FINAL FANTASY VII

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FINAL FANTASY VII - (2010/05/21 (金) 00:57:51) の編集履歴(バックアップ)


FINAL FANTASYVII
・簡略版:part1-21,29~30

・詳細版:part27-604~613,618~622、part51-63~69,83~90,93~102,148~155


21名前:不毛のテスト(神話)投稿日:03/11/1616:54ID:pbqVEWYI
>>18

主人公は元ソルジャーでソルジャーを育成していた神羅カンパニー

に対してのテロリストの助っ人として雇われる

その途中仲間達と出会う 捕まる 神羅カンパニー社長がヌッコロサレル

主人公脱出 社長をヌッコロシタ 元英雄ソルジャー せふぃろす を追う旅に出る

が、主人公は実はソルジャーではなく ただの兵隊だった

兵隊だった主人公に科学者が じぇのばと言う古代種の細胞をいれて

ソルジャーと言う記憶を植えつけた

何故かと言うと せふぃろす はジェノバと科学者の間で作り上げた存在

そいつとジェノバの細胞を持った奴がどうなるかを試す実験がジェノバプロジェクト

その被験者だった主人公  いろいろ合って せふぃろすに操られる

星を守る生命体 アル手間上ポン達が人間とせふぃろすを危険因子として滅ぼそうとする

せふぃろす は古代の最強の力 メテオを手に入れて 星に降らそうとする

傷ついた星野中心にいき エネルギーを吸い取り神になろうとする

ヌッコロス  完

29名前:名無しさん@お腹いっぱい。投稿日:03/11/1619:10ID:78v896k0
>>26
俺もうろ覚えなんだが

神羅という組織の元・ソルジャー、クラウドが反神羅組織のアバランチに雇われた。
そして紆余曲折を経て、仲間と共に神羅本社に乗り込むが何故かトップの社長が殺されている。
どうやら殺したのは英雄と呼ばれた伝説のソルジャー、セフィロスがやったらしい。
ミッドガルを離れ、セフィロスを追う旅が始まる。(なんで追うかは忘れた、すまん)

そして道中、ついにクラウドはセフィロスを発見するが、
クラウドがソルジャーなどではなく、タダの兵隊だった事を知らされる。
実はセフィロスはジェノバという謎の生物の細胞から作られた人間。
そしてジェノバの細胞を植え付けると他の奴はどうなるのか?を
試すプロジェクトの実験体の一人にクラウドは選ばれてしまう。
だが、細胞を植え付ける手術後、あるソルジャーと共に逃亡。ソルジャーは途中で死んでしまう。
クラウドはジェノバ細胞のせいで混乱し、ソルジャーの記憶を自分の記憶と勘違いしてしまっていた。
そして自分の存在意義が分からなくなったクラウドは精神崩壊。
もともとのジェノバ細胞のせいもあり、大元のセフィロスに操られてしまう。


30名前:名無しさん@お腹いっぱい。投稿日:03/11/1619:15ID:78v896k0
>>29の続き

そしてセフィロスはジェノバの意志と共に星のエネルギーを吸い取り、究極の生物になろうとした。
古代の力、メテオを呼び起こし、星に巨大なダメージを与え、中心に潜り込み、
その回復しようとするエネルギーを吸い取ろうとする。
仲間の助けもあり、自分を取り戻したクラウドはセフィロスを倒し、メテオを止める。


604 :FF7:2007/02/06(火)05:17:15ID:VxlqRzWy0
ついでに眠くなるまでFF7のちょっと詳細バージョンいきます。
世の需要を無視した投下ですが、暇なんで。

・世界情勢
神羅カンパニーと呼ばれる企業がそれまでとは全く異なる新エネルギー
魔晄を発見し、それにより人々の生活もそれまでの環境から
電化製品に包まれた近未来的な環境へと変わる。しかし
新しいエネルギーだけあって不透明な部分や不安定要素も存在。
一部の魔晄炉と呼ばれるエネルギー抽出施設では事故も発生しており
地方の町や村では魔晄に頼らず生きていたりする所もある。

魔晄と呼ばれるエネルギーの正体は星の生命そのものであり
それを知る人々は星の命を無理矢理吸い出し、使用することに
警鐘を鳴らすが楽な生活に慣れてしまった人々は
今の利便さを手放すつもりにはなれず、魔晄は変わらず
使われ続けている。

ゲームの時間軸から10年ほど前に一つの国家並に力を得た神羅と
神羅の支配を拒んだ東国・ウータイとの戦争があり
セフィロスが英雄として扱われだしたのは恐らくこの戦役からだと
思われる。戦争が終わった後も増加したモンスターの退治や
反抗勢力の鎮圧などはあったらしいが戦争レベルの大きな
武力交渉は近年ではウータイと神羅の戦争だけである様子。
(注・自分はBCやDCといったアナザーストーリーの内容は知りません。
 よってゲームと攻略本の知識のみで書いてます)

神羅があるミッドガルという巨大都市はプレートの上に上流市民が住む
居住区が、その下に痩せこけた土地で資金の少ない下流市民が住む
スラム街が形成されている。また区域ごとに一番街~○番街と区切られている。
たしか7か8番街位まであったはず。

605 :FF7:2007/02/06(火)05:17:46ID:VxlqRzWy0
主人公、クラウドは以前神羅カンパニーのソルジャー・1stに所属していたが
ある事件をきっかけに神羅から手を切り、今は「何でも屋」として
金次第で様々な以来を請け負う便利屋家業をしている。
ソルジャーとは神羅が特殊な方法で育成している強靭な戦士達のことで
1stはその最高ランク。中でも英雄と呼ばれるソルジャー、セフィロスは
別格で、数年前に行方不明となった今でもその活躍を語り継がれているほど。

魔晄を汲み取り星の命を削る神羅と対立するゲリラ組織、アバランチに雇われた
クラウドは作戦の一環として魔晄路の一つに組織のリーダーであるバレット以下
ウエッジ、ビッグス、ジェシーらメンバーと共に
魔晄路を破壊するという強行的な作戦に参加する。途中、爆弾を仕掛ける際に
頭痛と謎の幻聴に苛まれるクラウドだったが、深くは考えず
作戦を遂行、ガードロボットに襲われるも撃退し、完遂する。

炎上する魔晄路を背に、各自バラバラになって駅で落ち合うことに。
騒がしい街中を一人歩くクラウドに、一人の女性が声をかける。
いったい何の騒ぎか、と尋ねる女性。※「気にするな……それより」
花なんて珍しいな、と彼女が持つ花かごに目を向ける。
地下からエネルギーを吸い出し、地力の弱ったこの土地、ミッドガルでは
植物はあまり育たない。物珍しさも手伝い、クラウドは彼女から
1ギルで小さな一厘の花を買い、その場を後にした。

駅へ向かおうとしていると、神羅の兵隊(ソルジャーではない一般兵)が
クラウドに気づき、四方から包囲する。しかし彼は丁度橋の下を通る
電車に飛び移り、事無きを得るのだった。

※実際は選択式。筆者は素で彼女を逃がすもう一つの選択肢を選んだため
この先の展開の意味が長年本気で分からなかった。
花売りって、花売る前に逃げてったのにそんなのしらねーよ。

606 :FF7:2007/02/06(火)05:18:29ID:VxlqRzWy0
電車の窓から車内に飛び込み、曰く派手な登場をするクラウド。
アバランチメンバーに驚かれるが当人は「普通だろ?」と返す。
元神羅の一員であるせいか、はたまた彼自身の性格のせいか
突き放した態度を取るバレットだが、クラウド本人はどこ吹く風といったところ。
そうこうしているうちに彼らの本拠地がある七番街へと電車が到着。
表は居酒屋、裏はアバランチのアジトである「セブンスヘブン」へ向かう。

店内に入るとクラウドと同年代の女性がお帰りなさい、と出迎える。
彼女の名前はティファ。クラウドの幼馴染であり、彼がアバランチに
雇われるきっかけをつくった女性である。
軽く会話をしているとバレットの娘のマリンも出てきた。※
会話もそこそこに地下の隠し部屋で会議を始めるメンバーだが
下に行こうとしたクラウドにティファは調子はどうか、と聞く。
「普通さ。どうしてそんな事を聞くんだ?」「ううん、ただ…なんとなく」

爆発の範囲は思ったより広く、罪のない一般市民も大勢亡くなったと
報道するニュースに、メンバーは複雑な心境のようだった。
だからといって活動を止めるつもりは無いらしく、次の作戦に向けて
話し合いをするバレット達。しかしクラウドは報酬を貰ってすぐに
縁を切るつもりだったのであっさり部屋から出て行ってしまった。

そんなクラウドを必死に引き止めるティファ。あのときの約束を
守ってはくれないのか、と。二人は昔のことを思い出す。
彼らの故郷、ニブルヘイム。輝く星空の下、村の給水塔でティファは
英雄セフィロスのようなソルジャーになるため村を出る、と言うクラウドに
「いつかクラウドが強くなったら、私がピンチになったときに助けにきてね」と
約束していたのだ。有名にもセフィロスのように強くもなれなかった自分には
約束は守れない、というクラウドだが悲しそうな顔をする彼女を見て
報酬を渡しに来たバレットに「報酬が少ないから次の仕事は倍額払え」と
ツンデレしつつ次の作戦にも協力することにしたのだった。

※花を買っているとイベント発生。任意でマリンかティファのどちらかに
花をプレゼントできる。こういったイベントは隠しパラメーターの
高感度に深く関わっており、後々にあるデートイベントでの
相手キャラが変わる。が、ストーリー的には冒頭の花売りの女性(エアリス)
とのデートが一番しっくりくる、と思う。細部は変わらないが。

607 :FF7:2007/02/06(火)05:19:10ID:VxlqRzWy0
翌日、別の魔晄炉の爆破作戦を展開する面々。今回はティファも参加することに。
ここでマテリアシステムについての説明が聞けたり、初心者の館で説明を
聞いたりすることが出来る。余談だが、今回は主人公が腕利きソルジャーという
設定のため仲間や初心者の館の初心者達にクラウド自身が説明をするという
手法がとられていて、台詞回しがちょっと楽しかったりする。

ミッドガルの各区域やプレートの上にある上流の人間が住む上層部を繋ぐ
交通手段のかなりの面を電車が占めている実情のためか指名手配中だというのに
堂々電車に乗って目的地を目指す一行。取り締まり強化中ということもあって
案の定不審者が乗車している、とばれてしまう。仕方ないので電車から飛び降り
レールを伝って魔晄炉へ行くはめに。なんとか無事到着、爆弾を仕掛けるが
そこに神羅の社長であるプレジデント神羅(本名かどうかは不明だが、息子が
ルーファウス神羅なので本名っぽい)が登場、巨大ガードロボに襲われる。
なんとか撃退するが、爆発に巻き込まれてクラウドは一人
プレートの下へと落下していった。

頭の中に声が響く。「大丈夫か?」「あのときはヒザを擦りむいただけで
すんだけど…」謎の声に「あんた、誰だ?」と聞き返すクラウドだが
声の主は何も語らない。不振に思うクラウドだったが声に促されるまま
体を動かすと、遠くから「あ、動いた!」という女の声がした。

彼が目を開けると、そこにはスラムで会った花売りの女性がいた。※
彼女によると、ここは古い教会で、クラウドは上から屋根を突き破り
落下してきたらしい。花がクッションになってくれて助かったのでは、
というのが彼女の言。女性はエアリスと名乗った。

花を潰してしまった非礼を詫びつつ、雑談する。彼女はクラウドが持つ
マテリアに気づき、「私も持ってるんだ、マテリア。つかえないけど」
と言う。使えないならマテリアじゃないだろう、と一蹴するクラウド。
と、そこに神羅兵をつれたスーツの男が現れる。エアリスはそれを見て
クラウドに逃げよう、と促す。男の格好に見覚えのあるクラウドだったが
ひとまずは彼女に従い、教会の奥へと走ることにした。

屋上のタルを落として撃退しつつ、なんとか逃げ出すことのできた二人。
あの人たち私のことをしつこく付けねらってるんだ、と語るエアリスに
クラウドは男達の素性を話した。タークスと呼ばれる特殊部署に所属する
彼らは、ソルジャーのスカウト等から始まる裏の仕事をしているとのこと。
そんな彼らがどうしてエアリスを狙うのかは分からなかったが、ともかく
クラウドは彼女を家まで送り届けることに。

(ここで入るのが有名な「デート、一回!」のセリフ。何でも屋だという
クラウドに驚いたエアリスは、ボディーガードを彼に依頼する。
その報酬として彼女が提案したのがデート。半分はジョークだったと思われ。)

