大神伝~小さき太陽~

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大神伝~小さき太陽~ - (2013/02/24 (日) 16:25:44) の編集履歴(バックアップ)


大神伝~小さき太陽~

part65-19~24,30~32,36~43,47~53


19 :大神伝~小さき太陽~:2013/02/15(金) 23:52:59.49 ID:2Tr6AuC80
2012年に大神のHDリマスター版が出たので、大神のネタバレになりそうな事は一部ぼかしてあります。
まずは『大神』を知らない人の為の、本作でも出てくる簡単な大神の人物紹介および用語。

アマテラス…普段はとぼけた感じの為、よく白い犬に間違えられる白い狼。
しかしその本性は太陽が化身、天照大御神。

イッスン…自称全国を旅する絵師。虫のように小さく、すごいジャンプ力の持ち主。
ひょんな事からアマテラスと出会い、相棒となる。

サクヤ…高い霊力を持った、賽の木と呼ばれる御神木に宿る精霊。衣装はエロい。
彼女の分身である賽の木を使って邪気を払う、通称『大神降ろし』は必見である。

スサノオ…百年前にヤマタノオロチを倒したイザナギの末裔である、自称大剣士。
怠け者だったが、アマテラスのおかげで大剣士としての才能を開花させた。

クシナダ…酒造りの腕が確かな、スサノオの思い人。ヤマタノオロチの生贄にされるが、
スサノオに助けられる。『大神伝』ではスサノオの妻になっている。

筆しらべ…アマテラスが、自身の尾を使用して行う神通力の事。全部で13種類存在。

ナカツクニ…『大神』及び『大神伝』の舞台で、日本の本州と同じ形をした国。
人々の服装は平安時代くらいだが、たまにオーバーテクノロジーなものも存在する。

20 :大神伝~小さき太陽~:2013/02/15(金) 23:55:57.86 ID:2Tr6AuC80
(ストーリー)

「我が知っていることについて語ろう」
一人の老人の声が、アマテラスの活躍(『大神』本編)から
9か月後の物語を静かに語り始める。

訳あってアマテラスと別れて全国行脚を行っているイッスンは、
神木村の傍に新たにできた村に訪れていた。
アマテラスの事を思い出していると、イッスンは妖怪に囲まれてしまう。
妖怪達は9ヶ月前に居なくなった筈だと慌てるイッスン。
そこへ一匹の白い子狼・チビテラスがイッスンを助けた。
見た目がそっくりだけでなく筆しらべも使えるこの子狼を、
イッスンはあのアマテラスの子だと気付く。
妖怪が再び現れた原因を知る為イッスンはチビテラスの背に乗り、
悪しきものを抑える賽の木の精霊・サクヤに会いに神木村へと向かう。

神木村に着きサクヤに話をすると、『妖怪の復活はよからぬ前兆ではないか』との
答えが返ってくる。
その直後、突然の落雷が発生しサクヤが宿る賽の木は切り裂かれてしまう。
サクヤは一度は消滅してしまうが、チビテラスのつたない筆しらべにより
賽の木が修復され、不完全ではあるものの復活する。
まだ力が頼りないチビテラスを見て、全国行脚中の身であるイッスンは
チビテラスに頼れる相棒が見つかるまで一緒に行動してくれるようだ。

21 :大神伝~小さき太陽~:2013/02/15(金) 23:57:55.68 ID:2Tr6AuC80
原因追及の為に村の外へ出ようとするが、大剣士・スサノオが
外敵侵入対策として入り口を巨大な岩で塞いでしまった後だった。
入り口の前で番をしているスサノオはチビテラスを見て「子ポチではないか」と、
久しぶりに会ったかのように声をかけてくる。
以前に会っているらしいが、当のチビテラスは初対面らしくキョトンとする。
この事は「スサノオの勘違いなのでは?」と、うやむやのまま終わる。

小さなイッスンだけなら岩の隙間から通れそうだが、チビテラスは無理だ。
仕方なく引き返すと、泣いている少女を発見したチビテラスとイッスン。
そこへ、イッスン達が少女を泣かせたのだと勘違いした
スサノオの息子・クニヌシが転びながら格好悪く現れる。
クニヌシは少女に泣いている理由を尋ねると、その子は『親の形見である
大事な鏡を花咲谷にいる妖怪に盗られた』と答えた。
実は妖怪の名前を聞くだけでも怖いクニヌシを、イッスンがからかう。
「ぼく…じゃなかった。我がビビるわけないだろう!」とクニヌシは反論。
「それじゃ決まりィ」と、クニヌシをチビテラスの相棒に決め、
イッスンはさっさと行脚の旅を再開してしまう。
当然怖がりなクニヌシは村から出るのを嫌がるが、既に鏡を取り返すと
少女と約束してしまった。
嫌々ながら妖怪の住処になった花咲谷へ行く事にする。
スサノオに酒を飲ませ眠らせて、クニヌシとチビテラスは力を合わせて、
巨大な岩を切り、村の外へ出る。

妖怪が巣食うようになった花咲谷への門は閉ざされていた。それを開けようと
クニヌシは奮闘するものの、門を開けるには子供の力では無理な話だった。
そこへ、目を覚まし追いかけてきたスサノオが現れる。
我が子を妖怪のいる危険な谷に入らせまいとするスサノオ。そんな父に対し
クニヌシは少女の手鏡を取り返す約束をしたのだと説明する。
それを聞いたスサノオは、自慢の怪力で門を開け「危ない目にあったら、
迷わず逃げろ」「手柄を立てなくても、お前は我の息子だ」と送り出す。

ガマガエルの妖怪・大蟇怪(おおがまのけ)の住処となった谷の中には、
先に訪れていたらしいイッスンの伝言がいくつか立札として残されていた。
立札の一つに『賽の芽の実は"特別な血筋"でないと触れる事が出来ない』
との文章を読んだ後、「特別な血筋、か…」と呟く。
その時の彼は何を考えていたかをチビテラスは知る事はできず、そのまま先へ進む。
その答えは、大蟇怪に会った際に判明した。

