重装機兵ヴァルケン

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*重装機兵ヴァルケン まとめ人(>>14-290) ---- 290 重装機兵ヴァルケン sage 2005/04/09(土) 13:45:12 ID:m4BpHU2N 2050年代、枯渇しつつある石油などの化石燃料を巡って、世界には不穏な空気が立ちこめていた。 そんな中で、欧州アジア連邦と環太平洋合衆国という、世界を二分する巨大陣営が、先を争って月面軍事基地開発を急いだ。 月面に建設される戦術ビーム砲が、地球表面の任意の場所を的確に攻撃できるためである。 2101年。ついに月面での鉱石採掘利権とビーム砲建造に絡んだ紛争が発展し、 環太平洋合衆国海兵隊、装甲機兵小隊の隊長であるジェイク=ブライン中尉は、一兵士としてAS117。 通称、重装機兵(アサルトスーツ)ヴァルケンに乗りこみ、戦禍の中へと身を投じる事となる…………。 第一話『コロニー強襲』 「射出準備完了!」 「コロニーに突撃します!」 「了解!出撃する!」 「全艦、砲撃開始!」 俺が太平洋合衆国海兵隊に徴兵されたのは二十二歳のときだった。 不運なことに、俺がアサルトスーツの訓練を追える頃には戦争は既に地球全土に広がっていた。 開戦のきっかけは、もう誰も覚えていない。 ただ、残り少ない化石燃料と月面の領土剣を奪うためだけに戦争を続けている。 指導者達には、限られた富を敵と分配する気はないのだ。 俺が戦うのは、愛国心や正義のためではない。俺が兵士だからだ。 兵士が生き残るには戦って敵を倒すしかないのだから。 欧州アジア連邦が新型戦艦を、F-4コロニーで製造しているとの情報を得た、強襲揚陸艇「バーシス」は、単身コロニーへの突撃を試みる。 敵の砲火を潜り抜け、障壁をぶちぬいた突入した先には、もはや完成間近の戦艦と、その主砲である大型レーザー砲が待ち構えていた。 「クレア!もうコイツは撃てるのか!?」 「いえ、まだ動力部とは接続されていないようです!」 「そうか……バーシスは後退してくれ! 俺達でエンジンを叩く!」 オペレーターのクレアに指示を出すと、バーニアを吹かし、一気に跳躍するヴァルケン。 迎撃に出てきた機動兵器や、既に稼動している対空砲を撃破しつつ、ジェイクは戦艦のエンジンを探索しはじめる。 「畜生!本当にコイツは建設中なのかよ!?」 「ぼやくなよ、ハーマン」 部下の不平に微苦笑を浮かべながら、バルカンで補給物資でシールドを回復させるジェイク。 と、そこにもう一人の仲間、カーツから連絡が入った。 「隊長!エンジンを発見、距離180です!」 「そうか!」 その答えに頷き、巨大な障壁を、一気にジャンプして飛び越えるジェイク。 そこには、今まさに戦艦へと接続されようとしているエンジンの姿が。 バルカンの弾装を交換し、鉛弾を叩きこむ。が、無論敵も黙ってはいない。同時に戦艦に装備されようとしていた副砲が、吊り下げられたままの状態でヴァルケンに牙を向いた。 建造用の足場を巧に駆使して砲火を避け、徐々に徐々に吊り上げられていくエンジンを攻撃するジェイク。 「これで終わりだ!」 トドメとばかりに、ジェイクはヴァルケンの腕に装備されているハードナックルを叩きこむ。 炸薬をつめたカートリッジの爆発で、拳を撃ちこむパンチ機構。 テストでは90ミリの複合装甲板をも撃ち抜いたその威力に、エンジンは耐えることができなかった。 コロニーの大地を巻きこんで爆発するエンジン。瞬く間に酸素と、そして副砲が吸い出され、宇宙の藻屑と化した。 同じく共に吸い出されたヴァルケンとジェイクも同じ運命を辿るかに思えたが、間一髪のところでバーシスが現れた。 「艦長!回収完了です!」 「よし、全速で離脱する!」 こうして、今日もまたジェイクは生き延びることができたのだった。
