<br> その2スパイ編<br> その1の夕食後>談話室に戻ってみると小林さんとOL三人組がなにやら言い争っている。<br> から分岐</p> <p> どうやらOL達の部屋に『こんや かまいたちが あらわれる』と書かれた紙が投げ込まれたそうだ。<br> その言葉を聞き、青ざめる真理。気にする透だったが真理は答えてくれなかった。<br> 誰かのイタズラ…もしくは誰かへのメッセージだが間違えてOL達の部屋に入れたのでは?<br> どちらにせよ気にするものではない、と小林さんは言った。透もそうだろうと思っただろう、真理の<br> 青ざめた表情さえ見ていなければ。ますます気にする透だったが、真理は透を置いて二階の自室へと戻っていく。<br> 透が真理を追おうとすると、小林さんがお茶でもしないかと話しかけてきた。断るのも妙なため透は<br> そのまま談話室にてお茶を飲むことにした。だが、やはり透は真理のことを気にかけていた。<br> あのメッセージ…もし真理へ当てたものだとすれば?真理が青ざめてもおかしくない…などと<br> 考えていたところ、真理が二階から降りてきた。真理は何事もなかったごとき様子だ。<br> 透はただの思いすごしだ、そう思いこんだ。<br> その時、外から車の音が聞こえた。遅れてやって来た客・美樹本が現れた。<br> 美樹本さんが二階の自室へと昇っていくとき、OL達が鋭い目つきで彼を見ていたようだった。<br> お茶が入り、透、真理、OL三人、美樹本、小林夫妻、みどり、俊夫と談話室に人が増えにぎやかになった。<br> 夜も更け、そろそろ寝ようと各自部屋へと戻っていく。<br> 透は真理を部屋に誘うも断られる、やはり何かを気にしている様子だ。<br> 部屋に戻り透は一人、真理のことを気にする。するとノックの音が聞こえる。真理?と喜んだ透。<br> しかし、ドアを開けるとそこには可奈子がいた。とまどう透をよそに可奈子は部屋に入り<br> ワインを飲まないかと誘う。そして可奈子は透を誘惑する。色仕掛けに迷う透・・・<br> そして透は可奈子へと飛びかかった。・・・ふと気がつくと、そこには真理がいた。<br> 透はいつの間にか眠っていたようだ。真理に起こされ、あたりを見回すと<br> そこには可奈子の死体があった。</p> <p><br> 209 かまいたちの夜1、スパイ編 sage 2005/06/24(金) 20:50:36 ID:5ACLjtXu<br> その3スパイ編</p> <p> 可奈子は喉元を真一文字に切り裂かれ死んでいた。驚く透に対し、真理は冷静に死体を観察する。<br> 可奈子に誘惑されたことを真理に話した透は、床に血文字が書かれているのを見つける。<br> 「かまいたち」<br> ダイイングメッセージなのだろうか?あの手紙との関係は?考える透に真理は気にするなと言い放つ。<br> 慌てふためく透に真理は苛立ちながら、冷静に事を対処していた。そのことを透は不審に思った。<br> そして真理は小林さんを呼びに一階へ向かう。小林さんが透の部屋へ来ると、突然ベットの下などを<br> 探し始めた。やがて小さな黒い物=盗聴器を見つけて外へ捨てた。<br> その後、小林さんは透が飲んだワインを調べ自白剤が入っていたと言った。<br> 透を無視し話し始める小林さんと真理。フランス情報部がなんとかとか盗聴器がどうとか…<br> なにがなんだか分からない透。小林さんは心を決め、透へ話し出した。<br> 実は小林さん、真理も日本の諜報機関なのだと。他国のスパイの動向を探る役目らしい。<br> そう可奈子もまたフランスのスパイで透を重要な人物と勘違いして自白剤を飲ませたようだ。<br> その重要人物が「かまいたち」という伝説のスパイ集団なのだ。「かまいたち」は昔、ソ連のスパイで<br> 重要な機密を握っていた。しかしソ連が崩壊した今、彼らは居場所がなくなってしまった。<br> しかし重要な機密を持ったまま行方がしれなくなったため、様々な国がその情報を得たいがために<br> 彼ら「かまいたち」を手に入れるべく暗躍しているということを。