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SDガンダム GGENERATION モノアイ ガンダムズ
part49-77~86,89~102,104~117
- 77 :ゲーム好き名無しさん:2010/01/05(火) 20:21:43
ID:ZmYXFhNU0
- 未解決リストにあったWSのモノアイガンダムズを再プレーしたので
とりあえず1周目だけ投下します。スペシャルモード、及び追加シナリオはまた後ほど。
「ガンダムオンリースパロボ」と言われるGジェネギャザービート。
そして本家スパロボでオリ主人公が登場したように、今作はシリーズ3作目にして初の「オリジナル主人公」
が登場するGジェネです。
そんなわけで基本的に主人公周りのストーリーを中心に紹介ていこうと思います。
他のメンバーについてはぶっちゃけ「スパロボ」といえば大体説明できますし。
あと、オリジナル以外の版権作品の登場人物、モビルスーツに関しては基本「知ってる」という前提で
書いてますので、ガノタ以外は各作品Wikiなどを参考にしてください。
主要キャラクター解説
シグ・ウェドナー…主人公。腕も立ち、女にもモテるが肝心なところでヘタレで鈍感というギャルゲ主人公体質なダメ男。
アイン・レヴィ…ライバル。ニュータイプ。ショタ顔の腹黒野郎だが、肝心な部分はやはりヘタレなメカオタク。
セレイン・イクスペリ…ヒロイン1号で本命。年上でサムライ口調。そして超天然という属性。本質は甘えたがり。
ミアン・ファーレン…ヒロイン2号。年下でロリ顔。献身的なお嬢様だが、この中で一番芯が強いと思われる。
結論…ヘタレ男2人が肝の据わったヒロイン2人に引きずられて波乱の人生を送るお話。
ガンダム版「君が望む永遠」。
(あ、でも「主人公が復讐の鬼」→鬼哭街(ニトロ)
「彼女が幼馴染をSATSUGAI!」→スクイズ(オーバーフロー)
なのでちよれん特盛作品ともいえるか?)
- 78 :モノアイガンダムズ:2010/01/05(火) 20:23:54
ID:ZmYXFhNU0
- 忙しい人のための要約版
一年戦争末期、新設されたニュータイプ部隊の隊長に選ばれた若き仕官シグ中尉。
その中の3つ年上でちょっと天然入った美人ニュータイプ・セラに告白され、付き合うことに。
戦後の将来も約束した仲であったが、ア・バオア・クーの決戦後、仲間のショタ坊やアインの裏切りで
セラも含めた仲間の大半を失い、自身も顔に大きな傷を負う。
その後、アインへの復讐の鬼と化したシグはデラーズ紛争を経てエウーゴに参加し、
グリーンノアでガンダムMkⅡ奪取任務の中で仇敵アイン、そしてモノアイ装備の超高性能新型ガンダムと遭遇し、
ガンダム(シスクードと言う名前)を強奪、自分の機体とする。
グリプス戦役の中で(場合によっては途中から第一次ネオジオン紛争に変わります)、
ティターンズ所属のアインと戦いを繰り広げる中、彼を慕う新たなヒロインが。
元の上司ブラード艦長の一人娘である美少女パイロット、ミアンだ。
12歳の頃から7年間シグ一筋だった彼女は、現在フリーのシグに猛アタックをかけ、シグも満更ではなかったが、
そこへ思いがけず生きていたセラが現われる。ただし、アインに洗脳され、ロボットのようになった存在として。
アインをマスターとして献身的に仕えるセラを撃つ事ができず、苦悩するシグ。
そしてグリプス戦役(ネオジオン紛争)に決着がついた時、ついに最悪の事態が訪れる。
人口ニュータイプであったセラの秘められた力を利用した、
人間の精神をコントロールする最終兵器「テラ・スオーノ」がアインの手により発動されたのだ。
ミアンと二人でテラ・スオーノの元へ辿り着いたシグは、アインをついに倒すも、
テラ・スオーノを止めるためにはセラを殺すしかないという事実に直面する。
A.やっちゃう
B.オレにはできない
A→自らの手で決着を。最後に正気に戻ったセラに最後の別れを告げ、あぼーん。ミアンと一緒になる。
B→シグのヘタレぶりを見かねたミアンが突撃。寸前で直撃くらってあぼーん。
もう生きていられないというセラをシグが説得し救出。セラと一緒になる。
だが、実はクリア後選べる難易度の上昇したスペシャルモードだと
C→仲間(歴代ガンダム主人公ズ)が助けに来るという展開に。セラを救出し、主人公両手に花。めでたしめでたし。
(俺達の戦いはこれからだ?)
- 79 :モノアイガンダムズ:2010/01/05(火) 20:25:12
ID:ZmYXFhNU0
- ジオン編
時に宇宙暦0079年12月半ば。後に1年戦争と呼ばれる戦いは末期に入り、
ジオン公国は落日の時を迎えようとしていた。
カリフォルニア戦線を経て宇宙へと上がったジオン軍少尉シグ・ウェドナーは、
上官であるブラード・ファーレン中佐の辞令により、中尉に昇格し、新設されるMS隊の隊長に任命される。
まだ19歳と若いシグは自分はそんな器ではないというが、
そもそもこの部隊はニュータイプ専用兵器の運用実験のための部隊であり、
隊員はフラナガン機関の選りすぐりの若きニュータイプ達である。
それゆえ人間関係を考え、同世代のシグが隊長に選ばれたというのである。
(シグ自身はまったくのオールドタイプ)
そんなことまで面倒見れるか、と乗り気ではないシグだったが、その矢先に
フラナガンのシャトルから敵パトロール部隊と遭遇し交戦中という緊急通信が。
それを聞いたシグは即座にザクで出撃し、ただ1機で救援に向かった。
そんな彼の様子に、シグの隊長としての成功を確信するブラード。
現場に到着したシグはジムに包囲されたシャトルを発見した。
すぐさま救援に向かう旨を通信すると、シャトルからもリックドムが出撃してきた。
これが初陣だというパイロットと息の合った連携を見せ、瞬く間にジムを全機撃墜。
帰還したシグの前でリックドムのパイロットがヘルメットを取ると、意外にもシグより年上の美しい女性であった。
セレイン・イクスペリ少尉、セラと呼んでくれと名乗る彼女に思わず見入るシグ。
そんな彼を「まさか惚れたか?」とからかうブラード。
すると、彼女を卑小な欲望の対象にするなと突っかかってくる一人の少年が現われた。
彼はアイン・レヴィ曹長。セラと同じくフラナガン機関から派遣されたニュータイプであるという。
この二人がシグの部下達になるという。
顔合わせが済み、帰ろうとしたシグはセラに呼び止められる。
先程ブラードが言っていたシグがセラに惚れたの云々について聞きたいのだという。
いきなりなんだと戸惑うシグに、セラは自分は長年研究所の中だけで育った身の上のため、
恋愛だのといった話にはまったく経験がないので、知ってみたいというのだという。
その点でシグは自分の相手としては申し分ないとのこと。
なぜならシグは優秀な兵士だからだと。優秀な兵士がなぜいいのか、というと、
恋愛は引き際を誤ると泥沼に入り込むらしいので、引き際を心得ている男であったほうがいいとのこと。
根本的に勘違いしていると呆れるシグだが、ならばどう違うか検証させてくれとあくまで冷静に
トンデモ天然発言を続けるセラ。とりあえず他を当たってくれと断るシグだったが、
こいつは疲れる相手だとため息をつくのであった。
- 80 :モノアイガンダムズ:2010/01/05(火) 20:26:29
ID:ZmYXFhNU0
- ブラード戦隊の次の任務は木馬ことホワイトベース追撃。これはセラと連邦のニュータイプ(アムロ)を
接触させてみるというキシリアの意思によるものだった。
ブラード戦隊が到着した時、ホワイトベースと対峙していたドレンのファルメルは原作どおりガンダムにやられる寸前であった。
危機一髪のところを艦砲射撃で救出し、戦闘開始。
「『白い悪魔』くんには恨みはないが、これも任務だからな」
とアムロ相手でも相変わらず冷静なセラだったが、さすがに一筋縄ではいかない様子。
被弾したセラを大げさに気遣うアインだったが、
セラは万一のことがあればシグが守ってくれるから大丈夫だと言ってのけた。
そしてこうなれば一気にガンダムを叩く、と一騎打ちを挑むセラだったが、
アムロ、セラ共に共鳴現象を引き起こし、一時的に意識を失ってしまった。
朦朧とする意識の中、何かに目覚めようとしていたセラだったが、危ういところで近くにいたララァの意識がセラを引き戻してくれた。
だが、その時のことはセラの記憶には残っていなかった。
シャア&ララァも到着し、快勝。ホワイトベースは後退した。
その後ニュータイプ専用MAエルメスが完成したとの報告が入った。
ただ、セラの機体がサイコミュの調整に手間取っているため、ブラード隊は直接工廠へ受領しに向かうことに。
だが、この情報は連邦側に筒抜けであった。
報告を受けた連邦のジャミトフはいよいよ「あれ」が実用化に近づいたということか、とほくそ笑み、
バスクらを工廠に向かわせた。
そうとも知らずセラは初めて乗るエルメスを上機嫌で乗り回していた。
メカニクスに深い造詣を持つアインは得意げに機体のシステムを説明する。
そこへバスク率いる連邦の大軍が押し寄せてくるが、
相変わらずビッグな態度のセラはエルメスの性能を試すと単機で突撃するが、伏兵に囲まれる。
と…遠く離れた場所にいるララァが何かを感じ取った。「いけないわ、セレイン少尉…」
背後から不意打ちを喰らって窮地に追い込まれ、捕獲されるエルメス。
その時、セラの悲鳴と共に何かが発動した。
正気を失うセラに同調するかのようにその混乱はサイコミュを通して戦場にいる全ての者に波及した。
シグらはなんとか耐えたものの、多くの連邦兵士達が混乱の末に同士討ちを行う地獄のような光景が表出した。
そしてその波動は、アムロ、ララァ、シロッコら別々の場所にいるニュータイプ達すべてにも感じ取られた。
こっそり様子を見ているフロスト兄弟は何が起こったか知っている模様。
また、ギンガナムも何かを知っているらしく、波動の感知を行っていた。
ちなみにこの状況でも全然平気なヤザン。さすがニュータイプと対等に戦うオールドタイプ。パねえ。
状況を打開すべく、シグはセラを直接説得することに。
「目を覚ませっ、セラっ!!!」
一か八かの賭けであったが無事成功し、セラは正気を取り戻した。
セラによると暴走した時のことは別の誰かが自分を動かしていたようで、よく憶えていないとのこと。
命がけでセラを救出したシグに対し、アインもようやく見直してくれたようで、
初対面で突っかかった事を謝ってくれた。ここに3人はようやく隊として一つにまとまったのである。
ようやく援軍が来た。
赤いゲルググということでシャア大佐かと呼んだら、違うだろ!と怒り出す自称ジオン一赤の似合う男、
真紅の稲妻ジョニー・ライデン少佐。彼らキマイラ隊の協力もあって残るバスクらを退けるシグ。
宙域を撤退するブラード隊であったが、この一部始終をギンガナムの配下が記録している事には
気がつかなかった。
- 81 :モノアイガンダムズ:2010/01/05(火) 20:27:13
ID:ZmYXFhNU0
- 当然のことながらブラードは大混乱を引き起こしたエルメスについてフラナガンの職員に問いただすが、
サイコミュの設定を過敏にしすぎたための共鳴現象としか答えない職員。
だが、周りの人間まで影響を受けるのはおかしいとシグ。
アインも、あそこまで影響が及ぶなど普通ありえないという。
何か重大な秘密が秘められているエルメスにセラをに乗せる事に、ブラードは乗り気ではなかったが、
この部隊はそもそもNT兵器の運用試験を目的とした部隊であり、艦長といえど拒否権はないのだ。
「体のいいモルモットモルモットというわけか?……ふざけるな!!」
憤りをあらわにするシグだったが、フラナガンはこの件について何一つ真実を教える気はないようだ。
休憩に入ろうとするシグを、セラが呼び止めた。彼女は、シグに一つ頼みがあるという。
「……少しばかり、胸を貸してくれ。」
「……は?」
「言い方が悪かったかな。じゃあ、言い直そう……私を抱いてくれ。」
「……って、おい!!」
いきなりの展開に仰天するシグ。だが、セラはどうしようもない不安に捕らわれているのだ。
それこそ、誰かに支えてもらわないと到底耐えられないほど……
今までも、そして今この時も表情一つ変えないで平然として見えるのは、
単にどんな表情をすればいいのか分からなかっただけだったのだ。
親の顔すら知らず、物心ついた時分からずっと研究所の中で外の世界も他の人間も知らないまま、
ただ「フラナガンのニュータイプ」として育ってきた自分は、薄っぺらで希薄な存在に過ぎない。
セレイン・イクスペリ。その名ですら「Xナンバー実験体(エクスペリメント)」をもじっただけの代物。
「ニュータイプというのもおこがましいタダの実験動物なんだ……私は」
自嘲するセラをシグは思わず抱きしめた。
「人形が不安がるか!?困ったような顔をするのか!?
……じゃあ、オレが今抱いているこの温かい身体はなんなんだ!?
震えて、怯えてる人は、いったい、誰なんだ?