22 :大神伝~小さき太陽~:2013/02/16(土) 00:00:40.92 ID:W2r3jESe0
花咲谷の最奥に潜んでいた大蟇怪は、自分を倒せるのはイザナギの血筋だけだと言い放つ。
クニヌシは、自分はイサナギの血筋であるスサノオの子だと震えながら答える。
それを聞いた妖怪は「イザナギの血を引く者がそんなへっぴり腰なわけがない」と、
クニヌシの事を嘘つき小僧だと罵る。
ただでさえ弱虫なクニヌシの緊張は既にピークを迎えていた為、この言葉に
ショックを受け、「僕はスサノオの実の子ではない!」と打ち明け逃走してしまう。
仕方なくチビテラスだけで大蟇怪から手鏡を取り返す戦いを始める。
有効となる一撃をなかなか与えられずにいると、相棒を置いて逃げた自分を
恥じたクニヌシが引き返してきた。
スサノオの実子ではなく事に負い目を感じ、スサノオの真似をしていた事。
そして血のつながりはなくとも、チビテラスと力を合わせて戦う事が
スサノオの子である証だと彼は叫ぶ。
大蟇怪が吐き出した賽の実をクニヌシが利用し、ついに大蟇怪を倒す。
その体から謎の黒い霧が出て行った後、妖怪の口の中から飛び出した
手鏡をキャッチし、クニヌシはチビテラスと抱き合って喜び合う。

谷の門の所へ来てみると、クニヌシ達がいつでも帰れるように門を開けた状態で
踏ん張っていた父に、妖怪から手鏡を取り戻したと伝える。
皆で神木村に戻り、クニヌシは泣いていた少女に手鏡を渡すと、
少女の姿が目の前でサクヤの姿になったではないか。
己が消える前にチビテラス達の力を確かめる為に、わざと妖怪に手鏡を
奪われたと言いのけるサクヤ。
体力の限界に達していたサクヤはナカツクニの平和を願いながら消え、
御神木である賽の木が枯れ始めるので、再び筆しらべを行い復活させる。
再び復活したサクヤはチビテラス達にお礼を言うと同時に、
両島原から怨霊の気配を感じたと教える。今回の一件で自信をつけたクニヌシは、
チビテラスと共にその怨霊を退治しに行くのだと答えた。

村を出る前にクニヌシは、イザナギの血筋でない筈の自分の事が気になると口にする。
首をかしげるチビテラスに彼は、9ヶ月前にスサノオに助けられる前の記憶がないと告白する。
そしてこの旅をすれば、忘れてしまったその過去を思い出すキッカケを
見つけれるかもしれないと言葉を続けた。
そして一行は両島原を目指し、アガタの森へ向かう。

アガタの森に踏み入れると、どういうわけか森はほとんどが浸水していた。
9ヶ月ぶりに帰ってきてたコカリに話を聞くと、この浸水は妖怪・大ナマズによるもので、
その為西安京へ続く道が通れないとの答えが返ってくる。
皆の為にナマズを釣り上げようと、大切な釣竿で頑張るコカリの邪魔に
ならないように離れると、クニヌシは水面を跳ねる影を見つける。
何だろうと確かめるために近づくと、それは珍しい人魚・ナナミだった。
ナナミは「あら?ワンちゃん…あなたは!」と、チビテラスに話しかける。
どうやら友達同士らしいが、チビテラスは覚えてないようだ。
彼女は大ナマズに盗まれた宝を取り戻すのに忙しいと言い、水の中へと潜って行ってしまう。
途方に暮れたクニヌシとチビテラスは、近くにいた占い師のぼくせんババに
この先の事を占ってもらうと、海のお宝を見つける方法を予言してくれた。
クニヌシはお礼を言ってぼくせんババの元から去る。その間際、
ぼくせんババは「おぬしらには逆らうことのできないつらい別れが待っている」と呟く。

23 :大神伝~小さき太陽~:2013/02/16(土) 00:06:51.58 ID:W2r3jESe0
占いに従って辿り着いた場所は、妖怪達しかいない妖怪市場だった。
妖怪のフリをして侵入した一人と一匹は、市場のとある一角へ訪れると、
人間に捕まって妖怪への生贄として捧げられたナナミを発見する。
何とか彼女を救おうと、ナナミが景品となっている闘技場に参加し優勝する。
だが、優勝者が実はクニヌシだと分かった瞬間に、
彼女は「人間なんか大嫌い!」と怒り出す。
話を聞くと、どうやら彼女はコカリに釣られたらしい。
とにかくナナミを連れて行こうとする途中で、他の妖怪から
クニヌシが人間である事がバレてしまい、妖怪から追いかけられる。
行き止まりへと追い詰められてしまうが、市場への入り口に
釣り糸を垂らしたコカリのおかげで市場脱出に成功する。
コカリに対して激怒するナナミに、コカリは「大人たちが勝手に話を進めてしまった」と
生贄にしてしまった事を謝罪。その懺悔の為に、皆の脱出を手伝ったのだと言う。
それでも許せないと怒るナナミだが、壊れた釣竿はコカリとって
とても大切な釣竿をだとクニヌシから聞き、彼女は自分の非礼を詫びた。

二人が和解した直後、今度は目の前でクニヌシがナマズの妖怪に攫われる。
「今度は私が助ける番」とナナミはチビテラスの相棒になり、
ナマズの妖怪の根城に突入する。
泳げないチビテラスをナナミがサポートして進むと、奥で大ナマズが出現。
「出たわね、大ナマズ!」とのナナミの言葉に対し、大ナマズは
「おいどんは鯉でごわす」と否定。いつかは龍になるのだと話を聞かない。
ナナミが探す『水位を操る宝』と一緒にクニヌシも腹の中にあると言うので、
奪還の為に大ナマズとの戦闘になる。
勝利を収めると、口の中から人魚の宝を持ったクニヌシが出てくる。
しかし妖怪の悪足掻きで発生した激流に飲み込まれてしまう。

最初はチビテラスとクニヌシは一緒に流されていたが、クニヌシに
流れてきた丸太が直撃する。クニヌシを助けようと彼にしがみつくチビテラス。
チビテラスを助ける為、クニヌシはわざとチビテラスに攻撃し、
クニヌシとは離れてしまう。一方、大ナマズの死体から黒い霧が飛び出していた。
両島原まで流されたチビテラスを、宝を取り戻したナナミが砂浜まで運んだ。
彼女は気絶したチビテラスに話をする。
クニヌシを見つけれなかった事。チビテラスは忘れているようだが、
チビテラスは以前にナナミと出会っている事。そして彼女は竜宮城へ帰る。