※エアリスは「自分のことを覚えているか」と尋ねてくる訳だが、
その選択肢が酔っ払いと花売りの二択で……だから花なんて売ってこなかったくせに
そんなこと分かるわけないだろと何故かひたすらに腹が立った小五の夜。

608 :FF7:2007/02/06(火)05:19:46ID:VxlqRzWy0
彼女を自宅に届けたクラウドだったが、母親は彼に感謝しつつも
なるべく早く出て行って欲しいと言う。彼女は以前あるソルジャーと知り合いだったが
別離してしまったこともあり、あまりよい感情を抱いていないようだ。
他人を厄介ごとに巻き込むつもりも無かったクラウドはこれに同意、
明け方こっそりセブンスヘブンのある七番街にもどるつもりが
感付いたエアリスに待ち伏せされ、結局一緒にアジトまで行くことに。

公園の滑り台で一休みする二人。エアリスはそこで「ザックスという名前の
ソルジャーを知らないか」と聞いてきた。彼は覚えが無いと答え、知り合い
だったのかと質問を返す。言葉を濁して答えるが、ようは彼女の
初恋の相手らしい。5年前に任務で遠くへ行くと言ったきり音沙汰がないのだと。

そうして会話をしていると彼らの前を一台のチョコボ車(馬車のようなもの。
チョコボはダチョウ的な鳥。一般的で、たぶん可愛い)が通る。そこには
煌びやかな衣装に身を包んだティファの姿が…。あわてて追いかけるクラウドが
たどり着いたのは、ウォールマーケットと呼ばれる裏街。付いてきたエアリスと
一緒に聞き込みをすると、どうやらティファはここ一帯の支配者
ドン・コルネオの館へ向かったらしい。コルネオはスケベ親父で自分の花嫁を
探し中なのだとか。何故ティファがそんな所へ行ったのかは不明だが、
とにかく彼女を助け出そうとするクラウド。しかし館には入れない。
そこでエアリスはとんでもない事を言い出した。
「クラウド、女装しなさい。それしかないわ、うん」

全力で見逃してほしいクラウドだが他に方法は見つからず、結局彼女に押し切られ
女装をすることになってしまった。マーケットを回り女装道具を集めて
館の前に戻ったクラウド達。本当に可愛かったのか相手の目が節穴だったのかは
定かでないが、作戦は成功して無事潜入できた。屋敷の中でようやく
再開を果たすクラウドとティファ。彼女の話によると、アジトのまわりを
コルネオの手下が嗅ぎ回っていたため、気になったティファが
単身乗り込むことにしたらしい。問題は今夜のお相手、に選ばれるか
どうかなのだが、と言う彼女に側で話を聞いていたエアリスが
「みんながあなたの味方なら問題ないじゃない?」と提案。
結局三人がそのまま嫁選びに参加することに。いきなり仲良くなる二人に
これからの展開(嫁選び)を思うと気の重さを隠せないクラウドだった。

609 :FF7:2007/02/06(火)05:42:55ID:VxlqRzWy0
相手選びは女装の度合いで決まるが、ここはクラウドが選ばれた場合で。

「骨太のおなご」が選ばれてしまい慌てふためくクラウドだが
そのしぐさがウブいとか言い出すコルネオ。お前目腐ってんな、腐ってんだろ!
と思ったかどうかはさておいて。寝室に連れ込まれて、お誘いを受ける。
しかし「アナタの好・き・な・こ・と」とか答えてしまう(選択性)あたり
この男、ノリノリである。そうこうしているうちに体よく逃げ出した
ティファとエアリスも加わり、三人で尋問開始。

神羅がアバランチを潰すために七番街上部のプレートを落下させ、
文字通り「潰して」しまおうとしているのだという情報を聞き出し
止めに戻ろうとする一行だがコルネオの罠に引っかかり下水道へ
落とされてしまった。悪趣味なペット(=モンスター)を退け、脱出すると
そこは廃棄された列車が連なる、通称列車墓場だった。気落ちするティファを
励ますエアリス。まだ間に合う、とクラウド達はモンスターを退け七番街へ。

なんとかたどり着いた三人。プレートの支柱には野次馬が群がっていた。
危険だから非難するよう呼びかけていると上方よりウエッジが落下してきた。
大怪我のウエッジは自分はいいから上で戦っているバレットの所へ行くよう
促す。幼いマリンのことをエアリスに頼み、二人は階段を駆け上がって
バレットの元へ。途中、ボロボロのビッグス、ジェシーと最後の会話をする。
大勢の人を殺してしまった報いだ、と言うジェシーの姿は、哀しかった。

なんとか最上部までたどり着くと、エアリスをさらいに来たタークス
――レノが現れる。退けはしたが、コンソールを操作されてしまい
プレート崩壊は揺るぎないものとなってしまった。そこにやってきたヘリ。
その中にはエアリスの姿が。「あの子、大丈夫だから!」と叫ぶエアリスに
ヘリに居合わせたタークスの主任、ツォンは彼女を黙らせ去っていく。

釣り下がっていたワイヤーを使いなんとか脱出はできたものの
プレート落下は防げず、メンバー達も崩壊に巻き込まれてしまった。
悲しみにくれるバレット。かける言葉も無い二人。
クラウドはエアリスが去り際に放った言葉から、マリンは彼女の
自宅に保護されたのだろうとあたりをつけ、エアリスの家へと向かう。
バレットとティファもそれに同行した。

610 :FF7:2007/02/06(火)05:43:57ID:VxlqRzWy0
彼女の自宅でマリンの無事を喜ぶバレット。クラウドはエアリスの母、
エルミナに彼女が神羅に追われる理由を尋ねた。
エアリスはエルミナの実の子供ではなく、駅で偶然出会った絶命寸前の
見ず知らずの女性に託された幼子であったらしい。夫が戦争で
帰らぬ人となった寂しさも手伝い、彼女を引き取ったエルミナだったが
程なく神羅の手のものが度々彼女を狙いうろつくようになった。神羅曰く
エアリスはセトラと呼ばれる古代種であり神羅にとって重要な存在で
あるらしかった。彼女に協力してもらう必要があるためにこれまで
手荒な手段はとらなかった神羅だが、なにか変化があったのか今回は
エルミナとマリンをダシにして連れ去っていったのだという。

無関係のエアリスを巻き込んだことに責任を感じる一行。彼らは
エアリスを助けることにした。しかし今は見回りも強化されており
普通の方法ではプレートの上、神羅の本社には行けない。そこで
プレートの壁を登っていくというとんでもない作戦に出た一行。
どう考えても人間技じゃないけどそこはそれ、ゲームなのでキニシナーイ。
三人はなんとか神羅本社、神羅ビルへとたどり着くのでありました。

正面突破、裏口の非常階段から潜入、どちらの方法でビルに入るか決められるが
大きな展開の変化は無い。道中、クラウドがエアリスについて正面突破の場合は
「彼女を助け出すまでは騒ぎを起こしたくないが、無理だったな」と。
裏口潜入では「助け出すまでは騒ぎを起こしたくないんだ」と漏らす。そんな
クラウドを見て「あんたでも他人のために動くことはあるんだな」と彼の評価を
改めるバレット。以降、少しづつ彼のクラウドに対する態度は和らいでいく。

警備兵の目を盗み、一般社員を誤魔化して、カードキーを入手しつつ
エアリスを探すクラウド達。そこで重役の会議を目撃する。
彼女を道具のように扱う彼らに憤りを覚えつつ、会議を終えて
上の階へと戻っていく男――科学部門の主任、宝条の後をつける。
エアリスはどうやらこの男によって何らかのデータを採取されているらしい。

研究室に入った三人。そこで無数のサンプルを目にする彼らだが
クラウドはふとその中の一つ、首の無い女性の肉体に見える何かを目にして
狼狽する。「ジェノバ…そうか、ここに運んだのか」
彼はそのサンプルについて何か知っているらしいが、今はエアリスを探すことが
先決だと改めて彼女を探し出した。

611 :FF7:2007/02/06(火)06:31:19ID:VxlqRzWy0
ようやくエアリスを見つけたが、そこには宝条もいた。実験と称して
彼女の閉じ込められた巨大なガラスケースの中に四つ足の獣を投入する宝条。
下手に手出しすると彼女が危険に晒されるため、立ち往生する三人。
面白そうにケースに近寄った宝条に獣が飛び掛る。突然のことに驚くが
ともかくエアリスを獣から引き離し、二人のうち片方に彼女を安全な場所に
逃がすよう指示するクラウド。そこへケースの中から別のサンプルとやらが
出てきた。立ち向かうクラウド達に、獣は人の言葉で話しかける。
「奴は少々手ごわい。私の力を貸してやる」

サンプルを退け、人の言葉を解す獣に話しかける一行。
彼は貴重な種族であるため宝条に捕らえられ様々な実験を施されていたと語る。
さっきはあの男を騙すために一芝居うたせてもらった、らしい。
名前を問うと「宝条はレッドⅩⅢ(サーティーン)と読んでいた」と答えた。
(本名とか色々あるけど面倒なので以下地の文ではレッドで統一)

四人と一匹(以下面ryでカウントの際は単位は人で統一)で
脱出を図ることにするも、あえなく捕まってしまい、社長とわずかに会話した後
全員牢屋に入れられてしまう。※
どうしようも無いので一先ず一眠りして体力回復をすることにしたクラウド。
ふと目を覚ますと、何故か扉のロックが解除されている。おまけに妙に静かで
物音がしない。異常を感じ廊下に出て様子を確認すると――看守が
血まみれで倒れている。彼は急いでティファを起こし、看守の死体から
探り当てたキーで他の皆の牢の鍵も外す。

皆で辺りを探ると、廊下には何かを引きずったような血の跡があり
研究サンプルの一部と思しき化け物が徘徊していた。血をたどって
最上階へ行くと、そこには刀で一刺しされて絶命しているプレジデント神羅の姿が。
隠れていた宇宙開発部の主任、パルマーに何があったのか質問すると
なんと英雄セフィロスがプレジデントを刺し殺したのだという。
また、彼が「約束の地は渡さない」と呟いていたのが聞こえたと語った。

星の命を奪う神羅の社長を殺したのならいい奴じゃないのかという
とんでもない事を言い出すバレット(いい人、人殺ししない!)に
何かを知るクラウドは猛反論。そこに響き渡る轟音。ヘリコプターが
飛来しているのだと気づいた彼らは横手から屋上に出る。

補足。書き忘れていたが神羅=プレジデントの目的は約束の地を探し出すこと。
セトラの伝承にある至上の幸福が約束された土地、約束の地という
一説があるが、神羅はそれを魔晄エネルギーにあふれた場所だと解釈していて
セトラの血を引くエアリスなら約束の地に導いてくれるに違いない、と思い
彼女の身柄を拘束しようとしていた。
エアリス自身は約束の地とは何であるかは把握していない。これは幼くして
実母が亡くなってしまいセトラについての話をあまり聞かされていなかった
為だと思われる。また実際の約束の地とはもっと明確な場所を指すものでなく
抽象的で、個人個人によって違うものであるらしい。

612 :FF7:2007/02/06(火)06:31:53ID:VxlqRzWy0
ヘリコプターから出てきたのはプレジデントの息子にして副社長の
ルーファウス神羅だった。父が死に、早速社長を名乗る彼に噛み付くバレット。
そんなバレットを制して逃げるよう促したのは、クラウドだった。
今は説明している暇はない、とにかく逃げろ、本当の星の危機だ、と
まくし立てるクラウドに一行はルーファウスを牽制する彼を残して
その場を後にする。ひと悶着の末彼を退けたクラウドは、彼のことを
待っていたティファと合流してビルの一階へと向かう。

一方、バレット達はビルの周囲を包囲する神羅兵達に立ち往生していた。
そこへティファが一人でやってきて、こっちに来て、と彼らを呼ぶ。
言われるままに誘導された先には、モデルとして飾ってあったトラックがあった。
車に乗り込み、ガラスを突き破ってそのままハイウェイへと乗り出す。
そこにバイクに乗ったクラウドも現れた。どうやら逃げる途中に二人で
脱出法の算段をつけていたようだ。

追跡してくる兵士達を得意の獲物でなぎ倒していくクラウド。
なんとか追ってをかわせたかと思いきや、最後の最後で巨大機械が
彼らに襲い掛かってきた。車から降りて応戦し、なんとか撃退すると
地平の彼方に朝日が昇っていた。これからどうする、というバレットに
「俺はセフィロスを追う」と宣言するクラウド。どのみち顔が知れてしまった
彼らにミッドガルで安住することなどできはしない。帰るべき故郷があるので
しばらくは同行するというレッドも仲間に加わり、五人はミッドガルから
離れることにしたのだった。