オレの胸だったらいくらでも、好きなだけ貸す。だから……そんなことは言わないでくれ……」
そして二人はお互いを受け入れた。
だが、その様子をこっそり見ている者がいた。アインだ。
アインは、オールドタイプの男などフラナガンで最も優秀なニュータイプであるセラにはふさわしくないと言ったが、
セラはニュータイプでもオールドタイプでもどうでもいい、私があいつに惹かれるのはシグがシグだからだ、と
言い、アインの元を去っていった。
「……ボクじゃ……ボクじゃだめなんですか?」
肩を落とすアイン。結局アインの本音はそれだったのだ。
こうして先程ようやくまとまったと思われたシグ達は、また新たな火種を抱えることになったのだ。
それが後に致命的になるとも知らず……
- 82 :モノアイガンダムズ:2010/01/05(火) 20:28:56
ID:ZmYXFhNU0
- 続いてブラード隊はシャア率いる独立300部隊と共に連邦軍の攻撃にあっているソロモンの支援に向かうことに。
しかし到着したときには既に遅く、ドズルは戦死し、ソロモンは陥落したとのこと。
ソロモン陥落も想定していたシャアはすぐさま脱出支援に切り替え、アナベル・ガトーの奮戦や
白いエルメスで援軍に来たハマーン様(12才)の活躍もあってすみやかに脱出に成功。
なお、激戦にも関わらずどこまでもマイペースなライデンやガトー達、
勝手にララァと女の戦いを始めるハマーンなど、シャアにとってはホント気苦労の多い戦場であった。
戦場を離脱した一行に、ソロモンから避難した民間人の中にブラードの身内がいるとの報告が届いた。
ブラードの娘、ミアン・ファーレンだ。
娘との無事な再会を喜ぶブラードだったが、一緒にいた母親はゼナ(ドズル夫人)の身代わりとなって命を落としたという。
ブラードの妻はゼナの侍女に選ばれた事から分かるように、名門の令嬢だった。つまりミアンもいわばお嬢様。
ただし、ブラードは安易にコネに頼ることを良しとせず、わざわざキシリア配下の突撃機動軍に入ったという逸話がある。
シグにも元気に話しかけてくるミアンであったが、シグは無理はするな、泣きたい時は思い切り泣けばいいと言った。
その言葉に、堰を切ったように泣き出すミアン。
「シグぅぅ!母さんが……母さんが!!」
シグより7つ年下のミアンは昔からシグと知り会いで、彼にとっては妹のような存在だ。
本当の気持ちなどシグには手に取るように分かる。
仲むつまじい様子の二人に、親としては複雑な心境だな、と苦笑するブラード。
そして「アイツがあんな女たらしだったとは。」と、セラは不機嫌そう。
しかしサイド3に帰還するドロワ隊に預けられそうになると、ミアンはパパと離れたくないと
ワガママを言い出し、親子喧嘩になってしまう。
その現場にロリ美少女の存在に感づいたのか(笑)、シャアがやってきた。
さすが子供(少女)の扱いには手馴れたシャア。あっさりミアンを説得し、サイド3行きを決意させた。
その頃、本人たっての強い希望でシャアの元に配属されたハマーンとララァが直接顔を合わせていた。
ニュータイプであるがゆえにララァの心の内が分かってしまうハマーンはララァに改めて敵意を露にした。
「シャア大佐を好きと言いながら別の男の人(アムロ)を想ってるなんて、卑怯です!
私、絶対にアナタには負けません!大佐を私にふりむかせて見せるわ……必ず!」
一方的にそう宣言して去って行くハマーン。
「ライバル到来……ってところかな?」
ちゃっかり途中から見ていたセラ。
「ああいうのは『若さがあって良い』と微笑むようなもんなんじゃないのか?」
と他人事と思って茶化すセラだが、当事者のララァは途惑い気味。
だが、セラは急に真面目な口調で言った。
シャアのことが好きならアムロのことは諦めたほうが良い。
このままだと、ララァもシャアも不幸になる……そんな気がしてならない、と。
それは予感だったのだろうか…後に、合わせ鏡のような運命をたどる女同士の…
- 83 :モノアイガンダムズ:2010/01/05(火) 20:29:39
ID:ZmYXFhNU0
- そして、誰も知らない所でもうひとつ暗雲が発生しつつあった。
先のセラの暴走事件について内密に独自の調査を進めていたアインが、フラナガンの最重要機密に辿り着いたのだ。
「プロジェクト・セイレーネ」、そして「テラ・スオーノ」。どれもアインを驚愕させるに足るものであったが、
極めつけの情報が最後に発見された。
「こっ、これは!!まさか、彼女が……!?」
それ以後、どこか今までと違った態度を取り始めるアインだったが、
シグ達はまだその異変にあまり気付いていなかった。
キリング中佐が核兵器を持ち出しサイド6を攻撃しようとしているとの急報が。
ブラード隊はシャアと共に攻撃を阻止すべく急行することになった。
戦闘に突入したブラード隊であったが、ちょっとしたトラブルが発生していた。
サイド3に戻ったはずのミアンが船倉に隠れて密航していたのだ。
シャアさん、全然説得出来てないッス!!
お前に万一のことがあったら死んだ母さんになんと言えばいいのか……と、親馬鹿丸出しのブラードであったが、
戦闘中であるのでこの件はとりあえず棚上げに。
キリングとの戦闘が一段落すると、早速シグに会いに来るミアン。
船倉に忍び込むような真似をする大胆なミアンを、行動力があっていいじゃないか、
いい兵士になれるかもしれないな。とセラは賞賛した。
だが、ミアンのほうはほめられたことよりも先程シグとセラが腕を組んで歩いていた事になにやら心中穏やかではない模様。
「もしかして、こいつはライバル出現というヤツなのかな?」
相変わらず表情を変えないセラを、余裕ぶってると思ったミアンは
「わたしの方が先なんだからね!」
と一歩も引かない構え。ここに先ほどのララァVSハマーンに続く女の戦いその2が幕を開けたのだった。
しかし肝心のシグのほうは目の前で何が起こっているのか全く気がついてない模様。
さすが主人公。予想を裏切らない鈍感さ。
「相当おめでたいヤツだな、シグ。」
と頭を抱えるブラード。これ何のギャルゲ?
サイクロプス隊救出のためにブラード隊は単艦でサイド6に侵入したものの、
既に生き残りはバーニィだけになっていた。アレックスに玉砕覚悟の最後の戦いを挑もうとしていたバーニィを、
「貴様の隊長は貴様に死ねと命令したのか!」
と叱咤したのは、セラだった。
バーニィ、そして戦いの中、ジャミトフのおかげで反逆者に仕立て上げられたクリスを
新たに仲間に加えサイド6を後にするブラード隊。
- 84 :モノアイガンダムズ:2010/01/05(火) 20:31:00
ID:ZmYXFhNU0
- 次の任務はア・バオア・クーへ向かうルナ2艦隊を叩くためにキシリアと共に艦隊突撃をかけることに。
先頭に立つのはシャアとララァ、迎え撃つのはホワイトベースを中心にした連邦艦隊……もう分かるよね。
空気を読まない御仁はとっととララァを下がらせてありったけの攻撃IDをかけたスタックでアムロを迎え撃とう。
空気の読める人はそのまま続行。はいララァ死亡!
ショックのあまり魂の抜け殻になってしまったシャアに必死に呼びかけるハマーン。
「私ではダメなの……?」
あきらめかけたハマーンに、声は届いている!もう一度やってみるんだ!!とセラの激励が飛んだ。
「シャア大佐が悲しんでいるのはわかる……でも、シャア大佐は悲しみに負けてしまうような人じゃない。
もっと、強い人だって……私、知ってるから……だから、お願い、正気に返って!
大佐……いえ、シャアッ!!」
なんでしょうこのヒロインフラグ。ちなみにCDAはこの頃まだ存在していなかったが、
12才のハマーン様に全ガンダムファンが萌えた!!
(これだけハマーン様がプッシュされるのは実はあるシナリオ上の理由があるのだが)
ちなみにシャアはその一方で実妹には拒絶されてやっぱりヘタレぶりをさらしていた。
各艦入り乱れる乱戦の中、KYなバスクとヤザンが再びセラを奪取すべく攻撃をかけてきた。
だが、前回と違いアインは平然としている。ここに至ってようやくアインがなにかおかしいと気付くシグ。
敵艦隊を退け、勝利したものの、代償は大きかった。
セラは、私がああいう風に死んだらシグもああなるのか?とシグといつもの漫才を繰り広げているが、
状況は確実に悪化していた。ア・バオア・クーに後退し、最後の決戦を挑むジオン軍。
さすがにこれ以上ミアンを乗せておくわけにはいかないので、今度こそサイド3へと送ることに。
別れ際に、ミアンはセラに言った。
「今度だけは譲るけど、わたし、まだ負けたわけじゃないからね!」
「そうだな、この戦争が終わったら、あらためて決着をつけることにしよう。」
「うん!だから、セラも……ううん、セラだけじゃなくてシグもパパも、それに船のみんなも!絶対に無事でいてね!!」
だが、ミアンが行ってしまった後、シグは正直厳しい約束だとこぼした。
「弱気はだめだぞ、シグ。できるかどうかじゃなくて『やってみせる』だろ?」
そんなセラに、シグはこの戦いが終わったら……と何か言おうとしたが、やっぱりやめておくとのこと。
寸前でそれは死亡フラグだと気付いたのか?
……否。単に照れ屋なだけであった。でも死亡フラグを立てようとしていたことだけは気付けば良かったのに…
その頃、アインの元にジャミトフ配下の二人組が(口調から正体が某バカ兄弟っていうのは丸分かり)訪れていた。
先程の戦闘の混乱に紛れて艦に潜入していたのだ。バスクが失敗した時の保険のために。
黒幕のジャミトフは、セラの正体についても良く知っている模様。
鍵はセレインの名の元になった「セイレーネ」。歌により人を惑わす魔物の名だ。
- 85 :モノアイガンダムズ:2010/01/05(火) 20:32:29
ID:ZmYXFhNU0
- ソーラ・レイの閃光を皮切りに、最終決戦の幕は開いた。
シグらが守備に付くのは、最大の激戦地となることが予想させるSフィールド。
名将エギーユ・デラーズの指揮のもと、戦闘を開始するジオンの名だたるエース達。
その中にシグとセラたちもいた。
決戦を前にして、セラは、前にシグが言いかけていたことは何だったんだ?とおもむろに尋ねた。
口に出すのをためらっている様子のシグに、
「『この戦いが終わったら一緒に暮らそう』……とか?」
とセラのほうから切り出した。ニュータイプの力で心を読んだのか?と動揺するシグだが、
そんなことしなくても態度で分かると至極真っ当な意見をいうセラ。
あと、ミアンに「シグをよろしく」と言われたこともあるからだと。
なおも動揺するシグにセラは「私の返事は『OK』だ。」と断言した。
自分は普通の女性とは違う、女らしく振舞ったりなど出来ないような無愛想な人間だが、
シグとずっと一緒にいたい、素直な気持ちをまっすぐぶつけるセラに、
シグも答えた。
「俺の返事もOKだ。この戦いが終わったら一緒に暮らそう……二人で。」
さっき回避したと思った死亡フラグを思いっきり立ててる!!
そうとも知らずピンク色の空気を纏って(マジで二人からピンク色のオーラが立ち昇ります)
やる気満々で戦いに望む二人であった。
しまいには未来のパートナーに隠し事をしてほしくないからとセラに本名を明かせと言われる。
しぶしぶシグが明かしたその本名は「ジークフリード」。伝説の龍殺しの英雄と同じ名前である。
少々大仰過ぎる名前だから他人に名乗らないようにつとめて、シグと言う略称を使っているのだと言う。
(っておい!ラインハルト様に「お前の名前ありきたりでダサいから姓のほうで呼ぶな」なんて言われちゃった
キルヒアイス少年の立場はっ!!)
案の定爆笑するセラ。
だがそれをいうなら自分も実験体を示すセレイン・イクスペリという名前を嫌ってセラと名乗っている。
私達は似たもの同士なのかもな、とこの件は微笑ましい決着をみた。
なによこのギャルゲ展開。決戦真っ最中なんだよ君ら。
案の定、そんなのん気なムードがいつまでも許されるような甘い戦場ではなく、状況はどんどん悪化する。
主力のシャアはアムロと相打ちになって離脱。更にはギレンが命を落とし、デラーズとガトー、シーマも撤退、
止めにジャミトフが増援を投入し、気がつくとブラード隊はほとんど単独で連邦の大軍を相手にする羽目に。
ジョニー・ライデン、シン・マツナガの2大エースの協力ありといえども、
圧倒的な数の差にじりじりと押されるブラード隊。(全滅させても結果は同じだが)
そしてついに司令部から停戦命令が下され、ブラード隊は敗走を開始する。
(Eフィールドに逃げりゃヨーツンヘイムがなんとか……って、このころまだイグルーなかったネ。残念!!)
ドレンの捨て身の艦隊特攻で敵の包囲を破ったものの、問題はこれからの行き先だ。
ニュータイプ部隊として連邦にマークされた以上、連邦がセラを捕らえにくるのは時間の問題だ。
ブラードは、サイド3ではなく、アクシズに脱出する友軍部隊に合流することを提案する。
アポリー、ロベルト、ハマーンの3人は行方不明のシャアを捜索するため残るということで、
アクシズでの再開を約束し、別れた。
彼らが去ってからしばらくして、アインがシグに朗報があるとのこと。
アクシズに向かう友軍部隊とのコンタクトが取れたというのだ。正確な位置はよくわからないというので、
セラが単独で偵察に向かう事に。シグは万一の時の援護ということで待機となった。
- 86 :モノアイガンダムズ:2010/01/05(火) 20:34:31
ID:ZmYXFhNU0
- セラが友軍部隊のいるらしい位置に着いたが、そこにはなにもいなかった。
いぶかしむセラの前に、アインが現われた。
何をしにきた、と尋ねるセラに、アインはおもむろに
「ボクと一緒に来てくれないか?ボクの…ボクのものになってほしいんだ。ずっとあなたのことが好きだったんだ」
と言い出した。
こんな時に何を言っているとセラが呆れていると、アインは友軍の部隊などいない。嘘をついたのだと。
本当はここへ来るのは連邦軍の部隊だ。
そう…アインはセラ以外の全員を連邦に売り渡したのだ。
二人だけでどこか遠くに逃げよう、というアインに「このバカ野郎!!」とマジギレするセラ。
これはあなたを助けるためなんだ、とアインは言ったが、セラは寝言は寝てから言え!答えはノーだ!とまったく聞き耳をもたない。
それに対してついにアインも逆切れ。
「やっぱりそうなんだ!アナタはあのシグ中尉を選ぶというんだね!?