24 :大神伝~小さき太陽~:2013/02/16(土) 00:11:06.18 ID:W2r3jESe0
今回はここまでにします。
これでも細々としたイベントは省略してるんですよ…
長くなってしまいすみません。

30 :大神伝~小さき太陽~:2013/02/18(月) 00:40:55.30 ID:UHQVnDnq0
ナナミに助けられたチビテラスは一匹だけで
両島原にある都・西安京へ赴くと、都は所々妖気に覆われた状態だった。
チビテラスは妖怪に襲われていた勝気な天才子役・カグラを助ける。
妖怪を蹴散すチビテラス。助けられた彼女は、「何で早く助けなかったの!」と怒ってきた。
どういう訳か彼女を、両親が仕切る旅の一座『かぶき座』の芝居小屋へと送る事に。
到着してみると、芝居小屋は妖怪達に乗っ取られていた。
どうやら都の妖気の発生源はここらしい。

元は人間だった妖怪・千両と万両に憑りつかれてしまった両親を探し、
カグラとチビテラスは芝居小屋中を探索する。
その最中、妖怪にカグラは襲われるが彼女は不思議な力を使って防いだ。
実は、巫女の才能がある事を隠していて、それを知られたくない彼女は
今見た事を忘れるようにチビテラスに強制する。
妖怪に捕まった役者やお客も救出すると、その中にいた巫女長を発見する。
都の守護を任されていたが、隙を突かれ魔を払う力を吸い取られてしまったという。
困っている人を放っては置けないカグラはそれを聞いて、
「あたしが妖怪を退治する」と巫女長に約束する。
巫女長から巫女装束一式を渡され、複雑な表情でそれを受け取る。

一流役者を目指していたという妖怪の性格を利用し、千両と万両を
芝居小屋の舞台へおびき出す。カラクリ人形を操る二匹をそれぞれ倒すと、
二匹は協力しあって、巨大な一体のカラクリ人形『連獅子』を作り出して憑りつく。
一体でも苦戦した相手なのに…と絶望し戦意喪失するカグラ。
しかし諦めないチビテラスの、妖怪の攻撃から彼女を守る姿を見たカグラは
「あたしも一緒に戦うよ」と巫女装束を纏う。
人と違うこの力を嫌っていたのだが、命がけで彼女を守ろうとする姿に
答える為に、自分も全力を出さなければいけないと思ったようだ。
相手の隙や弱点を狙い、自分の持つ力を存分に発揮させ妖怪を祓い清めた。
妖怪は「お許しを…怨霊王さま…」と言葉を残し消滅し、その身体から
黒い霧が立ち上り、どこかへと消えていく。
妖怪から解放されたカグラの両親は、カグラの雰囲気が変わったと述べる。
彼女はチビテラスに、人と違っているのもかっこいいよねと耳打ちした。

31 :大神伝~小さき太陽~:2013/02/18(月) 00:43:20.27 ID:UHQVnDnq0
一座が元に戻っても、都にはまだ妖気が残っていた。
カグラは巫女長から借りた札を使って、妖気を少しずつ払っていく。
残る妖気は後一ヶ所のみとなったその時、カグラ達の前に妖気が集合し、
その中から『怨霊王』と名乗る妖怪が出現した。
カグラは怨霊王を払おうと札を投げるが、その札はやすやすとはじかれる。
怨霊王はカグラが力をつけたら迎えに来ると言って姿を消した。
カグラは決心する。『再び怨霊王が現れる前に、力を強くしたい』と。

役者業を一時休んで巫女の修行に専念するカグラを見送った後、
その帰り道で謎の少年・クロウと遭遇する。
流れ星に乗ってきたと言う少年で、最近発掘された遺跡近くで保護され
都の兵の監視下に置かれていたらしい。
何故か一緒に脱走しようと言う話になる。
さあ出発、と言う直後に遺跡では発掘調査隊が妖怪に襲われ、
同行していたゲンナイが連れ去られる事件が発生する。
何とか戻ってきた調査隊の一人である学者の証言から、
貴族の策略により憤死した菅原道真が怨念により
妖怪『怨霊王』として復活した事が判明する。

遺跡に向かうため西安京を出ようとすると、突如黒い影状のものが発生し
それに触れられた住民が次々と倒れていく。
近くに居合わせた医者の見立てでは、これは病気ではなく呪いだと言う。
巫女長に頼まれたカグラがやってきて呪いを払う。
しかしそれは怨霊王の策略であった。
呪いを短時間で払える程の力をつけたとして、
チビテラス達の前に怨霊王が出現。何とか抵抗するものの、
カグラを自身の身体に取り込んで遺跡へと消えていってしまった。

怨霊王を追って遺跡に入る前に、クロウは遺跡の傍にある崖の上にあった
壊れた菅原道真の墓石と謎の文様を見つける。
クロウもその文様に似た形のペンダントを所持しており、
「ミーと同じだったのか…」と呟いた。
クロウが呟きの真意を語らぬまま遺跡の入り口に着くと、
いつの間にか侵入し何かの設計図を持ってきたイッスンと再会する。
怨霊王の騒ぎを知らないイッスンは、ゲンナイを探しに都へ行ってしまう。

32 :大神伝~小さき太陽~:2013/02/18(月) 00:53:06.98 ID:UHQVnDnq0
電気が通り近未来的な遺跡の中を進むと、クロウが乗ってたらしい
人工的な彗星(ロケット)を見つける。
彼は重大な役目を任されてナカツクニへきたのだと言うが、
その内容については本人も知らないらしい。本人は、役目を果たすまで
自由に旅をするつもりらしい。
さらに進むと、空を飛べるようになる羽衣を入手したり、
モニターに映し出された「月の王女の力を借り」「人形」等と書かれた
気になるメールを見つけたりする。
メールを呼んでいる途中でモニターが壊れてしまい、
何が書かれていたのかは不明となってしまった。