<br> 「かまいたち」が今夜このシュプールに現れる、そんな情報を日本は手にいれ「かまいたち」を<br> 捕まえるべく、このペンションを借りて小林さんはオーナーの姿をして探していたのだ。<br> 真理もまた普通の大学生という姿でカモフラージュし、ここへ来たのだ。透はそれに利用されただけ<br> だったのだ。悲しむべきか怒るべきかも分からない透だった。<br> そんな透をよそに話は続く。ダイイングメッセージ・『こんや かまいたちが あわられる』という手紙。<br> これらは「かまいたち」をあぶり出すために行われたことだと小林さんが言う。<br> あの手紙はOL達の自作自演で、「かまいたち」という言葉に反応するかどうか確かめたのだ。<br> 真理は反応してしまったために一緒にいた透を可奈子は狙ったのだった。<br> そして小林さんは死体をバスルームへ隠し、透に朝まで何事もなかったごとくしろと<br> 言い放つと出て行った。真理も出て行き、部屋には透と死体だけになってしまうのだった。</p> <p><br> 210 かまいたちの夜1、スパイ編 sage 2005/06/24(金) 20:51:31 ID:5ACLjtXu<br> その4スパイ編</p> <p> 死体のことを気にしつつ、何とか時間を潰した透。朝6時ごろに部屋から出て一階に行くと<br> みどりさんがいて、透に話しかけた。俊夫さん、みどりさんも小林さんの部下だと言う。<br> それを聞いた透は少し安心し、談話室でコーヒーを飲んでいた。すると真理もやって来て<br> ごく自然に話しかけてきた。その時、OL達二人も談話室へやって来て透と真理に可奈子のことを聞く。<br> はたしてスパイなのか透と同じくカモフラージュ要員なのか…当然知らないふりをする透たちであった。<br> その後、香山夫妻、美樹本さんもやって来て朝食まで時間を潰した。<br> 朝食の時間、食堂には可奈子以外来ていた。あの怪しい田中も相変わらず顔を隠し食事を取っている。<br> このなかの誰かが「かまいたち」なのか…疑いだすとキリが無く、食事風景すら腹の探り合いのようだった。<br> そして最初に食べ終え二階へと向かったのは田中だった。<br> 真理は何気ないふりをして田中の後をつけていった。透は食堂に残り他の人間の様子を見ていた。<br> 次に美樹本が食事を終え二階へと行く。透はつい立ち上がり後をつけた、自分の部屋に盗聴器を<br> 仕掛け、殺人をした相手のことを腹を立てていたのだろう。<br> 二階につき、さり気なく美樹本を見ていると彼は普通に部屋に入っていった。が、すぐに出てきて<br> 透のほうへ向かってやって来た。自室へと逃げ込む透、だがドアを閉めようとした所で美樹本に<br> 力ずくで開けられ、透へと襲い掛かってきた。<br> 体を押さえつけられる透、美樹本は透から情報を聞き出そうとする。<br> しかし突如、美樹本の力がなくなる。見ると真理が立っている、手刀一発で気絶させたようだ。<br> 美樹本を縛り上げると、真理は透を連れ立ち美樹本の部屋へと向かう。<br> 部屋で真理は手慣れた様子で、バックから様々な物を見つける。無線機、信号弾、パスポート<br> どうやら彼はアメリカのスパイなようだ。美樹本は「かまいたち」ではなかった。<br> 一方、田中は部屋でおとなしくしているようだ、彼が怪しいことには変わりはないが。<br> 美樹本の部屋を出ると真理はすぐに透の部屋へ向かった。透もそれにつづく。<br> 部屋に着くとまず気絶させた美樹本の様子を確認すると、つぎにバスルームへと向かう。<br> バスルームを開けた瞬間、何者かが真理を襲った。それは河村亜希だった。彼女がアイスピックを持ち<br> 真理を狙っている。透が助けようとしたとき、背後から北野啓子が透の狙った。<br> 啓子は透の首にピアノ線を巻き、絞め始めた。かろうじて指を食い込ませた透だが、このままでは<br> 指も首もピアノ線によって切断されてしまう。嫌だと思う透、すると真理が透は関係ない人だと言った。<br> そして真理はOL二人…フランスのスパイ達に素性を話す、日本の諜報機関のものだと。<br> OL二人は可奈子を殺したのは透たちだと勘違いして、襲ってきたのだ。