アナタはこのボクを選ぶことになっていたんだ!なのに、アナタはあのシグとかいうオールドタイプに……!
やはりアナタは欠陥品だ!!セレイン・イクスペリ!!」
そしてセラの周囲に大量のGMが出現した。
「アナタは連邦の施設に送られて……そこでモルモットとして一生飼い殺しにされるんだ!
アナタがシグを選んだ時点で全ては決まってしまったんだよ。」
気弱なショタ坊やの仮面を脱ぎ捨てて、卑劣な小悪党ぶりをさらけ出すアイン。
包囲部隊にはフロスト兄弟もいた。プレイヤーは知ってるが、彼らこそがアインと接触していたジャミトフの配下だ。
セラの「力」についてもジャミトフ同様よく知っているらしい彼らは、
恨むなら君を作ったフラナガン機関を恨むんだな、と言った。
「特別な力」、そして「作られた」。どちらもセラにとっては初耳だが、
シャギアは知らないほうが幸せだ、と言い、セラについて来るよう命令したが、当然断るセラ。
もちろんそれは兄弟にとっては予想済みだ。だからこその包囲軍だ。
戦闘を開始するセラだったが、いかなエルメスとはいえ数の差は圧倒的だ。
ビットで一掃しようにも、敵は当然警戒していて固まっていないので効果は薄い。
ピンチに陥ったセラだが、ブラード隊の救援が寸前で間に合った。先頭に立つのはもちろんシグだ。
先程のアインの通信相手が敵ではなかったのか、と疑っていたシグは急いでセラを追いかけたのだ。
その前に立ちはだかるアイン。
裏切ったのかと詰め寄るシグの剣幕にも、アインは涼しい顔だ。
言い逃れでもするつもりか!というシグだが、そこにはどこか勝利を確信した慢心があったのだろう。
「別に言い逃れをするつもりはありませんよ。
ただ……ボクが裏切ったと分かっていたならもう少し警戒した方が良かったと思いますよ」
アインがそう言った途端、ブラードのムサイが突然爆散した。このような事態もアインは想定し、
細工(動力炉に細工、もしくは爆弾を設置か?)をしていたのだ。
艦長以下、生存者など考えられない一瞬の出来事だった。激昂したシグはアインに襲い掛かるが、余裕でシグをあざ笑うアイン。
「不幸な人ですね、アナタは……あの女に関わったばかりに大事な人を殺されることになるなんて」
恨むんなら…自分のことを恨むんだね!!」
反撃を食らったシグは逆に窮地に追いやられる。
「君のせいなんだよ!君が…!!君がセラをひとりじめするから悪いんだよ!」
止めの一撃を放つアイン。だが、その前に立ちふさがったのはセラのエルメスだった。
「すまないな…シグ……どうやら、約束は……」
「セラぁぁーーーっ!!」
沈黙するエルメス。シグの絶叫が宇宙を震わせた。
- 89 :モノアイガンダムズ:2010/01/06(水) 20:50:13
ID:dK4R6gVr0
- こんばんわです。
長すぎて規制にかかってしまい、止まってしまいました。すいません。
これからジオン編の最後のシーンです。
あと、各話のサブタイトルを入れ忘れていました。
>>79→出会い >>80→ホワイトベース追撃、>>80~81→覚醒、>>82~ソロモン撤退戦
>>83→ポケットの中の戦争(前後編)、>>84→光る宇宙、>>85→宇宙要塞ア・バオア・クー、>>86→裏切りの宇宙
以上です。では>>86の続きです。
だが、悲しむ間もなく新たな危機が迫っていた。
フロスト兄弟がシグ達を皆殺しにすべく部隊を更に展開させてきたのだ。
乱戦の中、茫然自失のシグを救ったのはジョニー・ライデンとシン・マツナガの二人であった。
「……シグっ!何をぼさっとしている!!……逃げるんだよ!!」
「……逃げる?なんでだ?まだ、セラが……」
「バカやろうっ!アイツの死をムダにするつもりか!?」
それからしばらくのことはシグは記憶していない。
ライデンに引きずられるようにして逃げたことはうっすらと記憶にあるが、
目覚めたのは当初目指していたアクシズへ向かう艦アサルム(マ・クベの旗艦)の中に重傷を負って運び込まれた後だった。
運よく生き残った5人は全員この艦に拾われたらしい。だが、その中にセラはいない……
「お前がこうして生きていられるのはアイツが体を張って助けたからだ。
お前さんの命は、もう、お前ひとりのもんじゃない。
彼女の分の命もお前がしょってるってこと、忘れるんじゃないぞ。」
ライデンは安易ななぐさめなど不要だろうと、そのことだけを伝えた。
こうして、悲しみと絶望の中、シグの一年戦争は終焉をむかえた。ただ一つの決意だけを残して…
- 90 :モノアイガンダムズ:2010/01/06(水) 20:55:45
ID:dK4R6gVr0
- デラーズ紛争編
宇宙暦0083、一年戦争より3年の時が過ぎ、地球と宇宙の間に新たな戦いが迫りつつあった。
「オレはキサマを追い続ける……どこまでも!!」
今ここに、物語は第2のプロローグへと向かうのであった……
(ここで本当のOPムービーが流れます)
裏切りによって愛する者を失った男……そして裏切ることによって全てを切り捨てた男……
3年の月日を経て……二人の戦士たちは、今、激突する!
ジオンの残光:
11月10日。
3年の雌伏の時を経て、シグはアクシズ先遣艦隊の一員として地球圏に帰って来た。
3年前の最後の戦いで受けた傷跡は今も左目の上に残り、
凄みを増した表情そのままにその操縦技術はさらに磨きがかかっていたが、復讐に狂ったシグは今やただの狂犬だ。
アクシズに渡って以後、兄貴分として世話を焼いていたライデンも、荒んだ様子のシグを少々持て余し気味だった。
アインへの復讐のみを生きがいに戦いへ望むシグに、待望の実戦の機会が訪れた。
ソロモンへの核攻撃に成功したデラーズ・フリートの救援に向かうというものだ。
しかし、シグの思いとは裏腹に、アクシズはまだ連邦との本格的な戦いには消極的なため、
ユーリ提督は交渉で解決する手段に。成功するかと思われたが、フロスト兄弟の策略により、交渉は決裂。
ようやくシグ待望の戦闘に突入する。
3年ぶりに戦場で再会したシグとガトー。
「変わったな……シグ・ウェドナー。誰かに恨みでもできたか。」
そしてガトーは、怨恨のみで戦いを支える者に真の勝利は訪れない、
とコウにかけた言葉と同じ言葉をシグに投げかけた。だが、まだシグはその意味を真に理解などできなかった。
そしてこの戦場では結局アインを見つけることは出来なかった。
- 91 :モノアイガンダムズ:2010/01/06(水) 20:57:14
ID:dK4R6gVr0
- デラーズ・フリートはいよいよ最終作戦、「星の屑」作戦に突入した。
アクシズ先遣艦隊は、連邦と直接戦う事はせず、後方で待機しつつ経緯を見守るのみだったが、
それで満足するシグではなかった。
アインと戦う、ただそれだけのために星の屑作戦に志願するシグ。
生還など考えていない特攻作戦であるとわかっていても、だ。
「ここで戻ったら、あと何年、オレは待てばいい……!?もう待つのはゴメンだ!!」
そんなシグの元に、ライデンも、マツナガも、そしてバーニィ、クリスも…
「しゃあないな……オレも付き合ってやるぜ。危なっかしくて見てられないかなら。付き添いだ、付き添い!」
「私も同行させてもらおう。懸命に戦っている同胞を見捨てて安全な場所に引きこもるなど、私にはできん。
……なにより私自身の誇りが許さない」
「ボクもお供します。」
「バーニィが行くというなら、私も。」
全てを、自分の命さえ捨てても構わない覚悟だった。だが、シグの仲間達は皆、彼を見捨てはしなかった。
デラーズ・フリートに合流したシグ達は、星の屑作戦の全容を知る。それはジャブローへのコロニー落としであった。
シグらはコロニーの護衛を任務を託された。
戦闘直前、シグはライデンに声をかけられる。
これからやろうとしていることはコロニー落とし、つまり大量殺戮だ。
自分たちはそんなことに手を貸そうとしてる。
そのことを責める気はないが、お前のやろうとしていることにそれだけの価値はあるのか?
何もかも犠牲にしてヤツを殺して、それでお前の気は晴れるのか?
先のガトーの時と同様、何も言えないシグ。
「一度、ゆっくり考えてみるといいぜ。……お前が戦う理由ってヤツをな。」(※)
(ちなみにライデンの戦う理由といえばやはりこれ「俺は、俺の誇りのために戦う!」)
「戦う理由か……」
シグはその問いに何の答えも見出せないままだった。
ガトーの言う「義」も、ライデンやマツナガの「誇り」も、そしてクリスやバーニィのような「大切な人」も
自分にはない。あの日、全てはアインの手によって奪われた。
復讐に意味などない。だが、それすら捨ててしまったら自分には何が残ると言うのだ。
(そう考えるとシグとこの時点で仲間になったケリィの境遇は似ているが、
しかし残念ながらケリィとシグの会話は最後までない。この作品、ケリィがずっと仲間で使える唯一の作品かもしれないのに空気。)
そして決戦の幕は上がった。
- 92 :モノアイガンダムズ:2010/01/06(水) 20:59:33
ID:dK4R6gVr0
- 駆け抜ける嵐:
ガトー駆るノイエ・ジールの圧倒的な力に加え、シグやライデン達という強力な布陣をそろえたデラーズ・フリート。
連邦の増援が控えめなこともあって、勝利は疑いなしに思えた。
が、ア・バオア・クーに続きまたしても順調に見えた戦局は暗転する。シーマが艦隊ごと裏切りデラーズが死亡したのだ。
それでも連邦の切り札GP-03をガトーが退け、辛うじてコロニー落としは成功した……と思われたが、
やっぱりバスクがソーラシステムⅡを出してきて、しかもあろうことかコロニー、一撃消滅!
ガトー、発電装置破壊するヒマなし!
完敗を喫したデラーズ・フリートに止めを刺すべく、温存していた大軍を繰り出すバスク。
前後を包囲され、絶体絶命の状況の中、ガトーは誇りを賭け、最後の特攻を仕掛ける。
ちなみに特攻であわやの状況に陥る気の毒なお方はジャマイカンさん。まあ寸前で撃ち落したけど。
しかし気を取り直して今度こそジャマイカン大活躍かと思ったら、
今度はクワトロ達エウーゴの奇襲で艦隊があっという間に壊滅。つくづく運のない男である。
ガトーも彼らの手によって救われ、シグ達は全員生還を果たした。
だが、彼らの戦いは全てが水泡に帰した。それはもうどうしようもない事実。
ティターンズ創設のバスクの演説を苦虫を噛み潰しつつ聞くシグ達。
3年ぶりに再会を果たしたシャアもといクワトロ(元ジオンのシグ達には正体バレバレだけど)に
エウーゴ入りを勧められたシグは、即答で了承した。
「ヤツを追いつめるためなら悪魔にでも手を貸してやるさ……!」
その発言に、ようやくシグの変貌に気付くシャア。
だが、復讐のために自分たちを利用するのが目的だろうと、
力を貸してくれるならばいいとシグのエウーゴ入りが決定した。
何も言わないけど結局ライデン達もなし崩し的にエウーゴに。
また、ガトーらデラーズ・フリート生き残り組もクワトロの説得でエウーゴに加入し、
一気にメンバーが充実するエウーゴ陣営。
そしてそれから再び時は流れ、しばしシグは地球圏で雌伏の時を過ごす事となる。
- 93 :モノアイガンダムズ:2010/01/06(水) 21:02:06
ID:dK4R6gVr0
- (※)デラーズ編はほとんどライデンさん主役です。
実際、モノアイガンダムズのシナリオの面白さはオリジナルキャラ扱いのライデンの言動あってのことだと
もっぱらの評判。まあ実際、ライデンが空気になる次のエウーゴ編から急に物足りなくなってくるわけで…
エウーゴ編
UC.0087.03.01、コロニー、グリーン・ノア。ここより、真なる「モノアイガンダムズ」の物語が幕を開けるのであった。
黒いガンダム:
というわけで物語はZの冒頭へ。ティターンズの新型ガンダムの調査に向かうクワトロ達だが、ここで気になる情報があった。
新型はニュータイプ専用ガンダムで、地球のニタ研からパイロットであるニュータイプを呼び寄せたというのだ。
まさか……ヤツが?無断で出撃するシグ。今度こそヤツと合間見える、そんな予感があった。
クワトロらがティターンズと戦闘する中、新型機のテスト施設に潜入するシグ。
だが、その行動をじっと見つめている者が。…アインだ。
「久しぶりの再会だからね。直接出迎えてあげないと。彼もそれを望んでいるみたいだし。」
アインは、シグの向かう場所……ガンダムMkⅡではない「もう一機」のガンダムのある第7格納庫へと向かうのであった。
7年間捜し求めていた仇敵は、呆気ないほど簡単に姿を現わした。
「お元気でしたか、シグ中尉?なにをそんなに怒ってるんです?え?……殺した?ボクが?彼女のことを?