序盤というかミッドガル編終了。調子こいて細かく行ったら
かなりの量になったよ。まだほんとさわりだけなのにね。
さあ続きはどうしよう。現行スレに書き込みに行くべきか
ひっそりwikiに直書きするか……。まあ時間があったらまた出没します。

613 :FF7:2007/02/06(火)06:43:42ID:VxlqRzWy0
んでちなみにどうでもいい補足をしますと。
牢屋の部屋割りは

エアリス 一人で一部屋
クラウド ティファ 何故か男女で同室
バレット レッド いちばんムサい

となってます。エアリスと部屋ごしに会話するシーンで
報酬のデート一回、まだ払ってないもんねというエアリスに
どことなく冷たい態度になるティファといったFF7名物
微妙な三角関係が見れたりします。

ストーリーの観点から(そこまで書き進んだ場合は)デートイベントは
エアリスでいこうかと。まあ他のキャラのも補足はしますが。
(エアリスは高感度が一番高く、上がりやすく設定されてます)
618FF7:2007/02/07(水) 03:53:10 ID:CiIsMjN30
んではもう10k分はこちらに。となると大体回想イベントあたりまでかな。

大人数で行動すると人目につくのでは、という一言から
二組に分かれて近場の町を目指す事にした一行。当分、下手をすれば
二度と戻らないかもしれないミッドガルを前にそれぞれ思いにふける。
これから先には一体どのような困難が待っているのだろうか。

クラウドの指示の元チーム編成をして程なく近郊の町であるカームに到着。
先に着いたもう二人が宿を取っているというので早速部屋へと向かう。
一息ついた一行。そこにバレットが一つの問いかけをする。
星の危機とはどういう意味なのか。お前とセフィロスの関係は何かと。
暗い顔のクラウドだったが、彼は己の過去に起きた出来事をぽつりぽつりと
語りだした。話は5年前、彼の郷里であるニブルヘイムに遡る――

山道を登る一台の車。荒れた山道は揺れを生み、車内は絶えず振動する。
乗っているのは今回、ニブルにある魔晄炉の調査を命じられたソルジャーと
兵士達。クラウドと、一般兵二人、そして伝説のソルジャー、セフィロス。
ソルジャーとして任務をこなすうちに戦友となっていった二人は
今回も同じ任務についていた。魔晄炉の調査なんて簡単な仕事はつまらない、
もっと大きなことをやりとげたい、そうして有名になりたい……。

任務を楽しみにしながらもその地味さにいくらかの不満を漏らしていると
突如として巨大なドラゴンが襲い掛かってくる。ソルジャーでも苦戦
しそうなモンスターに、しかしセフィロスは愛刀の一閃で
切り伏せてしまった。英雄と呼ばれる男は、まさに人外の強さを誇っていた。

アクシデントに見舞われつつも無事村に到着する。久々に故郷を前にした
クラウドへセフィロスは声を掛けた。「どんなものだ、故郷というものは?
俺には故郷がないからよく分からないんだ……」
その言葉を不思議に感じ、両親のことを聞くクラウドだったが彼は
自分を生んですぐに死んだという母、ジェノバの名前を告げ、父親については
言及しなかった。どうやら何かわけありらしい。

619FF7:2007/02/07(水) 03:53:47 ID:CiIsMjN30
母との再会や※村の知り合いとの会話もそこそこに翌日。
村の北にある山の中に作られた魔晄炉へ調査をしに行くクラウド達は
地理に明るい地元の住民に案内を頼んでいたのだが、そこに来た
ガイドはなんと、ティファだった。女の子が山に行くなんて危険だと
止めるクラウドだったが村に滞在中の格闘家、ザンガンに手ほどきを受け
武術をきたえているから平気だと譲らない。危なかったらお前が
守ってやればいいとセフィロスに言われて、結局彼女がガイド役に。
出発の前にミーハーなファンの希望による記念撮影をして山へ。
写真にはクラウド、ティファ、セフィロスの姿が写っていた。

道中、吊橋をわたっていると綱が切れてしまい一同は山の底へ転落してしまう。
兵士の一人が行方不明となってしまうが、彼らは任務を続行。
冷たいようだが兵士一人を構って全員を危険に晒すわけにはいかないとは
セフィロスの弁。多少のしこりを感じながらも魔晄炉に到着すると
機密を一般人に見せるわけにはいかないので申し訳ないが、と言って
ティファを外へ残してソルジャー二人は施設の中へ。表には
彼女と彼女の護衛兼見張り役として一人の兵士が残された。

魔晄炉の内部で調査をする二人。バルブが緩んでいた為に一部
動作異常を起こしていた。緩みを正し、別段問題もなく調査を終えようとした
そのときに、二人は彼らの運命を捻じ曲げることになるあるものを
発見してしまう。あたりに並んだ魔晄に満たされた卵型の大きなカプセルに
気づき、中を覗くと、そこには魔晄の力によって異形と化した元人間が
漬かっていた。驚き、慌てるクラウドにセフィロスは言う。
これは恐らくモンスターの雛形だと。最近の魔物の大量発生は
神羅が影でモンスターを作り出していたのだろうと。

※回想シーンではクラウドを操作できるが、そこで村の色々な家に入ったり
村人に話しかけたりできる。中でもティファの家でおきるイベントは
彼女に関する重要アイテムを入手するためのヒントが隠されていたり
全然関係ないサブイベントがあったりと盛りだくさん。なお彼女のタンスからは
もれなく「ちょっと背伸びパンツ」が見つかります。何をあさっとんねん、君。

620FF7:2007/02/07(水) 03:54:33 ID:CiIsMjN30
呆然とするクラウド。逆に何かを悟りこの現状を生み出したであろう人物
宝条に哀れみを表すセフィロス。しかしそこで彼らはある一つの事実に
気がついてしまった。ソルジャーとはすなわち適正のある人間に
魔晄を照射等をして身体の強化を図った人間達の総称。それはつまり
ソルジャーが化物の一歩手前の存在であることに他ならない。
そして、ソルジャーの中でも異常なほどの強さをほこるセフィロス。
もしや、自分は人間ではなかったのか――?
英雄の言葉に答えられる存在はどこにもいなかった。

村に戻ってから数日。あれからセフィロスの様子は目に見えて
おかしくなっていた。彼は村はずれの神羅屋敷と呼ばれる
神羅が数十年前(ゲーム本編の時間軸から30年前後前)に立てた
屋敷にこもり、そこに残されていた建設したばかりの頃に行われた実験に
関する資料をひっくり返し、読みふけるようになる。何かに憑かれたように
昼夜問わず資料を開く彼の姿にクラウドは一抹の不安を覚えるが
彼にはどうしようもなく、悪戯に時は過ぎていく。

そして運命の日。セフィロスの様子がおかしい、と知己の兵士から言われて
屋敷の最下層に足を踏み入れたクラウド。そこに立つ彼に話しかけると
セフィロスは「裏切り者が」と意味の分からない事を言い出した。
彼は語る。資料から割り出したこの屋敷で過去に行われた研究の全貌を。

今から数十年前(本編30年前後前のはず)、氷河地方にて氷づけになった
一人の女性が発見された。研究者達は彼女をジェノバと名付けて
研究の為にここニブルヘイムに持ち込み、様々な実験を繰り返した。
研究者達は彼女こそ遠い昔に滅んだ種族、セトラだと判断し
古代種の潜在能力やその他を利用する為に一つのプロジェクトを発案する。

プロジェクト・ジェノバ。それはジェノバの細胞を持った人間――
セトラを現代に蘇らすという計画。中には反対した博士もいたが
結局計画は実行された。そして、その結果誕生したのがセフィロスだったのだ。
人間にはありえない力を持った生命の誕生。それが全ての始まり。

621FF7:2007/02/07(水) 03:55:09 ID:CiIsMjN30
ちょっと苦手な人がいるかも。若干グロ注意。

セトラは星と共に生きてきた種族。ところが彼らは後から来た人間に
居場所を奪われ、滅んでしまった。ジェノバを母に持つ自分こそが
この星の正当な後継者なのだ。狂気にそまりそう主張するセフィロス。
引き止める間もなく屋敷の外へ出て行く彼を追いかけ、地上に戻った
クラウドが見たものは、地獄だった。

燃えさかる故郷。焼け焦げた死体。セフィロスに直接刺されて
血を流しながら倒れる人もいた。穏やかな山村に突如として起きた
阿鼻叫喚の地獄絵図。慌てて家に駆けつけたクラウドの前には
黒く変貌して帰らぬ人となった母親が転がっていた。

彼は絶望とそれ以上の怒りにかられ、セフィロスが向かった先、魔晄炉へと
走る。そこで彼が見たのはセフィロスに殺されたティファの父親と
憎悪にかられて泣きながらセフィロスに飛び掛っていくティファ。
だが残酷にも彼女はクラウドの目の前でセフィロスに
切り捨てられてしまった。

魔晄炉の奥に消えるセフィロス。彼を追って中に入るクラウド。
セフィロスは魔晄炉の奥に繋がれたジェノバの首を引きちぎり、
人間から奪われたこの星を取り戻そう、かあさん、と愛しそうに抱き込む。
だがクラウドはそんなセフィロスに言う。それなら故郷を奪われた
自分の悲しみはどうしてくれるのだ、と。
二人のソルジャーが、魔晄炉の深部で睨み合う。

622FF7:2007/02/07(水) 04:10:15 ID:CiIsMjN30
「この話はこれで終わりなんだ」
唐突に告げられた物語の締めに、一同は肩透かしをくらう。
曰く、クラウドはその後自分たちがどうなったかは覚えていないらしい。
天と地ほどの実力さがあった自分がセフィロスに勝てたとは思わないが
それなら今自分が五体満足でこの世にいるのも妙な話だと語るクラウド。
今までは過去に蓋をしていたが目の前に奴が現れたからにはそうもいかない、
俺はあの日の決着をつけなければいけないんだ。彼はそう言った。

難しいことはお前達に任せた、と思考放棄をするバレット。
とにかくセフィロスは悪党で、そいつを倒す事が星の平和に繋がるんだろ?
バレットの言葉に、クラウドは恐らく、とだけ答える。
だったら話は早い、奴を追うぞ! 短絡的なバレットだったが
今はそれより他にないだろうということで一行はセフィロスを追いかけ
旅をする事になった。彼からPHS(パーティーヘンセイシステムの略。いやマジで)
を受け取って宿を出るクラウド達だったが、ティファは階段を下りようとする
クラウドに話しかけてきた。「ねえ、私が切られたとき、どう思った?」
「どうって……もう駄目だ、と思った。――悲しかったよ」

町で話を聞くと、銀髪の男が南のミスリルマインと呼ばれる古い坑道に
向かうのを見たらしい。次のエリアにいくにはどの道通らなければいけない
場所だ。だが途中ミドガルズオルムという大蛇が住む湿地を抜けなければならず
いくらクラウドがソルジャーといえど太刀打ちできるものではない。
湿地の側にはチョコボを飼う牧場があるというので、彼らは
チョコボを借りて湿地帯を抜ける事を決め、まずは牧場へと足を運ぶ事にした。

補足。ティファは切られはしたものの即死ではなく、無事だったザンガン師匠に
助けられて重体のままミッドガルに連れ込まれて一命を取り留めました。
ですので彼女は幽霊でも死人でもなく普通の人間です。時折見せる彼女の
微妙な態度は後々ストーリーの根幹に深く関わってくるのですが、まあ
その辺りはお楽しみで。大半がストーリー知ってるんじゃないかとは思いますが。

で、そろそろ500かな?