<br> 事情を話した結果、二人ともおとなしくなってくれた。その時、部屋をノックする音がした。<br> OL二人はバスルームへ隠れる、そしてドアを開けるとみどりさんがいた。</p> <br> <p>211 かまいたちの夜1、スパイ編 sage 2005/06/24(金) 20:51:53 ID:5ACLjtXu<br> その5スパイ編</p> <p> どうやら小林さんが見当たらないらしい。真理はみどりさんに何か告げ、一緒に出て行く。<br> 透は部屋に残っていると、またしてもノックする音が。出てみると春子さんがいた。<br> 春子さんは小型銃を持っていた。またしても狙われる透。「かまいたち」について問いただす春子さん。<br> そこへ真理が戻ってきて、春子さんと格闘する。真理はあっさり春子さんをのしてしまった。<br> 春子さんも縛りあげた後、田中の部屋へ行くと真理は言う。<br> OL三人、美樹本、香山夫妻がスパイであった今、残るは田中しかいない。<br> 部屋を出た透はバスルームに隠れたOL達を気にする、が真理はみどりさんに催眠ガスを仕込むように<br> 告げておいたから安心だと言った。<br> 田中の部屋をノックする。ドアを開ける田中、部屋の中だというのにまだ帽子、サングラスの格好だ。<br> 話があると告げると、田中は全てを悟った様子で部屋へ二人を招いた。<br> 田中が何者であるか分かったと言い、金の取引を持ちかける真理。<br> それを聞いた田中は少し考え込む、すると突然ドアから声が聞こえる。<br> そこには香山夫妻が大型銃をこちらに向けていた。驚く田中に香山さんも取引を持ちかける。<br> どうやら香山夫妻はイスラエルのスパイのようだ。春子さんが透に真理を縛るよう脅す。<br> だが次の瞬間、バスルームが開き何かが飛び出してきた。<br> 意外にも河村亜希と北野啓子だった。<br> 香山夫妻が持っていた銃は二人によって奪われてしまった。<br> バスルームに閉じ込めておいたのだが、バスルームの天井裏が隣と繋がっていたため出てこれたのだ。<br> 一体何がどうなっているんだ!悲痛な叫びを上げたのは田中だった。<br> その田中はこのままOL二人ことフランスに連れて行かそうになる。<br> 亜希は啓子に迎えの連絡を入れるように指示し、啓子は部屋から出て行った。<br> 悔しがる真理は唇を噛んでいた。しかし今度はドアから声が聞こえた。<br> ドアを開けるとそこには、みどりさんが啓子に拳銃を突きつけていた…</p> <p><br> 212 かまいたちの夜1、スパイ編 sage 2005/06/24(金) 20:52:39 ID:5ACLjtXu<br> その6スパイ編</p> <p> 間一髪助かり、真理は亜希から銃を取り上げ、そして田中を外へ連れだそうとした。<br> 香山夫妻、OL二人はみどりさんに任せ、透と真理は一階へと向かう。<br> そしてボスである小林さんに伝えようと小林夫妻の部屋に入るも誰もいない。今日子さんも見当たらない。<br> 困惑しているとそこへ俊夫さんがやって来て、田中を外へ連れ出すのは自分の役目だと告げる。<br> そんなこと聞いていないと食い下がる真理だったが、小林さんがそう決めたと聞くとしぶしぶ承知した。<br> 田中は俊夫さんに連れられていく、しかし透はそこで違和感に気付く。<br> 俊夫さんの格好が薄着すぎるのだ。冬の雪山に行くのだから普通は厚着するはずなのに<br> 俊夫さんは部屋着のまま田中を連れ出した。そのことを真理に告げると真理は俊夫さんを追い、裏口にいた<br> 俊夫さんに銃を突きつけた。驚く俊夫さんに対して真理は冷たくあしらう。<br> 真理は透に小林夫妻の部屋および俊夫の部屋を調べるように指示する。小林夫妻の部屋を再度調べる透。<br> そしてバスルームを開けると…そこには死体があった、今日子さんだった。<br> 今日子さんは可奈子と同じく喉を真一文字に切り裂かれていた。その様子を見た真理は俊夫を問いただす。<br> しかし俊夫は自分が殺したのではないと、否定した。