そんなことよりも中尉、ボクはあれ以来ずっと中尉のことを探してたんですよ。
まさか戦死されたんじゃないかってずっと心配してたんですよ。無事だったら連絡くらいしてくれれば……」
いけしゃあしゃあと親しげに話しかけるアインに、オマエは本当に自分がしでかしたことを覚えていないのかと詰め寄るシグ。
「ああ、そうか……中尉から見ればそうなるんですね?」
「キサマ、何を言って……」
「何をって、やだなぁ……『セレインを処分したこと』ですよ。
その一言でぶち切れたシグは銃を乱射するが、一発もアインには当たらなかった。
「そんなに怒ることないじゃないですか。たかだか人形を一つ始末しただけのことで……」
これがニュータイプの勘というものか。逆に周囲の兵士に取り囲まれるシグ。
だが、間一髪というところで、カミーユがMkⅡ強奪事件を引き起こした。
混乱の隙をついて逃げ出したシグは、近くにあった黒いモビルスーツに乗り込む。それは……
「あれは……ガンダム!?モノアイを装備したもう1機のガンダムだと!?」
MkⅡが新型ガンダムだと思っていたクワトロは驚愕する。
そしてその戦闘力は、MkⅡとは比較にならないほどの驚異的なスペックである。
(HP、装甲は約2倍、攻撃力は約1.5倍。ビームを弾くIフィールドも。
同ステージ上に登場するフロスト兄弟のギャプラン2機を同時に相手にしてもガチ勝負なら充分勝てる。)
- 94 :モノアイガンダムズ:2010/01/06(水) 21:03:08
ID:dK4R6gVr0
- そこへまたも別の黒いモノアイ装備のガンダムタイプが出現した。おい、新型ガンダムって計3種類もあるよ。
MkⅡだけだって言ってたスパイは確実にクビだろ。
(まあ、ガンダムタイプっていう根拠は例の額のV字アンテナだけだが)
その機体、「デスパーダ」のパイロットはアインだ。新たな力を手に、アインに挑むシグ。だが…
「君がボクを倒すって?そんなこと、できやしないさ。」
アインはまだ余裕だった。機体性能の差か、それともパイロットの腕か、最初の攻防はアインに軍配が上がった。
「所詮オールドタイプの君にボクを倒すことなんてできやしないよ」
意地になって戦おうとするシグだったが、クワトロの命令により一時後退を余儀なくされる。
コロニーに突入したエウーゴ部隊と合流し反撃するも、あの「赤い彗星」も、「真紅の稲妻」も、
そして「白狼」、果ては「ソロモンの悪夢」をもってしても一撃たりともアインに命中させることは出来なかった。
だが、エースパイロットが総崩れとなる中、唯一アインにクリーンヒットを食らわせ、後退に追い込んだ者がいた。
今日モビルスーツに乗ったばかりの少年、カミーユだ。
(ちなみにカミーユが当てなくてもそのうちシステム過負荷とかでアインが撤退)
こうして、アインとの初対決は残念ながらシグの判定負けという結果に終わった。
戦闘終了後、シグは独走を責められるが、罰するなら好きにしてくれてかまわない、とまったく悪びれたところのないシグ。
クワトロは、そのような態度を取り続ける限りアイン・レヴィには勝てない、と言った。
「戦いとは1人で行うものではない。以前の君ならば言われるまでもなく知っていたはずのことだ。」
そのことをもう一度良く考えてみるのな、と。
「1人で戦うな……か。」
とりあえずこの件は新型奪取の功績に免じて無罪となった。ただし次はないとのこと。
アストナージによると新型機のほうはMkⅡ同様白いエウーゴカラーに塗りなおされたが、モノアイのカメラ周りの部品が手に入らず、
先程アインに付けられた顔の横の傷はそのままになってしまったが、そのまま残してくれとシグは言った。
今日の戦いを忘れないようにするために。
「あの傷に誓って……オレは必ずヤツを……!」
(なんかどこかで聞いた話だが、種はもう少し先)
こうして、顔に傷を持つ男は同じく顔に傷を持つMS、シスクードとコンビを組む事になった。
- 95 :モノアイガンダムズ:2010/01/06(水) 21:06:16
ID:dK4R6gVr0
- 再会:
アインはMkⅡとシスクードの新型2機を奪われたということでバスクに責任を問われていたが、
アインは両方とも取り返せる策があると言った。
が、要するにそれはエウーゴのシンパとして狩り集めた民間人を人質に取るという
原作でバスクがカミーユの両親を人質に取った策と同じようなものだった。(使者がエマ中尉なのも同じ)
そんなもん俺も考えておったわ、自信満々でいうならもう少し画期的な案を出せ、などとはバスクは言わず、
すぐにアインの策に飛びついた。
そしてアインはある男を呼び寄せる。ティターンズの助っ人、ニュータイプ主義者とくれば木星帰りのあの男しかいない。
ところが、その作戦は元ホワイトベース艦長ブライトに知れたことにより早々に破綻してしまった。
独断で民間人をシャトルに乗せ、脱出するブライトを追撃するアインたちティターンズ。
その先頭に立つのは元アルビオン隊のモンシア達だ。追いつめられたブライトであったが、
そこにアルビオンがたまたま訪れた事で再び状況は一変。
ブライトから事情を知らされた艦長シナプスは即座に反旗を翻し、ブライト達を救援に向かう。
また、モンシア達もバニングには逆らえないと、アルビオン側に寝返った。
(ああ、原作どおりシナプスを処刑しとけば良かったのに……)
再集結したアルビオン隊であったが、さすがに敵の数が多すぎて再びテンプテーションに追いすがられそうになるが、
エウーゴがようやく到着した。
先程クワトロに一人で戦うなと言われた事も忘れて単独で突出するシグを迎え撃つアイン。
コウとガトーが思わぬ形で4年ぶりに再会したり、ライラがやっぱりライデンをシャアと間違えたり(笑)する中、
ここにシグとアインの第2ラウンドが始まったが、やはり攻撃の当たらないアインに翻弄されるシグ。
「まったく、しぶといね……いいかげんあきらめたらいいのに。」
「あきらめるものか!命ある限り、オレは貴様を追い続ける!!」
「ふうん……じゃあ、君を殺せばいいのか。
こういう時は……『あの世でセラと仲良くするがいい!』そんな風に言うべきなのかな?」
止めの一撃を放とうとするアインだが、予想外の所から飛んできた攻撃で牽制される。
「シグ中尉、離れてっ!!」
援護射撃を放ったのは、女のパイロットのようだった。
「そこにいたら撃てないのよ!……早く離れてってば!!」
「あっ、す、すまん……」
彼女の剣幕に気おされ、さっきまでの勢いはどこへやら、あっさり引き下がるシグ(ヘタレ)。
百式のメガ・バズーカランチャーの直撃をアインに喰らわせるピンク髪の童顔パイロットであったが、
反撃をくらって妙に可愛らしい悲鳴と共にメガ・バズーカランチャーを壊された。
- 96 :モノアイガンダムズ:2010/01/06(水) 21:07:22
ID:dK4R6gVr0
- 暴風のように現われた突然の闖入者に呆然とするシグであったが、
女はすぐさまシグにアイツをやっつけるために手を貸して!と言った。
アイツはオレ自身の手で、と言いかけるシグだが、だったら私が手を貸す、と。
「オレ1人ではヤツを倒せないと!?」
「……そうでしょう?現に、あなたはやられかけてたんだし。
大切な人を失って、アナタが怒る気持ちはわかる……けど、意固地になってしまうのはよくないわ。」
見ず知らずの相手に思いもよらぬ言葉を投げかけられ、知った風なことを!とキレかけるシグだったが、
返ってきた言葉は更に予想外のものだった。
「……知っているわ。アナタに何があったか。そして、アナタがその事で傷ついていることも。
ねえ、私を信用して。セラさんの仇を討つというなら、私も協力するわ……だから、ね?」
そこまでシグの事情に通じているこの女は一体何者なのか?
ともかく、彼女と協力することを決意するシグ。
二人は即席とは思えないほど絶妙の連携を見せ、アインの虚をついたシグの一撃が見事デスパーダに炸裂した。
「なぜだ?どうしてシステムは反応しなかった!?」
動揺するアインだが、すぐに原因は分かった。アインも知っている「彼女」の存在が認識を狂わせたのだ。
「なんだ、そんなことだったのか!!それじゃあ仕方ないね!!」
後退するアイン。今回は、シグが勝利したと言っていいだろう。
そして、この勝利により7年間迷走し続けてたシグの考えもようやく変わった。
「君には礼を言いたい。オレは1人で戦うことにこだわりすぎていたようだ。
戦いは1人でするものではない……ヤツに一矢報いることが出来て初めてそのことが判った。
君のおかげだ……ありがとう」
ティターンズとの戦闘が、ハマーン率いるアクシズ……ネオ・ジオンの介入によって中断された後、
シグは新たに補充兵としてアーガマに着任したという先程のパイロットと直接顔を合わせた。
「お久しぶりですね、シグ中尉。ずっと中尉のままなのは、中尉の勤務態度のせいなのかしら?」
ミアン・ファーレン。その名にシグは覚えがあった。7年前に別れたままになっていた、
あのブラード隊長の娘だ。7年の歳月は12歳の少女を一人前の女性に変えていた。
元から積極的で行動力のあった彼女だが、より一層たくましくなった彼女になんとなく頭の上がらないシグであった。
エウーゴ・ティターンズ・ネオ・ジオンの3者会談を前にシロッコやフロスト兄弟と
なにやらよからぬことを企てている様子のアインであったが、どことなく上の空だった。
先程「アレ」がまだ自分の自由にならないことを思い知らされたのが原因だ。
不都合があれば修正を加えればいいだけさ。道具に感情移入するのはあまりよくない傾向だよ、
とオルバは言ったが、その道具という言葉がアインは気に入らないようだった。
- 97 :モノアイガンダムズ:2010/01/06(水) 21:09:54
ID:dK4R6gVr0
- アクシズからの使者:
3者会談は結局シロッコのおかげで速攻決裂、エウーゴ、ティターンズ双方のリーダーが倒れる羽目に。
ジャミトフさん、一年戦争であれだけ暗躍しまくってZの出番これだけってマジ!?
3派入り乱れる乱戦に突入するのであるが、連邦の方々はともかくネオ・ジオンに別に恨みがあるわけじゃない
というかむしろ借りのありまくりなシグやガトーが平気で元同胞を倒しまくるのがなんだか納得イカネ。
(ここでティターンズ、ネオ・ジオンのどちらを先に倒すかでZ編とZZ編にストーリーが分岐しますが、
どちらであろうと「モノアイガンダムズ」のストーリー的には大差ないのでひとまずZ編(平成組はVとWが参戦)で。)
ホンコン・シティ:
サダラーン脱出の際に出会った少年ジュドーを新たな仲間に加えたエウーゴは、地球に降下した2勢力を追い降下する。
戦いは宇宙から地上へと舞台を移した。
カラバと連携を取り、ティターンズに対抗を図るエウーゴに対し、ティターンズの新リーダーとなったシロッコは
アイン率いるニュータイプ研究所の部隊を差し向ける。
その部隊には切り札に「例のシステムのプロトタイプ」が用意されているという。
その頃、降下したエウーゴはホンコンでカラバと合流し補給及び休暇を取っていた。
少々無防備に見えたが、敵も街中で攻撃は仕掛けまい、それにカラバの護衛もついてるから心配ないと
楽観的なブライト達だった。
そしてクルー待望の休暇となった。これで彼女でもいれば最高なんだが、軍隊務めじゃねえ~、と
トーレスがアストナージにこぼしているが、周りを見れば意外とカップル(?)は多いみたい。
シグとミアンを始め、どこも強い女とヘタレ男という偏った組み合わせなのは、裏のトミノ監督の作為を感じるが(笑)
そこへやってきたカミーユ。このゲームにはファ・ユィリィが出てこないので、
「お前だけは裏切らないでいてくれたんだな……うれしいぜ」
と言うトーレスだったが、その言葉も今のうちだけだという残酷な事実は知らぬが仏。
そのすぐ後にフォウと出会ってラブラブになるカミーユであった……
泣くなトーレス。元ジオンエース達はぶっちぎりでガチムチ集団だ!!
あと女性陣が丸ごとカットされたおかげで男ばっかりになってしまった悲劇のアルビオン隊も、
離婚目前の指揮官バニングさん共々忘れないでやってくれ!
あと別ルートのカミーユは最後まで女っ気なしだから。
- 98 :モノアイガンダムズ:2010/01/06(水) 21:12:41
ID:dK4R6gVr0
- 結局サイコガンダムが襲撃してきて市街戦に。
迎え撃つカラバの護衛部隊の先頭に大先輩カイを差し置いて立つのは、あろうことかカツ(爆)!!
このゲームのカイ(Z)は何気にニュータイプでエース級の実力を持つというのに!
速攻撃ち落されて退場する役かと思いきや、やたら強いカツ。よく見たら機体がなんとVガンダム!!