遺跡内には電流が通路を横切っている箇所があり、進むを一旦諦める。
ここで、この遺跡は雲の上に住む雷神族が遺跡へ電気を
送っているから起動したと言う話を思い出す。
手に入れた羽衣をクロウが纏い雷神族の元へ飛んでいこうとするが、
突風に煽られアガタの森へ落下し、同時に羽衣をなくしてしまう。

羽衣を探す為ぼくせんババに占ってもらうと、
「妖怪市場へ行く(要約)」の予言を再び授かる。
チビテラスにとっては二回目の妖怪市場へ行き羽衣を見つけると、
妖怪に見つかるので追いかけられながらも羽衣を使って市場を脱出。
突風はまだ強く吹いているが、今度は筆しらべで相殺しながら雷神族のいる
雲の上へと目指す。

雷神族へ事情を説明すると、電気を止める代わりに
電気の中を平気で通れるようになる宝『デンデン太鼓』を受け取る。
そして雷とともに地上へ戻され(落とされ?)て、再び遺跡の中へ。
前回通れなかった電気の中へ入ると、ここだけ強い電流の為か太鼓が暴走。
その結果、太鼓は壊れてしまうが奥へ進めるようになる。

最深部の扉を開けると、ゲンナイが巨大な機械を修理していた。
怨霊王の命令という理由もあるが、これ程の機械を目の前にしたら
発明家としての血が騒いで機械の修理を拒否できなかったそうだ。
ちょうど修理が終わったばかりであるこの機械をクロウが壊そうとした瞬間、
怨霊王が出現しクロウを弾き飛ばし、機械を作動させる。
巨大なウサギ型の塊が動き出す。怨霊王はこれを使って人間を全て滅ぼす計画らしい。
その計画を阻止する為、チビテラスとクロウは起動したウサギ型の巨大人形(ロボ)
『ダイダラボッチ』の上部にあるコントロールパネル目指して走りだす。

36 :大神伝~小さき太陽~:2013/02/20(水) 23:54:48.36 ID:QXJvJW/K0
クロウを背に乗せチビテラスは、ダイダラボッチの身体を駆け上り、
怨霊王の追撃を躱しつつ、ダイダラボッチのコントロールパネルに到着する。
ここでクロウとチビテラスは、生前と同じ人の姿となった怨霊王と向かい合う。
「人間は死滅して当然」と、過去に裏切られ絶望の淵で死んだ怨霊王の言葉。
「ユーは間違っている!」と、全ての人が醜いわけではないとクロウは反論。
チビテラスが怨霊王を引き付け、クロウがダイダラボッチの停止作業を行う。
隙を見てはクロウが持つペンダントで怨霊王の妖気を少しずつ吸収していった。
そして怨霊王を倒し、その身体の中から現れたカグラを無事保護。
ダイダラボッチも地上に出る寸での所で停止した。

遺跡の外へ出ると、学者と脱出したゲンナイが駆けつけてくる。
クロウは二人に『これは月で作られ、悪用されないように
この遺跡内に封印されていた物』だとダイダラボッチを説明する。
そして二人にカグラを預けて怨霊王を見に行くと、
怨霊王はわずかな妖気を発している状態だった。
チビテラスの筆しらべでその妖気を断つと、
怨霊王は浄化され、生前の穏やかな菅原道真の姿に戻った。
道真は礼を述べると、彼はクロウが持っているペンダントに気が付く。
この時にクロウと菅原道真の二人が、同じ月からやってきた『月の民』だとわかる。
「時に裏切られもするが、友はいいものだ」と同胞であるクロウに話しかけ、
道真の魂はようやく死後の世界へと旅立った。
彼を止める事が自分の役目だったのだろうと語ったクロウは、
学者と共に壊れてしまった道真の墓石を修復する。

修復作業の間にカグラとチビテラスがゲンナイの所へ訪ねると、
彼は遺跡で発見した設計図を基に騒音を響かせながら何かを作っていた。
あまりにも酷い騒音に対して苦情を言おうにも、ゲンナイは
謎の機械を作成するのにに夢中になっていて聞こえないよなので諦める。
再び道真の墓石の修復状態を見に行くと、以前のように
立派な墓石が完成していた。
クロウはその出来栄えを自慢しそれをカグラが褒めていると、
突如墓石から妖気が発生する。
その妖気は、あの道真に憑りついていたものと同じ妖気だと感じるカグラ。

37 :大神伝~小さき太陽~:2013/02/20(水) 23:57:03.96 ID:QXJvJW/K0
集まった妖気の中から、自らを『悪路王』と名乗る妖怪が出現した。
そしてチビテラスに向けて妖気の弾を放ってくる。
チビテラスが素早く躱すと軌道上にあった遺跡にに命中し、遺跡は消滅。
それを見た悪路王は、「完璧には程遠い」と自分の状態に不満を漏らす。
『世界の全てを取り込み、常闇の新世界』を目指す悪路王は、
ヤマタノオロチの血を手に入れる為、過去へと移動してしまう。
どうやら、ヤマタノオロチの血があれば完璧な状態になれるらしい。
9ヶ月前へ行ってしまった悪路王を追う方法を思いつかない一行は、
ひとまず西安京に戻る事にした。

西安京に着くと、あの騒音が止んでたのでゲンナイの所へ行ってみる。
そこにいたゲンナイは、設計図に書かれていた機械を完成させたのだと自慢した。
その機械を見たクロウは、これは「好きな時代へ移動できる装置」だと説明する。
これで悪路王の後を追う方法が見つかった。
そこへイッスンがやってきて、自分が見つけた設計図をゲンナイに見せる。
新たな設計図を見て興奮するゲンナイ。今度はこの設計図の物を作るらしい。
それを無視して、カグラに「残って巫女の修行に励むよう」とクロウは言い、
チビテラスとクロウは装置を起動させて9ヶ月前のナカツクニへ移動する。

38 :大神伝~小さき太陽~(補足):2013/02/21(木) 00:05:51.63 ID:t5ModOnL0
ここから先の為に、>>19以外でも出てくる『大神』の登場人物と用語について、
ストーリー上で既出したものも含めて説明をします。
一度に全てを説明すると覚えきれないと思いましたので…。