すると、部屋の外で様子を伺っていた田中が何者かに<br> 連れ去られてしまった。慌てて田中を追う俊夫。しかし、飛び出した俊夫はマシンガンに餌食となり、絶命した。<br> 意外な展開に驚く透と真理。透が壁からそっと覗き込むと、そこには何とみどりさんが田中とともに<br> マシンガンを持っていた。可奈子を殺し、今日子さんも殺し、今また俊夫さんを殺した…全ての犯人はみどりだった。<br> 彼女はダブルスパイだったようで、真理たちを裏切ったのだ。そして、田中を連れたみどりはスノーモービルに乗り<br> ペンションから逃げ出そうとしていた。急いで追いかける透と真理。<br> 二人もまたスノーモービルを使い、みどりを必死に追いかけた。荒れた雪道を全速力で駆け抜けていく二人。<br> 透はまるでロデオのごとく飛び回るスノーモービルから落ちないようにするだけで必死だった。<br> そうこうしている間にみどりのスノーモービルに追いついた。スノーモービルを運転しながらマシンガンは<br> さすがに撃てない、そのチャンスを狙って真理は近づくも、みどりは車体をこちらにぶつけて来た。<br> 何とかみどりの攻撃をかわし、ふたつのスノーモービルは横に並んだ。<br> そこで真理は透に田中に飛びつくように指示をし、透は言うとおり飛びついた。<br> 田中とともにスノーモービルから転げ落ちる透。雪の上とはいえ、かなり冷たく痛かった。<br> その後、スノーモービルがぶつかる音、そして壊れたような音が聞こえた。<br> 透が雪の中から這い出てくると、そこにはみどりがいた。しかもマシンガンをコチラに向けている。<br> みどりは田中以外に用はない、まして余計な秘密を知った透は邪魔な存在。<br> マシンガンの引き金をみどりは引いた…</p> <br> <p>213 かまいたちの夜1、スパイ編 sage 2005/06/24(金) 20:53:50 ID:5ACLjtXu<br> その7スパイ編完結</p> <p>透に向けマシンガンを撃つみどり。<br> …しかし、弾が出ない。何度やってもカチリ、カチリと音がするだけで弾が出なかった。<br> 「凍り付いているのよ」どこからか真理の声が聞こえた。<br> ここぞとばかりに透はみどりに飛び掛っていく、しばらく転がりあう二人。<br> だが、結局みどりが透の体を押さえつけたのだった。<br> みどりの手から現れる鋭いナイフ、その刃先には血の跡がついていた。これで皆を殺したのだろう。<br> 今度こそ絶体絶命、透がそう思い覚悟を決めた時銃声が鳴った。<br> みどりの胸から血が流れる。信じられない様子のまま、みどりは死んだ。<br> 真理が撃ったのだ。真理も服があちこち破け、顔には血がついている。<br> それでもお互いが生きていることに安堵すると、そこへ一台の車がやって来た。<br> 降りてきたのは小林さんだった。驚く二人、そして小林さんは透、真理、田中、そして死んだみどりを<br> 見てから「…済んだようだな」と呟く。<br> 真理は事情を小林さんに聞く、その声は怒りを必死に抑えているようだった。<br> 小林さんは言う。仕方がなかった、と。実はこの作戦は全て偽りで、『かまいたち』を捕らえる任務と<br> 称して、内部の裏切り者を見つけ出す作戦だったのだと言う。真理も含め裏切り者の可能性のある者が<br> この作戦に参加させられたのだ。さらに、『かまいたち』なんて存在しないとも言った。<br> 伝説のスパイ『かまいたち』は日本の諜報機関が長い間をかけ、作り上げた幻想だった。<br> その幻想を内部にも外部にも信じ込ませることで、何かに利用するために作られたものであった。<br> 結果として内部の裏切り者を見つけ、さらに各国のスパイを一網打尽することは出来た…<br> だが、真理の気持ちは怒りに満ちた。皆をだました挙句、死人まで出ていることが許せなかったのだ。<br> 小林さんはそんな様子にも気付かず、嬉々として話を続けていた。<br> そして、透と真理は同時に小林さんを殴り飛ばした。<br> 二人は同じ気持ちだったらしく、互いを見て笑い出した。小林さんは怒りをあらわにしている。