70年も時代を先取りした機体とあっちゃ反則的に強いのは当たり前だ。
が、そんなカツの栄光が長続きするはずなどなく、これが壮大なかませ犬ネタであることはプレイヤーには当然分かっている。
ほら、あっちにあこがれのお姉さんに会いに来たショタ坊やが……
そしてカミーユがジェリドに敗れてアムロの持ってきたZガンダムに乗り換えたりしつつ、
フォウを説得して後退させた後、シロッコの言っていたアインの部隊がようやく到着した。
さっそくアインは、例のシステムこと、「システム・セイレーネ」を作動させる。
すると、ほぼ全ての兵士達が突然恐慌をきたし、戦闘不能になってしまった。
無事なのは、シグとミアンの2人だけだ。これではアイン率いる部隊にどこまで抗しうるものか。
と、こちらにもシステム影響下でも全く平気な人が2人。戦闘に巻き込まれて逃げ惑うウッソとカテジナだ。
興味を抱いたアインはカテジナを捕獲する。カテジナを救おうと身一つで追いかけてくるウッソ。
ニュータイプ能力が高いウッソが影響を受けないはずはないのだが……
「また、ボクの悪い癖が出たみたいだ。君のように懸命な人を見ると……つい、踏みにじりたくなってしまうんだよ!」
MSでウッソを弾き飛ばすアイン。(これで死なないウッソスゲエ。)
と、そこへ乱入してきて問答無用で攻撃をかますヒイロのゼロカスタム。
マラサイの大半をなぎ払いつつ、後方のガルダに直撃を喰らわせ、後退に追い込んだ。
と、システムの影響が消えた。システム本体はガルダに積んであったようだ。
これで形勢は逆転した。頼みのシステムはなくなったぞ、と冷ややかに言い放つシグに、
そんなものが無くったってオマエたちくらいっ!!と一気に小物ぶりをさらすアイン。
一方その頃、気がついたウッソの付近にVガンダムが転がっていた。パイロットのカツはまだブザマに失神している模様。
「ごめんなさい!そのモビルスーツ、借りますっ!!」
ミアンは、Vガンダムを動かしているのがカツではなく年端もいかない少年と知って、大慌てであったが、
シグは戦いは年齢でするものじゃない、要は戦う意思があるかどうかだ。ということでそのままにさせた。
今までミアンに尻にしかれまくっていたシグがようやく一矢報いた瞬間であったw。
ということで、今作には登場しないマーベットさんよろしく、
お姉さんについてきなさいとウッソをフォローするミアンであった。
こうなると3対1。アインの不利は明らかだ。今までシグを散々苦しめたあの謎回避も今回はない。
「ファブニール」のサポートがあれば……と臍を噛むアイン。
その言葉を聞きつけたシグは、それこそがあの謎回避の正体だと感づいた。
「そういうことか。貴様の力は借り物だったんだな!!ならば、貴様を恐れる理由はない!」
馬脚を現したアインは慌てて後退した。これで2勝1敗。
- 99 :モノアイガンダムズ:2010/01/06(水) 21:15:42
ID:dK4R6gVr0
- 「システム・セイレーネ」、そして「ファブニール」。
アインの用いた2つの謎システムについて思案するシグ。
ミアンは、ファブニールのほうはジークフリードの英雄伝説で彼が倒し、
その血を浴びて不死身になったという悪竜の名ではなかったかという。
(そしてシグの本名がジークフリードであることを踏まえたものでもある。)
もうひとつミアンの気に掛かる事が。神話では竜を殺して血を浴びる事で不死身になった。
ならばアインの「ファブニール」の力の源とはなんなのか、と。
それは実は核心をつく疑問だったのだが、シグは気付かなかった。
戦闘後、今回の現象について会議を始めるブライト達。シグは、あれはティターンズではなく、アイン個人の開発したものだろうと言う。
根拠は、クワトロも記憶にある一年戦争時のエルメスの暴走事故だ。
あの時の現象は今回のシステム・セイレーネと程度の差はあるが、ほぼ同じものだ。
そしてそのことについて、当時のジオンの技術者は明らかに何かを知っているようだった。
となるとあの兵器だか装置は元はジオンが開発し、それをアインがティターンズにもたらしたということになる。
元ジオンのクワトロにとっては頭の痛い話だ。
作戦の見直しを提案するヘンケンであったが、クワトロはむしろ先程の戦闘であのシステムが損傷を受けた
今のうちに勝負を決めたほうがいいと、予定通りキリマンジャロ侵攻を決断した。
さて、カテジナさん救出のためにアーガマに乗り込む事を志願したウッソは、結局Vガンダムのパイロットになった。
さっきまで乗ってたカツは?GMⅡにでも乗ってろ。(つまり前の面の活躍がこのゲーム最初で最後の彼の活躍。)
誰も、カツ自身も文句を言わない(言えない)のが哀れだけど。
メンバー最年少のニューカマーの少年は当然のように他の若いパイロットの質問攻めにあっていたので、
そろそろ解放してあげたら、とミアンが言うと、
「急に年下のが入ってきたからって、お姉さんぶっちゃって……!」
とジュドーに言い返されてしまう(でもジュドーとウッソって1歳しか歳が違わないんだが)。
「……子供のケンカだな」
肩をすくめるシグに、もしかして、妬けた?とすり寄るミアン。相変わらずラブラブアピール全開である。
こちらは大敗を喫したアイン達。逆転をもたらしたガンダムに搭載されているゼロシステムには
システム・セイレーネは通用しない。だが、シャギアはゼロシステムに対抗しうる男をぶつければいい、
とそちらのほうはたいして心配していない様子だ。アインはファブニールの調整に専念する模様。
ガンダムX起動:
キリマンジャロに向かうブライト達は付近の基地で起こった戦闘を発見し、急行する。
そこで戦闘を行っていたガロードを仲間に加えたのだが、彼から基地でフロスト兄弟がニュータイプの少女ティファを
システム・セイレーネのバックアップに使用しようとしていたということを知る。
ティファをガロードが救出したことにより、その目論見は阻止されたのであるが、
システムにはニュータイプが必要という事実を聞いたシグは、アインの使ったシステム・セイレーネには誰が使われているのかと考えた。
「まさか……な。」
シグの良く知るニュータイプといえば2人。1人はアイン。そしてもう1人は……
- 100 :モノアイガンダムズ:2010/01/06(水) 21:20:07
ID:dK4R6gVr0
- 永遠のフォウ:
キリマンジャロを目前にして予想外のトラブルが発生した。カミーユが無断出撃してフォウの元へ向かったのだ。
やむなく、クワトロ、レコア、そしてシグの3人でカミーユを迎えにいくことに。
なんとかキリマンジャロ基地に潜入したカミーユをクワトロが見つけたものの、出撃したフォウを救うべく、単機突撃するカミーユ。
説得に成功したものの、やっぱり飛んでくるジェリド。それに対して「原作どおり」サイコガンダムが割り込んできて、
ジェリドのサーベルが見事に「コクピットを外して」大命中というトミノ監督が卒倒するような光景が……
「こ、これだから女ってやつは………」
うまいこと攻撃をかわしたカミーユ、せっかくだからハイメガランチャー撃ち返してジェリド撃墜。哀れ。
こうしてフォウ救出に成功したカミーユ。もう独男とはいわせない。
そんな生ぬるい展開が外で繰り広げられているとも知らず、シグとレコアは基地内で白兵戦を繰り広げていた。
「目の前で女に死なれるのは一度だけで十分だ……」
おい、ララァはノーカウントかシグ。シャアが聞いたら怒るぞ。ということでレコアを逃がし、単身踏みとどまるシグ。
どうにか追っ手をまいたシグだが、気がつくとだいぶ離れた実験施設のような場所にいた。
と、そこでシグは信じがたいものを発見した「セレイン・イクスペリ」の名前。
なぜティターンズの研究所にセラの名が!?
「そこで何をしている」
見つかった!?振り返ったシグに銃を突きつけていたのは……
「セっ、セラっ!?」
見間違えるはずなどない。そこにいたのは髪型意外は「7年前と同じ姿の」セラであった。
「まさか……!生きて…生きていたのか!?セラっ!!」
だが、シグの呼びかけに、セラはただ、機械的に武器を捨てて投降しなさい、と言った。
昔の彼女の面影のかけらもない、ロボットのような口調のセラに混乱するシグ。
「それが彼女のあるべき姿なのさ。」
そこに現われたのはアイン。アインをマスターと呼び、やはり機械的に彼に仕えるセラ。
彼女の心を奪ったのか!こんなロボットのような姿にしておいて何があるべき姿だだと激怒するシグ。
アインはシグに語った。7年前、彼の発見したフラナガン機関の機密ファイルのことを。
「セレイン・イクスペリ少尉……フラナガン機関の秘蔵っ子。将来を期待されたニュータイプ……すべてがウソっぱちさ!!
彼女はニュータイプなんかじゃない。システム・セイレーネを稼動させるため、人の手で生み出されたニュータイプ……
彼女には、父も母もいない。提供された卵子と精子から、人工的に誕生させられたのさ……」
そう、彼女はおそらく宇宙世紀初にして、最高傑作たる強化人間だったのだ。
「この女はボクらをずっと騙し続けてきたのさ。造りモノのくせにニュータイプなんておだてられて!!」
だが、シグは、たとえ彼女の出生がどうだろうと彼女が人であることにかわりはない、と言った。
それに対しアインは言った。本物のニュータイプであるにも関わらず、セラ以下だと言われ続けたことの恨みを、
そしてセラは選ばれた人間であるニュータイプの自分ではなく、ポッと出でしかもオールドタイプのシグを選んだ。
それが許しがたい裏切りだと吐き捨てた。
「この女はボクの気持ちをさんざんにもてあそんだんだ!!たかが人形のクセに……!こんなことが許されて良いはずがない!!」
「それだけの理由でオレたちを裏切り、彼女をこんな姿にしたのかっ!!アイン・レヴィーーッ!!」
ブラード艦長ら多くの命を奪われ、7年間苦悩の日々を送った理由が、こんな子供じみた嫉妬であると知ったシグは、
逆上してアインに襲い掛かろうとしたが、セラの銃に押し止められる。
「昔話はこれで終わりにしよう。これでさよならだね、シグ・ウェドナー。せめて、元恋人の手で死なせてあげるよ。」
……銃声。シグの命運はここに尽きた……
- 101 :モノアイガンダムズ:2010/01/06(水) 21:25:20
ID:dK4R6gVr0
- かに思われたが、撃ったのはヒイロ。土壇場でまたも命を拾ったシグは、ヒイロと共に基地を脱出し、
シスクードに乗り込んだ。ヒイロもキリマンジャロ制圧が目的で共闘する事になるが、
その彼の前にゼクスが立ちはだかる。先にシャギアが言っていた、「ゼロに対抗できる男」である。
そっちがゼロを持ち出す以上、こっちも自重しないということでいきなりトールギスⅢ。
ここに、原作でとうとう実現しなかったゼロカスタムVSトールギスⅢというW頂上決戦が始まった。
アインとセラも出撃してきた。セラが駆るのは、白いモノアイの機体「テラ・スオーノ」。
アインの姿を捉えたシグは、前にミアンの言ったこともすっかり忘れて敵中を突破し、仇敵アインに一人突っ込んで行った。
「セラをよくも……!貴様は、貴様だけは……!!」
「へぇ……ボクを許さないって?まさか、このボクを倒そうなんていうの?できるものならやってみなよ!」
今回はファブニールが使えるということもあって余裕のアインだ。
だが、シグは慌てなかった。既にファブニールの正体を見切っていたからだ。そしてその対抗手段も。
「貴様の力は借り物だ。セラから力を盗んでいるにすぎない!」
そう、竜を殺して不死身の力を得たジークフリードと同じだ。それは自分のものではない。
「おあいにくさま、オールドタイプではファブニールの力を受け取る事はできない……所詮、オールドタイプごときじゃ英雄になることなどできはしないのさ!
竜の不死身の力は君ではなく、このボクが握ってる……セラのおかげでね!神話通り、お姫様の裏切りで英雄は……いや、君は死ぬことになるんだ!!」
まだシグの自信の秘密を知らないアインは、得意気にそう語るも、シグは最後に勝つのは、このオレだと堂々と宣言した。
ファブニールの秘密が、セラのニュータイプ能力による予想を機体にフィードバックさせているものであるなら…
「それなら!その予測能力を超えた動きをするまでだ!」
だが、その言葉を聞いたアストナージは慌ててシグにやめろと叫んだ。
シグがやろうとしているのは、シスクードの切り札、オフェンスモード。
以前、アストナージがシスクードのOSの一部にロックがかかっていたので、機体のデータバンクを解析したところ、
まだ未完成の高機動戦闘用モードを発見したのだ。
簡単に言うとフルパワーで飛んでいって敵をぶちのめすための機能なのだが、シグに強奪された際にはまだ調整前だったのだ。
だが、発動はできるのだろう?とシグがいったが、
アストナージは、未調整ゆえにパイロットのことなどお構いなしに全力を出す仕様になっているので、
下手をすればコクピット内でミンチよりひでえ(byバーナード・ワイズマン氏)ことになるかもしれないから
変な事は考えるなよ、とその時は言ったのだ。
だが、時既に遅し。シグはオフェンスモードを発動させた。青い輝きを放つシスクードのモノアイ。
「これで決める…!」
あまりの超加速に、青い流星と化すシスクード。機体ごとぶつけるかのような猛烈な乱舞攻撃がデスパーダに炸裂した。
(見た目ようするにレイズナーのV-MAX)
ファブニールをもってしてもなすすべもなく敗れ去るアイン。
そしてシグは……無事だった。というか結構平気そう。
(まあ、強化人間以外お断りのはずのギャプランを平気で乗りこなすヤザンや乗ったら加速が強すぎて死ぬといわれた
トールギスをそのうち物足りないとか言い出すゼクスとか人外さんの横行するガンダム世界ですから。)
危機に陥ったアインを救ったのはセラだった。アインを下がらせ、シグの前に立ちはだかるセラ。
それに対して、シグは……
「ダメだっ!オレには撃てない……!!」
無抵抗のまま、一方的にサーベルでザクザク斬られるシグ。そんなシグを横目に戦闘は更に激化の一途をたどり、
シロッコも出撃してきて、レコアが捕まったりする。
そして、シロッコが追い詰められたときにバウンド・ドックで救援に駆けつけたのは……カテジナさんだーーっ!!
「シロッコの邪魔をする人はアタシが倒す!」
おかしいよ!おかしいですよ!!カテジナさん!!とウッソが言ってるが、プレイヤーの心境もまさにこれ。アンタさっき連れ去られたばっかりでしょ。
そんな修羅場が繰り広げられる中、カツが地味にサラと再会してフられてたり。
こうして、あまたの希望と絶望の交錯した再会の相次いだキリマンジャロの激戦は終わった。
キリマンジャロ基地を接収したエウーゴだが、休む間もなくネオ・ジオンのサンクキングダム侵攻の報を受け急行することに。
- 102 :モノアイガンダムズ:2010/01/06(水) 21:28:32
ID:dK4R6gVr0
- ティターンズもサンクキングダム救援を口実に侵攻を開始する。
シロッコの新しい手駒としてシャギアに紹介されたカテジナだが、急速な変貌の秘密はアインに捕まった際に
強化人間に改造されたためだとのこと。(小説版だとカテジナさん強化人間にされます)。
それを知っているシロッコは、嫌悪感のほうが先立ったが、シロッコを慕うように刷り込みをされたカテジナは
信用を得るために私の全部をお調べになってみます?