ゲンナイ…子供と同じ背丈の、発明家のおじいちゃん。頭に何故か電球がついてる。
『大神』の時にも登場していたが、存在を知らないプレイヤーがいるかもしれないナリ。

ヤマタノオロチ…かつて神木村に恐怖と悲劇をもたらした妖怪。『大神』の冒頭で復活する。
百年前はイザナギにより、『大神』の時にはスサノオによって倒される。

白野威(しらぬい)…百年前のアマテラスにつけられたあだ名。ヤマタノオロチ戦後に死亡。
現在のアマテラスは、オロチ復活の気配を感じたサクヤによって、石像を憑代にして復活。

イッシャク…白野威の相棒を務めた、伝説の絵師。イッスンと同じ種族。
『大神』では齢百歳を超えたご老人になっており、一族に絵の指導をしている。

オトヒメ…両島原の沖、海底にある『竜宮城』の長を務める女性。既婚者で未亡人。
因みに前の長は彼女の旦那。

水龍…海を守護する巨大な龍で、その姿はリュウグウノツカイに似ている。
両島原を守る為に妖怪達と戦っていたのだが…。

月の民…ナカツクニよりも高度な文明を築き、かつて月に住んでいた人々の事。
何故月の民は月から脱出したのか等の詳細は不明。実は『大神』にも該当人物が登場している。

では再び、ストーリーに戻ります

39 :大神伝~小さき太陽~:2013/02/21(木) 00:08:49.78 ID:t5ModOnL0
9ヶ月前の、何故か西安京の沖の上空に着いたチビテラスとクロウ。
案の定海へと落下、溺れている所を交易船に助けられる。
とりあえず船員に悪路王の事を尋ねるが収穫は無く、代わりに
「海が見聞きした知識を得る事が可能」な『知識の宝玉』の話を聞けた。
船長の計らいで宝玉の場所を知っているオトヒメを呼んでもらい、
宝玉を収めた場所へ行く許可をもらう。
その場所が海の中だと聞いたクロウは同行を拒否。羽衣を着て、
情報収集するために一人で両島原へ行ってしまう。
チビテラスだけでは不安であろうと判断したオトヒメは、
髪留めに宝を付けた9ヶ月前のナナミを同行者として紹介する。

宝玉が収められている知玉(ちぎょく)の宮へとオトヒメに案内してもらい、
宮の中にいた管理者の許しを得て宝玉に触れる。知玉に蓄積された知識の中に、
悪路王に関する情報を見つけ出す事ができた。
・悪路王は意思を持つ闇の塊で、活動するには憑代となる器(誰かの身体)が必要。
・器として相性がいいのは、「ヤマタノオロチの血で清めた光属性」の身体。
さらに、その情報提供者の姿がクロウそっくりだと判明する。
ナナミに交易船へ送り届けてもらう際、オトヒメから「水龍は現在、
海の守護者ではないから海へ出ない事」を船員たちに告げるよう頼まれる。

交易船に戻ると、船は妖怪の襲撃にあっているので全て退治する。
オトヒメの伝言を伝えて船を去ろうとするナナミだったが、彼女の髪留めに付けてあった宝を
一匹のナマズに盗まれてしまい、一人でそのあとを追って泳いで行ってしまう。
入れ違いでクロウが帰ってくるので、ヤマタノオロチがいる十六夜の祠へ向かおうとする。
帰る為に陸を目指す船に、今度は妖怪によって乱心した水龍が船に襲いかかってきた。
逃げ切るのは不可能と判断した乗組員は、ここで水龍と戦う覚悟を決める。
彼らと共に水龍に立ち向かおうとするクロウ達だが、船長に制止させられた。
「水龍は俺たちに任せろ」
逃げるように促す船長の言葉に納得できないチビテラス。その相棒を無理やり抱え、
クロウは羽衣の力で船から飛び去る。
涙をぼろぼろと流しながら十六夜の祠を目指す一人と一匹の後ろで、
水龍の攻撃を受けた船は真っ二つとなり、大海原に沈んでいった。

40 :大神伝~小さき太陽~:2013/02/21(木) 00:13:14.81 ID:t5ModOnL0
十六夜の祠へ入る手前の道にて、9ヶ月前のスサノオを見つける。
声をかけて話をしている途中、スサノオはぐったりとして
湖に漂っている少年(9ヶ月前のクニヌシ)を発見。
慌ててスサノオが泳いで助けに行くと、少年は息をしていない。
心肺蘇生を行い、呼吸は戻ったが意識がない少年を、この傍にある十六夜神社に預けた。
スサノオは、この一件が終わった後で少年を引き取りに行くと言う。
祠の入り口の結界をスサノオと共に切り捨て、スサノオはクシナダ救出へ、
クロウとチビテラスは悪路王阻止の為に別行動になる。
ヤマタノオロチの姿が一望できる場所を見つけ、悪路王出現を待つ。
スサノオがオロチの首を全て切り裂き祠を去った後、
悪路王は現れオロチの亡骸に近づくので、切りかかり阻止する。
「この時代が駄目なら」とさらに百年前のナカツクニへ移動する悪路王。
移動の為にできた黒い穴が閉じられる前に、クロウとチビテラスは
悪路王を追ってその穴の中へ飛び込んだ。

百年前のナカツクニへ来た一人と一匹が十六夜の祠への道を進んでいると、
クロウの持つペンダントが発光する。
ペンダント内に込められていた情報が、光と共に彼の額へと送り込まれる。
チビテラスはその内容を知る事はできなかったが、
それを受け取ったクロウは「それが…ミーの役目なんて」と力なく笑う。
その後彼はチビテラスに「気持ちの整理がしたい」と言い残し、
羽衣を纏って一人でどこかへ飛んで去ってしまった。
後を追ったチビテラスだったが、その後ろ姿に追いつく事は出来なかった。

一匹だけで十六夜の祠へ向かうと、空腹で倒れている少年・マンプクを発見。
ここへ来る途中でもらったお肉を渡すと、マンプクはその場で肉を調理し
出来上がった料理を瞬時に平らげる。
そして、食べるのを我慢できなかったとマンプクは悔やむ。
独り言の内容を聞いていると、どうやら彼は妖怪に攫われた母・モテナシを
助けにここまで来たらしい。
すぐ空腹になって転倒したマンプクを見かねたチビテラスは、
明らかに重たいとわかる彼を頑張って背に乗せ進む。
「おっかさんがさらわれたのは、おらの食欲のせいなんっす」
マンプクは、家にある食材を全て平らげる彼の為に、モテナシは雑草を食材に昇華できる
『究極の味付け』を完成させたと説明する。
そしてオロチはその腕前に目をつけ、自身の料理を作らせようと考えて攫ったようだ。
まずはモテナシを救出しようと祠へ入ろうとするが、結界が張られており無理だった。
その時、結界の向こうから妖怪達の声がしてきた。急いで傍の階段の死角に身を隠す。
聞こえてきた妖怪達の会話から、どうやらその妖怪は料理長を務めており、
自分ではなく人間がオロチの料理を作る事に不満を漏らす。
さらに『誤ったふりをして、オロチに捧げる料理にわざとモテナシを混入させる』という、
モテナシを亡き者にする計画を立てている事が判明する。
食材を料理長の後を追いかけて氷室(天然の冷蔵庫の事)内に侵入する。

41 :大神伝~小さき太陽~:2013/02/21(木) 00:16:42.67 ID:t5ModOnL0
氷室の中にある食材を取りに来た料理長の会話から、
どうやらこの奥に、祠の結界を解くのに必要な『琥珀』が存在するらしい。
それを聞いたマンプクとチビテラスは、料理長に見つからないように
氷室内部を探索する。
しかし最奥まで行くが見当たらない為来た道を戻ろうとした時、
凶暴故に氷の中へ封印されていた妖怪・蛟(みずち)が何故か復活する。
その蛟を倒すと、口の中から琥珀が飛び出したではないか。
さらに蛟が暴れた拍子に頭上から氷が落下。その氷の中に、
白野威とイッシャク(百年前のもの)が閉じ込められていたので救出する。
満身創痍ですぐには動けない白野威に少し休むよう促し、
マンプクとチビテラスは先へと進む。

結界を解除し十六夜の祠内にある妖怪達の調理場に到着すると、
料理長に騙されモテナシが鍋の中へ突き落された瞬間だった。
筆しらべを使い救出し、周りにいた妖怪を倒した後マンプクは母の元へ駆けつけ、
自分の食欲のせいで母に迷惑をかけていた事を謝る。
しかしモテナシは迷惑に思っていない事、それどころか彼女は
「マンプクの笑顔が見れるのなら、飯を抜くのはつらくない」と答えた。
母を抱え帰ろうとするマンプクだったが、目的を達成した彼は
チビテラスとはここで別れなければならないと気付く。
「おらはお前と離れないっす」とマンプク。そこへ気持ちの整理がついたクロウが現れる。
当初の目的を忘れると道に迷う事になるとマンプクを諭し、
「運命は一つしか選べない」とクロウは溜息をつく。
チビテラスに促された事もあり母親と帰る道を選ぶマンプク。何かあったら
絶対駆けつけるとチビテラスに約束し、彼は母を背負って歩き出す。
クロウは自身が持つペンダントを見て呟く。
「運命は二つに一つ」

百年前のイザナギとヤマタノオロチの戦いが終わり、傷ついた白野威を
抱きかかえるイザナギの姿が去った後、崩落する祠の中に悪路王が姿を現す。
オロチの死体に近づく悪路王に襲いかかろうとする一人と一匹だったが、
こちらへの落石を回避した為に隙が生じてしまい間に合わなかった。
「悪路王の勝ち…ということか」クロウは、オロチの血を手に入れた悪路王を一人で追い、
チビテラスは彼に言われた通りに百年前の神木村へと避難する。
神木村では深手を負った白野威の周りに、イザナギをはじめとする住民達と
イッシャク、そしてチビテラスが集まり白野威に声を掛けて励ます。
そこへ「器を清める事ができた!」と悪路王が出現し、自身の溢れ出る妖気を
弾へと変えて辺り一面に攻撃する。こちらへ飛来する弾に対し、
白野威は我が身を盾にして皆を守り、そして力尽きた。
「十六夜の祠にて待つ」と去っていく悪路王と戦う為、泣いていたチビテラスは
涙を我慢し、悲しみに包まれた神木村を後にした。
その後方からイッシャクが追いかけてきて、
「この世界をオイラ達の力で守るんだァ!」と同行を申し出る。

42 :大神伝~小さき太陽~:2013/02/21(木) 00:26:26.45 ID:t5ModOnL0
崩落が収まった祠に再び入ると、オロチの亡き殻の上に誰かがいた。
それは悪路王に、自身の器として身体を乗っ取られたクニヌシの姿だった。
悪路王はクニヌシの事を、イザナギやスサノオ達と同じ『光属性の器』の持ち主だと言う。
クニヌシ、もとい彼に憑りつく悪路王の足元には、
「これがミーの選んだ運命さ」と悪路王の手下となってひざまずくクロウがいた。
元々悪路王は、『大神』の時のラスボスを器にしていたのだが、
アマテラスに倒された後、その衝撃で悪路王の霧状の身体は分裂してしまったと話す。
その後それぞれが勝手に器を見つけて憑りついてしまった為、
悪路王はチビテラス達を利用して、その身体の一部を回収していたのだ。
復活に成功できたのはチビテラスのおかげだと言って悪路王は、
空間に黒い穴を生み出して、チビテラスとイッシャクをその中へ吸い込む。

異空間に連れてこられたチビテラス達の前に、悪路王達は大蟇怪・大ナマズ・
連獅子に憑りつく千両と万両・そして怨霊王を召喚する。
チビテラスだけでは勝ち目はないとのクロウの言葉を聞いたイッシャクは、
絆で繋がった仲間を時空を超えて呼ぶ奥義をチビテラスと力を合わせて披露。
途中でクロウの妨害に合うものの、チビテラスの呼びかけにナナミ・カグラ・
マンプクの三人が異空間にできたヒビを破り駆けつける。
チビテラスとの再会に喜ぶと同時に、「同じ仲間なのに!」とクロウに
問いかける三人。それに対しクロウは、自分には仲間はおらずずっと独りだと答える。
相手に増援が来たこの状況を面白がる悪路王は、「我と戦う資格を証明してみせよ」と
チビテラス達をさらに別空間へ飛ばす。

最初にマンプクと合流したチビテラスは大蟇怪を倒す。共に進もうとするが、
進む為にはどちらかが残らなければならない事がわかり、マンプクが残る。
次にナナミを背負い大ナマズを倒して、先程と同じようにナナミと別れた。
最後にカグラと合流し、連獅子そして怨霊王との連戦を制す。
そのカグラの成長を、先で待ち構えていたクロウが驚く。
しかしそれでも悪路王を倒す事はできないとも彼は言う。
カグラ、そしてクロウに連れてこられたマンプクとナナミとイッシャクがその空間に集まり、
「戦う事で語り合おう」とのクロウの言葉と共に、クロウ対チビテラスの戦いが始まる。
イッシャクがチビテラスの背に乗り、三人の相棒が見守ったこの勝負、
チビテラスの勝利で終了となった。
自分の心の弱さを振り返るクロウは、チビテラスに「止めを刺せ」と言葉を続ける。
チビテラスはクロウの顔をなめる。敵に寝返った彼を許したのだ。
直後、後方の空間に再び穴が開き、その中に相棒達が吸い込まれてしまう。
「ミーを許すっていうのかい?」チビテラスに尋ねるクロウ。
その問いかけにチビテラスは「わんっ」と肯定し、暗い穴の中へ飛び込む。
「甘い…甘いよユーは…」

43 :大神伝~小さき太陽~:2013/02/21(木) 00:30:05.94 ID:t5ModOnL0
今回はここまでです。
大神伝は、あと数スレで終了します。

47 :大神伝~小さき太陽~:2013/02/22(金) 15:23:30.01 ID:qf2df8G60
数スレじゃなくて数レス、しかも計算してみると3レス前後で終了するの間違いでした、すみません…。
そして、2ヶ所誤りがありました。

>>39の途中
×羽衣を着て、 情報収集するために一人で両島原へ行ってしまう。
○羽衣を着て、情報収集の為に一人で両島原へ行くと言いだす。

>>40の最後
×食材を料理長の後を追いかけて氷室(天然の冷蔵庫の事)内に侵入する。
○その料理長の後を追いかけて、氷室(天然の冷蔵庫の事)内に侵入する。

では、最後となる続きの投下していきます。

48 :大神伝~小さき太陽~:2013/02/22(金) 15:28:17.40 ID:qf2df8G60
悪路王は、クロウに止めを刺さなかった理由を訊いてくるが、
それを答える必要はないと、代わりにイッシャクが答える。
「お前はきっちりと止めを刺してやる」
「本当にできるかな?」と、悪路王はチビテラスを攻撃。
しかし反撃をしないチビテラス。見かねて助太刀しようとする相棒達を拒み、
一方的な攻撃を受け続ける。
どうやら自分の手でクニヌシを助け出したいと考えているらしい。
倒れたチビテラスにイッシャクが駆け寄ると、我慢の限界に達した他の三人も
走り寄ろうとするが、三人は悪路王に捕まり別の空間へと飛ばされてしまう。
チビテラスに止めを刺そうとする悪路王。その時、悪路王に異変が発生する。
傷つき倒れた相棒の姿を見て、一時的にクニヌシの意識が戻ったのだ。
悪路王の本来の姿である黒い霧が離れそうになるものの、
「この身体は我のものだ!」と再度クニヌシに憑りつく。
「誰にも渡さん!」と黒い霧の姿の内部にクニヌシを吸収した悪路王。
「ここは正念場だぜェ!」とイッシャクの励ましを受けたチビテラスは、
クニヌシ救出の為の戦闘を始める。

相棒を想う力で悪路王の体力を削ったチビテラスだったが、悪路王によって
さらなる別空間へと移動させられる。
チビテラスはその空間内にあった大きな鏡の前に立ち、自身の身体を鏡に映す。
その瞬間辺りに妖気が立ち込め、鏡の中から黒いチビテラスが突き破って現れた。
妖気から生まれた黒のチビテラス似の相棒の背に乗り、
クニヌシの身体に再び憑りついた悪路王との決戦となる。
チビテラスと同じく筆しらべを駆使する悪路王。直接攻撃以外にも
筆しらべの使用や相手の筆しらべの打ち消しあいという激戦。
最後に勝利を掴んだのは、太陽が化身アマテラスの子・チビテラスだった。

黒のチビテラスは消滅し、身体から悪路王を追い出してもらったクニヌシは、
「ごめんよ。痛い思いをさせてしまって」と泣いて詫びる。
闇が本体である悪路王はクニヌシという器を失い、
すぐさま新たな器を探し始める。その悪路王の前に、一人の少年が進み出る。
「ミーの身体を使ってください!」
クロウの発言に驚くチビテラスとイッシャク。クロウが月の民だと知り、
クニヌシ程ではないが「器として悪くない!」とクロウに悪路王は憑りつく。
高笑いをする悪路王を前に、もう一度戦うのかとチビテラスは身構えた。
しかし、今度はすぐに異変が現れる。悪路王の慌てる声から察するに、
どうやら悪路王の思い通りにクロウの身体を動かせないらしい。
イッシャク達が不審に思っていると、クロウが自身の中で悪路王を抑え込みながら
「ミーごと悪路王を倒してくれ」と懇願した。
それを聞いて怒鳴るイッシャクに、自分の正体は『悪路王封印の為に作られた、
月の民の複製人形』なのだと説明する。
遺跡で読んだあのメールの『人形』は、クロウの事を指していたのだ。