''重装機兵ヴァルケン'' >>14-290 ---- 290 重装機兵ヴァルケン sage 2005/04/09(土) 13:45:12 ID:m4BpHU2N 2050年代、枯渇しつつある石油などの化石燃料を巡って、世界には不穏な空気が立ちこめていた。 そんな中で、欧州アジア連邦と環太平洋合衆国という、世界を二分する巨大陣営が、先を争って月面軍事基地開発を急いだ。 月面に建設される戦術ビーム砲が、地球表面の任意の場所を的確に攻撃できるためである。 2101年。ついに月面での鉱石採掘利権とビーム砲建造に絡んだ紛争が発展し、 環太平洋合衆国海兵隊、装甲機兵小隊の隊長であるジェイク=ブライン中尉は、一兵士としてAS117。 通称、重装機兵(アサルトスーツ)ヴァルケンに乗りこみ、戦禍の中へと身を投じる事となる…………。 第一話『コロニー強襲』 「射出準備完了!」 「コロニーに突撃します!」 「了解!出撃する!」 「全艦、砲撃開始!」 俺が太平洋合衆国海兵隊に徴兵されたのは二十二歳のときだった。 不運なことに、俺がアサルトスーツの訓練を追える頃には戦争は既に地球全土に広がっていた。 開戦のきっかけは、もう誰も覚えていない。 ただ、残り少ない化石燃料と月面の領土剣を奪うためだけに戦争を続けている。 指導者達には、限られた富を敵と分配する気はないのだ。 俺が戦うのは、愛国心や正義のためではない。俺が兵士だからだ。 兵士が生き残るには戦って敵を倒すしかないのだから。 欧州アジア連邦が新型戦艦を、F-4コロニーで製造しているとの情報を得た、強襲揚陸艇「バーシス」は、単身コロニーへの突撃を試みる。 敵の砲火を潜り抜け、障壁をぶちぬいた突入した先には、もはや完成間近の戦艦と、その主砲である大型レーザー砲が待ち構えていた。 「クレア!もうコイツは撃てるのか!?」 「いえ、まだ動力部とは接続されていないようです!」 「そうか……バーシスは後退してくれ! 俺達でエンジンを叩く!」 オペレーターのクレアに指示を出すと、バーニアを吹かし、一気に跳躍するヴァルケン。 迎撃に出てきた機動兵器や、既に稼動している対空砲を撃破しつつ、ジェイクは戦艦のエンジンを探索しはじめる。 「畜生!本当にコイツは建設中なのかよ!?」 「ぼやくなよ、ハーマン」 部下の不平に微苦笑を浮かべながら、バルカンで補給物資でシールドを回復させるジェイク。 と、そこにもう一人の仲間、カーツから連絡が入った。 「隊長!エンジンを発見、距離180です!」 「そうか!」 その答えに頷き、巨大な障壁を、一気にジャンプして飛び越えるジェイク。 そこには、今まさに戦艦へと接続されようとしているエンジンの姿が。 バルカンの弾装を交換し、鉛弾を叩きこむ。が、無論敵も黙ってはいない。同時に戦艦に装備されようとしていた副砲が、吊り下げられたままの状態でヴァルケンに牙を向いた。 建造用の足場を巧に駆使して砲火を避け、徐々に徐々に吊り上げられていくエンジンを攻撃するジェイク。 「これで終わりだ!」 トドメとばかりに、ジェイクはヴァルケンの腕に装備されているハードナックルを叩きこむ。 炸薬をつめたカートリッジの爆発で、拳を撃ちこむパンチ機構。 テストでは90ミリの複合装甲板をも撃ち抜いたその威力に、エンジンは耐えることができなかった。 コロニーの大地を巻きこんで爆発するエンジン。瞬く間に酸素と、そして副砲が吸い出され、宇宙の藻屑と化した。 同じく共に吸い出されたヴァルケンとジェイクも同じ運命を辿るかに思えたが、間一髪のところでバーシスが現れた。 「艦長!回収完了です!」 「よし、全速で離脱する!」 こうして、今日もまたジェイクは生き延びることができたのだった。

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