<br> しかし、二人はそんなことはお構いなしに、小林さんが乗ってきた車に乗り込んだ。もちろん田中も一緒だ。<br> そして、小林さんを置きざりにし、そのまま車を走らせた。<br> 透はふと疑問に思った。田中は一体何者なのか?取引に乗ったのは何故なんだ?<br> その疑問を口にすると田中は泣きながら答えた。<br> 実は田中は、客のふりして宿泊しペンションのランク付けをする旅行雑誌のライターだった。<br> 取引とは金を貰うかわりに評価をあげてやるということだったのだ。<br> それを聞いた透と真理は笑い出した。一番怪しい田中が普通の人で、後は全員スパイだったのだ。<br> こんな冗談があるのだろうか?透は馬鹿馬鹿しく思い、とてつもない疲労感に襲われるのだった…<br>                                                   完</p> <p><br> 215 かまいたちの夜1、ゲーム編 sage 2005/06/24(金) 21:27:45 ID:5ACLjtXu<br> その2ゲーム編<br> その1>透と真理はスキーウェアの着替えを済ませたあと、1階の談話室へ降りてきた。<br> から分岐</p> <p> 談話室に来た透と真理はそこにゲーム機があるのに気付く。<br> 面白そうだと思い、さっそく透はゲームを手に取った。<br> 「弟切草」と「かまいたちの夜」の二つのソフトがある。透は「かまいたちの夜」をゲーム機に<br> セットし早速始めるのだった。ゲームが始まる。<br> …透と真理はスキー場に来ていた。スキーに不慣れな透は転んでばかり、<br> …一方の真理は雪国育ちでその腕前を存分に披露していた。<br> …そして透がクタクタになってきたころ、空模様もあやしくなってきたため、<br> …二人はペンション「シュプール」へと帰ることにした。<br> ゲームの内容が自分たちの行動と全く一緒なことに違和感を感じる二人。<br> …談話室に来た透と真理はそこにゲーム機があるのに気付く。<br> …面白そうだと思い、さっそく透はゲームを手に取った。<br> ここまで同じな事に透は不気味さを感じていた。<br> …「弟切草」と「かまいたちの夜」の二つのソフトがある。透は「かまいたちの夜」をゲーム機に<br> …セットし早速始めるのだった。ゲームが始まる。<br> ……透と真理はスキー場に来ていた。……ゲームの内容が自分たちの行動と全く一緒なことに違和感を感じる二人。<br> さきほどの現実の会話さえ、ゲームのなかに出てきた。透の手は震えていた。<br> しかし、ここで止めると本当に気持ち悪いままになってしまう、透はむりやり続けた。<br> ………透と真理はスキー場に来ていた。………ゲームの内容が自分たちの行動と全く一緒なことに違和感を感じる二人。<br> ………しかし、ここで止めると本当に気持ち悪いままになってしまう、透はむりやり続けた。<br> 予想通り現実とゲームの中の透と真理は同じ会話を繰り返している。<br> ゲームの中にゲームがあり、さらにゲームが…と終わらないループ。<br> ゲームの中の「透」が、さらにゲームの中の「透」をプレイしていた。<br> ………透と真理はスキー場に来ていた。……どうせここにゲーム機があるんだぜ、そう言ったのは<br> 現実の「透」だろうか?それともゲームの「透」?<br> ……ゲームの中で透と真理は当然スキーをしシュプールへ来て、ゲームをする…<br> ……真理が言った、ゲームより話をしようと。それに「透」はうなずいた。<br> ……談話室には関西弁の社長と奥さん、それとOL三人がいた。<br> ……社長は釜井だと名乗った。それを聞いた透は驚いた、透も苗字はカマイ(鎌井)だと言う。<br> ……そして女の子や、黒メガネの怪しい人も加え宴会になった。<br> ……「実はわたしもカマイで…」「ノルウェーのノヨル・カマーイです」・・・<br> ……皆で酔っ払い大騒ぎし、実に楽しい夜だった、透はそう思った。<br> ……『鎌井 達の夜』   完<br> …「なんだ、このゲーム?」そう言って「透」はゲームの電源を切った。