とこの場でいきなり脱ごうとしたのでシロッコも流石に動揺してカテジナの同行を許す事に。
こうして一人のさげまん女により、ガンダム世界に新たなヘタレ男が誕生したのであった。
そう、シロッコがこんな漫才やっている間に、ティターンズ勢力の過剰な拡大を妨害すべく、
オルバがゼクスをサンクキングダムに向かわせていたことを知る由もなかったのだから……
一方、先程シグに屈辱的な敗北を喫したアインはセラをいたぶって憂さ晴らしをしていた。
セラが独断でアインを後退させたことで助かったというのに、
「誰が『判断しろ』なんて言った!人形のクセに……生意気なっ!
オマエは単なる道具なんだ!言われたことだけやっていればいい!!」
とセラをののしり、殴りつけるアイン。そんな扱いをされても気にも留めた様子もないセラ。
ひとしきり暴れて気が晴れたアインはうって変わってセラに優しい言葉をかける。
「マスターの気が晴れるならば、私の受ける苦痛など微々たる物と判断します。
私はマスターにお仕えしています。マスターが私の全てです。」
その言葉に、セラは自分のものであることをあらためて確信し、満足するアインであった。
ガラスの王国:
ネオ・ジオンの前に陥落寸前のサンクキングダムに集結する、ゼクス、ヒイロ。
そしてティターンズ、エウーゴの到来により、
完全平和主義の国は一転地球圏の支配を争う3派の2度目の大会戦の舞台となってしまった。
乱戦の中、再び因縁の出会いは繰り返される。
ティターンズの一員として牙をむくカテジナ、レコア。
残酷な運命を前にウッソ、カミーユの悲痛な叫びが戦場を引き裂く。
そしてガトーはティターンズの中にあのシーマの姿を発見した。
変節を責めるガトーだが、シーマとてガトーとコウに計画を狂わされ、生き残るためにティターンズにつく事を選んだのだ。
ガトーも一応は連邦軍にあたるエウーゴとして戦っている。
飼い犬となったのはお互い様さ、というシーマがここは一本取ったと見るべきか。
戦いが終結した後、ゼクスはヒイロにいずれ決着をつける言い残し去っていき、ヒイロも例のごとく風のように去っていき……
と思いきや、姿を現したドクターJからの次の指令は「エウーゴと行動を共にせよ」というものだった。
ドクターJがエウーゴに協力することになったいきさつ、
それは彼がジオンの技術者だった時にシステム・セイレーネの開発に携わっていたことにあった。
(またテメエが元凶かよジジイ。)
アンタがセラを……とガンを飛ばすシグだったが、セラが産み出されたのはドクターが途中から開発に反対して
チームを外された後だからワシの責任じゃないと、ドクター。
そしてセイレーネに対抗すべく作ったのがゼロシステム搭載のウイングゼロとのこと。
システム・セイレーネがエウーゴとの実戦に投入され始めた以上、行動をともにすることが上策と見たわけだ。
もっとも、それ以上のことはドクターも良くは知らないようで、話してくれなかった。
さて、一連の戦いで優勢となったエウーゴは、ティターンズ支配下のダカール連邦議会の奪還を企てる。
新たな激戦を前に、アーガマにも新型機V2ガンダムが届いた。
今度こそオレが……と思ったカツ、残念。やっぱりアストナージお墨付きでウッソのものに決定。
一方こちら宇宙の某所。密談を交わしているのはギンガナムとシャギア。地球圏のさらなる混乱を画策する彼らは、
ティターンズが劣勢に立ったのを見て、今度はギンガナム自身が参戦するとのこと。
- 104 :モノアイガンダムズ:2010/01/08(金) 18:54:19
ID:9CnvQVjg0
- こんばんわです。では、続きを。
ダカールの日:
ダカールを舞台に地上最後の決戦の火蓋が切って落とされた。
シロッコは重MSを大量に投入した大部隊で議会の制圧をはかり、同時にそれに紛れて演説中のシャアの暗殺を謀るという2面作戦を展開した。
が、ほぼ成功するかに思われた暗殺は、フロスト兄弟の策謀により失敗。
追いつめられたシロッコはジ・Oで出撃するのだが、よもやこのタイミングでのジ・O投入が思いっきり裏目に出ようとは……
カミーユのZガンダムと対峙した途端、カミーユ、早くも怒りのハイパーモードに!
登場したと思いきや体当たり食らって一撃で倒されるシロッコ、哀れなり。
ついでにサラもカツの攻撃で戦死したりとシロッコにとってはまさに悪夢のダカールであった……
ともあれ、リリーナの事前交渉とクワトロの演説のおかげで議会はエウーゴ支持に。
ティターンズは宇宙に撤退し、勝利は大きく近づいた……と思われていた。
さて、地球ではまるでいいところのなかったシロッコはさすがに落胆していたが、
カテジナはまだ味方は大勢いる、切り札が完成するまでの時間を彼らに稼いでもらえばいい、と言ってのけた。
「……そうよ。誰にもアナタの邪魔はさせないわ。うふふふ……」
要するにクロノクルがいない代わりにシロッコということ。だから天才シロッコがヘタレ男になるわけだ。
最後の勝利者:
宇宙へ上がる直前に、またしても無断出撃事件が。格納庫、警備ゆるすぎ。まあヒイロだからしょうがないか。
ゼクスとの決闘に望み、ゼロシステムを使いこなして勝利し帰還したヒイロだったが、
現在は一応味方であるゼクスと無断で決闘したことを咎められた。
だが、シグは言った
「わだかまりを持ったまま戦うよりはいい。戦う事でしか消えないわだかまりというものもあるのだからな……」
敵、新たなり:
ティターンズが集結している宇宙要塞ゼダンの門(ア・バオア・クー)を叩くべく再び宇宙に帰ってきたブライト達だが、
軌道上に上がって早々予想外の事件が。
ムーンレィスの女王ディアナ・ソレルがギンガナム軍及びティターンズに追われていたのだ。
そう、前にカテジナの言っていたティターンズの協力者こそ、ギンガナム軍だったのだ。
ハリーの要請を受け、ディアナを救出すべく戦闘を開始するが、これまでのティターンズの機体とは
比較にならない尋常ならざる性能のギンガナム軍の機体に苦戦を強いられる。
追い討ちをかけるかのようにエマをかばったラーディッシュがヘンケン艦長もろとも撃沈、そのエマもレコアと相打ちに。
さらにマウアーを殺さたジェリドがショックで何か覚醒しちゃってカミーユ大苦戦。
辛くもギンガナムの艦を撃沈し、満身創痍ながら勝利したと思いきや、最悪の隠し球……ターンXが登場する。
月光蝶の脅威のパワーの前に、もはやこれまでかと思われたが、土壇場で助っ人が現われてくれた。
ベラ・ロナ率いるクロスボーン・バンガードだ。キンケドゥ&ザビーネのコンビネーションが炸裂し、ギンガナムを退けた。
予想外の展開にあわてて出撃するフロスト兄弟も、窮地に陥ったガロードがサテライトキャノンを発動させ、これまた逆転勝利。
この展開に、シャギアはようやくエウーゴこそが最大の障害だと認識することとなった。
アインに敗北を責められたシャギアは、君だってシグにしてやられただろうと言い返した。
痛い所を突かれたアインは、あれはファブニールが完全じゃなかったから、つまりセラのせいだと苦しい言い訳をするが、
だが、オフェンスモードをシグが使いこなす以上、全力を発揮したとしても限界はある。
やはり、真の切り札、それは「テラ・スオーノ」しかない。それが完成するまでの時間稼ぎ、
シロッコとギンガナムに彼らが接触したのは結局のところそれが目的だったのだ。
- 105 :モノアイガンダムズ:2010/01/08(金) 18:57:10
ID:9CnvQVjg0
- ディアナ、及びクロスボーンと合流したブライト達の前に、彼らの間の仲介役として活動していたウッソの父ハンゲルグが現われた。
クロスボーンは創始者マイッツァーの死後ベラの手により解散される予定だったのだが、以前からムーンレィスと連邦の間の交渉役として
月の事情を掴んでいたハンゲルグが、ギンガナムが決起した時の切り札として待機させていたのだった。
これからの動向であるが、1機で世界を滅ぼしかねないターンXを放置するわけにはいかないということで、まずギンガナムに当たることに。
最大の問題はあの月光蝶だが、こちらにも対抗策はある。V2ガンダムだ。
アサルトバスターの光の翼はなんと月光蝶を一時的に無効化するとのこと。
(当たり前だが、原作じゃそんなトンデモ機能はない)
これで決まった。ヘンケンの抜けた穴もマザー・バンガードがあれば補填できる。
エウーゴは、ギンガナムの待ち受けるムーンレィス首都フォン・シティへと向かう。
(ちなみにヘンケンが生存していても、ラーディッシュのオーバーホールとか言ってここで離脱。残念でした)
月光蝶:
しかし、フォン・シティのアグリッパは戦いではなく会談を求めてきた。
ディアナ、ブライト、ハリーの3人が会談の場に望むものの、途中でギンガナム配下の兵が乱入し、
3人は人質に取られてしまう。主導していたのはアインだった。
ギンガナム艦隊、そしてディアナ・カウンターと対峙することになるエウーゴだったが、人質を盾にされては打つ手なし。
だが、土壇場でネオ・ジオンのマシュマーの手によりブライト達は脱出に成功。
更にディアナ自らの説得により、ディアナ・カウンターも味方となり、形勢は逆転。
この期に及んでもオロオロすることしかできないバカ殿アグリッパを、アインとシャギアは用済みと殺害する。
「なぁに……逝くのは君1人だけではない。」
「いずれもっと大勢の人間がオマエの元に行くんだ……さびしくはならないはずだよ」
そしてアインが出撃してきた。
都合5度目の対決となったが、既に前回の対決で両者の力関係は完全に逆転していた。
「もう二度と……オレは!キサマにやられはしないっ!!偽りの力で戦っているキサマにはな!!」
オフェンスモードの前に、またも一方的に押されるアイン。
「な、なんで……!?ただのオールドタイプになんでボクがこんなに……」
「決着を付ける時が来たようだな、……アイン。」
「や、やられる……!?」
だが、大破したデスパーダからアインを救ったのはセラだった。
後は私が、とアインを下がらせるセラに対し、前回余計な事をするなとボコったにも関わらず、
恥も外聞もなく頼むよ!!と一人逃げていくアイン。すっかりただのヤラレ役になっちゃったねえ。
まあ、シグはシグでセラ相手にやっぱりためらいを捨てられないのだが。
フォウの時と同様、彼女のことは忘れろ!そうしなければお前が死ぬぞ!!
とクワトロは言うが、シグも、そしてミアンもセラを撃つ事はできなかった。
「オレは……どうすればいいんだ!?」
記憶さえ戻れば……一縷の望みをかけて、必死にシグはセラに呼びかけた。
「思い出してくれ!!オレは君の……」
「アナタとは恋愛関係にあった。たしか、そうでしたね。」
切り札をあまりにあっさりと流され、呆然とするシグ。シグの事だけではない。
「アナタはミアン・ファーレン。ブラード中佐の娘ですね。アナタの事も記憶しています。
普通の少女らしからぬ振る舞いに、かつての私は感銘を受けたようです。」
自分は一年戦争時のものも含めて全ての記憶を保有している、と、なぜか他人事のように語るセラ。
「どうしてなの、セラさん!!そこまで覚えていて、どうして!?」
そこから導き出される解答は、シグにとっては最も信じたくないものだ。
「現在の私にとっては、マスターにお仕えすることが至上の使命。アナタ方との記憶は単なる過去の事実でしかありません。」
そして、シグ達が呆然としている中、結局他の仲間の攻撃を受け、後退するセラ。
今回もシグ達は何も出来なかった。
- 106 :モノアイガンダムズ:2010/01/08(金) 19:01:40
ID:9CnvQVjg0
- 形勢不利と見て取ったギンガナムは、ついにターンXで出撃する。
「V2の力を信じるだ、ウッソ!!」
「はい、父さん!!」
父の声援を背にウッソは光の翼でナノマシンの奔流を突破し、月光蝶を打ち破った。
このチャンスに集中砲火を浴びせターンXを追い込むも、後一歩のところで月光蝶が再び発動。
逆転負けか!?
だが、そこへフォン・シティ目がけてコロニーレーザーが火を吹いた。
直撃は避けたものの、大きな損害をこうむったターンXは味方が混乱する隙をついて逃走した。
撃ったのは誰か?ティターンズ?それともネオ・ジオンか?
「ネオ・ジオンではない。ティターンズの仕業だよ、あれは。」
現われたのは、ハマーン。ティターンズのコロニーレーザーに対抗すべく、エウーゴはネオ・ジオンと手を結んだのだ。
カツのように反発する者もいたが、ベラはハマーン個人は信用できると言う。
ただし、組織としてのネオ・ジオンは別だ。油断はならない。
そして組織を率いる以上、個人の意思より優先せねばならないこともある。それを考えると……
それは同盟を決めたウォン・リーも同じようで、既にハマーンとの戦いも見越し、
新型艦ラーカイラム、そしてZZガンダム、
あと白の宮殿の地下に埋まってたストライクガンダム(エールストライク)(※)など、
戦力を大幅に補強して戦いに送り出していた。
また、ディアナもハリー、フィルらディアナ・カウンターの一部を援軍に貸してくれた。
(※)白の宮殿のすぐ下のマスにハリーを侵入させると手に入る隠しユニット。
武装が地味で、換装機能もPS装甲もないけど(まだ放映前だから致し方ないか?)
平成ガンダムなのでそれなりの性能。
間近に迫った決戦を前に、シグは一人苦悩していた。
アインに対してはただ憎んで刃を向ければそれでよかった。だが、セラにはどうすればいいというのだ。
答えを出せないシグはミアンに対しても、拒絶するような態度をとってしまう。
そしてここにもう一組すれ違う二人が(※)。ハマーンは一人、シャアに会いに来ていた。
戻るつもりはないのか、というハマーンに、今更過去を振り返っても昔には戻れないと言うシャア。
「変わっていないな、オマエは……初めは私に期待を抱かせ、最後の最後で私を裏切る……!」
「……なんといってくれてもかまわんよ。私も自分の卑劣さは自覚しているつもりだ。」
シャアは結局、悲しいまでに大人であった。
(※)このシーンで分かるようにシャア・ララァ・ハマーン3者の関係がシグ・セラ・ミアンの関係と比較されている。
特にミアンとハマーンは同い年という設定だし。
シグ=結局元カノが一番大事。
セラ=元カノ。叩き上げ。最強クラスのニュータイプ。
ミアン=今カノ。年下で貴族のお嬢様。わりとカカァ天下型
というのもオマージュを捧げている。
だがそうなるとライバルのニュータイプのメカオタクの立場ってよもや…
- 107 :モノアイガンダムズ:2010/01/08(金) 19:02:41
ID:9CnvQVjg0
- 宇宙の渦(前):
グリプス2において決戦の幕が上がった。ティターンズに降伏したふりを装い、コロニーレーザーの護衛という名目で懐にもぐりこむハマーン。
そしてティターンズの部隊を引き離すため、エウーゴは艦隊決戦を挑む。
「所詮、アンタとアタシが理解しあうなんてできっこないのさ!とことん最後までやりあおうじゃないのさ!!」
再び巡り会ったガトーとシーマが死闘を繰り広げるが、それを横目に、シーマと共に今まで戦い抜いてきた、
シーマの全てが詰まった船ともいえるリリー・マルレーンが撃沈された。
「ああ、そうかい……!!一年戦争で何もかも無くしたと思ってたが……そうかい!こうも身ぐるみ剥ぐかねぇ!!
なら、損得は抜きだ!!アタシゃ、今こそ戦うんだ!!もう何からも縛られずに!!どうだい、満足だろう!」
もはや彼女が戦っているのはエウーゴでもガトーでもなかった。それは運命。
利用され、貶められ、奪われていった運命を与えた何者かに一矢報いる、ただそれだけを願って。
そのシーマをガトーの一撃が容赦なく貫いた。
「あのデラーズが言った通りだ……成虫になってすぐ、死んでしまう……所詮、アタシらは……宇宙をさま、よう…カゲロウ……」
悲しき女はその怨念と共に散った。
「同情はしないぞ、シーマ・ガラハウ」
ガトーはついに4年越しにデラーズの仇を討ち果たした。
一方、シロッコのジ・Oとカテジナのザンスパインは鬼神のごとき働きを見せ、クワトロ、カミーユと言ったエース達を圧倒する。
ようやくZZを手に入れたジュドーも苦戦を強いられる。
「何の目的もなく、やみくもに戦うだけではこのジ・Oを落とすことなどできんよ!」
あざ笑うシロッコ。だが、その言葉がジュドーに対する死亡フラグだと分からないのが他作品クロスオーバーの悲しさ。
「…違うっ!!オレは間違いなく身勝手な人の独善に対して……みんなの意思を背負って戦っている!!」
ほーら、このルートでは出てこないグレミーの代わりにジュドーを覚醒させちゃったよ、シロッコ。
みんなの意思を乗せたハイメガキャノンが炸裂し、シロッコ敗退!
カミーユに続き、またイベント戦闘でやられるシロッコマジ涙目。
こうして主力が撤退し、劣勢に追い込まれるティターンズを尻目に悠々とコロニーレーザーを「占拠」するハマーン。
当初の予定では「破壊」するはずだったのに。それはつまり今後は自分達が利用するということだ。
ティターンズと激戦を繰り広げたエウーゴに、無傷のネオ・ジオンとコロニーレーザーに対抗する余力はなく、
エウーゴはやむなく撤退した。
切り札のコロニーレーザーも失い、苦境に立たされたシロッコは、
エウーゴとネオ・ジオンの攻防を見守ることしかできないでいた。
そしてどちらが勝とうが、コロニーレーザーは敵の手の内だ。
だが、カテジナは
「そんなものに頼らなくても、パプテマス・シロッコ……アナタなら勝てるわ。
私がアナタを勝たせてあげる。うふふふ……」
とあくまで余裕を崩さない。いやむしろアンタがいるから運が逃げてるんじゃないかと思うのだが、
実はうまくいけば漁夫の利を狙える立場であることも又事実。
- 108 :モノアイガンダムズ:2010/01/08(金) 19:10:26
ID:9CnvQVjg0
- 宇宙の渦(後):
再攻勢をうかがうエウーゴは、コロニーレーザーを奪取すべく、狙いを絞らせないように3方向から攻めるという「メールシュトローム」作戦を発動させた。
ハマーンは自らキュベレイで出撃し、必勝の体勢で迎え撃つ。
コロニーレーザーが発射体勢に入った以上、あとは時間との戦いだ。防御陣に突撃をかけるエウーゴ、
だが、ここで予想外の事態が発生した。すっかり忘れていたギンガナムが捲土重来を期して乱入してきたのだ。
挟撃される形になり一転ピンチに陥るも、ウッソが再び光の翼で月光蝶を打ち破り、ギンガナムを仕留めた。
(ちなみにウッソが倒さなくともフロスト兄弟が月光蝶を破壊します。場は充分に荒れたから用済みだということで)
残るネオ・ジオンを突破し、どうにかコロニーレーザーに攻撃をかけ、奪還に成功した。
当初の目的を達成したエウーゴだが、本当の修羅場はここからだ。ティターンズが再び動き出し、
ネオ・ジオンも戦力を再編して戻ってくるため、今度は2勢力を同時に相手にすることになる。
頼みの綱はコロニーレーザーのみ。発射時間まで持ちこたえられるか?
これが最後の決戦だと宣言するブライト。
最後の戦い。シグには確信があった。月以降姿を見せないアインは必ず介入してくる。
「セラも……かな?ねえ、シグ。彼女が出てきたらどうするの、アナタは?」
ミアンの問いに、やはり答えを出せないシグ。
「オレがあいつを殺すか……それともセラがこのオレを手にかけるか」
宇宙を駆ける:
時間は待ってはくれない。ティターンズ、ネオ・ジオンの攻勢が始まった。代表3者による舌戦が展開される中、まずハマーンとクワトロの対決が。
ここで未だにクワトロを百式に乗せるような酔狂な真似をしている人がいたら原作どおりハマーンにやられるシャアさんが拝めるが、
もしサザビーに乗せていると、逆にサザビーでキュベレイを圧倒して、
「これで終わりにするか続けるか……?」
という大人気ないドSなシャアが拝めます。
カテジナの用意したの最後の隠し球は、レイラを人質に取られ参戦を余儀なくされたゼロ・ムラサメとサイコガンダムMKⅡ。
確かに強い。反則なほど強い……しかし、ああ残念。
味方にはその妹ともいえるナンバー4ことフォウ・ムラサメがいたので、フォウと戦いたくないゼロはわざと被弾し、撤退。
どうも今作のシロッコの作戦はイベントでパァになる事が多い……
一方のシロッコだが、ウッソからはオマエがカテジナさんを!と責められ猛攻にさらされた挙句、
カミーユがZ発動してあぼーん。最後のあがきの精神攻撃もフォウに阻止され、
とどめにシロッコの死を知ったカテジナさんは逃走、とまあ最後まで徹底的に報われないまま終わった不遇の天才に全俺が泣いた。
こうして指導者を失いコロニーレーザーで予備兵力を叩かれたティターンズは壊滅、
一方のネオ・ジオンも戦いの中ハマーンが倒れ、エウーゴに敗れ去った。決着はついたと思われた。
が……
「……ついに待ち望んだ時は来た。」
「……ボクらの時代が!!」
フロスト兄弟、そしてアインが現われた。そして…巨大なMAを駆るセラも。
- 109 :モノアイガンダムズ:2010/01/08(金) 19:14:12
ID:9CnvQVjg0
- フロスト兄弟、そしてアインが現われた。そして…巨大なMAを駆るセラも。
「さあ、君の力をみんなに見せてあげるんだ!!」
そのアインの言葉を皮切りに、MAー真のテラ・スオーノーからサイコウェーブが放たれた。
システム・セイレーネだ!
だがその威力は前回のホンコンの比ではなく、ゼロシステムすら無効化し、
さらに、周囲で未だ戦闘を行っている全ての兵士が、敵味方関係なく無統制に殺し合いを開始し始めた。
なぜか影響を受けなかったシグとミアンの眼前で繰り広げられた光景は、宇宙を覆いつくす巨大な殺戮の狂気。
「ふふふふ……どうだい、この光景?戦いの閃光が、まるで星のようにきらめいて……きれいだろう!?」
「システムは既に完成した。もはや誰にも止める事はできない……」
「あらゆる者があの歌声にいざなわれ、自滅していくのさ……そう、この宇宙はまさに……ローレライの宇宙!!」
(最後のオルバのは多分Xの「ローレライの海」にかけたものではないかと思われ。)
あざ笑う3人に激昂したシグが突っ込んでいこうとするが、ミアンはまたしても1人では勝ち目はないと押し止め、
まずはブライト達を助けるのが先だと撤退させた。
後退し、精神波の効果範囲から抜け出したブライト達だが、ドクターJによると、精神波の影響圏は少しずつ拡大をはじめ、
いずれは付近のコロニーも、いや、最終的には地球までも飲み込まれる可能性があるという。
そんなことが一兵器に可能なのか?そもそもそんなことをする理由があるのか?
未だに事態が信じられないブライトだが、現に起きている事はまぎれもない事実。
どうにかしてあのMAを止めなければならないが、精神波の影響のため近づく事もままならない相手を、どうすればいいのか?
だが、クワトロはシグが影響を受けなかったことに気がついた。
その原因は分からないし、分かったところで今から対応する時間はない。ならば手は一つ……シグが単独で挑むしかない。
だが、MAの周囲には大量の発狂した兵士がいる。いかなシグとシスクードとはいえ、無謀としか言いようのない作戦だ。
だが、道を切り開く事さえできれば……
意思を強く保って望めば、システムの影響をある程度遅らせることはできる。それによって可能な限り突破口を開き、シグを懐に辿り着かせる。
分の良い賭けとはいえないが、これが現状考えられるベストの作戦だ。シグは、その作戦を受けた。
「セラの事は、自分の手で始末をつける。」
そんなシグの元に、ミアンも作戦に志願すると名乗り出てきた。システムの影響を受けないのは自分も同じだ。
1人より2人のほうが成功する確率は高いはず。
こうして、明朝、最後の総攻撃が行われる事となった。
- 110 :モノアイガンダムズ:2010/01/08(金) 19:15:16
ID:9CnvQVjg0
- ミアンのMSとして用意されたのはアストナージが突貫作業で組み上げた予備機のZガンダム。加速力で突破を図る作戦だ。
(今格納庫にはもっと強いEx-Sガンダムとかあるだろとかツッこまないこと。でも、これがあればもしかしたら…とか思ってしまう)
いつものように、どこか楽しそうに新しい機体をシグに見せびらかすミアン。
だが、シグはうかない表情だった。
「いいのかミアン……ヘタをすれば……いや、十中八九、生きて戻る事はできないろうな。
それほどに分の悪い賭けだ。オレみたいな男に付き合って、わざわざ命を失うことはない。
セラ……敵のモビルアーマーはオレがなんとかする。だから、君は……」
だがミアンは言った。
「見てられないよ、シグ……」
セラを手にかけて、もう戻ってこないつもりなのだろう、と。諸共に死ぬことができれば、それこそ本望なんじゃないのか?
「また、ひとりだけで行っちゃうなんて、そんなのズルいよ!!……アタシも一緒に行く。何があっても、最後までついていく!
私は、シグのことがスキ……だから、絶対にアナタのこと、死なせないよ。どんなことがあっても……」
ミアンは、初めてシグの前でその気持ちを口にした。
「ミアン、君は……」
あの日から、シグはもう自分に失うものなどないと思っていた。そう、自分の命すら。
復讐?言い訳だ。自分は7年間、ただ死に場所をさがして彷徨っていただけの、亡霊だ。
だが、一年戦争以来の仲間達は、いつだって彼を見捨てなかった。
そして、今ここに、確かに自分だけを必要としてくれる人がいる。
一方、待ち受けるアインとフロスト兄弟。精神波の影響は、あと1週間もあれば地球をすっぽり覆う事ができる。
アインの、兄弟の望みがかなう日も目前にせまっている。だが、シャギアはまだエウーゴが残っている、と慎重だった。
アインも確信していた。シグは必ず来る。セラを止めるために、そしてセラに殺されるために。
シグを自分の手で殺す、という言葉にもまったく感情を動かさないセラ。
いささか物足りないが、そういう風にしたのは他ならぬアインだ。
「全てが終わったら、ボクは君の精神にかけた封印を解く。」
それは、親切心からではない。
シグを、そして地球圏全ての人を殺し尽くした後で正気に返ったならば、セラはどういう反応を示すのか?
悲しむのか、それとも憎むのか?他の皆がいなくなったなら、今度こそ自分だけを見てくれるか?
「自分でもわからないのさ。君のことを愛しているのか、それとも、憎んでいるのか……
明日になればわかるのだろうか?アイツと……シグと決着がついてみれば……」
あの日から、亡霊と化しながらも、決して一人ではなかったシグ。
だが、全てを失ったのはアインも同じだった。正確には自ら切り捨てた、だが。
そして今に至っても、アインはどこまでも孤独であった。
- 111 :モノアイガンダムズ:2010/01/08(金) 19:17:27
ID:9CnvQVjg0
- 終末への序曲:
長い夜が明け、作戦開始の時がやってきた。
シグの前に立ちはだかるのは、シャギア・フロスト、オルバ・フロスト、そして…カテジナ・ルース。
彼らの目指すもの、それは全人類の抹殺。狂っている、とブライトは叫んだが、
シャギアは言った。狂っているのは我々ではなく、この世界だと。
「違う!キサマ達は自分の弱さを世界になすりつけようとしているだけだ!」
敢然と言い放つシグ。
だが兄弟は、私怨で戦い続けているシグも、セラを守れなかったことをアインになすりつけている時点で
自分達と一緒だと言った。
そんなことはない、とミアン。
今まで死に場所を求めていただけだったとしても、
今ここにいるシグは、みんなを救うために戦おうとしている。己の全てを賭けて。
「傷ついて、苦しんで……ずっと、ひとりで悩み続けて……
そうやって最後に選んだ道がみんなのために戦うことだった。アナタたちとは違うわ!!」
もはやこれ以上の問答は無用。地球の運命、そして自分達の存在の全てを賭けた本当の最後の戦いが始まった。
因縁の対決もこれが最後だ。激突するウッソとカテジナ、そしてガロードとフロスト兄弟。
追い込まれたカテジナは、アナタの手で止めを刺せと言いながら近づいてグサリ、という原作にあった騙まし討ち
(原作は生身でやってたが)をしかけ、更にビットで追い討ち。まさに外道!!