63 :FF7:2010/04/29(木) 16:58:50 ID:7ApHKg8p0
既出部分の続きいきます

64 :FF7:2010/04/29(木) 17:00:50 ID:7ApHKg8p0
クラウドたちは牧場へ行ったが、チョコボを借りることは出来なかった。
野生のチョコボの捕まえ方をレクチャーしてもらい、チョコボを捕まえて、
湿地帯を一気に抜けた。山を越えるために「ミスリルマイン」に入る。
途中で、クラウドたちの前に、黒いスーツの男たちが立ちはだかった。
「おれが、誰だかわかるか?」
「タークスだろ?」
「知っているのなら話は早い……」
タークスとは神羅カンパニーお抱えの特殊部隊だ。要するに、上から命令されれば何でもやる。
ミッドガルで倒したのはレノという男。ここにいるのはルードとツォン。
そして新入りだという、イリーナという女性だった。
「では、諸君。できれば神羅の邪魔はしないでもらいたいものだな」
余裕ををかましてタークスの連中は去っていった。
ミスリルマインを抜け、「コンドルフォート」という村へ。
そこはたくさんのコンドルが住んでいる所だった。
神羅が作った魔晄炉の上にも、コンドルがいて卵を温めている。
それが神羅は気に入らないらしく、コンドルを追い払おうと、攻撃をしかけてきていた。
コンドルを守ろうとする住民との間で小競り合いが続いているらしい。
(ミニゲームをしてもいいが、とりあえず無視して先に進むことにする)

タークスとセフィロスを追って西へと進み、海沿いの寂しい村へとやってきた。ここがジュノンだ。
下は見ての通り寂しい村だが、上層は大きい飛行場もある、神羅のジュノン支社となっている。
クラウドたちは海岸に行った。そこでは、小さな女の子がイルカと戯れていた。
「あなたたち誰なの?もしかして、神羅の人間?」
女の子はクラウドたちを警戒している。違うと言ったが信用されなかった。
「あれを見て!」
沖の方でイルカがモンスターに襲われていた。クラウドたちはモンスターを倒してイルカを助けた。
海岸に戻ると女の子が倒れていた。息をしていない。
「アレじゃ、若いの、人工呼吸じゃ」
通りかかったおじいさんのアドバイス通りに、クラウドは人工呼吸して女の子を助けた。
その夜は親切なおばあさんの部屋で眠った。
翌朝、目を覚ますと、行進曲が鳴り響いているのが聞こえる。
どうやら、上層から聞こえてきているらしい。
「あのぅ、助けてくれて、ありがとう」
昨日の女の子はすっかり元気になったようだ。女の子に、この音楽は何だと聞いてみる。
「これは、神羅の新しい社長の歓迎式のリハーサルだと思う」
どうやら上層にルーファウスが来るらしい。どうしても上層に行かなくては。
でも、行ける手段が無い。エレベーターには当然乗れない。
「イルカさんの力をかりればなんとかなるかな。ちょっと来て」
イルカはスゴイジャンプ力を持っていた。イルカがのジャンプ力で上へあがる作戦だ。
まずクラウドが一人で行くことになった。クラウドはイルカにに乗り、うまく上ることが出来た。


65 :FF7:2010/04/29(木) 17:02:43 ID:7ApHKg8p0
柱を上って、クラウドはようやく上層に着いた。飛行場を横切り、通路へ入る。
そこでは神羅の兵士たちがバタバタしていた。どうやらもうすぐ歓迎式が始まるらしい。
クラウドは神羅の兵士に化けて歓迎式に紛れ込むことにした。
「神羅の制服か。初めてそでを通したとき、誇らしく思ったっけ。
いつからだったか……こいつを着るのがたまらなくいやになったのは」
制服を着たクラウドだったが、もう歓迎式は終わっていた。
ルーファウスはセフィロスを追うために、ハイデッカーと共に港へ向かい、船に乗り込んだ。
そこで同じく神羅の兵士に化けている他の仲間と合流し、クラウドも同じ船に乗った。

船倉や甲板で、兵士のフリをしているクラウドと仲間たち。突然、船内にサイレンが鳴り響く。
「緊急連絡!不審人物を発見の報告アリ!作業のない各員は船内を調査。発見しだい通報のこと!」
正体がバレたかと思ったクラウドたちだったが、違うらしい。
不審人物は機関室に向かったらしいので、クラウドたちも行ってみることに。
そこにセフィロスがいた。
「時は、満ちた……」
謎の言葉を残して、セフィロスは消えた。代わりに不気味な化け物が姿を現した。
不気味な化け物を倒すと、その跡に何かが落ちているのを見つける。
「これは、神羅ビルから消えたジェノバの腕だ。セフィロスはこんなものを持ち歩いているのか?」
首を傾げる一同。

船は常夏のリゾート地、コスタ・デル・ソルに着いた。
だがバカンスで来ているわけではないので、浮かれてはいられない。
砂浜に行くと、神羅の宝条がくつろいでいた。クラウドは宝条に近づいた。
「キミは確か、クラウドくん。久しぶりだな」
「何をしている、宝条」
「ふん。私の目的はキミと同じだと思うが。キミたちはセフィロスに会えたのか?そうか、ふむふむ。
ちょっとした仮説を思いついたのだが……。
キミは、何かに呼ばれているという感じがしたことはないかな?」
「俺はセフィロスがいる場所なら、何処へでも行く!あいつと決着をつけるためにな!」
「なるほど。これはイケるかもしれないな。クックックッ」
宝条はさもおかしそうに笑った。
「ここから西のコレル山を越えて進んでる……」
宝条の言うことに従うのは気に食わないが、とにかく西に行ってみることにする。


66 :FF7:2010/04/29(木) 17:04:41 ID:7ApHKg8p0
コレル山に行くと、セフィロスらしき人物を見かけたという人がいた。
コレル山を越えて、北コレルへ。そこは村というにはあまりにもみすぼらしい、
ガラクタばかりのところだった。
そこの住民たちはバレットに容赦ない言葉を浴びせる。
「どの面下げて戻ってきたんだ?お前のせいで北コレルは瓦礫の町になっちまった」
バレットは走り去った。みんなも後を追って、ひと気の無いロープウェイ乗り場へ。
そこでバレットは、みんなに過去の話をした。
コレルは炭坑の村で、住民はのどかに暮らしていた。
4年前、神羅の幹部がやってきて、神羅がこの村に魔晄炉を作る話を持ちかけてきた。
魔晄炉建設に最後まで反対したのが、バレットと、親友のダインという男だった。
バレットとダインが村を離れている隙に、神羅の軍はコレル村を焼き払い、大勢の死者が出た。
「魔晄炉で爆発事故が起こったんだ。神羅はその事故の責任を、
反対派のオレとダインに押し付けた」
バレットは自分を責めて、苦悩している様子だ。
「オーイ、あんたら!『ゴールドソーサー』に行くなら早く乗っておくれ」
突然間延びした係員の声がした。一同はとりあえずロープウェイに乗り込んだ。

砂漠の中に聳え立つ娯楽の殿堂「ゴールドソーサー」。そこへ行く交通手段は、ロープウェイだけ。
中は巨大なテーマパークであった。
「うわ~! 楽しまなくっちゃ!そんな場合じゃないのはわかってるけど、ね。
ね、バレットも元気だして!」
「そんな気分にはなれねえ。オレのことは放っておいてくれ」
エアリスはバレットを励ましたが、バレットは一人でどこかへ行ってしまった。
こういうときはヘンに気を使わない方がいいと、クラウドたちはバレット抜きで遊ぶことにした。
「ヘイ・ユー!!暗~い顔してますな~。どうですか~?みなさんの未来占うで~」
園内をうろついてると、ヘンな関西弁のネコの着ぐるみに声をかけられた。
着ぐるみはケット・シーと名乗った。
クラウドは、セフィロスがどこにいるか占ってもらうことにした。
ケット・シーが差し出したカード(?)をクラウドが引く。
「求めれば必ず会えます。しかし、最も大切なものを失います」
何だか意味深な結果が出た。
「ええんか、悪いんか、ようわからんなぁ。こんな占い初めてですわ。気になりますな~。
ほな、いきましょうか。占い屋ケット・シーとしては、こんな占い不本意なんです。
きっちりと見届けんと気持ちがおさまらん。みなさんと一緒に行かせてもらいますわ!」
というわけで、ケット・シーもクラウドたちに付いてくることになった。
そろそろバレットを探そうと、闘技場の方へ行くと、人が沢山倒れていた。
「おい、何があったんだ!」
「片腕が銃の男が……」
もしかして、バレットがやったのか?とみんなは眉をひそめた。
「そこまでだ!おとなしくしろ!」
ゴールドソーサーの支配人・ディオが、部下を引き連れて、クラウドたちに迫る。
クラウドたちは濡れ衣を着せられてディオに捕まり、落とし穴のようなところから下に落とされた。


67 :FF7:2010/04/29(木) 17:07:21 ID:7ApHKg8p0
落とされた先は広大な砂漠。「コレルプリズン」と呼ばれる、天然の監獄だった。
砂漠から出ることは出来ないし、かといってゴールドソーサーに戻ることも出来ない。
そこにはクラウドたちと同様、上から落とされたらしい人たちがいた。
その中にバレットもいた。バレットは、闘技場の事件は自分がやったのではないと言う。
「もう一人いるんだ。片腕に銃を持つ男」
コレル村が焼き払われた日、バレットとダインは兵士の襲撃を受けた。
バレットは右腕、ダインは左腕をやられてしまった。そしてダインは、谷底に落ちて、生死不明。
「オレの右腕は もう使い物にならなかった。オレは右腕を捨て、この銃を手に入れた。
そのときの医者から聞いたのさ。オレと同じ手術を望んだ男が、もう一人いるってことをな。
ただし、そいつは左腕が銃になっている」
そいつがたぶん、ダインだ。バレットはパーティに復帰した。

ダインはコレルプリズンのボスとして君臨していた。
ダインの住処に行く。左手を銃に改造した男がいた。バレットがダインの説得を試みる。
「ダイン、こんなところで何をしてるんだ?関係ない人間を殺してどうなる?何故だ?」
「おれはな、壊してしまいたいんだよ。この世界のすべてを!
この世界にはもう何もない。コレル村、エレノア、マリン……」
エレノアは亡くなったダインの奥さん。そしてマリンは……。
「マリンは生きている。あの後、オレは村に戻った。そこであの子を、
お前の娘、マリンを見つけた。マリンはミッドガルにいるんだ。一緒に会いに行こう、な?」
「そうか。生きているのか……。わかったよ、バレット。やはりお前と戦わなくてはならないな。
エレノアが一人で寂しがってる。マリンも連れて行ってやらないとな」
バレットとダインの一騎打ちになる。バレットが勝った。
「おれはあの時、片腕と一緒にかけがえのないものを失った。どこで食い違っちまったのかな」
「マリンは、マリンはどうなるんだ!」
「考えてみろ、バレット。あのとき、マリンはいくつだった?
今さら、おれが出て行ったところで、あの子にはわかるはずもない。
マリンを抱いてやるには、おれの手は、少々汚れすぎちまったのさ……」
ダインはバレットに、首にかけていたペンダントを投げ渡した。
「そのペンダントをマリンに……。エレノアの、女房の、形見……。
バレット、マリンを泣かせるなよ……」
ダインは死んだ。
「ダイン。お前と同じなんだ。オレだって、オレの手だって、汚れちまってる……」

コレルプリズンから出る唯一の方法。
それは、ゴールドソーサーで行われるチョコボレースに出て優勝することだ。
とりあえずクラウドが出ることになった。エレベーターでゴールドソーサーに上がる。
そして見事に優勝することが出来た。そこへディオからクラウドに手紙が届いた。
クラウドたちにかけられた嫌疑は晴れ、みんなはコレルプリズンから出られることになった。
さらにお詫びのしるしとして、バギーを貰った。


68 :FF7:2010/04/29(木) 17:09:26 ID:7ApHKg8p0
バギーに乗り込み、川を二つ三つ越えたところで、バギーは壊れてしまった。
しばらく歩いていくと小さな村を見つけたので、寄ってみることに。
そこにある一軒の家へ入る。
「旅の人かい?あんたのその目の輝きは、ソルジャーさんだね?
あんたウチの息子を知らないかい?ザックスっちゅう名前なんたが」
クラウドは、おじいさんに声をかけられた。
「さあ、知らないな」
クラウドにはザックスという名前は聞き覚えが無いらしいが、
エアリスとティファは何か知っている様子。
「そういえば6、7年前に手紙がきて、
ガールフレンドができましたって書いてあったけど、あんたかい?」
おばあさんにそう言われて、エアリスはショックを受けたように家を飛び出していった。
クラウドはエアリスの後を追い、声をかけた。
「エアリス……」
「この村にザックスの家があるなんて知らなかったから、びっくりしちゃった」
「知ってるヤツか?」
「いつか話さなかった?わたし、初めて好きになった人。
ザックス……ソルジャー・クラス1ST。クラウドと同じ」
「クラス1STなんて何人もいないはずだ。でも、俺は知らないな」
「別にかまわないの。昔のことだしね。ただ、行方不明だから心配なだけ。
5年前かな?仕事で出かけて、それっきり。女の子が大好きなヤツだったからね。
どこかで知り合った子と仲良くなっちゃったのよ、きっと。行きましょ、クラウド」


83 :FF7:2010/05/08(土) 22:26:29 ID:SUFDdDbb0
断崖の間に人々が暮らしている、「コスモキャニオン」へとやってきた。
「ただいま~!ナナキ、帰りました~」
レッド13はそう言いながら走り去った。
実はここはレッド13の故郷で、「ナナキ」というのは彼の本名らしい。
レッド13という名前は宝条が勝手につけた呼び名だ。
しばらく自由行動することになった。クラウドはレッド13に付いて行った。
「お~い!ナナキ~!帰ったのか~!」
レッド13を呼んだのは、サングラスをかけたハゲの老人だった。
この老人は「ブーゲンハーゲン」という人だ。
「じっちゃん、今行くよ!」
普段の偉そうな態度とは明らかに違う、子供っぽい感じでレッド13は言った。
「ナナキがちょっとだけ世話になったようじゃの。ナナキはまだまだ子供だからのう」
ブーゲンハーゲンはクラウドに言った。
「やめてくれよ、じっちゃん!オイラはもう48歳だよ」
そんなに年を取っていたのかと驚いたが、ブーゲンハーゲンが言うには、
レッド13の種族は長命なので、48歳と言っても人間だと中坊くらいらしい。
レッド13は、早く大人になりたいと思って、偉そうな態度を取っていたのだという。

ブーゲンハーゲンは、実は「星命学」の学者だという。
クラウドは、ブーゲンハーゲンの実験室に招かれ、そこで星命学の説明を受ける。
「人間は、いつか死ぬ。死んだらどうなる?身体は朽ち、星に帰る。
では、意識、心、精神はどうじゃ?実は、精神も同じく星に帰るのじゃな。
人間だけじゃない。この星、いや宇宙に生きるものすべて等しく。
星に帰った精神は混ざり合い、星を駆け巡り、『ライフストリーム』と呼ばれるうねりとなる。
新しい命、新しい精神は、ライフストリームから生まれてくる。
そして、時が来て、死に、また星に還る……。これがこの世界の仕組みじゃ」
「ライフストリーム」とは、この星の精神エネルギーのこと。
生き物だけでなく、星が星であるためには精神エネルギーが必要だ。
その精神エネルギーがなくなったら、星は滅びてしまう。
「これが星命学の基本じゃな」
つまり「ライフストリーム」=精神エネルギー=魔晄。
人類がこのまま魔晄エネルギーを使い続けたら、この星は滅びる。
アバランチの活動目的「星を守る」というのも、星命学の考え方によるものだ。


84 :FF7:2010/05/08(土) 22:27:12 ID:SUFDdDbb0
しばらく後、くつろいでるレッド13に、クラウドは話しかけた。
「ずっと昔、オイラが本当に子どもの頃だ。……やっぱり、や~めた。
母さんの話をすると、オイラの胸は誇らしい気持ちではちきれそうになる。
でも、父親のことを思い出すとオイラの胸は怒りで……」
「やはり父親が許せないか」
そこへ、ブーゲンハーゲンがやって来た。
「当たり前だよ。あいつは、母さんを見殺しにしたんだ。
ギ族が攻めてきたとき、あいつはで一人で逃げ出した。母さんと谷の人たちを放り出してさ!」
「来るがよい、ナナキ。お前に見せたいものがある」
クラウドとレッド13は、ブーゲンハーゲンに付いて行った。
不気味な洞窟を通り抜けて、突き当りの壁をブーゲンハーゲンは指す。
「見るがいい、ナナキ。おまえの父、戦士セトの姿を」
そこには、いくつもの矢を受け、石化したセトがいた。
「たとえ、逃げだした卑怯者と思われても、たった一人、ここでギ族と戦った。それがお前の父親セトじゃ。
……クラウド。勝手を言ってすまないがわしら、二人きりにしてくれんかの」
クラウドはうなずいて、来た道を戻った。
「ここで、お別れね。レッド13……」
故郷に残るであろうレッド13を置いて、クラウドたちはこっそり出発しようとした。
「待ってくれ!オイラも行く」
コスモキャニオンを出るところで、レッド13が追いついてきた。
「どうしたんだ?」
「オイラ、少しだけ大人になった。そういうこと!」

クラウドたちは、ニブルヘイムにやって来た。
5年前、火事が起こったはずなのに、ニブルヘイムは昔と変わっていなかった。
「え~っ!!燃えちゃったはず、だよね?どうして? 私の家もある……」
「俺はウソなんか言ってない。俺は覚えてる。あの炎の熱さを……」
驚くティファとクラウド。
村の人たちに火事のことを聞いてみるが、そんなこと知らないという答えばかり。
「……リュ……ニヨン」
「あれ……を……く……ろマテ……リ……アを手にい……れ
セ……フィロスに……届けるの……だ。そ……して……セフィ……ロスと……ひとつ……に」
「……どこ……で……す……か?セフィ……ロス……さま」
黒いマントに全身をすっぽり覆った、怪しい人物が、村のあちこちにいる。
クラウドがそいつらの腕を検めてみると、「4」とか「5」といった数字のイレズミが入っている。
「セフィ……ロス……さま……近くに……いる……。
……屋敷……の……中……おおぉぉぉ……セフィ……ロス……さま」
黒マントの言う通りに、神羅屋敷に行ってみると、地下室にセフィロスがいた。
「セフィロス!」
「懐かしいな、ここは。ところで、お前はリユニオンに参加しないのか?」
クラウドはリユニオンなんて知らないと答えた。
「ジェノバはリユニオンするのだ。ジェノバはリユニオンして、空から来た厄災となる」
「ジェノバが空から来た厄災?古代種じゃなかったのか?」
セフィロスは何だか難しいことを言う。クラウドは理解出来ずに首を傾げている。
「なるほど。お前には参加資格はなさそうだ。私はニブル山を超えて北へ行く。
もしお前が自覚するならば、私を追って来るがよい」
やれやれ、といった感じで、セフィロスは去っていった。


85 :FF7:2010/05/08(土) 22:30:19 ID:SUFDdDbb0
ニブル山を越えると、「ロケット村」という村に着いた。
そこには、錆びついた巨大なロケットがあった。
村を回って、神羅のマークがついた飛行機が泊まっているのを見つけた。
クラウドたちが飛行機を眺めていると、そこへ女性がやってきた。
「あの、もしそれが使いたいなら艦長に聞いて下さい。私、シエラと言います。あなたたちは?」
クラウドたちは自己紹介した。
「はぁ。神羅の人じゃないんですね。
もうすぐ、新社長のルーファウスさんがここへいらっしゃるので、艦長は朝からそわそわしてますわ」
艦長に会いに、ロケットのところに行く。そこには、金髪を刈り込んだオッサンがいた。
「オレ様はシド。みんなは艦長って呼ぶけどな。で、なんの用でい?」
飛行機を貸してもらおうと思ったが、シドにあっさり断られてしまった。
仕方なくシドの家に行く。しばらくすると、シドが帰ってきた。
「ケッ!シエラよう。客が来たら茶くらい出せよな」
「ご、ごめんなさい」
「あ~っ!ハラが立ってきた!おい、シエラ!客に茶ぁ、出しとけよ!わかったな!」
シドはシエラを怒鳴りつけると、家を出て行った。
「いつもあんなこと言われて黙ってんの?」
ティファは目を丸くしている。
「いいえ、私がドジだからしょうがないんです。私があの人の夢を潰してしまったから……」
あの錆びついた巨大なロケットで、シドは宇宙を目指していた。シエラはメカニックをしていた。
準備万端、発射3分前になったが……。
「緊急事態です!まだ船内のエンジン部にメカニックが残っています!」
「何だって!?どこのバカやろうだ?」
「艦長、私です。シエラです。私にかまわず、打ち上げを行って下さい。
どうしても心配だったんです。酸素ボンベのテストで満足いく結果が得られなくて」
このままエンジンが始動すれば、シエラは焼け死んでしまう。
「くっ……シエラのヤロウめ……。オレ様を人殺しにする気か?」
結局、シドは緊急停止ボタンを押した。
「それ以降、宇宙計画縮小が決まって、ロケット発射は中止になりました。
私のせいで、あの人の夢が逃げて行ったんです……。
だから、いいんです。艦長がどう思おうと、私はあの人に償わなくてはなりません」


86 :FF7:2010/05/08(土) 22:32:25 ID:SUFDdDbb0
しばらく後、ルーファウスが、 宇宙開発部門統括のパルマーを従えてやってきた。
「今日は何の用で来た?」
「タイニー・ブロンコを返してもらおうと思ってな。
我々はセフィロスを追っている。我々は海を越えなくてはならないんだ。
それでお前の飛行機を……」
あの飛行機はタイニー・ブロンコという名前らしい。ルーファウスの言葉に、シドは毒づいた。
「ケッ! 最初は飛空艇、次はロケット、今度はタイニー・ブロンコか。
神羅カンパニーはオレ様から宇宙を奪っただけでは足りずに、今度は空まで奪う気だな!」
そのとき、シエラがこっそりとクラウドに耳打ちした。
「あなたたち、タイニー・ブロンコを使いたがっていましたよね」
クラウドたちはタイニー・ブロンコの所へ。
パルマーは既にタイニー・ブロンコに乗り込み、飛び立とうとしていた。
「そのタイニー・ブロンコは俺たちがもらう」
パルマーを倒して、タイニー・ブロンコを強奪し、乗り込む。
動き出したエンジンは止まらず、タイニー・ブロンコは離陸する。シドが駆けて来て飛び乗った。
だが、高度を上げる前に、神羅の兵士の銃撃によって、尾翼をやられてしまう。
仕方なく海へ不時着。
「こいつはもう飛べねえな」
結局タイニー・ブロンコは、ボート代わりにすることになった。
「シド、あんたはこれからどうするんだ?俺たちは、セフィロスという男を追っている。
神羅のルーファウスもいつか倒さなくちゃならない」
「何だかわからねぇが、面白そうじゃねぇか!オレ様も仲間に入れろ!」
というわけでシドが仲間になった。
「で、どこへ行くんだ?ルーファウスのヤツは、
セフィロスを追って『古代種の神殿』に行くってほざいていたが」

古代種の神殿の情報を得るため、タイニー・ブロンコを使って旅をする。
武器職人が住んでいる小屋がポツンと建っているのを見つけたので、入ってみる。
「ひと足遅かったな。『キーストーン』なら、
ゴールドソーサーで支配人をやっているディオに売っちまったよ」
武器職人が、古代種の神殿に行くには「キーストーン」というものが必要だと教えてくれた。
古代種の神殿には、究極の破壊魔法が眠っているという言い伝えがあるらしい。
キーストーンを手に入れるため、クラウドたちは、ゴールドソーサーへ向かった。


87 :FF7:2010/05/08(土) 22:34:06 ID:SUFDdDbb0
キーストーンは確かにディオが持っていた。
ディオは、クラウドが大会に出てくれればキーストーンをくれるという。
クラウドは闘技場で戦い、キーストーンを手に入れた。
戻ろうと思い、ロープウェイに乗ろうとしたが、故障中とのこと。
いい機会なので、みんなはホテルに集まって、これまでの旅を振り返ってみることにした。
・クラウドたちはセフィロスを追いかけている。
・セフィロスは「約束の地」を目指している。
・約束の地とは、魔晄エネルギーが豊富にある場所のことだと、神羅の奴らは考えているらしい。
・セフィロスは「約束の地」の他に、「黒マテリア」も探していると、黒マントの男は言っていた。
「その黒マントもわからないわ。数字のイレズミがある黒マントの人たち。何人いるのかしら?」
ティファが首を傾げると、レッド13が言う。
「あのさ。オイラのイレズミは13なんだけど」
そういえば、レッド13にはイレズミがある。そのイレズミは、宝条に入れられたものだという。
「オイラ、ナンバー13だ。オイラも黒マントみたいに、おかしくなっちゃうのかな?」
「今まで大丈夫だったんでしょ?弱気にならないで」
不安がるレッド13をティファが励ます。
その場はそれで解散になり、みんなはそれぞれホテルの個室に引き上げた。

(ここからデートイベントです。好感度によって誘ってくる人が違います)
眠れずに窓の外を眺めているクラウド。ドアがノックされて、部屋に入って来たのは、エアリスだった。
「デート、しない?」
「はぁ?」
わけがわからないままに、クラウドはエアリスと夜のデートをすることになった。
二人はコースターに乗った。窓の外を美しい光景が次々と流れていく。
もうすぐ終点に着くというとき、エアリスはふと呟いた。
「初めはね、そっくりだったから、気になった。別人なのに、そっくり。歩き方とか、癖とか。
あなたの中に、彼を見ていた。でも、違うの。今は、違う……。わたし、あなたを探してる」
「俺はここにいる」
「わかってる。だけど、あなたに、会いたい」
束の間のデートを終えた二人がホテルへ戻ろうとしたとき、キーストーンを持って走り去るケット・シーを発見。
怪しいと思った二人はケット・シーを追いかけたが、追いつけない。
突然ヘリコプターが現れる。ケット・シーは、ヘリコプターに乗ったツォンにキーストーンを渡してしまった。
ヘリコプターが飛び去った後、クラウドたちはケット・シーに詰め寄った。
「ちょちょ、待って~や。逃げも隠れもしませんから。確かにボクは、スパイしてました。神羅のまわしモンです」
ケット・シーは開き直って、済んでしまったことは仕方ないから、今まで通り旅を続けようと言い出した。
「ずうずうしいぞ、ケット・シー!」
「ほな、どないするんですか?ボクを壊すんですか?そんなんしても、ムダですよ。
この身体、もともとオモチャやから。本体はミッドガルの神羅本社におるんですわ。
そっから、このネコのオモチャ操っとるわけなんです」
ケット・シーはどうやら神羅の人間らしいが、正体は内緒、らしい。
「確かにボクは、神羅の社員や。それでも、完全にみなさんの敵っちゅうわけでもないんですよ」
「正体は明かさない。スパイはやめない。そんなヤツと一緒に旅なんてできないからな。冗談はやめてくれ」
「まぁそうやろなぁ。話し合いにもならんわな。ま、これ、聞いてもらいましょか」
ケット・シーからマリンの話し声が聞こえる。彼はマリンを人質に取っているらしい。
「というわけです。みなさんは、ボクの言うとおりにするしかあらへんのですわ」
「最低だ」
結局、ケット・シーの提案に従い、今まで通り旅を続けることになった。


88 :FF7:2010/05/08(土) 22:35:35 ID:SUFDdDbb0
タイニー・ブロンコに乗って浅瀬を渡っていったところに、古代種の神殿はあった。
神殿の中に入ってしばらく進むと、祭壇の前にツォンが倒れていた。
「セフィロスが探しているのは、約束の地じゃない……」
ツォンはセフィロスにやられたらしい。彼はクラウドにキーストーンを渡す。
クラウドが祭壇の上にキーストーンを置くと、神殿の奥へとワープした。

しばらく進み、「壁画の間」へとやってきた。そこにセフィロスがいた。
「私は星とひとつになるのだ。この星のすべての精神エネルギー。
この星のすべての知恵、知識……。私はすべてと同化する。私がすべて……すべては私となる」
セフィロスはなんだか意味不明なことをつぶやいている。
「母さん、もうすぐだよ。もうすぐ、ひとつになれる」
「星とひとつになるって、どうするつもり?」
エアリスの問いに、セフィロスは答える。
「簡単なことだ。星は傷ができると治療のために傷口に精神エネルギーを集める。
傷の大きさに比例して集まるエネルギーの大きさが決まる。
星が破壊されるほどの傷ができれば、どれほどのエネルギーが集まる?
その傷の中心にいるのが私だ。星のすべてのエネルギーとひとつになり、
私は『神』として生まれ変わるのだ」
「星が破壊されるほどの傷?傷つける?星を?」
「壁画を見るがいい。最高の破壊魔法、『メテオ』だ」
クラウドが目を離した一瞬のうちに、セフィロスの姿は消えてしまった。
そのとき、いきなりクラウドが笑い出した。
「クックックッ……黒マテリア。クックックッ……メテオ呼ぶ」
「クラウド、しっかりしなさい!!」
エアリスがクラウドを正気に戻すように呼びかけた。
「俺、クラウド。どうやるんだ?」
クラウドは体操でもするみたいに、しばらく体を動かし続けた。
「思い出した!俺のやりかた。ん?どうした?なんか変か?」
まるで何事もなかったかのような顔をしているクラウド。
「何でもないから、気にしないで。ね、ティファ!何でもないよね」
エアリスはティファを振り返った。うなずくしかないティファだった。


89 :FF7:2010/05/08(土) 22:37:37 ID:SUFDdDbb0
クラウドたちは壁画を見た。メテオとは、黒マテリアを使い、星に隕石を落とす魔法のことらしい。
さらに調べていくと、この神殿そのものが、黒マテリアだということがわかった。
「この、でかい神殿が?これが黒マテリア!?それじゃあ、誰にも持ち出せないな」
エアリスが言うには、ここにある仕掛けを解けば、神殿がどんどん小さくなって、
最後には持ち出せるほどの大きさになるという。
「でもね、仕掛けを解くのは、この場所でしかできないの。
だから、仕掛けを解くと、その人はこの神殿、いいえ、黒マテリア自体に押しつぶされちゃうの」
「なるほど。危険な魔法を簡単に持ち出させないための古代種の知恵か……」
このまま放置することも出来るが、可能ならばセフィロスが手に入れる前に黒マテリアを押さえておきたい。
みんなが悩んでいると、ケット・シーが手を挙げた。
「ボクのこと 忘れんといてほしいなぁ。この作りモンの身体、星の未来のために使わせてもらいましょ」
ケット・シーは神羅の人間だから信用できないとクラウドは思ったが、結局彼に任せることにした。
「あとのことは まかせてもらいましょ!ほんな、みなさん お元気で!」
クラウドたちが神殿を出た後、ケット・シーが仕掛けを解いた。
神殿はどんどん縮んで、黒い小さな球体になった。
クラウドは黒マテリアを拾い上げた。
「ん?これを使うにはどうすればいいんだ?」
「ダメ、今は使えない。とっても大きな精神の力が必要なの」
エアリスはそう言った。大きな精神の力がある場所、それはたぶん、「約束の地」だ。
「セフィロスは、違う。古代種じゃない。約束の地は見つけられない」
「……が、私は見つけたのだ。私は古代種以上の存在なのだ。さあ、クラウド」
セフィロスが現れて、クラウドに向かって手を差し伸べた。
「う……あぁ……」
クラウドは頭を抱えて苦しみ、そしてセフィロスに歩み寄り、黒マテリアを手渡した。
「ご苦労」
セフィロスの姿は消えた。クラウドはエアリスを突き飛ばして駆け去った。
「まっ白だ……。俺はなにをした? 覚えていない……。
記憶……いつからなのか……?全てが夢なら醒めないでくれ」

気がつくと、クラウドは見慣れない風景の中にいた。エアリスがクラウドに近づく。
「セフィロスのこと、わたしに任せて。そして、クラウドは 自分のこと考えて、ね?」
「ここは……どこだ?」
「この森は『古代種の都』へ続く『眠りの森』と呼ばれている。セフィロスがメテオを使うのは時間の問題。
だから、それを防ぐの。それはセトラの生き残りのわたしにしかできない。
その秘密、この先にあるの。じゃ、わたし、行くね。全部終わったらまた、ね?」
クラウドは目を覚まして起き上がった。そこは、どこかの宿屋だった。
エアリスを除く全員がそこにいた。ケット・シーは早々と新しい体を手に入れて、パーティに復帰していた。
先ほどのエアリスとの会話は夢だったのか?
「あのね、クラウド。エアリスがいなくなっちゃったの」


90 :FF7:2010/05/08(土) 22:39:59 ID:SUFDdDbb0
クラウドたちはエアリスを追って眠りの森を越え、古代種の都「忘らるる都」へ。
そこは半分海に浸かったような場所だった。海に囲まれた神殿の奥に、エアリスはいた。
エアリスに近づこうとすると、クラウドの様子がまたおかしくなる。
「クッ……俺に何をさせる気だ!」
そのとき、頭上から舞い降りてきたセフィロスが、手にした刀でエアリスの体を刺し貫いた。
エアリスが持っていたマテリアが転がって、海に落ちた。
クラウドはエアリスの体を抱きとめた。
「エアリス……ウソだろ?」
「気にする事はない。まもなくこの娘も星を巡るエネルギーとなる。
私の寄り道はもう終わった。雪原の向こうに『約束の地』が待っている」
セフィロスは事も無げに言った。
「エアリスはもう喋らない。もう笑わない、泣かない、怒らない。
この痛みはどうしたらいい?指先がチリチリする。口の中はカラカラだ。目の奥が熱いんだ!」
クラウドは悲しみと怒りが入り混じった表情で言う。
「何を言ってるのだ?お前に感情があるとでもいうのか?悲しむフリはやめろ。
なぜなら、クラウド。お前は、人形だ」
「俺が、人形?」
クラウドが呆然としているうちに、セフィロスは姿を消してしまった。
クラウドはエアリスの亡骸を海の中に沈めた。そして、みんなに言う。
「みんな、聞いてくれ。俺たちは行かなくてはならない。
エアリスがどうやってメテオを防ごうとしたのかは、わからない。でも、まだチャンスはある。
セフィロスがメテオを使う前に黒マテリアを取り返すんだ。行こう!」

セフィロスが言った、「雪原の向こう」に行くために、
クラウドたちは北に行き、「アイシクルロッジ」という村を訪れた。
そこにはガスト博士の家があった。そこに残されたビデオを見ると、
ガスト博士はここでイファルナを保護し、古代種について研究していたらしい。
やがて二人は愛し合うようになり、エアリスが生まれた。幸せな日々は長く続かなかった。
ある日、神羅の奴らがやってきて、イファルナとエアリスを連れ去った。抵抗したガスト博士は射殺された。

大雪原を越えて、最北端の地、「竜巻の迷宮」へ。そこにセフィロスが待っていた。
「セフィロス、ここまでだ!」
「そう、ここまでだ。この身体の役目はな。
我ら、ジェノバ細胞を持つ者たちの役目は黒マテリアを主人のもとへ運ぶこと。主人は、もちろんセフィロス」
どうやら今まで追ってきたのは、セフィロスのコピーだったらしい。
セフィロスのコピーは怪物になって襲い掛かってきたので倒す。跡には黒マテリアが残された。
「ジェノバ細胞……。なるほどな。ジェノバはリユリオンする、か」
クラウドは呟いた。
「本当のセフィロスはこの奥にいるんだ。どうしようもなく邪悪でど、うしようもなく残忍。
黒マテリアは俺たちの手にもどった。後はセフィロスを倒せば、すべてを終わらせることができるんだ」


98 :ゲーム好き名無しさん:2010/05/15(土) 18:58:43 ID:V+DYk3yY0
FF7乙!是非完走してください。
でも、シドは「艦長」じゃなくて「艇長」です。


99 :FF7:2010/05/15(土) 19:17:35 ID:E0BDt2EQ0
>>98
今まで知らんかった、というかちっとも意識してなかったorz
wikiにうpされた分はあとでこっそり直しておきます

てかそもそも参考にした某サイトの記述が間違ってるし
と人のせいにしてみるテスト

100 :FF7:2010/05/15(土) 19:18:36 ID:E0BDt2EQ0
本当のセフィロスを追っている途中で、突然辺りの風景が消えた。
「何これ?どうしたの?」
「落ち着くんだ、ティファ。セフィロスが近くにいるんだ。何が起こっても不思議じゃない」
しばらく進むと、ニブルヘイムに着いた。
「これはセフィロスが創り出した幻覚さ。俺たちを混乱させようとしているんだ」
クラウドは妙に落ち着いている。
セフィロスが一人のソルジャーを連れてやってきた。5年前の再現だ。
だが、セフィロスが連れているのはクラウドではなく、見知らぬ黒髪のソルジャー、ザックスだった。
「クラウド、これは幻覚なんだから。気にしちゃダメなんだから……」
場面は変わって、今度は炎に包まれたニブルヘイム。神羅屋敷から出てきたのもやっぱりザックスだった。
「こんなの、見たくない」
クラウド本人は余裕をかましているが、ティファはかなり狼狽している。
「セフィロス、聞こえてるんだろ!お前が言いたいことはわかった!5年前、ニブルヘイム。そこに俺はいなかった。
お前が言いたいのはそういうことなんだろ?」
「理解してもらえたようだな」
クラウドの目の前にセフィロスが現れた。
「こんなものを見せられても、俺は何とも思わない。何故なら俺は覚えている。この炎の熱さを、身体の、心の痛みを!」
「さて、それはどうかな?お前はは人形。心など持たない、痛みなど感じない……。
そんなお前の記憶にどれほどの意味がある?私が見せた世界が真実の過去。幻想を作り出したのは、お前だ」
セフィロスが挑発的にクラウドに言う。
「ひとつ聞きたい。何故、こんなことをする?」
「お前には、本来の自分を取り戻してもらいたいのだ。
それにしても、失敗作だと思われたお前が一番役に立つとは。宝条が知ったら、悔しがるだろうな」
宝条の名前を聞いて、クラウドは色めき立った。
「宝条!?俺と何の関係がある!」
「お前は、そう、5年前だ。ニブルヘイムが炎に包まれた、その後に宝条の手で創り出されたのだ。
ジェノバ細胞の驚くべき生命力、能力と魔晄の力が創り出された人形。
セフィロス・コピー・インコンプリート。ナンバリング無し。それがお前の真実」

101 :FF7:2010/05/15(土) 19:20:28 ID:E0BDt2EQ0
セフィロスの言葉に驚く一同。
「宝条に創り出された?そんなのウソに決まってるわ!だって、私たちにはあの思い出があるじゃない?ほら、給水塔で……」
「何をそんなに恐れているんだ、ティファ?俺のことなら大丈夫。俺はセフィロスの言葉なんて信じない」
「ち、違うの、クラウド……」
「何が違うんだ?俺は、ティファの幼なじみのクラウドじゃないのか?」
「そういう意味じゃない。でも、うまく言葉にできない。クラウド、ほんの少しでいいの。時間を……時間をちょうだい」
ティファはまるで言い訳でもするように、クラウドに訴えた。
「私が説明してやろう」
セフィロスが口を挟む。
「他人の記憶に合わせて、自分の姿、声、言動を変化させるのはジェノバの能力だ。
お前のの中のジェノバが、ティファの記憶に合わせてお前を作り出した。
ティファの記憶の中には、クラウドという名の少年がいたのかもしれないな」
「黙れ、セフィロス!」
「まだわからないのか?村からニブル山へ出発するとき写真を撮ったのを覚えているか?
さて、そのときの写真はどうしたかな?」
セフィロスは目の前に転がっている、写真を撮った男の死体を探って、写真を取り出した。
「見るか?なかなか良く撮れている」
クラウドはセフィロスから写真を受け取って、見た。
やはりクラウドではなく、ザックスが写っている。
「この写真はニセものなんだ。真実は俺の記憶の中にある
「5年前、俺はニブルヘイムに帰った。魔晄炉調査が任務だった。16歳だった。
俺ははりきっていた。なぜなら、その任務は、ソルジャー・クラス1STになって初めての仕事で……」
クラウドはうずくまった。
「俺はいつからソルジャーになったんだ?ソルジャーって、どうやってなるんだ?
何故……思い出せない?俺は……俺は……」
いきなりクラウドは立ち直った。
「そうか。悩むことはなかったな。なぜなら俺は……。行こう、ティファ。俺は……大丈夫だ」

一方その頃。ルーファウスと神羅の幹部たちは、飛空艇で約束の地に降り立っていた。
そこには豊富に湧き出す魔晄と大量のマテリアがあった。
「これぞまさに約束の地だな」
そのとき地震が起こった。
「社長、なんだかイヤ~な予感がするわ」
スカーレットが言った。そこへ、いきなりクラウドが現れた。
「ここはあんたたちの手には負えない。あとは俺にまかせてさっさと出て行け。
ここはリユニオンの最終地点。すべてが終わり、また始まる場所」
そこへティファ他のメンバーが駆けつけてきた。クラウドは、黒マテリアを手にして、言う。
「ありがとう。あとは俺が、やります。みんな、今までありがとう。それに、ごめんなさい。すいません。
特にティファ……さん。本当にごめんなさい。いろいろ良くしてくれたのに、なんて言ったらいいのか……。
俺、クラウドにはなりきれませんでした。ティファさん、いつか、本当のクラウドくんに会えるといいですね」
あまりに他人行儀なクラウドの言動に、ティファは絶望した。

102 :FF7:2010/05/15(土) 19:21:57 ID:E0BDt2EQ0
「クックックッ……素晴らしい。私の実験がパーフェクトに成功したわけだな。
お前、ナンバーはいくつだ?イレズミはどこだ?」
宝条はクラウドに近寄ってナンバーを確認しようとした。
「宝条博士、俺、ナンバー、ありません。俺、失敗作だから博士がナンバーをくれませんでした。
博士、ナンバー、ください。俺にもナンバーをください……」
「黙れ、失敗作め……」
あいつは誰だと言うルーファウスの問いに、宝条は説明する。
5年前、セフィロスが死んだ直後に創られたセフィロス・コピーのひとつ。
ジェノバ細胞と魔晄の力で生み出された人工生命。
「失敗作だというのが気に入らないが、ジェノバのリユニオン仮説は証明された。
ジェノバは身体をバラバラにされても、やがてひとつの場所に集結し再生する。これがジェノバの『リユニオン』だ」
セフィロス・コピーが生み出されてから5年。ようやくリユニオンが始まると、
ライフストリームの中で生き続けていたセフィロスの意識は、セフィロス・コピーを操り始めたのだ。
「俺、セフィロスを追っていたんじゃなかったんです。セフィロスに呼ばれていたんです。
セフィロスへの怒りと憎しみ。それは俺がセフィロスのこと、忘れないようにとセフィロスがくれた贈り物。
セフィロス?俺、来ました。黒マテリア、持ってきました。姿を……見せてください。どこにいるのですか?」
クラウドは弱々しく言った。
湧き出している魔晄――ライフストリームの中から、本物のセフィロスが姿を現した。
「ああ、セフィロス……。やっと会えましたね」
「見たか!!セフィロスだぞ!やはり、ここにいたのだ!素晴らしい!ジェノバのリユニオン!」
宝条はうれしそうに歓声を上げている。
「宝条博士、何がそんなにうれしいの?どういうことかわかってるの?
クラウドは黒マテリアを待っているのよ!セフィロスはメテオを呼んでしまうのよ!みんな、死んじゃうのよ!」
みんなは必死にクラウドに呼びかけて、止めようとしたが、無駄だった。
クラウドはセフィロスに黒マテリアを渡した。黒マテリアは魔晄の中で妖しく光った。
「そろそろ、ここから出た方が良さそうだ。君たちも一緒に来てもらおうか。いろいろと話が聞きたい」
ルーファウスが言った。一同は飛空艇に乗り込み、脱出した。


148 :FF7:2010/05/18(火) 21:52:13 ID:l0OdJAaN0
ティファたちは神羅のジュノン支部に連れて行かれて、一週間が経った。
あの場所に置いてきたクラウドは、あれからどうなったのかはわからない。
聞くところによると、あの場所の周辺にはバリアーが張られていて、誰も近付けないらしい。
空を見上げると、メテオ――巨大な隕石が迫ってきているのが見える。
ルーファウスは、この事態を引き起こした張本人として、ティファたちを処刑するという。
ティファたちはガス室に連れて行かれたが、間一髪のところでケット・シーに助けられた。
昔シドのものだった飛空艇「ハイ・ウィンド」を奪って逃げた。
「メンバー、足りないね」
クラウドがいないので寂しそうなティファ。とりあえず、クラウドを探すことになった。
もしかしたら、クラウドはライフストリームの中にいるのかも知れない、とレッド13は言う。
「ライフストリームが海底スレスレを通っていて、ときどき地上に吹き出す、
そんな場所があるって話を聞いたことがあるんだ。もしかしたら、クラウドも……」

レッド13の情報に従って、ひなびた温泉村・ミディールに行ったティファたち。
「もう一週間にもなるかのぅ。海岸に打ち上げられた、あの、ツンツン頭の若いの……」
住民がそんなことを言った。
「クラウドよ!間違いない!それで、その人は今、どこに?」
ティファは、クラウドらしき人がいるという治療所に行った。
そこには車椅子に乗ったクラウドがいた。
「ああ、クラウド、無事だったのね?」
「う……ああ……?」
クラウドに必死で呼びかけるティファだったが、クラウドはヘンなことを言うばかり。
「魔晄中毒だよ。それも、かなり重度の、ね」
ドクターは言った。
「私、彼のそばにいてあげたいの……」
ティファはみんなに言った。
ティファをミディールに残し、残ったメンバーで行動することになった。
とりあえずシドがリーダーということになった。

「あの~、情報があるんですけど」
ケット・シーが逆スパイして得た情報によると、神羅は「ヒュージマテリア」を回収し、
それをメテオにぶつけて破壊しようという計画を進行させているらしい。
ヒュージマテリアとは、普通のマテリアとは比べ物にならないくらいの膨大なエネルギーを持ったマテリアのこと。
世界に4つあり、ニブルヘイムのヒュージマテリアは既に神羅が回収済みとのこと。
コレルとコンドルフォートのヒュージマテリアは神羅に渡すわけにはいかない。
みんなはコレルに急行した。一足遅く、ヒュージマテリアを積んだ列車が走り出していた。
シドたちは列車を止め、ヒュージマテリアを手に入れた。
次にコンドルフォートに行く。神羅は魔晄炉を破壊して中からマテリアを取り出すつもりらしい。
それを阻止して、コンドルの卵を守った。長老からお礼としてヒュージマテリアをもらった。
「ヒュージマテリア……。あとはジュノンの海底魔晄炉のみ、ってか?」
でもその前に、クラウドの様子を見に行くことになった。
再びミディールを訪れたシドたち。そのとき、地震が起こった。ライフストリームが噴き出すらしい。
「何かマズいよ……。揺れがどんどんひどくなってる」
ドクターの薦めに従って、ティファはクラウドと一緒に避難しようとした。
ティファは必死で車椅子を押した。突然、足元の地面が割れて、ティファは地の底へ、ライフストリームの中へ落ちていった。


149 :FF7:2010/05/18(火) 21:52:54 ID:l0OdJAaN0
ティファは不思議な空間にいた。
「ここは、あなたの夢の中……?それとも、あなたの……意識なの?」
そこへクラウドの意識が姿を現す。
「探してるのね? クラウド、自分を……。手伝うよ、私も。本当のあなたを取り戻すため、一緒に、がんばろ!」
クラウドの意識に話しかけるティファ。
「いつかセフィロスが、クラウドは私の話に合わせて記憶を作り出したって言ってたけど……。
星がとってもきれいな夜、クラウドと私。二人、給水塔でお話した……。これは本当のこと。
だから私は、どんなときでもあなたは本当のクラウドだって思っていたの。
でも、あなた自身は信じていない。やっぱり、この記憶だけじゃ足りないよね。
クラウドが何か言って、もし私もそのことを覚えていれば、それが、あなたと私の思い出……。
ねえ、何か話して。なんでもいいから、あなたにとって大切な思い出を……」
ティファはクラウドの意識に訴えた。クラウドは話し始めた。
ティファがまだ幼い頃、ティファの母親は死んだ。幼少のティファは母親に会いたい一心で、
ニブルヘイムを飛び出してニブル山へ。
そのとき、幼少のクラウドはこっそりティファの後をつけていた。
ティファは足を踏み外した。クラウドは慌てて駆け寄ったが間に合わず、二人は崖から落ちた。
大したケガもせずに済んだが、クラウドはティファの父親からこっぴどく叱られた。
「俺がちゃんと助けていれば……。悔しかったんだ。何も出来なかった自分の弱さに腹が立った。
そんな時だ。セフィロスのことを知ったのは。セフィロスのように強くなりたい。
強くなれば、みんな俺のことを……」
それが、クラウドがソルジャーを目指すようになったきっかけだったらしい。
「そうよ、見つけたわ!クラウドは、5年前に創られたんじゃない。
幼い日の、その思い出は作り物なんかじゃないもの!
クラウド、頑張って!あと少しよ!本当のあなたを、つかまえるの!」

ティファの目前に、5年前のニブルヘイムの光景が広がる。
あのときニブルヘイムにやってきたのは、やはりザックスだった。
魔晄炉にセフィロスとザックスを案内したティファは、セフィロスに斬られた。
ザックスはセフィロスに斬りかかったが、逆にやられてしまう。
「ねぇ、クラウド。あなたは、これを見ていた?」
「見て……いた……」
神羅の制服を着た一兵士が、ザックスの剣を取って、セフィロスを倒した。
それが、クラウドだった。
「そう、これが、俺だ。俺、ソルジャーにはなれななかったよ。恥ずかしくて、誰にも会いたくなかった」
クラウドにやられたセフィロスは反撃し、クラウドを刺した。
だがクラウドは刺されながらも抵抗し、セフィロスを魔晄のプールの中に突き落としたのだ。
「みんな、待ってるよ。帰ろう、クラウド。みんなのところへ」
「ああ、そうだな……。帰ろう、ティファ。一緒に……」


150 :FF7:2010/05/18(火) 21:56:50 ID:l0OdJAaN0
みんなに助け出されていたティファは目を覚ました。
「ね、バレット。私、ライフストリームの中で、ほんとのクラウドを見つけたんだ。
ううん、私が見つけたんだじゃない。クラウドが、彼が自分自身の力で見つけだしたんだわ」
バレットはうなずいた。
「ああ、わかってる。お前にゃ負けたよ。たいした女だぜ、まったく」
「人間って、自分の中になんて沢山のものをしまってるんだろう。
なんて沢山の事を忘れてしまえるんだろう。不思議だよね……」
一同はハイ・ウィンドの中に集まった。完全復活したクラウドは言う。
「みんな、すまなかった。なんて言ったらいいのか……。俺は元ソルジャーなんかじゃない。
みんなに話した5年前の出来事や、ソルジャーとしての話は、俺自身が創り出した幻想だったんだ。
大見栄きって村を出たのにソルジャーになれなかった俺。それを恥じた弱い俺は、親友だったザックスから聞いた話、
さらに自分で見たことを混ぜ合わせて幻想の自分を創り出した。そしてその自分を演じ続けていたんだ。
でも、身体はソルジャーとほとんど同じなんだ。宝条のセフィロス・コピー計画というのは何のことはない、
ソルジャーを創るのと同じやり方でしかなかったんだ。ソルジャーは魔晄を浴びるだけじゃない。
実は、体内にジェノバ細胞を埋め込まれた人間なんだ……。良くも悪くも、心が強い人間はソルジャーになる。
ジェノバのリユニオンも関係ない。でも、弱い人間は、俺のように簡単に自分を見失ってしまう。
ジェノバ細胞とセフィロス、そして俺の弱い心が生み出した人間。
それがみんなが知っていた俺――クラウドだ。俺は幻想の世界の住人だった。
でも、もう幻想はいらない。俺は俺の現実を生きる」

クラウドたちはヒュージマテリアを押さえるために、ジュノンの海底魔晄炉へ。
間に合ったかと思ったが、ヒュージマテリアは潜水艦に積み込まれてしまった。
クラウドは別の潜水艦に乗り込み、ヒュージマテリアもろとも潜水艦を撃沈させた。
そのとき、潜水艦に通信が入ってきた。
「すみやかにジュノンドックに帰航せよ。ヒュージマテリアをエアポートより搬出する……」
急いでエアポートに向かったが、ヒュージマテリアは搬出された後だった。
クラウドたちはヒュージマテリアを追ってロケット村にやってきた。
神羅のやつらは、ヒュージマテリアをロケットに乗せて打ち上げるつもりなのだ。
立ちふさがったタークスのルードを倒し、ロケットの中へと潜入する。
そのときいきなりロケットが動き出した。どうやら自動操縦装置が作動しているらしい。
シドが自動操縦を切ろうと苦心したが無理だった。
クラウドたちはとりあえず、ロケットに積み込まれているヒュージマテリアを回収しようとしたが、
プロテクトを解除するパスコードがわからない。そのパスコードはシドが昔設定したものだった。
シドのヒントを頼りにパスコードを入力し、ヒュージマテリアを回収する。
脱出ポッドに乗り込もうと思ったところで、突然爆発が起きる。
シドが破片の下敷きになった。クラウドたちはシドを助けようとしたが、上手くいかない。
「オレ様にかまうな。早く行け!急がないと、ロケットがメテオにぶつかっちまうぜ」
「仲間を見捨てて行けるわけがない」
「お前はバカだぜ。ほんとのバカだ。爆発したのは、酸素ボンベ……。
やっぱりイカレてやがったのか……。シエラ、確かにお前が正しかったぜ。
でもよ、オレ様もこれで終わりだぁ」
「何言ってるのよ、シド」
そこへ現れたのは、シエラだった。
「ついて来ちゃった。今、助けるから」
「バカ野郎のコンコンちき!!……すまねぇ」
シエラはシドを救出。ロケットがメテオにぶつかる直前で、
クラウドたちは脱出ポッドに乗り込み、地球へと帰還した。


151 :FF7:2010/05/18(火) 21:58:31 ID:l0OdJAaN0
結局メテオは何も変わらない様子で空に浮かんでいる。
みんなはメテオをどうにかする方法を考えてみたが、いい考えは浮かばない。
「じっちゃんに会いに行こうよ!コスモキャニオンへ!
きっと何かためになることを教えてくれると思うんだ」
レッド13がそう言うので、クラウドたちはコスモキャニオンへ行った。
ブーゲンハーゲンに事情を話す。
「どうしたらよいか、道を失ったか?そういう時は、自分を静かに見つめるのじゃ」
何か忘れているものがあるはずじゃ。それを思い出せ。
きっとそれがあんたたちの探しているものじゃ」
ブーゲンハーゲンに言われたとおり、みんなは何かを思い出そうとする。
「俺は、エアリスのことを思い出してた。いや、そうじゃない。
思いだしたんじゃない。忘れていたんじゃない。そんなのじゃなくて……。
エアリスは、そこにいたんだ。いつも、俺たちのそばに。
あまり近すぎて、見えなかった。エアリスのしたこと……エアリスの残した言葉……。
セフィロスのメテオを止めることが出来るのは、自分だけだと言っていた」
クラウドが呟いた。でも、エアリスはもういない。
そういえば、エアリスはどうして一人で古代種の都に行ったのだろう?

エアリスの真意を確かめるべく、クラウドたちはもう一度「忘らるる都」に行った。
連れて行ってくれとせがんだブーゲンハーゲンも一緒だ。
「おお、ここは、確かに……」
ブーゲンハーゲンはあちこち調べまわっている。
「わかったぞ。この部屋に渦巻いている古代種の意識は、たった一つのことを訴えているのじゃ。
『星の危機が訪れたらホーリーを求めよ』、とな」
「ホーリー?」
「究極の白魔法ホーリー。メテオと対をなす魔法じゃ。ホーリーを求める心が星に届けば、それは現れる。
メテオも消えてなくなるじゃろう。
ホーリーを発動させるためには、白マテリアを身につけ、星に語りかけるのじゃ。
願いがが星に届くと、白マテリアがあわ~いグリーンに輝くらしいのじゃ」
以前、エアリスは役に立たないマテリアを持っていると言っていた。
それは白マテリアのことではないだろうか。
だが、そのマテリアは、エアリスが斬られたときに水の底に沈んでしまった……。
他に手がかりは無いかと調べていると、
過去の映像を再生する装置(監視カメラのようなもの)が見つかった。
エアリスが斬られた場面を再生してみると、エアリスから零れ落ちたマテリアは、緑色に光っていた。
「エアリスは、既にホーリーを唱えていたんだ。
エアリスは俺たちに大きな希望を残してくれた。
けれども、それはエアリスの命、エアリス自身の未来と引き換えに……。
ごめんよ……エアリス。もっと早く気づいてあげられなくて。
でも、エアリス……俺、わかったよ。あとは俺がなんとかする」
だが、何故ホーリーはまだ発動しないのだろう?
「邪魔しとるもんがいるんじゃよ」
「あいつか……。あいつしか考えられないな。……セフィロス」


152 :FF7:2010/05/18(火) 21:59:49 ID:l0OdJAaN0
ケット・シーから連絡が入る。ジュノンにあった大砲が、ミッドガルに運ばれたとのこと。
その大砲は、ヒュージマテリアのエネルギーで運用していたものだが、
ジュノンのヒュージマテリアはなくなったので、魔晄エネルギーが豊富な場所に運ばれたのだ。
一方その頃、神羅ビルの社長室。
「というわけでリーブ君。魔晄炉の出力調整は、君の仕事だ」
ルーファウスは、都市部門統括担当のリーブというヒゲのオッサンに命令した。
「はぁ……」
リーブは気が乗らない、というような返事をした。
しばらくして、大砲の発射準備が整った。
大砲から発射されたビームは北に飛び、セフィロスがいる北の地を直撃した。
作戦は成功したかに見えたが、北から反撃のビームが飛んできた。
ビームは神羅ビルの最上階、社長室に当たり、ルーファウスは死んだ。

ハイ・ウィンドに乗っていたクラウドたちは、北の地に大きい穴が開いているのを見た。
あの中に入れば、セフィロスの元へ行くこともできるだろう。
そのとき、ケット・シーがヘンな動きをして、ヘンなことを言った。
「ちょっと待ってくれ!スカーレット!ハイデッカー!どうなってるんだ?」
同時刻、神羅ビルの会議室にハイデッカー、スカーレット、リーブの三人がいた。
「魔晄炉の出力が勝手にアップして、操作不能なんや!」
リーブたちは焦っていた。このままではミッドガルが壊れてしまう。
しかも、さっきからルーファウスと連絡が取れない。
大砲の側には宝条がいた。
「クックックッ……セフィロス、待っていろよ。もうすぐたっぷりと魔晄を送ってやるからな」
宝条が勝手に大砲に魔晄エネルギーを充填していたのだった。
「やめろ、宝条!ミッドガルが危ないんだ!」
無線機からリーブの声が聞こえてくるが、宝条は無視した。
「宝条、宝条……!」
「おい、ケット・シー!なんとかしろ!」
バレットが言った。
「どうしようもない。宝条が勝手にやってることだ……いや、ことなんや……」
ケット・シーは慌てて関西弁で言い直したが、バレットはニヤニヤしている。
「もう、とっくにバレてるよ、リーブさん!今さら正体隠してもしょうがねぇだろ?」
ケット・シーは観念してクラウドたちに正体をバラし、事情を説明する。
「ミッドガルに行かなアカン!宝条を止めるんや!!」


153 :FF7:2010/05/18(火) 22:05:51 ID:l0OdJAaN0
ハイ・ウィンドはミッドガルに到着した。クラウドたちはパラシュートで降下した。
途中で、レノ、ルード、イリーナの三人に会った。
「さて……仕事だ」
「あまり気のりはしないが、と」
「私たちに与えられた命令は、あなたたちを発見次第、殺すこと。
もう会社はボロボロだけど、命令は命令なの。タークスの意地と心意気!受け取りなさい!」
だがクラウドには戦う意志は無かった。
「な、情けをかけるつもり!?タークスをなめないで!」
「待て、イリーナ、と」
血気にはやるイリーナを、レノは止めた。
「神羅も、もうおしまいだ。こんな事態になっちまっちゃな、と」
「覚えておきなさい!タークスの意地と心意気……!」
「仕事は終わりだ……」
3人は去っていった。

スカーレットとハイデッカーが巨大マシンに乗って
クラウドたちの邪魔をするが、倒して先に進み、ようやく宝条のもとにたどり着いた。
「ああ、失敗作か」
クラウドの顔を見るなり、宝条は言った。
「お前を見ると、自分の科学的センスの無さを痛感させられる……。
私はお前を失敗作と判断した。だが、セフィロス・コピーとして機能したのはお前だけ。
クックックッ……自分がイヤになるよ」
「何でもいいから、こんなことはやめろ!」
「……こんなこと?セフィロスはエネルギーを必要としているようだからな」
私が少しばかり力を貸してやるのだ」
「何故そんなことを?」
「息子が力を必要としている。理由はそれだけだ。
クックックッ……セフィロスの奴、私が父親だと知ったらどう思うかな。
あいつは私のことを見下していたからな」
セフィロスが宝条の息子と聞いて、クラウドたちは驚いた。
「私の子を身ごもった女を、ガストのジェノバ・プロジェクトに提供したのだ。
セフィロスがまだ母親の胎内にいるころにジェノバ細胞を植えつけて……」
「あんたがこんなことをしているのは、セフィロスへの罪滅ぼし……?」
宝条の笑い声が響く。
「ヒーッヒッヒッヒッ!違う違う!科学者としての欲望だ!
私は科学者としての欲望に負けた。自分の身体にジェノバ細胞を注入してみたのだ!
結果を見せてやろう!!」
宝条は怪物となって襲いかかってきた。宝条を倒し、大砲を止める。


154 :ゲーム好き名無しさん:2010/05/19(水) 02:42:24 ID:YOQbTNU20
FF7の人乙です。
ヴィンセントとユフィはいない設定ですか?

155 :FF7:2010/05/19(水) 06:21:00 ID:2sQsOr4f0
>>154
スルーしてるのバレたか
あの二人は隠しキャラだけあって
メインストーリーに絡ませ辛いのでいない設定です
あとで外伝的に書く予定