<br> …「ひどいな、こりゃ」そう言って「透」はゲームの電源を切った。<br> …「どうなってんの?」そう言って「透」はゲームの電源を切った。<br> ゲームの中の「透」は次々と電源を切っていく。「透」はそれを呆然と見つめていた。<br> そして「透」の手が誰かに操られたようにスイッチを切る…<br> 我に返った気がして透は辺りを見回した。そして透は気付いた。<br> ・・・テレビの向こうで電源を切ろうと手を伸ばす、もう一人の「ぼく」の姿を・・・<br> (画面は砂嵐に)                                終</p> <p><br> 216 かまいたちの夜1、ゲーム編 sage 2005/06/24(金) 21:33:06 ID:5ACLjtXu<br> 分かりにくいと思うので、ちょっと解説。<br> 文中…三点リーダはゲームの世界の話です。<br> 元祖SFC版「かまいたち」は、オートセーブでした。<br> つまり最後に電源を切ったのはテレビの前のプレイヤーということです。<br> この話はリセットしないと話が終われない、先に進めなかったので、<br> 電源を落とさざる終えませんでした。<br> あと最初に名前入力が出来て「ぼく」=「透」というわけです。</p> <p><br> 392 かまいたちの夜1、悪霊編 sage 2005/07/02(土) 11:43:31 ID:OITnqTYZ<br> その2悪霊編<br> その1>食後、真理がナイターへ誘ってきたものの、俊夫さんとみどりさんに吹雪のことを聞き断念する。<br> から分岐</p> <p> 夕食後、透は思い切って真理を自分の部屋へと呼んだ。談話室では何かもめてるようだが気にせず部屋へ向かった。<br> 部屋に戻ると二人はいい雰囲気になる。そのとき、透は窓の外に何か人の姿がこちら見ている気がした。<br> 驚く透は窓から外を調べてみた。この部屋は二階で外は吹雪だ、いるはずはない…が不安が拭えなかった。<br> 真理が先ほど談話室で覗かれたとか、もめていたことを思い出す。気味が悪くなった二人は談話室で話を<br> 聞くことにした。談話室へ戻ると、まだOL達と小林さんがもめていた。やはりOL達も二階の部屋で<br> 人の姿をしたものに覗かれたようだった。透は小林さんの態度が怪しいことを感じていた。<br> OL達はしぶしぶながら、あきらめ二階へと戻っていく。小林さんに事情を聞こうとするも、<br> 客商売として幽霊だのの話はご法度であると、たしなめられた。しかし、小林さんは小さな声で教えてくれた。<br> 実はこのペンションには時々、幽霊が出ると。目撃してしまった以上、それが嘘とは思えない二人。<br> 小林さんも始めは幽霊などいるはずないと思い、様々な要素を検討したらしい。だが、誰かのイタズラなど<br> ではないことは確実であったようだ。すると、そこで小林さんは話を打ち切った。<br> ちょうど遅れて新しい客がやって来たのだ。その客は透と真理に挨拶をかわすと、早速話しかけてきた。<br> 何か変わったことがなかったか?意味ありげな質問をする客に対し、二人は知らないふりをした。<br> ちょうど小林さんが戻ってきて、青ざめた表情でその会話に割り込んできた。<br> 遅れてきた客は美樹本と名乗った、フリーライターらしい。このペンションにはある噂を聞いて<br> やってきたらしい。その噂は…幽霊だと言う。その言葉を聞いた透たちは凍り付いてしまった。<br> その雰囲気を察した美樹本は、透と真理から情報を聞き出そうとした。<br> 次の瞬間、女の人の悲鳴が響き渡った。美樹本さん、小林さん、透、真理は二階へと急いだ。<br> すると二階の一部屋から香山さんが出てきて、春子に何かがあったと言う。<br> 部屋に入ると春子さんが倒れていた…</p> <br> <p>393 かまいたちの夜1、悪霊編 sage 2005/07/02(土) 11:43:51 ID:OITnqTYZ<br> その3悪霊編

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: