サイキックフォース2012

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サイキックフォース2012 - (2007/03/06 (火) 21:03:09) の編集履歴(バックアップ)


サイキックフォース2012

part29-116~118


116 :サイキックフォース2012 マイトストーリー:2007/03/01(木) 21:18:13 ID:jDyNBz2H0
サイキッカー狩りを続けるマイトが音のサイキッカーのパトリシアにあったのは壮絶な戦いの後、気を失っていた彼を介抱した
のがパトリシアだった。そうしてサイキッカーハンターと力を癒しに使う少女の2人の奇妙な旅が始まった。
「サイキッカーは全て斬る!」彼がそう言う時、いつしかその「全て」に彼女を含まなくなっていた。
EPISODE1
そいつは襲ってきた訳ではなかった。だが、近くにいるサイキッカーの気配を見過ごすことは、マイトには出来ない。
見過ごすという考えが浮かばない。心は戦いを求めて騒ぎ出す。
そんなマイトをパティも止めようとはしなかった。それが俺の使命なんだ。心の奥から響く声に駆り立てられて、高く、舞い上がる。
風が吹く。その風の中にまだ若い女がいる。風だ―風をまとうサイキッカー。
雲の上を、何かを求めるように疾駆する彼女を、結界が覆う。
溢れんばかりの闘志を冷めた瞳に湛えて見つめる少年に風使いのサイキッカーは眉をひそめた。
マイト「・・・お前はサイキッカーだな?」
ウェンディ「・・・だとしたら?」
警戒しながら答える声。
サイキッカーは全て斬る!心の声が叫ぶ。
マイト「お前には死んでもらうぜ!」
宣言してマイトは獲物に襲い掛かった。

理由も知らされないまま斬られた彼女の最期の眼差しがマイトの目蓋をかすめる。
マイト「俺はサイキッカーを狩るために生まれたんだ」
何度もあったこと、そして、これからも何度もあること。
雲間に消えた風使いのことはすぐに脳裏から拭い去られた。

117 :サイキックフォース2012 マイトストーリー:2007/03/01(木) 21:35:02 ID:jDyNBz2H0
EPISODE2
一つの狩りが終われば、次の獲物を狙う。それが彼の使命、彼の生き方だ。
疑問を感じたこともない。疲れを感じたこともない。サイキッカーを殺せ。その声だけが彼を支配する。
寄り添うように旅を続ける少女の歌声はほんのつかの間その声を遠ざけるだけ。
彼の力とどこか似ている力、強くて純粋な破壊ための力。
その力に引き寄せられるように、サイキッカーハンターは飛ぶ。
結界を展開し問答無用でそいつと自分を閉じ込める。
その力の持ち主の少年は動じずに、ポケットに片手を突っ込み背の銀色の翼をなみうたせている。
マイト「悪いが少し付き合ってもらおうか」
エミリオ「フフ・・・」
少年は虚ろな笑いを返しただけだった。少年の中にはただ破壊と殺戮の衝動だけがあった。
マイト「お前を斬る・・・」
その宣告にはじめて少年の目が光を宿した。
壮絶な殺意。純粋な殺戮衝動が激突した。

翼の光が消えた。悲鳴すら上げずに少年は落ちていく。
マイト「そんな乱れた心では、この俺は斃せん!」
力を冷静に操る狩猟者の前で力に酔いしれるだけのサイキッカーは獲物でしかない。

118 :サイキックフォース2012 マイトストーリー:2007/03/01(木) 22:27:30 ID:jDyNBz2H0
EPISODE3
その日から、軍の追跡が厳しくなったようだとパティが言った。
サイキッカーではない軍人を殺すことは使命にはない。無論、必要が生じれば躊躇うマイトではない。
逃げ続ける二人の近くにサイキッカーの波動が現れた。軍とともにあるサイキッカーだ。
そいつがどこの組織に所属するサイキッカーであろうと、サイキッカーならば殺すのみ。
単純で無慈悲な使命を抱いて肉薄するマイトを、そいつは火山の火口で待ち受けていた。
腕組みをしてハンターを見つめる眼光に怯えはまったくない。
だからといってマイトも怯まない。
ガデス「エミリオを倒すとは、たいした腕だな・・・貴様何もンだ?」
マイト「俺はハンターだ・・・お前たちサイキッカーを狩りにきた」
マイトにとって殺してきたサイキッカーの名前を覚えている事は少ない。
ガデス「ハンターだぁ?」「こいつはいいや!やってもらおうじゃねぇか!」
強大な力の波動がほとばしる、いや吸い込まれる。
マイトは雷光の剣を抜き放つ。

重力の支配者が重力に引かれて落ちていく、その先はマグマの海。
マイト「力だけ勝てるほど、戦いは甘くない」
何の感慨もない声で、言い雷光の剣を収めた。