「そこまでするんですか、カテジナさん!」
さすがにここまでされて黙ってはいられない。光の翼を発動させ、ビームを弾きつつ全ビットを叩き落し、カテジナに迫るウッソ。
「ボウスがやること……!ボウスがっ!」
カテジナのザンスパインも赤い光の翼を発動させ、迎え撃つ。
二つの光の翼が激突し、勝ち残ったのは…ガンダム。カテジナは、ウッソの初恋諸共に宇宙に散った。
一方、システムの影響で自らの力を増したフロスト兄弟は、まさに化け物に近い力を発揮し、
追い込まれてなおその力を増していった。勝ち誇る兄弟。
「諦めてたまるもんか……オレは、キサマらを認めない!!」
突っ込んでくる兄弟に、ガロードのサテライトキャノンが火を吹いた。押し勝ったのは、ガロード。
閃光の中に飲み込まれていく、ヴァサーゴとアシュタロン。
敗北を認めながらも、兄弟はまだアインがいると言い残した。
「彼もまた、ボクらと同じ……選ばれなかった…者……」
同じ痛みを抱える、アインにとっては最も近しい盟友といえる兄弟は光の中に消滅した。
最大の障害を除き、シグとミアンは戦場を無事突破していった。後は人事を尽くし天命を待つ。
残敵と交戦しつつ、ブライト達は後退した。
- 112 :モノアイガンダムズ:2010/01/08(金) 19:24:30
ID:9CnvQVjg0
- そして、悲劇は終わる…:
ついに、テラ・スオーノの懐に辿り着いたシグとミアン。待ち受けるのは…やはりアイン。
「ふふ……神々の祭壇へようこそ!」
「神?大層なオモチャを手に入れて自分が偉くなったと錯覚したか?」
「いいや、ボクはそんなに大それた人間じゃないさ。神は別にいる。人々に裁きを下す、人工の神!テラ・スオーノという神がね!!
そして……神に捧げられたイケニエの乙女!!」
アインの指し示したのはセラ。だが、その様子は今までと違う。というよりむしろこの雰囲気は……
アインは彼女の心を戻したのだ。ここにいるのは、7年前と同じ本当のセレイン・イクスペリなのだ。
「彼女は自分のしたことをとても後悔しているらしくてね……君達に合わせる顔がないって、ずっとそう言い続けてるんだ。」
思わずセラの下へ飛んで行こうとしたシグだが、強烈な精神的ショックを受け、後退させられた。
「ふふ、無駄だよ……増幅されたサイコウェーブの中では彼女の加護も届きはしないさ。」
彼女の加護、それは、シグとミアンだけがシステム・セイレーネの影響を受けなかった理由だ。
2人はシステム……セラに「敵」として認識されていなかったのだ。
(アインやフロスト兄弟がシステムの影響を受けない理由、アインだけがファブニールを利用できるのもこの敵味方認識のためと思われる)
そう、セラは、心を縛られながらも、その奥底ではずっとシグとミアンを想い続けてきたのだ。
「……けなげだよねぇ?君達は、そんな彼女を殺しにここまで来たんだよね。」
「……っ!!キっサマぁぁっ!!」
「そう……いいね!その、怒りに満ちた声……怒りに怒り狂って、その挙句に、このボクの手にかかる。
その光景をセラに見せ付けてやる!!そして、その時こそボクの彼女に対する復讐は完成するんだ!!」
復讐。7年間復讐の日を待ち続けていたのは、アインもシグと同じだったのだ。この、最高の舞台で、地球全てを道連れにして。
「シグ……!!」
怒りに燃えるシグを諌めるように声をかけるミアン。そう、シグには……ミアンがいる。この最後の戦場で、共に戦ってくれる、大切な人が。
「怒りだけではヤツに勝つことはできない……やるぞ、ミアン!!オマエの力を貸してくれ!」
「シグ…………うん!!」
共に、アインに向かっていくシグとミアン。それに対して…
「シグ・ウェドナーーーっ!!ボクは前からオマエのことが気に入らなかったんだ!!今日こそオマエを殺してやる!!」
と今更ながらにそんな事をいうアインだが、多分それは、言わずにはいられなかったのだろう(笑)。
(がんがれアイン。ギャルゲ主人公にメカオタクの魂を叩きつけろ!!)
ファブニール・システムを全開にしたアインの能力は異常ともいえるレベルだが、
オフェンスモード、そしてシグとミアン、2人の絆の紡ぐコンビネーション(IDコマンド)の前には無力であった。
(オフェンスモード+オレに力を貸してくれ+フェイズ2+ビームライフル=1ターンキル)
「どうして……!どうして選ばれたのはオマエなんだ!?なぜ、オマエみたいな普通の人間を、セラは選んだんだ!!
本当はこのボクが……!!アイン・レヴィが選ばれるはずだったのに!」
絶望の叫びを上げるアイン。
あの頃、ジオンの人工ニュータイプの技術はまだ未完成で、精神は不安定なままだった。
だから、セラの心を導く役目を持つ人間が必要で、彼女もそれを求めていたのだ。
そしてそれは、本当のニュータイプであるべきだったのだ。
自分はニュータイプだ。だが、能力的に劣ると判断されたアインは選ばれなかった。一番近くにいたというのに。そしてセラは……
「……どうしてだよ!なんで、誰もボクを認めないんだ!!」
- 113 :モノアイガンダムズ:2010/01/08(金) 19:28:44
ID:9CnvQVjg0
- 「当然だな。」
あっさりとシグは斬って捨てた。
「選ばれなかったとわめいているだけで、他に、貴様は何をした!?
認められないというだけでわめき散らし……人に当たるしかしない。
貴様は、ただの子供だ!!欲しい物が与えられないからと言って泣きわめく子供だ!!
ああ、何度でも言ってやるさ!!貴様は駄々をこねている子供だ!!
そんな了見の貴様が、人に認められることなど、決してない!!」
「オマエぇぇぇーーっ!!このボクをバカにしたなぁっ!!ただのオールドタイプが!何の力も持たない一般人がぁぁ!!」
今度はアインが激昂する番だった。だが、その怒りに任せた攻撃が、アインにとっては致命的な隙となった。
ミアンの援護射撃を受けて、突撃するシグ。
「くっ、来るな!!来るなぁぁぁっ!!」
激昂から、恐怖へ。必死にビームを乱射し、シグを阻もうとするアインだが、ビームは全てシスクードのIフィールドに弾かれた。
「これで終わりだ……アイン・レヴィ!!」
オフェンスモードフェイズ2の高速攻撃がアインを完全に捕らえた。大破するデスパーダ。
「どんなに優れた力を持っていようと、怒りに囚われれば攻撃が単調になる。貴様の敗因は、貴様自身の心の弱さだ!」
勝利を確信するシグ。だが、アインは…
「こ、こんな……こんな結末なんて……こんな結末……認めてたまるものかぁぁっ!!」
アインは、怨念と共にテラ・スオーノを暴走させた。こうなると、もう、誰にもテラ・スオーノは止められない。
止める方法はただ一つ……パイロットごと機体を破壊するしかない。それはつまり、セラをシグの手で殺すということ。
「ふふふふ……!ボクは…悪役だからね……観念も…改心もしない……して……たまる、もんか……!!」
ずっと昔から、そのゆがんだ自意識の他にはアインには残されていなかった。
負けを認めてしまえば、本当に何もかも失ってしまう。それだけは、それだけは認められない。
アインはたった一つ残されたものを抱いて孤独に散った。
暴走するテラ・スオーノの中、セラは必死に意識を保ちつつ、シグに呼びかけた。
「シ、シグ……私を、私を撃つんだ……い、今のうちに……早く!!」
シグがためらう間にも、セラがテラ・スオーノを抑えていられる限界は刻一刻と迫っている。
運命は、残酷な決断をシグに迫っていた…
ここで結末は2つに別れます。
- 114 :モノアイガンダムズ:2010/01/08(金) 19:30:06
ID:9CnvQVjg0
- A.撃つ(ミアンED)
「もう、これしか方法はないんだ……!他に方法はない。オレは、彼女を殺す!」
シグは、照準をテラ・スオーノのコックピットに定めた。
「そう…だ、シグ……それで…いい……!!」
テラ・スオーノの猛攻の前に、半身を吹っ飛ばされながらも、ぎりぎりで持ちこたえたIフィールドに救われた
シスクードは懐に飛び込み、サーベルを突き立てた。
「最期に……シグと、会えて……嬉しかった…ぞ……ミア…ン、を……だいじにしてに……して、やって……
おわかれ……だな……シグ……」
爆光の中に崩れゆくテラ・スオーノ。再び、そして今度こそ本当に、シグはセラを失った。
ミアンを先に帰還させ、一人その場にたたずむシグ。
「これで……これで良かったんだな……セラ。」
その時、周囲のサイコウェーブが反応を返した。まるで、今のシグの独白に答えるかのように。
「……そうか。そうだな……セラ。」
シグは、ミアンを追って帰還していった。
そして、それから1年の時が過ぎた。シグは大尉に昇進し、新たに隊長に就任していた。ミアンには相変わらず頭が上がらないままだった。
2人が訪れていたのは、あの、セラの眠る最後の決戦の地。
「結局、オレはアイツを助けてやる事ができなかった……」
「ほらっ、そこっ……暗い顔しない!!いつまでもうじうじ悩むなんて、シグらしく……あ!やっぱりらしいか。」
ミアンはもう立ち直ったようだ。
シグには、あの人の分も幸せになる義務があるんだから、暗い顔してないで笑顔でいて、と励ますミアン。
シグには、彼女がいる。自分よりずっと強い心を持ち、いつでも明るく笑ってくれているミアンが。
テラ・スオーノの残骸が墓標のごとく漂う宙域に、セラへの想いと共にシグはそっと一輪の花を手向けた。
それは、静かに宇宙の彼方へと消えていった。
END
- 115 :モノアイガンダムズ:2010/01/08(金) 19:38:15
ID:9CnvQVjg0
- B.撃てない(セラED)
シグではなくミアンで戦闘をしかけるとこれ。
「見てられないよ、シグ……そんなに、悩んで、苦しんで……だから、私がアナタの代わりをやる!
セラ……ごめんなさいっ!!」」
言い方を変えると「アンタが殺れないならアタシが殺る!お兄ちゃんどいてそいつ殺せない!!」
という危険な発言。さすがはハマーン様MkⅡ。勇者である。しかしテラ・スオーノの攻撃は圧倒的で、
Zはたちまちボロボロに。それでも根性で懐に飛び込んだ。あと一歩。しかし……
「ミアン……逃げろっ!!」
Zの背後からビットが襲い掛かった。斉射を浴び、吹っ飛ばされるZ。
「…シ、グ。セラを……たすけて、あ…げ……」
その言葉を最後に、ミアンは散った。またしても絶望を味わわされたセラは…
「シグ。私を殺してくれ……もう、こんな光景を見るのは……」
だが、シグは今こそ、「セラを殺さない」ことを決意した。
「オレは、オマエを助け出す……!!助け出して、みせる!!」
Aルート同様、ビームを押し戻し、懐に飛び込むシグ。
「セラ……助けに来た。」
だが、セラは、ミアンを、そして多くの人を手にかけた自分はもう生きていられない。
だから自分ごと撃ってくれ、とシグを拒絶した。
そんなセラを叱咤するかのように機体を殴りつけるシグ。
「ミアンの気持ちを無にする気かっ!」
命を賭けてまで、救おうとしたミアンの気持ちまで無駄にするつもりか、と。
(いや、それよりかもう少し早くアンタが決断してりゃあんな死に方はしなかったと思うんだが、このヘタレ!
とシグにツッこむのは野暮というものだろう。)
「オレは、オマエを殺さない……!何があろうと、オマエを死なせることだけは、決してしない!!
……生きるんだ、セラ!!」
それは某D氏の「宇宙一恥ずかしい告白」に匹敵する魔法の言葉であった。
テラ・スオーノは停止し、脱出したセラは、シグの腕の中に飛び込んでいった。
「わ、私は……」
「何も言うな……今は、お前が生きている……それだけで、じゅうぶんだ。」
去って行く二人の背後で、テラ・スオーノは自爆した。
そしてAルートと同じく1年後、シグとセラはミアンの眠る(以下Aとだいたい同じ)
(こっちではなんだかんだ言ってシグのほうがセラを支えているような感じ。)
END
以上でモノアイ1周目終了です。初挑戦の長スレに皆様お付き合いありがとうございました。
(40スレ近くかかるとは思ってませんでした)
師匠燃え・ハマーン様&プルプル萌えな方のためのZZルートや
第3のED、クリア後の後日譚であるスペシャルモードはまた後日に。
それでは。
- 116 :ゲーム好き名無しさん:2010/01/08(金) 20:18:53
ID:YiHgx2t+0
- 乙。シーマ様とかフロスト兄弟原作より扱い良くね?
- 117 :モノアイの人:2010/01/08(金) 20:34:10
ID:9CnvQVjg0
- とにかく主人公が最初ジオン陣営であるように、原作での敵キャラに
あたる人に積極的に光を当てていたようなシナリオなのは確か。
アムロとかコウとかエウーゴ編ではマジ空気。
ガロードも隠しキャラであるためか、フロスト兄弟と比べて全然出番がありませんし。