49 :大神伝~小さき太陽~:2013/02/22(金) 15:37:43.60 ID:qf2df8G60
彼の体の中に入った悪路王を封印できるのは短時間だけであり、
その間であれば、クロウの死と共に悪路王を倒せるのだと話す。
その役目や運命を知り、それに逆らおうと悪路王を阻止する為に全力を尽くした事。
しかし悪路王がオロチの血を入手された為、やけになって悪路王側に付いた事。
それでも裏切った彼を許したチビテラスの優しさに、クロウは感謝の気持ちを伝える。
今まで出会ってきた人々やナカツクニを守る覚悟を決め、「やってくれ」と頼み込むクロウ。
彼の身体はガタガタ震え、涙は止めどなく溢れている
一度は嫌がるもののイッシャクに叱咤され、チビテラスも覚悟を決めた。
チビテラスだけにつらい思いをさせたくないとクニヌシは言い、
「ぼくも一緒にやる」とチビテラスの背に乗り木刀を構えた。
クロウの中で諦めずに悪あがきを見せる悪路王を、一人と一匹の力を合わせた一閃が捉える。
断末魔の叫びを上げ、ようやく意思を持つ闇の塊であった悪路王が消滅した。

異空間から脱出後、十六夜の祠にてチビテラス・クニヌシ・ナナミ・カグラ・
マンプク・イッシャクが、虫の息となったクロウの周りに集まり涙を流す。
胸に抱えたクロウのペンダントが輝き、彼の体験してきた思い出を虚空に映す。
『人形であったとしても、この記憶はお前自身のものだ』と、
イッシャクは死にゆく彼に優しく語る。
クロウはようやく、ここにいるチビテラスの相棒達は、皆同じように周りに迷惑をかけ、
そしてチビテラスのおかげで変わってきた"仲間"なのだと理解した。
自分は独りじゃなかったと知った彼は、仲間達にお礼を述べ、
そしてチビテラスに対し「ユーと冒険できてよかった」と本心を告げる。
「生まれてきて良かった」
その言葉を最後に、クロウは静かにその短い生涯に幕を下ろした。

相棒達は各々の時代と場所に帰り、そして日常に戻りつつあるナカツクニ。
神木村の一角にて、チビテラスと一緒にいたクニヌシは両親に
「自分が誰かを知りたい。そのため旅に出たいんだ!」と頼み込む。
悪路王の件から、自分が何者なのかを知りたいと思うようになったようだ。
誰が何と言おうとお前は我の子だと説得するスサノオ。
クシナダはスサノオに「もう止めても無駄よ」と言うが、
興奮したスサノオは「もうお前とは親でも子でもないわ!」と叫ぶ。
『クニヌシ』という名前を捨て、村に帰ってくるなという厳しい言葉に対し、
クニヌシは覚悟を決め「わかりました。『クニヌシ』という名前はお返しします」と答える。
お世話になりましたと頭を下げ、クシナダとこちらに背を向けるスサノオの前から、
それまでクニヌシと名乗っていた少年が去っていく。

50 :大神伝~小さき太陽~:2013/02/22(金) 15:43:05.55 ID:qf2df8G60
心配したクシナダがスサノオの顔を覗き込むと、スサノオは涙をぼろぼろと流していた。
どうやら彼は、本当は"我が子"と別れる事が嫌であり、悲しかったらしい。
「…無理をしちゃって」とクシナダ。
「ああでも言わなければ決心も鈍るじゃろ」とスサノオは話す。
しかし、何年かかってもあの子は本当の自分を知り、本当の名を手に入れて、
私達の元に必ず帰ってくると確信する二人。
「それをずっと待ちましょう! この子と一緒にね」
クシナダは自身の腹を優しく触れ、隣で驚いているスサノオに一つ相談する。
「男の子だったら名前はクニヌシにしますか?」
今度は嬉し泣きとなったスサノオ。そして二人で薄桃色の花びら舞う天を仰ぐと、
ここから旅立った"我が子"の事を想う。
「…神よ。どうか息子の旅を見守りください。
無事に我らの元に帰ってこられるように。
あの子の行く末を、強くまぶしく照らしたまえ」

名無しとなった少年とチビテラスが村の入り口に差し掛かった時、
少年は相棒に「ここでお別れだ」と告げる。今度の旅は、自分自身を探す旅。
一人でやり遂げなくてはならないとチビテラスを諭す。
別れの前に、互いに抱き合い涙を浮かべる一人と一匹。
「必ずまた会おう!」と少年はいつ終わるかわからぬ旅へと踏み出した。
その姿を涙を拭いながら見つめていたチビテラスの前に、サクヤが現れる。
ナカツクニに真の平和が戻ったと言い、この活躍のねぎらいとして
彼女はチビテラスの額に口付けをする。
そこへ謎の飛行物体『天かける船』に乗ったイッスンが登場し、
サクヤとチビテラスの前に着陸する。全国行脚の旅は一区切りがついたイッスンは、
遺跡の設計図からゲンナイが復元したこの船で、今からアマテラスの所へ行くらしい。
「一緒に行くだろォ?」とイッスンに誘われたチビテラスは大喜びで船に乗り込む。
留守中のナカツクニの事をサクヤに頼むと、彼女はそれを快く承諾。
そしてアマテラスのいる場所を目指して、船は晴天の中を駆け抜ける。

少年とチビテラスの冒険はまだまだ続くが、それは別の機会に話す事にしよう。
冒頭の老人の声が、静かにそう語った。
「これは我が自分のことを…ぼくと呼んでいた頃の物語」
お後は次のお楽しみという言葉を以て、此度の物語は締めくくられる。
(終わり)

51 :大神伝~小さき太陽~:2013/02/22(金) 15:53:58.82 ID:qf2df8G60
以上で『大神伝~小さき太陽~』のストーリーは終了です。
少々不手際が目立つ執筆者ではございましたが、これにて一旦筆を置きます。
有難う御座いました。

追伸
>>49の「彼の身体はガタガタ震え、涙は止めどなく溢れている」の最後に「。」をつけるのを忘れました。

52 :ゲーム好き名無しさん:2013/02/22(金) 21:09:00.88 ID:jL34sRoD0
結局クニヌシの正体は明らかにならないままだっけ
クニヌシってパッケージに載ってるくせに序盤しかでてこずに
クロウと旅する期間のほうが断然長かったな

53 :ゲーム好き名無しさん:2013/02/22(金) 21:18:16.28 ID:qf2df8G60
>>52
はい、そうです。
本音を言いますとプレイしていた当時、
後半はクニヌシの存在を執筆者は忘れておりました…。